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CA11-19、大腸がんマーカーに使用可能か

 大腸がんの診断補助に、CA11‐19が腫瘍マーカーとして有用である可能性を、米国テネシー州にあるGastrointestinal AssociatesのBergein F. Overholt氏らが明らかにした。Gastrointestinal endoscopy誌オンライン版2015年8月26日号の掲載報告。 大腸がんは、依然として米国におけるがん死亡原因の2位である。大腸がんを診断する際の補助として腫瘍関連抗原を使用した血液検査があるが、臨床的に有用であるためには、より高い感度と特異性が求められる。本研究は、大腸がん検出における血清学的腫瘍抗原としてのCA11-19の診断精度を、ELISAにより評価した。 血液検体は、治験審査委員会の承認を得た試験において、大腸内視鏡検査を受けた被験者522例から得られた。検体は盲検化され、ELISAを用いてCA11-19レベルが測定された。結果は、被験者の最終診断に基づいて、正常、過形成性ポリープ、良性消化器疾患、腺腫性ポリープ、大腸がんのカテゴリーごとに集計された。 主な結果は以下のとおり。・カットオフ値を通常用いられる6.4units/mLに設定した場合、CA11-19レベルは大腸がん患者131例中128例で上昇がみられ、感度は98%(95%信頼区間[CI]:93.1~99.5%)であった。・CA11-19レベルは、診断結果が正常であった被験者の87%(90/103)、良性消化器疾患の83%(185/223例)において正常であり、両者を合わせると、特異度は84%(95%CI:80.0~87.9%)であった。 CA11-19は、大腸がん診断において感度98%、特異度84%の血清学的腫瘍マーカーである。この高い感度は、大腸がん44例中43例(98%)を検出することを意味している。50歳以上の場合、陽性的中率3.6%、陰性的中率99.98%であった。著者らは、大腸がんの診断補助にCA11-19が有用かどうかをより明確にするために、さらなる前向き研究が必要であるとしている。

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統合失調症の推定生涯有病率、最新値は何%

 統合失調症の有病率に関する研究結果は一貫性に欠けており、最近のシステマティックレビューはない。そこで米国・Evidera社のJason C Simeone氏らは、住民ベースの最新の有病率を推定し、推定有病率の変動に関する要因を解明することを目的にシステマティックレビューを行った。結果、推定生涯有病率は約0.5%であることを示した。本レビューについて著者らは「統合失調症に関する疫学の最新情報であり、研究間の推定有病率の差異を明らかにした点に意義があるだろう」と述べたうえで、「全体としてエビデンスはまだ少なく、新たな研究は確認されなかった」とまとめている。BMC Psychiatry誌オンライン版2015年8月12日号の掲載報告。 研究グループは、MEDLINE、Embase、PsycInfoを用い2003~2013年に発表された一般住民における統合失調症の有病率に関する観察研究を検索し、1990~2002年のレビュー論文も追加した。施設入所者、ホームレス等の特殊集団における推定有病率に関する報告は除外して評価を行った。 主な結果は以下のとおり。・レビューには65試験が組み込まれた。うち31件(48%)は欧州で行われ、35件(54%)は5万例以上を対象としていた。・12ヵ月間の推定有病率中央値は0.33%、四分位範囲(IQR)は0.26~0.51%であった(21試験)。・推定生涯有病率中央値は0.48%(IQR:0.34~0.85%)であった(29試験)。・有病率は、研究デザイン、地理的地域、評価時期よび研究の質のスコアによって異なったが、サンプルサイズと有病率との関連はみられなかった。・年齢調整推定有病率は粗推定有病率より17~138%高値であった(9試験)。・狭義の統合失調症と比較し、より広義の統合失調症スペクトラム障害の定義を使用すると、同定された症例は18~90%増加した(6試験)。・入院患者のみにおける生涯有病率は、あらゆる受診患者と比較して60%低かった(2試験)。・一貫した傾向は、診断基準の違いのため認められなかった。関連医療ニュース 呼称変更から12年、統合失調症への偏見は軽減されたのか:東京大学 双極性障害患者の約半数が不安障害を併存 統合失調症の同胞研究、発症と関連する脳の異常  担当者へのご意見箱はこちら

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CHA2DS2-VAScスコア、心不全患者にも有用/JAMA

 心房細動(AF)患者の脳卒中リスク層別化に有用なCHA2DS2-VAScスコアが、AFの有無を問わない心不全(HF)患者にも有用であることが明らかにされた。デンマーク・オールボー大学のLine Melgaard氏らによる検討の結果、同患者でスコアと虚血性脳卒中、血栓塞栓症、死亡のリスクとの関連がみられたという。また、非AF患者のほうがAFを有する患者と比べて、同スコアが高いほど血栓塞栓症の合併絶対リスクが高いことも認められた。一方で、予測精度は中程度であり、HF患者におけるスコアの臨床的な有用性は確定的なものではないと著者は述べている。JAMA誌2015年8月30日号掲載の報告より。AF有無を問わない4万2,987例のHF患者を対象に検証 CHA2DS2-VAScスコアの判定は、うっ血性心不全(1点)、高血圧(1点)、75歳以上(2点)、糖尿病(1点)、脳卒中/TIA/血栓塞栓症(2点)、血管系疾患(心筋梗塞既往、PAD、大動脈プラーク:1点)、65~74歳(1点)、性別(女性:1点)で行う。 研究グループは、このCHA2DS2-VAScスコア判定を用いて、AFを問わないHF患者集団の虚血性脳卒中、血栓塞栓症、死亡を予測可能か調べた。 検討には、デンマークレジストリより全国前向きコホート試験のデータを用いた。被験者は、2000~12年にHF発症の診断を受け抗凝固薬治療を受けていなかった4万2,987例(うちAFを有した患者が21.9%)であった。最終フォローアップは、2012年12月31日だった。 被験者について、ベースラインのAF有無で分けたうえでCHA2DS2-VAScスコア判定を行い(最高9点とし、高スコアほど高リスクと判定)、死亡リスクの比較を考慮した分析を行った。主要評価項目は、HF診断後1年以内の虚血性脳卒中、血栓塞栓症、死亡であった。4点以上では、AF有無を問わず血栓塞栓症リスクが高い 非AF患者において、HF診断後1年以内の各指標疾患の発生は、虚血性脳卒中3.1%(977例)、血栓塞栓症9.9%(3,187例)、死亡21.8%(6,956例)であった。 いずれも高スコア群ほどリスクは高く、スコア別(1点~6点)にみたそれぞれの発生率は、虚血性脳卒中はAF患者群で4.5%、3.7%、3.2%、4.3%、5.6%、8.4%、非AF患者群で1.5%、1.5%、2.0%、3.0%、3.7%、7%。全死因死亡はAF患者群で19.8%、19.5%、26.1%、35.1%、37.7%、45.5%、非AF患者群で7.6%、8.3%、17.8%、25.6%、27.9%、35.0%であった。 CHA2DS2-VASc高スコア(4点以上)群では、血栓塞栓症の絶対リスクが、AFの有無にかかわらず高値であった(AFあり9.7% vs.AFなし8.2%、相互作用に関するあらゆるp<0.001)。 C統計値と陰性適中率は、CHA2DS2-VAScスコアの実行性が今回のAFありなしHF集団では中程度であることを示すものであった。虚血性脳卒中の1年C統計値は、AFあり0.67(95%信頼区間[CI]:0.65~0.68)、AFなし0.64(同:0.61~0.67)、1年陰性適中率それぞれ92%(95%CI:91~93%)、91%(同:88~95%)であった。

