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認知症診断後1年以内の自殺リスク

 重度の認知症であれば、自殺を実行するための機能が損なわれることで自殺を防ぐことができるが、初期および軽度の認知症の場合、認知機能が比較的保たれているため、疾患の進行による将来への不安を醸成し、自殺の実行を助長する可能性がある。韓国・延世大学校のJae Woo Choi氏らは、認知症診断を受けてから1年以内の高齢者の自殺リスクについて調査を行った。Journal of Psychiatry & Neuroscience誌オンライン版2020年10月29日号の報告。アルツハイマー型認知症は自殺リスクが高かった 国民健康保険サービスのシニアコホートデータを用いて、2004~12年に認知症と診断された高齢者3万6,541例を抽出した。認知症の定義は、ミニメンタルステート検査(MMSE)スコア26以下および臨床的認知症評価尺度(CDR)スコア1以上またはGlobal Deterioration Scale(GDS)スコア3以上とし、アルツハイマー型認知症、血管性認知症、その他/特定不能の認知症を含めた。性別、年齢、併存疾患、インデックス年で1:1の傾向マッチングを行い認知症でない高齢者を対照群として抽出し、2013年までフォローアップを行った。認知症診断後1年以内の自殺による死亡の調整済みハザード比(aHR)を推定するため、時間依存的Cox比例ハザードモデルを用いた。 認知症診断を受けてから1年以内の高齢者の自殺リスクの調査の主な結果は以下のとおり。・認知症診断後、最初の1年間で46例の自殺が確認された。・認知症高齢者は、対照群と比較し、自殺リスクが高かった(aHR:2.57、95%信頼区間[CI]:1.49~4.44)。・アルツハイマー型認知症(aHR:2.50、95%CI:1.41~4.44)またはその他/特定不能の認知症(aHR:4.32、95%CI:2.04~9.15)の高齢者は、対照群と比較し、自殺リスクが高かった。・他の精神疾患を合併していない認知症患者(aHR:1.96、95%CI:1.02~3.77)および合併している認知症患者(aHR:3.22、95%CI:1.78~5.83)は、対照群と比較し、自殺リスクが高かった。・統合失調症(aHR:8.73、95%CI:2.57~29.71)、気分障害(aHR:2.84、95%CI:1.23~6.53)、不安症または身体表現性障害(aHR:3.53、95%CI:1.73~7.21)と認知症を合併している患者は、認知症を合併していない各疾患の患者と比較し、自殺リスクが高かった。 著者らは「本研究は、自殺率の高い韓国の高齢者を対象とした試験であり、異なる背景を有する集団に本結果をそのまま当てはめるには、注意が必要である」としながらも「認知症診断後1年以内での自殺リスクの上昇が認められた」としている。

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高用量オメガ3脂肪酸、高リスク患者のMACE発生を抑制せず/JAMA

 スタチン治療中の心血管高リスクの患者において、通常治療に加えてのEPAとDHAのカルボン酸製剤(オメガ-3CA)の摂取はコーン油摂取と比較して、主要有害心血管イベント(MACE)の複合アウトカムの発生に有意差はなかったことが示された。オーストラリア・モナシュ大学のStephen J. Nicholls氏らが多施設共同二重盲検無作為化試験「STRENGTH試験」の結果を報告した。EPAとDHAのオメガ-3脂肪酸が心血管リスクを抑制するかは明らかになっていない。一方で、オメガ-3CAはアテローム性脂質異常症や心血管高リスクの患者の脂質および炎症マーカーに対して好ましい効果があることが文書化されていた。著者は、「今回の結果は、MACE抑制を目的とした高リスク患者でのオメガ-3CAの使用を支持しないものであった」とまとめている。JAMA誌オンライン版2020年11月15日号掲載の報告。22ヵ国のスタチン治療中患者を対象に、コーン油と比較 オメガ-3CAまたはコーン油摂取について比較した試験は、北米、欧州、南米、アジア、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカの22ヵ国・675の大学または地域病院で、スタチン治療中で心血管リスクが高く、高トリグリセライド血症およびHDLコレステロール(HDL-C)が低値の患者を対象に行われた。2014年10月30日~2017年6月14日に登録が行われ、試験は2020年1月8日に終了、最終患者の受診は2020年5月14日であった。 被験者は、スタチン等の通常の治療に加えて、4g/日のオメガ-3CAを摂取する群(6,539例)または不活性比較群として機能することを目的としたコーン油を摂取する群(6,539例)に、無作為に割り付けられた。 有効性の主要評価項目は、心血管死・非致死的心筋梗塞・非致死的脳卒中・冠動脈血行再建術・入院を要した不安定狭心症の複合(MACE)であった。有益性の可能性が見込めず試験は早期に中止 1,384例の患者に主要エンドポイントのイベントが発生した時点(計画では1,600件)で行われた中間解析の結果、オメガ-3CAがコーン油よりも臨床的有益性を認める可能性は低いことが示され、試験は早期に中止となった。 治療中であった1万3,078例の患者(平均年齢62.5[SD 9.0]歳、女性35%、糖尿病70%、LDL-C中央値75.0mg/dL、トリグリセライド中央値240mg/dL、HDL-C中央値36mg/dL、高感度CRP中央値2.1mg/dL)において、1万2,633例(96.6%)が主要エンドポイント発生に関する試験を完了した。 主要エンドポイントの発生は、オメガ-3CA群785例(12.0%)、コーン油群795例(12.2%)であった(ハザード比[HR]:0.99[95%信頼区間[CI]:0.90~1.09]、p=0.84)。 消化器系の有害事象の発現が、オメガ-3CA群(24.7%)でコーン油群(14.7%)よりも高頻度に観察された。

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第24回 風邪薬1箱飲んだら、さぁ大変!【救急診療の基礎知識】

