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大腸がんスクリーニングの受診率を高めるには/Lancet

 英国・ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンのJane Wardle氏らは、NHS大腸がんスクリーニングプログラム(ASCEND)の受診に関する、社会経済的格差低減のための戦略を明らかにするため、4つのエビデンスのある受診勧奨の介入(小冊子配布など)について検討を行った。その結果、効果が認められたのは、スクリーニングの申し込みを再度促すバナー付きリマインダーレター送付の介入であったという。英国では国家的な大腸がんスクリーニングプログラムが行われているが、受診状況は社会経済的状況によってばらつきがあるという。研究グループは、スクリーニングの健康ベネフィットを改善するため、この格差を低減するための4つの介入について検討を行った。Lancet誌オンライン版2015年12月8日号掲載の報告。4試験で、補足的介入の効果を比較 検討は、イングランドのスクリーニング適格者(60~74歳男女)を、4つのクラスター無作為化試験に包含して行われた。無作為化は受診招待日に基づいて実施。対象者の自宅住所に基づきMultiple Deprivation scoreを用いて社会経済的状況(貧困度)を定義した。 4試験ではそれぞれ、標準的な情報提供と、標準的な情報提供+補足的介入を行い比較した。 補足的介入はいずれもエビデンスのあるもので、試験1(2012年11月実施)では、読み書き、演算の能力が乏しい人でも理解しやすいとされている、キーとなるスクリーニング情報の骨子をまとめた小冊子を配布。試験2(2012年3月)では、読み書き能力に乏しい人との効果的なコミュニケーションと認知されているナラティブインフォメーションを活用した小冊子を配布した。具体的には、スクリーニング体験者の実経験に基づき創作した、検査結果やポリープ切除、スクリーニングで大腸がんを発見といったスクリーニングのアウトカムについての物語。試験3(2013年6月)では、かかりつけ医によるプログラム参加推奨の招待状を配布した。この介入は、家庭医の介入により社会経済的状況が低い群でスクリーニング受診が改善したという国際的エビデンスに基づく。試験4(2013年7~8月)は、スクリーニングの申し込みを再度促すバナー付きリマインダーレターの送付であった。リマインダーレター送付が効果あり、冊子配布や医師の推奨レターは格差を解消せず 4試験はスクリーニングプログラムに組み込まれていたため、ほぼ全員のフォローアップが可能であった(追跡不可0.5%未満)。 結果、試験1(16万3,525例)と試験2(15万417例)は、受診改善の効果が全体的にも、社会経済的格差に対しても認められなかった。 試験3(26万5,434例)では、社会経済的格差に対する効果はみられなかったが、全体的な受診の改善は認められた(補正後オッズ比[OR]:1.07、95%信頼[CI]:1.04~1.10、p<0.0001)。 試験4(16万8,480例)では、有意な相互作用が社会経済的格差において認められ(p=0.005)、最低五分位の貧困度群(補正後OR:1.00、95%CI:0.94~1.06、p=0.98)よりも、最高五分位の貧困度群(1.11、1.04~1.20、p=0.003)で効果が強かった。なお、全体的な受診も有意に増大した(1.07、1.03~1.11、p=0.001)。 結果を踏まえて著者は、「4つのエビデンスのある介入のうち、リマインダーレターが、スクリーニングの社会経済的格差を低減することが示された。しかし、さらなる格差の改善がレター送付だけで図れるのかは、チャレンジングなことだろう」と述べている。

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インスタグラムを使っている学会はあるか?【Dr. 倉原の“おどろき”医学論文】第57回

インスタグラムを使っている学会はあるか? FREEIMAGESより使用 インスタグラム(instagram)という言葉をご存じでしょうか。私はスマホデビューしたのが最近ということもあって、LINEやインスタグラムという言葉は最近知ったくらいです。 Wikipediaによれば、「Instagram(インスタグラム)は、無料の画像共有アプリケーションソフトウェアである。デジタル画像を撮影し、画像編集(フィルター)をし、同サービスあるいは、Facebook、Twitter、foursquare、Tumblr、Flickr、ポスタラスといった他のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)で共有する」と書かれています。要は、写真をSNSで共有するアプリということですね。ふむふむ。 紹介するのはインスタグラムにまつわる、ある報告。 Karimkhani C, et al. Dermatology on instagram. Dermatol Online J. 2014;20. この論文では、皮膚科に関連する学会や団体でインスタグラムを使用しているところがあるかどうか調べたものです。別にチャチャを入れるワケではありませんが、わざわざそれを論文にしたのはなぜだろう…。この報告によれば、インスタグラム上で皮膚科に関連するキーワードや団体名を検索しましたが、ほとんど引っかからなかったそうです。唯一 Melanoma Research Foundationという悪性黒色腫の団体だけがインスタグラムを使用していたという結果でした。皮膚科や病理のように写真がきわめて重要な情報源となる学会や団体では、TwitterやFacebookよりもインスタグラムの普及のほうが望ましいのかもしれませんね。欧米では学会のホームページにSNSのリンクが貼ってあったりしますが、日本ではなかなかそうしたリンクはみられませんよね。たとえばJAMAなんかではFacebook、Twitter、Linked in、Google+、Pinterestなどのリンクが貼られています。しかし日本の学会でここまでSNSに積極的なウェブサイトを私はみたことがありません。願わくは、日本の学会も時代の波に乗ってもらいたいと切に願っております。インデックスページへ戻る

