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双極性障害、ベンゾジアゼピン系薬の使用実態は

 米国・メイヨークリニックのWilliam V. Bobo氏らは、双極性障害研究「Bipolar CHOICE」の結果から、双極I型またはII型障害の外来患者について、疾患の複雑さとベンゾジアゼピン系薬使用について調べた。ベンゾジアゼピン系薬は双極性障害患者に広く処方されているが、同薬使用に最も関与する患者の双極性サブタイプや双極性の疾患面についてはほとんど明らかにされていなかった。Journal of Clinical Psychopharmacology誌2015年2月号の掲載報告。 研究グループは、Bipolar CHOICE研究に登録された双極I型またはII型障害患者482例について、ベンゾジアゼピン系薬使用の割合や関連する因子を調べた。 ステップワイズ法によるロジスティック回帰分析にて、ベースラインでのベンゾジアゼピン系薬使用vs. 未使用モデルを評価した。 主な結果は以下のとおり。・482例のうち81例が、試験登録時にベンゾジアゼピン系薬の処方を受けていた。これらをベンゾジアゼピン系薬使用者とみなした。・二変量分析の結果、ベンゾジアゼピン系薬使用者は同薬未使用者との比較において、その他向精神薬の処方数が有意に多かった。また、ラモトリギンまたは抗うつ薬の処方が多い傾向がみられた。・ベンゾジアゼピン系薬使用者は傾向として、双極I型障害と診断され、不安障害を有している人が多いが、アルコールや薬物使用の障害は有していなかった。・また、同薬非使用者よりも、不安や抑うつ症状の経験が多く、自殺傾向がみられるが、焦燥感や躁症状の経験は多くなかった。・多変量モデルにおいて、ベンゾジアゼピン系薬使用の予測因子は、不安症状のレベル(診断に関係なく)、ラモトリギンの使用、併用する向精神薬の数、大学教育、世帯収入が高いことであった。・双極性障害におけるベンゾジアゼピン系薬使用は、不安障害の共存の診断とは関係なく、疾患の複雑さ(併用する向精神薬の多さ、不安症状の負荷が高いことで示される)がより大きいことと関連していた。・人口統計学的因子も、ベンゾジアゼピン系薬使用の重要な決定要因であった。同因子は、ベンゾジアゼピン系薬への処方アクセスや保険によるカバーと関連しているためと思われた。関連医療ニュース 双極性障害に対する非定型抗精神病薬比較 双極性障害に抗うつ薬は使うべきでないのか ベンゾジアゼピン使用は何をもたらすのか

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胃食道逆流症とは?

胃食道逆流症ってどんな病気?胃食道逆流症とは、胃と食道の境界部がいろいろな原因でゆるみ、胃酸などの胃の内容物が食道内へ逆流し、食道に傷をつけたり、胸やけなどの不快な症状を起こす病気です。食道胃食道逆流症には食道に傷がみつかる「逆流性食道炎」と傷がみつからない「非びらん性胃食道逆流症」があります。胃酸の逆流胃ガード●胃食道逆流症は「GERD」とも呼ばれます。Gastro-esophageal reflux disease胃食道の逆流病気監修:島根大学医学部第2内科 教授Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.木下 芳一氏

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逆流性食道炎患者の増加

逆流性食道炎になる人は増えてきています(万人)考えられる原因25逆流性食道炎の患者数20• 衛生環境の改善によるピロリ菌感染者の減少• 高脂肪食など食生活の欧米化15• 高齢化10501996 1999 2002 2005 2008 2011(年)(厚生労働省 患者調査)監修:島根大学医学部第2内科 教授Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.木下 芳一氏

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胃食道逆流症の症状

胃食道逆流症であらわれる症状はさまざまです睡眠障害耳痛、中耳炎どん さん呑酸虫歯(酸っぱいものがのどまで上がってくる感じ)のどの違和感・つかえ感声のかすれ胸やけ慢性の咳(前胸部が下から上に向かって熱く焼けるような感じ)喘息症状胸痛胸のつかえ感げっぷ、吐き気胃もたれ上腹部痛監修:島根大学医学部第2内科 教授Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.木下 芳一氏

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胃食道逆流症では腹八分が大事

胃食道逆流症の人は腹八分が大切です 満腹になるまで食べると胃壁が伸びます。食道に近いところの胃壁が伸びると食道と胃の境界部のしまりがゆるむため、胃液が食道に逆流して胸やけが起こります。 食べ過ぎて太ると胃が圧迫され、逆流が起こりやすくなります。監修:島根大学医学部第2内科 教授Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.木下 芳一氏

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高齢者は酷暑が2日続くと入院リスク増大/JAMA

 夏に非常に気温の高い日が2日続くと、高齢者の水分・電解質異常や腎不全などによる入院リスクは増大することが明らかにされた。米国・ハーバード公衆衛生大学院のJennifer F. Bobb氏らが、約2,400万人の米国公的高齢者向け医療保険メディケア受給者について調査を行い報告した。JAMA誌2014年12月24・31日号掲載の報告より。米国1,943郡を対象に調査 研究グループは1999~2010年にかけて、夏の連日の気温データが95%超記録されている米国1,943郡で、2,370万人の65歳以上、出来高払いメディケア受給者を対象に調査を行った。 調査対象郡の日中気温の99パーセンタイル超の暑さが2日以上続いた期間を、「熱波期間(heat wave periods)」と定義し、そうでない期間と比較して高齢者の入院リスクとの関連を分析した。熱波期間の熱中症による入院リスクは2.5倍、水分・電解質異常は1.2倍に その結果、水分・電解質異常や腎不全、尿路感染症、敗血症、熱中症による入院リスクは、熱波期間における発生が、そうでない期間に比べ有意に高かった。具体的には、熱波期間の水分・電解質異常による入院に関する相対リスクは、1.18(95%信頼区間:1.12~1.25)、腎不全は1.14(同:1.06~1.23)、尿路感染症は1.10(同:1.04~1.16)、敗血症は1.06(同:1.00~1.11)、熱中症は2.54(同:2.14~3.01)それぞれ高かった。 入院の絶対リスクの増大差は、水分・電解質異常が10万人中0.34件、腎不全は同0.25件、尿路感染症は0.24件、敗血症は0.21件、熱中症は0.16件だった。 一方で、熱波期間のうっ血性心不全による入院リスクは、そうでない期間に比べ有意に低かった(p<0.05)。 リスクは概して熱波期間中に最も高く、その後5日間も高いままだった。 以上を踏まえて著者は、「高齢者では酷暑は入院リスク増大と関連していた。しかし絶対リスクの増大はわずかで、臨床的重大性については不明のままである」とまとめている。