●今回のPoint1)若年者の嘔気・嘔吐では必ず鑑別に!2)拮抗薬はきちんと頭に入れておこう!【症例】26歳女性。ご主人が帰宅すると、自宅で繰り返し嘔吐している患者さんを発見し、辛そうにしているため救急要請。救急隊からの情報では、リビングの机の上には市販薬の空箱が数箱あり、嘔吐物には薬塊も含まれていた様子。●受診時のバイタルサイン意識10/JCS血圧119/71mmHg脈拍98回/分(整)呼吸25回/分SpO299%(RA)体温36.2℃瞳孔3/3 +/+既往歴特記既往なし内服薬定期内服薬なし最終月経2週間前風邪薬の成分とはみなさん風邪薬を服用したことがあるでしょうか? 医療者はあまり使用することはないかもしれませんが、一般の方は風邪らしいなと思ったら薬局などで購入し、内服することは多いでしょう。救急外来や診療所に発熱や咳嗽を主訴に来院する患者さんの中には、市販薬が効かないから来院したという方が一定数いるものです。市販薬を指定されている量を内服している場合には、それが理由でとんでもない副作用がでることはまれですが、当然服用量が過剰になればいろいろと問題が生じます。風邪薬の成分は、アセトアミノフェンやイブプロフェンなどの解熱鎮痛薬、クロルフェ二ラミンマレイン酸塩などの抗ヒスタミン薬、ジヒドロコデインリン酸塩などの鎮咳薬、そして無水カフェインが含まれている商品が多いです。今回は救急外来で遭遇する頻度が比較的高い「アセトアミノフェン中毒」について重要な点をまとめておきます。その他、カフェイン、ブロン、ブロムなども市販薬の内服で起こり得る中毒のため、是非一度勉強しておくことをお勧めします。アセトアミノフェンの投与量以前、アセトアミノフェンは1日最大量1,500mg(1回最大量500mg)と少量の使用しか認められていませんでしたが、2011年1月から1日最大量4,000mg(1回最大量1,000mg)と使用可能な量が増えました。また、静注薬も発売され、みなさんも外来で痛みを訴える患者さんに対して使用していることと思います。高齢者に対しても、肝機能障害やアルコール中毒患者では2,000〜3,000mg/日を超えないことが推奨されていますが、そうでなければ1回の投与量は10〜15mg/kg程度(1,000mgを超えない)が妥当と考えられています。アセトアミノフェン中毒とはアセトアミノフェンは、急性薬物中毒の原因物質として頻度が高く、救急外来でもしばしば遭遇します。最も注意すべきは肝障害であり、アセトアミノフェン中毒で急性肝不全を呈した患者の3週間死亡率は27%と非常に高率です1)。そのため、十分量使用しながらも中毒にならないように管理する必要があります。アセトアミノフェンの大部分は肝臓で抱合され尿中に排泄されますが、一部は肝臓で分解され、N-アセチル-p-ベンゾキノンイミン(NAPQI)を生成し、これをグルタチオンが抱合することで尿中に排泄されます。NAPQIは毒性が高いのですが、アセトアミノフェンが適正の量であれば、グルタチオンによって解毒されます。しかし、過剰量の場合には、グルタチオンが枯渇し、正常の30%程度まで減少するとNAPQIが蓄積、肝細胞壊死へと進行してしまいます2)。そのため、アセトアミノフェンを過剰に摂取した場合には、グルタチオンを増やすことが必要になるわけです。NACとは中毒診療において重要なこととして、拮抗薬の存在が挙げられます。拮抗薬が存在する薬剤は限られるため頭に入れておきましょう(参考:第7回 意識障害その6 薬物中毒の具体的な対応は?)。アセトアミノフェンに対する拮抗薬はN-アセチルシステイン(NAC)です。NACは、グルタチオンの前駆体であり、中毒症例、特に肝細胞壊死へと至ってしまうような症例では必須となります。タイミングを逃さず、NACの投与が開始できれば肝不全は回避できます。ちなみにこのNAC、投与経路は経口です。静注ではありません。臭いをかいだことがある人は忘れない臭いですよね。腐った卵のあの臭い…。NACはいつ投与するかそれではいつNACを投与するべきでしょうか。アセトアミノフェンの血中濃度が迅速に判明する場合には、その数値を持って治療の介入の有無を判断することがある程度することが可能です。ちなみに、アセトアミノフェン摂取後の経過時間を考慮した血中濃度で判断する必要があり、内服直後の数値のみをもって判断してはいけません。一般的には4時間値が100μg/mLを超えているようであればNAC開始が望ましいとされます(以前は150μg/mLでしたが、肝障害発症の予防を強固に、そして医療費の削減のため基準値が下げられました)。“Rumack-Matthewのノモグラム”は有名ですね2)。そのため、摂取時間を意識した測定、経過観察が大切です。測定が困難な場合には、内服した量から推定するしかありません。アセトアミノフェンを150mg/kg以上(50kgであれば7,500mg)服薬していた場合にはNAC療法が推奨されます。この7,500mgという量をみてどのように思いますか? 前述した通り、アセトアミノフェンの1日の最大投与量として許容されている量は4,000mgです。中毒量が目の前に存在することがよくわかると思います。痛みに悩む患者さんは多く、処方されている薬を飲み過ぎてしまうと、簡単に中毒量に達してしまう可能性があるため注意が必要なのです。1箱飲んだら危険製品にもよりますが、アセトアミノフェンが含有される風邪薬や頭痛薬など鎮痛薬と称される市販薬は、1錠に含まれるアセトアミノフェンは80~200mg程度と少量の物が多いのですが、1箱80錠のものも存在します。また、インターネット上で購入しようと思えば500mg錠100錠など、中毒量を購入することは簡単にできてしまうのが現状です。初療時のポイントは、本症例のように嘔気・嘔吐を認める患者など過量内服患者を拾い上げること、そしてNACの適応となり得る量を内服していないかを血中濃度や推定内服量から見積もり判断することです。さいごにアセトアミノフェンは使用し易く、処方する機会は多いと思います。しかし、使用方法を間違ってしまうと肝不全へ陥ってしまう可能性のある恐い薬でもあります。安全な薬というイメージが強いかもしれませんが、いかなる薬もリスクであるため、処方する際には正しい内服方法を丁寧に患者さんに説明しましょう。また、過量内服患者ではNACの適応を理解し、肝障害を防ぎましょう。1)Ostapowicz G,et al. Ann Intern Med. 2002;137:947-954.2)Heard KJ. N Engl J Med. 2008;359:285-292.

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「誰に相談すべきなの?」――開業前のお悩みを整理【ひつじ・ヤギ先生と学ぶ 医業承継キソの基礎 】第6回

第6回 「誰に相談すべきなの?」――開業前のお悩みを整理漫画・イラスト:かたぎりもとこ開業を考えはじめた時には「何から手を付ければいいのか」「誰に相談すればいいのか」と悩まれる方が多いでしょう。適切な時期に適切な相手に相談することで、効率的に必要な知識を得ることができます。まず、現在の自分は、下記のどちらに当たるのかを確認してください。(1)開業を検討しはじめたばかり(2)開業に向けた基本的な知識があり、物件探しを開始した(1)開業を検討しはじめたばかりこの場合は、まずは開業セミナーへの参加や開業系の本を読むこと、また開業した先輩へ相談されることをお勧めします。広く薄く情報をインプットすることで、開業するうえでどんなことが障害になりそうか、何を大切にしたいかなど、考えが徐々に明確になってきます。また、自分の知識が足りない分野を確認することもできるでしょう。ここで注意したいのが、(1)の段階の方が「まずは物件探しだ!」と、いきなり不動産仲介会社や医業承継コンサルタントに相談に行くケースがよくあることです。自分の開業のイメージが固まらない段階でこうしたプロに依頼しても、コミュニケーションコスト(相手に伝えたいことを理解させる時間)が膨大にかかり、お互いに無駄が多くなります。<開業セミナー参加時の注意点>開業セミナーに参加する場合は、各業者のキャッシュポイント(どこで売上を立てているか)に着目しておくことも重要です。事業者の中には開業支援を無料で行い、その後、異なる段階(キャッシュポイント)で費用を回収するケースも少なくありません。そのような前提を理解したうえで、開業支援を依頼するか判断しましょう。開業支援事業者のキャッシュポイントには下記のようなものがあります。相談時に費用が発生する…新規開業コンサルタント等成功時(開業時)に費用が発生する…承継開業コンサルタント、不動産仲介事業者、医療機器業者、内装・建築業者開業後に費用が発生する…リース業者、税理士、医薬品卸業者、調剤薬局(費用ではないが医院の存在が薬局運営の集客源となる)(2)開業に向けた基本的な知識があり、物件探しを開始した(2)の方の場合、自身が新規または医業承継のどちらの開業形態に向いているかを検討し、そちらの専門性の高い事業者へ物件探しを依頼しましょう。新規開業と医業承継支援は似ているようで、求められる専門性や知識は大きく異なります。新規開業を支援しても、承継開業に必要となる税務面や法務的な知識を苦手とする事業者も多いのです。自分の希望する条件や診療所のイメージを伝え、事業者とコネクションをつくっておくことで魅力的な物件が出た際にいち早く声を掛けてもらえ、スムーズな開業につながります。

