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TN乳がんへのHER3-DXd、CelTILスコアが有意に増加(SOLTI TOT-HER3)/ESMO BREAST 2023

 未治療のHER2-早期乳がん患者に対するHER3を標的とした抗体薬物複合体(ADC)patritumab deruxtecan(HER3-DXd)5.6mg/kgを単回投与した第II相SOLTI TOT-HER3試験(part B)の結果、病理学的完全奏効(pCR)の予測スコアとして開発されたCelTILスコアが有意に増加し、ホルモン受容体の発現状況にかかわらず約30%の奏効率(ORR)が得られたことを、スペイン・Vall d'Hebron University HospitalのA.M. Antunes De Melo e Oliveira氏が欧州臨床腫瘍学会乳がん(ESMO Breast Cancer 2023、5月11~13日)で報告した。 昨年のESMO Breast Cancer 2022において、SOLTI TOT-HER3試験part Aの最終結果が報告され、未治療のHR+/HER2-早期乳がん患者に対するHER3-DXdの術前単回投与は、CelTILスコアの有意な増加と関連し、ORRは45%であった。今回報告されたpart Bでは、トリプルネガティブ乳がん(TNBC)患者も登録され、有効性と安全性が検証された。なお、part AではHER3-DXdは6.4mg/kgが投与されたが、part Bでは5.6mg/kgが投与された。<SOLTI TOT-HER3試験(part B)>・対象:未治療、HER2-、手術可能(超音波検査またはMRIで腫瘍径≧1cm)、Ki67≧10%の閉経前/後女性および男性乳がん患者・試験群:HER3-DXd(5.6mg/kg)を単回投与 37例(HR+/HER2-患者20例、TNBC患者17例)・評価項目:[主要評価項目]治療前と治療後(サイクル1の21日目)のCelTILスコア(-0.8×tumor cellularity[%]+1.3×TILs[%]:pCRと相関)の変動[副次評価項目]治療後の超音波検査によるORR、治療前のERBB3 mRNAレベルおよびIHCでのHER3タンパク質発現状況とCelTILスコアの変化など 主な結果は以下のとおり。・ベースライン時の患者特性は、年齢中央値:51歳(HR+/HER2-群51歳、TNBC群50歳)、閉経前:54%(60%、47%)、腫瘍径中央値:21mm(21.5mm、26mm)、cN0:76%(85%、65%)、Ki67中央値:30%(20%、70%)であった。・治療前と比較した治療後のCelTILスコアの変化は、全体では平均差+9.4(p=0.046)で、TNBC群(平均差+17.9)のほうがHR+/HER2-群(平均差+2.2)よりも顕著であった。・ORRは、全体32%、HR+/HER2-群30%、TNBC群35%で、part Aと同様にCelTILスコアの変化量はORRと関連していた(AUC=0.693、p=0.049)。・治療前のERBB3 mRNAレベルおよびIHCでのHER3タンパク質発現状況と、CelTILスコアの変化量やORRとの関連はみられなかった。・PAM50サブタイプは、治療前がLuminal A:9例、Luminal B:7例、HER2-Enriched:4例、Basal-like:17例で、治療後はLuminal A:10例、Luminal B:4例、HER2-Enriched:2例、Basal-like:8例、Nomal-like:6例、No residual tumor:7例であった。・Gradeを問わない治療関連有害事象(TRAE)は84%(31例)に生じた。多かったものは、悪心65%(24例、うち1例はGrade3)、疲労46%(17例)、脱毛27%(10例)、下痢22%(8例)、便秘14%(5例)、頭痛14%(5例)、トランスアミナーゼ値上昇14%(5例)などで、以前に報告されたものと一致していた。Part Aと比較して、血液毒性および肝毒性の発現率は低かった。間質性肺疾患は報告されなかった。 現在、HR+/HER2-乳がんを対象に、術前にHER3-DXdを5.6mg/kgを6サイクル投与する第II相SOLTI-VALENTINE試験が実施されている。

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新型コロナの発生状況、「定点把握」の発表開始/厚労省

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)について、2023年5月8日から感染症法上の5類感染症の位置づけとなり、新規患者数の発生状況等の把握は、定点医療機関(全国約5,000ヵ所のインフルエンザ/COVID-19定点)からの報告に基づくものとなった。厚生労働省は5月19日に、これに基づく発生状況の発表を開始した。今回の発表では、5月8~14日の発生状況が報告された。今後、発生状況等については、毎週金曜日14時を目途に公表される予定。 なお、今回の発表では、5類感染症への位置づけ変更前となる5月7日までの推移も示している。ただし、これはHER-SYS(新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理システム)を活用してこれまで入力された定点医療機関による報告数を集計(5月17日17時時点)したものであり、各定点医療機関からの報告がHER-SYS上明らかでない場合は含まれないため、すべての定点医療機関による報告数が網羅されていない点に留意が必要となる。 5月19日時点での報告では、5月8~14日の新型コロナの定点医療機関報告数の総数は1万2,922件で、都道府県別で多い順に、東京都(994件)、北海道(964件)、神奈川県(838件)、埼玉県(783件)となっている。定点当たりの全国平均は2.63件であった。前週(1.80件)と比べて微増となっている。都道府県別の定点当たりの報告数は、多い順に、沖縄県(6.07件)、石川県(4.90件)、北海道(4.36件)、新潟県(4.30件)、山梨県(4.22件)、富山県(4.17件)となっている。 G-MIS(医療機関等情報支援システム)における新型コロナの新規入院患者数についても発表された。5月8日以降は、ICU入院中の患者数について独立した項目として報告される。今回の報告では、5月8~14日の新型コロナによるICU入院中の患者(7日間平均)は42例、ECMOまたは人工呼吸器管理中の患者は18例であった。

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SGLT2阻害薬の高齢者への処方の安全性-EMPA-ELDERLY/糖尿病学会