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神経障害性疼痛、ノルトリプチリンとモルヒネは単剤より併用が有効

 神経障害性疼痛に対し、三環系抗うつ薬を含む1次治療は必ずしも有効ではないため、2次治療としてオピオイドが推奨されている。カナダ・クイーンズ大学のIan Gilron氏らは、三環系抗うつ薬であるノルトリプチリンとモルヒネの併用療法ついて有効性および安全性を評価する目的で、各単独療法と比較する無作為化二重盲検クロスオーバー試験を行った。その結果、併用療法において便秘、口乾および傾眠の副作用発現頻度が高かったものの、有効性は各単独療法と比較して優れていることが明らかとなった。Pain誌2015年8月号の掲載報告。 研究グループは、2010年1月25日~2014年5月22日の間に単施設にて神経障害性疼痛患者52例を登録し、経口ノルトリプチリン、モルヒネおよび併用療法に1対1対1の比で無作為に割り付けた。各治療期間は6週間とし、用量は最大耐用量(MTD)に漸増した。 主要評価項目は、MTDにおける1日の平均疼痛(0~10で評価)、副次評価項目は他の疼痛、気分、QOLおよび副作用などであった。 主な結果は以下のとおり。・39例が少なくとも2つの治療期間を完遂した。・平均1日疼痛スコアはベースライン時5.3で、MTD時は併用療法が2.6、ノルトリプチリン単独療法が3.1(p=0.046)、モルヒネ単独療法が3.4(p=0.002)であった。・簡易疼痛調査票(BPI)スコアも、各単独療法に比べ併用療法で有意に低かった。・中等度~重度の便秘の発現率は、併用療法43% vs.モルヒネ単独療法46%(p=0.82)、vs.ノルトリプチリン単独療法5%(p<0.0001)であった。・中等度~重度の口渇の発現率は、併用療法58% vs.モルヒネ単独療法13%(p<0.0001)、vs.ノルトリプチリン単独療法49%(p=0.84)であった。

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わかる統計教室 第2回 リスク比(相対危険度)とオッズ比 セクション2

インデックスページへ戻る第2回 リスク比(相対危険度)とオッズ比セクション2 よくあるオッズ比の間違った解釈セクション1はじめに、簡単な事例でオッズ比を勉強していきましょう。オッズは、競馬など賭け事でよく使われますので、勝負事の例で解説していきましょう。たとえば、スマホやパソコンにあるゲームを何でも良いので、5セットを1回として計2回やったとします。下の表5は、1回目と2回目のゲームの勝敗の成績を示したものです。ゲームの勝敗の成績を、仮に、セクション1で学んだ喫煙の有無と不整脈の有無との関係と同じ結果になるようにしました。では、オッズの説明をする前に、リスク比についてもう一度おさらいしておきましょう。この表5についてリスク比を求めて、表6でリスク比から何がいえるかを考えてみます。1回目の勝率は60%、2回目の勝率は20%、勝率の比、すなわちリスク比は、60%÷20%により3となります。リスク比から、1回目の勝率は2回目に比べ3倍であり、勝率をゲームの強さと考えると、1回目のゲームの強さは2回目に比べ3倍強いといえます。それでは、この成績表を用いてオッズ比について説明していきます。まず、1回目の勝数を2回目の勝数で割った値を「オッズ(Odds)」といいます。そして、1回目の負数を2回目の負数で割った値もオッズといいます。どちらもオッズというので混乱しそうになりますね。もう少し説明を続けます。勝数に着目すると、1回目の勝数(3勝)は2回目(1勝)に比べ3倍、すなわち、勝数オッズは3です。負数に着目すると、1回目の負数(2敗)は2回目(4敗)に比べ半分、すなわち、負数オッズは0.5となります。そして、ここからが大切なところですが、勝数オッズと負数オッズの比を「オッズ比(Odds Ratio)」というのです。オッズ比は3÷0.5で算出しますので、6となります。では、このオッズ比から、1回目の勝率が2回目に比べ6倍、1回目のゲームの強さは2回目の6倍だといってよいでしょうか?答えは間違い! 絶対ダメです。大間違いとなります! ここが、多くの方が陥るオッズ比の典型的な間違った解釈です。勝率(強さ)の比較は、リスク比でしかできないのです。では、オッズ比から何がわかるのでしょうか。実は、オッズ比の値が大きいとか、小さいといったことがわかるだけなのです。ですからオッズ比は、リスク比に比べ理解しにくく、そのため使い方に注意がとても必要となるのです。■オッズ比でわかるのは影響要因かどうかということ前回の表3の分割表を用い、喫煙の有無と不整脈の有無の事例について、リスク比とオッズ比を求めて、解釈してみましょう。リスク比とオッズ比を、下の表7にまとめてみました。喫煙者の不整脈のリスクが60%、非喫煙者の不整脈のリスクは20%、リスク比は60%÷ 20%で3となります。ですから、喫煙者が不整脈となるリスクは非喫煙者に比べ3倍であるといえます。次に、オッズ比を計算してみましょう。不整脈があるケースのオッズは、喫煙者が3、非喫煙者が1ですから、3÷1からオッズは3。不整脈がないケースのオッズは、喫煙者が2、非喫煙者が4のため、2÷4からオッズは0.5。これより、オッズ比は3÷0.5 で6となります。オッズ比の値は6と大きいので喫煙の有無は、不整脈の影響要因といえそうですが、絶対に間違ってはいけないのは、「喫煙者が不整脈となるリスクは、非喫煙者に比べ6倍だといってはいけない!」ということです。このように解説していくと、オッズ比はリスク比と比べるとあまり使い道がないように思われるかもしれません。しかし、実際の臨床研究の論文では、オッズ比はよく使われています。このように理解しにくいオッズ比が、なぜ臨床研究で使われているのか。それはそれなりに、オッズ比の活用法があるからということです。次回は、オッズ比を使うシーンを踏まえながら学習していきます。■今回のポイント1)オッズやオッズ比を算出して、「喫煙者は非喫煙者に比べ●倍、不整脈につながる」ということはいえない!2)オッズ比でわかるのは、影響要因かどうか、ということ!インデックスページへ戻る

