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呼吸器感染症の抗菌薬投与、プロカルシトニンガイドで生存率は?

 米国食品医薬品局(FDA)は2017年2月、急性呼吸器感染症患者への抗菌薬投与を判断するための血中マーカーとしてプロカルシトニンを承認した。今回、スイス・アーラウ州立病院/バーゼル大学のPhilipp Schuetz氏らの研究グループによるメタアナリシスの結果、急性呼吸器感染症の抗菌薬治療のマーカーとしてのプロカルシトニンの使用が、抗菌薬の曝露や副作用を減少させ、生存率を改善することが示された。著者らは、「急性呼吸器感染症におけるプロカルシトニン・プロトコールの普及は、抗菌薬マネジメントを改善し、臨床転帰および多剤耐性菌増加の脅威に対してプラスの効果をもたらす可能性がある」としている。Lancet Infectious Diseases誌オンライン版2017年10月13日号に掲載。 著者らは、コクランのプロトコールに基づき、Cochrane Central Register of Controlled Trials、MEDLINE、Embaseで系統的に文献検索を行い、呼吸器感染症患者による試験からプールされた個々の患者データを、プロカルシトニン濃度に基づいた抗菌薬投与群(プロカルシトニンガイド群)と対照群に無作為に割り付けた。主要評価項目は30日死亡率およびセッティングごとの治療失敗、副次評価項目は抗菌薬の使用、入院日数、抗菌薬の副作用。 主な結果は以下のとおり。・文献検索から特定した990報から919報を除外後、71報の適格性を評価した。適格基準を満たした12ヵ国の26試験から6,708例のデータを収集した。・30日死亡率は、プロカルシトニンガイド群では対照群よりも有意に低かった(プロカルシトニンガイド群3,336例中286例[9%]、対照群3,372例中336例[10%]、調整オッズ比[OR]0.83 [95%CI:0.70~0.99]、p=0.037)。・死亡率におけるベネフィットは、感染のセッティングおよびタイプによって差はなかった(相互作用のp>0.05)が、プライマリケアおよび急性気管支炎患者では死亡率は非常に低かった。・プロカルシトニンガイドにより、抗菌薬への曝露も2.4日減少し(5.7 vs.8.1日[95%CI:-2.71~-2.15]、p<0.0001)、抗菌薬による副作用も減少した(16% vs.22%、調整OR:0.68[95%CI:0.57~0.82]、p<0.0001)。

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精液でわかるのは妊孕性だけではない!?

 不妊治療において男性が受ける精液検査では、精子の数や運動率など形態的な検査が中心で、精液中の微量成分の分析はほとんど行われていない。精液には精子の運動性や持久性に関わる成分が含まれ、さらに脂肪酸やアミノ酸なども含まれることから、妊孕性に加えて健康状態のチェックにも、精液の成分検査が使える可能性があるという。2017年10月6日、精液検査の確立を目指して設立されたベンチャー企業の株式会社ダンテが、都内で記者発表会を開催。同社が実施した精液のバイオマーカーとしての有用性や生活習慣の影響を調べた調査結果とともに、精液の郵送検査プロジェクトの開始を発表した。「食生活が肉中心」と答えた人で精液中の亜鉛濃度高 同社では、23~58歳の健康な男性80例を対象とした精液成分の調査を行い、精液中亜鉛、テストステロン、8-OHdG、精液量、精子濃度を測定。同時に生活習慣についてのアンケート調査を実施した。 その結果、精液中のテストステロン濃度は、20代をピークに30代で急激に減少し、40代、50代と指数関数的に減少。逆にDNAの酸化ストレスマーカーである8-OHdGは40代、50代で増加する傾向がみられた。また従来から関連が指摘されている、精液中の亜鉛濃度と精子数の関係については、亜鉛濃度が高いほど総精子数が多い傾向が確認された。 普段の食生活との関連をみると、「魚の方が多い」と答えた人と比べて、「肉の方が多い」と答えた人の方が精液中の亜鉛濃度が高く、「肉中心」と答えた人はさらに多い傾向がみられた。また睡眠時間については、「7~9時間」と答えた人に比べて「3~5時間」と答えた人で8-OHdG濃度が高かった。同社の取締役を務める堀江 重郎氏(順天堂大学医学部泌尿器科学講座 教授)は「これまでほとんど行われてこなかった精液中の成分を分析していくことで、妊孕性だけでなく、男性の健康状態を反映するバイオマーカーとして精液の活用が可能なのではないかと考えている」と語った。精子の運動率を精液の成分が左右する 同じく取締役を務める島田 昌之氏(広島大学 大学院生物圏科学研究科 教授)が続いて登壇し、畜産分野での精液研究について紹介。人工授精の成功率を上げるために、ウシやブタなどでは精液成分と授精の関係について、ヒトよりも研究が進んでいるという。「ブタ精液の研究では、精子が卵子にたどり着くための精子の運動率は、精子自身の能力だけでなく、精液の液成分の性質によって大きく左右されることがわかっている」と島田氏。すでに技術応用されており、現在市場に出ている国産ブタの1/3程度が、これらの研究結果を活用した人工授精用精液を使って生産されているという。堀江氏は、「これまで獣医学と人間の医学の間での情報交換はほとんど行われてこなかった。知見を共有していきたい」と連携に期待を寄せた。クラウドファンディングをスタートし検体を収集 最後に、代表取締役を務める瀧本 陽介氏が、精液検査手法の確立にむけて、クラウドファンディングによる資金調達と精液検体の収集プロジェクトを開始することを発表。このプロジェクトでは、支援者に精液の郵送検査キットを送付し、亜鉛/テストステロン/スペルミン/クレアチンの4項目の検査結果と、生活習慣についてのアンケート結果を組み合わせた分析結果をフィードバックするという。瀧本氏は、「まずは多くのデータを収集し、正常範囲や生活習慣との関連、妊孕性や疾病リスクとの関連を明らかにしていく。精液検査データベースの確立を目指したい」と語った。■参考株式会社ダンテホームページ

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先天性ジカウイルス症候群、石灰化は診断指標にならず/BMJ

