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「日本版敗血症治療ガイドライン2020」の改訂ポイントを公開

 2019年10月2~4日に行われた第47回日本救急医学会総会・学術集会において、2020年夏に向け2回目の改訂作業が進む「日本版敗血症治療ガイドライン2020(J-SSCG2020)」の編集方針と改訂ポイントをテーマにしたパネルディスカッションが行われた。日本版敗血症治療ガイドライン2020改訂のポイント 冒頭に、2016年の日本版敗血症治療ガイドライン(J-SSCG2016)の作成委員会委員長を務めた藤田医科大学教授の西田 修氏が前回改訂を振り返った。「敗血症のガイドラインとしては『敗血症診療国際ガイドライン(SSCG)』があり、2004年に初版が刊行され、2020年には4回目の改訂が予定される同ガイドラインは国際的評価も高い。作成当初はこれを訳せばいいのでは、という声も多かった」と振り返った。敢えて日本版敗血症治療ガイドラインを作成した意義については、「日本独自の視点も大切にしながら、国際ガイドラインに劣らない質を追求し、それを人材育成につなげることを目指した」と述べた。日本版敗血症治療ガイドラインは当初は日本集中治療医学会が作成し、1回目の改訂にあたる日本版敗血症治療ガイドライン2016からは、同学会と日本救急医学会の合同作成となっている。 続いて、日本版敗血症治療ガイドライン2020作成委員会共同委員長を務める大阪大学准教授の小倉 裕司氏が、今回の改訂のポイントを述べた。「J-SSCG2016から委員は4割が入れ替わり、一般臨床の場で役立つ、SSCGにはない斬新な内容を取り入れる、時間的要素を取り入れ見せ方を工夫する、若手医師の積極的な参加を促して次世代育成を目指す、という4点を重視した」と述べた。 日本版敗血症治療ガイドライン2020の作成における特徴は以下のとおり。日本版敗血症治療ガイドライン2016から引き継がれた点も多い。・広い普及を目指す…一般の臨床家に使いやすく、質の高いガイドラインとする・適切な判断をサポート…臨床上必要なクリニカルクエスチョン(CQ)であれば、質の高いエビデンスの有無にかかわらず、すべてを取り上げる・質の担保/透明性の向上…若手メンバー中心に各領域を横断してサポートや査読を行う独立組織「アカデミックガイドライン推進班」を設置/パブリックコメントを複数回募集敗血症治療ガイドライン日本版独自の内容 日本版敗血症治療ガイドライン2020から新たに加わった内容・変更点は以下のとおり。・CQが89→117(予定)と約1.5倍に・神経集中治療・ストレス潰瘍・Patient-and family-centered care・Sepsis Treatment Systemの4領域を新たに追加・8領域の作成に多職種のワーキング・グループが参加・CQを24のバックグラウンドクエスチョン(BQ)と92のフォアグラウンドクエスチョン(FQ)に分け、FQはさらにエビデンスの強固さによって3つのグレードに分類 体温管理・ICU-AW、PICS、小児、神経集中治療の領域は、敗血症診療国際ガイドラインに含まれない日本版独自の内容となる。改訂ごとに増える内容を臨床の現場で有効に使ってもらうため、ダイジェスト版・電子版の発行とあわせ、今回新たにアプリ開発を進めるなど、多様な手段で新ガイドラインを提供する計画だ。また、ガイドライン策定にあたってのシステマティックレビューから複数の論文が生まれる、診療報酬改定に影響を与えるなど、副次的な効果も出ているという。また、敗血症に世間の関心が高まる中、日本集中治療医学会、日本救急医学会、日本感染症学会の3学会合同で一般向け情報サイト「敗血症.com」を設置・運営し、積極的な情報提供も行っている。 日本版敗血症治療ガイドライン2020は2020年春の公開、夏の刊行が予定されており、ダイジェスト版、英語版も続いて出版される。

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長期再発リスクが高い早期肺がんの病理学的所見は?

 早期肺がんで再発リスクが高い病理学的所見が明らかにされた。広島大学の津谷 康大氏らが、「胸部薄切CT所見に基づく肺野型早期肺の診断とその妥当性に関する研究」(JCOG0201)の10年追跡結果を報告。浸潤成分径>2cm、臓側胸膜浸潤陽性または血管侵襲陽性の再発リスクが高いことが示されたという。Annals of Thoracic Surgery誌2019年11月号掲載の報告。 JCOG0201は前向き多施設共同研究で、再発リスクが高い病理学的Stage I肺腺がん患者を特定する目的で行われた。被験者は、肺葉切除を受け登録された病理学的Stage I肺腺がん患者536例。lepidic成分を除く浸潤成分の大きさを腫瘍径としデータを解析した。 Kaplan-Meier法で無再発生存(RFS)率を推定し、多変量Cox比例ハザードモデルを用いてRFS不良に関連する独立した予後因子を特定した。 主な結果は以下のとおり。・追跡期間中央値は10.2年で、10年RFSは83.9%であった。・多変量Cox解析の結果、年齢65歳超(ハザード比[HR]:2.60、95%信頼区間[CI]:1.66~4.07)、浸潤成分径2cm超(HR:2.70、95%CI:1.40~5.23)、臓側胸膜浸潤(HR:2.17、95%CI:1.23~3.81)、および血管侵襲(HR:2.59、95%CI:1.47~4.55)がRFSの独立した予後因子であった。・再発の高リスク群(浸潤成分径>2cm、あるいは、臓側胸膜浸潤陽性または血管侵襲陽性:124例)と低リスク群(浸潤成分径≦2cm、かつ、臓側胸膜浸潤陰性または血管侵襲陰性:408例)に分けた場合、両群間でRFSに有意差が認められた(高リスク群のHR:3.61、95%CI:2.35~5.55)。

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喫煙と認知症リスクの関連、禁煙後何年で消失?

 喫煙は認知症の危険因子として知られているが、禁煙によってリスクは減少するのだろうか。米国・ジョンズホプキンス大学School of Public HealthのJennifer A. Deal氏らが、Atherosclerosis Risk in Communities(ARIC)研究で調べたところ、禁煙は認知症リスク減少に有益ではあるものの、禁煙期間に依存することがわかった。本研究では、禁煙後9年以上経過した場合に認知症発症との関連が消失し、認知症リスクを減らすためには中年早期に禁煙する重要性が示唆された。Journal of the American Geriatrics Society誌オンライン版2019年11月1日号に掲載。 ARIC研究は、1987~89年に始められた米国の4つのコミュニティーでの前向きコホート研究で、52〜75歳の1万3,002人の男女(25%がアフリカ系アメリカ人)が参加。認知症(すべての原因を含む)は、縦断的認知データ、代理報告書、病院および死亡証明書における認知症のコードを組み込んだ標準化アルゴリズムを用いて定義した。認知機能低下は、2つの時点(1996~98年および2011~13年)で測定された3つのテストによる複合認知スコアを用いて測定した。喫煙と禁煙は、1987~89年および1996~98年のデータを用いた自己申告によって定義した。認知症発症リスクと喫煙有無による認知機能低下の違いは、それぞれCox比例ハザードモデルと線形回帰モデルで推定した。 主な結果は以下のとおり。・非喫煙者、元喫煙者、現在喫煙者の割合は、44%、41%、14%であった。・元喫煙者の79%は、ベースライン時点で9年以上禁煙していた。・1,347人の参加者が認知症を発症した。・非喫煙者に対する現在喫煙者の認知症の調整ハザード比は1.33(95%信頼区間[CI] :1.12~1.59)、ベースライン時に禁煙から9年未満の元喫煙者は1.24(95%CI:1.01~1.52)であった。・ベースライン時に9年以上禁煙していた場合、認知症との関連はなかった。・認知機能低下率について喫煙の有無による差は認められなかった。