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107)体力が落ちている患者さんの転倒予防を考える【高血圧患者指導画集】

患者さん用説明のポイント(医療スタッフ向け)■診察室での会話 患者先生、最近、足腰が弱くなって……。 医師それは心配ですね。 患者そうなんです。こけて骨折しないかと心配で外出しなくなって……。 医師なるほど。足腰が弱くなると、外に出るのが不安になりますね。そうすると、さらに足腰が弱って家の中でもこけたりして……。 患者そうなんです。うちの家は古いので、この間も敷居をまたげなくて……。 医師家の中に敷居など段差があると、転びやすいですよね。特に、つま先が上がらなくなると、転びやすくなりますね。 患者そうなんです。ちょっとしたところで転んで……。 医師そんな人にピッタリの運動がありますよ。 患者どんな運動ですか?(興味津々) 医師つま先を上げる筋肉、つまり前脛骨筋を鍛える運動です(実践しながら)。 患者なるほど。これなら、できそうです。●ポイント転倒への不安をきっかけに、転倒予防の運動を紹介します 1) 内閣府:平成22年度高齢者の住宅と生活環境に関する意識調査結果(60歳以上の男女、自宅内でこの1年間に転んだことがある人は9.5%。庭が最も多く36.4%、続いて居間・茶の間・リビング(20.5%)、玄関・ホール・ポーチ(17.4%)、階段(13.8%)、寝室(10.3%)、廊下(8.2%)、浴室(6.2%)、台所(6.2%)、ベランダ・バルコニー(4.6%)、便所(4.1%)の順)

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ロコモ対策の充実で健康寿命の延伸を図る

 日本整形外科学会は、「健康日本21(第2次)における日本整形外科学会の取り組み―なぜロコモ対策が必要か?―」と題して、9月3日都内にてプレスセミナーを開催した。 ロコモティブシンドローム(以下「ロコモ」と略す)とは、2007年に同学会が提唱した概念で「運動器の障害により移動機能の低下を来した状態」をいう。同学会では、運動器疾患により寝たきりなどの要介護状態になることを防止するため、積極的に検査、診療をしていくことで運動器機能の維持・改善を目指すとしている。 セミナーでは、同学会の理事長である丸毛 啓史 氏(東京慈恵会医科大学整形外科 教授)が、「健康日本21」の概要、ロコモの概念と代表的な運動器疾患、ロコモ対策と今後の取り組みについて解説を行った。運動器の維持で健康寿命を延長 国民の健康増進のために国が定めた基本指針「健康日本21」では、運動器に関する具体的な目標が示されている。まず、国民のロコモ認知度を17.3%(2012年)から80%(2022年)に引き上げること、および足腰に痛みのある高齢者を2012年時点の男性218人、女性291人(対千人)から、2022年には同200人、260人(対千人)に減少させることである。策定の背景には、2060年に高齢化率が40%近くなる超高齢化社会を迎える前に、高齢者の健康寿命を延伸させることで、平均寿命との差を縮小させ、増大する一方の医療費・介護費用の負担軽減を図りたいという目的もある。 それでは、健康維持にあたり、具体的にどのような疾患に注意すべきだろうか。65歳以上の有訴からみてみると、男女共に「腰痛」が第1位であり、運動器の障害を防止することが重要だということが判明した(2013年厚生労働省調べ)。2009年発表の運動器疾患の推定有病者数の調査では、変形性腰椎症が約3,790万人、骨粗鬆症(腰椎、大腿骨頚部)が約1,710万人とされ、これら運動器疾患は要介護になる原因疾患の25%を占め、第2位の脳血管障害(18.5%)を大きく引き離している。 これらを踏まえ、世界に類を見ない超高齢化社会を迎えるわが国で、運動器疾患対策を行い、健康寿命の延伸を図ると同時に、いかに持続可能な社会保障制度の維持を果たすかが、課題となっている。骨・関節・筋肉が弱るとどうなるか 加齢や運動不足、不規則な生活習慣がロコモの原因である。骨、関節・軟骨・椎間板、筋肉・神経系の能力が低下することにより、骨なら骨粗鬆症、関節などであれば変形性関節症、筋肉ではサルコペニアといった運動器疾患を引き起す。 とくに骨粗鬆症は、以前から知られているように骨折の連鎖が危惧され、ある調査によると、背骨から下を骨折した高齢者の5人に1人が歩行困難となる。にもかかわらず、骨粗鬆症で治療を受けている患者は男性で1%、女性では5%にすぎず、健診率の低さ、治療開始後の継続率の低さ、2次骨折予防への取り組みの不十分さが問題となっている。 変形性腰椎症は、腰部脊柱管狭窄症へと進展し、腰痛や足の痛み、しびれなどを引き起す。しかし、日本整形外科学会の調査では、有病者の19%しか医療機関を受診しておらず、痛みなどが放置されている現実がある。そのため、痛みから運動を控えることでさらに運動機能が低下し、運動器疾患が進行、ロコモに陥るスパイラルが指摘されており、早期の受診と治療が待たれる。 筋肉では、骨格筋量の低下により身体機能が低下するサルコペニアに伴い運動障害が起こる。主な原因は加齢によるものであるが、日々の運動とバランスの取れた食事で筋量・筋力の維持ができる。 こうした疾患や病態は、適切な予防と早期の治療により、運動機能が改善・維持できることが知られている。今後も広く啓発することで、受診につながることが期待されている。ロコモ対策の今とこれから 2007年の「ロコモティブシンドローム」の提唱後、同学会では「ロコモチャレンジ」や「ロコモ アドバイスドクター」制度、「ロコモ度テスト」の発表などさまざまな啓発活動を行ってきた。なかでもロコモ アドバイスドクターは、全国で1,195名が登録し、患者への専門的な指導を行うなど活躍している。また、7つの項目でロコモの進度を測る「ロコモチェック」、3つのテストでロコモ度を測り診療へつなげる「ロコモ度テスト」、片脚立ちなどで運動機能改善を目指す「ロコトレ」の普及も同学会では積極的に行っている。 2014年からは、新たに市民参加型のプログラム「ロコモメイト」を創設した。これは、規定の講習を受講後に認定を行うモデルで、現在1,581名がロコモメイトとしてロコモ予防の普及、啓発に努めている。 最後に丸毛氏は、「先進国をはじめとして世界的に高齢化率が高まる中、ロコモ対策の推進により、高齢化社会のロールモデルとして、日本は世界をリードしていきたい」と今後の展望を語り、レクチャーを終えた。関連サイト ロコモチャレンジ!(日本整形外科学会公認ロコモティブシンドローム予防啓発公式サイト)

