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STAMP阻害薬asciminib 、慢性骨髄性白血病で良好なMMR率/ノバルティス

 ノバルティスは、2020年12月8日、第III相ASCEMBL試験において、ABLミリストイルポケット(STAMP)を特異的に標的とする新規治験薬asciminib(ABL001)が、2剤以上のTKI治療歴のある慢性期のフィラデルフィア染色体陽性慢性骨髄性白血病(Ph+ CML-CP)患者において、ボスチニブに比べほぼ2倍の投与24週時点のMMR率を達成したと発表(25.5% vs.13.2%、両側p=0.029)。これらのデータは第62回米国血液学会議(ASH)のLate Breakingセッションで発表された。 ASCEMBL試験では、233例の患者が無作為化され、asciminib40mg x 2/日(n=157)、またはボスチニブ500mg/日(n=76)のいずれかが投与された。 Grade3以上の有害事象(AE)の発現率は、asciminib群とボスチニブ群で、それぞれ50.6%と60.5%であった。AEによる投与中止率は、asciminib群5.8%に対して、ボスチニブ群では21.1%であった。asciminib群で多く認められた(>10%)Grade3以上のAEは血小板減少症(17.3%)と好中球減少症(14.7%)であった。

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ニボルマブ、米国での小細胞肺がんの適応に関して声明/BMS

 米国ブリストル・マイヤーズ スクイブ(BMS)は、米国でのニボルマブ(商品名:オプジーボ)の小細胞肺がん(SCLC)の適応を撤回するとの声明を発表した。 ニボルマブは、プラチナベース化学療法と1ライン以上の他の治療後に疾患進行した小細胞肺がん(SCLC)の治療について、米国食品医薬品局(FDA)から、2018年に迅速承認を受けた。迅速承認は、進行または転移のある固形がん患者を対象とした第I/II相CheckMate-032試験におけるオプジーボの有効性に基づいたものであった。 しかし、異なる治療設定で行われたその後のCheckMate-451および331試験では、主要評価項目である全生存期間を達成できなかった。BMSはFDAと協議のうえ、この適応症を米国市場から撤回することを決定したとしている。

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外科医が自分の誕生日に行った手術で、死亡率増/BMJ

 緊急手術を受けたメディケア受給患者の死亡率を分析した結果、外科医が手術を自身の誕生日に行った患者の死亡率が、誕生日以外の日に行った患者の死亡率と比べて高いことが判明した。米国・カリフォルニア大学ロサンゼルス校の加藤 弘陸氏らが行った全米規模の観察研究の結果で、著者は「本所見は、外科医が手術室で、手術とは直接関係のない出来事で注意散漫になりうることを示すものである」と述べている。手術室では、臨床的出来事や個人的出来事によって、注意をそらされることが日常的に起きているという。研究室での実験では、注意散漫が外科医のパフォーマンスに悪影響を及ぼす可能性があることは示されているが、患者の転帰にどれほど影響するのか、リアルワールドのデータを使用した経験的エビデンスは限定的であった。BMJ誌2020年12月10日号クリスマス特集号の「THE CITADEL」より。外科医の誕生日の手術例vs.他日の手術例で術後30日死亡率を比較 研究グループは、外科医の誕生日に行われる手術は、外科医の注意散漫と患者の転帰の関係を評価する好機になりうるとして、これまで行われていなかった外科医の誕生日と患者の死亡率との関連を調査した。 米国内の急性期病院とクリティカル・アクセス・ホスピタル(critical access hospital)で行われた手術データを基に、後ろ向き観察研究にて、外科医の誕生日に手術が行われた患者と誕生日以外の日に行われた患者で術後の死亡率が異なるかを評価した。 分析対象とした患者は、2011~14年に17の一般的な緊急手術のうちの1つを受けた、65~99歳のメディケア受給者(手術費用のカバー率100%)であった。 主要評価項目は、術後30日死亡率(術後30日以内の死亡と定義)で、患者の特性および外科医の固定効果を補正して評価した。補正後死亡率6.9% vs.5.6%で群間差1.3%、p=0.03 4万7,489人の外科医によって行われた98万876例の手術が分析に含まれた。外科医の誕生日に行われた手術は2,064例(0.2%)であった。 疾患重症度など、患者の特性は、外科医が誕生日に手術を行った患者(外科医誕生日群)と、誕生日以外の日に手術を行った患者(対照群)で類似していた。 補正前30日死亡率は、外科医誕生日群7.0%(145/2,064例)、対照群5.6%(5万4,824/97万8,812例)であった。 患者の特性と外科医の固定効果(同じ外科医が異なる日に手術を行った患者の転帰を効果的に比較)を補正後、外科医誕生日群の死亡率は、対照群と比較してより高率であることが示された(補正後死亡率6.9% vs.5.6%、補正後の群間差:1.3%、95%信頼区間:0.1~2.5、p=0.03)。 外科医の誕生日と手術日を比較した患者の死亡率のイベント研究分析でも、同様の結果が認められた。

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重症低血糖に迅速対応できる初の点鼻グルカゴン製剤「バクスミー点鼻粉末剤3mg」【下平博士のDIノート】第65回

