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日本の出生年別のピロリ菌感染率~17万人のメタ解析

 一般集団におけるH. pylori感染率(有病率)のトレンドの変化が、日本での胃がん死亡率の低下をもたらした主な要因と考えられている。そこで、愛知医科大学のChaochen Wang氏らは、H. pylori感染率それ自体が出生コホートパターンを示すかどうかを確認するために、日本人のH. pylori感染率を報告した研究の系統的レビューを行い、17万752人のメタ回帰分析を実施した。Scientific reports誌2017年11月14日号に掲載。 著者らは、出生年の関数としてのH. pylori感染率の異質性を説明するために、一般化加法混合モデル(GAMM)の枠組みで重回帰分析を行った。 その結果、H. pylori感染率の明らかな出生コホートパターンが確認された。出生年別に予測されたH. pylori感染率(95%CI)は、1910年60.9%(56.3~65.4)、1920年65.9%(63.9~67.9)、1930年67.4%(66.0~68.7)、1940年64.1%(63.1~65.1)、1950年59.1%(58.2~60.0)、1960年49.1%(49.0~49.2)、1970年34.9%(34.0~35.8)、1980年24.6%(23.5~25.8)、1990年15.6%(14.0~17.3)、2000年6.6%(4.8~8.9)で、1998年以降に生まれた直近のコホートでは感染率は10%以下であった。

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措置入院後の統合失調症患者における再入院リスク要因

 措置入院の統合失調症患者は、任意入院患者と比較し、再入院率が高いなど予後不良である可能性がある。これまであまり知られていなかった統合失調症措置入院患者における再入院のリスク因子について、台湾・Taoyuan Psychiatric CenterのYu-Yuan Hung氏らが、検討を行った。PLOS ONE誌2017年10月26日号の報告。 2008年7月から2013年6月までの統合失調症措置入院患者138例を対象に、3ヵ月および1年後の再入院について追跡を行った。 主な結果は以下のとおり。・再入院率は、3ヵ月後で15.2%、1年後で33.3%であった。・1年後の再入院リスクと関連していた要因は、未婚状態(調整オッズ比[aOR]:6.28、95%CI:1.48~26.62)、過去の措置入院歴(aOR:4.08、95%CI:1.19~14.02)、長期の措置入院期間(aOR:1.04、95%CI:1.01~1.07)、短期の総入院期間(aOR:1.03、95%CI:1.01~1.05)であった。・3ヵ月後の再入院リスクと関連していた要因は、若年齢(aOR:1.10、95%CI:1.02~1.18)であった。 著者らは「医療従事者は、措置入院後の再入院を減らすためにも、これらのリスク因子を有する患者に注意を払う必要がある」としている。■関連記事統合失調症患者の再入院、ベンゾジアゼピンの影響を検証:東医大統合失調症の再入院、剤形の違いで差はあるのか精神科再入院を減少させるには、雇用獲得がポイント

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角膜内皮移植、ドナー角膜の保存期間が成功率に影響

 米国・Central Pennsylvania Eye CenterのGeorge O. Rosenwasser氏らは、デスメ膜剥離角膜内皮移植(DSAEK)の成功率が、ドナー角膜の保存期間の長さによらず同等であれば、ドナープールの拡大が可能なことから、3年成功率がドナー角膜の保存期間の長さに影響を受けるのか、多施設共同無作為化二重盲検非劣性試験にて検討した。その結果、DSAEKの3年成功率は保存期間によらず高かったが、保存期間が0~7日間に対する8~14日間の非劣性は認められなかった。保存期間が12~14日間の場合の成功率の低さ(89.3%)が影響したもので、著者は「保存期間が長いほど成功率は低いことが明らかになった。しかし、保存期間が11日までであれば成功率の差はわずかでアウトカムへの影響はほとんどない」とまとめている。JAMA Ophthalmology誌オンライン版2017年11月10日号掲載の報告。 研究グループは、8~14日間保存のドナー角膜を用いたDSAEKの3年移植成功率が、7日間保存したドナー角膜を用いた場合と比較して非劣性であるかどうかを検証する目的で、2012年4月16日~2017年6月5日に、米国の40施設(眼科医70人)において無作為化二重盲検試験を実施した。ドナー角膜は、23ヵ所の米国アイバンクから提供された。 対象患者をドナー角膜の保存期間が0~7日間または8~14日間の2群に無作為に割り付け、DSAEKを行った。主要評価項目は、3年後の移植成功率であった。 主な結果は以下のとおり。・計1,090例1,330眼(女性60.2%、男性39.8%、年齢中央値70歳[範囲42~90歳])にDSAEKが実施された(フックス角膜内皮変性症が1,255眼[94.4%])。・3年累積移植成功率は、0~7日間群で95.3%(95%信頼区間[CI]:93.6~96.9%)、8~14日間群で92.1%(95%CI:89.9~94.2%)であった(群間差:3.2%)。・群間差の片側95%CIの上限値は5.4%で、事前に設定した非劣性マージンの4%を上回り、8~14日間群の非劣性は示されなかった。・両群の差は、主に8~14日間群でprimary donor failureが多かったことに起因しており、手術1ヵ月後の失敗の条件付き確率は0~7日間群2.4%、8~14日間群3.1%であった。・事前に計画された2次分析の結果、保存期間の長さは移植成功率の低さと関連していた。保存期間が1日延長することによる移植失敗の補正前ハザード比は1.10(95%CI:1.03~1.18、p=0.008)であった。・保存期間別の成功率は、0~4日間96.5%(95%CI:92.3~98.4%)、5~7日間94.9%(95%CI:92.5~96.6%)、8~11日間93.8%(95%CI:91.0~95.8%)、12~14日間89.3%(95%CI:84.4~92.7%)であった。

