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<先週の動き>1.厚労白書、今後20年間の見通しにつきまとう新型コロナの影響2.オンライン診療、初診は「かかりつけ医」限定に3.医療計画の中間見直し、病院の入院機能だけでなく外来機能も再編へ4.特定行為看護師、外国人患者のサポート体制も広告可能に5.今年5月以降、介護事業所の経営状況は依然として悪いまま1.厚労白書、今後20年間の見通しにつきまとう新型コロナの影響10月23日の閣議において、田村厚労大臣は、令和2年度の厚生労働白書を報告した。第1部のテーマは「令和時代の社会保障と働き方を考える」と題され、平成の30年間を振り返りつつ、高齢化がピークを迎える2040年頃を見据えて、「人生100年時代」「担い手不足・人口減少」「新たなつながり・支え合い」「生活を支える社会保障制度の維持・発展」という4つの方向性に沿った対応の必要性を提示した内容となっている。2019年現在の人口1億2,617万人は、今後2040年には1億1,092万人へと減少し、働き手や支え手が不足する中、85才以上の高齢者が592万人から1,024万人に急増する見通しのため、社会保障費の増大は避けられない。今後の対応について、医療介護分野ではイノベーションの推進や、国民が安心できる持続可能な医療・介護の実現などが求められる。(参考)令和2年版 厚生労働白書-令和時代の社会保障と働き方を考える-〔概要〕(厚労省)令和2年版厚生労働白書-令和時代の社会保障と働き方を考える-〔本文〕(同)2.オンライン診療、初診は「かかりつけ医」限定に政府が進めているオンライン診療の恒久化について、10月30日の閣議後記者会見で、かかりつけ医については、初診のオンライン診療を認める方針が明らかになった。これまで、菅内閣発足直後から田村厚労相、河野太郎規制改革担当相、平井卓也デジタル改革担当相で協議を重ね、オンライン診療の初診解禁について合意がなされていた一方で、日本医師会はこれまで診療履歴のない新規の患者の診察についてはオンライン診療を認めないよう求めていた。今後、かかりつけ医の具体的な要件や対象疾患などを有識者会議で議論し、年内には一定の方向性を示すとしている。(参考)オンライン初診「かかりつけ医」限定 田村厚労相、恒久化へ向け方針(毎日新聞)田村厚生労働大臣記者会見概要 令和2年10月30日(厚労省)3.医療計画の中間見直し、病院の入院機能だけでなく外来機能も再編へ厚労省は、10月30日に「第22回医療計画の見直し等に関する検討会」をオンライン開催し、外来機能の明確化・連携、かかりつけ医機能の強化等について討議を行った。地域医療計画は従来5年ごとに策定だったが、2014年の地域医療介護総合確保法(地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律)により6年おきに策定となり、2018年の診療報酬・介護報酬のダブル改定に合わせて、第7次医療計画がスタートした。2020年は中間見直しの年であり、現在のコロナウイルス感染拡大により局所的な病床不足の発生や感染症対応も含めた医療機関の役割分担・連携体制の構築が必要になるなど、地域医療計画の見直しを求める声が上がっている。各地で人口減少や高齢化等により「担い手の減少」と「需要の変化」が進み、外来医療の高度化等も進んでいく中で、入院医療だけでなく、外来医療についても再編の議論が必要となっている。今後、「医療資源を重点的に活用する外来」の定義をした上で、「外来機能報告」(仮称)の対象となる医療機関の範囲についてさらに議論を進め、年内には医療部会に取りまとめた検討結果を報告する見込み。地域によってはコロナウイルス感染により医療機関への受診抑制もあり、医療機関の再編が来年度以降大きく動き出す可能性がある。(参考)第22回 医療計画の見直し等に関する検討会(オンライン会議)(厚労省)4.特定行為看護師、外国人患者のサポート体制も広告可能に厚労省は「第16回 医療情報の提供内容等のあり方に関する検討会」を10月29日に開催し、医療機関が広告可能な事項として、特定行為研修を修了した看護師に医師の業務を移管していることも広告可能とする方針が了承された。また、2021年のオリンピック開催に合わせて、外国人患者についても対応できる外国語の種類や翻訳器など、サポート体制も医療機能情報提供制度を通して告示可能となる。(参考)第16回医療情報の提供内容等のあり方に関する検討会資料(厚労省)5.今年5月以降、介護事業所の経営状況は依然として悪いまま10月30日に厚労省が公開した「経営実態調査」で、コロナウイルス感染拡大により、介護事業者の経営状態が依然として悪いことが明らかとなった。新型コロナウイルス感染症の流行前と比較して「悪くなった」と回答した事業所の割合は5月で47.5%、感染が落ち着いた10月で32.7%となり改善したものの、通所リハビリテーションなど通所系のサービス事業者がとくに影響を受けていた。元々、介護事業者にとって人材確保が課題であり、人件費が増加(平成30年度から+0.4%)したが、コロナの影響で保健衛生費(マスク、手袋などの購入費)が増えるなど、経費が増加しており、さらにサービス利用者の減少なども影響していると見られる。(参考)介護事業所 経営悪化5割に 通所系で顕著 厚労省調査(日本農業新聞)第190回 社会保障審議会介護給付費分科会資料(厚労省)第31回社会保障審議会介護給付費分科会介護事業経営調査委員会(同)