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事例015 腕の創傷処理の査定【斬らレセプト シーズン2】

解説麻酔を用いずに実施したスキンステープラー縫合を、K000創傷処理5で算定したところ、事由B(医学的に過剰・重複と認められるものをさす)で査定となりました。手術料を算定する場合で、通常行われる麻酔が伴っていないケースでは、J000創傷処置で算定するとのルールがあるようです。今回、それが適用されたものと考えられます。創傷処理の留意事項には、「切・刺・割創または挫創に対して切除、結紮または縫合(ステープラーによる縫合を含む)を行う場合の第1回治療のこと」と注釈があります。デブリードマン加算を算定する場合以外に、通常麻酔を必要とするとの注釈はありません。また、麻酔なしの創傷処理4 筋肉臓器に達しないもの(直径5cm未満)には麻酔なしでも査定がありません。さらに、多くの場合はステープラーによる創閉鎖には麻酔を用いません。今回は処理範囲が広いため、査定予防に「麻酔を用いずにステープラー使用」と補記して算定したことがあだとなってしまったようです。本事例では、創傷処理にステープラーが認められていることと、麻酔を用いずに使用することが多いことから、創閉鎖の状況説明を付けて再審査請求を行っています。過去にも同様の査定があり再審査請求を行ったところ、一部を除き復活しています。査定がなされた場合、そのまま鵜呑みせずに、理由を確認して再審査請求を行うことも適切な診療報酬算定に必要と考えています。なお、ステープラーとよく混同されるのですが、ステリストリップなどの皮膚接合用テープに関しては、創閉鎖のみは結索または縫合とみなされずに創傷処置での算定となります。

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ラムシルマブの30分投与、国内承認/日本イーライリリー

 日本イーライリリーは、2020年11月27日、抗悪性腫瘍剤ラムシルマブ(商品名:サイラムザ)について、すべての適応に対する投与時間短縮に係る承認事項一部変更承認を取得した。  この承認は、ラムシルマブにおける既承認のがん種等を対象に実施された国内外の臨床試験で得られ たラムシルマブの薬物動態及び母集団薬物動態モデルを用いたモデリング&シミュレーションに基づいたもの。 すべての適応に対して、初回投与の忍容性が良好であれば、2回目以降の投与時間は30分間まで短縮が可能となる。

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姉の乳がん発症年齢で、妹の発症リスクも高まる可能性

 姉が乳がん歴を有する場合、妹の乳がんスクリーニングにおいてはその発症年齢を考慮する必要がある可能性が示唆された。米国・国立環境衛生科学研究所のAnn Von Holle氏らが、2万例を超える姉妹コホートの前向き研究結果を、International Journal of Epidemiology誌オンライン版2020年11月28日号に発表した。 著者らは、2万3,145人の姉妹コホートを前向きに調査し、乳がん歴のある姉の診断時の年齢前後でその妹の乳がんリスクが変化したかどうかを調べた。Cox回帰モデルの年齢依存性共変数を使用して、参加者がその姉の診断年齢に近い場合の乳がん発症のハザード比を、姉が全く異なる年齢で診断された同年齢の女性と比較して推定した。なお、若年発症の家族性がんによる相関関係を除外するために、50歳以上で登録した女性を個別に調査した。 主な結果は以下のとおり。・2万3,145人の女性のうち、追跡期間中(中央値9.5年)に1,412人が乳がんを発症した。・姉の診断時の年齢における妹の乳がん発症の推定ハザード比は1.80(95%信頼区間:1.18~2.74)であり、姉が全く異なる年齢で診断された同年齢の女性と比較してリスクが大幅に増加していた。・50歳以上で登録した女性へ制限した場合も同様の結果が得られた。 著者らは、この家族内集積は、晩年であっても、乳がん発症のタイミングに影響を与える重要な遺伝的および/または初期の環境リスク要因が存在する可能性があることを示唆すると結論づけている。

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ペムブロリズマブと化学療法の併用、進行・再発食道がん1次治療に国内承認申請/MSD

 MSDは、2020年11月30日、抗PD-1抗体ペムブロリズマブ(商品名:キイトルーダ)について、化学療法(シスプラチン+5-フルオロウラシル)との併用療法において、根治切除不能な進行・再発の食道に対する1次治療としての製造販売承認事項一部変更を承認申請したと発表。 今回の製造販売承認事項一部変更承認申請は、局所進行または転移性食道がんおよび食道胃接合部(GEJ)がんの1次治療として、キイトルーダと化学療法(シスプラチン+5-フルオロウラシル)との併用療法をプラセボ+化学療法と比較した、第III相KEYNOTE-590試験の結果に基づくもの。この試験でペムブロリズマブ併用療法群は化学療法に比べ、有意な延長を認めている。

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最前線の医療従事者におけるCOVID-19発生による不安・抑うつへの影響

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックは、人々の健康やウェルビーイングに深刻な影響を及ぼしている。最前線でCOVID-19への対応が求められる医療従事者では、その影響はさらに大きくなると考えられる。中国・山東大学のLi-Qun Xing氏らは、最前線で勤務する医療従事者の不安、抑うつ、ストレスに対するCOVID-19の心理的影響を明らかにするため、検討を行った。The International Journal of Social Psychiatry誌オンライン版2020年10月24日号の報告。 中国・済南市にある病院において最前線で勤務する医療従事者を対象に、横断的調査を実施した。基本的な人口統計データ、10項目のCOVID-19によるストレスに関する質問票、自己評価式不安尺度(SAS)、うつ性自己評価尺度(SDS)を含む自己評価質問票を用いて、対象者よりデータを収集した。COVID-19による不安、抑うつ、ストレスのリスクと頻度を推定した。 主な結果は以下のとおり。・対象者309人中、不安症は88人(28.5%)、うつ病は172人(56.0%)であった。・多変量ロジスティック回帰分析において、不安または抑うつと独立して関連が認められた因子は以下のとおりであった。【不安との関連】 ●30歳以下(OR:4.4、95%信頼区間[CI]:1.6~12.2) ●31~45歳(OR:3.1、95%CI:1.1~8.8) ●COVID-19隔離病棟での勤務(OR:2.3、95%CI:1.4~4.0) ●消毒対策が不十分だと感じる(OR:2.5、95%CI:1.5~4.3)【抑うつとの関連】 ●30歳以下(OR:3.8、95%CI:1.8~7.8) ●31~45歳(OR:2.7、95%CI:1.3~5.7) ●看護師(OR:2.5、95%CI:1.1~5.6) ●消毒対策が不十分だと感じる(OR:2.1、95%CI:1.3~3.5) 著者らは「最前線の医療従事者では、COVID-19発生により、不安や抑うつ症状の有症率が増加していた。とくに若年スタッフや看護師では、心理的ケアの必要性が高かった。専門家による感染予防対策は、医療従事者の心身の健康を守るために重要である」としている。

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難治性高コレステロール血症、evinacumabでLDL-C半減/NEJM