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心臓外科手術の赤血球輸血、制限的 vs.非制限的/NEJM

 死亡リスクが中等度~高度の心臓外科手術を受ける成人患者に対し、制限的赤血球輸血は非制限的赤血球輸血に比べ、術後複合アウトカム(全死因死亡・心筋梗塞・脳卒中・透析を要する腎不全の新規発症)について非劣性であることが示された。検討において1単位以上赤血球輸血の実施率は、制限的赤血球輸血が有意に低かった。カナダ・セント・マイケルズ病院のC.D. Mazer氏らが、5,243例を対象に行った多施設共同無作為化非盲検非劣性試験の結果で、NEJM誌2017年11月30日号で発表した。これまで心臓外科手術を行う際の赤血球輸血戦略について、制限的実施と非制限的実施の臨床的アウトカムへの影響は明らかになっていなかった。退院後28日までの臨床的アウトカムを比較 研究グループは、心臓手術を受ける成人患者で、心臓外科手術用に開発された術後リスク予測モデル「European System for Cardiac Operative Risk Evaluation(EuroSCORE)I」(スケール0~47、高値ほど術後死亡リスクが高いことを示す)が6以上の5,243例を対象に検討を行った。被験者を無作為に2群に分け、一方には制限的赤血球輸血(ヘモグロビン値7.5g/dL未満の場合に全身麻酔の導入以降に輸血)を、もう一方には非制限的赤血球輸血(手術室・集中治療室においてヘモグロビン値9.5g/dL未満の場合、それ以外では8.5 g /dL未満の場合に輸血)を、それぞれ行った。 主要評価項目は複合アウトカム(全死因死亡・心筋梗塞・脳卒中・透析を要する腎不全の新規発症)で、退院までもしくは28日までの初発で評価した。副次アウトカムは、赤血球輸血率やその他の臨床的アウトカムが含まれた。全死因死亡率も両群で有意差なし 主要複合アウトカムの発生率は、制限的赤血球輸血群11.4%に対し非制限的赤血球輸血群は12.5%で、制限的赤血球輸血群の非劣性が示された(群間絶対差:-1.11%、95%信頼区間[CI]:-2.93~0.72、非劣性のp<0.001)。 また全死因死亡率は、制限的赤血球輸血群3.0%に対し非制限的赤血球輸血群3.6%と、両群で同等だった(オッズ比[OR]:0.85、同:0.62~1.16)。  一方で赤血球輸血(1単位以上)実施率は、制限的赤血球輸血群52.3%に対し、非制限的赤血球輸血群は72.6%だった(OR:0.41、同:0.37~0.47、p<0.001)。その他の副次アウトカムについて両群で有意な差は認められなかった。

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EGFR変異陽性NSCLCの1次治療、オシメルチニブ vs.標準治療/NEJM