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NSCLCにおけるAZD9291の新たなエビデンス―世界肺がん学会

 アストラゼネカ(本社:英国ロンドン、最高経営責任者(CEO):パスカル・ソリオ[Pascal Soriot]、以下、アストラゼネカ)は、9月8日、2015年世界肺がん学会議において、上皮成長因子受容体変異陽性(EGFRm)進行非小細胞肺がん(NSCLC)の1次治療ならびに過去に治療歴を有する患者を対象とした、AZD9291の最新データを発表した。本データは、AURA第I相1次治療群と2本のAURA第II相試験によって得られたもの。  1次治療薬としてAZD9291を1日1回投与された60例の患者のうち、72% (95%CI : 58%~82%)は12ヵ月の時点においても増悪が認められなかった。全奏効率(ORR)は75%(95%CI:62%~85%)であった。また、現時点での最長奏効期間(DoR)は18ヵ月だが、さらに延長していることが示された。 さらに、治療歴を有するEGFRm T790M変異陽性患者を対象とした2つのAURA第II相試験(AURA延長試験とAURA2試験)のデータも発表された。これらの試験データは途中経過であるものの、過去に報告されたAZD9291の有効性および忍容性と一致するプロファイルが示されている。AURA延長試験(201例)においてORRは61%(95% CI: 54%~68%)、DoR中央値およびPFS中央値は算出不能(NC)。210例を対象としたAURA2試験においても一致した結果が得られ、ORRは71%(95% CI: 64%~77%)、DoR中央値は7.8ヵ月(95% CI: 7.1カ月~NC)、PFS中央値は8.6ヵ月(95% CI: 8.3カ月~9.7カ月) であった。  これら試験におけるAZD9291の安全性プロファイルは、既に報告されたプロファイルと合致していた。AURA1次治療を受けたすべての用量群における、主な有害事象 (AE) は発疹 (全グレード:77%、グレード3以上:2%) および下痢(全グレード:73%、グレード3以上:3%)であった。これらのAEは2つのAURA第II相試験においても同様に報告された (AURA延長試験:発疹[全グレード:40%、グレード3以上:1%]、下痢[全グレード:45%、グレード3以上:1%] AURA2試験:発疹[全グレード:42%、グレード3以上:1%]、下痢[全グレード:39%、グレード3以上:1%]) 。 AZD9291は、選択性の高い不可逆的阻害剤で、野生型EGFRには作用せず、EGFR活性化変異 と耐性遺伝子変異であるT790Mの双方を阻害する。アストラゼネカのプレスリリースはこちら。

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セロトニン症候群を起こしやすい薬剤は

 フランス・トゥールーズ大学のDelphine Abadie氏らは、同国の市販後調査報告データベースに報告登録された症例よりセロトニン症候群の特徴を解析した。その結果、抗うつ薬とトラマドールによる発現頻度が高いだけでなく、薬物相互作用(DDI、薬力学的および薬物動態学的の両方)の重要性、さらに標準用量でのセロトニン作動薬単剤でさえもセロトニン症候群リスクが有意であることが示された。本検討は、セロトニン症候群に関する大規模な市販後調査データベースを基にした、英語で発表された初の検討となる。Journal of Clinical Psychopharmacology誌2015年8月号の掲載報告。 研究グループは、1985年1月1日~2013年5月27日のフランス市販後調査データベースで登録されたセロトニン症候群を後ろ向きに分析した。分析には、Sternbach、RadomskiまたはHunter SSの診断基準を満たした臨床的症状を呈した症例のみを組み込んだ。 主な結果は以下のとおり。・分析症例の大半(125例、84%)で、セロトニン作動薬の最近の変化(導入、用量増大または過剰摂取)が関与していた。・最も発現頻度が高いセロトニン作動薬は、抗うつ薬であった。その大半がセロトニン再取り込み薬阻害薬(SRI、42.1%)で、そのほかのセロトニン-ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(9.1%、主にvenlafaxine)、三環系抗うつ薬(8.6%、主にクロミプラミン)、いくつかのモノアミン酸化酵素阻害薬(6.2%、主にmoclobemide)の関与はわずかであった。・非向精神薬の投与、概してオピオイド(14.8%、主にトラマドール)の関与も認められた。・大部分の症例(59.2%)は、薬力学的DDIから生じており、多くの場合SRI+オピオイド(大部分がパロキセチン+トラマドール)によるものであった。・一方で、セロトニン作動薬単剤でのセロトニン症候群の発現も顕著であった(40.8%)。その大半が標準用量のSRI(主にfluoxetine)またはvenlafaxineでの発現であった。・症例の5分の1(20.8%)で、重大な薬物動態学的DDIの関与が確認された。関連医療ニュース セロトニン症候群の発現メカニズムが判明 各抗うつ薬のセロトニン再取り込み阻害作用の違いは:京都大学 SSRI依存による悪影響を検証  担当者へのご意見箱はこちら