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新たな結核ワクチン、投与36ヵ月後の有効性は?/NEJM

 結核菌(M. tuberculosis)に感染した成人において、M72/AS01Eワクチン接種は免疫応答を誘導し、少なくとも3年間は肺結核の発症を予防することが認められた。米国・国際エイズワクチン推進構想のDereck R. Tait氏らが、結核菌に対するM72/AS01Eワクチンの有効性、安全性および免疫原性を検討したプラセボ対照第IIb相臨床試験の3年間の最終解析結果を報告した。初期解析の結果では、M72/AS01Eワクチンは結核菌に感染した成人において安全性に懸念はなく、活動性肺結核の発症を54%防ぐことが示されていた。NEJM誌オンライン版2019年10月29日号掲載の報告。結核菌潜伏感染成人を対象にM72/AS01Eの有効性をプラセボと比較 研究グループは2014年8月~2015年11月の期間に、ケニア、南アフリカ共和国、ジンバブエの医療施設において、結核菌に感染(インターフェロンγ遊離試験で陽性)しているが活動性結核症の徴候がない18~50歳の成人を登録し、M72/AS01E群またはプラセボ群に1対1の割合で無作為に割り付け、それぞれ1ヵ月間隔で2回投与し、2回目の投与後3年間追跡した。 主要評価項目は、M72/AS01Eの有効性で、第一定義(ヒト免疫不全ウイルスと関連がない細菌学的に確認された肺結核症)による活動性肺結核症の予防で評価した。臨床的に結核が疑われた場合は、喀痰を用いたPCRまたはマイコバクテリア培養、あるいはその両方の検査で確認し、体液性および細胞性免疫反応は300例のサブグループにおいて36ヵ月まで評価した。安全性の解析は、M72/AS01Eまたはプラセボを少なくとも1回投与されたすべての被験者を対象とした。36ヵ月時点のワクチンの有効性は49.7% 計3,575例が無作為化され、そのうち3,573例が少なくとも1回のM72/AS01Eまたはプラセボの投与を受け、3,330例が計画された2回の投与を受けた。 according-to-protocol解析(有効性解析対象集団3,289例)の結果、M72/AS01E群では1,626例中13例、プラセボ群では1,663例中26例で、第一定義に合致した結核の発症を認めた(発症率0.3/100人年vs.0.6/100人年)。36ヵ月時点におけるワクチンの有効性は、49.7%であった(90%信頼区間[CI]:12.1~71.2、95%CI:2.1~74.2)。 M72/AS01E群では、M72特異的抗体の濃度とM72特異的CD4陽性T細胞の発現頻度が、初回投与後に増加し、追跡期間を通して維持された。重篤な有害事象、免疫の関与が疑われる疾患および死亡の発生頻度は、両群で同程度であった。 著者は「さまざまな地域、人種、年齢層で、インターフェロンγ遊離試験陰性例を組み込んだより大規模で長期的な試験で検証する必要がある」とまとめている。

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精神疾患が死亡率と平均余命に影響/Lancet

 精神障害は若年死と関連していることが、デンマーク・オーフス大学のOleguer Plane-Ripoll氏らによる、デンマークの全国登録を用いたコホート研究の結果、示された。精神障害の発症年齢を加味した生存年損失(life-years lost:LYL)で評価すると、精神障害は死亡率の増加と平均余命の減少の両方と関連していたという。これまでシステマティックレビューにより、精神障害を有する人は若年死のリスクが増加することが一貫して示されてきたが、このエビデンスは平均余命減少の相対リスクまたは粗推定値に基づいていた。著者は、「今回の新しい方法は、若年死のより正確な推定値を提供するとともに、競合リスクや特定の死因に関連する、これまで正当に評価されていない特性を明らかにした。精神障害を有する人々の全身状態のケアも最大限に高める必要がある」とまとめている。Lancet誌オンライン版2019年10月24日号掲載の報告。精神障害と死亡関連指標を包括的に解析 研究グループは、1995年1月1日~2015年12月31日までのある時点でデンマークに居住していた95歳未満の736万9,926人を対象に解析した。 精神障害に関する情報はDanish Psychiatric Central Research Registerを用い、死亡日および死因についてのデータはDanish Register of Causes of Deathを用いて入手した。 精神障害は10グループ、死因は11グループに分類し、死因はさらに自然死(疾患および健康状態による死亡)および外因死(自殺、殺人、事故)に層別化。精神障害別にポアソン回帰モデルを用いて性別、年齢、暦時間で補正した死亡率比(MRR)を推定するとともに、全死因死亡および死因別の超過LYL(精神障害を有する人と一般集団とのLYLの差異)を推定した。すべての精神障害が、死亡率の増加および平均余命の減少と関連 死亡率(/1,000人年)は、精神障害の診断を受けた人が一般集団より高いことが認められた(28.70[95%信頼区間[CI]:28.57~28.82]vs.12.95[95%CI:12.93~12.98])。 すべての種類の精神障害が死亡率の増加と関連しており、MRRは気分障害の1.92(95%CI:1.91~1.94)から物質使用障害(substance use disorder:SUD)の3.91(3.87~3.94)の範囲にわたっていた。また、すべての種類の精神障害が平均余命の減少と関連しており、超過LYLは女性における器質性障害の5.42年(95%CI:5.36~5.48)から男性における物質使用障害の14.84年(14.70~14.99)の範囲にわたっていた。 死因別に検討した結果、あらゆる種類の精神障害を有する男性は、がん死亡率が高かったものの、一般集団と比較してがん関連死による損失年は少ないことが認められた。

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アルドステロン拮抗薬の死角を制する!(解説:石上友章氏)-1130

 腎ネフロンは、高度に分化した組織であり、ヒトの水・電解質の恒常性の維持に重要な働きをしている。ナトリウムの出納についての恒常性の維持機構が発達しており、尿細管の各セグメントごとに、特徴的なナトリウムトランスポーターが発現している。ナトリウムイオンは、原尿中にろ過されたのち、各セグメントのナトリウムトランスポーターにより再吸収される。NHE1(Sodiumu-Hydrogen-Exchanger)は、近位尿細管のapical membrane(頂端側)に発現し、Naイオンと、Hイオンの交換に関与している。ヘンレのループ(loop of Henle)には、NKCC:Na+-Cl--K+共輸送体が発現しており、ループ利尿薬であるフロセミドが特異的な阻害薬である。遠位尿細管の近位部(proximal DCT)には、サイアザイド感受性NCCT:Na+-Cl-共輸送体が、そして遠位部では、上皮性ナトリウムチャネル(ENaC)が、ナトリウムイオンの再吸収を行っている。 ENaCの局在する、遠位尿細管遠位部(distal DCT)~結合尿細管(CNT)~皮質集合管(CCD)は、アルドステロンの核内受容体であるMR(mineralocorticoid receptor)と、コルチゾールの代謝酵素である11βHSD2が発現している。MRは、コルチゾールに強い親和性があり、11βHSD2のない上皮細胞では、アルドステロンと結合することができない。ENaCが発現している腎尿細管を、ASDN(aldosterone-sensitive distal nephron)と総称し、アルドステロンはASDNに働いて、さまざまな遺伝子の発現を調整している(AIP:aldosterone-inducible protein)。ENaCはAIPの代表的なタンパク質であるが、アルドステロンはROMK(renal outer medullary potassium channel)というカリウムチャネルの発現も制御している。 アルドステロン拮抗薬を投与するとENaCを抑制することで、ナトリウム再吸収量を抑制し、降圧を得ることができるが、ROMKをも抑制してしまうために、カリウムイオンの分泌も抑制されてしまう。これが、アルドステロン拮抗薬による、高カリウム血症の機序であると考えられている。高カリウム血症は、致死的な不整脈の誘因になることから、アルドステロン拮抗薬の内服には、細心の注意が必要である。いわばアルドステロン拮抗薬の死角ともいえる副作用である。 米国・インディアナ大学のRajiv Agarwal氏らが、10ヵ国62外来医療センターを通じて行った第II相の国際多施設共同無作為化二重盲検プラセボ対照試験は、こうした背景のもとに計画された。CKDを合併した治療抵抗性高血圧症に、アルドステロン拮抗薬と共に、ナトリウムを含まない陽イオン結合非吸着性ポリマーであるpatiromerを併用し、服薬継続率を比較検討した。 結果は、patiromer併用群で、期待どおりに服薬継続率が高率であった。アルドステロン拮抗薬の降圧作用は、ENaCの抑制だけではないが、ENaCを直接制御する薬物による降圧治療が可能であれば、このような変則的な薬物治療も必要ないのかもしれない。