 EGFR変異陽性進行非小細胞肺がん(NSCLC)の1次治療において、オシメルチニブ(商品名:タグリッソ、1次治療適応は申請中)は現行標準治療薬のEGFR-TKIに比べ、有効性において優越性を示し、安全性プロファイルは同等で、重篤有害事象の発生頻度は有意に低いことが示された。フランス・パリ第11大学のJean-Charles Soria氏らが行った第III相無作為化二重盲検試験「FLAURA試験」の結果で、NEJM誌オンライン版2017年11月18日号で発表された。オシメルチニブは第3世代の経口不可逆的EGFR阻害薬で、EGFR-TKI感受性変異およびEGFR T790M耐性変異の両方を選択的に阻害する。オシメルチニブ vs.ゲフィチニブまたはエルロチニブを比較 FLAURA試験は、2014年12月~2016年3月に29ヵ国132施設で行われた。未治療のEGFR変異陽性NSCLC患者(エキソン19欠損変異、L858R変異)556例を無作為に2群に分け、一方にはオシメルチニブ(80mg/日、279例)を、もう一方には標準EGFR-TKI(ゲフィチニブ250mg/日またはエルロチニブ150mg/日、277例)を投与し比較検討した。 主要エンドポイントは、研究者評価による無増悪生存期間(PFS)だった。PFSはオシメルチニブ群18.9ヵ月、標準EGFR-TKI群10.2ヵ月 PFS中央値は、標準EGFR-TKI群10.2ヵ月に対し、オシメルチニブ群18.9ヵ月と有意に延長した(病勢進行または死亡に関するハザード比[HR]:0.46、95%信頼区間[CI]:0.37~0.57、p<0.001)。 客観的奏効率は、標準EGFR-TKI群76%に対しオシメルチニブ群80%と両群で同等だったが(オッズ比[OR]:1.27、95%CI:0.85~1.90、p=0.24)、奏効期間中央値が標準EGFR-TKI群8.5ヵ月(95%CI:7.3~9.8)に対し、オシメルチニブ群は17.2ヵ月(同:13.8~22.0)と長かった。 中間解析の時点において全生存(OS)に関するデータは未成熟だったが(成熟度25%)、18ヵ月時点の生存率は、標準EGFR-TKI群71%(95%CI:65~76)に対し、オシメルチニブ群は83%(95%CI:78~87)であった(死亡に関するハザード比:0.63、95%CI:0.45~0.88、p=0.007[中間解析は有意差なし])。 Grade3以上の有害事象は、標準EGFR-TKI群(45%)よりもオシメルチニブ群(34%)で発現頻度が低かった。

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クローン病に対するタイトな管理の有用性-多施設共同RCT(解説:上村直実氏)-772

 クローン病(CD)は原因不明で根治的治療が確立していない慢性炎症性腸疾患であり、わが国の患者数は現在約4万人で、医療費補助の対象である特定疾患に指定されている。本疾患に対する薬物療法の目的は、活動期CDに対する寛解導入および寛解状態の維持であり、一般的には、罹患部位や症状および炎症の程度によって、5-ASA製剤、ステロイド、代謝拮抗薬、抗TNF拮抗薬と段階的にステップアップする薬物療法が行われている1,2)。 CDの活動性について、便中カルプロテクチン(FC)やC反応性蛋白(CRP)など腸炎症のバイオマーカーを用いて治療方針を決定することが、患者の予後を改善するかどうかは不明であった。本論文は、一般的なクローン病活動指数(CDAI)に基づく評価法と比較して、CDAIと上記の炎症マーカーおよびステロイドの使用量による厳密な活動性評価により抗TNF療法を含む治療方針を変更するほうが、1年後の内視鏡的粘膜治癒率の向上に結び付く研究結果を初めて示したものである。 わが国におけるCDの重症度を評価する方法は、CDAIスコア、CRP値による炎症、腸閉塞や膿瘍などの合併症の有無等を考慮した総合的判断により、軽症、中等症、重症と分類するのが一般的である1,2)。本研究で炎症のバイオマーカーを加えた厳密な活動性の評価が有用とされているが、わが国におけるFCの測定は潰瘍性大腸炎の活動性評価に保険適用を取得したものの、現状ではCDの病態把握に対しては承認されていない。一般の保険診療現場でCD患者に対しても使用できるように、本論文や過去の研究結果を参考にして、日本人の臨床エビデンスを構築するとともに、公知申請などを用いた企業や学会からの要望などが期待されるところである。■参考1)日本消化器病学会編. クローン病診療ガイドライン. 南江堂;2010.2)日本消化器病学会編. 炎症性腸疾患(IBD)診療ガイドライン2016. 南江堂;2016.