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中枢神経刺激薬の睡眠に対する影響を検証

 注意欠如・多動症(ADHD)の治療で用いられる中枢神経刺激薬が、若者の睡眠の変化にどのような影響を及ぼすかを、米国・ネブラスカ大学リンカーン校のKatherine M Kidwell氏らが検討した。Pediatrics誌2015年12月号の報告。 2015年3月までに公表された研究を、CINAHL、PsycINFO、PubMedより収集し、検討を行った。適格基準は、ADHDを有する小児および青年の研究、中枢神経刺激薬への無作為化割り付け、および客観的な睡眠指標を用いた試験とした。重要な変数に関連する情報が含まれない研究は除外した。研究レベル、小児レベル、睡眠データは独立した2人の担当者により抽出した。エフェクトサイズは、ランダム効果モデルを用い算出した。潜在的モデレータは、混合効果モデルを用い算出した。 主な結果は以下のとおり。・9本、246症例が抽出された。・睡眠潜時の調整後エフェクトサイズ(0.54)は有意であり、中枢神経刺激薬による睡眠潜時の延長が示された。1日当たりの投与量が、有意なモデレータであった。・睡眠効率については、調整後のエフェクトサイズ(-0.32)は有意であった。有意なモデレータは薬物治療期間の長さ、睡眠評価(夜間)の日数、睡眠ポリグラム/アクチグラフィー、性別が含まれていた。具体的には、薬物治療期間が長くなると、薬物治療効果は表れにくくなっていた。・総睡眠時間のエフェクトサイズ(-0.59)は有意であり、中枢神経刺激薬の服用が睡眠時間の減少につながっていた。 結果を踏まえ、著者らは「本知見は、対象試験が少なく、方法論的なばらつきや未発表試験の不足などの限界がある」としたうえで「中枢神経刺激薬は、睡眠潜時の延長、睡眠効率の悪化、睡眠時間の減少を引き起こしており、全体的に若者における睡眠の悪化が認められた。このことから、小児科医は、睡眠に関わる問題を慎重に監視し、最適な睡眠を促進する治療を検討することが求められる」とまとめている。関連医療ニュース 2つのADHD治療薬、安全性の違いは 不眠症併存患者に対する非薬物療法の有効性 2つの新規不眠症治療薬、効果の違いは  担当者へのご意見箱はこちら

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予定帝王切開児は喘息や死亡リスクがわずかに高い/JAMA

 予定帝王切開分娩児は、経腟分娩児と比べて、5歳時点における入院またはサルブタモール吸入薬(商品名:サルタノールインヘラーほか)投与を要する喘息の絶対リスク、およびフォローアップ期間中(21歳時点)の全死因死亡の絶対リスクがわずかだが高いことが、英国・アバディーン大学のMairead Black氏らによる検討の結果、明らかにされた。予定帝王切開分娩は世界的に顕著な割合を占めており、予定・予定外を合わせると50%に達する国・地域もあることが報告されている。観察研究で、帝王切開分娩児は小児期の疾病リスクが高いことが示唆されているが、それらはキーとなる交絡因子が考慮されておらず、また予定帝王切開分娩児の、新生児期以降の死亡リスクに関する報告はなかったという。JAMA誌2015年12月1日号掲載の報告。スコットランド32万1,287例、予定帝王切開 vs.予定外帝王切開、経膣分娩で比較 研究グループは、1993~2007年にスコットランドで生まれた第1子単体児32万1,287例を対象に、2015年2月までフォローアップを行い、予定帝王切開分娩と小児期の健康問題や死亡との関連を調べた。初回妊娠の予定帝王切開分娩と、予定外帝王切開分娩および経膣分娩を比較した。 主要アウトカムは、入院を要した喘息とした。副次アウトカムは、5歳時点のサルブタモール吸入薬処方、5歳時点の肥満、フォローアップ中の炎症性腸疾患(IBD)、1型糖尿病、がん、死亡などであった。予定 vs.予定外は同等、vs.経膣の喘息1.13~1.22倍、死亡1.41倍 本解析における対象の内訳は、予定帝王切開分娩児1万2,355例(3.8%)、予定外帝王切開分娩児5万6,015例(17.4%)、経膣分娩児25万2,917例(78.7%)であった。 予定外帝王切開分娩児との比較で、予定帝王切開分娩児に、入院を要した喘息、5歳時点のサルブタモール吸入薬処方、5歳時点の肥満、IBD、がん、死亡のリスクの有意差はみられなかった。しかし、1型糖尿病リスクの増大がみられた(0.66% vs.0.44%、差:0.22%、95%信頼区間[CI]:0.13~0.31%、補正後ハザード比[HR]:1.35、95%CI:1.05~1.75)。 経膣分娩児との比較では、予定帝王切開分娩児に、入院を要した喘息(3.73% vs.3.41%、差:0.32%、95%CI:0.21~0.42%、補正後HR:1.22、95%CI:1.11~1.34)、5歳時点のサルブタモール吸入薬処方(10.34% vs.9.62%、差:0.72%、95%CI:0.36~1.07%、補正後HR:1.13、95%CI:1.01~1.26)、死亡(0.40% vs.0.32%、差:0.08%、95%CI:0.02~1.00%、補正後HR:1.41、95%CI:1.05~1.90)のリスク増大がみられた。5歳時点の肥満、IBD、1型糖尿病、がんのリスクについて有意差はみられなかった。 これらの結果について著者は、「さらなる調査を行い、観察された関連の因果関係を明らかにする必要がある」と述べている。

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若年性皮膚筋炎、プレドニゾン+MTXが有益/Lancet