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寄付について【Dr. 中島の 新・徒然草】(297)

二百九十七の段 寄付について世の中には色んな人がいるわけですが、今回は自分がその「色んな人」になってしまったというお話です。皆さんも Wikipedia を使ったことがあると思います。ネット百科事典ですね。ありとあらゆる言語で、ありとあらゆる事を紹介しているあの事典ですよ。あれを見ていると、時々、寄付のお願いが出てきます。正確な内容は覚えていませんが、だいたい以下のような趣旨だったと思います。「ごく少数の人数でやっているこの事業は、中立を守るために、一切の広告をとらずに継続しています。つまり、皆さんの寄付が必要なのです。どうかお願いです。寄付をして下さい」言われてみればその通りで、Wikipedia には全く広告というものが出てきません。あの鬱陶しい広告が出てこないためか、ついつい調べもので使ってしまいます。個々の記事の内容も面白く、そのテーマに対する多くの無名の筆者の愛情が伝わってきます。「読者の寄付だけで成り立っているというのなら、寄付も必要だろう」そう考えた私は、「じゃあ僕がこれまで Wikipedia から受けた恩恵を金額に換算すると3万円は超えるだろうから、5千円くらいならいいかな」と思って寄付したのです、何の気なしに。それでどうなったか?まず、御礼のメールが来ました。でも、Wikipedia のページを開けるたびに出てくる「寄付をして下さい」という文言はしばらく消えませんでした。で、1年くらい経つと、またまた Wikipedia を使うたびに「寄付をお願いします」という文言が出てくるようになりました。それと同時に「あなたは前回5千円寄付してくれました。またお願いします」というメールが来ました。「そりゃ寄付も要るわいな」と思った私はあまり考えずにまた5千円を寄付しました。その後、なかなか文言が消えなかったのは以前と同じです。ということを繰り返し、これまで4回ほど寄付しました。Wikipedia から受けた恩恵は、金額にして100万円を超えるでしょうから、妥当な金額です。むしろ安すぎるかもしれません。そんなある日の事。ふと女房が使っているパソコンの画面を見た私は、そこに「寄付をお願いします」という文言を見つけました。中島「おっ、Wikipedia から来とるな、寄付のお願いが」女房「こんなもん、寄付する人がいるの?」中島「僕は寄付したで」女房「えっ?」中島「しかも4回ぐらいかな」女房「ほんとに!」女房には世にも珍しいもののように見られてしまいました。中島「でも、自分がこれまでに使った分を金銭に換算したら、100万円は軽く超えるやろうし」女房「世の中には寄付する人もいるんやろうな、と思っていたらウチの亭主がしていたとは!」中島「ええがな。価値のあるものに金を払うってのは」それが資本主義社会の原理原則だと私は思っています。女房「あんたが心配しなくても、あの人らは大金持ちでしょ」中島「それもええんとちゃう? 僕の寄付がジミー・ウェールズ(Wikipedia の創設者)の豪邸のドアノブになるんやったら」実際、ジミー・ウェールズがどんな家に住んで、どんな車に乗っているのかは知りませんが。読者の皆様の中には「寄付する派」もいれば、「寄付しない派」もいることと思います。世の中には色々な考え方があって面白いですね。ということで最後に1句ウィキペディア 寄付を頼まれ 5千円

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抗うつ薬治療によるうつ病患者の症状の軌跡

 現代の精神医学において、うつ病診断は診断基準を用いて行われるが、治療により各症状がどのように推移するかはよくわかっていなかった。京都大学の田近 亜蘭氏らは、抗うつ薬治療によるうつ病患者の症状の推移について調査を行った。Acta Psychiatrica Scandinavica誌オンライン版2019年10月16日号の報告。 未治療のうつ病患者に対するセルトラリンおよび/またはミルタザピンによる25週間の実用的ランダム化比較試験の参加者2,011例を対象に、こころとからだの質問票(PHQ-9)を用いて、9つの診断基準症状を反復評価した。反復測定による混合効果モデルを用いて、ベースラインからの変化を推定した。各症状の消失時間は、カプランマイヤー生存分析を用いてモデル化した。 主な結果は以下のとおり。・PHQ-9合計スコアは、ベースライン時で18.5(SD:3.9、2,011例)であったが、1週目には15.3(SD:5.2、2,011例)、3週目には11.5(SD:5.9、1,953例)、9週目には7.8(SD:6.0、1,927例)、25週目には6.0(SD:5.9、1,910例)まで減少した。・自殺念慮と精神運動症状は、急速な改善が認められた。気力低下や睡眠障害についても、ゆっくりではあったが改善が認められた。・生存分析では、主要分析結果が確認された。 著者らは「新規うつ病患者では、抗うつ薬治療開始後、自殺念慮や精神運動症状は早期に消失するが、睡眠障害や気力低下の消失には時間を要する」としている。■「抗うつ薬比較」関連記事抗うつ薬21種の有効性と忍容性を検討~522試験のメタ解析/Lancet

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潰瘍性大腸炎、非侵襲性マーカーに新知見

 潰瘍性大腸炎(UC)において、内視鏡検査は侵襲的であり、症状を悪化させることもある。そのため、代わりとなる信頼性の高い非侵襲性マーカーが求められてきた。今回、韓国・釜山大学校のDae Gon Ryu氏らは、糞便マーカーである便中カルプロテクチン(Fcal)と免疫学的便潜血検査(FIT)がUCの内視鏡的活動度とよく相関することを確認した。また、便中カルプロテクチンは内視鏡的活動度の予測、免疫学的便潜血検査は粘膜治癒の予測に有用である可能性が示された。Medicine(Baltimore)誌2019年9月号に掲載された報告。 試験期間は2015年3月~2018年2月まで。期間中に、大腸内視鏡検査、便中カルプロテクチン、免疫学的便潜血検査を受けたUC患者128例から得た合計174件の結果を、後ろ向きに評価した。このうち、診断不明の6件、内視鏡検査日に糞便検体未提出の15件は除外された。 評価した項目は、各糞便マーカーと内視鏡的活動度の相関および予測精度、粘膜治癒を評価するうえでの各糞便マーカーの感度、特異度、陽性/陰性的中率であった。内視鏡的活動度はMayo内視鏡スコア(MES)、内視鏡的重症度指数(UCEIS)の両方により評価し、予測精度はROC曲線下面積(AUC)により評価した。また、MES 0かつUCEIS 0~1を粘膜治癒と定義した。 各糞便マーカーと内視鏡的活動度は、いずれも統計的に有意な相関を示した(MES Fcal:r=0.678、p<0.001、FIT:r=0.635、p<0.001、UCEIS Fcal:r=0.711、p<0.001、FIT:r=0.657、p<0.001)。 便中カルプロテクチンは免疫学的便潜血検査より、内視鏡的活動度の予測精度で統計的に優れていた(MES AUC:0.863 vs.0.765、p<0.001、UCEIS AUC:0.847 vs.0.757、p<0.001)。一方、粘膜治癒を評価する感度は、免疫学的便潜血検査のほうが便中カルプロテクチンよりも優れていた(MES:98.0% vs.78.4%、UCEIS:94.9% vs.74.6%)。 これらの結果から研究グループは、便中カルプロテクチンは、活動期のUC患者において粘膜病変の活動性および治療反応性評価に使用できる可能性があり、免疫学的便潜血検査は、粘膜治癒後のUC患者において、再発モニタリングに使用できる可能性がある、との見解を示した。