 難治性高コレステロール血症患者の治療において、アンジオポエチン様蛋白3(ANGPTL3)の完全ヒト化モノクローナル抗体であるevinacumab(高用量)はプラセボに比べ、LDLコレステロール値を50%以上低下させることが、米国・マウント・サイナイ・アイカーン医科大学のRobert S. Rosenson氏らの検討で示された。研究の成果は、NEJM誌オンライン版2020年11月15日号に掲載された。ANGPTL3は、リポタンパク質リパーゼや血管内皮リパーゼを阻害することで、脂質代謝の調節において重要な役割を担っている。ANGPTL3の機能喪失型変異を有する患者は、LDLコレステロールやトリグリセライド、HDLコレステロールが大幅に低下した低脂血症の表現型を示し、冠動脈疾患のリスクが一般集団より41%低いと報告されている。evinacumabは、第II相概念実証研究の機能解析で、LDL受容体とは独立の機序でLDLコレステロールを低下させる作用が示唆されている。皮下投与で3用量、静脈内投与で2用量とプラセボを比較 本研究は、難治性高コレステロール血症患者におけるevinacumabの安全性と有効性を評価する二重盲検プラセボ対照無作為化第II相試験であり、20ヵ国85施設が参加した(Regeneron Pharmaceuticalsの助成による)。 対象は、年齢18~80歳、難治性高コレステロール血症を有するヘテロ接合性または非ヘテロ接合性の原発性家族性高コレステロール血症で、エゼチミブの有無を問わず、最大耐用量のPCSK9阻害薬またはスタチンに抵抗性の患者であった。難治性高コレステロール血症は、アテローム性動脈硬化による心血管疾患がある場合は70mg/dL以上、ない場合は100mg/dL以上と定義された。 被験者は、evinacumabまたはプラセボを皮下または静脈内投与する群に無作為に割り付けられた。皮下投与では、450mg/週、300mg/週、300mg/2週、プラセボに1対1対1対1の割合で、静脈内投与では、15mg/kg/4週、5mg/kg/4週、プラセボに1対1対1の割合で割り付けられた。 主要エンドポイントは、ベースラインから16週のLDLコレステロールの変化率とした。HDLコレステロールも用量依存性に低下 272例が登録され、皮下投与例(163例、平均年齢54±13.2歳、女性62%、ヘテロ接合性72%)ではevinacumab 450mg群に40例、同300mg/週群に43例、同300mg/2週に39例、プラセボ群には41例が、静脈内投与例(109例、54.6±11.0歳、56%、81%)では、15mg/kg/4週群に39例、5mg/kg/4週群に36例、プラセボ群には34例が割り付けられた。全例がPCSK9阻害薬の投与を受けており、44%が最大耐用量のスタチン、30%がエゼチミブの投与を受けていた。 16週の時点で、皮下投与例におけるベースラインからのLDLコレステロール値の変化率の最小二乗平均値の差は、450mg群とプラセボ群が-56.0ポイント、300mg/週群とプラセボ群が-52.9ポイント、300mg/2週群とプラセボ群は-38.5ポイントであった(いずれもp<0.001)。また、静脈内投与例における変化率の最小二乗平均値の差は、15mg/kg/4週群とプラセボ群が-50.5ポイント(p<0.001)、5mg/kg/4週群とプラセボ群は-24.2ポイントの差であった。皮下投与例、静脈内投与例とも、2週後にはevinacumab治療への反応が認められ、16週まで維持された。 脂質値は、evinacumabの皮下投与および静脈内投与が、プラセボに比べて実質的に低下した。リポ蛋白(a)を除き、アテローム性リポ蛋白はevinacumabの用量依存性に低下した。 皮下投与例におけるHDLコレステロールの16週時のベースラインからの変化は、450mg群が-27.9%、300mg/週群が-30.3%、300mg/2週は-19.5%であり、プラセボ群は-1.7%であった。また、静脈内投与例では、15mg/kg/4週群が-31.4%、5mg/kg/4週群は-14.9%であり、プラセボ群は1.9%だった。 治療期間中の有害事象の発生率は各群54~84%の範囲であり、重篤な有害事象の発生率は3~16%の範囲であった。治療中止の原因となった有害事象は、3~6%で発生した。 著者は、「これらの結果は、ANGPTL3の阻害による、心血管疾患に対する潜在的な有益性を支持するものである」と結論し、「evinacumabで観察されたHDLコレステロール低下の重要性はまだ十分に解明されていないが、自然発生的な遺伝学的ANGPTL3欠損症の患者では、低HDLコレステロールは心血管疾患のリスク増大とは関連がなかったと報告されている」と指摘している。

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SGLT1/2阻害薬sotagliflozin、CKD併存の糖尿病に有効な可能性/NEJM

 2型糖尿病と慢性腎臓病(CKD)(アルブミン尿の有無は問わない)が併存する患者の治療において、ナトリウム・グルコース共輸送体1/2(SGLT1/2)阻害薬sotagliflozinはプラセボに比べ、心血管死、心不全による入院、心不全による緊急受診の複合リスクを低下させるが、とくに注目すべき有害事象の頻度は高いことが、米国・ブリガム&ウィメンズ病院のDeepak L. Bhatt氏らが行った「SCORED試験」で示された。研究の成果は、NEJM誌オンライン版2020年11月16日号で報告された。糖尿病とCKDが併存すると、心不全や虚血性イベントのリスクがいっそう高まる。糖尿病の有無にかかわらず、CKD患者へのSGLT2阻害薬の使用を支持する無作為化試験のデータがあるが、これらの試験は患者選択基準で推定糸球体濾過量の低下に加え顕性アルブミン尿の発現を求めている。一方、CKDが併存する糖尿病患者の治療におけるsotagliflozinの有効性と安全性は十分に検討されていないという。44ヵ国750施設が参加したプラセボ対照無作為化第III相試験 本研究は、CKDが併存する糖尿病患者におけるsotagliflozinの有効性と安全性を評価する二重盲検プラセボ対照無作為化第III相試験であり、44ヵ国750施設が参加し、2017年12月~2020年1月の期間に患者登録が行われた(SanofiとLexicon Pharmaceuticalsの助成による)。 対象は、年齢18歳以上、2型糖尿病(糖化ヘモグロビン値≧7%)で、CKD(推定糸球体濾過量25~60mL/分/1.73m2)を伴い、心血管疾患のリスクを有する患者であり、アルブミン尿の有無は問われなかった。被験者は、標準治療に加え、sotagliflozin(200mg、1日1回)またはプラセボの投与を受ける群に、1対1の割合で無作為に割り付けられた。sotagliflozinは、許容されない副作用の発現がなければ400mg(1日1回)まで増量可とされた。 本試験は、目標イベント数に達する前に、資金不足で早期中止となった。主要エンドポイントは、早期中止決定時に、心血管死、心不全による入院、心不全による緊急受診の複合に変更された。心血管死に差はない、変更前の複合主要エンドポイントは良好 1万584例が登録され、5,292例がsotagliflozin群(年齢中央値69歳[IQR:63~74]、女性44.3%)に、5,292例がプラセボ群(69歳[63~74]、45.5%)に割り付けられた。治療期間中央値は、それぞれ14.2ヵ月(IQR:10.3~18.9)および14.3ヵ月(10.3~18.9)で、追跡期間中央値は16ヵ月だった。 主要エンドポイントのイベント発生率は、sotagliflozin群が100人年当たり5.6件、プラセボ群は7.5件(ハザード比[HR]:0.74、95%信頼区間[CI]:0.63~0.88、p<0.001)であった。心不全による入院と心不全による緊急受診の複合の発生率は、sotagliflozin群が100人年当たり3.5件、プラセボ群は5.1件(0.67、0.55~0.82、p<0.001)であった。心血管死(2.2件vs.2.4件/100人年、0.90、0.73~1.12、p=0.35)には有意差が認められなかった。 変更前の複合主要エンドポイントである心血管死、非致死的心筋梗塞、非致死的脳卒中の複合(HR:0.84、95%CI:0.72~0.99)および心血管死、心不全による入院の複合(0.77、0.66~0.91)は、いずれもsotagliflozin群で良好だった。 有害事象や治療中止の原因となったイベントの発生割合は両群間に差はなく、重篤な有害事象の発生割合も同程度であった(sotagliflozin群23.4%、プラセボ群25.2%)。sotagliflozin群はプラセボ群に比べ、とくに注目すべき有害事象のうち、下痢(8.5% vs.6.0%、p<0.001)、糖尿病性ケトアシドーシス(0.6% vs.0.3%、p=0.02)、性器真菌感染症(2.4% vs.0.9%、p<0.001)、体液量減少(5.3% vs.4.0%、p=0.003)の頻度が高かった。 著者は、「sotagliflozinの有効性と安全性を評価するには、さらに長期の検討を要する」としている。

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第35回 メディアも市民も「新型コロナに有効」研究の餌食に過ぎない?