重症低血糖に迅速対応できる初の点鼻グルカゴン製剤「バクスミー点鼻粉末剤3mg」今回は、重症低血糖治療薬「グルカゴン点鼻粉末(商品名:バクスミー点鼻粉末剤3mg、製造販売元:日本イーライリリー)」を紹介します。本剤は、患者の意識がない場合であっても家族などが使いやすい経鼻投与のグルカゴン製剤で、重症低血糖の迅速な救急処置が可能になると期待されています。<効能・効果>本剤は、低血糖時の救急処置の適応で、2020年3月25日に承認され、同年10月2日より発売されています。<用法・用量>通常、グルカゴンとして1回3mgを鼻腔内に投与します。なお、飢餓状態、副腎機能低下症、頻発する低血糖、一部糖原病、肝硬変などの場合は血糖上昇効果がほとんど期待できず、アルコール性低血糖の場合は血糖上昇効果がみられません。<安全性>日本人1型および2型糖尿病患者を対象とした国内第III相臨床試験(IGBJ試験)において、安全性評価対象症例71例中12例(16.9%)に副作用が報告されました。主な副作用は、鼻痛6例(8.5%)、血圧上昇、悪心各4例(5.6%)、嘔吐、耳痛各2例(2.8%)でした(承認時)。なお、重大な副作用として、ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)が現れる恐れがあります。<患者さんへの指導例>1.この薬は、低血糖を起こした際の救急処置に用います。肝臓に働きかけてブドウ糖の放出を促すことで、血糖を一時的に上げます。2.「意識がはっきりしない」「口から糖分を摂れない」など、周りの人の助けが必要な低血糖状態になったときに使用する1回使い切りタイプの点鼻粉末薬です。3.包装フィルムは使用する直前まではがさないでください。使用時は、赤い部分を引っ張って、容器から噴霧器を取り出します。噴霧器を支える人差し指また中指が鼻に当たるまで、点鼻容器の先端を片方の鼻の穴にゆっくり差し込んでから、注入ボタンを緑色の線が見えなくなるまで押し切ってください。4.噴霧後は、すぐに主治医に連絡し、医療機関を受診してください。その際、低血糖の発生状況や使用した結果などを主治医に伝えてください。5.本剤の効果は一時的なものなので、意識がある場合は速やかに糖分を摂取してください。追加投与による効果は期待できないため、本剤またはほかのグルカゴン製剤の追加投与は行わないでください。<Shimo's eyes>糖尿病治療による低血糖は、症状が起きたときに速やかかつ適切に対処することができれば回復が見込めますが、進行すると重症低血糖に陥り、昏睡や痙攣、脳障害などの後遺症を起こすほか、死に至ることもあります。従来、医療機関外であっても緊急時に対処できるようにグルカゴン注射薬が用いられていますが、使用時の手順が複雑で、患者およびその看護者(家族など)の負担が大きいという問題があります。本剤は、注射薬以外の低血糖治療薬として初のグルカゴン製剤です。室温で持ち運びができる1回使い切りタイプの点鼻粉末製剤で、看護者などが投与することで重症低血糖の救急処置を行うことができます。本剤は鼻粘膜から吸収されるため吸入や深呼吸の必要がなく、意識がない患者にも使用可能です。患者およびその看護者が、本剤を必要とする場面で迅速に対処できるように、投与方法・保管方法について十分に指導する必要があります。いざという場面で戸惑わないために、デモ機などを活用して理解度に合わせた指導を行いましょう。参考1)PMDA 添付文書 バクスミー点鼻粉末剤3mg

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第41回 去年の大発見~循環する独り立ちミトコンドリア、第四の唾液腺

去年は世界が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に見舞われ、それに関連する薬、ワクチン、診断、研究技術の開発が飛躍的に進歩しました。その一方で他の研究ももちろん進展し、たとえばよく見知ったはずの人体の新たな大発見1)がありました。その一つは、すでに知られている3つの唾液腺に加えて第4の唾液腺一対が新たに見つかったことです2)。耳管隆起(torus tubarius)近くにあることからtubarial glandと名付けられたその新たな唾液腺は手術で顕わになり難いので長く見つからないままだったようです。オランダのがん研究所Netherlands Cancer Instituteの放射線腫瘍医Wouter Vogel氏等は前立腺特異的膜抗原(PSMA)に結合する放射性トレーサー頼りのCTやPET撮影によってその在り処を突き止めました。PSMA PET/CTはそもそも前立腺がんの検出のためのものですが、Vogel氏によると唾液腺検出感度がすこぶる良好で、そのおかげでこれまで見えなかったものを見つけることができました1)。もう一つは健康な人の血液を独り立ちして巡るミトコンドリアの発見です3)。どこかが傷んで細胞から漏れたミトコンドリア由来と思われるその一部(DNA)が体を巡っていることは知られていました。しかし生来の機能を果たしうるミトコンドリアまるごとが健康な人の血液に細胞に入っていない状態で存在することは分かっていませんでした1)。フランスの著名な研究所INSERMのチームが見つけたそれらのむき出しのミトコンドリアが細胞の外で何をしているかはこれから調べる必要がありますが、細胞間の連絡に一役買っているのではないかと研究者は推測しています4)。人体は調べ尽くされたようでまだまだ未開の発見を待つ未知を隠しているに違いありません。今年はどんな発見があるのでしょうか。参考1)The Biggest Science News of 2020 / TheScientist 2)Valstar MH,et al. Radiother Oncol. 2020 Sep 23. [Epub ahead of print]3)Al Amir Dache Z, et al. FASEB J. 2020 Mar;34:3616-3630.4)A new blood component revealed / Eurekalert

