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PCI施行心房細動患者の抗血栓療法、2剤 vs.3剤/NEJM

 経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を受けた心房細動(AF)患者において、ダビガトラン(商品名:プラザキサ)+P2Y12阻害薬による2剤併用抗血栓療法は、ワルファリン+P2Y12阻害薬+アスピリンの3剤併用抗血栓療法と比較して、出血リスクは低く、血栓塞栓イベントリスクは有意差がないことが確認された。米国・ベイム臨床研究所のChristopher P. Cannon氏らが、日本を含む41ヵ国414施設で実施された国際共同無作為化非盲検比較試験「RE-DUAL PCI試験」の結果を報告した。ワルファリン+2剤併用抗血小板薬を用いた3剤併用抗血栓療法は、PCI後のAF患者に対する標準治療であるが、出血リスクが高く新たな治療戦略が求められていた。NEJM誌オンライン版2017年8月27日号掲載の報告。ダビガトラン2用量の2剤併用と、ワルファリンを含む3剤併用の3群で比較 RE-DUAL PCI試験の対象は、ステント留置を伴うPCIを施行した非弁膜症性AF患者2,725例で、ダビガトラン110mg×1日2回+P2Y12阻害薬群(110mg併用群)、ダビガトラン150mg×1日2回+P2Y12阻害薬群(150mg併用群)、ワルファリン+P2Y12阻害薬+アスピリン群(3剤併用群)のいずれかに無作為に割り付け(米国以外の高齢者は110mg併用群と3剤併用群の2群に無作為化)、6ヵ月以上追跡した。P2Y12阻害薬はクロピドグレルまたはチカグレロルとし、アスピリン(1日100mg以下)はベアメタルステントの場合は1ヵ月後、薬剤溶出ステントの場合は3ヵ月後に中止した。 主要エンドポイントは、大出血または臨床的に問題となる出血イベント(ISTH出血基準)。主な副次エンドポイントは、有効性の複合エンドポイント(血栓塞栓イベント[心筋梗塞、脳卒中、全身性塞栓症]、死亡および予定外の再血行再建術)であった。副次エンドポイントについては、ダビガトラン両群を合わせた2剤併用群の、3剤併用群に対する非劣性について検証した。2剤併用のほうが出血リスクは低く、血栓塞栓イベントリスクに差はなし 平均追跡期間14ヵ月における、大出血または臨床的に問題となる出血イベントの発生率は、3剤併用群26.9%に対し、110mg併用群は15.4%であった(ハザード比[HR]:0.52、95%信頼区間[CI]:0.42~0.63、非劣性のp<0.001、優越性のp<0.001)。150mg併用群(高齢者は米国からの参加被験者のみ)は20.2%で、同群に対応する3剤併用群は25.7%であった(HR:0.72、95%CI:0.58~0.88、非劣性のp<0.001)。 有効性の複合エンドポイントの発生率は、2剤併用群13.7%、3剤併用群13.4%であった(HR:1.04、95%CI:0.84~1.29、非劣性のp=0.005)。重篤な有害事象の発現頻度について有意な群間差は確認されなかった。〔9月12日 記事の一部を修正いたしました〕

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長生きは本当に幸せか(2)(解説:岡村毅氏)-727

 伸びた平均余命のうち多くの期間が、日常生活に他人の助けを要する(dependency)状態であることが報告されている。豊かな高齢社会を構想するために非常に重要な論文である。 まず、「ならばすべての高齢者が最期まで自立できるようにもっと医学を発展させないといかん」という素直な感想もあるかもしれない。しかし医学の発展の結果として寿命が伸びているのであり、さまざまな疾患(脳梗塞、悪性腫瘍…)を乗り越えて何とか生きている方々が障碍を持っているのは仕方がないことのように思われる。 一方で、内科や外科の先生方には奇妙に聞こえるかもしれないが、他人に依存することは悪いことばかりではないと、違うアングルからこの問題を眺めることもできよう。そもそも人間はひとりでは生きていけないものであり、何かしら依存しているものだ。ガンジーはinterdependenceこそが人間の本来の姿であると述べている。ティク・ナット・ハンはinterbeingと言っている。「わしは誰の助けも借りていないぞ」と反論してくる方もいるかもしれないが…。ともあれ自立は素晴らしいと考えることは自然だが、自立していない人は生きる価値がないという悪しき考えが意外に近くに忍び寄っていることに自覚的であるべきだ。 このように考え方を変えてみると新しい時代の研究の潮流が少し見えてくるだろう。認知症予防、身体機能低下予防、フレイル予防、どれも重要だが予防は原理的に完遂しえない。そこで障碍との共存が高齢社会の重要な課題となった。 たとえば近年盛んになされているロボット研究や超小型モビリティ研究は、生産性ではなく本人の権利を守るという文脈で捉えればきわめて倫理的な研究である。あるいは高齢者の社会参加の機会として、たとえば「農業」を利用するという試みがなされつつある。また不安定な高齢者の地域への統合のために、既存の宗教組織(たとえば寺院や教会など)が地域包括ケアに登場する可能性もある。そもそも高齢・障碍・無縁は貧困につながるので、貧困対策こそが高齢社会の最重要課題かもしれない。 なお、本コメントは2015年に同じくCFAS IとIIを比較したCarol Jagger氏らの論文に対するコメント(「長生きは本当に幸せか」)に続くものである。医学の発展は長寿をもたらし、それ自体は大変素晴らしいことである。ここで思考停止せず深掘りするところが、ラッセルやウィトゲンシュタインの活躍した国の面目躍如といえるかもしれない。

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EGFR変異陽性NSCLC1次治療薬としてのオシメルチニブの評価/JCO

 オシメルチニブは、Exon19、21といったEGFR遺伝子変異EFGR遺伝子変異と共にT790M変異に対する強力な阻害薬である。AURA試験に含まれる2つの未治療患者のコホートからEGFR変異型進行非小細胞肺がん(NSCLC)に対する初回治療としてのオシメルチニブの臨床活性と安全性を検討した研究結果が発表された。 この研究では未治療の局所進行または転移性EGFR変異陽性NSCLC患者60例が、オシメルチニブ80mg/日または160mg/日投与を受けた(各コホート30例)。評価項目は、治験担当医評価の客観的奏効率(ORR)、無増悪生存期間(PFS)、および安全性であった。また、オシメルチニブの耐性機構を調べるため、患者がPDとなった時点あるいは後に血漿サンプルを収集した。 主な結果は以下のとおり。・データカットオフ(2016年11月1日)の追跡期間中央値は19.1ヵ月であった。・ORRは、80mg群67%、160mg群87%、全体では77%であった。・PFSは、80 mg群22.1ヵ月(13.7~30.2)、160㎎群19.3ヵ月(13.7~26.0)、全体では20.5ヵ月(15.0~26.1)であった。・血漿サンプル採取38例のうち、50%は血中循環腫瘍DNAが検出不可能であった。・19例中9例は、MET増幅(n=1)、EGFRおよびKRAS増幅(n=1)、MEK1、KRAS、またはPIK3CA変異(それぞれn=1)、EGFR C797S変異(n=2)、JAK2変異(n=1)、HER2 exon20挿入変異(n=1)を含む推定抵抗性機構を有していた。・EGFR T790Mの獲得は検出されなかった。 オシメルチニブは、未治療のEGFR変異進行NSCLC患者において、高いORRと長いPFSを示した。

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機長からの手紙【Dr. 中島の 新・徒然草】(186)