「またか」と思わずため息が出てしまった。お茶が新型コロナウイルスに有効という、この記事のことだ。まあ、読めばすぐわかるが、試験管内、in vitroの話である。一応、発表した奈良県立医科大学側のリリースによると、3種類のお茶とコントロールの生理食塩水を、一定のウイルス感染価を有する新型コロナウイルス溶液と1:1で混合して静置し、1分後、10分後、30分後にそれぞれの溶液を培養細胞に接種してウイルス感染価を測定したというもの。確かにリリースを見ると、うち1種類のお茶では1分後の時点でウイルス感染価を計算すると99.625%も低下している。これ自体は事実なのだろう。だが、今発信すべき情報なのかという点では大いに疑問がある。こう書くと、「それはメディアが不勉強だから」と言われるのは分かっている。だが、もしそれを前提にするならば、不勉強な相手への発表なのだから、発信する側もそのやり方次第で責任を問われるべきものなのではないかと従来から考えている。実際、日常的に一般紙ではこの手のin vitroの研究やマウス、ラットレベルのin vivoの研究結果を、言い方は悪いが「誇大広告」のごとくに報じているのをよく見かける。これがどのような経緯で生み出されているかの構造は、実はかなり単純である。端的に言えば、ネタが欲しくて仕方がない記者と世間に少しでも成果をアピールしたい研究者・大学の利害が一致した結果だ。ただ、大手紙と地方紙、大都市圏と地方都市などの環境によって利害状況はやや異なる。大手紙の科学部記者などはin vitro、in vivoの研究に無条件に飛びつくことは少ない。だが、専門性のない社会部記者などは科学部記者よりも「読者にインパクトを与える見出しが立つようなネタかどうか?」に、より軸足が置かれる。また、大手紙地方支局や地方紙の場合、大手紙の科学部レベルの専門性がある記者がいないことも多いうえに、日常的に地元大学の研究者や広報部門と面識があれば、半分お付き合いも兼ねて大学発表の記事化に前向きになりがちである。ちなみにこの手の記事は一般的に年度末が近くなると増える傾向がある。新たな予算獲得や既に獲得した予算の成果を大学や研究者も外部にアピールしたいからだ。今回の記事に前述のような事情があるかどうかは定かではない。だが、この記事が出てきた背景により考えを巡らせるなら、さらに2つのファクターが考えられる。まず、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックは既に1年近く社会機能をマヒさせ、決定打となる対処法は今のところない。ワクチンはようやくイギリスで緊急承認になったが、全世界に供給されるまでにはまだ時間を要する。感染時に使用できる承認薬は日本国内では抗ウイルス薬のレムデシビルと抗炎症薬のデキサメタゾンのみでいずれも「帯に短し、たすきに長し」である。結局のところAI実用化の現代なのに、今現在できる対策は3密回避、手洗い励行、屋内でのマスク着用という、まるでインテリジェントビルの中で暖を取るのに火打ち石で火を起こして焚火をしているかのごとくである(別に3密対策、手洗い励行、屋内でのマスク着用を馬鹿にしているわけではない)。記者とて医療者とて、この打つ手のなしの状況に何らかの光明を見いだしたい気持ちは同じだろう。そこに今回のお茶のニュースはピタッとはまってしまう。しかも、社会を混乱に陥れているCOVID-19に対抗する「武器」が誰もが身近で手にできるお茶なのだから、不特定多数に発信するメディアにとっても読者にとっても好都合である。やや余談になるが、がんの診療にかかわった経験がある医療従事者の方は、「がんに効く」とのキャッチフレーズにひかれて特定の食品や料理や健康食品にはまるがん患者に遭遇した経験があるだろう。実際、Amazonなどで一般向けのがんに関する書籍の売れ筋ランキングを見ると、上位にはかなりの頻度で「○○を食べたらがんが消えた」という類の本が登場する。特定の食品で発症したがんを治療できないことは医療従事者ならば誰もが承知のこと。しかし、がんに対する三大治療といわれる手術、放射線、抗がん剤はいずれも患者の手の届かないところにある。結局、今現状を何とかしたいと思うがん患者に手が届く対策が食事であり、そこに走ってしまうのはある意味やむを得ないこととも言える。つまり大学・研究者、メディア、一般人の鉄のトライアングルともいえる利害の一致が今回のお茶の記事を生み出していると言える。だが、この中で試験管内での現象がヒトの体内でどれだけ再現できるか、あるいはそれをヒトでより端的に効果を証明するための手法が何かを知っているのは誰だろう? それは間違いなく大学・研究者であるはずだ。だからこそまだまだヒトでの効果を期待するのは程遠い今回のファクトを発表した大学・研究者には疑問どころか軽い怒りさえ覚える。ちなみに9月に柿渋が新型コロナウイルスに有効という情報が一部メディアで流れたことがあるが、これも今回のお茶と同じ奈良県立医科大学で研究者も同じである。ちなみに大学のHPにはその後、柿渋に関して共同研究先を募集する告知が行われている。はっきり言うが、要はメディアもその読者も大学や研究者のアピール、共同研究先開拓の片棒を担がされたに過ぎない。しかも今回のケースでは特定の施設・研究者が繰り返し行っている。この手の一瞬は夢を与える耳障りのいいと情報を連発し、いつの間にか雲散霧消で実用化せずということを繰り返すことは、医学に対する不信感も醸成しかねないと敢えて言っておきたい。

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医師が選ぶ「2020年の顔」TOP5!(文化・芸能人、コメンテーター部門)【ケアネット医師会員アンケート結果発表】