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統合失調症の新たな治療標的としてのPPARαの可能性

 統合失調症の病態生理は、いまだによくわかっていない。理化学研究所の和田 唯奈氏らは、統合失調症患者における核内受容体の一つであるペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR)/レチノイドX受容体(RXR)の役割について分析を行った。EBioMedicine誌2020年11月19日号の報告。 日本人統合失調症患者1,200例のDNAサンプルを用いて、分子反転プローブ(MIP)ベースのターゲット次世代シークエンシング(NGS)により、PPAR/RXR遺伝子のスクリーニングを行った。その結果について、日本のコホートデータ(ToMMo)やgnomADの全ゲノムシークエンスデータベースとの比較を行った。PPAR/RXR遺伝子の機能低下と統合失調症との関係を明らかにするため、Ppara KOマウスとフェノフィブラートを投与したマウスを用いて、行動学的、組織学的およびRNA-seq解析により評価を行った。 主な結果は以下のとおり。・統合失調症のリスク変異体として、c.209-2delAの欠損およびHis117Gln、Arg141Cys、Arg226Trpのミスセンス変異が同定された。・c.209-2delA変異は、未成熟終止コドンを生成した。・3つのミスセンス変異は、in vitroでの転写因子としてのPPARα活性を有意に低下させた。・Ppara KOマウスは、行動障害や大脳皮質のシナプス形成障害など、統合失調症に関連する表現型を示した。・フェノフィブラート経口投与により、NMDA受容体拮抗薬であるフェンサイクリジンにより誘発される脊椎病変の軽減が認められた。・フェノフィブラートを事前に投与しておくと、ほかのNMDA受容体拮抗薬であるMK-801に対するマウスの感受性が抑制された。・RNA-seq解析により、PPARαがシナプス形成シグナル伝達経路関連遺伝子の発現を調整していることが明らかとなった。 著者らは「統合失調症発症の根底にあるメカニズムには、PPARαで調整される転写機構やシナプスの調整が関連していることが示唆された。PPARαが統合失調症の治療ターゲットになり得ることが発見されたことで、新規治療薬開発への道が拓ける可能性がある」としている。

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免疫も老化、その予防が新型コロナ対策に重要

 国内初の新型コロナウイルスのワクチン開発に期待が寄せられるアンジェス社。その創業者でありメディカルアドバイザーを務める森下 竜一氏(大阪大学大学院医学系研究科臨床遺伝子治療学 寄附講座教授)が、12月15日に開催された第3回日本抗加齢医学会WEBメディアセミナー「感染症と免疫」において、『免疫老化とミトコンドリア』について講演した。風邪と混同してはいけない理由 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策やワクチン開発を進めていく上で世界中が難局に直面している。その最大の問題点について森下氏は、「新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のモデルが作れないこと」だという。その理由として、「マウスはSARS-CoV-2に感染しない。ハムスターやネコは感染するものの肺炎症状が出ないため、治療薬に最適なモデルを作り出すことが難しい。つまり、従来の開発方法に当てはめられず、未知な領域が多い」と同氏は言及した。 そんな中、同氏率いるアンジェス社は同社が培ってきたプラスミドDNA製法の技術を活かし、新型コロナのDNAワクチンを開発中である。これは、ウイルスのスパイク部分(感染の足掛かりとなるタンパク質)の遺伝子情報を取り込んだプラスミドDNAをワクチンとして接種することで、スパイク部分のみを体内で発現させて抗体を産生させる仕組みである。12月23日現在、国内で500例を対象としたワクチンの用法・用量に関する安全性や免疫原性評価のための第2/3相臨床試験が行われている。ワクチン完成までは一人ひとりが自然免疫の強化を 国内でのワクチン(海外製含む)接種の開始時期は、2021年2月とも言われているが、実際のところ未だ見通しが立っていない。その間、個人でできる感染対策(手洗い・消毒、マスク着用、うがいなど)だけで感染を凌ぐにはもはや限界にきている。そこで同氏は人間のもともとの免疫力に着目し、「人間の体内で最初に働く自然免疫の強化」を強調した。しかし、自然免疫の機能は18~20歳でピークを迎え低下の一途をたどる。また、免疫機能の中で最も重要なT細胞の分化場所である胸腺は体内で一番老化が早いため、「加齢は自然免疫の低下だけではなく、胸腺の退縮がT細胞の老化につながり、獲得免疫の衰えの原因にもなる」と指摘した。加えて、「睡眠不足、ストレス、肥満、そして腸内細菌叢の構成異常なども免疫力の低下として問題だが、とくに“免疫の老化”が問題」とし、高齢者の重症化の要因の1つに免疫力の老化を挙げた。免疫老化を防ぐにはミトコンドリアをCoQ10で助けよ この免疫老化を食い止めるための方法として、同氏はミトコンドリアの老化を助けることが鍵だと話した。ミトコンドリアは細胞の中のエネルギー生産工場で、中和抗体を作るB細胞などあらゆる細胞の活性化に影響する、いわば“免疫を正常に働かせる司令塔”の役割を司る。そのため主要な自然免疫経路はすべてミトコンドリアに依存している。しかし、ミトコンドリアも加齢とともに減少傾向を示すことから、この働きを助けるコエンザイムQ10(CoQ10)の補充が重要1)だという。また、自然免疫のなかでも口腔内に多く存在し、口腔内に侵入したSARS-CoV-2を速やかに攻撃、粘膜への付着や体内への侵入阻止するIgAもこのCoQ10の摂取により増加傾向が示唆された2)ことを踏まえ、医療用医薬品のユビデカレノン製剤(商品名:ノイキノンほか)をはじめ、サプリメントや機能性食品として販売されているCoQ10(とくに還元型)の摂取が有効であることを説明した。 最後に同氏は「ワクチン導入には時間を要するので、現時点ではまず基本的な感染対策、生活習慣の改善から免疫力UPに注力してほしい。そのなかで免疫を上げる工夫として還元型CoQ10の多い食品(イワシ:約6.4mg、豚肉:約3.3mg[各100g中の含有量])を食べたり、プラスαとしてサプリメントなどを活用したりして、体内のCoQ10量を増やすことを心がけてほしい」とし、医療者に対しては「CoQ10量や唾液内のIgAは検査で測定可能であるため、患者の体質確認には有用」と締めくくった。