 新生児の先天性ジカウイルス症候群の診断では、「脳石灰化の検出を主要な基準とみなすべきではなく、石灰化の非検出を診断の除外基準として用いるべきではない」とする所見を、ブラジル・Barao de Lucena病院のNatacha Calheiros de Lima Petribu氏らが示した。先天性ジカウイルス症候群の小児について、出生直後と1年時点に受けた脳CT所見を比較した症例シリーズ研究の結果で、BMJ誌2017年10月13日号で発表した。37例の出生直後と1年時点の脳CT所見を比較 先天性ジカウイルス症候群でみられる水頭症の病態生理は、十分に解明されておらず、同症候群児の多くは水頭症のリスクのため、フォローアップ脳CTを受ける。勧告では、生後10~12ヵ月で少なくとも1回の脳スキャンを受けることとされているが、一方でそのような小児の脳画像所見の変化を報告したフォローアップ研究はなく、研究グループは、脳石灰化にフォーカスして初回脳CTとフォローアップ脳CTの所見を比較(石灰化パターンの違いを評価)した。 対象はBarao de Lucena病院で、2015年の小頭症アウトブレーク中に先天性ジカウイルス症候群の可能性例(probable)/確定例(confirmed)と診断され、出生直後と1年時点で脳CTを受けていた37例であった。 37例のうち、22例(59%)が男児。先天性ジカウイルス症候群の確定例は29例、8例は可能性例であった。フォローアップ脳CTでは、15例(41%、95%信頼区間[CI]:26~57%)が水頭症と診断されている。 初回脳CTが行われた対象児の年齢範囲は、生後1~138日(中央値11.5日)であり、フォローアップ脳CTは105~509日(中央値415日)で行われた。 37例中28例は、初回およびフォローアップ脳CTを同一の病院で受けていた。画像取得パラメータはすべての対象児で同一であり、9例は初回およびフォローアップ脳CTを同一の機器で受けていた。34例で石灰化が減退 初回脳CTでは、全37例で脳の石灰化が認められた。大部分が皮質-白質の境界面でみられた。 しかしフォローアップ脳CTでは、34例(92%、95%CI:79~97%)において石灰化の数、サイズ、密度、またはそれら複合の減少が認められた。1例では石灰化が視認できなくなっていた。一方、変化が認められなかったのは2例であった。石灰化の増加例はなかった。 フォローアップ時に視認ができなくなっていたのは、主に頭頂葉と後頭葉の皮質-白質境界面の石灰化であった。 これら画像所見は、臨床的改善とあらゆる面で関連していなかった。

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One dose fit all!の限界(解説:後藤信哉氏)-757

 いわゆるNOACs、DOACsの臨床開発に当たって、選択的抗トロンビン薬では有効性、安全性は薬剤の用量依存性と予測していた。開発試験の結果が出るまで、Xa阻害薬では出血合併症には用量依存性が少ないとの期待があった。急性冠症候群を対象とした第II相試験の結果を見て、抗Xa薬でも用量依存性に重篤な出血合併症が増加することを知って失望した。 それでも抗Xa薬は競争相手のワルファリンの自由度を縛ることによって、見かけ上安全な薬剤として開発、上梓された。論理の緻密な英語では「PT-INR 2~3を標的としたワルファリン治療より安全」と必ず述べるが、あいまいな日本語では「ワルファリン治療より安全」との誤解も広まった。目の前の自分の患者の予後を最重視する臨床医にはメーカー、メーカーの教育を受けた医師の「ワルファリン治療より安全」が、現場では「?」であることをすぐに実感する。 本論文は台湾の医療データベースの解析である。重篤な出血合併症の発症率は1%程度で第III相試験より著しく少ない。報告されていない出血もあると想定されるが、実臨床では添付文書に規定された用量よりも少量を使用していることが、出血イベントの実態が少ない原因と想定される。 「One dose fit all」と喧伝されたNOACsであるが、アミオダロン、フルコナゾールなどの併用性では出血合併症が多い。いわゆるNOACs、DOACsであっても薬剤との相互作用は重篤な出血イベントを倍増させるほどのインパクトがある。ワルファリンと異なり、個別最適化のためのバイオマーカーはない。INRの延長に相当する黄色信号なしに、いきなり出血の赤信号となるNOACs、DOACsを、実態を知りながら服用したいと思うヒトはきわめて少ないと私は思うが、いかがだろうか?

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脳卒中予防の重要性とアスピリンのインパクト!(解説:後藤信哉氏)-755

 冠動脈疾患、脳血管疾患、末梢血管疾患は全身の動脈硬化と血栓性が局所臓器にて症状を発現した疾病である。世界から外来通院中の安定した各種動脈硬化、血栓性疾患6万8千例を登録、観察したREACH registry研究では、冠動脈疾患、脳血管疾患、末梢血管疾患ともに年間の脳卒中の発症が最大の問題であることを示した。脳卒中の発症率が最も低い冠動脈疾患でも脳卒中発症率は年間1.6%であり、実臨床における新規に診断された心房細動症例の脳卒中発症率と同程度であった。価格の高い新薬を特許期間内に売り切ろうとするのか、年間3%程度に重篤な出血イベントを惹起することが第III相試験にて確認されている経口抗トロンビン薬、抗Xa薬がNOACs、DOACsなど非科学的なネーミングにより非弁膜症性心房細動に広く使用されているのは筆者の驚くところである。非弁膜症性であっても心房細動を合併すれば近未来の脳卒中リスクは増える。しかし、すでに脳卒中を発症した症例の再発率ほど発症リスクが高くなるわけではない。年間3%という重篤な出血合併症というコストに見合う効果を、非弁膜症性心房細動の脳卒中1次予防にて示した臨床研究は過去に施行されていない。同じく年間3%以上の重篤な出血性合併症を惹起する、INR 2~3を標的とした、現実の医療とは乖離した過去の「仮の標準治療」より出血が少ないといっても、年間3%以上の重篤な出血合併症は1次予防にて受け入れられる水準ではない。 心房細動になれば左房内の血流がうっ滞するように「思える」。血流がうっ滞すると左房内に血栓ができる「気」がする。このような「思い」「気」は、科学的に証明されていない。さらに、血流うっ滞部位の血栓には凝固系の寄与が大きい「雰囲気」がある。この「雰囲気」も科学的には証明されていない。むしろ、体内の血栓は血流条件にかかわらず血小板と凝固系の混合血栓であることが科学的事実である。 生体には連続性がある。加齢とともに心房細動の有病率が増加するのは事実であるが、心房細動の発症とともにヒトが激変するわけではない。心筋梗塞後の症例であってもCHADS2スコアが高ければ脳卒中リスクは高い。脳卒中の発症に対するCHADS2スコアと心房細動の寄与を比較して後者が大きいわけではない。さらに、心房細動の症例の脳卒中の多くが心原性脳塞栓であるわけでもない。高齢でCHADS2スコアの高い症例は心房細動の有無にかかわらず脳卒中予防が重要である。 COMPASS試験では冠動脈疾患、末梢血管疾患を対象に1)2.5mg×2/日の極微量のリバーロキサバンとアスピリンの併用、2)5mg×2/日の微量のリバーロキサバン、3)アスピリン単独の3群の比較を行った。2.5mg×2/日の極微量のリバーロキサバンは過去にアスピリン・クロピドグレルとの併用により急性冠症候群の心血管イベントとステント血栓症を低減させた用量である。アスピリンを抜いてクロピドグレル、チカグレロルと併用したときには抗血小板薬に比較した有効性を第II相試験において示せなかった。動脈系における極微量のリバーロキサバン開発試験を素直にみると、極微量のリバーロキサバンは心血管イベント発症予防に有効であるが、出血は増加させる。有効性はアスピリンとの併用時に明確になる。出血合併症は増加するが20mg×1/日に比較すれば少ない。今まで世界では20mg/日、日本では15mg/日を標準用量として心房細動の2次予防中心に販売攻勢をかけた開発企業には方向転換になるが、COMPASS試験はアスピリンとの併用における2.5mg×2/日にリバーロキサバンの有効性を再確認させるインパクトがあった。脳卒中予防効果も確認された。重篤な出血合併症は増加するが、20mg(15mg)×1/日よりは少ない。心血管病の2次予防でもあるため出血イベントリスクも受け入れやすい。出血リスクとの釣り合いが取れなかった非弁膜症性心房細動から、心血管病の再発予防の極微量投与に販売方針を転換してくれれば、わけのわからないうちに重篤な出血リスクに曝露される非弁膜症性心房細動の症例を減らせるかもしれない。重要なことは低リスクにおける脳卒中予防である。COMPASS試験ならば実臨床に投影できる可能性があると筆者は期待している。