新型コロナの国内発生と流行、緊急事態宣言、東京五輪延期…本当にいろいろあった2020年―。今年を振り返ってみて思い浮かぶのは誰の顔でしょうか。ケアネットでは医師会員にアンケートを実施。535人の先生方にご協力いただき、選ばれた「今年の顔」は?今回は、文化・芸能人部門とコメンテーター部門のTOP5をご紹介します!医療人部門、政治家部門はこちら!文化・芸能人部門(敬称略)第1位 志村 けん最も多くの人が挙げたのが、新型コロナウイルス感染症で今年3月に死去した志村けんさんでした。幅広い年齢層に親しまれた偉大なコメディアンの突然の訃報は、大きく深い悲しみをもたらしただけでなく、国民レベルで新型コロナへの向き合い方を改める契機になるほどのインパクトを与えました。  「志村 けん」を選んだ理由(コメント抜粋)突然のことでとても驚いた。コロナの恐ろしさを身近に感じた。(40代 腎臓内科/大分県 他多数)新型コロナウイルスの危険性が一般に認知されるきっかけとなった。(30代 内科/東京都 他多数)お笑いのレジェンド。いつまでもいる人だと思っていた。(40代 脳神経外科/兵庫県 他多数)第2位 三浦 春馬まさに今を生きていた現役俳優の急逝も、多くの方の記憶に残ったようです。芸能界ではこの後、三浦さんのほかにも自ら命を絶つ人が相次ぎました。さまざまな憶測がメディアで報じられましたが、本当のこと、真相は誰にもわかりません。ただただ、彼らが持ち合わせた才能や輝きが失われたことが惜しまれます。 「三浦 春馬」を選んだ理由(コメント抜粋)自殺対策をやっている身としては印象的だった。(30代 精神科/福岡県 他多数)コロナ禍で自殺する人が増え、衝撃的だった。(20代 麻酔科/三重県 他多数)同世代の有名俳優だったから。(30代 臨床研修医/東京都)第3位 フワちゃん今回、唯一明るさを感じられたのが「フワちゃん」のランクインでした。お笑いタレントでYouTuberの彼女は、突き抜けた破天荒キャラが受けて今年大ブレイク。動けばバラエティー番組に取り上げられ、喋ればネットニュースの記事になるようなフルスロットルの活躍ぶりでした。実は、帰国子女で英語が堪能だったり、文学部で中国哲学を学んでいたり、という意外な二面性も。 「フワちゃん」を選んだ理由(コメント抜粋)ブームで、テレビで見ない日はなかった。(20代 糖尿病・代謝内分泌科/青森県 他多数)どの番組にも出演している印象(40代 消化器内科/京都府 他多数)インパクトがすごい(30代 病理診断科/東京都)第4位 竹内 結子 「竹内 結子」を選んだ理由(コメント抜粋)人気女優で、よくドラマを観ていた(40代 内科/東京都 他多数)突然の訃報で、あまりに衝撃だった(30代 呼吸器内科/茨城県 他多数)青春の一幕だった(40代 消化器内科/愛知県)第5位 渡部 建 「渡部 建」を選んだ理由(コメント抜粋)良くも悪くもニュースでよく見かけた(30代 内科/千葉 他複数)「不倫」で真っ先に思い浮かんだ(40代 小児科/沖縄)コメンテーター部門(敬称略)第1位 忽那 賢志新型コロナの最前線で診療に当たる臨床家の忽那先生が、「コメンテーター」として最も評価されたのは意外な感もありますが、Yahoo!ニュースでの詳細かつ明快なコロナ解説記事や、メディアに対する丁寧な取材対応をご覧になった先生方には、納得の第1位なのでしょう。CareNet.comにも不定期ですが連載「新興再興感染症に気を付けろッ!」掲載中ですので、この機会にぜひ! 「忽那 賢志」を選んだ理由(コメント抜粋)しっかりした科学的根拠に基づき、コメントに信頼性がある(50代 耳鼻咽喉科/三重県 他多数)臨床に従事しているので、コメントに偏りがない(40代 精神科/滋賀県 他多数)現場で得た知見を的確に提供してくれた印象(40代 糖尿病・代謝内分泌科/京都府 他複数)第2位 尾身 茂今年のメディア登場回数において、群を抜いた存在であることは間違いないでしょう。新型コロナウイルス感染症対策専門家会議副座長や分科会長として、医療者の知見や懸念を政府へ根気強く訴えると共に、国民に対してもわかりやすくかつ的確にメッセージを発信し続けてくださいました。 「尾身 茂」を選んだ理由(コメント抜粋)慎重ながら、必要時には信頼できるコメントが目立った(40代 血液内科/宮城県 他多数)コロナ対策に真摯に向き合っている姿勢(50代 産婦人科/大分県 他複数)コロナ関連で最もまともな発言、啓蒙をされていた(30代 整形外科/神奈川県)第3位 二木 芳人新型コロナを巡っては、多くの医療人がメディアでさまざまなコメントを述べてきましたが、ワイドショー番組などでも、出演者らの挑発(?)に乗ることなく、冷静に自身の見解を述べる姿に、医療人としての信頼性を感じた人も多かったのではないでしょうか。当たり前だけど大事なことをわかりやすく伝えられるコメントスキルも高評価だったようです。 「二木 芳人」を選んだ理由(コメント抜粋)コメントがとても受け入れやすくわかりやすい(30代 膠原病・リウマチ科/岡山県)落ち着いたトーンに好感(50代 消化器外科/茨城県)感染症対策にとどまらず、日本を俯瞰的に見ている(60代 循環器内科/佐賀県)第4位 岩田 健太郎 「岩田 健太郎」を選んだ理由(コメント抜粋)クルーズ船ダイヤモンドプリンセス号を巡る対応とコメント(30代 救急科/北海道 他多数)コロナ関連で、データに基づいた解説をしてわかりやすかった(40代 病理診断科/島根県 他複数)第5位 岡田 晴恵 「岡田 晴恵」を選んだ理由(コメント抜粋)メディアでの露出がとても多かった印象(50代 内科/広島県 他多数)良くも悪くも発言がよく取り上げられていた(50代 耳鼻咽喉科/広島県)★アンケート概要★アンケート名 :『2020年振り返り企画!さまざまな分野の「今年の人」を挙げてください』実施日    :2020年11月12日~19日調査方法   :インターネット対象     :CareNet.com会員医師有効回答数  :535件

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統合失調症における抗精神病薬治療と抗うつ作用~メタ回帰分析

 統合失調症の陽性症状改善には、抗精神病薬が有用である。しかし、抗精神病薬の抗うつ効果および統合失調症の他の症状への影響については、よくわかっていない。福島県立医科大学の三浦 至氏らは、抗精神病薬の抗うつ効果が統合失調症の特定の症状に対する有効性と関連するかについて検討を行った。The International Journal of Neuropsychopharmacology誌オンライン版2020年11月5日号の報告。 成人統合失調症患者を対象として抗精神病薬の抗うつ効果を検討したランダム化二重盲検試験(RCT)を、電子データベースより検索した。ベースラインからの抑うつ症状の平均変化量についてメタ解析を実施し、他の症状への影響を調査するためメタ回帰分析を行った。 主な結果は以下のとおり。・35件のRCT(1万3,890例)をメタ解析に含めた。・全体として、抗精神病薬は、プラセボと比較し、抑うつ症状の軽減に対する効果が認められた。そのエフェクトサイズは、小~中程度であった(標準化平均差[SMD]:-0.27、95%CI:-0.32~-0.22、p<0.001)。・クロルプロマジン、ハロペリドール、ziprasidoneを除く抗精神病薬は、プラセボと比較し、有意な抗うつ効果が認められた(SMD:-0.19~-0.40)。・抗うつ効果の高さは、PANSS/BPRS合計スコア(β=0.618、p<0.001)、陽性症状(β=0.476、p<0.001)、陰性症状(β=0.689、p<0.001)、PANSS総合精神病理尺度(β=0.603、p<0.001)の改善効果の高さと有意な関連が認められた。 著者らは「ziprasidoneを除く第2世代抗精神病薬は、成人統合失調症患者の抑うつ症状改善に、小~中程度のエフェクトサイズを有することが示唆された。抗精神病薬の抗うつ効果は、他の症状の改善と有意な関連が認められ、陰性症状の改善と最も強い関連が認められた」としている。

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機能性消化管疾患診療ガイドライン2020―新薬・エビデンス続々、心理的ケアの認知高まる