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ラタノプロスト、緑内障の視野維持期間を延長/Lancet

 開放隅角緑内障の患者に対し、眼圧降下薬ラタノプロスト(商品名:キサラタンほか)の点眼は、視野の維持期間を有意に延長することが、初のプラセボ対照無作為化比較試験で明らかになった。英国・ムーアフィールド眼科病院のDavid F Garway-Heath氏らが、516例について行った試験の結果、報告した。開放隅角緑内障治療では、視覚機能喪失の回避を目的に眼圧低下治療が行われるが、プラセボ対照試験は行われていなかった。Lancet誌オンライン版2014年12月18日号掲載の報告より。 ラタノプロスト0.005%を1日1回両眼点眼 Garway-Heath氏らは2006年12月1日~2010年3月16日にかけて、新たに開放隅角緑内障の診断を受けた516例を対象に、プラセボ対照無作為化三重盲検試験を行った。同グループは被験者を無作為に2群に分け、一方にはラタノプロスト0.005%を、もう一方にはプラセボをそれぞれ1日1回、両眼に点眼した。 主要評価項目は、24ヵ月以内の視野低下までの期間だった。ラタノプロスト群の視野低下に関するハザード比0.44 被験者のラタノプロスト群(258例)のベースライン時平均眼圧は19.6mmHg、プラセボ群(258例)は20.1mmHgだった。 24ヵ月後の追跡評価が可能だった被験者のうち、ラタノプロスト群(231例)の平均眼圧減少幅は3.8mmHg、プラセボ群(230例)は0.9mmHgだった。 視野の維持期間については、ラタノプロスト群でプラセボ群に比べ有意に長かった(補正後ハザード比:0.44、95%信頼区間:0.28~0.69)。 重篤な有害事象は18例でみられたが、試験薬に関する報告はなかった。

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小児ピーナッツアレルギーは中~高所得世帯で多い

 ピーナッツアレルギーは食物アレルギーを有する小児の約4分の1で認められ、より重篤な反応を示すものの耐性を獲得しにくいこと、また、有病率は人種および世帯収入などにより差があることが、米・ノースウェスタン大学のAshley A Dyer氏らにより報告された。ピーナッツアレルギーは最も一般的な食物アレルギーの1つであるが、小児の一般集団における包括的な疫学調査は行われていなかった。Allergy and asthma proceedings誌2015年1月掲載の報告。 Dyer氏らは、米国の子供がいる世帯の代表的なサンプルを基に、ピーナッツアレルギーの有病率、診断方法、発症時の症状を調査するランダム化横断研究を行った。実施期間は2009年6月から2010年2月。 3万8,480人の親から得られたデータを基に、人口統計学的特性、食物摂取に関連するアレルギー症状、食物アレルギーの診断方法について分析が行われた。ピーナッツアレルギーのオッズとこれらの特徴との関連性を検討するため、調整モデルを推定した。 主な結果は下記のとおり。・食物アレルギーは3,218人の小児で認められ、うち754人がピーナッツアレルギーを報告した。・ピーナッツアレルギーは、6~10歳の小児(25.5%)、白人の小児(47.7%)、世帯年収が5万~9万9,999ドル(中~高収入世帯)の家の小児(41.7%)で多く報告されていた。・ピーナッツアレルギーの小児のうち76%は、医師によってピーナッツアレルギーの診断が行われていた。・ピーナッツアレルギー発症時の症状は、他の食物アレルギーよりも有意に重篤であった(53.7% vs 41.0%、p<0.001)。・ピーナッツアレルギーで耐性を獲得したと報告された頻度は、他の食物よりも少なかった(オッズ比:0.7、95%信頼区間:0.5~0.9)。

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重度アルツハイマー病に心理社会的介入は有効か:東北大

 重度アルツハイマー病に対する心理社会的介入は有効なのか。東北大学の目黒 謙一氏らは、重度アルツハイマー病患者に対する薬物療法に心理社会的介入を併用した際の効果を明らかにするため、介護老人保健施設入所患者を対象に前向き介入試験を実施した。その結果、意欲改善やリハビリテーションのスムーズな導入、および転倒事故の減少がみられたという。著者は、「心理社会的介入の併用治療アプローチは、重度の患者に対しても有用な効果を示した。ただし、より大規模なコホートを用いて再検証する必要がある」と述べている。BMC Neurology誌オンライン版2014年12月17日号の掲載報告。 コリンエステラーゼ阻害薬は、アルツハイマー病(AD)の進行を遅らせることができ、中等度~重度ADに対する臨床的効果が、複数の臨床試験により首尾一貫して報告されている。また、軽度~中等度AD患者においては、心理社会的介入との併用による効果が報告されているが、重度AD患者に対する同薬と他の治療アプローチもしくはリハビリテーションを併用した際の効果については議論の余地が残っている。そこで研究グループは、介護老人保健施設入所患者を対象に、前向き介入試験を実施した。 2ヵ所の介護老人保健施設(N1、N2)を対象とした。N1は126床の施設で、ドネペジルでの治療は行わずに心理社会的介入のみ(現実見当識訓練[リアリティオリエンテーション]および回想法)を実施した。N2は認知症特別室50床を含む150床の施設で、ドネペジルを処方し、心理社会的介入に加えてリハビリテーションが実施された。N1およびN2の重度AD患者(MMSE<6)32例(16 vs. 16)を対象として、心理介入療法の有無別(各施設8 vs. 8)に、ドネペジル(10mg/日、3ヵ月間投与)の効果を比較した。意欲の指標としてVitality Indexを用いて日常生活行動とリハビリの導入について評価した。 主な結果は以下のとおり。・N2におけるドネペジルの奏効率(MMSEが3+)は37.5%であった。・ドネペジル+心理社会的介入は、Vitality Indexの総スコア(Wilcoxon検定のp=0.016)、およびサブスコアのコミュニケーション(p=0.038)、食事(p=0.023)、リハビリテーション(p=0.011)を改善した。・大半のリハビリテーションはスムーズに導入され、転倒事故の頻度が減少した。・薬剤を使用していないN1での心理社会的介入では、総スコアの改善のみ認められた(Wilcoxon検定、p=0.046)。関連医療ニュース 認知症患者への精神療法、必要性はどの程度か 認知機能トレーニング/リハビリテーションはどの程度有効なのか 統合失調症へのアリピプラゾール+リハビリ、認知機能に相乗効果:奈良県立医大  担当者へのご意見箱はこちら

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P3-09-01 A multicenter randomized study comparing the dose dense G-CSF-supported sequential administration of FEC→Docetaxel versus Docetaxel+Cyclophosphamide as adjuvant chemotherapy in women with HER2(-), axillary lymph node(+) breast cancer.