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うつ病と双極性障害、自殺企図リスクが高いのは

 自殺企図は主な気分障害と関連しており、成人における自殺企図のリスクは、うつ病よりも双極性障害で高いといわれている。この関係は、若者でも同様かもしれないが、システマティックかつ定量的に検討したエビデンスはない。イタリア・Catholic University of the Sacred HeartのFranco De Crescenzo氏らは、小児または青年の双極性障害およびうつ病患者の自殺企図について、ランダム効果メタ解析を実施した。Journal of the American Academy of Child and Adolescent Psychiatry誌2017年10月号の報告。 双極性障害またはうつ病と診断された小児または青年における、自殺企図の割合を比較した研究報告を検索し、ランダム効果メタ解析を行った。 主な結果は以下のとおり。・1995~2017年までの研究報告は6件であった。・対象は、米国および韓国の気分障害と診断された2,303例(3~18歳)。・自殺企図の割合は診断により有意に異なっており、双極性障害(31.5%)>うつ病(20.5%)>軽躁または躁病のみ(8.49%)であった。・メタ解析では、双極性障害>うつ病で自殺企図のリスクは有意に異なっており(OR:1.71、CI:1.33~2.20、p<0.0001)、自殺企図と自殺念慮を有する研究を除外した場合でも同様であった(OR:1.64、CI:1.26~2.15、p<0.0001)。 著者らは「若年気分障害患者における自殺企図のリスクは、双極性障害>うつ病>>軽躁または躁病のみ>>一般の若年集団であった」としている。■関連記事双極性障害患者の自殺、治療パターンを分析双極性障害の自殺企図、“だれ”よりも“いつ”がポイント双極性障害に対する抗けいれん薬の使用は、自殺リスク要因か

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NSCLC1次治療におけるペムブロリズマブ単独治療のOS結果(KEYNOTE-024)/WCLC2017

 KEYNOTE-024試験は、未治療のPD-L1高発現(TPS≧50%)の転移性NSCLC患者305例を対象にペムブロリズマブ(商品名:キイトルーダ)単独投与群(n=154)と標準治療のプラチナベース化学療法群(n=151)を比較した、国際無作為化オープンラベル第III相臨床試験。本年(2017年)9月の欧州臨床腫瘍学会(ESMO2017 Congress)では、追跡期間11.2ヵ月の中間解析が発表され、ペムブロリズマブ群の有意なPFSの改善が報告されたが、全生存期間(OS)は未到達であった。10月に横浜で開催された第18回世界肺学会(WCLC2017)では、アップデートされたOSの結果が米国・The Sidney Kimmel Comprehensive Cancer CenterのJulie R Brahmer氏により発表された。 今回の報告は、追跡期間中央値25.2ヵ月の解析結果。OS中央値はペムブロリズマブ群30.0ヵ月(18.3~未到達)、化学療法群は14.2ヵ月(9.8~19.0)と、ペムブロリズマブ群で有意に死亡リスクが減少した(HR:0.63、95% CI:0.47~0.86、p=0.002)。奏効率はペムブロリズマブ群で45.5%(37.4~53.7)、化学療法群で29.8%(22.6~37.8)であった。奏効期間はペムブロリズマブ群では未到達(1.8+ヵ月~20.6+ヵ月)、化学療法群では7.1ヵ月(2.1+ヵ月~18.1+ヵ月)であった。 ペムブロリズマブの安全性は、転移性NSCLCのこれまでの試験と一貫していた。治療関連有害事象発生率はペムブロリズマブ群76.6%、化学療法群90.0%であった。ペムブロリズマブ群の免疫関連有害事象(irAE)発生率は33.8%、うちGrade3以上発生率は13.6%であった。irAEで多くみられるものは、甲状腺機能低下症、肺臓炎、甲状腺機能亢進症、重篤な皮膚毒性、infusion reactionであった。■参考KEYNOTE-024試験(Clinical Trials.gov)MSD株式会社ニュースリリース■関連記事PD-L1高発現NSCLC1次治療、ペムブロリズマブKEYNOTE-024試験の日本人データ/日本臨床腫瘍学会PD-L1高発現NSCLCの初回治療はペムブロリズマブ?KEYNOTE-024のPFS2データ/ASCO2017

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国内初の慢性便秘症診療ガイドライン発刊―便秘の定義や治療推奨明確に