百八十六の段 機長からの手紙カナダのバンクーバーで行われた国際学会に出席したことは前回紹介しました。今回は番外編、行きの飛行機の中で起こった出来事について述べましょう。飛行機の席に座って映画を見ていた時のこと。突然、イヤホンから「medical personnel はいらっしゃいませんか?」という声が聞こえてきました。「俺、英語苦手だし、知らんもんね」と思っていたら、次は日本語で「お客様の中にお医者様はいらっしゃいませんか?」という呼びかけがありました。知らん顔をしているつもりでしたが、なぜか足が勝手に歩いていって男性クルーに「医師です。お手伝いしましょうか?」と声をかけていました。男性クルーは物凄く喜び、早速、機体半ばにあるギャレーに案内してくれました。ギャレーの床には日本人らしい若い女性が転がって腹を押さえて苦しんでいました。すでに褐色の肌のドクターが名乗りをあげており、別のクルーが状況を説明しているところでした。後で知ったところによると、スリランカ出身で今はカナダで働いているドクターだそうです。中島「お疲れ様です。私は医師のナカジーマです。御専門は何でしょうか?」ドクター「ファミリー・プラクティスだ」中島「(ラッキー!)私は脳神経外科医です。どうやらうまく協力できそうですね」ドクター「患者は日本人らしいからな、よろしく頼むよ」早速、苦しんでいる女性に尋ねてみました。痛みは臍の左側のようです。女性「離陸した頃から少し痛かったのですが、だんだん我慢できなくなって」中島「失礼ですが、最終月経はいつですか?」女性「今、7日目くらいです」中島「じゃあ妊娠の可能性はありませんね」女性「ええ」いつだって「女性を見たら妊娠を疑え」です。ドクター「月経はいつだって?」中島「今日が7日目だそうです」ドクター「じゃあ妊娠の可能性はないわけだな」中島「そのようです」ドクター「念の為、彼女にsexually activeかどうか訊いてくれ」中島「は?」そりゃあ若い女性だから重要な情報には違いありませんが、それ、日本語で何て訊けばいいんでしょうか? と、困っていたところにどこからともなく女房が登場して仕切り始めました。女房「こんなところで何してるの? ブランケットをもってきて床に敷きなさい。診察もなにもできないじゃない!」中島「はいっ」女房「学生さん? 引率の先生はいるの?」女性「ええ」女房「じゃあ、呼んできて」クルー「はいっ」一方、ドクターの方はクルーに診察道具をみせてもらっていました。大きなアタッシュケースにズラリと整理された薬品類、シリンジ類、各種サイズの喉頭鏡と挿管チューブ、聴診器、何でもあります。揺れる飛行機の中でガサゴソしないよう、型抜きしたウレタンシートにビシッとはめ込まれていました。聴診と触診の後にやおらドクターは私に尋ねてきました。ドクター「お前はどう思う?」中島「憩室炎とか」ドクター「そうかな」中島「貴方はどう思いますか?」ドクター「頑固な便秘か、尿路結石だろう」中島「なるほど」患者「痛みが少しマシになってきました」ドクター「目的地まであとどのくらいかな?」クルー「4時間ほどです」ドクター「あまり重症でもなさそうだし、緊急に着陸するよりもバンクーバーまで行く方が得策だろう」クルー「分かりました。ところで先生方、お名前をいただけますか?」要領よく記録をとっていたクルーに名刺を渡しました。あまり重症ではなさそうだ、という判断が出たところでクルー達の緊張も解けてきたようです。クルー「前回、機内で急病人が出たときはね、患者さんはもっと重症そうだったし、目的地まで9時間もあるし、ドクターは誰もいなかったのでどうなることかと思いました」中島「そりゃ大変でしたね」クルー「今回は目的地まで4時間だし、ドクターが3人も名乗りをあげてくれたし、本当に助かりましたよ!」一件落着の後、疲れ切って座席に引き返したら知らない間に眠ってしまいました。目的地近くになってふと目が覚めると枕元にそっと手紙が置いてありました。機長からの手紙です。我々の業界で半ば都市伝説となっている「機長からの手紙」とやらは、これか! そう思って開封してみました。「今回の御協力には心から感謝する。貴方が機内で行った医療行為については、たとえ何らかの問題があったとしても我が国の法律に照らして免責されることをお伝えする」それは有り難いですけど、それよりも続きが!「私どもの航空会社からの感謝の気持ちとして」来た来た来た! 帰りは夢のファーストクラスか?「次に利用されるときはディスカウント価格を提供する。予約の際に以下のコードナンバーを入力してくれ。30%のディスカウントだ」えええ、30%のディスカウントって。ファーストクラスじゃないわけ? 期待が大きかった分、思わず脱力してしまいました。まあ、期待する方が悪いんですけど。ともあれ、人助けってのは気持ちがいいものです。目のあったクルー達が次々に御礼を言ってくれるので、こちらも医師らしくニコヤカに振る舞いました。最後に私の体験から読者の皆さんにアドバイスを1つ。機内で診療をすることになった時に、医師に対して最も求められていることは、緊急着陸が必要か否かの判断だと思います。重症度と目的地までの所要時間を勘案して、緊急着陸か目的地まで行くべきかの2択で判断しましょう。緊急着陸の際、どの空港に降りるか或いは引き返すかは、航空会社が決めることなので我々が関知する必要はありません。うまくいくことをお祈りいたします。思わぬ仕事の後で1句機内では 降ろすか否かの 判断だ

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認知症発症への血圧の影響、ポイントは血圧変動:九州大

 これまでの研究では、診察室血圧変動の大きさが、認知障害や認知症のリスク因子であることが報告されている。しかし、家庭での血圧測定によって評価された日々の血圧変動と認知症発症との関連を調べた研究はなかった。九州大学の大石 絵美氏らは、久山町研究に登録されている日本人高齢者の日常血圧変動と認知症リスクとの関連を調査した。Circulation誌2017年8月8日号の報告。 認知症でない60歳以上の日本人高齢者1,674人を対象に、5年フォローアップ調査を行った(2007~12年)。家庭血圧は、毎朝3回測定した(中央値:28日)。日々の収縮期血圧(SBP)、拡張期血圧(DBP)の変動は、自宅でのSBPおよびDBPの変動係数(CoV)として計算し、四分位で分類した。すべての認知症、血管性認知症(VaD)、アルツハイマー型認知症(AD)の発症に対する家庭血圧のCoVレベルのハザード比(HR)および95%信頼区間(CI)は、Cox比例ハザードモデルを用いて算出した。 主な結果は以下のとおり。・フォローアップ期間中に認知症を発症したのは194人、そのうちVaD47人、AD134人であった。・すべての認知症、VaD、AD発症率は、年齢・性別で調整したのち、家庭SBPのCoVレベル増加とともに有意に増加していた(すべて、P for trend<0.05)。・家庭SBPを含む潜在的な交絡因子で調整したのちでも、これらの関連は変化しなかった。・家庭SBPのCoVレベル第4四分位群の人におけるすべての認知症(HR:2.27、95%CI:1.45~3.55、p<0.001)、VaD(HR:2.79、95%CI:1.04~7.51、p=0.03)、AD(HR:2.22、95%CI:1.31~3.75、p<0.001)発症リスクは、第1四分位群の人と比較し、有意に高かった。・家庭DBP血圧のCoVレベルについても、同様の関連が認められた。・家庭SBPレベルは、VaDリスクと有意な関連が認められたが、すべての認知症およびADリスクとは関連が認められなかった。・家庭SBPレベルと家庭SBPのCoVレベルとの間に、認知症の各サブタイプリスクと関連する相互作用は認められなかった。 著者らは「家庭血圧の平均値とは無関係に、日常の血圧変動の増加が、日本人高齢者のすべての認知症、VaD、AD発症のリスク因子であることが示唆された」としている。■関連記事血圧低下は認知症リスクを増加させるか、減少させるか認知症予防の新たな標的、グルコースピーク認知症になりやすい職業は