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栄養サプリメントは認知機能に影響せず/JAMA

 米国立眼研究所(NEI)のEmily Y. Chew氏らは、加齢黄斑変性(AMD)を有する高齢者を対象とした試験(AREDS2)被験者について、栄養サプリメント[長鎖多価不飽和脂肪酸(LCPUFA)やルテイン/ゼアキサンチンを含む]の認知機能への効果について評価を行った。その結果、プラセボと比較してスコアの年次変化に統計的に有意な差は認められなかったことを報告した。これまで観察的研究データにおいて、食事による飽和脂肪酸の高摂取と野菜の低摂取がアルツハイマー型認知症のリスク増大と関連する可能性が示唆されており、研究グループは今回、本検討を行った。JAMA誌2015年8月25日号掲載の報告より。LCPUFAやルテイン/ゼアキサンチンの効果を検証 AREDS2は二重盲検無作為化試験で、米国の82の大学および地域医療センターの網膜専門医により2006年10月~2012年12月に、被験者の登録と観察が行われた。被験者は、後期AMD発症リスクを有する患者であった。 5年にわたる試験期間中、年次ごとの眼科検診に加えて、ベースラインと2年ごとに、訓練を受けたスタッフにより電話を介して複数の認知機能テストが行われた。 被験者は要因配置割り付けにより、LCPUFA(1g)またはルテイン(10mg)/ゼアキサンチン(2mg)を投与、もしくはプラセボを投与され、また全員にビタミンC、E、βカロチン、亜鉛のさまざまな組み合わせ投与が行われた。 主要アウトカムは、一連の認知機能テストで確認された複合スコアの、ベースラインからの年次変化であった。ベースラインで年齢、性別、人種、高血圧の既往歴、教育レベル、認知機能スコア、うつ病スコアで補正を行い、治療群と非治療群の複合スコアの差を評価した。複合スコアは、全テストのスコアを提示したもので、範囲は-22~17であり、高スコアほど認知機能は良好であることを示した。プラセボと比較し認知機能スコアの年次変化に有意差なし AREDS2被験者4,203例のうち3,741例(89%)が、付属の認知機能試験に同意し、そのうち93.6%(3,501/3,741例)が各種の認知機能テストを受けた。被験者の平均年齢(SD)は72.7(7.7)歳、57.5%が女性であった。 結果、サプリメント投与群と非投与群でスコア変化について統計的に有意な差はみられなかった。認知機能複合スコアの年次変化は、LCPUFA投与群-0.19(99%信頼区間[CI]:-0.25~-0.13) vs.非投与群-0.18(同:-0.24~-0.12)で、年次差は-0.03(同:-0.20~0.13)であった(p=0.63)。同様の結果が、ルテイン/ゼアキサンチン投与群(-0.18、-0.24~-0.11) vs.非投与群(-0.19、-0.25~-0.13)でもみられた(年次差:0.03、99%CI:-0.14~0.19、p=0.66)。 また、LCPUFA投与とルテイン/ゼアキサンチン投与の相互作用に関する分析でも、有意な差はみられなかった。

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ジゴキシンは本当に死亡を増大するのか/BMJ

 ジゴキシン(商品名:ジゴシンほか)使用と死亡との関連は認められず、一方で入院減少との関連が認められたことを、英国・バーミンガム大学循環器サイエンスセンターのOliver J Ziff氏らが報告した。ジゴキシンは心不全患者の症状軽減や心房細動患者の心拍数コントロールに用いられる頻度が高いが、最近の観察研究で死亡増大との関連が指摘されていた。研究グループは、すべての観察研究、無作為化試験を対象に試験デザインや方法を考慮しつつ、ジゴキシンの死亡および臨床的アウトカムへの影響を明らかにするシステマティックレビューとメタ解析を行った。BMJ誌オンライン版2015年8月30日号掲載の報告。ジゴキシン vs.対照の比較試験をシステマティックレビュー、メタ解析 ジゴキシンの安全性と有効性に関する本検討は、Medline、Embase、Cochrane Libraryおよび参照リスト、さらに現在進行中の前向き試験(PROSPEROデータベースに登録)を検索して行われた。1960年~2014年7月に発表され、ジゴキシンと対照(プラセボまたは無治療)を比較検討した試験を適格とした。 未補正および補正済みデータを、試験デザイン、解析方法、リスクバイアス別にプール。ランダム効果モデルを用いたメタ解析法で、主要アウトカム(全死因死亡)、副次アウトカム(入院など)を評価した。死亡への影響はベースライン差によるもの システマティックレビューにより52試験、被験者62万1,845例が包含された。被験者は、ジゴキシン使用者が対照よりも2.4歳年上で(加重差95%信頼区間[CI]:1.3~3.6)、駆出率が低く(33% vs.42%)、糖尿病者が多く、利尿薬と抗不整脈薬の服用数が多かった。 メタ解析には75件の解析試験(未補正33件、補正後22件、傾向適合13件、無作為化7件)が含まれ、総計400万6,210人年のフォローアップデータが組み込まれた。 結果、対照と比べて、ジゴキシンのプール死亡リスク比は、未補正解析試験データ群で1.76(1.57~1.97)、補正後解析試験データ群で1.61(1.31~1.97)、傾向適合解析試験データ群で1.18(1.09~1.26)、無作為化対照試験データ群で0.99(0.93~1.05)であった。 メタ回帰分析により、ジゴキシンと関連した死亡への有意な影響は、利尿薬使用といった心不全重症度マーカーなど(p=0.004)治療群間のベースライン差によるものであることが確認された。 方法論が良好で、バイアスリスクが低い試験は、ジゴキシンと死亡についてより中立的であると報告する傾向が有意にみられた(p<0.001)。 全試験タイプにわたって、ジゴキシンは、わずかだが有意に、あらゆる要因による入院の減少と関連していた(リスク比:0.92、0.89~0.95、p<0.001、2万9,525例)。 結果を踏まえて著者は、「ジゴキシンは、無作為化試験において死亡との関連は中立的であることが認められ、また全タイプの試験で入院の減少と関連していた」とまとめ、「観察試験でみられたジゴキシンと有害転帰との関連は、ジゴキシン処方を原因とするものではなく、統計的補正によっても軽減されない交絡因子によるものと思われる」と述べている。

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初めて生鮮食品が「機能性表示食品」に

 9月8日(火)、消費者庁はJAみっかび(静岡県浜松市)の温州みかん『三ヶ日みかん』と、株式会社サラダコスモ(岐阜県中津川市)の大豆モヤシ『大豆イソフラボン子大豆もやし』の、「機能性表示食品」の届け出を受理した。生鮮食品で受理されたのは今回が初めてとなる。 JAみっかびは、温州みかんの成分である「β-クリプトキサンチン」が骨代謝の働きを助ける研究結果を、株式会社サラダコスモは、大豆の成分である「大豆イソフラボン」が骨の成分を維持する研究結果をそれぞれ提出していた。 機能性表示食品制度は、平成27年4月より始まった制度で、機能性をわかりやすく表示した商品の選択肢を増やし、消費者が商品の正しい情報を得て選択できることを目的としている。

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ニコチンガムの使い方

ニコチンガムの使い方ニコチンガムなんて効果がないと思い込んでいませんか?正しく使えば、禁煙成功率はニコチンパッチと比べても遜色がありません。 ニコチンガムは、普通のガムのようにかんではいけません。口の中に貼る「ニコチンパッチ」と考えてください。 口の中で何回かつぶして、柔らかくなったら頬の内側に貼り付けるイメージで口の中に残し、口の粘膜からニコチンを吸収させます。 添付文書に詳しい説明が書かれています。よく読んでから使い始めましょう。社会医療法人敬愛会 ちばなクリニックCopyright © 2015 CareNet,Inc. All rights reserved.清水 隆裕氏

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てんかんの妊婦、流産や帝王切開のリスク増大/Lancet