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イグ・ノーベル賞、渡部茂氏がこだわり続ける「唾液」の力

 その昔、「芸能人は歯が命」というテレビコマーシャルがあったが、芸能人でなくとも、歯は健やかに生きていくのに不可欠である。ましてや、人生100年時代といわれる今、可能なかぎり末永く自前の歯を残したいもの。この「歯の存続」のカギを握るのが唾液である。先月、日本私立歯科大学協会が開催したプレスセミナーに登壇した渡部 茂氏(明海大学保健医療学部教授)は、1995年に発表した唾液をめぐる論文が、今年、24年の時を経てイグ・ノーベル賞の栄誉に輝いた。当時5歳だった自身の息子らに食物を含ませては吐き出させ、地道に唾液を採取した実験は一見、滑稽にも思われるが、口腔ケアの重要性が叫ばれる今この時代から翻って見てみれば、いかに慧眼だったかがわかる。真面目な研究面白がられ、「意外」 約30年前、渡部氏が唾液に着目した当時は、“むし歯の洪水”といわれるほど子供のむし歯は溢れかえっていて、歯科医師らはもっぱらその治療に努めていた。一方で、口腔内の健康維持において重要なカギを握るのが唾液で、唾液が歯を酸から守ることでむし歯を防ぐ役割が当時から明らかになっていた。 そこで渡部氏は、「5歳児が1日に分泌する唾液量の測定」という直球の研究テーマを設定。5歳の男女児それぞれ15人ずつ、計30人に協力してもらい、睡眠時と覚醒時、そして飲食時の3パターンでそれぞれの平均唾液分泌量を求めた。このうち睡眠時については、唾液が分泌されないことが別の研究ですでに明らかになっていたため(Lichter, 1975)、渡部氏は覚醒時と飲食中に分泌される唾液の分泌速度を測定し、そこから1日の総分泌量を推定。その結果、5歳児が1日に分泌する唾液の量は、500mLペットボトル約1本分であることがわかった。 イグ・ノーベル賞の授賞式では、被験者として父親に協力し、すっかり大人になった息子らも駆け付け、ステージ上で当時の唾液採取の様子を再現して見せ、会場を大いに沸かせたという。ただ渡部氏は、「真面目に行った科学的研究で、面白がられたことが意外」と語る。なぜなら、唾液の分泌量を知ること以上に、その唾液が持つ力にこそ魅力を感じているからだ。歯磨きは「食後30分経ってから」は今や昔 唾液は、飲食物などの刺激によって一度に大量に分泌され、糖の分解や咀嚼・嚥下のサポート、酸の中和、そして酸で失われたカルシウム分の再石灰化を促すなどの役割を担っている。また、先述の渡部氏の研究でも明らかなように、唾液は食事以外の時(安静時)にも相当量が分泌されていて、その仕組みはコーヒーを淹れるサイフォンのように、口内に一定量溜まると無意識に嚥下され、再び溜まり始めるということを繰り返している。 分泌から嚥下までの間、唾液は厚さ約0.1mmの薄いフィルム状になって口内を流れ、その途中で汚れを落とし、酸を中和することで、むし歯や歯周病、口臭などさまざまなトラブルから口の健康を守っている(唾液クリアランス)。唾液の分泌速度や量によって個人差があるが、ものを食べて約2分で唾液中の糖濃度が2分の1になり、約30分でクリアランスがほぼ完了するという。ただ、口腔内の部位によって唾液の到達量や唾液クリアランスの働きは大きく異なる。唾液の到達量は主に下顎前歯部舌側で多く、上顎前歯部唇面で少ない。つまり、上の前歯は唾液クリアランスが弱いので汚れやすく、よりむし歯になりやすいので、歯磨きなどケアの際には注意が必要だ。 一方、酸の中和作用については、唾液の緩衝能(pHを一定に保とうとする力)が知られる。たとえば、pH3のオレンジジュースを飲んだ場合、いったんpH3近くまで下がった口内は、唾液の多い下顎前歯部舌側ではわずか2~3秒で元の7近くまで戻るが、唾液の少ない上顎前歯部唇側では、30分経過しても元のpHまでは回復しないという。 ただ、渡部氏によると、通常の飲食では歯の脱灰(表面のエナメル質が溶け出す現象)は起こりえないという。前述の通り、口腔内に瞬間的に多量に分泌された唾液によって、歯は酸から守られており、いったん溶け出した歯のカルシウム分が唾液から歯に戻る「再石灰化」は、わずか数分で進む。渡部氏は、「一時期、歯磨きは食後30分以上経ってからと言われていたが、むしろできるだけ速やかに磨くべき、というのが現在の歯科医師たちの認識だ」と述べた。

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高血圧の第1選択薬、単剤での有効性を比較/Lancet

 降圧治療の単剤療法を開始する際、サイアザイド(THZ)系/THZ系類似利尿薬はACE阻害薬に比べて優れており、非ジヒドロピリジン系Ca拮抗薬は、その他の第1選択薬4クラスの降圧薬に比べ有効性が劣ることが、米国・カリフォルニア大学ロサンゼルス校のMarc A. Suchard氏らが行った系統的な国際的大規模解析の結果、示された。残余交絡や出版バイアスなども補正した包括的フレームワークを開発し、米国、日本、韓国などの490万例の患者データを解析して明らかにしたもので、その他の第1選択薬については、現行ガイドラインに合わせて降圧治療の単剤療法を開始した場合の有効性は同等であったという。高血圧に対する至適な単剤療法については曖昧なままで、ガイドラインでは、並存疾患がない場合はあらゆる主要な薬剤を第1選択薬に推奨されている。この選択肢について無作為化試験では精錬がされていなかった。Lancet誌オンライン版2019年10月24日号掲載の報告。高血圧の第1選択薬による治療の有効性と安全性に関する55のアウトカムを比較 研究グループは、数百万の患者の観察データを含む多くの薬剤の有効性アウトカムおよび安全性評価を比較可能とする、残余交絡、出版バイアス、p値ハッキングなどを最小限に補正したリアルワールドの包括的フレームワークを開発した。同フレームワークを用いて、6つの診療報酬請求データベースと、3つの電子診療録データベースについてシステマティックに解析を行い、高血圧の第1選択薬の降圧薬について治療の有効性と安全性に関する55のアウトカムを比較した。 有効性に関する主要アウトカムは3つ(急性心筋梗塞、心不全による入院、脳卒中)、副次アウトカムは6つ、安全性に関するアウトカムは46で、相対リスクを算出して比較した。高血圧の第1選択薬のうち、THZ系利尿薬はACE阻害薬に比べ良好 患者データ490万例の解析において、全クラスおよびアウトカムを比較した2万2,000の補正後・傾向スコア補正後ハザード比を得た。 高血圧の第1選択薬による単剤療法を開始する際、ほとんどの比較推算値は治療薬クラス間に差は認められないことを示すものだった。しかし、THZ系/THZ系類似利尿薬は、ACE阻害薬に比べ、主要有効性アウトカムが有意に高かった。初回治療におけるリスクは、急性心筋梗塞のハザード比(HR)0.84(95%信頼区間[CI]:0.75~0.95、p=0.01)、心不全による入院が0.83(0.74~0.95、p=0.01)、脳卒中が0.83(0.74~0.95、p=0.01)だった。安全性プロファイルも、THZ系/THZ系類似利尿薬はACE阻害薬よりも良好だった。 また、非ジヒドロピリジン系Ca拮抗薬の有効性は、その他の高血圧の第1選択薬4クラスの降圧薬(THZ系/THZ系類似利尿薬、ARB、ACE阻害薬、ジヒドロピリジン系Ca拮抗薬)に比べ有効性は有意に劣っていた。