 4人に1人―、これがわが国の機能性消化管疾患の現状と見られている。機能性消化管疾患は、過敏性腸症候群(IBS)のほか、IBS関連疾患群(機能性便秘、機能性下痢、機能性腹部膨満)を含む。中でも、IBSは消化器内科受診者の約3割を占めるという数字もあり、社会的関心は確実に高まっている。今年6月に発刊された『機能性消化管疾患診療ガイドライン2020』(改訂第2版)は、2014年の初版以来の改訂版。新薬に加え、既存製剤についてもエビデンスの蓄積により治療可能性が広がっているほか、疾患研究の進展により、病態に関与する生物学的要因や心理社会的因子などを総合的にとらえる概念としての「脳腸相関」の重要性がさらに明確になったことを裏付ける項目もある。ガイドライン作成委員長を務めた福土 審氏(東北大学行動医学分野・心療内科)に、改訂のポイントについてインタビューを行った(zoomによるリモート取材)。薬物治療のエビデンスが充実、心理的治療も推奨度を強化 IBSの疫学、病態、予後と合併症に関する項目は、初版のガイドラインではCQ (clinical question)に位置付けていたが、改訂版では、ほかのガイドライン1,2)同様、BQ:background questionとして収載し、初版で明確になっている結論をさらに強化する知見を追記した。その一方、2014年以降に集積された知見を新たにCQに、エビデンスが乏しく、今後の研究課題とするものはFRQ(future research question)とした。このたびの改訂版は、CQ26項目、BQ11項目、FRQ3項目で構成されている。 初版からの変更点のうち、主だったものを挙げると、診断基準については、初版ではRome IIIだったが、2016年に国際的診断基準がRome IVとなったため、改訂版においてもRome IVを採用した。この変更にはさまざまな議論があったが、最終的にはBQとなった。 IBSの鑑別診断については、大腸内視鏡以外の臨床検査(大腸以外の内視鏡、画像検査、糞便・血液・尿による検体検査)の位置付けが初版では弱い推奨だったが、サイエンスレベルの向上により、今回は強い推奨となっている。 治療薬については、粘膜上皮機能変容薬(ルビプロストン、リナクロチド)の便秘型IBSへの有用性がRCTやメタアナリシスで相次いで示され、リナクロチドが保険適用されたため、エビデンスレベルがBからAに変更され、強く推奨された。一方、2018年に慢性便秘症に承認されたエロビシキバットも便秘型IBS治療に推奨している。Rome IVの考え方では、便秘型IBSと機能性便秘は同じスペクトラムの中にあり、慢性便秘症の部分集合である。わが国では、ルビプロストンとエロビシキバットの保険適用に際しては、慢性便秘症の診断を要することに留意したい。 抗アレルギー薬を巡ってはさまざまな議論があったが、改訂版では強い推奨、かつエビデンスレベルAとした。わが国では、現段階ではIBSの保険適用ではないものの、抗アレルギー薬治療によるエビデンスが蓄積されつつあることを受けて変更された。抗菌薬については、初版では弱い非推奨(エビデンスレベルC)だったが、リファキシミンが米国で認可され、ジャーナル誌やメタアナリシスでも効果が追認されたため、このたびの改訂でエビデンスレベルAとなった。ただ、残念ながらわが国では保険適用ではない点は明記した。 麻薬については、依存性と使用により、かえって腹痛が増強する麻薬性腸症候群を作り出す危険があり、改訂版では弱い非推奨(エビデンスレベルC)としている。なお、米国では非麻薬性のオピオイドμ/κ受容体刺激薬・δ受容体拮抗薬エルクサドリンが下痢型IBS治療薬として認可されている。 今回の改訂において、心理的治療は強い推奨となった(エビデンスレベルB)のは注目すべき点である。2014年当時は、IBSに対する心理的治療に対し懐疑的な研究論文もあったが、国際的に必要な重症度の患者には心理的ケアを行うということが徐々に定着しつつある。難治性や、心身症の特性を持つIBS患者に対する心理療法の有効性が繰り返し報告され、標準化される方向性が定まってきた。 改訂版の作成過程において結論が見出せなかったのは、抗精神病薬や気分安定化薬の使用、糞便移植、そして重症度別のレジメンの有用性である。これらに関しては、明瞭かつ直接的な効果が確認できなかったので、FRQと位置付けた。次の5年間や今後の研究の進展で変わっていくべき課題と考えている。IBS治療は着実に進歩、プライマリケア医の診断・治療に期待 国内に関しては、IBS治療はかなり進歩していると感じる。10年前には使えなかった製剤も使えるようになり、患者の改善の実感も得られてきているものと考える。薬物に関しては、いかに抗うつ薬を活用し、治療していくかという国際的なトレンドがある。日本においてもその潮流が強まるだろう。 現状は、プライマリケア医で大腸内視鏡検査が可能であれば実施し、できなければ総合病院に紹介されて検査という流れが一般的であると思われる。総合病院にIBSの診断・治療に前向きな消化器内科医がいれば問題はないが、炎症性腸疾患や大腸がんを専門にしている場合は、抗うつ薬の投与や心理療法に戸惑いを感じる医師もいるだろう。その場合は、心療内科に紹介して治療を進めるのが良い。そのような形で効率良く病診連携できるのが望ましい。 IBSはプライマリケア医が十分対応できる疾患である。開業医の方には、リスクを踏まえて慎重かつ早めに診断し、最初の段階でしっかり診断・治療できれば患者にも喜ばれ、医師側も患者をケアできているという実感が得られると考える。また、IBSは診断から最初の2~3年ががんのリスクが高い。その時期を過ぎればリスクはかなり低下する。これらのエビデンスを踏まえて検査の頻度やチェック項目を考えるのは、担当医師の裁量範囲である。

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ラムシルマブとエルロチニブまたはゲフィチニブとの併用、非小細胞肺がんに国内承認/リリー

 日本イーライリリーは、2020年11月27日、抗悪性腫瘍剤ラムシルマブ(商品名:サイラムザ)について、切除不能な進行・再発の非小細胞肺がんに対する 用法及び用量の追加に係る承認事項一部変更承認を取得した。 用法及び用量の追加の承認は、国際共同第1b/III相試験であるRELAY試験から得られた有効性及び安全性に基づいている。同試験は、EGFR遺伝子エクソン19欠失またはエクソン21(L858R)点突然変異が認められる未治療の進行非小細胞肺がん患者を対象とし、ラムシルマブ+エルロチニブ併用療法およびラムシルマブ+ゲフィチニブ併用療法の有効性および安全性を検討したもの。

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高リスク多発性骨髄腫、バックボーンレジメンへのダラツムマブ追加/JAMA Oncol