 てんかんを持つ妊婦は、てんかんのない妊婦に比べ、自然流産リスクは約1.5倍、分娩誘発は約1.7倍、帝王切開は約1.4倍に増大するなど、妊娠合併症や新生児合併症リスクが増加することが明らかにされた。アルゼンチン・Centro Rosarino de Estudios PerinatalesのLuz Viale氏らが、てんかんを持つ妊婦を対象に行った38件の観察試験のシステマティックレビューとメタ解析の結果、報告した。Lancet誌オンライン版2015年8月25日号掲載の報告。1990年1月~2015年1月発表の観察試験についてレビュー 研究グループは、MEDLINE、Embase、Cochrane、AMED、CINAHLのデータベースを基に、1990年1月~2015年1月に発表された、てんかんを持つ妊婦を対象に行った観察試験で、妊娠合併症や新生児合併症リスクについて評価を行ったものについて、システマティックレビューとメタ解析を行った。論文言語、試験地域は問わず、また時期(出産前、分娩時、出産後)を問わず出産に伴う合併症リスクを評価。Newcastle-Ottawaスケールを用いて、試験の方法論的な質、コホートの選択・比較でのリスクバイアス、アウトカムなどを評価した。 先天性奇形を除き、妊娠合併症や致死的合併症のリスクについて、てんかんのない妊婦と比較した。また抗てんかん薬を服用するてんかん女性についてサブグループ解析も行った。ランダム効果メタ解析法を用いてオッズ比(OR)と95%信頼区間(CI)を算出し評価した。分娩前出血は約1.5倍、出産後出血は1.3倍、妊娠高血圧症は1.4倍に 7,050件の試験のうち、38試験(被験者妊婦合計283万7,325例)について分析を行った。 結果、てんかんを持つ妊婦は、てんかんのない妊婦に比べ、自然流産リスクは1.54倍だった(OR:1.54、95%CI:1.02~2.32、I2=67%)。同様に、分娩前出血(同:1.49、1.01~2.20、I2=37%)、出産後出血(同:1.29、1.13~1.49、I2=41%)、妊娠高血圧症(同:1.37、1.21~1.55、I2=23%)、分娩誘発(同:1.67、1.31~2.11、I2=64%)、帝王切開(同:1.40、1.23~1.58、I2=66%)、37週未満の早産(同:1.16、1.01~1.34、I2=64%)、胎児成長遅滞(同:1.26、1.20~1.33、I2=1%)のいずれも、てんかんを持つ妊婦は、てんかんのない妊婦に比べ、リスクが高かった。 なお、34週未満の早産や妊娠糖尿病、胎児死亡・死産などのリスクは、てんかんを持つ妊婦で増加しなかった。 また、てんかんを持つ妊婦における抗てんかん薬曝露と母体・胎児のアウトカムの関連については11試験(93万4,443例)で検討されていた。曝露群のほうが分娩後出血、分娩誘発のオッズ比は有意に高かったが、帝王切開、分娩前出血、自然流産、37週未満の早産、またあらゆる高血圧症との関連は認められなかった。また、曝露の有無での胎児死亡・死産との有意な関連は認められなかった。 著者は、「妊婦において、てんかん、抗てんかん薬曝露と有害転帰との間には、わずかだが重大な関連がある。てんかんを持つ女性へのカウンセリング時には、このリスクの増大を、頭の隅に置いて向き合わなくてはならない」と述べている。

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小児の院内心停止、アドレナリン投与早いほど転帰良好/JAMA

 小児院内心停止に対するエピネフリン(アドレナリン)の早期投与は、生存退院率や自己心拍再開率など、アウトカムを有意に改善することが示された。米国のベス・イスラエル・ディーコネス医療センターのLars W. Andersen氏らが、約1,600例の小児患者について行った試験の結果、明らかにした。これまでの検討では、成人患者について、院内心停止患者に対するエピネフリン投与の遅延が生存率低下に関与していることは知られていたが、小児患者については不明であった。JAMA誌2015年8月25日号掲載の報告より。パルス消失からエピネフリン初回投与までの時間とアウトカムを分析 研究グループは、米国の「Get With the Guidelines–Resuscitation」レジストリを基に、院内心停止の18歳未満小児患者で、初期ショック非適応で、1用量以上のエピネフリン投与を受けた患者について、パルス消失が認められてからエピネフリン初回投与までの時間とアウトカムについて分析を行った。 主要アウトカムは、生存退院率で、副次アウトカムは、自己心拍再開、24時間時点の生存、神経学的アウトカムなどだった。神経学的アウトカムはPediatric Cerebral Performance Category尺度で評価し、スコア1~2を転帰良好と定義した。 最終解析に組み込んだ被験者数は1,558例で、年齢(月齢)の中央値は9ヵ月(四分位範囲[IQR]:生後13日~5歳)だった。24時間生存率や神経症状アウトカムも改善 全被験者のうち、生存退院したのは487例(31.3%)だった。エピネフリン初回投与までの経過時間中央値は1分(IQR:0~4分)で、平均値は2.6分(標準偏差:3.4)だった。 多変量解析の結果、エピネフリン初回投与までの経過時間が長いほど、生存退院率は低かった(同経過時間が毎1分遅れることによる生存退院に関する補正後リスク比:0.95、95%信頼区間:0.93~0.98)。 また、エピネフリン初回投与までの経過時間が長くなるにつれて、自己心拍再開率(同補正後リスク比:0.97、95%CI:0.96~0.99)、24時間生存率(同:0.97、0.95~0.99)、神経症状の良好なアウトカム達成率(同:0.95、0.91~0.99)のいずれも減少した。 エピネフリン初回投与までの経過時間が5分超のグループの生存退院率は21.0%(233例中49例)に対し、5分以下のグループでは33.1%(1,325例中438例)と、有意に低率だった(補正後リスク比:0.75、95%CI:0.60~0.93、p=0.01)。

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DPP-4阻害薬がよく効く患者の特徴

 2型糖尿病患者において、DPP-4阻害薬による治療12ヵ月後に高い有効性を示すのは、肥満でない患者、冠動脈疾患を持っていない患者であることが、徳島大学の八木 秀介氏らの研究により明らかになった。また、DPP-4阻害薬の長期の有効性は、治療3ヵ月後のHbA1cの低下によって予測することができるという。Diabetes and metabolism journal誌2015年8月号(オンライン版2015年7月21日号)の報告。 2型糖尿病患者において、DPP-4阻害薬の有効性の予測因子は不明である。そのため、本研究では、治療12ヵ月後の血糖降下作用を評価し、DPP-4阻害薬の有効性の予測因子を明らかにすることを目的とした。 対象は、DPP-4阻害薬を用いて治療を行った2型糖尿病患者 連続191例(男性105例、女性86例、平均68.3±35.8歳)。カルテにて治療12ヵ月後のHbA1c値を調査し、血糖降下作用をレトロスペクティブに評価した。 主な結果は以下のとおり。・DPP-4阻害薬による12ヵ月の治療後、血糖値は167±63 mg/dLから151±49 mg/dL (p<0.01)に低下、HbA1c値は7.5±1.3%から6.9±0.9% (p<0.01)に低下し、重篤な副作用は認められなかった。・重回帰分析の結果、治療12ヵ月後の治療効果の予測因子は、治療開始から3ヵ月後にHbA1cが低下すること、ベースラインのHbA1cが高いこと、ベースラインのBMIが低いこと、冠動脈疾患を持っていないことであった。