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心血管イベント抑制薬、肺がん発症も抑制/ESC2017

 IL-1βは炎症性アテローム性動脈硬化症の継続的な進行に関与することで知られているが、がんの微小環境においても、その増殖や転移に関与しているという仮説がある。そのような中、IL-1β阻害薬canakinumab(ACZ885)が、炎症を軽減することによって心血管疾患および肺がんリスクのリスクを低下させるという、最新の試験結果が2017年8月27日、ESC(欧州心臓病学会)2017で発表された。 これは、炎症性アテローム性動脈硬化症患者における、canakinumabの第III相試験CANTOS(Canakinumab Anti-inflammatory Thrombosis Outcomes Study)の探索的研究の結果である。CANTOSは、心筋梗塞の既往があり、がんの診断歴がなく、炎症マーカー高感度であるC反応性蛋白(hsCRP)が2mg/L以上のアテローム性動脈硬化症患者1万61例において、canakinumabによる心血管イベント抑制を評価した無作為比較試験。患者は、プラセボまたは3用量(50mg、150mg、300mg)のcanakinumabに無作為に割り付けられ、探索的研究では、がんの発症について追跡調査された。 3.7年の追跡期間中、canakinumabはプラセボと比較して、hsCRPの濃度を26~41%、IL-6の濃度を25~43%、用量依存的に減少した(いずれもp<0.0001)。全がん発症率はcanakinumab群とプラセボ群で有意差はなかった(p=0.31)。全がん死亡率は、canakinumab群でプラセボ群よりも有意に低かった(p=0.0007)。用量別にみると300mg群でプラセボ群に比べ有意であった(HR:0.49、95%CI:0.31~0.75、p=0.0009)。また、肺がん発症率は、プラセボ群に対し300mg群(HR:0.33、95%CI:0.18~0.59、p<0.0001)および150mg群(HR:0.61、95%CI:0.39~0.97、p=0.034)で有意な低下が見られた。肺がん死亡率は、プラセボ群に対し300mg群で有意に低下した(HR:0.23、95%CI:0.10~0.54、p=0.0002)。 ノバルティスは、canakinumabがIL-1βを標的とするがん免疫療法としての可能性を示したとし、規制当局と肺がんに対する仮説についての議論を行い、追加の第III相試験の実施を検討する予定。この結果は発表と同時にLancet誌にも掲載されている。■参考ECSプレスリリースノバルティス株式会社メディアリリースRidker, PM, et al.Lancet. 2017 Aug 25. [Epub ahead of print]CANTOS(Clinical Trials.gov)

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カナキヌマブは心血管イベントリスクの抑制に有益か/NEJM

 インターロイキン-1βを標的とするヒトモノクローナル抗体のカナキヌマブ150mgを、心筋梗塞既往、高感度CRP値2mg/L以上の患者に毎3ヵ月投与することで、脂質値が低下せずとも心血管イベントの再発を長期にわたり抑制する効果があることが示された。米国・ブリガム&ウィメンズ病院のP.M.Ridker氏らが、患者1万61例を対象に行ったプラセボ対照無作為化二重盲検試験で明らかにした。これまでの実験・臨床データから、脂質値の低下に依らず炎症を抑えることで、心血管疾患リスクが低下する可能性が示されていたが、アテローム血栓症における炎症抑制の効果については検証されていなかった。NEJM誌オンライン版2017年8月27日号掲載の報告カナキヌマブ50mg、150mg、300mgとプラセボを投与し比較検証 研究グループは、心筋梗塞歴があり、高感度CRP値が2mg/L以上の患者1万61例を無作為に4群に分け、カナキヌマブを50mg、150mg、300mgとプラセボを、毎3ヵ月で皮下投与した。 主要有効性エンドポイントは、非致死的心筋梗塞、非致死的脳卒中または心血管死のいずれかの発生とした。カナキヌマブ150mg投与のみ有意に抑制、心血管イベントリスクは15%減 試験開始48ヵ月時点で、高感度CRP値のベースラインからの減少幅中央値は、プラセボ群に比べ、50mg群で26%、150mg群で37%、300mg群で41%、それぞれ大きかった。一方、脂質値のベースラインからの減少は、カナキヌマブ群では認められなかった。 中央値3.7年追跡時点で、主要エンドポイントの発生率は、プラセボ群4.50/100人年に対し、50mg群4.11/100人年、150mg群3.86/100人年、300mg群3.90/100人年だった。各群のプラセボ群に対するハザード比(HR)は、50mg群が0.93(95%信頼区間[CI]:0.80~1.07、p=0.30)、150mg群が0.85(同:0.74~0.98、p=0.021)、300mg群が0.86(同:0.75~0.99、p=0.031)で、事前に規定した統計的有意差を示す多様性補正後の閾値に達したのは、150m群のみだった。また、主要エンドポイントに不安定狭心症のための緊急血行再建術による入院などを加えた副次エンドポイント発生についても、150mg群のみプラセボ群に対する有意な減少が示された(HR:0.83、95%CI:0.73~0.95、p=0.005)。 一方で、カナキヌマブ群はプラセボ群に比べ、致死的感染症発生率が高率だった。全死因死亡率については、両群で同等だった(HR:0.94、95%CI:0.83~1.06、p=0.31)。

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2型糖尿病へのリラグルチド、腎アウトカムも改善/NEJM

 2型糖尿病で心血管疾患ハイリスクの患者に対し、標準治療に加えリラグルチド(商品名:ビクトーザ)を投与することで、腎アウトカムは改善することが示された。リラグルチド投与群の持続性顕性アルブミン尿の新規発症率は、約4分の3に減少した。ドイツ・フリードリヒ・アレクサンダー大学エアランゲンのJohannes F.E.Mann氏らが、リラグルチドによる全死因死亡率の低下、心血管・細小血管アウトカムの改善効果を示した「LEADER」試験の、事前に規定した副次評価項目の腎アウトカムについて分析した結果で、NEJM誌2017年8月31日号で発表した。持続性顕性アルブミン尿、末期腎不全などの複合アウトカムを評価 研究グループは、2型糖尿病で心血管疾患リスクが高い患者9,340例を無作為に2群に分け、標準治療に加え、一方にはリラグルチド(当初1週間0.6mg/日、その後1.2mg~1.8mg/日まで増量)を、もう一方にはプラセボを投与した。 事前に規定した副次評価項目の腎アウトカムは、持続性顕性アルブミン尿の新たな発症、血清クレアチニン値持続的倍増、末期腎不全、腎疾患による死亡の複合だった。腎アウトカムのリスクについては、intention-to-treatアプローチでのtime-to-event解析で確定した。また、推定糸球体濾過量(eGFR)とアルブミン尿の変化についても評価した。腎アウトカム発生は2割超減少 追跡期間中央値3.84年における腎アウトカムの発生は、プラセボ群4,672例中337例に対し、リラグルチド群は4,668例中268例と有意に減少した(ハザード比[HR]:0.78、95%信頼区間[CI]:0.67~0.92、p=0.003)。これは主に、リラグルチド群で持続性顕性アルブミン尿の新規発症が低率だったことによるもので、プラセボ群215例に対しリラグルチド群は161例と、リラグルチド群の発症頻度はプラセボ群の約4分の3だった(HR:0.74、95%CI:0.60~0.91、p=0.004)。 腎有害事象の発現頻度は両群で同程度だった(プラセボ群16.5/1,000患者年、リラグルチド群は15.1/1,000患者年)。急性腎障害は、それぞれ6.2/1,000患者年、7.1/1,000患者年だった。

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扱っている題材は大変真面目なものであるが(解説:野間 重孝 氏)-726