 新規発症の若年性皮膚筋炎に対し、プレドニゾン+シクロスポリン併用またはプレドニゾン+メトトレキサート(MTX)併用は、いずれもプレドニゾン単剤と比較して有効であるが、安全性プロファイル、ステロイド節約効果においてプレドニゾン+MTX併用が支持されることが明らかにされた。イタリア・Istituto Giannina GasliniのNicolino Ruperto氏らが、22ヵ国54施設が参加した無作為化試験の結果、報告した。これまで皮膚筋炎および若年性皮膚筋炎の治療に関するデータは、大半が散発的で非無作為化によるケースシリーズ報告しかなかった。Lancet誌オンライン版2015年11月27日号掲載の報告より。プレドニゾンの単独と併用を比較 試験には、18歳以下で新規に若年性皮膚筋炎を発症し、未治療であり、皮膚または消化器系潰瘍のない患者を登録して行われた。 2006年5月31日~10年11月12日に、139例をプレドニゾン単独(47例)、プレドニゾン+シクロスポリン併用(46例)、プレドニゾン+MTX併用(46例)に無作為に割り付けて追跡評価した。患者、研究者は治療割り付けをマスキングされなかった。 主要アウトカムは、PRINTO20改善(6ヵ月時点で6つのコア指標のうち3指標で20%改善)に達した患者の割合、臨床的寛解までまたは治療不成功までの期間とした。 3治療群をKruskal-Wallis検定、Friedman's検定で比較し、生存分析はKaplan-Meier曲線とlog-rank検定にて行った。分析はintention to treat法による。 試験は、導入期(2ヵ月間)、維持期(22ヵ月間)、拡張期(3年以上)の3期にわたって行われ、本論では導入期と維持期2年以上を経過した結果を報告。追跡期間中央値は35.5ヵ月であった。臨床的寛解が観察されたのはMTX併用群のみ 6ヵ月時点でPRINTO20改善に達したのは、単独群24例(51%)、シクロスポリン併用群32例(70%)、MTX併用群33例(72%)であった(p=0.0228)。 臨床的寛解までの期間中央値は、MTX併用群41.9ヵ月であったが、他の2群では観察できなかった(MTX併用群の増大比2.45倍、95%信頼区間[CI]:1.2~5.0、p=0.012)。 治療不成功までの期間中央値は、単独群16.7ヵ月、シクロスポリン併用群53.3ヵ月、MTX併用群は観察できなかった(単独群の増大比1.95倍、95%CI:1.20~3.15、p=0.009)。 プレドニゾン中断までの期間は、単独群35.8ヵ月に対し、併用群は29.4~29.7ヵ月であった(p=0.002)。 有害事象の発現頻度は、シクロスポリン併用群で有意に多く、皮膚や皮下組織障害、消化器系システム障害、一般・全身障害がみられた。 感染症、寄生虫感染症はシクロスポリン併用およびMTX併用群で多くみられた。なお試験期間中の死亡例は報告されていない。

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世界初の治療が行われている難病

 12月8日、都内において「『命を考える』~患者さまのためにわたしたちができること 知られざる難病 脂肪萎縮症」と題して、塩野義製薬株式会社はメディアセミナーを開催した。「脂肪萎縮症」は、100万人に1人に発生する難病で、根治療法はなく、患者の生命予後も不良の難病である。罹患率100万人に1人の難病 セミナーでは、本症の診療ガイドラインの作成委員長である中尾 一和氏(京都大学大学院医学研究科 メディカルイノベーションセンター 特任教授)が、「脂肪萎縮症の診断と治療を取り巻く環境」をテーマに、疾患の概要を説明した。 脂肪萎縮症は、「種々の原因により、全身性、部分性、あるいは限局性に脂肪組織が萎縮する疾患」であり、難治性の糖尿病や高中性脂肪血症、脂肪肝などの合併症を呈する。本症の原因はいまだ解明されていないが、脂肪細胞の発生分化・増殖・機能に関わる遺伝子異常、感染症、自己免疫疾患、薬剤、注射など機械的な圧迫、除神経などにより生じると考えられている。本症は脂肪組織が萎縮する疾患のため、摂取エネルギーを過剰にしても、体内に蓄積されず、かえって合併症を悪化させるという。本症は、遺伝性要因によるものか、非遺伝性要因によるものかで大別され、さらに脂肪萎縮が全身性、部分性、あるいは限局性に認められるかによって細分類される。 疫学では、世界的にみて罹患率は100万人に1人であり、わが国では36人の患者が報告されている。脂肪萎縮症の診断と治療 本症の診断では、脂肪細胞の萎縮、アディポカインの減少・欠乏、糖脂質代謝異常などの所見で診断するほか、MRIのT1強調所見での確認も有効であるという。また、本症では血中レプチン濃度も低下することから、この数値の動きも診断の助けとなる。 治療に関しては、特効薬が確立されていなかったこともあり、対症療法の有効性は限定的で、予後についても患者が30歳を過ぎると糖尿病合併症、非アルコール性脂肪肝炎、肝硬変、肥大型心筋症などの疾患により、亡くなる場合が多かった。 こうした中、当初、米国で肥満症治療薬として研究が進められていたレプチンについて、本症治療への有効性が認められ、レプチン補充療法が開発された。そして、2013年に世界で初めて、わが国において薬事承認されたものである。 レプチン補充療法は、1日1回皮下注射で投与する。全身性・部分性脂肪萎縮症、小児・成人の区別なく施行できる。 効果としては、投与開始後1~2週間で空腹時血糖、中性脂肪濃度は有意に改善する。また、5年間のレプチン補充療法の効果としては、空腹時血糖、HbA1c、中性脂肪、肝臓容積がいずれも低下または基準値内を示しており、有効性と安全性も確認されている1)。 この治療法により、患者に健康な人並みの生命予後が実現されること、さらにiPS細胞などの応用により将来、脂肪細胞の再生ができるようになることを期待すると、レクチャーを終えた。疾患ネットワーク作りが急務 続いて、小児科領域から横谷 進氏(国立成育医療研究センター病院 副院長)を迎え、「脂肪萎縮症の診断、治療を促進するために~環境整備・患者支援を考える」と題し、中尾氏と対談が行われた。 対談では、難病の新医療補助制度により、本症が指定難病に指定されたこと、また、小児期に発症すれば、小児慢性特定疾病として指定難病と同じく治療費などの補助が受けられるようになったことを受けて、全年齢期に応じた治療環境が整ったことへの評価が語られた。 また、実臨床では、医師同士、専門医同士のネットワーク作りが重要であるとの意見が交わされた。たとえば、ある勉強会で報告された事例として、糖尿病が急激に発症・進行した患者を専門医に紹介したことで、本症への診断へとつながった例などが挙げられ、専門医に紹介や問い合わせが行われることが必要だとした。最後に中尾氏が、「今後、日本ホルモンステーションへの症例の集約や、内分泌学会で進めている診療ガイドラインの作成により、正しい診断を期したい」と結んだ。(ケアネット 稲川 進)関連コンテンツケアネット・ドットコム 希少疾病ライブラリ 脂肪萎縮症はこちら。参考文献1)Ebihara K, et al. J Clin Endocrinol Metab. 2007;92:532-541.