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早期TNBC、低用量カペシタビン維持療法で転帰が改善/JAMA

 標準的な術後補助療法を受けた早期トリプルネガティブ乳がん(TNBC)女性において、低用量カペシタビンによる1年間の維持療法は経過観察と比較して、5年無病生存率を有意に改善し、有害事象の多くは軽度~中等度であることが、中国・中山大学がんセンター(SYSUCC)のXi Wang氏らが行った「SYSUCC-001試験」で示された。研究の成果は、JAMA誌オンライン版2020年12月10日号で報告された。乳がんのサブタイプの中でも、TNBCは相対的に再発率が高く、標準治療後の転帰は不良であり、再発および死亡のリスクを低減する効果的な維持療法が求められている。低用量カペシタビンによる化学療法は、2つの転移の機序(血管新生、免疫逃避)を標的とすることでTNBC女性の再発を抑制する可能性が示唆されているが、再発抑制に要する長期の治療の有効性と受容性については不確実性が残るという。中国の13施設が参加した非盲検無作為化第III相試験 研究グループは、早期TNBC女性において、標準的な術後補助療法後の低用量カペシタビンによる維持療法の有効性と有害事象を評価する目的で、非盲検無作為化第III相試験を実施した(Sun Yat-sen University Clinical Research 5010 Programなどの助成による)。中国の13施設が参加し、2010年4月~2016年12月の期間に患者登録が行われ、最終フォローアップ日は2020年4月30日だった。 対象は、病理学的に確定された浸潤性乳管がんで、ホルモン受容体とERBB2が陰性であり、鎖骨上リンパ節・内胸リンパ節に転移がなく、ステージがT1b-3N0-3cM0の早期の腫瘍を有し、標準治療として胸筋温存乳房切除術または乳房温存術が施行され、術前または術後に化学療法と放射線治療を受けた患者であった。 被験者は、標準的な術後補助療法終了後に、カペシタビン(650mg/m2、1日2回、経口)を1年間投与する群または経過観察群に、1対1の割合で無作為に割り付けられた。 主要エンドポイントは5年無病生存率とした。無病生存は、無作為化の時点から局所再発、遠隔転移、対側乳がん、全死因死亡の初回発生までの期間と定義された。副次エンドポイントは、遠隔無病生存(無作為化から遠隔再発、対側乳房の浸潤性乳がん、全死因死亡までの期間)、全生存(無作為化から全死因死亡までの期間)、局所領域無再発生存(無作為化から局所領域の浸潤性乳がん再発または死亡までの期間)、有害事象であった。再発・死亡リスクが36%低減、Grade 3手足症候群は7.7% 443例が無作為化の対象となり、434例が最大の解析対象集団(FAS)とされた。年齢中央値は46歳(範囲:24~70)で、閉経前が66.8%であった。86.4%が乳房切除術を受けた。アントラサイクリン系またはタキサン系薬剤ベースのレジメンによる術前化学療法を受けた患者が5.8%、同レジメンによる術後化学療法を受けた患者は78.8%であり、T1/T2が93.1%、リンパ節転移陰性が61.8%、Grade3が72.8%だった。 フォローアップ期間中央値61ヵ月(IQR:44~82)の時点で、無病生存に関するイベントは94件観察された。カペシタビン群は38件(再発37件、死亡32件)、観察群は56件(56件、40件)であった。推定5年無病生存率は、カペシタビン群が82.8%と、観察群の73.0%と比較して有意に優れた(再発または死亡のリスクのハザード比[HR]:0.64、95%信頼区間[CI]:0.42~0.95、p=0.03)。事前に規定されたサブグループのすべてで、無病生存率はカペシタビン群で良好な傾向がみられた。 また、推定5年遠隔無病生存率(カペシタビン群85.8% vs.観察群75.8%、遠隔転移または死亡のリスクのHR:0.60、95%CI:0.38~0.92、p=0.02)はカペシタビン群で有意に良好であったのに対し、推定5年全生存率(85.5% vs.81.3%、死亡リスクのHR:0.75、95%CI:0.47~1.19、p=0.22)および推定5年局所領域無再発生存率(85.0% vs.80.8%、局所領域再発および死亡のリスクのHR:0.72、95%CI:0.46~1.13、p=0.15)には、両群間に有意な差は認められなかった。 カペシタビン群で最も頻度の高い有害事象は手足症候群(45.2%)で、このうちGrade3は7.7%であった。このほか、白血球減少(23.5%)、ビリルビン値上昇(12.7%)、腹痛/下痢(6.8%)、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)値・アスパラギン酸トランスアミナーゼ(AST)値上昇(5.0%)の頻度が高かったが、いずれもGrade1または2であった。 著者は、「カペシタビンの1年間の投与は、多くの女性にとって忍容可能であり、毒性による投与中止はほとんどなかった。80%以上の参加者が1年間の投与を完了し、何らかの理由で投与の中断を要したのは4分の1未満であった」としている。

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COVID-19ワクチン、2021年に世界人口の何割に接種可能か/BMJ