 多くの先進国においては、ガイドライン上に今でも記載はされているものの、実臨床の場で急性心筋梗塞に対する経静脈的血栓溶解療法は、何らかの理由で救急センターへの搬送が容易でないような例外例を除いては、すでに行われなくなっているといってよいと思われる。しかしながら一方で、医療資源の乏しい環境下での機械的再灌流の代替え療法として、発展途上国などではいまだに重要な役割を担っていることも事実であるといえる。 本研究は上記のような事情に鑑み、タイのUbon Ratchathani大学のPeerawat Jinatongthai氏を中心とするグループが、現在使用可能ないくつかの血栓溶解剤とその使用法について、約13万例を含む計40試験をネットワークメタ解析し、報告したものである。この結果については9月1日のケアネット上に大変分かりやすい訳文が掲載されているので参照されたい。確かに各血栓溶解剤、付加的薬剤の用法・効能についてシステマティックな知見が得られないままになっていたことは事実であり、その意味でこの研究は貴重な情報を提供したものであるといえよう。 このように評者は本論文に対して一定程度の評価をするものではあるが、また一方で本論文が世界の先端的な研究が掲載されるべきLancet誌上に掲載されるべき性格のものであるかどうかについてはいささか疑問を感じるものの1人である。多くの国において経皮的血栓溶解療法はすでに過去の治療法となっており、また一方、発展途上国では一定以上の役割を果たしているとはいえ、その薬価と各国の医療保険制度の整備との関係を考えるとき、治療法に関する知見は知見として、本当に多くの庶民に福音をもたらしているものかどうかについては疑問を持たざるをえない。 以下は反論があることを承知で書かせていただくのであるが、最近一部の研究者たちの間で、とにかく多くの症例を集め、先端的な統計手法で処理をすれば、内容の重要性の軽重にかかわらず有名雑誌に掲載される傾向があるのではないか、という趨向が懸念されている。またもう一歩踏み込んで、各雑誌がimpact factor争いのため、相互に引用されやすい論文を意図的に掲載しているのではないかと訝る声が聞こえてくることも気になる。本論文は扱っている内容は規模が大きいとはいえないが真面目なものであり、人道的な観点からも非難されにくい題目となっている。したがって表だって意見するところは何もないのであるが、何か微妙なものを感じてしまうのは、評者の邪推だろうか。

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Dr.大山のがんレク!すべての医療者に捧ぐがん種別薬物療法講義(上巻)

第1回 がん総論 第2回 肺がん 第3回 乳がん 第4回 胃がん 第5回 大腸がん 第6回 副作用&合併症マネジメント がん化学療法が一般的な治療となり、一般内科でもがん患者を診る機会が多くなりました。この番組では、がん種ごとに、基本的知識、ステージ、主な治療法、化学療法とその副作用をコンパクトに解説。上下巻11種のがんのうち、上巻では4つのがんと、がん医療用語などをまとめた総論、副作用&合併症マネジメントを収録。すべての医療者が自信を持ってがん患者と向き合えるための知識を、腫瘍内科 大山優先生がレクチャーします!第1回 がん総論 「2人に1人はがんになる」時代。すべての医療者に捧ぐがん種別薬物療法講義「がんレク!」第1回はその基本中の基本である「がん総論」。がん治療で使用される用語や指標、治療方法とその進め方をコンパクトに解説。さらに、注目を集める免疫療法をはじめ、医療のプロとして今必ず知っておくべきがんにまつわる知識をまとめました。第2回 肺がん 第2回は男性のがん死因1位であり、一般内科医でも遭遇する機会の多い肺がんのレクチャーです。肺がんの予後を劇的に改善した分子標的薬や、ニボルマブが注目を集める免疫チェックポイント阻害薬など、一般内科医でもこれだけは知っておきたい知識がこの番組を見るだけで得られます。肺がんの基本的知識、治療薬、副作用をコンパクトに解説します。第3回 乳がん 今回は女性が最も多く罹患する乳がんについて解説します。患者数が多いため、一般内科医でも診る機会が多いがんの1つです。サブタイプ分類による個別化医療が進んでいることも乳がんの特徴です。ホルモン感受性の有無、HER2の発現状況、増殖のしやすさなどによって選択されるそれぞれの治療法をコンパクトにレクチャーします。期待されるホルモン療法と分子標的薬は是非チェックしてください。第4回 胃がん罹患率が大腸がんに次ぎ第2位の胃がん。内視鏡検査で早期発見されることも多く、外科的切除による治癒率も比較的高いがんです。また、化学療法にも感受性で、さらにHER陽性にはベバシズマブなど分子標的薬による治療が有効です。また免疫チェックポイント阻害薬も開発中であり、さらなる個別化医療が期待されています!一方、胃切除後の合併症等には注意が必要です。がん患者の治療中・治療後のフォローを解説します。第5回 大腸がん 罹患率第1位の大腸がん。一般内科でも診る機会の多い大腸がんは、化学療法感受性で、分子標的薬による治療、サブタイプによる個別化治療も進んでいるがんです。抗がん剤はどのように選択されるのか、患者の全身状態やがんの性質によって処方が異なる、がん化学療法の基本的な考え方をお教えします。第6回 副作用&合併症マネジメント 外来による抗がん剤治療が普及し、一般内科でも抗がん剤を使用中の患者に遭遇する機会が増えました。すなわち、抗がん剤には必発であるさまざまな副作用を、一般内科医も診なければならないということです。第6回では典型的副作用の発現時期や、それらの治療、がんの合併症について解説します。がん患者の容態悪化、Oncologic Emergencyは経過観察ができません。それらに対応できるよう、この機会にぜひ勉強してください。

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国立国際医療研究センター総合診療科presents 内科インテンシブレビュー2017 (2枚組)