 5月11~13日に鹿児島で第66回日本糖尿病学会年次学術集会(会長:西尾 善彦氏[鹿児島大学大学院 医歯学総合研究科 糖尿病・内分泌内科学 教授])が「糖尿病学維新-つなぐ医療 拓く未来-」をテーマに開催された。 本稿では、近年、心血管疾患への治療適応も拡大しているSGLT2阻害薬について、口演「日本人高齢2型糖尿病患者を対象としたエンパグリフロジンの製販後試験」(矢部 大介氏[岐阜大学医学系研究科糖尿病・内分泌代謝内科学/膠原病・免疫内科学 教授])をお届けする。SGLT2阻害薬の高齢者への有効性・安全性について検討したEMPA-ELDERLY試験 日本糖尿病学会の「2型糖尿病の薬物療法のアルゴリズム」によれば、SGLT2阻害薬の位置付けは、肥満の有無(インスリンの分泌不全/抵抗性)にかかわらずStep1で選択されることになっている。また、併存疾患として慢性腎臓病、心不全、心血管疾患でも選択が表記されている(Step3)。その一方、SGLT2阻害薬の使用頻度が増す中で、高齢2型糖尿病患者への安全性は十分に確立されていない現状がある。 そこで矢部氏は、高齢糖尿病患者への有効性・安全性について検討されたSGLT2阻害薬エンパグリフロジンの国内第IV相臨床試験であるEMPA-ELDERLY試験の内容を報告した。 EMPA-ELDERLY試験は、わが国の2型糖尿病患者を対象に、SGLT2阻害薬エンパグリフロジンの長期投与と血糖降下への効果、安全性、体組成・筋力などへの影響をプラセボと比較した多施設共同、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、並行群間試験である。【主たる組み入れ基準】・65歳以上の日本人2型糖尿病患者・食事療法、運動療法のみ、または経口血糖降下薬(ビグアナイド、DPP-4阻害薬など)で血糖コントロール不十分な患者【評価項目】主要評価項目:ベースラインから52週間後までのHbA1c変化量副次評価項目:ベースラインから52週間後までの体組成(筋肉量、体脂肪量、徐脂肪量など)の変化量、握力の変化量など【対象患者の背景】(127例)患者数:プラセボ(63例)、エンパグリフロジン(64例)年齢平均:プラセボ(74.0歳)、エンパグリフロジン(74.2歳)平均ベースラインBMI:プラセボ(25.4)、エンパグリフロジン(25.7)(*BMI22未満の痩身者は非対象として除外)罹病歴平均:プラセボ(11.8年)、エンパグリフロジン(12.4年)HbA1c平均:プラセボ(7.6%)、エンパグリフロジン(7.6%)EMPA-ELDERLY試験で高齢者でもSGLT2阻害薬が血糖コントロールを改善 SGLT2阻害薬の高齢者への有効性・安全性について検討したEMPA-ELDERLY試験の主な結果は以下のとおり。・ベースラインから52週間後までのHbA1c変化量推移は、プラセボ群と比べエンパグリフロジン群はHbA1cの低下が52週目まで続いていた。・HbA1c調整平均変化量では、プラセボ群-0.12%に対し、エンパグリフロジン群では-0.69%(調整平均の差-0.57%)とエンパグリフロジン群が有意に低下していた(p<0.0001)。・52週後のベースラインからの体重変化では、プラセボ群が-0.90kg、エンパグリフロジン群が-3.27kg(調整平均の差-2.37kg)とエンパグリフロジン群で有意に低下していた(p<0.0001)。・体組成では、体脂肪についてプラセボ群で+0.08kg、エンパグリフロジン群で-1.77kg(調整平均の差-1.84kg)と体脂肪で大きく変化がみられた(p<0.0001)。・筋力について、握力ではプラセボ群で-0.6kg、エンパグリフロジン群で-0.9kg(調整平均の差-0.3kg)と大きな差はなかった(p<0.4208)。また、5回椅子立ち上がりテスト(秒数)でもプラセボ群で-0.9秒、エンパグリフロジン群で-0.9秒(調整平均の差0秒)と差はなかった(p<0.9276)。・有害事象としては、重症度の軽い低血糖がプラセボ群、エンパグリフロジン群で各1例ずつ報告があったが、エンパグリフロジン群では死亡などは報告されなかった。 以上のEMPA-ELDERLY試験の結果を踏まえ、矢部氏は「高齢者においても、SGLT2阻害薬エンパグリフロジンは血糖コントロールを有意に改善した。また、脂肪量を減らすことで体重を低下させると同時に筋肉量減少などの変化は、プラセボ群と比較し、変化が認められなかった。エンパグリフロジンは忍容性も良好で、新たな有害事象もなかった」と報告をまとめた。

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膵頭十二指腸切除後の手術部位感染予防、TAZ/PIPCが有用/JAMA

 適応症を問わず、開腹による膵頭十二指腸切除術後の手術部位感染(SSI)の予防において、セフォキシチン(国内販売中止)と比較して、広域スペクトラム抗菌薬ピペラシリン・タゾバクタムは、術後30日の時点でのSSIの発生率を有意に抑制し、術後の敗血症や膵液瘻の発生頻度も低いことが、米国・スローン・ケタリング記念がんセンターのMichael I. D'Angelica氏らの検討で示された。研究の成果は、JAMA誌2023年5月9日号に掲載された。北米のレジストリ連携型非盲検多施設無作為化第III相試験 本研究は、レジストリ連携の実践的な非盲検多施設無作為化第III相試験であり、2017年11月~2021年8月の期間に、米国とカナダの26施設(外科医86人)で患者の登録が行われた(米国NIH/NCIがんセンター研究支援助成などの助成を受けた)。 年齢18歳以上で、適応症を問わず待機的な開腹膵頭十二指腸切除術を受けた患者が、ピペラシリン・タゾバクタム(各施設の基準に従い3.375または4.5g、静脈内投与)またはセフォキシチン(2g、静脈内投与、対照)の投与を受ける群に、1対1の割合で無作為に割り付けられた。試験薬は、切開開始から60分以内に初回投与が行われ、手術終了まで2~4時間ごとに追加投与され、術後は24時間以内に投与を終えることとされた。 主要アウトカムは、術後30日以内のSSIの発現であった。30日死亡率、臨床的に重要な術後の膵液瘻、敗血症の発生などが、副次アウトカムに含まれた。 本試験は、事前に規定された中止基準に従い、2回目の中間解析により有効中止となった。30日死亡率には差がない 778例が登録され、ピペラシリン・タゾバクタム群に378例(年齢中央値66.8歳、男性61.6%)、セフォキシチン群に400例(68.0歳、55.8%)が割り付けられた。456例(58.6%)が術前に胆管ステントを留置され、273例(35.1%)が術前化学療法もしくは放射線療法を、488例(62.7%)が膵がんの切除術を受けていた。 30日の時点におけるSSIの発生率は、セフォキシチン群が32.8%(131/400例)であったのに対し、ピペラシリン・タゾバクタム群は19.8%(75/378例)と有意に低かった(絶対群間差:-13.0%[95%信頼区間[CI]:-19.1~-6.9]、オッズ比:0.51[95%CI:0.38~0.68]、p<0.001)。 術後の敗血症(4.2% vs.7.5%、群間差:-3.3%[95%CI:-6.6~0.0]、p=0.02)および臨床的に重要な術後の膵液瘻(12.7% vs.19.0%、-6.3%[-11.4~-1.2]、p=0.03)の発生率は、いずれもピペラシリン・タゾバクタム群で有意に低かった。 一方、30日死亡率(1.3% vs.2.5%、群間差:-1.2%[95%CI:-3.1~0.7]、p=0.32)には、両群間に有意な差はみられなかった。 著者は、「術後SSIリスクの低減は、術前の胆道ステント留置の有無にかかわらず認められた。本試験の結果は、開腹膵頭十二指腸切除術後のSSI予防における標準治療としてのピペラシリン・タゾバクタムの使用を支持する」としている。

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第148回 新型コロナ定点感染者数を初公表、緩やかな増加傾向/厚労省