 日本消化器病学会関連研究会 慢性便秘の診断・治療研究会は、今月『慢性便秘症診療ガイドライン』を発刊した。高齢者を中心に有症状者は増え続け、その数は1,000万人超といわれる慢性便秘だが、これまで本邦においては診断や治療に関する明瞭な指針がなかった。本ガイドラインでは、診療に当たる医師らのコンセンサスを図るべく、「便秘」を定義。治療についてはClinical Question(CQ)を設定し、ステートメントとともにエビデンスレベルと推奨度を示した。以下でその概略を紹介する。「状態名」としての便秘を改めて定義 排便習慣には個人差が大きく、患者が「便秘」という言葉で意味する内容もさまざまだが、本ガイドラインでは、「本来体外に排出すべき糞便を十分量かつ快適に排出できない状況」を便秘と定義。また、便秘症については、「便秘による症状が現れ、検査や治療を必要とする場合であり、その症状として排便回数減少によるもの(腹痛、腹部膨満感など)、硬便によるもの(排便困難、過度の怒責など)と便排出障害によるもの(軟便でも排便困難、過度の怒責、残便感とそのための頻回便など)がある」としている。 一方、何らかの理由で経口摂取量が不十分な場合は排便回数が減少するのは当然であり、この理由で排便の回数や量が少ないのは真の便秘ではない。また、残便感を訴える患者の中には強迫観念のために、「本来体外に排出すべき糞便」が直腸内に存在しないにもかかわらず、残便感(偽の便意)を訴え、過度に怒責したり、頻回にトイレに行ったりする排便強迫神経症も少なからず存在し、そのような患者も真の便秘症とはいえない、としている。治療法をエビデンスレベルと推奨度で評価 治療については、生活習慣の改善や薬物療法などの保存的治療に関するCQを11項目、順行性洗腸法や大腸切除術などの外科的治療に関するCQを3項目設定。それぞれにステートメントと、関連する文献エビデンスを評価したエビデンスレベル(A~D)と、推奨度(1:強い推奨、2:弱い推奨)を表記している。 このうち、浸透圧性下剤の使用については「慢性便秘症に対して有用であり使用することを推奨」している(推奨度1、エビデンスレベルA)。ただし高齢者については、腎機能が正常な場合も含めて、マグネシウムを含む塩類下剤は「慎重投与」とし、定期的に血清マグネシウム濃度を測定するよう注意を呼び掛けている。 上皮機能変容薬についても、本ガイドラインでは「有用であり、使用することを推奨する」としている(推奨度1、エビデンスレベルA)。ただし、ルビプロストンについては「妊婦には投与禁忌であり、若年女性に生じやすい悪心の副作用にも十分に注意する必要がある」としている。 一方、便秘型過敏性腸症候群の治療薬として本年、保険適応を取得したリナクロチドについては、「副作用として下痢がもっとも多く報告されており、腹痛、鼓腸なども報告されているが、深刻な副作用はこれまでに報告されていない」としたうえで、「日本では市販後間もないため、内服後の症状に注意して用いる必要がある」としている。■関連記事もはや「秘め事」ではない!? 患者1,000万人超の慢性便秘の考え方

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経口JAK阻害薬、乾癬性関節炎の症状を改善/NEJM

 経口ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬トファシチニブは、コントロール不良の乾癬性関節炎患者の症状をプラセボに比べ有意に改善するが、有害事象の頻度は高いことが、米国・ワシントン大学のPhilip Mease氏らが行ったOPAL Broaden試験で示された。研究の成果は、NEJM誌2017年10月19日号に掲載された。トファシチニブは、共通γ鎖含有サイトカイン、インターフェロン-γ、インターロイキン(IL)-12などの乾癬性関節炎の発症に関与する多くのサイトカインのシグナル伝達に影響を及ぼす。JAKの阻害により、関節や関節外部位の炎症細胞の活性化や増殖、および乾癬性関節炎患者の関節破壊や乾癬性の皮膚の変化に関連する細胞の活性化や増殖に関与する、複数のシグナル伝達経路の調節が可能とされる。実薬対照、プラセボと比較する無作為化試験 OPAL Broaden試験は、従来の合成疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD)の効果が不十分であるコントロール不良の乾癬性関節炎患者の治療における、トファシチニブの有用性を評価する二重盲検実薬対照プラセボ対照無作為化第III相試験である(Pfizer社の助成による)。 患者登録は、2014年1月~2015年12月に欧米を中心とする126施設で行われ、422例が登録された(373例が試験を完遂)。被験者は、2対2対2対1対1の割合で、トファシチニブ5mg(1日2回)を経口投与する群(107例)、トファシチニブ10mg(1日2回)を経口投与する群(104例)、アダリムマブ40mg(2週ごと)を皮下投与する群(106例)、プラセボを投与し3ヵ月時に盲検下でトファシチニブ5mgに切り替える群(52例)、プラセボを投与し3ヵ月時に盲検下でトファシチニブ10mgに切り替える群(53例)にランダムに割り付けられ、12ヵ月間の追跡が行われた。3ヵ月時の評価では、2つのプラセボ投与群(合計105例)を統合して解析を行った。 主要エンドポイントは、3ヵ月時に米国リウマチ学会(ACR)基準による20%以上の改善(ACR20)が得られた患者の割合、および3ヵ月時の健康評価質問票の機能障害指数(HAQ-DI)のスコア(0~3点、点数が高いほど障害が重度)のベースラインからの変化であった。 ACR20は、68関節中の圧痛関節と66関節中の腫脹関節の数、および5つのドメイン(患者による関節炎の活動性の総合評価、担当医による関節炎の活動性の総合評価、患者による関節炎痛の総合評価[3項目とも視覚アナログ尺度の0~100mmで評価]、HAQ-DIによる障害度、急性期反応物質の値[高感度C反応性蛋白])のうち3つ以上のベースラインから20%以上の改善と定義した。HAQ-DIスコアは、ベースラインからの0.35点の低下を、乾癬性関節の臨床的に重要な改善の最小値とした。2つの用量とも、2つの主要エンドポイントを達成 ベースラインの4群の平均年齢は46.9±12.4~49.4±12.6歳、女性が47~60%含まれた。乾癬性関節炎の平均罹病期間は5.3±5.3~7.3±8.2年、HAQ-DIスコアは1.1±0.6~1.2±0.6点であった。付着部炎(Leeds Enthesitis Indexスコア)、腫脹関節数、メトトレキサート使用率(いずれもアダリムマブ群で低い)、グルココルチコイド使用率(トファシチニブ10mg群で低い)を除き、治療群間の背景因子はバランスが取れていた。 3ヵ月時のACR20達成率は、トファシチニブ5mg群が50%、トファシチニブ10mg群が61%と、プラセボ群の33%と比較して有意に改善し(5mgとプラセボの比較:p=0.01、10mgとプラセボの比較:p<0.001)、アダリムマブ群は52%であった。3ヵ月時にプラセボをトファシチニブに切り替えたため、12ヵ月時の評価では有意差を認めなかった。 HAQ-DIスコアの平均変化は、トファシチニブ5mg群が-0.35点、トファシチニブ10mg群が-0.40点と、プラセボ群の-0.18点に比べ有意に改善し(5mgとプラセボの比較:p=0.006、10mgとプラセボの比較:p<0.001)、アダリムマブ群は-0.38点であった。12ヵ月時の評価では有意な差はなかった。 3ヵ月時までの有害事象の発現率は、トファシチニブ5mg群が39%、トファシチニブ10mg群が45%、アダリムマブ群が46%、プラセボ群は35%で、12ヵ月時までの発現率は、5mg群が66%、10mg群が71%、アダリムマブ群が72%、プラセボからトファシチニブ5mgに切り替えた群は69%、プラセボからトファシチニブ10mgに切り替えた群は64%であり、プラセボ群のほうが低い傾向がみられた。試験期間中に、トファシチニブ投与例でがんが4件、重篤な感染症が3件、帯状疱疹が4件認められた。 著者は、「長期的な有効性や安全性を評価するために、さらなる検討を要する」としている。