第1回 リンパ腫の臨床診断 “Internist's lymphoma” 第2回 パーキンソン病の話 第3回 大血管炎~IgG4関連疾患も含めて~第4回 Young Doctor’s Case Report 第5回 感染症診療のロジック~常に丹念に病態を詰め切る~ 第6回 呼吸器内科医から見た心不全 第7回 小腸疾患 Update 2017 第8回 NEJMへの道~2017 飛翔編~ 第9回 陰性感情を考える第10回 つつが虫病 シマからみる、シマでみる ~過去と現在、日本、沖縄、世界に眼をむけて~ 第11回 低K血症をスッキリ理解する Keep It Simple, Stupid. 第12回 “元気で長生き”を維持するために 科学的根拠に基づくヘルスメンテナンス 2017年1月14~15日の2日間にわたって開催された集中型セミナー「国立国際医療研究センター総合診療科 presents内科インテンシブレビュー」。臨床の最前線に立ち、若手医師教育にも熱意を注ぐ12医師の熱いレクチャーを一挙公開します。「学生・初期研修医向け」のレクチャーに飽きてしまった専門後期研修医、これを機に知識をアップデートしたいシニア医師、ちょっと背伸びしたい初期研修医の方々、有名講師による集中講義を堪能してください!第1回 リンパ腫の臨床診断 “Internist's lymphoma” 国立国際医療研究センター病院 総合診療科 國松淳和先生によるレクチャーは、病理で診断されるリンパ腫の"臨床診断”について。リンパ腫においては、診断確定が早いことは患者の予後やQOLに大いに関わります。臨床症状によって診断に迫ることができる"Internist's Lymphoma”の特徴や具体的な診断への道筋について解説します。第2回 パーキンソン病の話 外科医であり、化石学者でもあった英国のジェイムズ・パーキンソンがパーキンソン病に関する論文を発表して今年で200年!神経内科医の井口正寛先生がその発見の歴史をひも解き、現在の臨床現場から、パーキンソン病を再評価します。スペシャリストならではの問診や身体所見による診断のコツや、井口先生が発見した驚きのマニアック論文は必見です!第3回 大血管炎~IgG4関連疾患も含めて~CareNeTV講師Dr.ハギーこと萩野昇先生が大血管炎を解説します!2016年欧州リウマチ学会で発表された最新情報など、アップデート満載な講義内容は、日々リウマチ学を研究する萩野先生ならでは。大血管炎は日常診療でよく診る疾患ではありませんが、2015~2016年にかけて新たな治療成果が発表されており、今、リウマチ・膠原病領域で注目されています。Dr.ハギーの軽妙なトークは必見!第4回 Young Doctor’s Case Report Young Doctor’s Case Reportとして九鬼隆家先生が腎機能障害の症例を紹介します。緊急外来で透析が施行された50代女性。問診によって23歳の娘にも血尿があることがわかり、母娘2人を診ることになりました。3世代にわたる家族歴の聴取などから、透析に至ったその原因疾患に迫ります!第5回 感染症診療のロジック~常に丹念に病態を詰め切る~ 感染症が疑われる場合、その患者がどこでどんな生活を送り、どのような経緯で病院にやってきたのか、患者の背景を探ることが大変重要です。とくに海外からの渡航者の場合は居住地であるその国をも理解しなければなりません。国際感染症センター長の大曲貴夫先生がここ1年で診られた数多くの症例のなかでもとくに「厳しかった」「考えさせられた」という2例を紹介。「あなたは常に病態を詰めきれているか?」大曲先生の熱いメッセージを御覧ください。第6回 呼吸器内科医から見た心不全 心不全診療における診療科間の押し相撲はもうやめたい!循環器内科に見送った心不全疑いの患者がブーメランのように返ってくる。本当に心不全ではないの?しかし本当に大切なのは、できるかぎり病態を確認して、患者にどのような治療が優先されるのかを判断すること。心不全にも呼吸器疾患が関与している場合もあります。すべての内科医に向けた櫻井隆之先生の熱いメッセージ!第7回 小腸疾患 Update 2017 第7回では、小腸疾患Updateとして、不明熱の原因疾患ともなるクローン病に関する知識をレクチャー。1970年代から罹患者数が300倍にまで増加し続けているクローン病。国立国際医療研究センター病院の櫻井俊之先生が消化器内科医の立場から、クローン病の疾患概念、好発年齢、診断基準、最新治療について解説。常識とは異なるクローン病診療の“実情”もホンネで語ります。第8回 NEJMへの道~2017 飛翔編~ NEJMへの掲載を目指して!NEJM掲載の経験を持つ忽那賢志先生がアクセプトされるコツを伝授します。「Clinical Pictureの投稿コーナーは挑戦しやすい」「コモンな疾患のレアな所見が狙い目」など、自身の経験から、症例選択や写真撮影のポイントを解説!日頃の臨床で、Clinical Pictureを撮るように心がけることが大事です。病態診断のため、知識の蓄積・共有のため、そしてNEJM投稿のため。これだと思う症例に出会ったら、ぜひ投稿してみてください!第9回 陰性感情を考える「この患者さん苦手だな…」アルコール依存や、ボーダー患者、はたまた普通の患者に対しても、「嫌だな」という感情はどんな医師でも起こりうるものです。そんな陰性感情はどう対処するべきかを、加藤温先生が精神科医の視点でレクチャーします。陥りやすい危ないケースからの回避方法や、明日から実践できる基本の対応方法を伝授。「本物は本物の顔をしていない」などドキっとする文句が満載です!第10回 つつが虫病 シマからみる、シマでみる ~過去と現在、日本、沖縄、世界に眼をむけて~ 「つつが虫病」はまだ終わっていない!かつて「死の風土病」と恐れられたつつが虫病。現在でも、毎年400人以上が日本各地で罹患し、依然として生命を脅かす疾病です。成田雅先生曰く、つつが虫病診療で重要な患者背景への認識を深めること、患者の全身を入念に診ることは総合診療医のスキルアップにつながる!多くの症例とダニハンティングの結果からわかるつつが虫病の実態を、ぜひ御覧ください。第11回 低K血症をスッキリ理解する Keep It Simple, Stupid. 須藤博先生の明快レクチャーで腎生理学の基本をマスターしましょう!キーワードは「タテとヨコ」「尿血血」の2つ、これさえ覚えれば簡単に低K血症の鑑別診断ができます。引き込まれる名講義と、個性的な5つの低K症例は必見!須藤先生を30分間罵倒した30代女性とは!?そのとき先生は…第12回 “元気で長生き”を維持するために 科学的根拠に基づくヘルスメンテナンス がん・心疾患・感染症・メンタルヘルスなど、さまざまなカテゴリーについての予防医療のエビデンスを総括した米国のUSPSTF(U.S. Preventive Services Task Force)。予防医療、すなわち適切なスクリーニングと予防知識の普及は、現代日本における必須項目の1つです。熱き指導医、佐田竜一先生がUSPSTFをもとに予防医療の大切さとがん種別検診の妥当性について解説します!

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「痛風発作が心配」という患者さん【Dr. 坂根の糖尿病外来NGワード】第8回

■外来NGワード「プリン体を控えなさい!」「ストレスをためないようにしなさい!」「激しい運動はやめなさい!」■解説 血清尿酸値が7.0mg/dLを超えると「高尿酸血症」と定義されます。この高尿酸血症は痛風関節炎や腎障害の病因となります。30代男性の高尿酸血症の頻度は30%に達するともいわれています。痛風発作はアルコール摂取量に比例します。そして、肉類、砂糖入りソフトドリンクの摂取が多い人は、痛風発作になりやすいとされています。一方、適度な運動を行っている人は、痛風になりにくいとされています。痛風や尿酸結石を予防するために水分摂取を促すのも有効です。しかし、「ストレスをあまりためないように!」という指導では具体性がなく、あまり有効ではありません。これらの情報を患者さんに上手に伝えることができるといいですね。 ■患者さんとの会話でロールプレイ患者知り合いが痛風発作になって…、私の尿酸値も高いので心配で…。医師そうでしたか。普段から、どんなことに気を付けていますか?患者ビールはプリン体カットのものにしました。レバーや白子は避けています。医師なるほど。ほかにはどんなことに気を付けていますか?患者あと、薬を忘れずに飲むようにしています。医師それはいいですね。痛風発作を起こしやすい人の典型的なパターンがあります。患者それはどんなパターンですか?(興味津々)医師(メモ用紙に書きながら)キーワードは、「たまの激しい運動」「脱水」「アルコール」です。患者「たまの激しい運動」「脱水」「アルコール」ですか?医師そうです。たまのゴルフ、サウナ、その後に生ビール…。患者あっ、それ、私です。これは気を付けないと…。運動は痛風に悪いんですか?医師そんなことはありませんよ。適度な運動をしている人は痛風になりにくいとされています。患者よくわかりました。明日から、いえ、今日から積極的に歩くことにします(うれしそうな顔)。■医師へのお勧めの言葉「痛風発作を起こしやすい典型的なパターンがあります」1)Bardin T, et al. BMC Med. 2017;15:123.

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統合失調症患者、ライフスタイル改善が課題

 統合失調症患者において、食習慣や生活習慣の改善が、平均余命、疾患の合併症および予後に、影響を及ぼす可能性がある。バーレーン・アラビア湾大学のHaitham Ali Jahrami氏らは、バーレーンの統合失調症患者の食習慣や生活習慣行動を評価し、合併症との関連について検討を行った。Asian journal of psychiatry誌2017年8月号の報告。 本研究は、2016年3~12月に実施された症例対照研究である。対象は、バーレーンの精神科病院より抽出した統合失調症患者120例と年齢、性別をマッチさせた対照群120例。対照群は、プライマリヘルスセンターより抽出した、重篤な精神疾患のない患者とした。喫煙、アルコール摂取、身体活動を含む食習慣および生活習慣行動は、アンケートを用いて収集した。すべての医療記録をレトロスペクティブにレビューした。1つ以上の合併症に関連する食習慣および生活習慣の危険因子は、ロジスティック回帰分析を用いて同定した。 主な結果は以下のとおり。・統合失調症患者は、対照群と比較し、喫煙率およびアルコール摂取率が高く、食物摂取量が過剰であり、身体活動が低下していた(すべて、p<0.05)。・統合失調症患者では、肥満、2型糖尿病、高血圧、心血管疾患、筋骨格系障害の発症リスクが高かった。・統合失調症患者は、対照群と比較し、3つ以上の合併症を有する割合が3倍以上高かった。・過度な食物摂取および身体活動の低下が、主要な危険因子と同定された。■関連記事統合失調症や双極性障害、心代謝合併率はなんと60%以上もしかしたら、食生活の改善でADHD発症を予防できるかも精神疾患患者の死亡率は減少しているのか

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網膜動脈閉塞症、民族性や心血管・腎疾患との関連は?