<先週の動き>1.新型コロナ定点感染者数を初公表、緩やかな増加傾向/厚労省2.国内で麻疹患者を複数確認、国内でも流行を懸念/厚労省3.GLP-1ダイエットの健康被害、日本医師会も問題視4.国立健康危機管理研究機構の設立へ、衆議院を通過/国会5.高度急性期偏重の診療報酬改定で、2次救急医療に悪影響か/中医協6.次世代医療基盤法改正案が成立、医療ビッグデータの利用促進へ/内閣府1.新型コロナ定点感染者数を初公表、緩やかな増加傾向/厚労省厚生労働省は、5月19日に定点把握による新型コロナウイルス感染症の感染状況データを初めて公表した。全国の約5,000の医療機関から報告された1週間の感染者数は1万2,922人で、1医療機関当たりの平均患者数は2.63人だった。東京、神奈川、埼玉、千葉の推移をみると、都道府県ごとの感染者数は増加しており、特に沖縄県が最も多い6.07人だった。厚労省はこれまでの感染者数と比較して、緩やかな増加傾向が続いていると分析している。また、新たに始められた「新規入院者数」の発表では、1週間で2,330人の新規入院があり、前週と比べてほぼ横ばい。厚労省では、今後も定点把握を通じて感染状況を把握し、対策を進める方針。(参考)新型コロナウイルス感染症サーベイランス週報:発生動向の状況把握(国立感染症研究所)新型コロナ「緩やかな増加傾向」 厚労省が定点把握で初発表(東京新聞)コロナ定点把握 5類変更後初めて公表 新規患者数 8-14日の1週間分 厚労省(CB news)新型コロナ「定点把握」全国の感染状況データ 初の発表 厚労省(NHK)2.国内で麻疹患者を複数確認、国内でも流行を懸念/厚労省感染力が強い「麻疹」の感染者が国内で複数確認され、厚生労働省が注意喚起を行っている。今月に入って確認された感染者は、インドから帰国した30代男性と、東京都在住の男女2人で、同じ新幹線の車内にいたことで感染経路が特定されている。海外との往来の増加により、国内での感染例が増加する可能性が懸念されており、厚労省は海外渡航者へ注意喚起とワクチン接種を呼びかけている。麻疹は非常に感染力が強く、免疫力のない人が感染するとほぼ100%発症する。感染経路は空気感染のため、手洗いやマスクでは予防できない。麻疹の治療は対症療法であり、ワクチン接種が有効とされている。しかし、国内でのワクチン接種率は目標の95%を下回っており、国内での流行の懸念が高まっている。加藤厚生労働大臣は、5月16日の記者会見で麻疹の症状を有する場合は麻疹を疑い、医療機関を受診のための移動の際は公共交通機関の利用を控えるよう呼び掛けている。厚労省は、自治体や医療機関に対し、麻疹に対する注意喚起を行い、同省のホームページやSNSなどで国民に向けた情報の提供をしている。(参考)加藤大臣会見概要[令和5年5月16日](厚労省)国内での麻しん流行を懸念、発熱や発疹のある者は麻しんを疑った行動・診療を!医療従事者は2回の予防接種歴確認を-厚労省(Gem Med)「麻しん疑われる時は受診前に医療機関に連絡を」相次ぐ感染者の確認を受け 加藤厚労相(CB news)はしか、国内で複数の感染者確認 同じ新幹線車両に乗り合わせ(朝日新聞)はしか相次ぎ、厚労相「症状あれば交通機関の利用控えて」…感染者が不特定多数と接触か(読売新聞)3.GLP-1ダイエットの健康被害、日本医師会も問題視糖尿病治療薬のセマグルチド(商品名:リベルサス)が「飲むだけで痩せられる薬」として処方され、健康被害が相次いでいることが5月18日に一般報道された。ダイエット目的でのGLP-1受容体作動薬の処方は、美容クリニックやオンラインクリニックで行われている。しかし、吐き気やめまいなどの副作用が出現するほか、急性膵炎で入院する人も報告されている。本来、セマグルチドは糖尿病の治療薬であり、ダイエットの薬としての厚生労働省の承認はなく、適応外使用となる。オンライン診療での医師の診察は短時間で行われ、医師とは対面もなく検査もされないまま処方薬が自宅へ配送されており、TwitterなどのSNSでも副作用の訴えが多く寄せられている。現在、美容クリニックやオンライン診療での糖尿病の薬の処方は自由診療で行われているため、現状では規制が難しい状況であり、日本医師会もこれを問題視し、繰り返しこの行為の問題を表明している。同会では今後、処方を正しく行うための法整備が必要と訴えている。(参考)「飲むだけで痩せられる」糖尿病の薬を“痩せる薬”として処方 副作用で吐き気やめまいなど健康被害相次ぐ…入院する人も(TBS)自由診療における糖尿病治療薬の不適切使用に対する見解示す(日医)自由診療におけるオンライン診療の不適切事例について(医薬品の適応外使用)(同)4.国立健康危機管理研究機構の設立へ、衆議院を通過/国会次の感染症に備えるため、アメリカのCDC(疾病対策センター)をモデルとして、内閣感染症危機管理統括庁や厚生労働省に科学的知見を提供するため、国立感染症研究所と国立国際医療研究センターを統合して新たな専門家組織「国立健康危機管理研究機構」を設立する法案が国会に提出されていた。この5月18日に衆議院本会議で採決が行われ、自民、公明党などの賛成多数で可決された。今後、参議院に送付されて採決で成立すれば、法案に基づいて設立される。設立は令和7年度以降に予定されている。(参考)国立健康危機管理研究機構について(厚労省)国立健康危機管理研究機構(仮称)と地方衛生研究所等の連携強化(同)国立健康危機管理研究機構法案(衆議院)日本版CDC法、衆院通過 司令塔新設案、参院審議へ(東京新聞)5.高度急性期偏重の診療報酬改定で、2次救急医療に悪影響か/中医協厚生労働省は5月17日に中央社会保険医療協議会(中医協)の総会を開催した。来年度から始まる第8次医療計画のうち新興感染症を除く5事業について、診療報酬の在り方の議論を始めた。診療側が問題提起したのは救急医療。去年の診療報酬の改定では、高度急性期医療を評価する「急性期充実体制加算」の新設によって、「総合入院体制加算」(診療科として精神科、小児科、産婦人科の標榜が施設基準)から急性期充実体制加算の算定に移行するため、医療機関側が精神科や産科を廃止するなど地域の2次救急の維持・運営に支障が生じていると指摘があった。本来は100万人に1つの3次救急施設を整備する方針だったが、すでに国内には300施設存在し、さらに増加傾向が続いており、診療側は医療計画がゆがんでいないか、診療報酬以外の財政措置も考慮すべきだと主張した。また、診療報酬の評価方法を見直し、2次救急の評価を充実させる必要があると訴えた。その他、高齢者の救急患者については、急性期以外の医療機関での対応を促す仕組みを強化すべきだと指摘があった。(参考)総合入院体制加算の届け出1年間で35%減 厚労省、周産期医療への影響を注視(CB news)二次救急医療機関への評価充実要望、中医協で診療側 支払側「高齢の救急患者は急性期以外で」(同)総合入院体制加算⇒急性期充実体制加算シフトで産科医療等に悪影響?僻地での訪問看護+オンライン診療を推進!-中医協総会(Gem Med)中央社会保険医療協議会 総会[第545回](厚労省)6.次世代医療基盤法改正案が成立、医療ビッグデータの利用促進へ/内閣府医療ビッグデータの利用を促進するため、今国会に内閣府が提出していた次世代医療基盤法(医療分野の研究開発に資するための匿名加工医療情報に関する法律)の改正法案が、5月17日に開かれた参議院本会議で可決・成立した。この法律は、病院などから提供された医療情報を加工し、研究開発などに活用するために、個人情報保護法の特例法として平成29年に制定されていた。現行法では個人情報の保護のため制限があり、これまでの利用実績は20数件と少なく、新薬の研究開発などに活用しにくいという課題があった。このため経団連や日本製薬工業協会などからは改正を求める声が上がっていた。新たに成立した改正次世代医療基盤法では、匿名化したままでより精緻な医療データを新薬の開発などに利用に活用することが可能となる。具体的には、血圧や体重などの検査値の提供範囲を拡大し、創薬や副作用の早期把握などに活用することが期待されている。また、個人情報保護のため新たな制度が導入され、元の医療情報から患者本人を直接特定できないように、個人情報の保護と情報漏えいの防止強化にも取り組むことになる。(参考)「次世代医療基盤法」とは(内閣府)精緻な医療データを製薬利用へ 法改正、個人情報は配慮(日経新聞)医療データ活用へ 改正次世代医療基盤法 参院本会議で成立(NHK)世代医療基盤法の見直し(経団連)