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再発・難治性のFLT3変異陽性AML、ギルテリチニブがOS延長/NEJM

 再発または難治性のFMS様チロシンキナーゼ3遺伝子(FLT3)変異陽性の急性骨髄性白血病(AML)に対し、ギルテリチニブによる治療はサルベージ化学療法に比べ、全生存(OS)期間を有意に延長し、血液学的回復を伴う完全寛解の割合も増加したことが示された。米国・ペンシルベニア大学のAlexander E. Perl氏らが、371例の患者を対象に行った第III相の無作為化比較試験の結果で、NEJM誌2019年10月31日号で発表した。再発または難治性のFLT3変異陽性AMLの患者が、サルベージ化学療法に反応するのはまれである。ギルテリチニブは、経口の強力な選択的FLT3阻害薬で、再発または難治性のFLT3変異陽性AMLに対して単剤で活性する。OS期間と完全寛解の達成割合を比較 研究グループは14ヵ国107ヵ所の医療機関を通じて、再発・難治性のFLT3変異陽性AMLの成人患者を無作為に2対1の割合で2群に分け、一方にはギルテリチニブ(120mg/日)を投与し、もう一方にはサルベージ化学療法を行った。 主要エンドポイントは2つで、OS期間と、完全または部分的な血液学的回復が認められる完全寛解が得られた患者の割合とした。副次エンドポイントは、無イベント生存(再発や寛解未達成といった治療失敗や死亡がない)および完全寛解の達成患者の割合などだった。OS期間中央値、ギルテリチニブ群9.3ヵ月、化学療法群5.6ヵ月 適格患者371例のうち、ギルテリチニブ群は247例、化学療法群は124例だった。OS期間中央値は、ギルテリチニブ群(9.3ヵ月)が化学療法群(5.6ヵ月)よりも有意に延長した(死亡に関するハザード比[HR]:0.64、95%信頼区間[CI]:0.49~0.83、p<0.001)。無イベント生存期間の中央値は、ギルテリチニブ群2.8ヵ月、化学療法群0.7ヵ月だった(治療失敗または死亡のHR:0.79、95%CI:0.58~1.09)。 完全または部分的な血液学的回復を伴う完全寛解の割合は、ギルテリチニブ群34.0%、化学療法群15.3%だった(リスク差:18.6ポイント、95%CI:9.8~27.4)。完全寛解の割合は、ギルテリチニブ群21.1%、化学療法群が10.5%だった(リスク差:10.6ポイント、95%CI:2.8~18.4)。 治療期間で補正後の解析において、Grade3以上の有害事象と重篤な有害事象の発現頻度は、ギルテリチニブ群が化学療法群よりも低かった。ギルテリチニブ群で最も多かったGrade3以上の有害事象は、発熱性好中球減少症(45.9%)、貧血(40.7%)、血小板減少症(22.8%)だった。

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膀胱がん、ガイドライン4年ぶりに改訂/日本泌尿器腫瘍学会

 膀胱診療ガイドラインが2015年から4年ぶりに改訂された。日本泌尿器腫瘍学会第5回学術集会では、パネルディスカッション形式で膀胱診療ガイドラインの改訂ポイントについて解説した。 聖マリアンナ医科大学の菊地 栄次氏はStage IV膀胱がんの治療について、改訂された膀胱診療ガイドラインの6個のCQから一部を紹介した。・「局所進展例または骨盤内リンパ節転移を有する症例に対して膀胱全摘術は推奨されるか?(CQ19)」については、推奨の強さ2、エビデンス確実性Cで、「化学療法が有効であった症例には考慮することが推奨される」となっている。・「転移を有する膀胱がんに対する転移巣切除は推奨されるか?(CQ20)」については、推奨の強さ2、エビデンスの確実性Cで、「全身状態が良好な症例、病巣が単発で完全切除が可能な症例、化学療法が有効であった症例、病勢の進行が急速ではない症例等で転移巣切除を考慮することが推奨される」となっている。・「切除不能または転移を有する症例の1次治療としてGC療法は推奨されるか?(CQ21)」 については、推奨の強さ1、エビデンスの確実性Aで、「1次治療としてGC療法は推奨される」となっている。なお、2015年版の膀胱診療ガイドラインではM-VACとの比較であったが、今回はdose-dense M-VACとの比較である。・「1次治療抗がん化学療法後に再発または進行した局所進行性または転移性膀胱がんに対する免疫チェックポイント阻害薬使用は推奨されるか?(CG23)」については、「推奨の強さ1、エビデンスの確実性A で、「ペムブロリズマブを使用することが推奨される」となっている。なお、ESMO2019ではKEYNOTE-045の長期成績の結果が発表され、全生存期間(OS)は依然として有意差を示し、10%の完全奏効(CR)を得ている。 菊地氏は、今後のStage IV膀胱がん治療の展望として、外科的治療に対する臨床的意義の検証、さらなる新規薬物療法の登場、CDDP unfit例に対する新たな治療戦略への期待を挙げた。 高知大学の井上 啓史氏は、今回の膀胱診療ガイドラインにおける筋層非浸潤性膀胱がん(NIMBC)の腫瘍可視化技術の位置付けについて紹介した。・「膀胱がんの診断に腫瘍可視化技術(Photodynamic Diagnosis :PDD、narrow band imaging:NBI)は推奨されるか?(CQ1)」については、PDDは推奨の強さ1、エビデンスの確実性Aで、NBIは推奨の強さ1で、エビデンスの確実性Bで、「がん検出頻度が高まることから推奨される」となっている。・「NIMBCの治療の際にPDDやNBIは推奨されるか?(CQ4)」については、PDDは推奨の強さ1、エビデンスの確実性Aで「膀胱再発率の低下につながることから推奨される」、NBIは推奨の強さ2、エビデンスの確実性Bで「検出率を改善させるが、膀胱内再発率の低下につながるかは未確定である」となっている。 井上氏は、治療の始まりであるTUR-BTにおいては確実な切除と共に正確な診断が後治療に影響することから、今回の膀胱診療ガイドラインの改訂のなかでも腫瘍可視化技術の位置付けは、重要な項目の1つであるとしている。