 主要メーカーの新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチンの世界的な需給について、メーカーが最大生産量を可能としても、世界の人口のほぼ4分の1は少なくとも2022年までワクチン接種を受けることはできないとの研究結果を、米国・ジョンズ・ホプキンズ公衆衛生大学院のAnthony D. So氏らが報告した。COVID-19ワクチンについては、高所得国が市販前に購入契約を結んでいる一方、そのほかの国・地域については入手が不確実であるといわれ、世界保健機関(WHO)が主導するCOVAXファシリティを介して、グローバルアクセスを調整する取り組みが進められている。しかし、高所得国の購入契約に遅れをとっているうえ、資金は不十分で、米国やロシアの協力は得られていない。今回の検討では、高所得国がどのようにCOVID-19ワクチンの将来の供給を確保したかについて概要を示すとともに、残されたそのほかの国・地域は不確実であること、2021年末までに低中所得国が調達できるワクチンはメーカー生産量の40%であり、仮に高所得国が購入予定量を増やした場合、その割合はさらに少なくなるが、高所得国が調達したワクチンが供出されれば増える可能性があることなどが明らかにされた。研究グループは、「政府およびメーカーは、購入契約に関する透明性と説明責任を高めることで、COVID-19ワクチンの公平な配分への確約も果たすことができるだろう」と提言している。BMJ誌2020年12月15日号掲載の報告。主要メーカーから各国へのCOVID-19ワクチンの市販前購入契約を分析 研究グループは、主要メーカーから各国へのCOVID-19ワクチンの市販前購入契約を分析するため、WHOのCOVID-19ワクチン候補のレポート(draft landscape of covid-19 candidate vaccines)、米国証券取引委員会へ提出された企業情報開示、企業および財団のプレスリリース、政府のプレスリリース、メディア報告を調べ、2020年11月15日までに公表されていたCOVID-19ワクチンの市販前購入契約(コース当たりの価格、ワクチンプラットフォーム、研究開発のステージ、調達代理店および購入先の国)を分析した。当面の供給量の半分強は高所得国(世界の人口の14%) 2020年11月15日時点で、13のワクチンメーカーから合計74.8億回(37.6億コース)分を購入する市販前契約が結ばれていた。これらの半分強(51%)は、高所得国(世界の人口の14%)に送達されるものであった。 米国は、世界のCOVID-19の症例数の約5分の1(1,102万例)を占めるが、予約量は8億回分であった。一方で、日本、オーストラリア、カナダは、合計10億回分以上を予約していたが、その症例数は世界の症例数の1%に満たない(45万例)。 もし、これらのワクチン候補が最大生産量を達成できた場合、2021年末までに59.6億コース分のワクチン製造が予測された。これらのワクチンコースの最大40%(あるいは23.4億コース)が低中所得国に供給される可能性があるが、もし高所得国が購入拡大オプションを行使すると、低中所得国の供給量は少なくなることが示唆された。また、高所得国が調達したワクチンを供出する場合は、低中所得国の供給量は増すことが示唆された。 ワクチン価格は、コース当たり6ドル(4.50ポンド、4.90ユーロ)から74ドルまでと10倍以上の幅があった。 米国とロシアを除く多彩な国が参加するCOVAXファシリティは、5億回(2.5億コース)分を少なくとも確保しているが、世界的なCOVID-19ワクチンへのアクセスをサポートする取り組みにおいて、2021年末に目標としている20億回分の投与に必要な資金の確保は半分にとどまっているのが現状であった。

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045)元気で若々しい患者さんの共通点【Dr.デルぽんの診察室観察日記】

第45回 元気で若々しい患者さんの共通点ゆるい皮膚科勤務医デルぽんです☆日頃の外来で、初診の患者さんを呼んでから診察室のドアが開くまでの短い間、書かれた問診票から患者像を想像するのですが、いい意味で裏切られることがあるのが、80代・90代の患者さんたち。このくらいの年代になると、施設や家族の付き添いの下で受診される患者さんが多く、車椅子に乗って来られる方も珍しくありません。この患者さんはどれくらいのADLだろう、付き添いはどうだろうか、本人の理解力はどのくらいだろうか…と考えながら待っているわけですが、入ってきた患者さんが思いのほか元気で若々しいことがたまにあります。そういう方々のお話でよく耳にするのが、現役で仕事を続けているというパターン。地元の商店だったり、お稽古の先生だったり、仕事の内容はさまざまですが、年を重ねてもなお現役で働き続けている方は実年齢よりも若く見え、元気な人が多いように感じます。心身が元気だからこそ仕事を続けられるのか、仕事を続けているからこそ若々しさを保てるのか。鶏か卵か…のような話ですが、たぶん、どちらも真実なのだと思っています。健康だからこそ働けるし、働いているから気持ちにも張りが出て実年齢より若く見える部分があるのでしょう。高齢の患者さんから、「趣味や生きがいを手放してしまった、今はもう生きるだけで精いっぱいで…」という声を聞くことがあります。体の健康はもちろん大切ですが、趣味や仕事を続けることも、気持ちを若く保つためには必要なのかもしれません。さまざまな高齢患者さんを診ていて、日々、そんなことを感じるのでした。それでは、また~!