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クローン病と潰瘍性大腸炎の罹患率と有病率、世界的な傾向は?/Lancet

 炎症性腸疾患(IBD)は、21世紀において世界的な疾病となっている。中国・香港中文大学のSiew C. Ng氏らが各国のIBDの罹患率と有病率の変化を調べた結果、IBDは今世紀に入り、社会の西洋化が進む新興工業国で罹患者が急増し世界的な疾病になったこと、西洋諸国では罹患率は安定しているが有病率は0.3%を上回っており、疾病負荷は高いままであることを明らかにした。著者は、「示されたデータは、この複雑でコストのかかる疾病をマネジメントするために、IBDの予防およびヘルスケアシステムの革新に関する研究が必要であることを強調するものであった」とまとめている。Lancet誌オンライン版2017年10月13日号掲載の報告。クローン病と潰瘍性大腸炎の有病率などを報告した試験をレビュー 検討は、2016年12月31日時点でMEDLINEとEmbaseを検索し、クローン病または潰瘍性大腸炎の罹患率もしくは有病率を報告していた1990年以降の試験論文を特定し、観察的な住民ベース試験を対象としてシステマティックレビューにより行われた。住民ベース試験は、特定地域の居住者全員を対象としており、患者がその地域を代表している場合とみなした。また、レビューには、潰瘍性大腸炎とクローン病の報告が分かれていた試験を包含した。オリジナルデータを報告していない試験、小児のIBD(診断時の年齢が16歳未満)の罹患率または有病率のみを報告している試験は除外した。 最終的にシステマティックレビューの包含基準を満たしたのは147試験。そのうち、クローン病または潰瘍性大腸炎の罹患率を報告していたのは119試験、有病率を報告していたのは69試験であった。 研究グループは、クローン病と潰瘍性大腸炎の罹患率および有病率についてコロプレスマップを作成(区分地域は北米、東ヨーロッパ、北ヨーロッパ、南ヨーロッパ、西ヨーロッパ、東アジア、東南アジア、南アジア、西アジア、南米、オセアニア、アフリカ)。時間的傾向分析を用いて年率変化(annual percentage change:APC)を95%信頼区間(CI)値とともに算出し、変化について評価した。クローン病と潰瘍性大腸炎の有病率、ヨーロッパで最も高値 クローン病と潰瘍性大腸炎の有病率が最も高値であったのはヨーロッパで、潰瘍性大腸炎はノルウェー(北ヨーロッパ)で505例/10万人年、クローン病はドイツ(西ヨーロッパ)で322例/10万人年であった。また、北米も高値で、潰瘍性大腸炎は米国で286例/10万人年、クローン病はカナダで319例/10万人年であった。 北米(米国、カナダ)、オセアニア(オーストラリア、ニュージーランド)、ヨーロッパの多数の国(デンマーク、ドイツ、ハンガリー、スウェーデン、英国)で、IBDの有病率が0.3%を超えていた。 全体的には、クローン病の16/22試験(72.7%)および潰瘍性大腸炎の15/18試験(83.3%)が、北米およびヨーロッパのIBDの罹患率が安定または低下していることを報告していた。一方、1990年以降、罹患率が上昇していたのは、アフリカ、アジア、南米の新興工業国で、たとえばブラジル(1988~2012年のAPC、クローン病+11.1%[95%CI:4.8~17.8]、潰瘍性大腸炎+14.9%[10.4~19.6])、台湾(1998~2008年、+4.0%[1.0~7.1]、+4.8%[1.8~8.0])などで上昇が認められた。韓国では、1991~2005年の間は上昇が認められたが(クローン病+13.8%[8.7~19.0]、潰瘍性大腸炎+9.5%[2.7~16.7])、2006~12年は安定していた(-2.4%[-4.7~0.0]、-2.2%[-4.6~0.2])。

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低酸素血症のない脳卒中急性期患者に酸素投与は推奨できない(解説:内山真一郎氏)-754

 低酸素は、脳卒中発症後数日間にはよく起こるが、間欠的なことが多く、気づかれないこともある。酸素補給は低酸素や脳卒中症状悪化を予防しうるので、回復を改善する可能性がある。本研究は、通常の予防的な低用量の酸素補給が90日後の死亡と後遺症を減らすかどうか、またもしそうなら低酸素がもっとも多く起こり、酸素投与がリハビリテーションの邪魔をしない、夜間だけの酸素補給が持続的な補給よりいいのかを評価することを目的として行われた。 この単盲検の無作為化臨床試験には英国の136施設から、酸素療法の明らかな適応や禁忌のない、入院後24時間以内の8,003例の成人の急性脳卒中患者が登録された。患者は、72時間の持続的な酸素、3夜の夜間酸素、対照(臨床的に適応がある場合に限り酸素)のいずれかに1 vs.1 vs.1で無作為割り付けされた。酸素は、ベースラインの酸素飽和度が93%以下なら3L/min、94%以上あれば2L/minがnasal tubeから投与された。一次評価項目は、郵送の質問票による90日後の改変ランキン尺度スコアであった。 結果は、転帰良好の非補正オッズ比が、酸素 vs.対照で0.97(95%信頼区間:0.89~1.05、p値=0.47)、持続酸素 vs.夜間酸素で1.03(95%信頼区間:0.93~1.13、p値=0.61)であり、いずれも有意差がなかった。非低酸素の急性脳卒中患者では、低用量の酸素補給は3ヵ月後の死亡や後遺症を減らさなかったので推奨できないというのが結論である。

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第10回 30%のリスク、どう伝える?【患者コミュニケーション塾】