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プライマリケア医に糖尿病診療マニュアルは有用か

  国立国際医療研究センター病院では、一般診療所・クリニック向けに診療の最適化と病診連携の観点から「糖尿病標準診療マニュアル」を作成・配布し、糖尿病診療の均てん化などを図っている。 本診療マニュアルは、インターネットで一般無料公開されており、内容は半年ごとに改訂され、検査の頻度や選択薬剤の優先度を明記するとともに、エビデンスの系統的な批評・査定による推奨を記載し、専門医・拠点病院への紹介の適応とタイミングも述べられている。 今回、本診療マニュアルの有用性がランダム化試験で研究され、その結果、糖尿病合併症に関して、診療の質を改善することが能登 洋氏(聖路加国際病院内分泌代謝科)によって示唆された。また、血糖コントロール・合併症罹患率・病診連携などに関する長期試験での更なる検証も重要としている。Journal of Diabetes Investigation誌に掲載(Accepted manuscript online:2015年12月12日)。 エビデンスに基づいた多数の診療ガイドラインや診療マニュアルの有効性が、わが国では検証されていないことに鑑み、本研究では、「糖尿病標準診療マニュアル」が、地域のかかりつけ医に通院する2型糖尿病患者の診療の質(Quality Indicator:QI)を改善するかどうかを検証した。 本研究は、かかりつけ医を対象に、「糖尿病治療ガイド」に加えて「糖尿病標準診療マニュアル」を配布する群(介入群)と前者のみを配布する群(対照群)の2群に割り付け、QIを比較するクラスター・ランダム化比較試験とした。参加かかりつけ医には評価項目をマスクし、主要評価QIとして診療達成目標遵守割合(糖尿病網膜症評価[1回/年]遵守率・尿中微量アルブミン測定[1回/6ヵ月]遵守率・血中クレアチニン[1回/6ヵ月]遵守率)を指標とした。また、副次評価QIとしてHbA1c測定[1回/3ヵ月]遵守率・血圧測定[1回/3ヵ月]遵守率・総コレステロール(またはLDLコレステロール)測定[1回/3ヵ月]遵守率の診療達成目標遵守割合とHbA1c値を指標とした。 主な結果は以下のとおり。・8地区42人の一般医が参加し、計416人の糖尿病患者が登録された。・介入群(n=234)・対照群(n=182)のベースライン平均HbA1c値はそれぞれ7.1%、 7.0%(p=0.76)であり、各QIにも有意差はなかった。・介入後1年間で、尿中微量アルブミン測定の実施率は、「糖尿病標準診療マニュアル」により有意に向上した(17.9% vs.5.3%、p=0.016)が、他のQIには両群間で有意な変化はなかった。・介入後の平均HbA1c値にも両群間で有意差はなかった(7.1% vs.7.1%、p=0.90)。  詳しい論文内容については、こちら『糖尿病標準診療マニュアル』の入手は、こちら関連コンテンツ診療よろず相談TV 「糖尿病」はこちら

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長生きは本当に幸せか(解説:岡村 毅 氏)-462

 英国の地域在住高齢者のコホート研究(CFAS I ・CFAS II)を使って、1991年から2011年の間に平均余命が伸びたうち、主観的健康な期間、認知機能が保たれている期間、そして日常生活の障害がない期間は、どのくらいかということを調べたものである。 認知機能が障害されている期間は短くなっていた。これは、近年同じコホートから報告されているように、英国で認知症の有病率が低下していることとも対応しているだろう。生活習慣病の減少や教育の向上が関連するとされる1)。 主観的に健康な期間も伸びている。 一方で、残念ながら、生活障害を持つ期間は増えている。これは肥満が増加したことと関連する可能性が示唆されている。 われわれは、長生きはいいことだとアプリオリに考える。「だが本当にそうだろうか?」…、そんなことを公共の場で言ったら「不謹慎」と思われてしまうかもしれない。しかし、社会全体が長寿を目指すのであれば(政策とするのであれば)、本当は考えておかねばならないことだ。 本研究は、寿命が延びたのはいいが、不健康で認知症の時期が増えたのでは、という懐疑に答えを出すものだ。答えは「否」であった。浅薄な発言かもしれぬが、長寿を目指すこと(政策)のエビデンスが得られたといえる。 研究者の端くれとしては、本当は「幸せに生きた期間」は増えたのか、という疑問があったに違いないと思う。同時にその困難さも想像に難くない。幸せや生活の質といわれるものは常に主観的なものであり、尺度化の難しさは身に染みている。たとえば、今回の研究に即していえば、障害があっても他人に頼って生きるようになり、むしろ他人とのつながりを回復し、こころの安定が得られるというケースもあろう(もちろん私は障害を促進しているわけではないので誤解なきよう)。 この論文は、読者の探究心を激しく呼び覚ますものだ。さすがロックやヒュームを生んだ国である、というと言い過ぎであろうか。当然、「私たちの社会ではどうだろうか?」「実証的に検討する材料はあるのだろうか?」と考えなければなるまい。

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社会を支える力【Dr. 中島の 新・徒然草】(098)