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プロ意識に徹するドイツのナース【空手家心臓外科医、ドイツ武者修行の旅】第24回

ドイツは日本と似ていて、ヒエラルキー社会です。上司の言うことは割と絶対で、「俺がこう言ったからこうしろ!」の世界です。ですが、職種間にはタテ関係はありません。自己主張はしっかりしている国民性なので、同僚のナースさん達も「やらないものは、やらない」とハッキリとした態度で仕事に臨まれています。たとえば、朝の入院患者は10時に病棟に来るように伝えられているのですが、朝は10時から11時まで、ナースさんは休憩タイムを取っています。ですから、張り切って病棟に来られた患者さんたちは、意味もなく11時まで待合室に待たされることになります。しかしながら、患者さん達からは「ナースさんの休憩時間なら仕方ないね」と、特にクレームが来たこともありません。と言うか、こんな不合理なシステム、どう考えてもおかしいのですが…。私が働き始めの頃に「おかしくない?」と質問したことがあるのですが、ベテランナースさんにかなり怒られてしまいました。先日も、新しく着任した新人研修医が「このシステムはおかしくないか?」と質問して怒られていました。手術中に事件です!当院では、特にオペ室にはベテランナースさんが相当数存在します。手術の助手をするときは術者だけでなく、ナースさんのクセも覚えて対応していかなくてはなりません。「このナースさんはここで糸切ってくれるけど、このナースさんはハサミを渡してくる人。このナースさんは早めに道具を要求すると機嫌が悪くなる人」など、私の手術メモには、ナースさんの人柄についてもかなりの記載がしてあります。オペ室の、最も若いナースさん(左)とベテランナースさん(右)です。若いナースさんも、上級医相手に一歩も引かずに主張してきます。つい先日、執刀教授が術中の出血にイライラして、「持針器だろ! 早くしろ!」と声を荒げることがありました。その日は大御所ナースさんが担当だったのですが、教授にキレて、手術道具を全部患者の脚の上において、術野に背を向けちゃったことがありました。「後は自分で取れ」ってことで。教授はため息をつきながら自分で道具を掴んで止血していました。バツの悪そうな教授を見て、私は笑いが込み上げてしまいましたが…。その後、5分ほどしたら機嫌を直した大御所ナースさんが振り返って道具を元の台の上に戻し、手術は滞りなく進みましたが…その後、大御所ナースさんは私にしか話しかけてこなかったです。私はいつもより必死にドイツ語で場を盛り上げようと頑張りました。まるで「両親の喧嘩中に気を使う子供」みたいな構図になっていました。マイスターの国、ドイツでは、それぞれのスペシャリスト達が確固たるプライドを持って働いています。教授と言えど、他職種へのリスペクトなくして共に働くことはできないということです。

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事例017 廃用症候群リハビリテーション料の査定【斬らレセプト シーズン2】

解説乳がん術後に伴う安静等によって身体能力低下を認めたため廃用症候群と診断してH001-2 廃用症候群リハビリテーション料(以下、「同項目」)を算定したところ、D事由(告示・通知の算定要件に合致していないと認められるもの)で査定となりました。同項目の適用となるのは、同項目の通則1にある「急性疾患等に伴う安静等による廃用症候群の患者であって、一定程度以上の能力低下をきたしているもの」です。具体的には、同項目の算定留意事項(2)に、「急性疾患等(がんの手術を含む外科的手術又は肺炎等)に伴う安静(治療の有無を問わない)による廃用症候群であって、(中略)治療開始時においてFIM(Functional Independence Measure)115 点以下、またはBI(Barthel Index)85 点以下の状態のものをいう」と定義があります。( )内筆者注。レセプトを確認すると、添付もしくは摘要欄に記載しなければならない「廃用症候群に係る評価票(別紙様式22)」の項目のうち、治療開始時のBIが100点と表示されていました。「85点以下でないために適用がない」として査定となったことがわかります。レセプトチェックシステムでは、コメントの数値までチェックされていません。査定対策として、算定担当にはコメント入力時に基準値の確認を行うことを伝え、リハビリテーション部には同項目を実施するときには、FIMとBIの数値が規定以下であることを確認していただくようにお願いしました。

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COVID-19パンデミックによるメンタルヘルスへの影響~メタ解析

 COVID-19に関連したうつ病、不安神経症、不眠症、PTSD、精神的苦痛(PD)の有病率を推定するため、カナダ・オタワ大学のJude Mary Cenat氏らは、システマティックレビューおよびメタ解析を実施した。Psychiatry Research誌オンライン版2020年11月26日号の報告。 Medline、Embase、APA PsycInfo、CINAHL、Scopus、Web of Scienceより検索を行った。うつ病、不安神経症、不眠症、PTSD、PDの有病率について性別、医療従事者、調査対象地域におけるグループ間の違いを評価するため、ランダム効果メタ解析を実施した。 主な結果は以下のとおり。・2,189件の研究をスクリーニングし、136件について評価した。その内、メタ解析の選択基準を満たした研究は、55件(18万9,159例)であった。・うつ病の有病率は、15.97%(46件、95%CI:13.24~19.13)であった。・不安神経症の有病率は、15.15%(54件、95%CI:12.29~18.54)であった。・不眠症の有病率は、23.87%(14件、95%CI:15.74~34.48)であった。・PTSDの有病率は、21.94%(13件、95%CI:9.37~43.31)であった。・PDの有病率は、13.29%(19件、95%CI:8.80~19.57)であった。・グループ間の違いは、非医療従事者と比較し、医療従事者における不眠症有病率の高さのみで認められた(z=2.69、p<0.05)。 著者らは「COVID-19による短期的なメンタルヘルスへの影響は、影響を受けた地域および性別において同様に大きいことが示唆された。しかし、医療従事者においては、不眠症の有病率が、非医療従事者よりも有意に高い」としている。

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COVID-19の症状悪化をフルボキサミンが抑制する可能性/JAMA