30%のリスク、どう伝える?先日、都内の病院で56歳の夫が亡くなったという女性から電話相談が届きました。夫は人間ドックでひっかかり、胃の精密検査を受けたところ、進行性の胃がんと診断されたそうです。夫婦揃って受けた術前の説明では、「恐らくリンパ節に転移していると思われるので、初期ではなく進行性の胃がんです。膵臓にまで転移が拡がっていれば拡大手術になりますが、7対3で拡大手術はないでしょう」と言われ、合併症についても一般的な胃がんの手術による内容に限定されていたそうです。しかし実際に開腹してみると、がんは膵臓にも浸潤していて、一部膵臓を切除する拡大手術になってしまいました。それでも術後は「拡大手術になりましたが、手術は成功しました」と説明を受けて、とりあえず一息ついたのだそうです。ところが2日後、容態が急変したとの知らせが病院から入りました。妻が驚いて病院に駆けつけたところ、膵臓が縫合不全を起こし、膵液が漏れて血管を溶かし、体内で大出血が起こっていると聞かされました。そして、あれよあれよという間に夫は亡くなってしまったのです。進行がんとは言われていたけれど、まさか手術で死亡する可能性など考えてもいなかったため、妻は大混乱に陥りました。突然の死亡によるショックと悲しみのなかでの葬儀、夫のきょうだい、親戚への対応、さらに自営業だった夫の仕事の後始末など、しばらくは大変な日々だったそうです。そして2ヵ月ほど経ってようやく少し落ち着き、インターネットで調べてみたところ、膵臓を切除する手術となると膵液漏の合併症の可能性が非常に高まり、かなり危険を伴った手術になることがわかりました。それならば、なぜ死亡する可能性があることを事前に説明してくれなかったのかという疑問が抑えきれなくなったそうです。死亡する可能性があると事前に聞かされていれば、手術を受ける前に夫婦で話し合うこと、準備することも違っていたと嘆かれました。また、夫の死について病院はどのように受け止めているのかもきちんと説明を受けたいとのことでした。私は相談を伺いながら、この方の夫の死は医療に起因した予期せぬ死亡である(死亡する可能性について個別性のある説明をしていなかった)可能性が高いので、2015年10月から始まった医療事故調査制度の報告対象になるかもしれないと考え、その制度についても相談のなかで説明し、病院との話し合いの方法についてアドバイスしました。その後の報告で、「ドクターと話し合ってきましたが、合併症だったの一点張りで納得のいく説明はありませんでした。医療事故調査制度に基づく報告についても、『合併症なので報告していません』と言われました」とのことでした。私は、医療である程度安全性が確保された検査や治療は、リスクが起きる確率は0.1%以下と聞いています。しかし、この方の場合、「7対3で拡大手術になる可能性はない」と言われたということは、拡大手術になる可能性は「30%もある」ということです。それは決して低い数字ではありません。やはり、30%も可能性があるならば、拡大手術になった場合のリスクについても説明はあってしかるべきかと思います。また、医療事故調査制度は、医療に起因した死亡で、死亡することを予期できなかったと管理者が最終的に判断した場合ですから、合併症かどうかは報告の判断には関係しないことだと思います。たとえ0.1%であっても、30%であっても、そのなかに入ってしまえば当事者にとっては100%の出来事になります。しかも、30%という数字の持つ意味を医師と患者側では共有できていないことがしばしばです。その辺りを、いかに医療の現実に即して説明するかも問われているのだと思います。

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慢性期統合失調症、陰性症状の予測因子は:県立広島大

 県立広島大学の藤巻 康一郎氏らは、統合失調症患者の長期入院に対する、陰性症状と主要な指標との関連を調査した。また、陰性症状の臨床的決定要因の解明についても検討を行った。Psychiatry research誌オンライン版2017年9月24日号の報告。 指標因子には、年齢、罹病期間、入院期間、発症年齢、教育年数、喫煙状態、BMI、血清トリグリセリド濃度、総コレステロール、尿酸、心電図によるQTc間隔持続時間、抗精神病薬および抗コリン作用薬の等価換算量、神経認知機能、薬物誘発性錐体外路症状、不随意運動、精神症状を用いた。これらの因子と陰性症状との関連を調査するため、スピアマンの順位相関係数を算出し、回帰分析を行った。 主な結果は以下のとおり。・陽性症状は、BPRSで評価した陰性症状と正の相関が認められた。・発症年齢は、陰性症状と負の相関が認められた。・重回帰分析では、非定型抗精神病薬の等価換算量と陽性症状が、陰性症状を予測することが示された。 著者らは「陰性症状の重症度の主要な指標であるこれらの予測因子に対して理解を深めることは、慢性期統合失調症の治療プログラム再考に役立つであろう」としている。■関連記事陰性症状に対する最新レビュー、有効性が確認されている治療は慢性期統合失調症、陰性症状に有効な補助療法統合失調症患者の再入院、ベンゾジアゼピンの影響を検証:東医大

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高血糖を指摘されても4割以上が再検査せず

 MSD株式会社は、2型糖尿病の疑いのある人や高血糖を指摘された人、治療を中断している人など、糖尿病の発症・進行リスクがあると考えられる40歳以上の男女4,700人(各都道府県100名ずつ:男性70人、女性30人)に、糖尿病に関する意識や行動に関するインターネット調査を2017年6月に実施した。調査結果から、糖尿病の発症や進行のリスクを持つ人の43.2%が、リスクを指摘されながらも再検査を受診していないことがわかった。また、44.1%が自身の糖尿病の発症や進行のリスクについて「低い」と答えた。薬物療法については、57.5%が抵抗感を感じているが、服用頻度によって心理的負担が軽減される傾向があった。発症や進行のリスクがあっても、健康診断や検査受診に消極的 医療機関や健康診断で高血糖と指摘された人の43.2%が糖尿病の再検査を受診しておらず、40代では半数以上(50.7%)が未受診であった。未受診の理由は、「放っておいても、再検査の受診についてとくに何も言われないから」(44.0%)が最も多い。続いて、「とくに気になる症状がないから」(22.7%)であった。 健康診断を毎年受診していない人も21.9%存在している。会社員では、毎年受診していない人は10.1%と少ないが、自営業では36.8%、働いていない人では30.9%と、会社員に比べ3倍以上となった。また、毎年受診していない理由は「面倒だから」(35.3%)が最も多かった。自身の発症や進行のリスクを過小評価 糖尿病の発症や進行のリスクがあるにもかかわらず、44.1%がその「リスクは低い」と回答した。リスクが低い理由として「症状を感じていないから」(44.7%)、「太っていないから」(20.0%)との回答もあった。糖尿病は初期には自覚症状がほとんどなく、やせ型でもなり得るという、糖尿病の特徴に関する認識不足が浮き彫りになった。 一方、糖尿病の主な症状(「のどが渇くことが多い」「多尿・頻尿である」「疲れやすい、だるい」)のうち、1つでも実感している人は75.6%に及んだ。働いている場合、自分の健康よりも仕事を優先する人が65.5%に上った。半数以上が薬物療法に抵抗感、心理的負担の少ない治療法には期待 糖尿病未治療者の糖尿病治療に対するイメージには「厳しい食事制限」(64.7%)や「毎日服薬が必要」(59.1%)のほか、「毎日インスリン注射を打つ」(56.5%)という思い込みや先入観が存在することがわかった。糖尿病治療への抵抗感は薬物療法が57.5%と最も多く、食事療法は40.8%、運動療法は27.7%であった。治療薬が週1回服用タイプの場合、63.2%が「心理的負担が減る」と回答した。患者さんのニーズにあった治療薬が選択可能 本調査結果から、東京医科大学病院 主任教授の小田原 雅人氏は、「自身の健康に対する過剰な自信がみられたり、糖尿病に関する知識・関心が低かったりと、糖尿病の発症や進行のリスクがある人たちが適切な対処を十分に行っていない実態が示された」と指摘した。 また、63.2%の人が「飲み薬の頻度が週1回なら、治療の心理的負担が減る」と回答していたことを取り上げ、「週1回治療の選択肢が増えたことで、患者さんのさまざまなライフスタイルやニーズにあった治療薬が選択できるようになっている」とコメントしている。■参考MSD株式会社ニュースリリース