九十八の段 社会を支える力読者の皆さんの中にも、以前は他の業界で働いていたけれども、医学部に入り直して卒業し、医師になった人も沢山おられることと思います。たまたま、他科のレジデントとそのような話になりました。中島「先生は以前、サラリーマンをやってたとか聞いたんやけど」レジ「以前、〇〇株式会社にいました」中島「えらい畑違いやな。向こうの業界と医療界とはまた違うところもあるわけ?」レジ「『同業者の悪口を言ってはならない』というルールが医療界にあるというのが驚きでした」中島「悪口なんか言ったらアカンがな。ルール以前の問題やろ」レジ「僕がいた会社だけかもしれないんですけどね。まず他社の製品の悪口を言うところから営業が始まるんですよ」中島「おいおい」レジ「『お客さん、ようこんなひどい製品使ってはりまんなあ!』とまず一発かましてから自分とこの製品の宣伝をするんです」中島「仰天した!」レジ「そやから、この仕事を始めてから、他所の悪口を言わないのでびっくりしたんですよ」中島「こっちの方が驚いてもたで」正確には「患者さんの前で同業者の診療行為にケチをつけてはならない」というのが業界ルールですね。「後医は前医をそしるべからず」として知られているのは読者の皆さんご存じのところ。そもそも、患者さんの転送を頼み込むこともあるし、ひょっとしたら自分が事故で担ぎ込まれるかもしれないのに、他の医療機関の悪口なんか言えるわけもありません。そんなある日のこと。脳外科外来に通院中の患者さんから私の書いた診断書のコピーを見せられました。患者「先生に書いてもらった診断書のことで」中島「かなり以前に書いたものですね」患者「お蔭で申請が通ったのはいいんですけど、〇〇診療所の先生が『ちょっと見せてみい』というからお見せしたら」中島「ええ」患者「『ひどい診断書やなあ。ようこんなんで申請が通ったなあ』って言われたんですよ」中島「あらまあ」患者「〇〇診療所の先生には『今度、更新の診断書を役所に提出する時に、顔役に頼んだろ』と言われました」中島「口利きしてもらうとうまくいくんですか?」患者「いや私にはよくわからないんです」中島「私にもよくわかりませんが、〇〇先生には世の中がそのように見えているのかなあ」患者「中島先生に言うと気を悪くするかな、とも思ったんですけど。すみません」医療界にも色々な先生がおられるようです。患者「やっぱりコネとかそういうこともあるんでしょうか?」中島「役所でコネが通ったとかいうのは一度も見たことがありませんよ、少なくとも私は」患者「ホントですか!」あくまでも医学的判断の話ですから、情実がからむようではいけません。中島「そもそも顔役がどうとか、コネがどうとか。そんなモンがまかり通ったら、嫌じゃないですか?」患者「そうですね。そんなことあってほしくないです」中島「やっぱり日本という国にはキチンとしていてほしいと思いますよね」患者「ええ」中島「だったらコネが必要だと思う必要はありません。今回もちゃんとした理由で申請が通ったんですよ」患者「はい!」こころなしか患者さんの表情が明るくなりました。患者「実は私の入っている△△同好会がコンテストに出場しましてね」中島「ええ」患者「私の後輩が個人優勝したんです」中島「凄いですね」患者「そのコンテストの審査委員長をやっていたのが私達の師匠でして、メチャクチャ厳しい人なんです」中島「へえーっ」患者「でもね、後輩の優勝が決まったときに師匠が言ったんです。『お前は俺の弟子やからな、ちょっと採点が辛めになったかもしれん。それでもお前がダントツやった。優勝おめでとう!』って」中島「いい師匠ですねえ」患者「そうなんですよ。すごい人です」中島「とにかく明るく前向きに、そして堂々と、これからも頑張りましょう!」患者「ぜひお願いします」なんだか予想外の展開になってしまいましたが、それにしても他人様の悪口は言わないほうが無難ですね。最後に1句フェアプレー 日本を支える 底力

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ハイリスクIgA腎症への免疫抑制療法の効果は?/NEJM

 ハイリスクIgA腎症の患者に対し、積極的支持療法に加え免疫抑制療法を併用しても、臨床的完全寛解率に有意差はみられなかった。また、推定糸球体濾過量(eGFR)の低下率についても有意差はみられず、一方で、併用群では有害事象の発生が多く観察された。ドイツ・アーヘン工科大学のThomas Rauen氏らが3年にわたる多施設共同の非盲検無作為化比較試験の結果、報告した。IgA腎症患者について、支持療法に免疫抑制療法を併用した場合のアウトカムについては、これまで明らかにされていなかった。NEJM誌2015年12月3日号掲載の報告。単独支持療法または免疫抑制療法併用で3年間治療 試験の対象は、1日の尿蛋白排泄量が0.75g以上の持続性蛋白尿の患者337例。当初6ヵ月は導入期間として、蛋白尿の程度に基づきレニン・アンジオテンシン系阻害薬の投与量などについて調整を行い、支持療法を行った。その後、被験者を無作為に2群に分け、一方には支持療法のみを(支持療法群)、もう一方には支持療法と免疫抑制療法を併用し(併用群)、いずれも3年間継続した。 主要エンドポイントは階層法で順序付けをした2つで、試験終了時の臨床的完全寛解(蛋白とクレアチニンをグラム測定した際の尿蛋白・クレアチニン比が0.2未満、eGFRのベースラインからの低下幅が5mL/分/1.73m2体表面積未満)と、eGFRの15mL/分/1.73m2体表面積以上の低下だった。臨床的完全寛解、eGFR低下率とも両群間の有意差はみられず 被験者のうち、導入期間を終了したのは309例。そのうち1日の尿蛋白排泄量が0.75g未満に減少したのは94例だった。 残る患者のうち、最終的に162例について無作為化を行い、80例を支持療法群、82例を併用群に割り付けた。 結果、試験終了後に臨床的完全寛解が認められたのは、支持療法群4/80例(5%)に対し、併用群は14/82例(17%)で、両群間の有意差は認められなかった(p=0.01)。 また、eGFRの15mL/分/1.73m2以上低下についても、達成患者は支持療法群22例(28%)、併用群21例(26%)で、両群間の有意差はみられなかった(p=0.75)。eGFRの年間低下率についても、有意差はみられなかった。 一方、有害事象は、重度感染症、糖代謝異常、当初1年間の5kg以上の体重増加が、いずれも併用群で支持療法群よりも高率に認められた。また併用群1例で敗血症による死亡が報告された。

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第1子と第2子妊娠間の体重増、死産・新生児死亡リスク増大/Lancet