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Dr.白石のLet's エコー 運動器編

第1回 外来超音波診療の実際第2回 MPS(筋膜性疼痛症候群)第3回 エコーガイド下穿刺第4回 肩こり第5回 腰臀部痛(前編)「特異的圧痛点」第6回 腰臀部痛(後編)「筋膜性疼痛症候群」第7回 五十肩(前編)第8回 五十肩(後編)第9回 膝痛 「肩が痛い」、「腰が痛い」、「膝が痛い」・・・そんな訴えをしてくる外来患者に湿布と痛み止めの処方だけで終わらせていませんか?外来超音波診療の達人Dr.白石が、外来で行う運動器 エコーの診療について、実技や実際の診療映像を用い、解説します。エコーのあて方や画像診断はもちろんのこと、身体診察、治療、フォローアップまでをしっかりとカバー。さらに痛みを軽減する手技”ハイドロリリース/Hydrorelease”の方法やコツについても詳しくお教えします。明日からの外来でちょっとエコーをあててみませんか?あなたの外来がガラリと変わります。第1回 外来超音波診療の実際初回は外来法音波診療の実際について解説します。外来のどのような場面で超音波が使えるか、あるいはどのように使えばいいのか、実際の症例の映像を使用しながら解説します。腰痛はもちろん、肋骨骨折、粉瘤、痛風、ばね指など、外来のさまざまな場面で超音波を使って診断、治療ができます。第2回 MPS(筋膜性疼痛症候群)今回はMPS:Myofascial Pain Syndrome(筋膜性疼痛症候群)についてです。MPSの定義や診断基準、トリガーポイントについて、詳しくお教えします。なぜ痛みが発生するのか、関連痛はどのようにして起こるのかをまずはしっかりと確認しましょう。そのうえで、痛みを取るために行う治療、エコー下のFascia(ファシア)を液体でリリースするHydroreleaseについて、実際の症例の映像を見ながら解説します。第3回 エコーガイド下穿刺今回はエコーガイド下で行う穿刺について実技を交えて解説します。さらには、穿刺や異物除去の練習の実際もレクチャー。明日からの超音波診療のためにまずは練習してみませんか?さらには、外来でのプローブの選択や使い方まで、Dr.白石の豊富な経験をもとにお教えします。第4回 肩こりさて、いよいよそれぞれの症状に合わせた診療について入っていきます。肩こりを訴える人は多いもの。しかしながら、これといった治療を行うことはないのが現状ではないでしょうか?そこで外来超音波診療です。今回は肩の筋肉の触診の仕方から、エコーのあて方・見方、Hydroreleaseによる治療、そして、その後の生活指導まで。Dr.白石が実技を交えてしっかりとお教えします。エコーを用いることによって、どこの筋肉が発痛源かがわかり、その治療は即時的な効果を得ることができます。ぜひ、明日からの診療に取り入れてみませんか?第5回 腰臀部痛(前編)「特異的圧痛点」腰痛を訴える患者の80~85%程度は、非特異的腰痛、すなわち、原因のわからない腰痛だと言われています。実は、その非特異的腰痛の多くはワンポイントの圧痛で特定できます。なんと78%は診断可能なのです。腰痛の診察では、まず。特異的腰痛を除外したのち、その圧痛点を探していくことです。触診で圧痛点が確認できたら、そこからはエコーの出番です!エコーで圧痛点を同定し、そのまま治療へと進めていくことができます。腰痛の診断に必要な診療テクニックを、実演および実際の症例を基にDr.白石が詳しく解説します。第6回 腰臀部痛(後編)「筋膜性疼痛症候群」腰臀部痛の中でもとくに多い筋膜性疼痛症候群(MPS)を症例を通して紹介します。腰臀部痛のMPSで代表されるのは「ぎっくり腰」。ぎっくり腰の患者さんにはどのように対処していますか?痛み止めを出すだけでなく、罹患した筋肉をリリースするだけで、劇的に痛みが改善します!そのためにも腰の筋肉をきちんと理解しておくことが重要です。Dr.白石の実演で、エコーをあてながら、腰のそれぞれの筋肉を確認していきます。皆さんも実際にエコーを当てながら、触診することで、触診の技術も向上します。この番組を見て、腰痛の患者さんへエコーをあててみませんか?第7回 五十肩(前編)今回は五十肩(肩関節周囲炎)の超音波診療について取り上げます。五十肩は、肩峰下滑液包炎、腱板断裂、上腕二頭筋長頭腱炎、変形性肩関節症、石灰沈着性腱板炎、凍結型などの疾患が含まれています。その中でX線で診断できる疾患は変形性肩関節症、石灰沈着性腱板炎のみで、五十肩のうちのわずか10%程度であると考えられます。五十肩の原因は肩関節周囲の軟部組織に原因があることが多く、エコーを用いることで診断することができ、さらには治療も可能となります。この番組では、身体診察から、エコーによる診断、治療について、実技と実際の症例を交え、解説します。第8回 五十肩(後編)今回はさらに一歩上の五十肩診療についてみていきます。前回紹介した五十肩の6~7割の患者の痛みを軽減させる「肩峰下滑液包へのヒアルロン酸注射」。その注射後も痛みが取れない場合、考えられる原因とその治療法を提示します。また、肩関節の可動域が制限される凍結肩に対しては行う手技「サイレントマニピュレーション」についても実際の症例映像を見ながら解説します。サイレントマニピュレーションは非観血的肩関節授動術のことで、覚醒下で徒手的に行います。エコーを用いることで、より安全により確実に行うことが可能です。第9回 膝痛膝が痛い、水がたまったなどという訴えは多いもの。その際、どう対応していますが、膝の関節穿刺では太い針を使うので、患者から「痛い!」といわれると心が折れませんか?エコーを使用することで、関節穿刺、注射がより安全にかつ正確に行うことができます。膝痛の患者に対する身体診察方法や、エコーのあて方、見方を実技を交えて、しっかりとお教えします。内側側副靭帯損創、関節液貯留、ベーカー嚢胞、変形性膝関節症など、実際の症例も多数提示。明日からの外来診療で、エコーを使ってみませんか?

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第23回 病院の“日常”に潜入!? 病院探検隊の誕生【患者コミュニケーション塾】

 私たちCOMLで取り組んできた活動の一つに「病院探検隊」があります。病院探検隊とは、患者の立場であるCOMLのメンバーが医療機関に出向き、見学や受診を通して気付いたことや改善点を提言・提案する活動です。1994年に「プレ病院探検隊」を実施して方法を模索し、これまで25年間で100近い医療機関に“出動”してきました。出動は私たちの希望ではなく、あくまでも医療機関からの依頼に基づいています。受け入れ先の病院には“日常”を見せていただきたいとお伝えし、多くの病院では職員に対し、「いつか病院探検隊がやってくる」と伝えることはあっても、実施日や受診メンバーの名前や受診する診療科、あるいは受診メンバーがいることなどは一定の幹部までに情報を留めているようです。病院探検隊当日は、COMLスタッフやボランティアメンバー約10名が出向き、「案内見学」「自由見学」「受診」という3つの役割に分かれます。「案内見学」は病院の管理職に案内してもらって見学します。そばに病院管理職がいるので、徹底的に質問することが案内見学メンバーの役割です。質問で得られた回答は、自由見学や受診したメンバーが思い込みでフィードバックするのを防ぐにも役立ちます。「自由見学」は担当する役割を分担し、自由に見て回ります。受付付近で30分ほど座って患者の流れやスタッフの対応を見たり、実際に外来から採血室への動線を辿ってみたり。さらには、相談室が入りやすいか実際に入ってみて、中にいるスタッフにインタビューもします。案内表示や掲示板、投書箱の設置・回答状況なども見て回ります。許される範囲で、病院スタッフだけではなく、外来・入院患者、家族にインタビューすることもあります。そして「受診」は、まさしくほかの患者さんに交じって受診するのです。いわゆる“抜き打ちテスト”のようになってしまうので、病院側が拒否すれば無理に受診はしません。しかし、受診患者のフィードバックは管理職の最も関心があるところですから、ほぼ依頼があります。そこで、実際の持病や本当に生じている症状を使って受診します。初診受付から待合室、診察室、必要に応じて検査も受け、会計で支払いをする一連の流れを経験します。たった一度の受診でも、その医療機関の特徴や課題がかなり見えてくるものです。保険証を最初に提示して受診していますので、終了した時点で保険請求は止めてもらい、支払った医療費は返還してもらっています。このような見学と受診を午前中いっぱいかけておこなった後は、入院患者と同じ昼食をメンバー一人ひとりが実費を支払って試食します。普通食だけではなく、糖尿病食や潰瘍食、減塩食といった特別食も交えて用意してもらっています。ときにはミキサー食を試食することもあります。試食後、午後からは約2時間かけて病院管理職へのフィードバックとディスカッションをおこないます。その後、メンバー一人ひとりがリポートをまとめ、それをCOMLスタッフが総合フィードバックという10数ページに及ぶ文書にまとめ上げて、個人のリポートも資料として付けて病院に1ヵ月以内に提出、というのが一連の流れです。“虫の目”で病院のあり方を徹底チェック病院探検隊を始めるきっかけになったのは、1993年ごろ、現在の公益財団法人日本医療機能評価機構の設立が模索され、「第三者による病院の機能評価を実施しようとしているので、患者の立場から話を聴かせてほしい」という依頼が、機構の準備をおこなっている方々から届いたことです。機構はその後1995年に設立され、97年から訪問審査による病院機能評価事業を開始しています。発足する前にヒアリングを受けた際、機構で予定しているサーベイヤー(評価調査者)は事務職を含めた医療関係者で、患者の立場のサーベイヤーは予定されていないことがわかりました。私たちは当初、利用者である患者の視点を入れないことに疑問を抱き、批判していました。しかし「ほかの団体のおこなう内容を批判するのは失礼で無意味なこと。それよりも、COMLでできることを考えよう」と方向性を修正し、病院探検隊の企画につながりました。「日本医療機能評価機構が専門家の目で客観的に評価する“鳥の目”ならば、私たちは主観に過ぎないけれど、利用者の“虫の目”で病院を見て提言・提案をしよう!」と病院探検隊を始めることにしたのです。まず1994年に長野県にある諏訪中央病院でプレ病院探検隊を受け入れてもらい、頭の中で描いていた方法を修正。翌年から、知り合いの院長などに声をかけて、病院探検隊を受け入れてもらいました。その後、1999年ごろからは、まったく面識のない医療機関から依頼が入るようになり、2002年度には実に16の医療機関から依頼を受けました。この年度までは旅費交通費のみ医療機関に負担してもらっていましたが、一定の質の担保ができるようになったこともあって、2003年度からは派遣料と旅費交通費をいただいて有料化しています。次回は、具体的にどのような視点で見学、受診しているのかをお伝えします。