 選択的セロトニン再取り込み阻害薬のフルボキサミンが、サイトカイン産生を調節するσ-1受容体を刺激することにより、軽度のCOVID-19患者の臨床的悪化を抑制する可能性が示唆された。米国セントルイス・ワシントン大学のEric J. Lenze氏らは、症状を有するCOVID-19の成人外来患者を対象とした無作為化二重盲検比較試験において、フルボキサミンで治療された患者がプラセボより臨床的悪化が少なかったことを報告した。ただし、本研究はサンプルサイズが小さく観察期間が短いため、臨床効果を判断するために大規模無作為化試験が必要としている。JAMA誌2020年12月8日号に掲載。 本試験の対象は、セントルイス大都市圏(ミズーリ州とイリノイ州)に在住で、SARS-CoV-2感染が確認され7日以内にCOVID-19症状が発現し、酸素飽和度が92%以上の外来成人患者。2020年4月10日~8月5日に152例が登録され、9月19日まで追跡された。参加者は無作為にフルボキサミン100 mg(80例)またはプラセボ(72例)1日3回15日間投与に割り付けられた。主要評価項目は、無作為化後15日以内に「呼吸困難(すなわち息切れ)または息切れ/肺炎による入院」および「室内気で酸素飽和度92%未満または酸素飽和度92%以上に達するために酸素投与が必要」の両方を満たす臨床的悪化であった。 主な結果は以下のとおり。・無作為化された152例(平均年齢46歳[SD:13歳]、女性109例[72%])のうち、115例(76%)が試験を完了した。・臨床的悪化は、フルボキサミン群の80例中0例、プラセボ群72例中6例でみられた(絶対差:生存解析により8.7%、95%CI:1.8~16.4%、log-rank p=0.009)。・フルボキサミン群で重篤な有害事象1例、他の有害事象11例、プラセボ群では重篤な有害事象6例、他の有害事象12例が報告された。

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MSI-H大腸がん1次治療、ペムブロリズマブによるPFS延長証明(KEYNOTE-177)/NEJM

 抗PD-1抗体ペムブロリズマブについて、高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)/ミスマッチ修復機能欠損(dMMR)の進行大腸がんの1次治療における有効性が示された。化学療法と比較して無増悪生存(PFS)期間を有意に延長し、治療関連有害事象は少ないことを、フランス・ソルボンヌ大学のThierry Andre氏らが無作為化非盲検第III相試験「KEYNOTE-177試験」で明らかにした。これまでに、既治療のMSI-H/dMMR腫瘍に対するPD-1阻害の臨床的有効性は示されているが、MSI-H/dMMR陽性の進行・転移を有する大腸がんに対する1次治療として、化学療法と比較した有効性は明らかになっていなかった。NEJM誌2020年12月3日号掲載の報告。 研究グループは未治療のMSI-H/dMMR陽性・転移を有する大腸がん患者307例を、ペムブロリズマブ(200mg、3週ごと投与)群または化学療法(5-FU併用療法±ベバシズマブまたはセツキシマブ、2週ごと投与)群に1対1の割合で無作為に割り付けた。 化学療法群では、病勢進行後にペムブロリズマブ群へのクロスオーバーを可とした。 主要評価項目は2つで、PFSおよび全生存(OS)であった。 主な結果は以下のとおり。・第2回の中間解析時、追跡期間中央値32.4ヵ月において、ペムブロリズマブ群は化学療法群と比較しPFSが有意に延長していた(中央値16.5ヵ月vs.8.2ヵ月、ハザード比[HR]:0.60、95%信頼区間[CI]:0.45~0.80、p=0.0002)。・追跡期間24ヵ月後の推定restricted mean survivalは、ペムブロリズマブ群13.7ヵ月vs.化学療法群10.8ヵ月であった。・データカットオフ日の時点で、ペムブロリズマブ群56例、化学療法群69例が死亡した。これは必要イベント数の66%で、OSについての評価は現在も進行中であり、最終解析まで盲検化されたままである。・奏効率は、ペムブロリズマブ群43.8%、化学療法群33.1%であった。奏効が得られた患者における24ヵ月後の奏効持続率は、化学療法群の35%に対し、ペムブロリズマブ群は83%であった。・Grade3以上の治療関連有害事象の発現率は、ペムブロリズマブ群22%、化学療法群66%(死亡1例を含む)であった。

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すでに一度補助を受けた医療機関も対象、国による追加支援策/日医