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事例024 外反母趾の治療装具採寸の査定【斬らレセプト シーズン3】

解説事例では、傷病名に対する「J129-3 治療用装具採寸法」(以下「同法」)を行ったところD事由(告示・通知の算定要件に合致していないと認められるもの)にて査定となりました。査定理由を把握するために同法の留意事項をみてみました。「既製品の治療用装具を処方した場合には、原則として算定できない。ただし、医学的な必要性から、既製品の治療用装具を処方するに当たって、既製品の治療用装具を加工するために当該採寸を実施した場合は、診療報酬明細書の摘要欄に医学的な必要性及び加工の内容を記載すること」とあります。この留意事項に従って医学的な必要性が記入されています。記入がない場合は有無なく査定となりますが、今回は医学的な必要性が記入されています。ところがよくみると、必要性のみであって、「及び」で結ばれる後段の加工の内容が記入されていません。したがって、必要十分な医学的な必要性と加工の内容が記入されていないとして査定となったことが推測できます。医師には、必ず後段の記入を頂けるようお願いして査定対策としました。参考までに、加工内容が既製品の単純な長さ調節などの表現のみでは査定対象となるようですのでご注意ください。

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喘息の症状悪化、次にすべきは?【乗り切れ!アレルギー症状の初診対応】第1回

喘息の症状悪化、次にすべきは?講師富山赤十字病院 小児アレルギーセンター センター長 足立 雄一 氏【今回の症例】7歳の男児。1年ほど前から喘息のため、吸入ステロイド薬(フルチカゾン換算で50μgを1日2回吸入)で治療。半年以上良い状態が続いていたが、ここ2~3ヵ月は風邪をひくと咳込みが長引き、その都度、気管支拡張薬や去痰薬を内服していた。今回は、最近体育の授業で息苦しいことがある、と来院。吸入は朝晩続けている。どのように対応すればよいか?1.吸入ステロイド薬を増量する2.吸入ステロイド薬は増量せず、長時間作用性β2刺激薬との合剤に変更する3.吸入ステロイド薬は増量せず、ロイコトリエン受容体拮抗薬を追加する

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コロナ禍のリモートワーク、医師からは「非効率」の声が多数

 新型コロナウイルス感染症の流行により、世界中の医療機関で急速にリモートワークが導入された。それは医療現場の生産性、スタッフの健康、コミュニケーションにどのような影響をもたらしたのか。カナダ・トロント大学医療政策管理評価研究所のChristopher McChesney氏らによる研究結果が、JCO Oncology Practice誌5月号に掲載された。 研究者らは2021年6月~8月、トロントの大規模がんセンターであるPrincess Margaret Cancer Centreにおいて、COVID-19パンデミック時に1回でもリモートワークを行ったスタッフに対してメールで調査票を配布し、匿名で回答を得た。リモートワークは自宅から病院のために行うあらゆる業務(タスク、プロジェクト、医療提供)と定義され、スタッフには医師、看護師、技師、事務スタッフが、設問はリモートワークの経験、生産性、効率性、満足度の指標、回答者の属性が含まれた。 主な結果は以下のとおり。・回答は333件、回答率は33.2%だった。年齢40~69歳(46.2%)、女性(61.3%)が多く、職種は医師(24.6%)が最多で事務スタッフ(19.5%)がそれに続いた。・リモートワーク継続を希望する人が全体の85.6%と大半を占めたが、ほかの職種と比較して医師(オッズ比[OR]:16.6、95%信頼区間[CI]:1.45~190.14)、薬剤師(OR:12.6、95%CI:1.0~158.9)は現場に戻ることを望む傾向が高かった。・医師は事務スタッフと比較して、リモートワークへの不満を報告する傾向が約8倍、リモートワークが効率に悪影響を及ぼすと報告する傾向が約24倍高かった。・看護師は事務スタッフと比較して、リモートワークのための追加リソース(OR:6.5、95%CI:1.71~24.48)やトレーニング(OR:7.02、95%CI:1.78~27.62)の必要性を訴える傾向が高かった。・回答者の7割以上がリモートワーク中に提供される医療の安全性(74.5%、248/333人)と質(70.0%、233/333)について現場での医療と比較して違いを感じない、と回答したが、その比率は従事する医療サービスによって異なっていた。・がんの外科治療に従事する回答者は、安全性(OR:1.21、95%CI:0.33~4.45)と質(OR:1.58:95%CI:0.48~5.20)の両方にリモートワークがマイナスの影響を与えると報告する傾向が最も高かった。一方、放射線治療に従事する回答者で、リモートワークが安全性や質に悪影響を及ぼすと回答した割合は、がんの外科治療従事者の約4分の1だった。・最も多く挙げられたリモートワークへの障壁は、リモートワークの割り当てに関する公正なプロセスの欠如、デジタルアプリケーションとの接続性、および業務上の役割の明確化の不十分さであった。 著者らは「リモートワークに対する医療者の全体的な満足度は高かったものの、医療現場におけるリモートワークの導入の障壁は『職場文化』『リソース』『トレーニングと教育』『コミュニケーション』『スタッフ配置』の5つのテーマに分類され、これらの障壁を克服するための取り組みが必要である」としている。

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EGFR陽性NSCLCの1次治療、オシメルチニブ+化学療法が単剤と比べてPFS延長(FLAURA2)/AZ