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うつ病の精神療法、遠隔医療でも対面療法と同程度

 米国・Health Equity and Rural Outreach Innovation CenterのLeonard Egede氏らは、無作為化非盲検非劣性比較試験にて、高齢うつ病患者に対する遠隔医療による精神療法は対面治療に比べ劣っていないことを明らかにした。多くの大うつ病の高齢者(とくに退役軍人)は、エビデンスに基づく精神療法を利用しようとしない。一方で、移動の制限があったり、地理的に孤立していたりする高齢者に対して、遠隔医療は最適な治療を提供する機会を増やす可能性が示唆されていた。検討の結果を踏まえて著者は、「遠隔医療は、移動せずに家庭にいながらエビデンスに基づく治療を受けることができ、対面治療が難しい高齢者の治療障壁を取り除くのに有用と思われる」とまとめている。Lancet Psychiatry誌2015年8月号(オンライン版2015年7月16日号)の掲載報告。 本検討は、高齢退役軍人のうつ病に対する行動活性化療法について、対面療法に対して遠隔療法の非劣性を立証することを目的とした。対象は2007年4月1日〜2011年7月31日にRalph H Johnson退役軍人医療センターおよび地域の関連クリニック4施設を受診し、大うつ病のDSM-IV基準を満たした58歳以上の退役軍人(主に男性)であった。遠隔治療群または対面治療群に無作為に割り付けられ、いずれにも行動活性化療法が8セッション行われた。主要評価項目は、老年期うつ病評価尺度(GDS)、ベックうつ病評価尺度(BDI)(12ヵ月後のスコアがベースラインから50%低下)、DSM-IV構造化面接(SCID)臨床医版による治療反応(12ヵ月の評価でうつ病ではないと診断される)であった。解析対象は、4セッション以上の治療を終了し、すべての評価項目を測定されたper-protocol集団であった。 主な結果は以下のとおり。・780例がスクリーニングを受け、241例が遠隔治療群(120例)または対面治療群(121例)に無作為化され、解析対象(per-protocol解析)はそれぞれ100例(83%)、104例(86%)であった。・GDSに基づく治療反応率は、遠隔治療群22.45%(90%信頼区間[CI]:15.52~29.38)、対面治療群20.39%(同:13.86~26.92)、絶対差2.06%(同:-7.46~11.58)で有意差はなかった。・BDIに基づく治療反応率も、遠隔治療群24.05%(90%CI:16.14~31.96)、対面治療群23.17%(同:15.51~30.83)、絶対差0.88%(同:-10.13~11.89)で有意差はなかった・DSM- IV SCID臨床医版による治療反応率も、遠隔治療群43.33%(90%CI:34.74~51.93)、対面治療群48.42%(同:39.99~56.85)、絶対差-5.09%(同:-17.13~6.95、p=0.487)で有意差はなかった・intention-to-treat解析でも同様の結果であった。・MEM解析で、BDIおよびGDSに関して治療経過に経時的な有意差はないことが認められた。・非劣性基準(非劣性マージン15%)を満たし、有害事象はみられなかった。関連医療ニュース 統合失調症再発予防、遠隔医療に改善の余地あり 抑うつ症状改善に“手紙による介入”は効果的か?:京都大学で試験開始 日本人治療抵抗性うつ病患者へのCBT併用試験とは:FLATT Project

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第5回 何をやったかしっかり示す、ディスカッションとコンクルージョン

「ディスカッション」の項目は必ずしも必要ない臨床研究ではlimitationのスライドを入れることが多いが、基本的には独立したディスカッションのスライドは必須ではない。前回述べたとおり、リザルトで示すデータはすでにきちんと解釈されているべきである(聴衆に解釈を任せてはいけない:第4回参照)。もし、そこに説明や文献の引用(つまりディスカッションにあたる内容)が必要なら、データの提示と抱き合わせて、その場で提示したほうがよい。口頭発表では、リザルトをすべて提示し終えてからディスカッションに戻ろうとしても、多くの聴衆はリザルトの細かいところは覚えていない(論文ではリザルトに戻って見返すことができる)。アニメーション機能を使って、リザルト部分とディスカッション部分を1枚のスライドで説明するのが効果的だ。画像を拡大するコンクルージョンはしっかり時間をかけて示す画像を拡大する結論部分は、魔法の7行ルール(第2回参照)に従って簡潔なメッセージを伝える。ここで重要なポイントは、第3回でも示した聴衆の関心のアップダウンだ。最初に高かった注意力は一度下がって、最後にまた上がる。だから、ここを狙い撃たない手はない。コンクルージョンのスライドは、そのためにある。日本語のプレゼンでも、スライドを一瞬示すだけで「結論です、終了!」みたいな終わり方をする人が結構多い。発表時間が限られていることが原因の一つだが、結論スライドの重要性を認識していないことが、もう一つの大きな理由だ。実にもったいない。最後のスライドこそ時間をかけよう。これがいわゆるtake home messageであり、聴衆がこの1枚のスライドさえ理解できれば、あなたのプレゼンは理解されたことになるのだ。次回は、プレゼン全体をブラッシュアップし、レベルアップさせる方法を説明します。講師紹介