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第20回 脂質が多い食べ物を見直してみよう【実践型!食事指導スライド】

第20回 脂質が多い食べ物を見直してみよう医療者向けワンポイント解説外食が増えると糖質や脂質の量は、気付かないうちに増えていきます。普段、無意識に選んでいる食品をもう一度意識して見直してみることが大切です。●スナック菓子スナック菓子とは、原料にイモ、トウモロコシ、米粉や豆類といった炭水化物系を油で揚げている菓子類を指します。軽い食感のものが多いですが、高カロリー、高脂質です。●から揚げ・天ぷら揚げ物は油で揚げる料理のため、「脂質量が多い」と想像しやすい食品の一つです。衣が厚くなるほど吸油率が高くなるため、素揚げ<から揚げ<天ぷら<フリットの順に油脂量が多くなると考えると良いでしょう。また、素材によっても吸油率が変わり、とくにかき揚げやクルトン、野菜揚げは油脂量が多くなります。たとえば、かき揚げは74%、クルトンは99%の吸油率です。野菜の中でも吸油率の高いナスは、素材量に対して素揚げで14%、天ぷらで18%ほどの吸油率です。●ラーメン麺類の中では油脂が多く含まれるメニューです。動物性油脂は加熱されると溶けるため、想像以上の油脂を摂取しているかもしれません。スープを残すことは、油脂と塩分の摂取量を減らすことにつながります。また、種類によっても脂質量は変わります。塩や醤油ラーメンに比べ、とんこつラーメン、坦々麺、背脂系ラーメンなどは油脂量が高くなります。●ナッツナッツにはビタミンEなどのビタミンやミネラルが豊富に含まれるため、健康食材として食べている方も多くいますが、アーモンドオイル、くるみオイルなど搾油ができるほど高脂質です。たとえば100gあたりアーモンドは54g、くるみは68.8g、マカダミアナッツは76.7gの油脂を含みます。食べ過ぎには注意したい食材です。●チーズ種類によって脂質量が異なります。平均的には25〜35g/100gほどの脂質が含まれます。脂質が少ないチーズは、カッテージチーズ(4.5g/100g)、リコッタチーズ(11.5g/100g)などです。●フライドポテトじゃがいもを油で揚げた料理です。太いフライドポテトよりも、細いフライドポテトのほうが吸油率は高くなります。●カレー市販されているカレールゥの原材料は、動物性油脂と小麦粉が主です。●コーヒーフレッシュ「コーヒーミルク」とも呼ばれるため、牛乳から作られていると勘違いしがちですが、これは“植物性油脂食品”です。つまり“油と水と食品添加物で作られた液体”です。●ウインナー・ベーコンウインナーはひき肉などを調味加工して腸に詰めたもの、ベーコンは豚バラ肉などを塩漬けにし、燻製にしたものを指します。どちらも使用する材料に動物性脂質が多く含まれます。●アイスクリーム厚生労働省が定めた分類では、アイスクリームは乳固形分15.0%以上(乳脂肪8.0%以上)のものを指します。アイスミルクは乳固形分10.0%以上(乳脂肪3.0%以上)、ラクトアイスは乳固形分3.0%以上入っているものを指します。そのほかに氷菓があります。アイスクリームは、一番多く脂質量を含みます。●牛丼牛肉のどの部位を使っているかによって異なりますが、一般的には、ばら肉の部位を使うため脂質量が多くなります。●市販のカフェラテ・カフェオレ市販のカフェラテには生乳以外が使われていることも多く、乳脂肪を意識する必要があります。●ココナッツミルクココナッツは果実ですが、ココナッツオイルなどの原料となるほど脂質が多く含まれています。バナナの脂質は0.2g/100gに対して、ココナッツは1.9g/100gと9.5倍の脂質を含みます。1)松本仲子 編. 調理のためのベーシックデータ 第4版. 女子栄養大学出版部;2012.2)乳及び乳製品の成分規格等に関する省令(昭和26年12月27日) (厚生省令第52号)

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脳梗塞・心筋梗塞既往歴のない患者でのアスピリン中止提案 【うまくいく!処方提案プラクティス】第8回