 アストラゼネカは、2023年5月18日付のプレスリリースにおいて、オシメルチニブ(商品名:タグリッソ)の国際共同第III相無作為化比較試験(FLAURA2試験)の結果を発表した。EGFR遺伝子変異陽性の進行・転移非小細胞肺がん(NSCLC)に対するオシメルチニブと化学療法の併用は、オシメルチニブ単剤と比べて無増悪生存期間(PFS)を有意に改善した。・対象:EGFR遺伝子変異陽性(ex19del/L858R)のStageIIIB~IVの未治療NSCLC患者586例・試験群(オシメルチニブ+化学療法群):オシメルチニブ80mg/日+化学療法(ペメトレキセド500mg/m2+シスプラチン75mg/m2またはカルボプラチンAUC 5[3週ごと4サイクル])→オシメルチニブ80mg/日+ペメトレキセド500mg/m2(3週ごと)・対照群(オシメルチニブ群):オシメルチニブ80mg/日・評価項目:[主要評価項目]RECIST 1.1に基づくPFS[副次評価項目]全生存期間(OS)、奏効率など 主要評価項目であるPFSについて、最終解析が行われた。今回の解析において、オシメルチニブ+化学療法群はオシメルチニブ群と比べて、PFSの統計学的有意かつ臨床的に意義のある改善を示した。安全性の結果および有害事象により投与中止至った患者の割合は、各薬剤の確立されたプロファイルと一貫していた。なお、今回の解析時点ではOSについてのイベント数が不十分であったため、今後の解析時に評価が行われる予定。

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HER2低発現進行乳がんへのT-DXd、ER低発現でもPFS・OS延長(DESTINY-Breast04)/ESMO BREAST 2023

 第III相DESTINY-Breast04試験のサブグループ解析の結果、HER2低発現(IHC法でER陽性細胞が1~10%)で、エストロゲン受容体(ER)低発現の切除不能または転移のある乳がん患者(MBC)において、トラスツズマブ デルクステカン(T-DXd)が医師選択化学療法(TPC)よりも無増悪生存期間(PFS)と全生存期間(OS)を有意に改善し、その結果はER陰性(IHC法でER陽性細胞が0%)患者と同様であったことを、英国・エディンバラ大学のDavid A. Cameron氏が欧州臨床腫瘍学会乳がん(ESMO Breast Cancer 2023、5月11~13日)で報告した。 ASCO2022のプレナリーセッションで、HER2低発現のMBC患者に対するDESTINY-Breast04試験の結果が報告されており、ホルモン受容体(HR)の発現状況にかかわらずT-DXd群ではPFSおよびOSが有意に延長したことが示されている。今回のサブグループ解析では、ER低発現の患者における有効性と安全性の探索的解析が行われた(データカットオフ:2022年1月11日)。<DESTINY-Breast04試験 サブグループ解析>・対象:1~2ラインの化学療法歴があり、HER2低発現(IHCスコア1+またはIHCスコア2+かつISH-)のMBC患者110例(ER陰性[0%]58例、ER低発現[1~10%]52例)・試験群(T-DXd群):T-DXdを3週間間隔で5.4mg/kg投与 75例・対照群(TPC群):カペシタビン、エリブリン、ゲムシタビン、パクリタキセル、nab-パクリタキセルから選択 35例・評価項目:[主要評価項目]HR陽性患者の盲検下独立中央評価委員会(BICR)によるPFS[副次評価項目]全患者のBICRによるPFS、HR陽性患者および全患者のOSなど 主な結果は以下のとおり。●サブグループ解析には110例が組み込まれた(括弧内は順に年齢中央値、化学療法歴が1ラインの割合、CDK4/6阻害薬による治療歴ありの割合)。- ER陰性:T-DXd群40例(58.9歳、40.0%、5.0%)、TPC群18例(55.9歳、27.8%、0%)- ER低発現:T-DXd群35例(57.6歳、60.0%、62.9%)、TPC群17例(47.1%、52.9%)●PFS中央値は、T-DXd群がTPC群よりも良好であった。- ER陰性:T-DXd群8.5ヵ月(95%信頼区間[CI]:4.3~11.7)vs.TPC群2.9ヵ月(95%CI:1.4~5.1)、ハザード比[HR]:0.46(95%CI:0.24~0.89)- ER低発現:T-DXd群8.4ヵ月(95%CI:5.6~12.2)vs.TPC群2.6ヵ月(95%CI:1.2~4.6)、HR:0.24(95%CI:0.12~0.48)●OS中央値も、T-DXd群ではTPC群よりも良好であった。- ER陰性:T-DXd群18.2ヵ月(95%CI:13.6~NE)vs.TPC群8.3ヵ月(95%CI:5.6~20.6)、HR:0.48(95%CI:0.24~0.95)- ER低発現:T-DXd群20.0ヵ月(95%CI:13.5~NE)vs.TPC群10.2ヵ月(95%CI:7.8~14.5)、HR:0.35(95%CI:0.16~0.75)●確定奏効率も、T-DXd群ではTPC群よりも良好であった。- ER陰性:T-DXd群50.0%(95%CI:33.8~66.2)vs.TPC群16.7%(95%CI:3.6~41.4)- ER低発現:T-DXd群57.1%(95%CI:39.4~73.7)vs.TPC群5.9%(95%CI:0.1~28.7)●T-DXd群においてGradeを問わず多く発現した治療関連有害事象(TRAE)は、悪心(77.3%)、嘔吐(40.0%)、疲労(37.3%)、食欲低下(34.7%)、脱毛(33.3%)、便秘(33.3%)、貧血(30.7%)、下痢(29.3%)、トランスアミナーゼ値上昇(26.7%)などで、これまで得られていた結果と一致していた。Grade3以上のTRAEは、T-DXd群では53.3%(40例)、TPC群では75.0%(24例)に生じた。■関連記事HER2低発現乳がんへのT-DXd、32ヵ月でのOS・PFS・安全性(DESTINY-Breast04)/ESMO2023

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中高年の睡眠時間とうつ病リスクとの関係~用量反応メタ解析

 中国・北京中医薬大学のXin-Lin Li氏らは、中年および高齢者における夜間の睡眠時間とうつ病リスクとの用量反応関係を調査するため、本研究を実施した。その結果、中高年のうつ病リスクが最も低い夜間の睡眠時間は7時間であり、睡眠時間がそれより長くても短くても、うつ病リスクが高まる可能性が示唆された。Frontiers in Physiology誌2023年3月2日号の報告。 2022年7月31日までに公表された研究をPubMed、Embase、Web of Science、CNKI、VIP、Wanfangデータナレッジサービスプラットフォームより検索した。対象には、夜間の睡眠時間とうつ病との関連を評価したコホート研究およびケースコントロール研究を含めた。研究の質の評価には、Newcastle-Ottawa scaleを用いた。2人の研究者により、データ抽出と品質評価を行った。睡眠時間とうつ病リスクとの用量反応関係を評価するため、制限付き3次スプライン(RCS)および一般化最小二乗法(GLS)を用いた。推定エフェクトサイズを分析するため、Stata 12.0を用いて、リスク比(RR)および95%信頼区間(CI)を算出した。 主な結果は以下のとおり。・メタ解析には、6件のコホート研究より3万3,595例を含めた。・睡眠時間とうつ病リスクとの間にU字型の関連が認められた。・夜間の7時間睡眠と比較し、それよりも短時間および長時間睡眠のいずれにおいても、うつ病リスク増加との関連が認められた(非線形検定 p<0.05)。【5時間】RR:1.09(95%CI:1.07~1.12)【6時間】RR:1.03(同:1.02~1.04)【8時間】RR:1.10(同:1.05~1.15)【9時間】RR:1.31(同:1.17~1.47)【10時間】RR:1.59(同:1.31~1.92)・非アジア人では、短時間睡眠によりうつ病リスクが高まり、アジア人では短時間および長時間睡眠のいずれにおいてもうつ病リスクが高まる可能性が示唆された。 ●非アジア人【5時間】RR:1.09(同:1.02~1.17) ●アジア人【5時間】RR:1.10(同:1.07~1.13)【6時間】RR:1.04(同:1.02~1.05)【8時間】RR:1.09(同:1.05~1.14)【9時間】RR:1.35(同:1.18~1.53)【10時間】RR:1.70(同:1.36~2.12)