 多発性骨髄腫(MM)バックボーンレジメンへのダラツムマブの追加投与は、細胞遺伝学的に定義された高リスクMM(HRMM)の治療においても有益なのか。米国・アラバマ大学のSmith Giri氏らによるシステマティック・レビューとメタ解析の結果、新規診断または再発あるいは治療抵抗性のHRMM患者において、無増悪生存期間(PFS)を有意に改善することが示されたという。バックボーンMMレジメンへのダラツムマブの追加投与は、奏効率およびPFSを改善することは知られていた。JAMA Oncology誌オンライン版2020年9月24日号掲載の報告。 研究グループは、HRMM患者においてバックボーンMMレジメンへのダラツムマブ追加がPFSと関連するかを調べる目的で、システマティック・レビューとメタ解析を行った。MEDLINE、Embase、PubMed、Scopus、Web of Science Core Collection、Cochrane Library、臨床試験レジストリおよび学会ライブラリーを、創刊から2020年1月2日まで、「多発性骨髄腫」「ダラツムマブ」を反映する用語で検索した。 解析には、新規診断または再発あるいは治療抵抗性のMMにおいて、バックボーンMMレジメンと同一レジメン+ダラツムマブを比較していた第III相無作為化試験を包含した。介入群と対照群の唯一の違いはダラツムマブを使用していることで、アウトカムは細胞遺伝学的リスクによって報告されていた。高リスクMMの定義は、t(4;14)転座、t(14;16)転座、del(17p)転座の発現とした。 ガイドライン報告のための「システマティック・レビューおよびメタ解析のための優先的報告項目(PRISMA)」を用いて、2人の研究者が各々試験データを抽出した。意見が対立した場合は3人目の研究者の意見を取り入れ解決した。試験の質はCochraneバイアスリスク法によって評価した。 有効性のデータをPFSのハザード比(HR)を使用して抽出し、相対的log-HRをDerSimonian-Lairdランダム効果モデルを用いて統合評価した。不均一性はCochran QおよびI2統計量で評価した。 主な結果は以下のとおり。・5,194試験がスクリーニングされ、第III相の6試験が適格となり包含された。・3試験に新規診断MM患者2,528例(そのうちHRMM患者は358例)が、また3試験に再発または治療抵抗性MM患者1,533例(同じくHRMM患者222例)が含まれていた。・新規診断HRMM患者において、バックボーンレジメンへのダラツムマブ追加は、PFS改善と関連していた(統合HR:0.67、95%信頼区間[CI]:0.47~0.95、p=0.02)。不均一性のエビデンスはみられなかった(Cochran Qのp=0.77、I2=0%)。・同様の結果が、再発または治療抵抗性HRMM患者についてもみられた(統合HR:0.45、95%CI:0.30~0.67、p<0.001)。不均一性のエビデンスもみられなかった(Cochran Qのp=0.63、I2=0%)。

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生体弁による僧帽弁置換術後のAF患者、リバーロキサバンの効果は?/NEJM

 生体僧帽弁置換術後の心房細動患者において、リバーロキサバンは12ヵ月時の主要評価項目(死亡、主要心血管イベントまたは大出血のイベント発生までの期間)がワルファリンに対して非劣性であることが示された。ブラジル・HCor Research InstituteのHelio P. Guimaraes氏らが、同国49施設で被験者を登録して行われた多施設共同無作為化非盲検非劣性試験「Rivaroxaban for Valvular Heart Disease and Atrial Fibrillation trial:RIVER試験」の結果を報告した。リバーロキサバンは、ROCKET-AF試験において脳卒中や全身塞栓症の予防に関してワルファリンに対して非劣性であることが示されたが、生体僧帽弁留置患者におけるリバーロキサバンの有効性および安全性は検証されていなかった。NEJM誌2020年11月26日号掲載の報告。約1,000例でリバーロキサバンとワルファリンを比較 研究グループは、生体僧帽弁が留置されている心房細動/心房粗動患者を、リバーロキサバン(20mg/日)群またはワルファリン(国際標準比[INR]2.0~3.0を目標に用量調整)群に無作為に割り付け有効性および安全性を比較した。 主要評価項目は、12ヵ月時における死亡、主要心血管イベント(脳卒中、一過性脳虚血発作、全身塞栓症、弁血栓症または心不全による入院)、または大出血の複合エンドポイントとし、intention-to-treat解析を行った。死亡・主要心血管イベント・大出血の複合エンドポイント発生までの期間はリバーロキサバンで7.4日延長 2016年4月14日~2019年7月22日に、ブラジルの49施設で計1,005例の患者が登録された(リバーロキサバン群500例、ワルファリン群505例)。 主要評価項目のイベント発生までの平均期間は、リバーロキサバン群347.5日、ワルファリン群340.1日であり、境界内平均生存時間(RMST)として算出した群間差は7.4日(95%信頼区間[CI]:-1.4~16.3、非劣性のp<0.001)であった。 心血管死または血栓塞栓イベントは、リバーロキサバン群で17例(3.4%)、ワルファリン群で26例(5.1%)に確認された(ハザード比[HR]:0.65、95%CI:0.35~1.20)。脳卒中の発生率は、リバーロキサバン群0.6%、ワルファリン群2.4%(HR:0.25、95%CI:0.07~0.88)であった。 大出血の発生率はリバーロキサバン群1.4%、ワルファリン群2.6%(HR:0.54、95%CI:0.21~1.35)であった。その他の重篤な有害事象の発現頻度は両群で同程度であった。

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多発性骨髄腫、selinexor上乗せでPFS改善/Lancet

 1~3ラインの前治療歴を有する多発性骨髄腫(MM)患者において、週1回のselinexor+ボルテゾミブ+デキサメタゾン3剤併用療法は、ボルテゾミブ+デキサメタゾン2剤併用療法と比較して無増悪生存(PFS)期間を有意に延長することが示された。ポーランド・シレジア医科大学のSebastian Grosicki氏らが、21ヵ国123施設で実施した無作為化非盲検第III相試験「BOSTON試験」の結果を報告した。selinexorはエクスポーチン1(XPO1)を阻害する経口投与可能な選択的核外輸送阻害薬で、デキサメタゾンとの併用により既治療のMM患者に対する有効性が示され、第Ib/II相試験ではボルテゾミブ+デキサメタゾンとの3剤併用療法により、ボルテゾミブの用量制限毒性である末梢神経障害の発現は低く、高い奏効率を得ていた。今回の結果を踏まえて著者は、「既治療MM患者において、有効で使いやすい新たな治療選択肢が示された」とまとめている。Lancet誌2020年11月14日号掲載の報告。1~3ラインの前治療歴ありMM患者、3剤併用(SVd)vs.2剤併用(Vd) 研究グループは、プロテアソーム阻害薬を含む1~3ラインの前治療歴のある18歳以上のMM患者を、selinexor(100mg週1回)+ボルテゾミブ(1.3mg/m2週1回)+デキサメタゾン(20mg週2回)3剤併用群(SVd群)、またはボルテゾミブ(1.3mg/m2を最初の24週間は週2回、その後は週1回)+デキサメタゾン(20mgを最初の24週間は週4回、その後は週2回)2剤併用群(Vd群)に、1対1の割合で無作為に割り付けた(層別化因子:プロテアソーム阻害薬による治療歴の有無、治療ライン、MMのステージ)。 主要評価項目は、intention-to-treat集団におけるPFSであった。安全性については、治験薬を少なくとも1回投与された患者を解析対象集団に含んだ。PFSはSVd群13.93ヵ月、Vd群9.46ヵ月 457例がスクリーニングを受け、402例がSVd群(195例、49%)とVd群(207例、51%)に無作為に割り付けられ、2017年6月6日~2019年2月5日に初回投与が行われた。追跡調査期間中央値(四分位範囲)はSVd群13.2ヵ月(6.2~19.8)、Vd群16.5ヵ月(9.4~19.8)であった。 PFS期間中央値はSVd群13.93ヵ月(95%信頼区間[CI]:11.73~評価不能)、Vd群9.46ヵ月(95%CI:8.11~10.78)であった(ハザード比[HR]:0.70、95%CI:0.53~0.93、p=0.0075)。 主なGrade3/4の有害事象は、血小板減少症(SVd群39% vs.Vd群17%)、疲労(13% vs.1%)、貧血(16% vs.10%)、肺炎(11% vs.11%)であった。Grade2以上の末梢神経障害は、SVd群(41例、21%)がVd群(70例、34%)より少なかった(オッズ比:0.50、95%CI:0.32~0.79、p=0.0013)。SVd群で47例(24%)、Vd群で62例(30%)が死亡した。 なお本試験は進行中で、2020年2月20日時点で55例が治療を継続中である。

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