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高齢者の認知機能に運動は影響しない?/JAMA

 ほとんど体を動かさない高齢者(sedentary older adults)を対象に、24ヵ月にわたる適度な運動プログラム介入 vs.健康教育プログラム介入を比較した結果、総合/特定領域認知機能の改善について有意な差はみられなかったことが示された。Kaycee M. Sink氏らが1,635例を対象に行った無作為化試験LIFEの結果、報告した。JAMA誌2015年8月25日号掲載の報告より。70~89歳高齢者1,635例を対象に24ヵ月間の介入効果を比較 LIFE(Lifestyle Interventions and Independence for Elders)試験は、2010年2月~2011年12月に米国内8施設で、1,635例を登録して行われた。被験者は、70~89歳の椅子に座っていることの多い生活を送る高齢者で、運動機能障害のリスクを有している(Short Physical Performance Batteryスコア[12ポイント]が9ポイント以下)が、400m歩行(15分以内)は可能であった。 被験者は、体系化した適度な身体活動(ウオーキング、筋肉トレーニング、柔軟体操など)プログラムの介入、もしくは健康教育(研修会と上肢ストレッチ)プログラムの介入を受けた。 LIFE試験では、認知機能のアウトカムは副次アウトカムとして規定され、Wechsler Adult Intelligence Scale(スコア範囲:0~133、高スコアほど機能良好を示す)のDigit Symbol Coding(DSC)タスクサブセット、および修正Hopkins Verbal Learning Test(HVLT-R、12単語リストの想起タスク)による評価が、被験者1,476例(90.3%)で行われた。また、3次アウトカムとして、24ヵ月時点の総合認知機能および実行認知機能、軽度認知障害(MCI)または認知症の発生などが含まれた。認知機能の改善、両群で差はみられず 24ヵ月時点で、DSCタスク/HVLT-Rスコア(施設、性別、ベースライン値で補正)について、群間差はみられなかった。 平均DSCタスクスコアは、運動介入群46.26ポイント vs.健康教育介入群46.28ポイント(平均差:-0.01ポイント、95%信頼区間[CI]:-0.80~0.77ポイント、p=0.97)であった。 平均HVLT-R遅延想起スコア(単語数)は、運動介入群7.22単語 vs.健康教育介入群7.25単語(同:-0.03単語、-0.29~0.24単語、p=0.84)であった。 その他のあらゆる認知機能評価および複合評価についても、差はみられなかった。 運動介入群で80歳以上の被験者(307例)、ベースラインの活動体力がより脆弱であった被験者(328例)は、健康教育介入群と比較した実行認知機能複合スコアの変化が有意に良好であった(両群間比較の相互作用p=0.01)。 MCIまたは認知症が認められたのは、運動介入群98例(13.2%)、健康教育介入群91例(12.1%)であった(オッズ比:1.08、95%CI:0.80~1.46)。

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世界の疾病負担は改善しているか:GBD 2013の最新知見/Lancet

 2012年、「世界の疾病負担(Global Burden of Disease:GBD)」の最初の調査(1993年)以降、初めての全面改訂の結果が公表された。この取り組みはGBD 2010研究と呼ばれ、世界187ヵ国の死亡および疾病の原因の情報に基づき、1990年と2010年の国別の障害調整生命年(disability-adjusted life-years:DALY)および健康調整平均余命(health-adjusted life expectancy:HALE)を報告している。その後、GBDは必要に応じて毎年更新することとなり、GBD 2013研究については、すでに国別の損失生存年数(years of life lost; YLL)や障害生存年数(years lived with disability; YLD)などのデータが公表されており、今回は最新の解析結果が報告された。Lancet誌オンライン版2015年8月27日号掲載の報告。1990~2013年の188ヵ国、306の疾病原因のDALY、HALEを評価 研究グループは、世界188ヵ国における1990~2013年の306種の傷病に関するDALYおよびHALEの評価を行った(Bill & Melinda Gates Foundationの助成による)。 既報のGBD 2013研究の年齢特異的死亡率、YLL、YLDのデータを用いて、1990、1995、2000、2005、2013年のDALYおよびHALEを算出した。 HALEの計算にはSullivan法を用い、国別、年齢別、性別、年度別の年齢特異的死亡率および1人当たりのYLDの不確定性を示す95%不確定性区間(uncertainty interval:UI)を算出した。 306の疾病原因に関する国別のDALYは、YLLとYLDの総和として推算し、YLL率とYLD率の不確定性を表す95%IUを算出した。 「疫学転換(epidemiological transition)」のパターンは、個人収入、15歳以降の学校教育の平均年数、総出生率、平均人口年齢から成る「社会的人口統計状況(sociodemographic status)」の複合指標で定量化した。 すべての国で疾病原因別のDALY率の階層的回帰分析を行い、社会的人口統計状況因子、国、年度に関する分散分析を行った。健康が増進しても保健システムへの需要は低下しない 世界的な出生時平均余命は、1990年の65.3年(95%UI:65.0~65.6)から2013年には71.5年(71.0~71.9)へと6.2年(5.6~6.6)延長した。 この間に、出生時HALEは56.9年(54.5~59.1)から62.3年(59.7~64.8)へと5.4年(4.9~5.8)上昇しており、総DALYは3.6%(0.3~7.4)減少し、10万人当たりの年齢標準化DALY率は26.7%(24.6~29.1)低下した。 1990年から2013年までに、感染性疾患、母体疾患、新生児疾患、栄養疾患の世界的なDALY、粗DALY率、年齢標準化DALY率はいずれも低下したのに対し、非感染性疾患の世界的なDALYは上昇しており、粗DALY率はほぼ一定で、年齢標準化DALY率は減少していた。 2005年から2013年の間に、心血管疾患や新生物などの特定の非感染性疾患のほか、デング熱、食物媒介吸虫類、リーシュマニア症のDALYが上昇したが、他のほぼすべての疾病原因のDALYは低下していた。2013年までのDALY上昇の5大原因は、虚血性心疾患、下気道感染症、脳血管疾患、腰頸部痛、道路交通傷害であった。 下痢/下気道感染症/他の一般的な感染性疾患、母体疾患、新生児疾患、栄養疾患、その他の感染性疾患/母体疾患/新生児疾患/栄養疾患、筋骨格系障害、その他の非感染性疾患の各国間の差や経時的な変動の50%以上は、社会的人口統計状況によって説明が可能であった。 一方、社会的人口統計状況は、心血管疾患、慢性呼吸器疾患、肝硬変、糖尿病/泌尿生殖器疾患/血液疾患/内分泌疾患、不慮の外傷のDALY率の変動については10%も説明できなかった。 また、予測されたとおり、社会的人口統計状況の上昇により、負担がYLLからYLDへと転換しており、筋骨格系障害、神経障害、精神/物質使用障害によるYLLの減少およびYLDの上昇が、これを促進したと考えられる。 平均余命の上昇はHALEの上昇よりも大きく、DALYの主原因には各国間に大きなばらつきが認められた。 著者は、「世界の疾病負担は改善している」と結論し、「人口増加と高齢化がDALYを押し上げているが、粗DALY率には相対的に変化はなく、これは健康の増進は保健システムへの需要の低下を意味しないことを示している。社会的人口統計状況が疾病負担の変動をもたらすとする疫学転換の概念は有用だが、疾病負担には、社会的人口統計状況とは関係のない大きな変動が存在する」とまとめている。 また、「これは、保健政策の立案や関係者の行動に向けて適切な情報を提供するには、国別のDALYおよびHALEの詳細な評価が必要であることをいっそう強調するもの」と指摘している。

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