 これまでアジアにおける、網膜動脈閉塞症に関する住民ベースのデータは限られていたが、シンガポール・国立眼科センターのNing Cheung氏らによるシンガポール眼疾患疫学研究において、中国人、インド人およびマレー人の計約1万人中、網膜動脈閉塞症の有病率は約1%、インド人で有病率が最も高く、従来から指摘されている心血管リスク因子、脳卒中のほか、慢性腎臓病との関連が明らかとなった。網膜動脈閉塞症の存在は、脳のみならず腎臓での血管の塞栓性イベントおよび損傷の徴候である可能性を示唆する結果であり、著者は「これらが長期的な研究で確認されれば、網膜動脈閉塞症を有する患者では心血管および腎臓の評価が必要となるだろう」とまとめている。JAMA Ophthalmology誌オンライン版2017年8月24日号掲載の報告。 本研究には、シンガポールのさまざまな地域に住んでいる40~80歳の、中国人、マレー人およびインド人合計1万33例が参加し、2004~11年にデータが収集され、2016年11月~2017年2月に解析が行われた。 網膜動脈閉塞症は両眼の網膜写真で確認し、2010年のシンガポール成人人口を用いて年齢調整有病率を算出するとともに、全身と眼の診察、問診ならびに臨床検査にてリスク因子を評価した。 主な結果は以下のとおり。・解析対象は、1万33例中grade分類可能な網膜写真のデータがあった9,978例(99.5%)である。このうち、5,057例(50.7%)が女性、3,375例(33.8%)がインド人であった。・網膜動脈閉塞症は、88例(0.9%)に認められた。・年齢調整有病率は、全体では0.75%(95%信頼区間[CI]:0.60~0.95)で、民族別ではインド人(0.98%)が最も高く、次いで中国人(0.73%)、マレー人(0.44%)の順であった(p=0.03)。・多変量解析の結果、網膜動脈閉塞症と関連する因子は、加齢(5歳増加当たりのオッズ比[OR]:1.22、95%CI:1.05~1.41)、インド人(マレー人に対するOR:3.58、95%CI:1.95~6.60)、高血圧症(OR:1.95、95%CI:1.03~3.70)、慢性腎臓病(OR:2.05、95%CI:1.15~3.64)、クレアチニン濃度(1SD増加当たりOR:1.13、95%CI:1.05~1.21)、糸球体濾過量(1SD増加当たりOR:0.67、95%CI:0.51~0.86)、脳卒中既往(OR:3.45、95%CI:1.70~6.99)であった。

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低・中所得国では新生児の2割が胎児発育遅延/BMJ

 低・中所得国では、新生児のうちおよそ5人に1人が胎児発育遅延(Small for gestational age:SGA)で出生し、そのうち4人に1人が新生児期(生後28日以内)に死亡しているという。米国・ブリガム&ウィメンズ病院のAnne CC Lee氏らが、低・中所得国の14の集団ベースから成る出生コホートChild Health Epidemiology Reference Group(CHERG)のデータを分析して明らかにした。BMJ誌2017年8月17日号掲載の報告。2012年の低・中所得国14の出生コホートのデータを分析 CHERGには、14の出生コホートの在胎期間、出生時体重、新生児追跡調査のデータが含まれていた。SGAは、在胎期間と性別および民族性を反映したINTERGROWTH-21stの出生児体重標準値から、出生時の体重が10パーセンタイル値未満の場合と定義。SGA児の出生率と新生児死亡リスク比を、地域レベルのデータセットで算出しプールした。また、入手できた国レベルのSGA出生率と、SGA起因の新生児死亡率も推算した。 主要評価項目は、2012年の低・中所得国における、新生児のSGA数と割合であった。SGA起因の新生児死亡数と割合を評価し、またSGA出生率を10%に減らすことで回避可能な新生児の死亡数と割合を評価した。SGA児の新生児期の死亡は全新生児死亡の21.9% 2012年に低・中所得国で誕生したSGA児は、約2,330万例(不確定範囲[UR]:1,760万~3,190万)であった(SGA出生率19.3%)。また、満期産かつ非低体重(2,500g以上)の児は1,120万例(UR:80万~1,580万)、満期産だが低体重(2,500g未満)の児は1,070万例(UR:760万~1,500万)で、早産児は150万例(UR:90万~260万)であった。 低・中所得国でのSGA児の新生児期の死亡数は約60万6,500例(UR:49万5,000~77万3,000)で、全新生児死亡の21.9%であった。負荷が最も大きかったのは南アジアで、SGA出生率は最も高率の34%で、新生児死亡の約26%をSGA児が占めていた。 これらの国で、SGA出生率を19.3%から10.0%に減らした場合、新生児死亡率は9.2%(25万4,600例:UR:16万4,800~44万9,700)にまで減らすことが可能と推算された。 著者は、「低・中所得国における高リスク新生児の生存のためにも、ケアの質を改善する、さらなる努力が求められる」とまとめている。

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SPRINT試験、厳格な降圧でも生活の質は低下せず―しかしあくまでも臨床試験の中での結果であることは銘記すべき(解説:桑島 巖 氏)-728

 厳格な降圧は、脳や心臓の血流が減少して、自覚症状や生活の質を貶めるのではないかという懸念は古くからあり、それがJ-カーブ現象の存在を信じる研究者たちに強く信じられていた。 本研究は、厳格な降圧が患者報告による有害な健康アウトカムを増やすという仮説を実証する目的で行われたSPRINT試験のサブ解析である。 SPRINT試験とは、収縮期血圧120mmHgの厳格な降圧レベルが、140mmHgの標準的降圧に比べて心血管合併症予防効果が大きいことを示し、話題になった臨床試験である。 患者報告によるアウトカム指標としては、退役軍人RAND12項目票に基づく健康調査票の身体的要素(PCS)スコアと、メンタル要素(MCS)スコア、そして健康質問票のうつ病評価尺度(PHQ-9)スコア、患者報告による満足度、降圧薬のアドヒアランスなどについて、厳格降圧群と標準降圧群で比較した。 厳格降圧群のほうが、収縮期血圧で平均14.8mmHg低く、降圧薬の数も平均1種類多く服用していた。 結果として中央値3年で厳格降圧群の身体的要素、メンタル要素、うつ病スケールの平均値はいずれも標準降圧群と有意差がなかった。 降圧治療の満足度は両群とも高く、降圧薬アドヒアランスにも差がなかった。 厳格降圧は標準降圧群に比べて身体的、メンタル的に有害なアウトカムをもたらすことはなく心血管合併症を予防すると結論づけた。調査対象の28.2%は75歳以上の後期高齢者であるが、これらの患者はベースラインでは若年者よりも身体的要素スコアが低かったが、厳格降圧の身体スコア、メンタルスコアは75歳以上の症例でも標準治療と有意差がなかった。このことから高齢者での厳格降圧は身体機能やメンタル機能を低下させて生活の質を低下させるという仮説は否定される結果であった。 ただし、本研究にはいくつかのリミテーションがある。その第一は、厳格降圧による症状発現は降圧の比較的早期に一過性に生じる可能性があるが、それらが見逃されている可能性があること。第二に、SPRINT試験そのものが予定よりも早期に終了してしまったために、患者満足度やアドヒアランスなどにおいて長期的な評価がなされていない症例が多い可能性。比較的高リスクの症例が本試験に参加しているが、その結果がすべての高血圧患者に適用できるかという外的妥当性の問題、そして最後に本試験は二重盲検法ではないので群分けを患者が知っていることでそのことが患者の意識に影響した可能性も否定しきれない問題などである。 しかしSPRINT試験という米国の公的機関によって厳格に行われた臨床試験の結果ではあるが、その結果は多忙な日常診療で診るすべての症例、とくに高齢者には適用できず、やはり厳格な降圧には注意深く、慎重な姿勢が求められるのである。