 第1子妊娠から第2子妊娠の間に母親の体重が増加すると、死産や新生児死亡リスクが増大することが確認された。とくに死産リスクについては、体重増と線形増加の関連性が認められた。スウェーデン・カロリンスカ大学病院のSven Cnattingius氏らが、約46万人の女性を対象に行った住民ベースのコホート試験の結果、明らかにした。著者は、「今回示された結果は、健康で過体重の女性について妊娠前の体重増を防止する必要があること、過体重女性では減量の促進が必要であることを強調するものである」と指摘している。Lancet誌オンライン版2015年12月2日号掲載の報告。第1子・第2子妊娠初期BMIと出生児死亡リスクについて分析 研究グループは、1992年1月1日~2012年12月31日に第1子と第2子を出産し、いずれも単産だった女性を対象にコホート試験を行った。 母親の第1子・第2子妊娠それぞれ初期のBMIと、死産(在胎28週後に限定)や乳児(在胎22週以上で出生後28日未満)・後期乳児(同28日以上)・新生児(同1歳未満)死亡の発生を調べた。二項回帰分析を行い、妊娠間のBMI変化と各死亡率について相対リスク(RR)を算出し評価した。第1子と第2子妊娠間にBMI値4以上増加で死産リスク1.55倍 試験期間中に第1子、第2子を出産した女性58万7,710人のうち、完全な情報が得られた45万6,711人(77.7%)について分析を行った。 その結果、第1子妊娠期BMI値と第2子妊娠期BMI値との変化が-1~1と安定していた母親と比べ、4以上増加した母親では、死産RRは1.55(95%信頼区間:1.23~1.96)、新生児死亡RRは1.29(同:1.00~1.67)といずれも増大がみられた。 死産リスクについては、BMI増加に対して線形増加の有意な関連が認められた(傾向のp<0.0001)。 第2子新生児死亡リスクは、第1子妊娠期BMIが25未満と標準だった母親のみで、BMI増加に伴いリスクの増大がみられた。BMIが2~4増加したときの補正後新生児死亡RRは1.27(同:1.01~1.59)、4以上増加では1.60(同:1.16~2.22)だった。 第1子妊娠初期BMIが25以上の過体重の母親については、BMI減により乳児死亡リスクの低下がみられた(RR:0.49、95%CI:0.27~0.88)。

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子供の眼底出血は予防接種とは無関係、虐待を見抜く重要な所見

 米国では、予防接種が小児における眼底出血の原因ではないかとの説が流布しているという。フィラデルフィア小児病院のGil Binenbaum氏らは、「予防接種が眼底出血を引き起こすならその頻度は高く、予防接種との時間的関連が認められるはず」として、眼科外来における乳幼児の眼底出血有病率と原因を調べた。その結果、2歳未満児の有病率は0.17%とまれであり、ワクチンの速効性および遅効性の両方の作用を考慮しても、予防接種と眼底出血との時間的関連は認められなかった。著者は、「予防接種を小児における眼底出血の原因と考えるべきではなく、臨床診療および訴訟においてこの根拠のない説を受け入れてはならない」と強調したうえで、「眼科医は、外来患者の診察において偶発的な眼底出血に注意し、その他の既知の眼疾患または内科的疾患がない場合は、小児虐待の評価を考えなければならない」とまとめている。JAMA Ophthalmology誌2015年11月号の掲載報告。 眼底出血は、命の危険にさらされた虐待の頭部損傷症例において重要な防御戦略を示す所見の1つである。もし、予防接種が眼底出血を引き起こしているのなら、小児虐待の評価に影響を及ぼすことが考えられる。 そこで研究グループは、フィラデルフィア小児病院眼科外来において2009年6月1日~12年8月30日の間に、理由のいかんを問わず散瞳下眼底検査を受けた生後1~23ヵ月の乳幼児5,177例について後ろ向きに分析した。眼内手術歴または進行性網膜血管新生を有する小児は除外した。 主要評価項目は、眼底出血の有病率と原因、検査および眼底出血前の7、14、21日以内の予防接種との時間的関連であった。 主な結果は以下のとおり。・外来で眼底検査を受けた患児5,177例における眼底出血の有病率は、9例(0.17%、95%信頼区間[CI]:0.09~0.33%)であった。・9例全例が、非眼球所見にて虐待による頭部損傷と診断可能であった。・完全な予防接種の記録があったのは2,210例(眼底検査は計3,425件)であった。・そのうち163例が予防接種後7日以内、323例が14日以内、494例が21日以内に検査が行われており、眼底出血が認められたのは予防接種後7日以内0、14日以内1例、21日以内0であった。・予防接種と眼底出血との間の時間的関連は、7日(p>0.99)、14日(p=0.33)および21日(p=0.46)のいずれにおいても認められなかった。

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道路交通騒音でうつ病リスク増大

 交通騒音は、とくに都市部にて多くの人々に影響を与える。騒音はストレスやいらいらの原因となるが、騒音とうつ病との関連はあまり知られていない。ドイツ・エッセン大学病院のEster Orban氏らは、住宅道路の交通騒音と抑うつ症状の関連を調べるため、ドイツ住民ベース研究から5年間の追跡調査データを用い、検討を行った。その結果、住宅道路の交通騒音は抑うつリスクを増大させることが示唆された。Environmental health perspectives誌オンライン版2015年11月25日号の報告。 著者らは、Heinz Nixdorf Recall 研究の参加者で、ベースライン時(2000~03年)に抑うつ症状のない3,300人(45~75歳)のデータを分析した。抑うつ症状は、CES-D質問票の15項目(合計スコア17点以上)、抗うつ薬の投与に基づいて定義した。道路交通騒音は、European Parliament/Council Directive 2002/49/ECをモデルにした。騒音の高曝露は、1年間の24時間平均騒音レベルが55dB以上(A)と定義した。ロバスト推定ポアソン回帰は、相対リスク(RR)を推定するために使用した。潜在的な交絡因子調整のため、1)年齢、性別、社会的地位(SES)、自宅周辺のSESレベル、交通近接性、さらに2)BMIと喫煙、3)潜在的な交絡/中間因子である併存疾患と不眠症、で調整を行った。 主な結果は以下のとおり。・全体参加者の35.7%が、高いレベルの住宅交通騒音にさらされていた。・フォローアップ時(ベースラインから平均5.1年)、302人の参加者が高い抑うつ症状を有していた。曝露騒音レベル55未満に対する55超の調整後RRは1.29(95%CI:1.03~1.62、モデル1)であった。・潜在的な交絡/中間因子による調整は、結果を実質的に変化させなかった。・関連性は、ベースライン時に不眠を訴えた人で強く[RR 1.62(1.10~2.59) vs.1.21(0.94~1.57)]、教育年数13年以下の人においてのみ現れた[RR 1.43(1.10~1.85)vs.0.92(0.56~1.53):13年超]。関連医療ニュース 性別で異なる、睡眠障害とうつ病発症の関連:東京医大 魚をよく食べるほど、うつ病予防に:日医大 パートナーがうつ病だと伝染するのか  担当者へのご意見箱はこちら