腋窩リンパ節転移陽性乳がんにおける補助療法としてのFEC→ドセタキセル逐次レジメンとTCレジメンの比較ギリシャの Hellenic Oncology Research Group(HORG)からの報告である。アントラサイクリンとタキサンの逐次投与は、腋窩リンパ節転移陽性乳がんの補助療法として非常に有効である。一方、非アントラサイクリンレジメンであるドセタキセル+シクロホスファミド(TCレジメン)は、4サイクルのドキソルビシン+シクロホスファミドより有効であることが示されている。この多施設ランダム化比較試験は、腋窩リンパ節転移陽性、HER2陰性の早期乳がんにおける補助療法において、FEC→ ドセタキセルとTCを比較することを目的として計画された。主要評価項目は3年のDFSであり、副次評価項目はOS、毒性および安全性である。3年のDFSが85%であると仮定し、7%の差を80%のパワー(αエラー=0.05)で検出するために、1群322例が必要であると判断された。組み入れ基準は、HER2陰性の浸潤性乳がん、外科的断端陰性、リンパ節転移1個以上、遠隔転移の所見なし、PS 0~2、重篤な心疾患がなくLVEF>50%、がんの既往や重大な薬剤の使用がなく、インフォームド・コンセントが得られていること、である。A群はFEC (500/75/500) x4→ドセタキセル (75) x4+ G-CSFサポート、B群はTC (75/600) x6である(図1)。【図1】図1を拡大するA群は326例、B群は324例で、年齢はA群のほうが若い傾向にあった(54歳:59歳、p=0.0001)が、閉経状態、リンパ節転移の程度(N1-3が各群60%と67%)、ホルモン受容体、組織型ともに差はなかった。生存率はDFS、OSともにまったく差はなかった(図2a、b)。DFSのサブグループ解析でも年齢、閉経状態、リンパ節転移の程度、組織型、ホルモン受容体で大きな違いはなかった。化学療法の完遂率はそれぞれ97%、93%でありA群で有意に良好であった(p=0.03)。減量率は1.4%と1%で差がなく、遅延率は6.4%と3.8%でありB群で有意に良好であった(p=0.0001)。グレード2~4の毒性として好中球減少性発熱はいずれも1%、貧血、粘膜炎、無力症はA群で高く、貧血、アレルギーはB群で有意に高かった。【図2a】図2aを拡大する【図2b】図2bを拡大するこの結果はUSON9735(J Clin Oncol. 2006; 24: 5381~5387.)で示されたTC4サイクルのAC4サイクルに対する優越性をより担保するものである。本臨床試験ではTCを6サイクル行っているが、過去において同一抗がん薬剤での4サイクル以上の有効性は示されておらず、かつ4サイクルで十分ACを上回っていること、6サイクルではさらに毒性が強くなることから、個人的にはTCは4サイクルで十分ではないかと考えている。

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オープン・クエスチョンは有効か?(つづき)【Dr. 中島の 新・徒然草】(050)

五十の段 オープン・クエスチョンは有効か?(つづき)昨年12月に書いた『オープン・クエスチョンは有効か?』を読み返してみると、いささか説明不足だったような気がします。というわけで、ちょっと付け足しを。初対面の患者さんに対し、「今日はどういったことで受診されたのでしょうか?」とオープン・クエスチョンで会話を始めるのが重要だ、と多くの教科書に書かれているわけです。が、実際にやってみるとなかなかうまくいきません。そこで、患者さんに必ず「イエス」と言ってもらえる質問を重ねてラポール形成に努めよう、ということを述べました。これは私の考えたオリジナルではなく、とある本から得たヒントなのです。『エリートの仕事は「小手先の技術」でできている。』(山口真由著、中経出版)という挑発的なタイトルの本で、書いたのは東大法学部を首席で卒業したという女性の弁護士さん。表紙に出ている写真を見ると、なかなかの美人です。御本人も自分の美人度については本の中で言及しており、自分は「美人の弁護士」ではなく、せいぜい「弁護士にしては美人」という程度だ、とはっきり述べておられます。自分の立ち位置を決して勘違いしない、というのも「小手先の技術」の1つなのでしょう。それはさておき、彼女の紹介する証人尋問のテクニックの1つが、「はい」「はい」「はい」の3連続だそうです。何も話してくれない敵性証人に対する尋問で、 「あなたは被告の義理のお母様ですね」 「はい」 「娘さんが被告と結婚されたのは3年前ですね」 「はい」 「娘さんと被告との間に3歳の男の子がいらっしゃいますね」 「はい」 と、「はい」しか返ってこないはずの客観的事実を3つ尋ね、身構えていた証人の気分を乗せてしまうのだとか。ですから、われわれも初対面の患者さんに対して、わかりきった客観的事実を2つか3つ確認し、「イエス」の連続から本題に入るとスムーズに診察が進むのではないかと思います。このようなテクニックは、実習に来た医学生や、たまに会う御近所さんなど、誰に対しても使える方法ともいえます。広く応用するといいかもしれませんね。最後に1句「はい」「はい」と 言わせて始まる 診察よ