 今回は、抗血小板薬の中止提案を行った症例を紹介します。抗血小板薬の目的が動脈硬化性疾患の1次予防なのか2次予防なのかによって治療や提案すべき薬剤が異なってきますので、普段から患者さんの既往歴などの情報を得て、エビデンスを提示しながら提案できるとよいでしょう。患者情報80歳、女性(個人在宅)、体重:53kg、Scr:0.8基礎疾患:アルツハイマー型認知症、心不全、僧帽弁閉鎖不全症、骨粗鬆症、腰部脊柱管狭窄症、症候性てんかん、心房細動、高血圧症、脂質異常症血  圧:130/70台服薬管理:同居の長男夫婦がカレンダーにセットされた薬で管理、投薬。長男夫婦の在宅時間に合わせて用法を朝夕・就寝前に設定。往  診:月2回処方内容1.アルファカルシドール錠0.5μg 1錠 分1 朝食後2.アゾセミド錠30mg 1錠 分1 朝食後3.ウルソデオキシコール酸錠100mg 3錠 分1 朝食後4.L-アスパラギン酸カルシウム錠200mg 2錠 分2 朝夕食後5.バルプロ酸ナトリウム徐放錠200mg 2錠 分2 朝夕食後6.プラバスタチン錠10mg 1錠 分1 夕食後7.センノシド錠12mg 2錠 分1 就寝前8.アレンドロン酸錠35mg 1錠 分1 起床時 毎週木曜日9.アスピリン腸溶錠100mg 1錠 分1 朝食後(新規追加)本症例のポイントこの患者さんは、もともと循環器系の複合的な疾患がありますが、主治医からの診療情報提供書やケアマネジャーからのフェイスシートによると、脳梗塞や心筋梗塞の既往はありませんでした。ところが今回、心房細動と診断され、アスピリン腸溶錠が開始になったため大変驚きました。脳梗塞・心筋梗塞後などの再発予防目的(2次予防)としての抗血小板薬服用は臨床的使用意義が大きいことが確認されています。しかし、発症を未然に防ぐ目的(1次予防)の抗血小板薬の服用は、臨床効果よりも有害事象が上回ることが指摘されています。【JPAD試験1)】対象:動脈硬化性疾患の既往歴のない30〜85歳の2型糖尿病患者2,539例方法:アスピリン(81mgまたは100mg)投与群と非投与群に1:1に無作為に割り付けた(追跡中央値4.37年)評価項目:動脈硬化性疾患結果:動脈硬化性疾患の発現はアスピリン投与群で13.6件/1,000人年、非投与群で17.0件/1,000人年とアスピリン群で20%低い傾向にあるものの、統計学的有意差はなかった。【JPPP試験2)】対象:高血圧、脂質異常症、糖尿病を有する60〜85歳の日本人1万4,464例方法:既存の薬物療法+アスピリン(81mgまたは100mg)併用群と既存の薬物療法のみの群に無作為に1:1に割り付けた(追跡中央値5.02年)評価項目:心血管死亡、非致死的脳卒中、非致死的心筋梗塞の複合アウトカム結果:複合的アウトカムの発現率はアスピリン投与群で2.77%、アスピリン非投与群で2.96%とほぼ同等であったが、胃部不快感、消化管出血、さらに重篤な頭蓋外出血の有害事象はアスピリン投与群で有意に多かった。処方医は私が普段から訪問同行していない医療機関の医師でしたので、治療方針や処方意図は十分に把握できていないものの、上記の低用量アスピリンの1次予防のエビデンスから今回のアスピリン腸溶錠の中止および代替案の提示が必要と考えました。処方提案と経過医師にトレーシングレポートを用いて、JPAD試験とJPPP試験のデータを紹介し、1次予防のアスピリン腸溶錠の臨床的意義は低く、むしろ消化管出血などの有害事象のリスクがあるため、他剤への変更を提案しました。代替案については、心房細動における1次予防には直接経口抗凝固薬(DOAC)が適応と考え、腎機能・体重に合わせた補正用量であるエドキサバン30mg/日を提示しました。その後、トレーシングレポートを読んだ医師より電話連絡があり、提案のとおりにアスピリンを中止してエドキサバン30mgに変更する承認を得ることができました。速やかに処方変更の対応を行い、患者さんは胃部不快感や胃痛もなく経過しています。またエドキサバン変更後の皮下出血や鼻出血などの出血兆候もなく、副作用モニタリングは現在も継続中です。今回の症例のように1次予防の抗血小板薬については、基礎疾患や現病歴から適応の判断を検討し、医師とディスカッションを行うことで変更が可能かもしれません。1)Ogawa H, et al. JAMA. 2008;300:2134-2141.2)Ikeda Y, et al. JAMA. 2014;312:2510-2520.

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日本の大腸がん患者における悪液質の実態/日本治療学会

 がん悪液質は、体重減少と食欲不振を主体とする多因子の代謝異常であり、患者のQOLや生存に影響する。日本の大腸がんにおける悪液質発症頻度と発症時期についての報告は少ない。静岡県立静岡がんセンター(現在は上尾中央総合病院)の柴田 昌幸氏らは、同施設と久留米大学病院で1次治療の化学療法を受けた進行大腸がん患者を対象に、悪液質の発症頻度、発症時期、予後への影響を調べる後ろ向き観察研究を実施。その結果を第57回日本治療学会学術集会(10月24~26日)で発表した。 主要評価項目は、悪液質発症頻度、化学療法開始から悪液質発症までの期間、副次評価項目は悪液質と血液検査結果、全生存期間(OS)、副作用との関連。観察期間は最低1年、最高3年であった。悪液質の定義は、5%を超える体重減少、BMI 20kg/m2未満の患者では2%以上の体重減少とした。 主な結果は以下のとおり。・2010年2月~2016年8月に150例が登録された。・患者の年齢中央値は65歳、男性60%、BMI中央値21.7kg/m2、PSは0~1が93.4%、Stage IVが99.3%であった。・悪液質の発症は、化学療法開始から12週以内で43%、24週以内で50%、48週以内で65%と経時的に増加し、最終的には91%の患者が悪液質を発症した。・化学療法開始12週時点でのOS中央値は、悪液質発症群で720日、非発症群では814日で、有意に悪液質発症群で短かった(p=0.0467)。24週時点では悪液質発症群720日、非発症群816日(p=0.0467)、48週時点では悪液質発症群670日、非発症群829日(p=0.184)と、統計学的に有意ではなかったものの、悪液質発症群で不良な傾向であった。・ハザード比1以上の予後因子は、化学療法開始24週以内の悪液質の発症(1.12)、好中球リンパ球比(1.92)、CA19-9(1.13)、肝転移(1.41)、PS1以上(2.10)であった。・悪液質発症の有無と副作用の関連をみると、化学療法開始48週時点の食欲低下の発現は悪液質発症群67.1%(Grade2以上25%)、非発症群50%(Grade2以上9.5%)、疲労感の発現は悪液質発症群61.8%(Grade2以上22.4%)、非発症群50%(Grade2以上8.1%)と、どちらも悪液質発症群で発現頻度、重症度ともに高かった。 進行大腸がんにおける悪液質は、化学療法開始24週以内に約半数の患者に発症していた。また、悪液質発症群は予後不良の傾向にあった。さらに、化学療法の副作用である食欲低下および疲労の発現頻度、重症度ともに悪液質発症群で高かった。

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双極性障害患者のパーキンソン病発症リスク~メタ解析

 パーキンソン病では運動症状および非運動症状を呈するが、その10年以上前から気分障害が先行して起こる可能性がある。また、双極性障害は、うつおよび躁エピソードが周期的に出現する疾患であり、病態生理にドパミンが関連している可能性が示唆されている。ポルトガル・リスボン大学のPatricia R. Faustino氏らは、双極性障害とその後の特発性パーキンソン病との関連について評価を行った。JAMA Neurology誌オンライン版2019年10月14日号の報告。双極性障害患者はパーキンソン病の発症リスクが有意に高い可能性 2019年5月までのパーキンソン病、双極性障害、躁病に関連するエビデンスを、Cochrane Controlled Register of Trials、MEDLINE、Embase、PsycINFOより検索した。対象研究は、双極性障害の有無によるパーキンソン病発症の可能性に関して報告している研究とした。2人の独立したレビュアーが研究を選択し、データを抽出した。変量効果モデルを用いてデータをプールし、オッズ比(OR)、95%信頼区間(CI)、I2を算出した。主要アウトカムは、パーキンソン病のORとした。 双極性障害とパーキンソン病発症との関連を評価した主な結果は以下のとおり。・対象研究は7件(437万4,211例)であった。・双極性障害の診断歴は、その後の特発性パーキンソン病診断の割合を増加させた(OR:3.35、95%CI:2.00~5.60、I2=92%)。・バイアスリスクの高い研究を削除し感度分析を行ったところ、双極性障害患者ではパーキンソン病リスクの増加が認められた(OR:3.21、95%CI:1.89~5.45、I2=94%)。・研究デザインと診断の確実性に基づき事前に計画したサブグループ解析では、有意な影響は認められなかった。 著者らは「双極性障害患者では、一般集団と比較し、パーキンソン病の発症リスクが有意に高い可能性がある。しかし、サブグループ解析では、この関連性を過大評価している可能性が示唆された。このことから、双極性障害がその後のパーキンソン病発症と関連していることを考慮し、双極性障害患者のパーキンソニズムの特徴を鑑別診断することが重要である」としている。

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