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最も多く「いいね!」を集めたのはこれ!【2015年 Facebookいいね!年間ランキング】

2015年にCareNet.comに掲載した医療ニュースの中でFacebookの「いいね!」が多かった記事、トップ30を発表します。最新の医学情報はもちろん、飲食や睡眠にまつわるエビデンス、生活習慣とがんリスクなど、私たち自身の健康に関わるテーマの記事が多くランクインしました。1位音楽療法が不眠症に有用(2015/9/8)2位本当だった!? 血液型による性格の違い(2015/6/2)3位緑茶やコーヒーで胆道がんリスクは減少するか~日本のコホート研究(2015/11/12)4位かかりつけ機能を基に薬局を地域の健康窓口へ~「健康情報拠点薬局」第2回検討会(2015/6/24)5位膝OAに陸上運動療法は有効(2015/2/3)6位コーヒー摂取量と死亡リスク~日本人9万人の前向き研究(2015/5/11)7位なんと!血糖降下薬RCT論文の1/3は製薬会社社員とお抱え医師が作成(解説:桑島 巖氏)(2015/7/14)8位心房細動へのジゴキシン、死亡増大/Lancet(2015/3/30)9位脳梗塞の発症しやすい曜日(2015/4/3)10位片頭痛の頻度と強度、血清脂質と有意に相関(2015/10/13)11位周術期の音楽が術後の疼痛・不安を軽減/Lancet(2015/8/24)12位抗認知症薬の脳萎縮予防効果を確認:藤田保健衛生大(2015/8/13)13位新しいがん免疫療法、これまでと何が違う?~肺がん医療向上委員会(2015/8/4)14位少量飲酒でも発がんリスクは上昇する?/BMJ(2015/9/1)15位夫の喫煙で乳がんリスクが増大~高山スタディ(2015/2/9)16位心肺蘇生への市民介入で後遺症のない生存が増大/JAMA(2015/8/7)17位長時間労働は、冠動脈心疾患よりも脳卒中のリスクを高める/Lancet(2015/8/31)18位認知症患者への睡眠薬投与、骨折に注意(2015/7/1)19位腰痛は患者の心身を悪化させ医療費を増やす:日本発エビデンス(2015/3/27)20位肺がん患者が禁煙したときの延命効果は?(2015/7/2)21位社会生活の「生きにくさ」につながる大人のADHD(2015/9/16)22位唐辛子をほぼ毎日食べると死亡リスク低下/BMJ(2015/8/17)23位長時間労働は多量飲酒につながる/BMJ(2015/1/26)24位アルコール摂取とがんリスク、用量依存的に関連(2015/10/14)25位慢性疼痛 患者の性差を考慮した対処を(2015/5/1)26位脱毛症の人はあのリスクが上昇(2015/1/21)27位失明患者の視覚を回復、人工網膜システムが欧米で初承認(2015/8/26)28位統合失調症への集団精神療法、効果はどの程度か(2015/6/24)29位糖質制限食と糖尿病リスク:日本初の前向き研究(2015/2/27)30位魚をよく食べるほど、うつ病予防に:日医大(2015/7/1)

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高度アルツハイマー病へのドネペジル投与は続けたほうがよいのか

 地域で暮らす中等度~高度のアルツハイマー病患者に対するドネペジル投与の中止は、当初1年間は介護施設入居リスクを増大するが、その後の3年間はドネペジル継続群と差はないことが示された。英国・ロンドン大学のRobert Howard氏らが、ドネペジルとメマンチンの投与について検討した無作為化二重盲検プラセボ対照試験「DOMINO-AD」の結果から報告した。複数の先行観察研究で、認知症の薬物治療に伴い介護施設入居時期が遅くなることが示唆されているが、軽度~中等度のアルツハイマー病患者を対象とした先行無作為化試験では、影響がないとする結果が示されていた。今回の結果を踏まえて著者らは、「継続の有益性が明白ではないとしても、ドネペジル治療の中止か継続かの決定は、中止による潜在的リスクを知らせたうえで行うべきである」と述べている。Lancet Neurology誌2015年12月号の掲載報告。 DOMINO-AD試験は、イングランドとスコットランドにある15の2次医療施設から被験者を募って行われた。対象は、地域で暮らす中等度~高度のアルツハイマー病患者で、ドネペジル10mgを3ヵ月以上継続処方され、直近6週間以上継続しており、標準化されたMini-Mental State Examination(MMSE)スコア5~13点であった。研究グループは被験者を、(1)ドネペジル(10mg/日)継続/メマンチンなし(継続群)、(2)ドネペジル中止/メマンチンなし(中止群)、(3)ドネペジル中止/メマンチン20mg/日開始(切り替え中止群)、(4)ドネペジル(10mg/日)継続/メマンチン(20mg/日)開始(併用継続群)のいずれかに無作為に割り付け、52週間治療を行った。52週以降の治療法の選択は、被験者および担当医師に任された。試験開始後52週間、居住地の記録を取り、その後3年間は26週間ごとに記録した。本検討では、本試験で副次アウトカムであった介護施設(nursing home)への入居(独居生活から住居型ケア施設への不可逆的な移動)について評価した。また、二重盲検期完了後1年間のフォローアップ期間における入居リスクについて、事後解析で評価した。 主な結果は以下のとおり。・2008年2月11日~10年3月5日に、継続群73例(25%)、中止群73例(25%)、切り替え群76例(26%)、併用群73例(25%)に無作為に割り付けられた。・無作為後4年間に162例(55%)が介護施設へ入居した。・各群における入居者数は同程度であった。継続群36例(49%)、中止群42例(58%)、切り替え群41例(54%)、併用群43例(59%)。・試験開始当初1年間、統合ドネペジル中止群の介護施設入居が、統合ドネペジル継続群と比べて有意に多かった(ハザード比:2.09、95%信頼区間[CI]:1.29~3.39)。しかし、その後の3年間で差はなくなり(同:0.89、0.58~1.35)、治療効果の経時的な不均一性が有意であることが判明した(p=0.010)。・メマンチン開始群と非開始群との比較では、1年目(同:0.92、0.58~1.45)あるいはその後3年間(同1.23、0.81~1.87)ともに、患者への影響は認められなかった。関連医療ニュース 抗認知症薬は何ヵ月効果が持続するか:国内長期大規模研究 ドネペジル+メマンチン、アルツハイマー病への効果はどの程度? 抗認知症薬4剤のメタ解析結果:AChE阻害薬は、重症認知症に対し有用か?  担当者へのご意見箱はこちら