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エボラワクチン、第Ib相で免疫原性確認/Lancet

 アフリカで行われたエボラウイルスまたはマールブルグウイルスワクチンの第Ib相の臨床試験の結果、免疫原性、安全性が確認された。ウガンダ・マケレレ大学のHannah Kibuuka氏らが、同国内健康成人を対象に両ワクチンを単独または同時接種で検討した無作為化二重盲検プラセボ対照試験を行い報告した。今回の所見について著者は、2014年に西アフリカでアウトブレイクしたエボラウイルス性疾患に対する、より効果的なワクチンの開発に寄与するものであると述べている。Lancet誌オンライン版2014年12月23日号掲載の報告より。3回スケジュール接種群とプラセボ群で評価 RV 247試験と命名された本検討は、ザイール/スーダン・エボラウイルス糖蛋白をエンコードしたワクチン(EBOワクチン)と、マールブルグウイルス糖蛋白をエンコードしたワクチン(MARワクチン)の2つのDNAワクチンについて、安全性、免疫原性を評価することが目的であった。試験は、ウガンダのカンパラにある1施設で行われ、18~50歳の健常成人を5対1の割合で、ワクチン接種(0、4、8週の3回)群とプラセボ群に無作為に割り付けて評価した。なおワクチン接種群はさらに、EBOワクチン単独、MARワクチン単独、両ワクチン接種群に均等に割り付けられた。 主要試験目的は、ワクチンの安全性と忍容性の評価で、局所および全身性の反応原性(reactogenicity)と有害事象で評価した。また、免疫原性について、3回接種完了後4週時点でELISA、T細胞反応(ELISpot、細胞内サイトカイン染色分析)を基に評価した。ザイール/スーダン・エボラウイルス糖蛋白への抗体反応、単独接種で50~57% 2009年11月2日~2010年4月15日に、108例が試験に登録され、全員が1回以上、試験ワクチンの接種を受けた。3回接種スケジュールを完了したのは100例であった。 解析には全108例を組み込んだ(EBO単独、MAR単独、両接種は各30例、プラセボ18例)。免疫原性についてはデータが入手できた107例(MAR単独接種群1例で未入手)を対象に評価された。 結果、試験ワクチンの忍容性は良好であり、局所または全身性の反応について、両接種群で有意な差はみられなかった。ワクチンは、接種された糖蛋白に特異的な抗体反応およびT細胞反応を誘発したことが認められた。ワクチンの単独または両接種による差は認められなかった。 ザイール糖蛋白に抗体反応を示したのは、EBOワクチン単独接種群のうち17/30例(57%、95%信頼区間[CI]:37~75%)、両ワクチン接種群では14/30例(47%、同:28~66%)だった。スーダン糖蛋白への抗体反応は、EBOワクチン単独接種群15/30例(50%、31~69%)、両ワクチン接種群15/30例(50%、31~69%)で認められた。 マールブルグ糖蛋白への抗体反応を示したのは、MARワクチン単独接種群は9/29例(31%、15~51%)、両ワクチン接種群7/30例(23%、10~42%)であった。 また、ザイール糖蛋白へのT細胞反応を示したのは、EBOワクチン単独接種群19/30例(63%、44~80%)、両ワクチン接種群は10/30例(33%、17~53%)だった。スーダン糖蛋白へのT細胞反応を示したのは、EBOワクチン単独接種群13/30例(43%、25~63%)、両ワクチン接種群は10/30例(33%、17~53%)だった。 マールブルグ糖蛋白へのT細胞反応を示したのは、MARワクチン単独接種群15/29例(52%、33~71%)、両ワクチン接種群は13/30例(43%、25~63%)だった。

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高リスクの小児慢性疾患、総合的ケアで医療費減/JAMA

 慢性疾患を有する高リスクの小児に対し、患者・家族中心の医療(medical home)に基づき専門的治療を含めた総合的なケアの提供は、通常ケアの提供と比較して、重篤な疾患およびコストの低減に結び付くことが、米国・テキサス大学医療センターのRicardo A. Mosquera氏らによる無作為化試験の結果、示された。患者・家族中心の医療は成人または小児慢性疾患における有害転帰やコストの低減には結び付かないとされている。研究グループは、高リスクのとくに小児慢性疾患では、費用対効果が優れる可能性があるとして本検討を行った。JAMA誌2014年12月24・31日号掲載の報告より。総合的ケア提供vs. 通常ケア提供を無作為化試験 試験は、総合的ケアを提供することで、慢性疾患を有する小児における重篤な疾患(死亡、ICU入室または7日超の入院)の予防および/もしくはコストの低減をもたらすかを評価することが目的だった。 総合的ケアの提供は、テキサス大学の高リスク小児クリニックで行われた。先行試験に基づき整備されたクリニックは、週40時間オープン、慢性疾患児に関する幅広い関心を持つ小児呼吸器科医と2人の看護師が配置されプライマリケアを提供。医師と看護師は電話を共有しており、患児の両親はいつでも直接電話で相談することができた。クリニックには、栄養士やソーシャルワーカーも配置され、また同一クリニックで迅速に有効な治療を行うため、定期的に専門医による治療も提供された。それらの専門家によるアドバイスも24時間電話で受けることができた。 一方、通常ケアは、2週間に1回、専門医、ソーシャルワーカー、栄養士による治療やコンサルテーションを提供するもので、プライマリケアではなかった。 試験は、慢性疾患(前年に緊急部門受診3回以上、入院2回以上または小児ICU入室1回以上、入院推定リスク50%以上)を有する小児を、総合的ケア提供群(105例)と通常ケア提供群(96例)に無作為に割り付けて検討した。被験者登録は2011年3月~2013年2月に行われ、アウトカム評価は2013年8月31日まで行われた。 主要アウトカムは、重篤な疾患(死亡、ICU入室または7日超の入院)を有した小児、およびコストとした。副次アウトカムは各児の重篤疾患、医療サービス、メディケア支払、医学校収入およびコストであった。重篤疾患の発生、コストのいずれも低減 intent-to-treat解析の結果、総合的ケアは、重篤疾患を有する小児の割合、総病院およびクリニックコストの両方を低減した。前者は小児100人年当たり総合的ケア群10例vs.通常ケア群22例で、率比(RR)0.45(95%信頼区間[CI]:0.28~0.73)、後者は同じく1万6,523ドルvs. 2万6,781ドルで、RRは0.58(同:0.38~0.88)であった。ネット財政ベネフィット分析では、総合的ケアの中性費用(cost neutral)またはコスト抑制の割合は97%であった。 総合的ケアは、重篤疾患を抑制し(小児100人年当たり16 vs. 44、RR:0.33、95%CI:0.17~0.66)、緊急部門受診(90 vs. 190、同0.48、0.34~0.67)、入院例(69 vs. 131、0.51、0.33~0.77)、小児ICU入室(9 vs. 26、0.35、0.18~0.70)、入院日数(276 vs. 635、0.36、0.19~0.67)を低減した。 メディケア支払も、小児1人年当たり6,243ドル(95%CI:1,302~1万1,678ドル)減少した。医学校の持ち出し(コスト-収入)は、小児1人年当たり6,018ドルの増大だった。