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1~3歳のピーナッツアレルギー児、パッチ療法の有用性を検証/NEJM

 ピーナッツアレルギーの1~3歳児において、12ヵ月間にわたるピーナッツパッチを用いた経皮免疫療法はプラセボと比べて、脱感作の児の増加、症状を引き起こすピーナッツ量の増量という点で優れていたことが示された。米国・コロラド大学のMatthew Greenhawt氏らが第III相の多施設共同二重盲検無作為化プラセボ対照試験の結果を報告した。ピーナッツアレルギーの4歳未満児に対する承認された治療法はなく、これまでピーナッツアレルギー幼児へのピーナッツパッチによる経皮免疫療法の有効性と安全性は確認されていなかった。NEJM誌2023年5月11日号掲載の報告。8ヵ国51ヵ所で試験、12ヵ月時点の減感作を評価 試験は2017年7月31日~2022年4月27日に、米国、カナダ、オーストラリア、欧州の計8ヵ国51ヵ所で、ピーナッツアレルギーの1~3歳児を登録して行われた。 ピーナッツ蛋白の誘発用量(アレルギー反応を引き起こすのに用する量)が300mg以下の患児を、2対1の割合で無作為に、ピーナッツパッチ(ピーナッツ蛋白250μg含有[ピーナッツ1個の約1,000分の1])による経皮免疫療法を受ける群(介入群)とプラセボ群に割り付け、1日1回の貼付を12ヵ月間にわたって行った。 主要エンドポイントは、12ヵ月時点の治療効果で、ピーナッツ蛋白の誘発用量で評価した。評価に用いる誘発用量は、ベースラインでの誘発用量が10mg超の場合は少なくとも1,000mg(ピーナッツ約3、4個分相当)とし、10mg以下の場合は300mg(同約1個分相当)とした。 安全性は、ピーナッツパッチまたはプラセボ貼付中に発現した有害事象で評価した。介入群67.0%で効果、治療関連のアナフィラキシー発現は1.6% 362例が無作為化され、主要有効性および安全性解析に含まれた(介入群244例、プラセボ群118例)。このうち68.8%が男児で、年齢中央値は2.5歳、63.3%が白人であった。ベースラインの誘発用量が10mg以下だった患児は67例(介入群51例、プラセボ群16例)、10mg超は295例(同193例、102例)であった。ベースラインの両群の人口統計学的特性はバランスがとれていた。試験を完了したのは84.8%(介入群208例、プラセボ群99例)であった。 12ヵ月時点で治療効果が認められたのは、介入群67.0%、プラセボ群33.5%で介入群が有意に多かった(リスク群間差:33.4ポイント、95%信頼区間[CI]:22.4~44.5、p<0.001)。 両群の貼付中に発現した有害事象(治療との関連性に関係なく)は、介入群100%、プラセボ群99.2%で観察された。最も多くみられたのは貼付部位反応(紅斑[介入群98.0%、プラセボ群90.7%]、かゆみ[94.7%、61.0%]、貼付部位腫脹[72.5%、39.0%]など)であった。また、研究グループによって皮膚の反応は、介入またはプラセボの貼付開始時(0~3ヵ月目)の発現頻度が最も多く、その後は低下し、ほとんどがGrade1(紅斑、または紅斑と浸潤)もしくは2(紅斑と少数の丘疹)であったことが確認された。 重篤な有害事象は、介入群8.6%(うち7.8%がアナフィラキシー)、プラセボ群2.5%(同3.4%)で認められた。重篤な治療関連有害事象は、介入群0.4%、プラセボ群では報告がなかった。治療に関連したアナフィラキシーは、介入群1.6%、プラセボ群では報告がなかった。

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進行CLLの1次治療、ベネトクラクス併用療法vs.免疫化学療法/NEJM

 進行慢性リンパ性白血病(CLL)で全身状態が良好な患者(すなわち併存病態の負担が少ない患者:fit patient)の1次治療として、ベネトクラクス+抗CD20抗体オビヌツズマブの併用療法は、イブルチニブ併用の有無にかかわらず、免疫化学療法よりも優れることが、ドイツ・ケルン大学のBarbara Eichhorst氏らによる第III相非盲検無作為化試験で示された。これまでに、同患者への1次治療としてのベネトクラクスと抗CD20抗体の併用について評価した無作為化試験は行われていなかった。NEJM誌2023年5月11日号掲載の報告。15ヵ月時点の微小残存病変陰性とPFSを評価 試験はGerman CLL Study Group、HOVON CLL Study Group、Nordic CLL Study Groupによって行われ、欧州9ヵ国とイスラエルの159ヵ所で実施された。 研究グループは、TP53変異陰性の全身状態が良好なCLL患者を1対1対1対1の割合で無作為に4群に割り付け、(1)6サイクル免疫化学療法(フルダラビン+シクロホスファミド+リツキシマブ、またはベンダムスチン+リツキシマブ)、(2)12サイクルのベネトクラクス+リツキシマブの投与、(3)ベネトクラクス+オビヌツズマブの投与、(4)ベネトクラクス+オビヌツズマブ+イブルチニブの投与をそれぞれ行った。イブルチニブは、微小残存病変が2回連続して検出不能(陰性)後は中止し、そうでない場合は延長可能とした。 主要評価項目は、15ヵ月時点でのフローサイトメトリーで評価した微小残存病変の陰性(感度が<10-4[すなわちCLL細胞が1万個中1未満])および無増悪生存期間(PFS)であった。微小残存病変陰性、免疫化学療法群52.0%、ベネトクラクス+オビヌツズマブ群86.5% 2016年12月13日~2019年10月13日に、合計926例が4群に無作為化された(免疫化学療法群229例、ベネトクラクス+リツキシマブ群237例、ベネトクラクス+オビヌツズマブ群229例、ベネトクラクス+オビヌツズマブ+イブルチニブ群231例)。 15ヵ月時点で、微小残存病変陰性であった患者の割合は、免疫化学療法群(52.0%、97.5%信頼区間[CI]:44.4~59.5)と比べて、ベネトクラクス+オビヌツズマブ群(86.5%、80.6~91.1)、ベネトクラクス+オビヌツズマブ+イブルチニブ群(92.2%、87.3~95.7)の両群で、統計学的に有意に高率であった(両群比較のp<0.001)。ベネトクラクス+リツキシマブ群は高率であったが有意ではなかった(57.0%、49.5~64.2、p=0.32)。 3年PFS率は、ベネトクラクス+オビヌツズマブ+イブルチニブ群90.5%、免疫化学療法群75.5%であった(病勢進行または死亡に関するハザード比[HR]:0.32、97.5%CI:0.19~0.54、p<0.001)。また、3年時のPFSはベネトクラクス+オビヌツズマブ群でも有意に高率であった(87.7%、HR:0.42[97.5%CI:0.26~0.68]、p<0.001)が、ベネトクラクス+リツキシマブ群は高率ではあったが有意ではなかった(80.8%、0.79[0.53~1.18]、p=0.18)。 Grade3/4の感染症が、免疫化学療法群(18.5%)およびベネトクラクス+オビヌツズマブ+イブルチニブ群(21.2%)で、ベネトクラクス+リツキシマブ群(10.5%)やベネトクラクス+オビヌツズマブ群(13.2%)よりも多くみられた。