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循環器内科 米国臨床留学記 第24回

第24回 受験準備に50万円も必要な米国専門医試験今年は米国の専門医試験を受ける予定ですが、かなりお金がかかることに気付きました。循環器フェロー修了後に受けるCardiology board(米国循環器専門医試験)は、循環器専門医資格の取得のために必要な試験です。それ以外にもエコー専門医や核医学専門医を受ける人も多いです。とくに循環器フェロー修了後、インターベンション、EP(不整脈)、心不全などのサブスペシャルティーに進まず、一般循環器(General Cardiologist)になる場合、大半のフェローはエコー、核医学の専門医を取得しています。なぜなら、職場によっては採用の際にこれらの資格を求めてくるからです。このCardiology Boardですが、お金と時間がかかります。まず、受験料だけでも2,405ドル(26万円)かかります。さらに、試験勉強のためにACC(アメリカ循環器学会)が発行しているACCSAP(画像)という問題集を購入する必要があり(購入しない人は極めて珍しいと思います)、これに850ドルかかります。試験対策ですが、一般的にはMayo Clinicなどが主催する専門医試験対策の講習会に行くか、行けない場合は講習会のビデオを購入します。ビデオを購入するだけでも1,000ドル近くかかりますが、Liveで授業を聞くとなると、ホテルや飛行機を含めて2,000ドル近くになるでしょう。次に試験対策の時間ですが、少なくとも2ヵ月程度は勉強する必要がありそうです。これに落ちてしまうと、次の段階の専門医(EP、インターベンション、心不全、先天性心疾患)試験を受けられないなど、就職にも影響が出る可能性があるため、受験者も必死です。合格率は相対的に決まり、皆が勉強して臨むため、それ相応の分量を勉強するしかありません。実際の試験は2日間で行われます。米国の医学関係の試験(USMLE、内科専門医など)は、ほぼコンピュータベースの試験となっているため、最寄りのプロメトリックセンター(TOEFLを受けられるようなコンピュータベースの試験を行う専門のセンター)で受験します。以上をまとめると、4,000~5,000ドルの費用と、2ヵ月程度の時間が必要となり、経済的にも時間的にも結構な負担となることがわかっていただけると思います。私が日本で、循環器専門医試験を受験した頃と比べてみると、まず費用の面では、受験料が3万円と米国よりも格段に安く、問題集に関してもトレーニング問題をやる程度で済ませたので、1万円もかからなかったと思います。試験対策の勉強も1~2週間程度でした。サマリーの作成に結構時間を取られたものの、勉強自体ははるかに楽だったように思います。ちなみに合格率は日本の85~90%に対して、米国は90%前後と少し高めになっています。Cardiology Boardの合格率はプログラムにとって死活問題にもなりうるため、おのずとプログラムからもプレッシャーがかかります。極端に合格率が低いと、ACGMEという団体からプログラムの保護観察や停止の指定を受ける可能性もあります。このような背景もあり、フェローの採用時には、USMLEなどの点数が高く試験が得意なレジデンシーが好まれる傾向があります。受験料が高いのは、循環器専門医試験だけではありません。エコーの専門医は800ドルですし、EPやインターベンションの専門医試験は2,905ドルかかります。なぜ、こんなに高額なのかはまったくわかりませんが、受けないわけにはいきません。というのも、米国ではこれらの専門医の資格がないと循環器内科医として病院に雇ってもらえないからです。日本にいたころ、循環器内科の専門医資格を持たずに専門医として働いている方も見かけましたが、日本ではその分野における能力がある限り問題とはならないからでしょう。科の標榜などができない、診療報酬の点数が変わってくる、循環器研修認定施設になれないなど、多少のデメリットはあるかもしれませんが、個人の給料まで変わってくるということはあまりないのではないでしょうか。しかし今後、日本でも専門医制度が変われば、診療報酬加算や給料にもっと影響が出てくることが予想されます。米国では、2ヵ月の勉強を強いられる分、瞬間的には知識が向上しますが、その後維持できるかは、普段の診療内容によるところが大きいと思われます。米国内科専門医を受ける際もずいぶんと勉強しましたが、日々使わない知識を維持することは非常に難しいと感じています。時間ばかりとられる日本のサマリー制度もどうかとは思いますが、貧しいフェローに50万円もの負担を強いる米国の専門医試験も勘弁してほしいものです。アメリカ循環器学会発行の問題集。説明編と質問編に分かれており、9冊からなる

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第8回 泣き寝入りしない査定減点の対処法 ~査定に物申したいときは~【医師が知っておきたいレセプトの話】

前回は、返戻時の対応について確認しました。今回は、レセプトが査定された場合の対応について、一緒に確認していきましょう。再審査請求第5回で確認したとおり、審査の結果、査定となったレセプトは「増減点連絡票」が送付されることで医療機関に通知されます。「増減点連絡票」により減点(査定)の連絡があったものについて、内容に不服がある場合は医療機関側から「再審査請求」を行うことができます。「再審査請求」は、「再審査等請求書」(図)に必要事項を記載し、多くの場合は「症状詳記」を添付して、「審査支払機関」に郵送するといった流れになります。また、請求を行うことができる期間にも定めがあり、「減点に関する通知が手元に届いてから6ヵ月以内」となっています。画像を拡大するこの申し立てを基に「審査支払機関」が再度審査を行い、診療の妥当性が認められれば減額された分の診療報酬が医療機関に支払われます。これを「復活」といいます。先生方が行うこと多くの医療機関では、担当の事務職員が査定内容をまとめ、メールや書面などで先生方にお伝えしていると思います。連絡が来た場合、先生方が行うことは次の2つのステップです。はじめに、担当の事務職員から伝えられた査定内容を、ご自身でしっかりと確認することです。 次に、査定事由と照らし合わせ、査定内容に納得ができない場合は再審査請求することを決め、症状詳記を作成します。もし、自分が担当した患者さんの査定内容がすぐに判明しない場合は、どのように査定内容がフィードバックされているかを担当の事務職員に確認しましょう。再審査請求の3つのポイント次に、再審査請求を行う際の「症状詳記作成の3つのポイント」をご紹介します。1)査定された内容にポイントを絞る「なぜ査定の対象となった診療が必要であったか」についてのみ、ポイントを絞って記載します。冗長にではなく、「端的に、論理的に」が基本姿勢です。2)客観的なデータを示す患者さんの状態を説明する際に、検査値などの客観的事実を明示し、記載しましょう。3)文献を添付する提供した診療の有効性が示されている文献などを引用することもお勧めです。そのまま記載、または添付しましょう。日々の診療業務で忙しい中、査定内容の確認や症状詳記の作成など、事務作業は面倒と思われる方も多いかもしれません。しかし、先生方が行った診療の妥当性をしっかりと主張する機会であり、主張が認められれば医療機関の経営にも先生方の評価にも良い影響を及ぼします。また、仮に請求が認められず「復活」しなかったとしても、審査員にしっかりと客観的事実をもってアピールする姿勢が、診療に真摯な医師という好印象を与え、今後の審査にプラスに働く可能性も否定できません。日本の医療制度の中では、ご自身の診療が患者さんだけでなく、審査機関でも評価されることで、正当な診療報酬を受け取ることができます。患者さんからも感謝され、審査機関からもきっちり評価される医師は、素敵な先生だと思います。

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会員医師が考える70歳までに貯めておくべき金融資産の額

CareNet.comでは、過日、会員医師の方々に金融資産に関するアンケートへのご協力をお願いしました。今回、その結果がまとまりましたので、3回に分けて報告しています。2017年8月3日にCareNet.comの会員医師を対象にインターネット上でアンケートを実施、回答者総数は324名でした。第2回は、必要と考える金融資産額と収入のうち貯蓄している割合についての結果です。結果概要70代では1億円以上の資産が必要!?設問4で「各年代で必要だと考える金融資産額について」質問したところ、20~30代では1,000万円以内、40代では1,000~3,000万円、50代では3,000~6,000万円、60代では6,000万円~1億円、70代以上では1億円以上という回答が最も多くありました。各年代のライフステージで必要な支出を反映した額が表される形となりましたが、年代後半では年金制度への将来的な不安や老後の充実した生活への準備のため、さらに高額化していく傾向が見受けられました。■設問4 先生が、必要だと考える年代ごとの金融資産額についてご教示ください。・20~30代、40代、50代、60代、70代以上(共通)1) 1,000万円未満2) 1,000万円~3,000万円3) 3,000万円~6,000万円4) 6,000万円~1億円5) 1億円以上月々の貯蓄は10%前後が半数設問5「手取り収入の何%を貯蓄していますか」の質問では、10%未満(27%)が一番多く、10%(21%)、20%(19%)、30%(12%)、50%(9%)、50%以上(7%)、40%(5%)という順に回答がありました。アンケートから回答者の約半数が、月収入の10%前後しか貯蓄に配分していないことが判明しました。■設問5 収入(手取り)のうち、おおよそ何%を貯蓄していますか?1) 10%未満2) 10%3) 20%4) 30%5) 40%6) 50%7) 50%以上