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うつ病のリスク遺伝子判明:藤田保健衛生大

 藤田保健衛生大学の島崎 愛夕氏らは、大うつ病性障害(MDD)のリスク遺伝子を明らかにするため、遺伝子と外的環境との相互作用を考慮に入れた解析を実施した。その結果、双極性障害(BD)に関連する一塩基多型(rs7296288、DHH下流の12q13.1領域)とMDDのうつ症状との間の有意な関連を報告した。PLoS One誌2014年12月17日号の掲載報告。 これまで複数のゲノムワイド関連解析(GWAS)により、統合失調症(SCZ)やBDに関連する多数の感受性遺伝子が同定されてきた。しかし、MDDのリスク遺伝子については、MDDの発症が環境要因により強く影響されることから、その同定は順調に進んでいない。そこで、遺伝子と、ストレスを与えるライフイベント(SLEs)のような外的環境との相互作用(G×E)を考慮した解析が必要となる。本研究では、ケースコントロールデザインを用い、G×E相互作用と、主要な症状であるうつ症状の誘因となる遺伝子について評価した。 病院スタッフ922例を対象とし、ベックうつ病尺度(BDI;10点以上を「うつ症状群」、10点未満を「対照群」に分類)によるうつ症状、SLEs、性格を評価した。すでに実施されているMDD、SCZ、BDのGWASおよび候補遺伝子(SLC6A4、BDNF、DBH、FKBP5)の研究から、合計63の遺伝的変異体を選択した。 主な結果は以下のとおり。・ロジスティック回帰分析の結果、rs4523957とうつ症状との間に、わずかに有意な相互作用(遺伝的変異体×SLE)が示された(Puncorrected = 0.0034)。・BD GWASにより同定された一塩基多型(rs7296288、DHH下流の12q13.1領域)と、主な症状としてのうつ症状との間に有意な関連が示された(Puncorrected = 9.4×10-4、Pcorrected = 0.0424)。・以前より報告されていたように、SLEsがうつ症状に大きく影響することも確認した(オッズ比:~3)。・本研究から、DHHがうつ症状の発症原因の一端を担っている可能性が示唆された。しかしMDD、SCZのGWASにより明らかとなった遺伝子変異や候補遺伝子とSLEsとの間に、うつ症状に関しての有意な関連性あるいは相互作用による影響は認められなかった。関連医療ニュース 統合失調症の発症に、大きく関与する遺伝子変異を特定 うつ病から双極性障害へ転換するリスク因子は 日本人統合失調症患者の自殺、そのリスク因子は:札幌医大

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PARAMEDIC試験:心肺蘇生の現場において機械が人を超える時代は来るのか?(解説:矢崎 義直 氏)-301

 PARAMEDIC試験は、自動心臓マッサージシステムLUCAS-2の院外心停止に対する有効性を検討した無作為割り付け臨床試験である。 LUCAS-2は100回/分のペースで深さ4~5cmの胸骨圧迫が可能でリコイルも完全に行える。当然疲れ知らずで、バッテリーの続く限り延々と胸骨圧迫を続けてくれるため、蘇生ガイドラインで推奨される質の高い絶え間ない心臓マッサージが可能である。本邦でも実際に使用している施設が増えている。 まさに猫の手も借りたいほど人手が必要な救急現場において、このLUCAS-2は救世主のはずだが、不思議なことにいまだ有効性を示唆するエビデンスがない。過去に院外心停止患者に対する自動心マの有効性を、用手胸骨圧迫と比較した2つの大規模な無作為割り付け試験(CIRC試験、LINC試験)が行われたが、いずれも生存率において用手に勝る結果は得られていない。 本試験はLUCAS-2群と用手胸骨圧迫群を1対2に無作為割り付けし、主要アウトカムは心停止から30日時点の生存率とした。救急隊は試験用にインテンシブなトレーニングを受けたわけでもなく、試験中LUCAS-2使用経験は個々で1~2回/年など、実臨床に近い状態で試験が実施されている。ただし、LUCAS-2群に割り付けされたものの、患者の状態や装置の問題などで装置が使用されなかったケースが4割にも上っている点には留意すべきである。 結果的には両者で生存率に差はなく、これまでの試験結果を裏付けるものとなったが、神経学的予後に関しては、対照群と比べLUCAS-2群で少し劣り、LINC試験とは異なる結果であった。サブ解析である心室細動、心室頻拍症例ではLUCAS-2群で生存率がやや低下した。これらの理由として装置装着によるCPRの中断や初回ショックの遅れなどを挙げている。 また、数こそ少ないがLUCAS-2による有害事象7例(胸部打撲、裂傷、口腔内出血)は留意すべきであり、実臨床ではもう少し多い印象がある。体格による装置の調整は利くものの、やはり欧米人と日本人では体格をはじめ、さまざまな点で異なるため、わが国での臨床試験も必要と考える。 今回、LUCAS-2は用手胸骨圧迫に勝る結果は得られなかったが、逆にいえばガイドラインにおけるクラスIの治療と同等の効果を得られたことになる。用手胸骨圧迫が困難な移動中の救急車内での使用や人員不足の解消など、状況によっては効果が得られることは間違いない。 また、薬剤の介入試験と異なり、デバイスが関与する介入試験はラーニングカーブがあることに注目したい。今後、装置装着の訓練を続け、経験を積んでいけばよりよい結果が期待できるはずである。 最後に科学的でない余計なコメントかもしれないが、機械と人による心マの効果が同等であるという現状で、自分や家族が患者であったならば、心理的に人の手で助けてもらいたいと思うのは私だけだろうか。