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誤嚥性肺炎予防に黒こしょうが効く?【Dr. 倉原の“おどろき”医学論文】第234回

誤嚥性肺炎予防に黒こしょうが効く?Unsplashより使用咳嗽を誘発するものは、誤嚥性肺炎に対して予防的に働くことが知られています。ACE阻害薬は、副作用の咳嗽が誤嚥性肺炎を予防する効果があるとされています。さて今回紹介する論文で検証されたのは、黒こしょうです。黒こしょうは咽頭へのサブスタンスPの放出を増加させることによって、嚥下反射を改善して誤嚥を予防することが示されています。山口 学ほか.療養型病棟における黒胡椒を用いた誤嚥性肺炎予防.日本気管食道科学会会報. 2018;69(1):13-16.この研究では、療養型病床群に入院している患者32例を2群に分け、60日ごとに黒こしょうを使用する群と非使用群にクロスオーバーして黒こしょうを使用し、誤嚥性肺炎の発生率を調べました。研究期間中に37.5℃以上の発熱があった症例は28例で、2日以上の発熱と誤嚥性肺炎があり、抗菌薬を使用した症例は11例でした。黒こしょうを使用した群は、発熱例11例、抗菌薬使用例は2例であり、有意に抗菌薬の使用頻度および治療日数を抑制することが示されました。これと同じメカニズムで、黒こしょうオイルを吸入してもらうことで、脳卒中後遺症の105例に嚥下反射の改善がみられたという報告があります1)。なんかクシャミ出そうなので、個人的には、あまり黒こしょうは吸いたくない気もしますが…。1)Ebihara T, et al. A randomized trial of olfactory stimulation using black pepper oil in older people with swallowing dysfunction. J Am Geriatr Soc. 2006 Sep;54(9):1401-1406.

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第160回 インフルの集団感染、新型コロナの教訓はいずこに!?

新型コロナウイルス感染症(以下、新型コロナ)の教訓は生かされていないのか? 宮崎県でのインフルエンザ集団発生の報道を知って、そう思った。1つの高校で教職員・生徒を合わせて491人ものインフルエンザの感染者が発生したとの一報を目にした時は、正直「冗談だろう? もしかして新型コロナと間違えた?」と思った。集団発生が起きた高校の生徒数はわからないが、宮崎県内の高校のデータを参照すると、全日制高校の生徒数は最大規模でも約1,600人。多くは700~900人規模かそれ以下である。ざっくり計算をすると、集団発生が起きた高校では2~4人に1人がインフルエンザに感染したことになる。となると基本再生産数が約2のインフルエンザではなく、5以上と報告されているオミクロン株による新型コロナではないかと考えてしまったのだが、この時期の呼吸器感染症ではPCR検査による鑑別はしているはずで、やはりインフルエンザということなのだろう。ただ、立ち止まって考えてみれば、不思議はないのかもしれない。まず、報道されているように、きっかけはどうやら体育祭のようだ。前回の記事でも触れたように、文部科学省が4月1日から「学校での教職員・生徒のマスク着用を原則不要」と通知した中、体育祭では教職員・生徒の多くがマスクを外していた可能性がある。その環境で人と人とが密着しやすい体育祭を行えば、集団発生が起こりやすいのは確かだ。ここであえて言及すると、この高校の体育祭で教職員・生徒の多くが実際にマスク非着用だったとしても、私はこれを批判するつもりはない。とはいえ、近年、1つの学校で短期間にこれだけのインフルエンザ患者が発生したケースは、少なくとも私個人は記憶にない。そしてここまでの集団発生の主たる原因は、マスク非着用での体育祭実施よりも、コロナ禍でインフルエンザの流行がかなり抑えられた結果、多くの人でインフルエンザに対して免疫が失われていたからではないだろうか。これに高校生がインフルエンザワクチンの定期接種の対象者ではないこと、仮に昨秋以降にワクチン接種をした人がいたとしても季節外れで効力が失われていることを考え併せると、今回の集団発生はおおむね説明がつくのかもしれない。では、ここからは私がこの事例でどんな「教訓」が生かされていないと考えているかに話の軸を移していきたい。ここでは釈迦に説法となるが、改めてインフルエンザの特徴を整理しよう。潜伏期間は1~3日無症候割合は10%ほどで、こうしたケースではウイルス量は低い感染力(ウイルス排出量)のピークは発症後この特徴を踏まえれば、今回の集団発生は、他者への感染が起きやすい環境と集団免疫の喪失に加え、この教職員・生徒の中に症状があるのに体育祭に参加した人がいるということだ。まさに私が指摘したいのはこの点である。コロナ禍を通じて、繰り返し叫ばれたのは「風邪様症状のある人は外出を控えて」というメッセージだ。コロナ禍当初には、OTCの風邪薬のCMで有名だった「風邪でも絶対休めないあなたへ」というキャッチコピーもついに消えた(このコピーについては2016年から問題が指摘されていたが、変更されたのは2020年3月ごろ。当該製薬企業は「TVCMの放映期間ならびにキャンペーンが終了したため修正した」と説明している)。残念ながら、今回の集団発生ではこのメッセージが守られていなかった可能性があると考えざるを得ない。集団発生の時期は新型コロナの感染症法上「5類化」後であり、この高校では久々の体育祭だったかもしれない。ならば教職員・生徒共に無理を押してでも参加したい気持ちがあったのだろうと想像する。しかし、ちょっとした“油断”がこれだけの事態を招いてしまう。今はコロナ禍を経た過渡期だが、同時にこれまでに得た教訓を踏まえ、社会がより良い方向に定着していくための重要な時期でもある。たとえば、コロナ禍で得られた重要な教訓・経験の1つはリモート化・オンライン化である。これを活用して体育祭の実況中継によるハイブリット開催も可能だったはず。数少ない貴重なイベントだからこそ、体調不良の教職員・生徒が少しでも安心して休め、かつ疎外感を抱かないようそこまで配慮しても良かったのではと思う。しかも、以前よりもこうしたことは低コストでできる。もちろん現場で参加する高揚感や充実感にはかなわないのは確かだが、そうしたサポートがないより遥かにマシなはず。そして社会がコロナ禍明けで「湧いている」ようにも見える今こそ、コロナ禍の教訓をいかに社会に定着させるかを改めて再認識する必要がある。そのためには途方もない地味な努力の継続が求められるだろう。たとえば「風邪様症状のある人は家で休もう」と言い続けることはその1つだ。これはある種、医療関係者だけでなく社会全体にとって「苦痛」な作業となる。しかし、これをあきらめたら、私たちは新型コロナに真の敗北を喫することになる。