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PARP阻害薬olaparib、乳がんに国内承認申請

 アストラゼネカおよびメルク・アンド・カンパニーは2017年10月23日、日本において、アストラゼネカ株式会社が、BRCA遺伝子変異陽性の手術不能または再発乳を予定効能・効果とするolaparibの医薬品製造販売承認申請を行ったことを発表した。医薬品医療機器総合機構(PMDA)による承認についての判断は、2018年下半期までになされる予定。 本申請はNew England Journal of Medicineに掲載された国際共同第III相試験OlympiADの良好な結果に基づき行われた。OlympiAD試験は302例の病的変異または病的変異疑いに分類される生殖細胞系列BRCA1またはBRCA2遺伝子変異を有するHER2陰性転移乳がん患者におけるolaparib(300mg×2/日)の有効性および安全性を、医師の選択した化学療法(カペシタビン、ビノレルビンもしくはエリブリンのいずれか1つ)と比較検討した非盲検無作為化多施設共同第III相試験。 olaparibの日本における承認申請は、現在審査中の、卵巣がんを対象とした申請に次いで2件目となる。現在、olaparibは、卵巣がんと乳がんに加え、前立腺およびすい臓を含む多岐にわたる腫を対象に臨床試験を実施中である。■参考アストラゼネカ株式会社プレスリリースOlympiAD試験(Cinical Trials.gov)■関連記事PARP阻害薬olaparib、既治療のBRCA乳がんの予後を改善/NEJMPARP阻害薬olaparib、BRCA変異乳がんの生存を42%改善/ASCO2017

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新規インフルエンザ薬S-033188、先駆け審査指定制度下で国内承認申請

 塩野義製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:手代木 功)は、自社創製の新規キャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害薬S-033188について、成人および小児におけるA型又はB型インフルエンザウイルス感染症を適応症として、2017年10月25日付で日本国内における製造販売承認申請を行ったと発表。 S-033188は、既存の薬剤とは異なる作用機序でインフルエンザウイルスの増殖を抑制する新規化合物であり、2015年10月に厚生労働省より先駆け審査指定制度の対象品目に指定されている。S-033188は、成人または小児を問わず、経口による1回のみの錠剤の服用で治療が完結するため、利便性が高く、確実なアドヒアランスが期待できるという。 これまでに実施した健常なインフルエンザ患者を対象とした臨床試験(CAPSTONE-1)では、S-033188は、既存薬のオセルタミビルと比較して、抗ウイルス効果が高く、投与翌日には50%以上の患者(小児を含む)でウイルス力価の陰性化が認められている。そのため、家庭内や学校、職場等でのウイルス伝播、飛沫/空気感染拡大に対しても一定の抑制効果を示すことが期待される。また、薬剤との関係性が疑われる有害事象の発現率がオセルタミビルと比較して有意に低く、従来の治療と同等以上の安全性を示すと考えられる。さらに、S-033188は、非臨床試験において、鳥インフルエンザウイルス(H5N1やH7N9)や、既存のインフルエンザ治療薬に耐性を有するウイルス株を含む、さまざまな亜型のA型インフルエンザウイルスに対してもウイルス増殖抑制効果が確認されている。そのため、パンデミックへの備えとしても重要な薬剤になると考えられる。■参考シオノギ製薬株式会社ニュースリリース■関連記事新インフルエンザ治療薬S-033188、第III相試験結果発表/IDWeek2017

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自傷行為を行った10代、自殺リスクは17.5倍/BMJ

 2001~14年の間に、英国に住む13~16歳の女子で自傷行為が68%増加していたことが明らかとなった。英国・マンチェスター大学のCatharine Morgan氏らが、地域住民を対象に、10代の若者における性別および年齢別の自傷行為発生率の経時的傾向、臨床管理パターン、自傷行為エピソード後の死因別死亡リスクを調査したコホート研究の結果を発表した。近年、小児および青年で自殺率が上昇していることや、精神的苦痛を訴える若年者の急増が報告されているが、非致死的な自傷行為の発生率については国のデータ源がなく定量化が困難であった。著者は今回の結果を踏まえ、「自傷行為増加の原因となるメカニズムをよく理解し、苦しんでいる子供たちへの支援に取り組むことが、公的機関にとって喫緊の課題である」とまとめている。BMJ誌2017年10月18日号掲載の報告。自傷行為の発生率とその後の死亡率を調査 研究グループは、英国のプライマリケア674施設における440万例超の患者記録を含むデータベースClinical Practice Research Datalink(CPRD)、病院データ(Hospital Episode Statistics:HES)、国家統計局(Office for National Statistics:ONS)の死亡記録と、社会経済的貧困の度合いについてはIndex of Multiple Deprivationを用いて検討を行った。 記述的分析として、2001~14年の間に自傷行為を行った10~19歳の患者1万6,912例のデータを調査した。また、このうちHESとONSに該当した8,638例について、年齢・性別・施設をマッチングさせた対照計17万274例とともに、自傷行為後の死因別死亡率について解析した。 主要評価項目は、第1に性別および年齢別の自傷行為年間発生頻度の経時的傾向、第2にメンタルヘルスサービスへの紹介や向精神薬の処方等の臨床管理、第3に全死因死亡・不慮の死(自殺や事故死など)・致死的急性アルコールまたは薬物中毒の相対リスクであった。自傷行為は女子に多く、とくに13~16歳の女子で発生率が急増 自傷行為の年間発生頻度(/1万人)は、男子が12.3に対し女子で37.4と高く、とくに13~16歳の女子では2011年の45.9から2014年の77.0へと68%増加した。 社会経済的貧困度が高い地域でプライマリケア施設に登録された若年患者の自傷行為発生頻度は非常に高かったが、自傷行為エピソード発生後12ヵ月以内のメンタルヘルスサービスへの紹介率は、社会経済的貧困度が最も低い地域の患者と比較して23%低い傾向がみられた。 自傷行為を行った小児および青年は、追跡期間中に不慮の死を遂げるリスクが約9倍高く、とくに自殺(社会経済的貧困を補正したハザード比[HR]:17.5、95%信頼区間[CI]:7.6~40.5)、致死的急性アルコールまたは薬物中毒(34.3、10.2~115.7)のリスクの顕著な上昇が認められた。