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在宅で診る肺炎診療の実際

■在宅高齢者の肺炎の多くが誤嚥性肺炎在宅高齢者の発熱の原因として最も多いのは肺炎である1)。在宅医療を受けている患者の多くは嚥下障害を起こしやすい、脳血管性障害、中枢性変性疾患、認知症を患っており、寝たきり状態の患者や経管栄養を行っている患者も含まれていて、肺炎のほとんどは誤嚥性肺炎である。日本呼吸器学会は2005年に「成人市中肺炎診療ガイドライン(改訂版)」を、2008年には「成人院内肺炎診療ガイドライン」を作成したが、在宅高齢者の肺炎診療に適するものではなかった。その後、2011年に「医療介護関連肺炎(NHCAP)診療ガイドライン」が作成された。NHCAPの定義と発症機序は表1 2)および表2 2)に示されるように、在宅療養患者が該当しており、その特徴は市中肺炎と院内肺炎の中間に位置し、その本質は高齢者における誤嚥性肺炎を中心とした予後不良肺炎と、高度医療の結果生じた耐性菌性肺炎の混在したもの、としている。本稿では、NHCAPガイドライン(以下「ガイドライン」と略す)に沿って、実際に在宅医療の現場で行っている肺炎診療を紹介していく。表1 NHCAP の定義1.長期療養型病床群もしくは介護施設に入所している(精神病床も含む)2.90日以内に病院を退院した3.介護を必要とする高齢者、身障者4.通院にて継続的に血管内治療(透析、抗菌薬、化学療法、免疫抑制薬などによる治療)を受けている・介護の基準PS3: 限られた自分の身の回りのことしかできない、日中の50%以上をベッドか椅子で過ごす、以上を目安とする表2 NHCAP の主な発症機序1.誤嚥性肺炎2.インフルエンザ後の2次性細菌性肺炎3.透析などの血管内治療による耐性菌性肺炎(MRSA肺炎など)4.免疫抑制薬や抗がん剤による治療中に発症した日和見感染症としての肺炎を受けている■在宅での肺炎診断在宅患者の診察では、平素より経皮的酸素飽和度(SpO2)を測定しておき、発熱時には変化がないかを必ず確認する。高齢者は、咳や痰などの一般的症状に乏しいが、多くの場合で発熱を伴う。しかし、発熱を伴わない場合もあるので注意する。聴診所見では、必ずしも特異的な所見がなく、脱水を伴っている場合はcoarse crackleは聴取しにくくなる。血液検査では、発症直後でも上昇しやすい白血球数を参考にするが、数が正常でも左方移動がみられれば有意と考える。CRPは、発症直後には上昇しにくいので、発症当日のCRP 値で重症度を評価することはできない。必要に応じてX線ポータブル検査を依頼する。■NHCAPにおける原因菌ガイドラインによると原因菌として表3 2)が考えられている。表3 NHCAP における原因菌●耐性菌のリスクがない場合肺炎球菌MSSAグラム陰性腸内細菌(クレブシエラ属、大腸菌など)インフルエンザ菌口腔内レンサ球菌非定型病原体(とくにクラミドフィラ属)●耐性菌のリスクがある場合(上記の菌種に加え、下記の菌を考慮する)緑膿菌MRSAアシネトバクター属ESBL産生腸内細菌ガイドラインでは、在宅療養している高齢者や寝たきりの患者では、喀出痰の採取は困難であり、また口腔内常在菌や気道内定着菌が混入するため、起因菌同定の意義は低く、診断や治療の相対的な判断材料として用い、抗菌薬の選択にはエンピリック治療を優先すべきである、とされている。実際の現場では、喀出痰が採取できる患者は肺炎が疑われた場合、抗菌薬を開始する前にグラム染色と好気性培養検査を依頼し、初期のエンピリック治療に反応が不十分な場合、その結果を参考に抗菌薬の変更を考慮している。■ガイドラインで示された治療区分とはガイドラインでは、市中肺炎診療ガイドラインで示しているような重症度基準(A-DROP分類)では、予後との関連がはっきりしなかったため、治療区分という考え方が導入された。この治療区分(図1)2)に沿って抗菌薬が推奨されている(図2)2)。画像を拡大する画像を拡大する画像を拡大するここでのポイントは、耐性菌のリスクの有無(90日以内の抗菌薬の投与、経管栄養があり、MRSAが分離された既往歴)が、問われていることである。■在宅患者における肺炎の重症度判断PSI(pneumonia severity index)は、患者を年齢、既往歴、身体所見・検査所見の異常など20因子による総得点により、最も正確に肺炎の重症度判定ができる尺度として有名である。そこで筆者の診療所では在宅診療対象患者のみを対象に、血液検査・画像所見の結果がなくても肺炎の重症度を推定できる方法はないかを検討した。身体所見や患者背景から得られた総得点をPSI for home-care based patients(PSI-HC)と名付け、この得点を基に患者を分類したところ、血液検査や画像所見がなくても予後を反映するものであった3)。当院ではそれを基に「発熱フェイスシート」を作成し、重症度の把握と家族への説明に利用している(図3)。なお、図中の死亡率は1年間における97人の肺炎患者をレトロスペクティブにみた値であり、今後さらなる検討が必要な参考値である。画像を拡大する■在宅における肺炎治療の実際実際の現場では、治療区分で入院が必要とされるB群でも、連日の抗菌薬投与ができるようであれば在宅での治療も可能である。先述したように、喀出痰が採取できない症例が多いため、在宅高齢者の肺炎の起因菌についての大規模なデータはないが、グラム陰性菌、嫌気性菌が主な起因菌であるといわれている。グラム陰性菌に抗菌力が強く、ブドウ球菌や肺炎球菌などのグラム陽性菌や一部の嫌気性菌を広くカバーする、ニューセフェムやレスピラトリーキノロンを第1選択としている。●経口投与の場合:レボフロキサシン(商品名:クラビット[LVFX])、モキシフロキサシン(同:アベロックス[MFLX])LVFXは1日1回500mgを標準投与量・法とする。腎排泄型の抗菌薬であり、糸球体濾過量(GFR)に応じて減量する。MFLXは主に肝代謝排泄型の抗菌薬であり、腎機能にかかわらず、1日1回400mgを標準投与量とする。●静脈投与の場合:セフトリアキソン(同:ロセフィン[CTRX])血中半減期が7~8時間と最も長いので1日1回投与でも十分な効果を発揮し、胆汁排泄型であることからGFRの低下を認める高齢者にも安心して使用できる。CTRXは緑膿菌に対して抗菌力がほとんどなく、ブドウ球菌、嫌気性菌などにも強い抗菌力はないといわれており、ガイドライン上でも誤嚥性肺炎には不適と記載されているが、筆者らは誤嚥性肺炎を含む、肺炎初期治療としてほとんどの患者に使用し、十分な効果を認めている。また、過去90日以内に抗菌薬の使用がある場合にも、同様に効果を認めている。3日間投与して解熱傾向を認めないときには、耐性菌や緑膿菌を考慮した抗菌薬に変更する。嫌気性菌をカバーする目的で、クリンダマイシン内服の併用やブドウ球菌や嫌気性菌に、より効果の強いニューキノロン内服を併用することもある。■入院適用はどのような場合か在宅では、病院と比較すると正確な診断は困難である。しかし、全身状態が保たれ、介護する家族など条件に恵まれれば、在宅で治療可能な場合が多い。筆者らは、先述した在宅患者の肺炎の重症度(PSI-HC)を利用して重症度の把握、家族への説明を行ったうえで、患者や家族の意思を尊重し、入院治療にするか在宅治療にするかを決定している。在宅高齢者が入院という環境変化により、肺炎は治癒したけれども、認知機能の悪化やADL低下などを経験している場合も少なくない。過去にそのような体験がある場合には、在宅でできる最大限の治療を行ってほしいと所望されることが多い。ただ、医療的には、高度の低酸素血症、意識低下や血圧低下を伴う重症肺炎や、エンピリック治療で正しく選択された抗菌薬を使い、3日~1週間近く治療を行っても改善傾向が明らかでない場合に入院を検討している。また、介護面では重症度にかかわらず、介護量が増えて家族や介護者が対応できない場合にも入院を考慮している。■肺炎予防と再発対策誤嚥性肺炎の治療および予防として表42)が挙げられる。表4 NHCAP における誤嚥性肺炎の治療方針1)抗菌薬治療(口腔内常在菌、嫌気菌に有効な薬剤を優先する)2)PPV 接種は可能であれば実施(重症化を防ぐためにインフルエンザワクチンの接種が望ましい)3)口腔ケアを行う4)摂食・嚥下リハビリテーションを行う5)嚥下機能を改善させる薬物療法を考慮(ACE阻害薬、シロスタゾール、など)6)意識レベルを高める努力(鎮静薬、睡眠薬の減量、中止、など)7)嚥下困難を生ずる薬剤の減量、中止8)栄養状態の改善を図る(ただし、PEG〔胃ろう〕自体に肺炎予防のエビデンスはない)9)就寝時の体位は頭位(上半身)の軽度挙上が望ましいガイドラインではNHCAPの主な発症機序として誤嚥性肺炎のほか、インフルエンザと関連する2次性細菌性肺炎の重要性が提案されており、わが国でも高齢者施設におけるインフルエンザワクチン、そして肺炎球菌ワクチンの効果がはっきり示されたこともあり、両ワクチンの接種が勧められる4)。日々の生活の中では、口腔ケアや摂食嚥下リハビリテーションは重要であり、歯科医師・歯科衛生士や言語聴覚士との連携で、より質の高いケアを提供することができる。●文献1)Yokobayashi K,et al. BMJ Open. 2014 Jul 9;4(7):e004998.2)日本呼吸器学会 医療・介護関連肺炎(NHCAP)診療ガイドライン作成委員会. 医療・介護関連肺炎診療ガイドライン. 2011.3)Ishibashi F, et al. Geriatr Gerontol Int. 2014 Mar 12 . [Epub ahead of print].4)Maruyama T,et al. BMJ. 2010 Mar 8;340:c1004.●関連リンク日本呼吸器学会 医療・介護関連肺炎(NHCAP)診療ガイドライン