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5月19日 IBDを理解する日【今日は何の日?】

【5月19日 IBDを理解する日】〔由来〕「世界IBDデー」に准じ、クローン病や潰瘍性大腸疾患などの「炎症性腸疾患」(IBD)への理解促進のため、IBDネットワークとアッヴィの共同で2013年に制定。関連コンテンツクローン病【希少疾病ライブラリ】潰瘍性大腸炎【希少疾病ライブラリ】IBD【診療よろず相談TV】IBDの新規経口薬ozanimod、潰瘍性大腸炎の導入・維持療法に有効/NEJM潰瘍性大腸炎患者の大腸がんリスク、時間の経過で変化?/Lancet

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リアルワールドにおけるフレマネズマブの長期有用性~FRIEND2試験

 イタリア・IRCCS San Raffaele RomaのPiero Barbanti氏らは、高頻度の反復性片頭痛(HFEM:1ヵ月当たりの片頭痛日数8日以上)または慢性片頭痛(CM:1ヵ月当たりの頭痛日数15日以上)患者を対象に、フレマネズマブの長期(24週間)有効性、安全性、忍容性の評価を実施した。その結果、フレマネズマブは、過去に複数の片頭痛の予防的治療に奏効しなかったHFEMおよびCM患者に対し早期かつ持続的な有効性を示し、安全性および忍容性プロファイルも良好であることが確認された。The Journal of Headache and Pain誌2023年3月23日号の報告。 対象は、過去に複数の片頭痛の予防的治療に奏効せず、フレマネズマブ皮下投与(1ヵ月ごとに225mg/3ヵ月ごとに675mg)を24週間以上実施したHFEMまたはCM患者。28の頭痛センター施設で連続登録方式により対象患者を募集し、プロスペクティブコホート・リアルライフ研究を実施した。HFEMおよびCM患者における主要評価項目は、それぞれベースライン時と比較した21~24週目における1ヵ月当たりの片頭痛日数(MMD)および1ヵ月当たりの頭痛日数(MHD)とした。副次的評価項目は、ベースライン時と比較した21~24週目における1ヵ月当たりの鎮痛薬使用の変化、治療反応率(50%以上、75%以上、100%)、NRS(Numerical Rating Scale)、HIT-6(Headache Impact Test-6)、MIDAS(片頭痛評価尺度)スコアの変化とした。すべての評価項目は、4週目にもモニタリングを行った。 主な結果は以下のとおり。・フレマネズマブを1回以上使用した患者410例を安全性分析対象に含め、24週間以上治療を継続した患者148例を有効性分析対象に含めた。・フレマネズマブ使用後21~24週目では、ベースライン時と比較し、HFEMおよびCM患者のいずれにおいても、MMD、MHD、1ヵ月当たりの鎮痛薬使用の変化、NRS、HIT-6、MIDASスコアの有意な減少が確認された(p<0.001)。・21~24週目における治療反応率は、以下のとおりであった。【HFEM】50%以上:75.0%、75%以上:30.8%、100%:9.6%【CM】50%以上:72.9%、75%以上:44.8%、100%:1.0%・HFEMおよびCM患者のいずれにおいても、4週目からMMD、MHD、1ヵ月当たりの鎮痛薬使用の変化、NRS、HIT-6、MIDASスコアの有意な減少が認められた(p<0.001)。・4週目における治療反応率は、以下のとおりであった。【HFEM】50%以上:67.6%、75%以上:32.4%、100%:11.8%【CM】50%以上:67.3%、75%以上:40.0%、100%:1.8%・CM患者では、反復性片頭痛(24週目:83.3%、4週目:80.0%)および薬物乱用から非薬物乱用(24週目:75%、4週目:72.4%)への寛解が認められた。・有害事象の発現率は2.4%と稀であり、軽度および一過性であった。・すべての理由における投与中止例は、認められなかった。

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新型コロナとがん併発、死亡リスクに性差はあるか

 がん患者と非がん患者のCOVID-19による死亡リスクを比較した研究はあるが、そこに性差はあるのか。米国・南カリフォルニア大学・産婦人科腫瘍部門の松尾 高司氏らによる大規模コホート研究の結果が、JAMA Oncology誌オンライン版2023年4月27日号に掲載された。 研究者らは48州およびコロンビア特別区の参加病院によるHealthcare Cost and Utilization ProjectのNational Inpatient Sample(米国人口の95%以上の退院データをカバー)を用い、2020年4月~12月にCOVID-19感染の診断を受けて入院した患者を、世界保健機関(WHO)の分類コードによって特定した。データ解析は2022年11月~2023年1月にかけて行い、人口特性、併存疾患、および病院パラメータで層別化したうえで性別、がん種別にCOVID-19院内症例の死亡率を評価した。 主な結果は以下のとおり。・2020年4月1日~12月31日にCOVID-19の入院患者は162万2,755例であった。全体のCOVID-19院内症例の死亡率は12.9%、死亡までの期間中央値は5日(四分位範囲[IQR]:2~11日)であった。・162万2,755例のうち、7万6,655例(4.7%)が悪性新生物と診断された。多変量解析後、性別(男性対女性:14.5%対11.2%、調整オッズ比[aOR]:1.28、95%信頼区間[CI]:1.27~1.30)、悪性新生物診断(17.9%対12.7%)はともに死亡リスク上昇と関連していた。・女性患者群で死亡リスクが2倍以上となったがん種は、肛門がん(23.8%、aOR:2.94、95%CI:1.84~4.69)、ホジキンリンパ腫(19.5%、aOR:2.79、95%CI:1.90~4.08)、非ホジキンリンパ腫(22.4%、aOR:2.23、95%CI:2.02~2.47)、肺がん(24.3%、aOR:2.21、95%CI:2.03~2.39)、卵巣がん(19.4%、aOR:2.15、95% CI:1.79~2.59)の5つだった。これらに続き、膵がん、骨髄性白血病、多発性骨髄腫、肝がんの4つで死亡リスクが1.5倍以上となった。・男性患者群で死亡リスクが2倍以上となったがん種は、カポジ肉腫(33.3%、aOR:2.08、95%CI:1.18~3.66)と小腸の悪性新生物(28.6%、aOR:2.04、95%CI:1.18~3.53)の2つだった。これらに続き、大腸がん、肺がん、食道がん、骨髄性白血病、膵がんの5つで死亡リスクが1.5倍以上となった。 著者らは「本コホート研究の結果、米国における2020年のパンデミック初期において、COVID-19院内症例の死亡率が高かったことが確認された。死亡リスクは女性よりも男性のほうが高かったが、がん併発による死亡リスクとの関連は女性のほうが強く、併発によって死亡リスクが2倍以上になるがん種が多かった」としている。

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