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股関節痛の主訴とX線上の股関節OAは必ずしも一致しない/BMJ

 2件の試験コホートの高齢参加者を対象に、股関節痛の主訴とX線画像診断結果との一致について調べた結果、乖離が認められることが、米国・ボストン大学のChan Kim氏らによる検討の結果、示された。股関節痛を訴え画像所見で変形性股関節症(OA)が確認された患者は9.1~15.6%の一方、画像所見で股関節OAが認められるが疼痛なしの患者は20.6~23.8%であった。また、疼痛主訴の部位を鼠径部などに限定した場合の診断感度は16.5~36.7%などとなっており、著者は「X線所見に依拠すると、診断医は多くの高齢者の股関節OAを見逃す可能性がある」と指摘している。BMJ誌オンライン版2015年12月2日号掲載の報告。2つのコホートを対象に痛みの主訴と画像所見の一致率を調査 股関節OAは重大な疾病要因であり、疼痛、歩行・機能障害を引き起こす。米国では過去30年で60歳以上人口が倍増しており、変形性関節症およびそれに伴う疾患コストが増加し続け、OAに関するコストは年間約1,855億ドルに上ると試算されているという。 通常、股関節痛を訴える患者にはX線画像診断が行われ、痛みとX線上のOAが認められれば股関節OAと診断づけられるが、研究グループは、股関節痛とX線上のOAの一致率がどれくらいなのか診断検査試験にて調べた。 試験は、マサチューセッツ州フラミンガム住民対象の「フラミンガムOA試験」コホート(2002~05年)、および全米多施設長期に行われた「OAイニシアティブ試験」コホート(2003~05年、4施設)を対象とした。 股関節の視覚的表現を用いて、1日中続くような股関節痛があったかどうか、また疼痛部位(前部、鼠径部、側部、臀部、腰部)を調べた。フラミンガムOA試験では、股関節痛を訴えた患者について、内旋時の股関節痛についても調べた。 それら報告を基に著者は、X線上の股関節OAと股関節痛の一致について分析した。また、股関節痛の股関節OA示唆に関する感度、特異度、陽性適中率、陰性適中率を算出し、診断検査におけるX線画像診断の価値を調べた。結果は見逃しが多く存在することを示唆 フラミンガムOA試験参加者(946例、63.5歳)において、股関節痛を訴えた患者のうちX線上で股関節OA所見が認められたのは、15.6%のみであった。また、X線上で股関節OA所見が認められた患者で疼痛があったのは20.6%であった。 股関節痛を鼠径部に限定した場合、X線上で股関節OA所見が認められる感度は36.7%、特異度は90.5%、陽性適中率6.0%、陰性適中率98.9%であった。この結果は、他の部位の股関節痛や内旋痛についても同様であった。 また、変形性関節症イニシアティブ試験参加者(4,366例61.0歳)では、股関節痛を訴えた患者のうちX線上で股関節OA所見が認められたのは9.1%のみで、X線上で股関節OA所見が認められた患者で疼痛があったのは23.8%であった。 同様に鼠径部に限定した場合の診断感度は16.5%、特異度94.0%、陽性適中率7.1%、陰性適中率97.6%であり、他部位の股関節痛についても同様の結果が示された。

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抗がん剤の副作用管理アプリ、卵巣がん治験で検証:アストラゼネカ

 アストラゼネカ(本社:英国ロンドン、最高経営責任者(CEO):パスカル・ソリオ [Pascal Soriot]、以下、アストラゼネカ)は、2015年12月7日、cediranib・オラパリブ併用治療中の再発プラチナ感受性高悪性度卵巣がん患者に対するデジタルサポートサービスを検証する計画を発表した。本サービスは、アストラゼネカと米国立がん研究所 (NCI) との連携のもと、Voluntis社(本社:仏国パリ、最高経営責任者(CEO):Pierre Leurent)がシステムを開発した。 本サービスは、臨床医および患者に対して、cediranib・オラパリブ併用治療の副作用である高血圧および下痢の管理を支援することを目的としており、ウェブポータルとスマートフォンのアプリにより提供される。  本アプリは、アストラゼネカとNCIの協力的研究開発契約のもと、NCI主導で2016年に開始される3本の臨床試験におけるコンパニオン機器として検証される。  cediranibはVEGF-1、2、3受容体阻害剤。2015年7月、プラチナ製剤感受性再発卵巣がんの治療薬としての承認申請が欧州医薬品庁により受理され、希少疾病用医薬品のステータスを付与された。また、オラパリブとの併用によるプラチナ製剤感受性再発卵巣がんおよびプラチナ製剤抵抗性再発卵巣がんの適応を開発中である。  オラパリブは、生殖細胞系列BRCA遺伝子変異陽性進行卵巣がんの治療薬として承認された最初のPARP阻害剤であり、米国ならびに欧州で発売されている。アストラゼネカ株式会社のプレスリリースはこちら。

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