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2017年度 総合内科専門医試験、直前対策ダイジェスト(後編)

【第1回】~【第6回】は こちら【第7回 消化器(消化管)】 全5問消化管領域で最も出題される可能性が高いのは、(1)相次ぐ新薬の上市、(2)胃がんガイドライン改訂に向けた動き、(3)消化器がんの化学療法、である。治療の進歩が著しい炎症性腸疾患、2016年にRome IV基準が発表された過敏性腸症候群と機能性胃腸症については、必ず押さえておきたい。例題(解答は本ページの最後に掲載しています)上部消化管疾患に関する記述のうち正しいものはどれか?1つ選べ(a)食道粘膜傷害の内視鏡的重症度と自覚症状の間には相関を認める(b)食道アカラシアは高い非同期性収縮を認めることが多い(c)食道静脈瘤出血時にバソプレシン、テルリプレシン、オクトレオチドは有効であるが、ソマトスタチンは無効である(d)好酸球性胃腸炎の診断基準の1つに、「腹水が存在し腹水中に多数の好酸球が存在している」がある(e)ボノプラザンは、ヘリコバクター・ピロリ菌除菌治療には保険適用となっていない例題の解説とその他の予想問題はこちらへ【第8回 消化器(肝胆膵)】 全5問肝臓の領域では、B型肝炎をはじめ、体質性黄疸、肝膿瘍、自己免疫性肝炎などのマイナー疾患からの出題も予想される。膵臓では嚢胞腫瘍、自己免疫性膵炎、膵がんの化学療法などがポイントとなる。例題(解答は本ページの最後に掲載しています)HBV感染に関する記述のうち正しいものはどれか?1つ選べ(a)B型慢性肝炎の治療対象は、HBe抗原の陽性・陰性にかかわらずALT 31U/L以上かつHBV DNA 2,000IU/mL以上である(b)本邦におけるB型肝硬変は、代償性/非代償性肝硬変にかかわらずIFN治療が第1選択となる(c)HBV持続感染者に対する抗ウイルス療法の長期目標は、ALT持続正常化・HBe抗原陰性かつHBe抗体陽性・HBV DNA増加抑制の3項目である(d)テノホビルの長期投与では、腎機能障害・高リン血症・骨密度低下に注意する必要があり、定期的に腎機能と血清リンの測定を行うことが推奨される(e)テノホビルアラフェミナド(TAF)はテノホビル(TFV)の新規プロドラッグであり、テノホビルジソプロキシル(TDF)に比べ少ない用量で同等の高い抗ウイルス効果を示すが、TDFと比較して腎機能障害および骨密度低下を来しやすいと報告されている例題の解説とその他の予想問題はこちらへ【第9回 血液】 全7問血液領域は、認定内科医試験では出題比率が低いものの、総合内科専門医試験では高い傾向がある。本試験の対策としては、個々の薬剤名とその適応をしっかり覚えることがポイントとなる。頻出テーマは、鉄過剰症、悪性リンパ腫の治療前感染症スクリーニング、特発性血小板減少性紫斑病など。例題(解答は本ページの最後に掲載しています)貧血に関する記述のうち正しいものはどれか?1つ選べ(a)鉄欠乏性貧血では、生体内鉄制御を担う血中ヘプシジン増加を認めることが報告されている(b)鉄欠乏性貧血の原因として、ヘリコバクター・ピロリ菌感染が関与している可能性が指摘されている(c)鉄欠乏性貧血の診断基準は(1)ヘモグロビン12g/dL未満(2)血清鉄30µg/dL未満(3)血清フェリチン12ng/mL未満である(d)温式自己免疫性溶血性貧血(温式AIHA)は、全例直接クームス試験陽性である(e)特発性温式AIHAの治療は、副腎皮質ステロイドを第1選択とするが、ステロイド無効の場合にはリツキシマブ(ヒト化抗CD20モノクローナル抗体)が保険適用となっている例題の解説とその他の予想問題はこちらへ【第10回 神経】 全5問神経領域では、総合内科専門医試験特有のテーマとして、抗NMDA受容体抗体脳炎、多発性硬化症と神経脊髄炎との違い、筋強直性ジストロフィーがある。この3つのテーマは、毎年複数題出題されているので、確実に押さえておきたい。例題(解答は本ページの最後に掲載しています)末梢神経障害に関する記述のうち正しいものはどれか?1つ選べ(a)膝蓋腱反射とアキレス腱反射の反射中枢は同じである(b)起床時に手首に力が入らず、垂れてしまう。これは睡眠中の尺骨神経麻痺が原因である(c)フローマンサイン陽性は、橈骨神経麻痺の診断に有用である(d)手根管症候群の診断に有用な所見として、ファレンテスト陽性・ティネル様サイン陽性がある(e)足を組んで寝ていたら、翌朝足首(足関節)と足の指(趾)が背屈できなくなり受診。診察所見で下垂足(drop foot)を認める。脛骨神経麻痺が原因である例題の解説とその他の予想問題はこちらへ【第11回 循環器】 全7問循環器領域では、心筋梗塞、心不全治療に加えて、心アミロイドーシス、心サルコイドーシス、大動脈炎症候群が、本試験における特徴的なテーマといえる。また、新しいデバイスが登場すると出題される傾向がある。今年要注意なのは、リードレスペースメーカー、最近適応拡大されたループレコーダーなど。例題(解答は本ページの最後に掲載しています)心不全について正しいものはどれか?1つ選べ(a)NYHA分類I度は「軽度の身体活動の制限があるが、安静時には無症状」の状態である(b)NYHA分類II度はAHA/ACC心不全ステージBに相当する(c)クリニカルシナリオ(CS)は急性心不全患者の入院早期管理に用いられる指標で、CS4は右心不全、CS5は急性冠症候群に分類されている(d)NT-proBNP(N末端プロ脳性ナトリウム利尿ペプチド)は心筋細胞内のproBNPがBNPに分解される際に産生され、心不全診断の基準値はBNPと同じ値である(e)日本循環器学会/日本心不全学会のステートメント(心不全症例におけるASV適正使用に関するステートメント第2報)に、中枢型有意の睡眠時無呼吸を伴い、安定状態にある左室収縮機能低下に基づく心不全患者に対しては、ASVの導入・継続は禁忌ではないが、慎重を期する必要があると記載されている例題の解説とその他の予想問題はこちらへ【第12回 総合内科/救急】 全3問総合内科/救急の領域で確実に出題されるのは「意識レベル」。JCSとGCSについては、どちらも確実に解答できるようにしておきたい。また、JMECCに関する問題と脳死判定基準も出題のヤマとなると思われる。例題(解答は本ページの最後に掲載しています)救急・脳死に関する記述のうち正しいものはどれか?1つ選べ(a)覚醒しているが、見当識障害を認めればJapan Coma Scale(JCS)は3とする(b)「痛み刺激で開眼・不適当な発語・指示には従えないが痛み刺激から逃避する」でGlasgow Coma Scale(GCS)は8点となる(c)病歴聴取で使用されるSAMPLE historyの「M」は「Meal(最終食事時間)」である(d)脳死判定基準の除外基準では、深昏睡および自発呼吸の消失が「低体温によるもの」「代謝/内分泌障害によるもの」とともに「急性薬物中毒によるもの」が含まれている(e)脳死判定基準の1つに「前庭反射の消失」があり、聴性脳幹誘発反応にて確認することとなっている例題の解説とその他の予想問題はこちらへ【第7回~第12回の解答】第7回:(d)、第8回:(a)、第9回:(b)、第10回:(d)、第11回:(e)、第12回:(d)【第1回】~【第6回】は こちら

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