 第3次補正予算案が12月15日に閣議決定され、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を踏まえ、医療機関に対する更なる支援策が講じられている。この中には、第2次補正予算による補助を受けた医療機関が、改めて対象となる支援策も含まれる。12月23日の日本医師会定例記者会見において、松本 吉郎常任理事が支援策の全体像を整理し、有効活用を呼び掛けた。診療・検査医療機関の感染拡大防止等の支援に100万円 都道府県の指定に基づき発熱患者等を対象とした外来体制をとる医療機関(診療・検査医療機関[仮称])については、100万円を上限とした追加支援が決定した:[診療・検査医療機関の感染拡大防止等の支援]対象医療機関:院内等で感染拡大を防ぐための取組を行う、都道府県の指定を受けた診療・検査医療機関(仮称)※ 「診療・検査医療機関の感染拡大防止等の支援」または「医療機関・薬局等の感染拡大防止等の支援」のどちらかの補助を受けることができる(両方の補助を重複して受けることはできない)。※ 二次補正予算による「医療機関・薬局等における感染拡大防止等の支援」の補助を受けた医療機関も補助対象。※ 令和2年9月15日の予備費による「インフルエンザ流行期における新型コロナウイルス感染症疑い患者を受け入れる救急・周産期・小児医療機関体制確保事業」の感染拡大防止等の補助を受けた医療機関は対象外。補助基準額:100万円を上限として実費を補助対象経費:令和2年12月15日から令和3年3月31日までにかかる感染拡大防止対策や診療体制確保等に要する費用(従前から勤務している者および通常の医療の提供を行う者に係る人件費は除く)※ 感染拡大防止対策に要する費用に限られず、院内等での感染拡大を防ぎながら地域で求められる医療を提供するための診療体制確保等に要する費用について、幅広く対象となる。例:消毒・清掃・リネン交換等の委託、感染性廃棄物処理、個人防護具の購入、寝具リース、CTリース等医療機関・薬局等の感染拡大防止等の支援に25万円 診療・検査医療機関(仮称)以外の医療機関に対しては、病床数等に応じて以下の追加支援が行われる:[医療機関・薬局等の感染拡大防止等の支援]対象医療機関:院内等での感染拡大を防ぐための取組を行う、保険医療機関、保険薬局、指定訪問看護事業者、助産所※ 「診療・検査医療機関の感染拡大防止等の支援」または「医療機関・薬局等の感染拡大防止等の支援」のどちらかの補助を受けることができる(両方の補助を重複して受けることはできない)。※ 二次補正予算による「医療機関・薬局等における感染拡大防止等の支援」の補助を受けた医療機関も補助対象となる。※ 令和2年9月15日の予備費による「インフルエンザ流行期における新型コロナウイルス感染症疑い患者を受け入れる救急・周産期・小児医療機関体制確保事業」の感染拡大防止等の補助を受けた医療機関については、三次補正予算の「医療機関・薬局等の感染拡大防止等の支援」の方が補助上限額が高い場合は、差額分を補助。補助基準額:以下の額を上限として実費を補助・ 病院・有床診療所(医科・歯科) 25万円+5万円×許可病床数・ 無床診療所(医科・歯科) 25万円・ 薬局、訪問看護事業者、助産所 20万円対象経費:令和2年12月15日から令和3年3月31日までにかかる感染拡大防止対策や診療体制確保等に要する費用(従前から勤務している者および通常の医療の提供を行う者に係る人件費は除く)※ 感染拡大防止対策に要する費用に限られず、院内等での感染拡大を防ぎながら地域で求められる医療を提供するための診療体制確保等に要する費用について、幅広く対象となる。例:消毒・清掃・リネン交換等の委託、感染性廃棄物処理、個人防護具の購入、寝具リース、CTリース等※ 看護師等が消毒・清掃・リネン交換等を行っている場合は、看護師等の負担軽減の観点から、本補助金を活用して、民間事業者に消毒・清掃・リネン交換等を委託することが可能。 小児診療や回復患者受け入れ医療機関への支援策を含め、補助内容の全体がまとめられた資料はこちら。申請に当たっての質問・相談等に対応するコールセンターについても案内されている。これまで金額の過少申請があった場合も、都道府県に相談を 12月22日には、厚生労働省から事務連絡が発出され、支援事業の対象となる費用や申請方法等についてQ&Aがまとめられた。医療機関が対象となる経費を誤認して金額を過少に申告した場合の再申請についても、「事業実施主体である都道府県に相談して、都道府県が認める場合、再申請することは差し支えない」と記載されている。

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国立がん研究センターの遺伝子パネル検査に基づく患者申出療養試験とは?/日本肺学会

 2019年6月に遺伝子パネル検査が保険適用になってから1年あまりが過ぎた。11月に行われた第61回日本肺学会学術集会では、「遺伝子パネル検査によって肺がん診療はどう変わったか?」と題したシンポジウムが行われた。 この中で国立がん研究センター中央病院 臨床検査科の角南 久仁子氏は「がん遺伝子パネル検査に基づく新たな治療選択肢としての患者申出療養試験」と題し、同院が行う試験の概要を紹介した。 現在の遺伝子パネル検査を取り巻く問題点の1つに「パネル検査を受けても、治療への到達性が低い」ことがある。治療に結びつく遺伝子異常が検出されても、承認薬や治験といった薬剤の選択肢が限られているためだ。この問題に対応するため、保険診療もしくは先進医療で遺伝子パネル検査を実施した患者のうち、一定の基準を満たした場合に患者申出療養制度のもと既存承認薬を適応外使用して有効性を見る、というのが今回の試験(通称:受け皿試験)の概要。現状でも患者申出療養制度を用いて適応外薬剤を使用するという選択肢はあるが、申請に時間がかかる、データが蓄積されない、等の問題点があった。 受け皿試験の主な適格基準は以下のとおり(2020年12月現在)。・16歳以上の固形がん患者・手術不適で進行性病変あり・実施中の治験や先進医療の対象外・PS0~1 主要評価項目は薬剤ごとの16週時点の奏効割合で、副次評価項目は薬剤ごとの病勢制御割合、全生存期間、無増悪生存期間、有害事象の発生とした。製薬会社から薬剤の無償提供を受けることで患者の費用負担を抑える。国立がん研究センター中央病院が調整事務局となり、がんゲノム医療中核拠点病院11施設と連携して試験を実施する。 受け皿試験の参加の適否については、エキスパートパネルにおいて、対象薬剤の有効性についてのエビデンスレベルが一定以上(がん関連3学会合同ガイダンスのエビデンスレベルでD以上)あることが前提となり、最終判断は試験実施施設の研究責任/分担医師が行う。 「エキスパートパネルによって判断基準が異なってくる可能性は否定できない。すり合わせを細かく行い、基準を標準化する必要があるだろう」(角南氏)。今回の試験で高い有効性が期待できる薬剤が見つかった場合は、今後の治験立案や承認提案の参考データとして使われる予定という。

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