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低体温療法の強化、新生児HIEの転帰を改善せず/JAMA

 低酸素性虚血性脳症(HIE)の新生児に対して72時間/33.5℃の低体温療法を行うと、死亡や機能障害が44~55%低減することが報告されているが、動物モデルでは冷却期間がより長く、冷却体温をより低くするほど良好な神経保護作用が得られる可能性が示唆されている。そこで、米国・ウエイン州立大学ミシガン小児病院のSeetha Shankaran氏らは、より強力な低体温療法の有用性を検討したが、アウトカムの改善は得られなかった。JAMA誌2014年12月24・31日号掲載の報告より。4種の低体温療法の安全性を無作為化試験で評価 研究グループは、HIEの満期出産新生児において、72時間/33.5℃の低体温療法と、より低い体温を長期間持続するアプローチの有用性を比較する2×2ファクトリアルデザインの無作為化試験を実施した[国立衛生研究所(NIH)、ユニス・ケネディ・シュライバー国立小児保健発育研究所(NICHD)などの助成による]。対象は、在胎週数36週以上、呼吸努力が不良で蘇生の必要性があるか、または中等度~重度の脳症の診断で生後6時間以内に新生児集中治療室(NICU)に入室した新生児であった。 被験者は、72時間または120時間の低体温療法を行う群に無作為に割り付けられた後、それぞれ体温を33.5℃または32.0℃まで低下させる群に割り付けられた。最初の50例を登録した後、独立のデータ・安全性監視委員会により安全性(不整脈、持続性アシドーシス、大血管の血栓症と大出血、NICU内死亡)の評価が行われ、その後は25例を登録するごとに同様の評価を繰り返した。 今回の解析は安全性およびNICU内死亡に焦点が絞られ、72時間と120時間、33.5℃と32.0℃を比較した。主要評価項目は18~22ヵ月時の死亡および機能障害であった。NICU内死亡:72時間11%、120時間16%、33.0℃ 12%、32.5℃ 16% 2010年10月~2013年11月までに、ユニス・ケネディ・シュライバーNICHDの新生児研究ネットワークに参加する米国の18施設に364例が登録され、72時間群に185例、120時間群には179例が、また33.5℃群に191例、32.0℃群には173例が割り付けられた。出生時体重が33.5℃群に比べ32.0℃群で有意に(p<0.02)重かったことを除き、患者背景に差は認めなかった。 NICU内死亡率は、72時間/33.5℃群(95例)が7%(7例)、72時間/32.0℃群(90例)が14%(13例)、120分/33.5℃群(96例)が16%(15例)、120分/32.0℃群(83例)は17%(14例)であった。 また、72時間群のNICU内死亡率は11%、120時間群は16%で、72時間群に対する120時間群の補正リスク比(RR)は1.37(95%信頼区間[CI]:0.92~2.04)であり、有意な差は認めなかった(p=0.12)。一方、33.0℃群のNICU内死亡率は12%、32.5℃群は16%で、補正RRは1.24(0.69~2.25)であり、やはり有意差はなかった(p=0.47)。 院内死亡または体外式膜型人工肺(ECMO)の適用(冷却時間別の補正RR:1.33、p=0.09、冷却体温別の補正RR:1.35、p=0.22)および治療開始120時間以内死亡(1.36、p=0.31、1.59、p=0.21)にも有意な差はなかった。 安全性のアウトカムは、72時間と120時間群、33.5℃と32.0℃群でいずれも類似していたが、大出血の頻度が72時間群3%、120時間群1%と有意差が認められた(補正RR:0.25、0.07~0.91、p=0.04)。無益性解析(futility analysis)では、より長期、より低い体温に冷却するとNICU内死亡率が2%低下することが確認された。 著者は、「低体温療法を72時間/33.5℃以上に強化しても、HIE新生児のNICU内死亡は改善されなかった」とまとめ、「これらの結果は、治療法や今後の試験のデザインに影響を及ぼす」と指摘している。