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妊娠歴有の女性から男性への輸血は死亡リスクが高い?/JAMA

 赤血球輸血を受けた患者において、妊娠歴がある女性ドナーからの輸血は男性ドナーからの輸血と比べ、男性レシピエントでは全死因死亡率の上昇との関連がみられ、女性レシピエントでは同様の関連は確認されなかった。また、妊娠歴のない女性ドナーからの輸血は、男女ともにレシピエントの死亡率上昇とは関連しなかった。オランダ・Sanquin ResearchのCamila Caram-Deelder氏らが、初回輸血レシピエントを対象にした後ろ向きコホート研究の結果を報告した。これまで、女性ドナーからの赤血球輸血は、男性ドナーと比較してレシピエントの死亡率が高いことが観察されていたが、ドナーの妊娠歴が関与するかは不明であった。JAMA誌2017年10月17日号掲載の報告。輸血患者の死亡率、男性ドナーと女性ドナーの妊娠歴の有無で評価 研究グループは、2005年5月30日~2015年9月1日に、オランダの主要6病院で初回輸血を受けた患者を登録し解析した(最終追跡日2015年9月1日)。主要解析は、単一ドナー(男性ドナーのみ、妊娠歴のない女性ドナーのみ、妊娠歴のある女性ドナーのみ)から赤血球輸血を受けた患者を対象とし、Cox比例ハザードモデルのライフテーブルや時間変数を用いて、各ドナーから受けた輸血と死亡との関連を調べた。主要評価項目は、追跡期間中の全死因死亡率とした。 主要解析対象となったレシピエントは3万1,118例(年齢中央値65歳[四分位範囲:42~77歳]、男性1万4,995例[48%]、女性1万6,123例[52%])で、計5万9,320単位の赤血球輸血を受けた。ドナーは、男性88%、妊娠歴のある女性6%、妊娠歴のない女性6%であった。妊娠歴がある女性からの輸血を受けた男性、死亡リスクが1.13倍 試験対象期間の死亡は、3万1,118例中3,969例であった(死亡率13%)。 男性レシピエントにおける赤血球輸血後の全死因死亡(件数/1,000人年)は、ドナーが妊娠歴のある女性の場合の101に対し男性ドナーの場合は80で、輸血当たりの時間依存性死亡ハザード比(HR)は1.13(95%CI:1.01~1.26、p=0.03)であった。一方、妊娠歴のない女性ドナーからの輸血と男性ドナーからの輸血を比較すると、全死因死亡は78 vs.80で、死亡HRは0.93(95%CI:0.81~1.06、p=0.29)であった。 女性レシピエントにおいては、妊娠歴のある女性ドナー vs.男性ドナーの全死因死亡は74 vs.62、死亡HRは0.99(95%CI:0.87~1.13、p=0.92)であり、妊娠歴のない女性ドナー vs.男性ドナーは74 vs.62、HRは1.01(95%CI:0.88~1.15、p=0.92)であった。 著者は、後ろ向きコホートで死因に関する情報がないことなどを研究の限界として挙げたうえで、「本研究の結果については、今後、さらなる研究で再現性を検証する必要があり、臨床的意義を明らかにするとともに、このような差異が起こるメカニズムを特定することが重要な課題である」とまとめている。

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卵円孔開存は問題か?(解説:後藤信哉氏)-753

 胎児循環では心房中隔の一部としての卵円孔は開存している。出生とともに閉じるのが一般的である。剖検例を詳細に検討すると、20%程度の症例には機能的卵円孔開存を認めるとの報告もある。経食道心エコーでは心房の血流の詳細な検討が可能である。バブルを用いたコントラスト法により機能的卵円孔開存の診断精度も向上した。原因不明の脳梗塞の一部は、静脈血栓が開存した卵円孔を介して左房・左室と移動した血栓が原因と考えられた。とくに、出産時、潜水時などに比較的若いヒトに起こる脳塞栓には卵円孔開存を原因とするものが多いと想定された。 卵円孔が開存しても心負荷は増えない。将来の心不全を防ぐために卵円孔を閉鎖する必要はない。自分の患者が心房中隔欠損症の高齢出産のときには緊張する。1次予防は難しいとはわかっていても、入院時にできた静脈血栓が、腹圧増加時に欠損した心房中隔を介して重篤な脳卒中になるのが心配だからだ。卵円孔開存でも腹圧亢進時などには右・左シャントが起こりうる。1次予防は無理としても、卵円孔開存が明らかで、右・左シャントを介した脳梗塞を発症した後でも、われわれは診療に当たる必要がある。過去に抗血小板薬、抗凝固薬などの有効性が検証されたが明確な結論は得られなかった。卵円孔開存はまれではないが、原因不明の脳卒中を合併するリスクは少ないので、再発予防であってもランダム化比較試験を計画することは困難であった。今回はこの困難な領域において、複数のランダム化比較試験の結果が報告された。 Masらのフランスのグループは抗凝固療法よりも、抗血小板療法よりも、経カテーテル的卵円孔閉鎖と抗血小板薬の併用の予防効果が高いとした(Mas JL, et al. N Engl J Med. 2017;377:1011-1021.)。しかし、経カテーテル的卵円孔閉鎖時の合併症を考えると今後の標準治療に転換するほどのインパクトはない。難しいランダム化比較試験を完遂した努力は賞賛したい。Sondergaardらも同様のランダム化比較試験を行い、同様の結果をNEJM誌に発表した(Sondergaard L, et al. N Engl J Med. 2017;377:1033-1042.)。Saverらの結果も同様であった(Saver JL, et al. N Engl J Med. 2017;377:1022-1032.)。単独の試験の結果と比較して、複数の試験が同時に発表されれば、結果の信頼性は高い。しかし、SaverらはSt. Jude Medical社、SondergaardらはW.L. Gore & Associates社の助成研究である。自社のデバイスをうまく使える技術のある施設を選定したバイアスは否定できない。Masらの公的グラントによる研究も同様の成果を示しているので、技術の上手な術者であれば2次予防にはデバイスを考えてもよいのかもしれない。

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