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ホジキンリンパ腫のABVD、BとDの除外は可能か/Lancet

 ドイツ・ホジキン研究グループ(GHSG)によるHD10試験では、早期ホジキンリンパ腫(HL)のfavourable risk例の治療として、ABVD(ドキソルビシン+ブレオマイシン+ビンブラスチン+ダカルバジン)レジメンを2サイクル施行後に総線量20Gyの放射線区域照射(IFRT)を行い、5年生存率(OS)が96.6%、5年無治療失敗(freedom from treatment failure:FFTF)率は91.2%と良好な成績が得られている。一方、HL患者の治療関連副作用は30年以上持続するとの報告があり、さらなる安全性の改善が求められている。そこで、GHSGは、ABVDからのブレオマイシンとダカルバジンの除外の可能性の検討を目的にHD13試験を行った。研究の詳細はLancet誌オンライン版2014年12月21日号に掲載された。治療強度減弱の非劣性を無作為化試験で検証 GHSG HD13試験は、HLの治療において、標準治療であるABVDレジメンの治療強度を減弱させても、有効性を低下させずに毒性や副作用の軽減が可能であるかを検証する非盲検無作為化非劣性試験(Deutsche Krebshilfe and Swiss State Secretariat for Education and Researchの助成による)。対象は、新規に診断されたStage I/IIの古典的ホジキンリンパ腫またはAnn Arbor Stage IB/IIA/IIBの結節性リンパ球優位型ホジキンリンパ腫のfavourable risk例であった。 被験者は、ABVDを施行する群、ABVDからダカルバジンを除外したABV、ブレオマイシンを除外したAVD、2剤とも除外したAVを施行する群の4群に無作為に割り付けられた。いずれの治療群も、4週を1サイクルとして第1、15日に標準用量を投与し、2サイクルの治療が行われた。化学療法終了から4~6週後にIFRTを行った(総線量30Gy、1回1.8~2.0Gyを週5回)。主要評価項目はFFTFとした。 症例登録は2003年1月28日に開始されたが、AV群とABV群はイベント発生率が高かったため、それぞれ2005年9月30日、2006年2月10日に早期中止となり、ABVD群とAVD群は2009年9月30日まで登録を継続した。腫瘍コントロールを保持できず ドイツ、チェコ共和国、スイス、オランダ、オーストリアの405施設から登録された1,502例が解析の対象となった。内訳は、ABVD群が566例、ABV群が198例、AVD群が571例、AV群は167例であった。全体の年齢中央値は39歳、男性が60%だった。 5年FFTF率は、ABVD群が93.1%、ABV群が81.4%、AVD群が89.2%、AV群は77.1%であった。ABVD群に比べ、ダカルバジンを含まない2つのレジメンのFFTF率は有意に低く、ABV群との5年群間差は−11.5%(95%信頼区間[CI]:-18.3~-4.7)で、ハザード比(HR)は2.06(95%CI:1.21~3.52)であり、AV群との5年群間差は-15.2%(-23.0~-7.4)、HRは2.57(1.51~4.40)であった。AVD群でもABVD群に対する非劣性は確認できず、5年群間差は-3.9%(-7.7~-0.1)、HRは1.50(1.00~2.26)だった。 完全寛解率は、ダカルバジンを含むABVD群が97.2%、AVD群は98.1%であり、ABV群の95.5%、AV群の88.6%よりも良好であった。また、5年無増悪生存率(PFS)も、ABVD群が93.5%、AVD群は89.6%であり、ABV群の82.1%、AV群の78.9%に比べて高かった。一方、5年OSはABVD群が97.6%、ABV群が94.1%、AVD群が97.6%、AV群は98.1%であり、各群間に差を認めなかった。 WHO Grade III/IVの有害事象の発現率は、ABVD群が33%であり、ABV群の28%、AVD群の26%、AV群の26%よりも高かった。最も頻度の高い有害事象は白血球減少であり、ブレオマイシンを含む群で高頻度にみられた。 著者は、「ABVDからダカルバジンやブレオマイシンを除外すると、腫瘍コントロールが低下する。この知見は、今後もABVD 2サイクル+IFRTを標準治療として継続することを強く支持するもの」と結論し、「次なる課題は、予後予測マーカーとしてのPETの役割と、新たな標的治療薬の検討である」と指摘している。

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線維筋痛症にメマンチンが有望

 線維筋痛症は痛みのために日常生活に支障を来す慢性疾患である。最近、いくつかの脳領域でグルタミン酸濃度が上昇していることが明らかとなり、メマンチンなどのグルタミン酸受容体遮断薬が線維筋痛症に有効との説が浮上している。スペイン・サラゴサ大学のBarbara Olivan-Blazquez氏らは、予備的な無作為化プラセボ対照二重盲検比較試験を行い、メマンチンが線維筋痛症の疼痛を軽減し臨床的に有用であることを報告した。結果を踏まえて著者は、「今回の所見は、線維筋痛症治療のメマンチン有用性の予備的エビデンスを提供するものである」と述べ、多数例での長期にわたるさらなる研究が必要であるとまとめている。Pain誌2014年12月号(オンライン版2014年9月16日号)の掲載報告。 本研究には、プライマリケアで線維筋痛症と診断された63例が登録された。 メマンチンは1ヵ月の用量調整期の後、20mg/日を投与し、ベースライン、投与3ヵ月後および6ヵ月後に疼痛ならびに副次的項目(全般的機能、うつ、不安、QOLなど)について評価した。 主な結果は以下のとおり。・投与6ヵ月後において、プラセボ群と比較しメマンチン群では疼痛が有意に改善した(視覚アナログ尺度による評価でCohenのd=1.43、血圧計による評価でd=1.05)。・投与6ヵ月後において、不安を除く他の副次的評価項目も中等度~著明に改善した。・メマンチンによる絶対リスク低下は16.13%(95%信頼区間[CI]:2.0~32.6%)であり、治療必要数(NNT)は6.2(同:3~47)であった。・メマンチンの主な副作用は、めまい(8例)、頭痛(4例)で、忍容性は良好であった。

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