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atezolizumab+ベバシズマブ+化学療法、進行肺がん1次治療のPFS改善(IMpower150)/ロシュ

 スイス・ロシュ社は2017年11月20日、進行非扁平上皮非小細胞肺がん(NSCLC)1次治療における、抗PD-L1抗体atezolizumabの第Ⅲ相試験IMpower150の結果を発表した。試験の結果、atezolizumabとベバシズマブおよび化学療法(パクリタキセル+カルボプラチン)の併用は、ベバシズマブと化学療法の併用と比較して、複合主要評価項目の1つ無増悪生存期間を有意に改善したと発表した。具体的な数値は発表されていない。 また、同じく主要評価項目である全生存期間(OS)について、初期解析では未達成であるが、期待が持てるものだとしている。OS解析の結果は2018年前半に予定されているとのこと。 atezolizumabとベバシズマブおよび化学療法併用の安全性は、各薬剤の既知の安全性プロファイルと一致していた。IMpower150試験の結果は、2017年12月7日からスイスのジュネーブで開催されるESMO Immuno Oncology Congress 2017で発表される。■参考ESMO Immuno Oncology Congress 2017IMpower150試験(Clinical Trials.gov)■関連記事atezolizumabによる長期生存NSCLC患者の特徴:OAK/WCLC非小細胞肺がんへのatezolizumab、OAK試験の日本人解析/日本肺学会2017抗PD-L1抗体atezolizumab、非小細胞肺がんのOSを延長/Lancet抗PD-L1抗体atezolizumab、肺がんに承認:FDA

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日本人若年性認知症、診断1年後の離職率は

 若年性認知症(65歳未満で発症する認知症)は、患者や家族の就労に影響を及ぼす。医療経済研究機構の佐方 信夫氏らは、勤労者自身やその家族が若年性認知症と診断を受けた後、どの程度離職するかを明らかにするため検討を行った。Journal of Alzheimer's Disease誌2017年11月7日号の報告。 レセプトデータベースを用いて、2013年4月~2015年6月に新たに認知症と診断された、勤労者40~59歳143例および、勤労者の家族40~59歳77例を対象に、コホート研究を行った。若年性認知症を有さない対照群として、若年性認知群と年齢・性別が近似した勤労者715人および家族385人を抽出し、認知症群1人に対照群5人をマッチングさせ、2016年6月までフォローアップを行った。主要アウトカムは、診断から対象者が離職(保険組合の脱退)するまでの期間とした。 主な結果は以下のとおり。・若年性認知症と診断された勤労者143例と対照群の年齢中央値は53歳(四分位範囲:48~57歳)、女性の割合は13%であった。勤労者の家族で若年性認知症と診断された77例と対照群の年齢中央値は53歳(四分位範囲:50~56歳)、女性の割合は97%であった。・離職イベントのないフォローアップ期間の中央値は、勤労者で625日(四分位範囲:477~807日)、勤労者の家族で612日(四分位範囲:492~774日)であった。・1年後の離職率は、若年性認知症の勤労者で14%(95%CI:8.1~19.5%)であり、若年性認知症でない勤労者(7.3%、95%CI:5.3~9.2%)と比較し、2倍高かった(HR:2.26、95%CI:1.47~3.47)。・家族に若年性認知症患者がいる場合といない場合における、勤労者の1年後の離職率は同程度であった(若年性認知症の家族あり[離職率:7.8%、95%CI:1.6~13.9%]、若年性認知症の家族なし[離職率:6.5%、95%CI:4.0~8.9%]、HR:1.19、95%CI:0.63~2.25)。 著者らは「本研究は雇用力のある大企業の従業員を調べているが、若年性認知症と診断された勤労者の14%は、診断の1年後に離職しており、若年性認知症でない勤労者と比較し、離職率は2倍高かった。医療従事者は、患者が若年性認知症と診断された最初の時点より、できる限り就労を継続できるよう、もしくは代替となる活動を見つけられるように、患者とその家族に対して提案とサポートをすることが重要である」としている。■関連記事日本人若年性認知症で最も多い原因疾患は:筑波大学せん妄に対する薬物治療、日本の専門家はどう考えているか日本では認知症への抗精神病薬使用が増加

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抗菌薬は上気道感染症後の細菌合併症を減らせるのか

 抗菌薬使用と上気道感染症(URTI)後細菌合併症との関連を検討した前向きコホート研究で、URTI後の細菌合併症はまれであり、また抗菌薬は細菌合併症予防における保護効果がない可能性が示唆された。スウェーデン・ストックホルム県ランスティング公衆衛生局のThomas Cars氏らが報告した。BMJ open誌2017年11月15日号に掲載。 本研究では、ストックホルム県のプライマリケア、専門医の外来クリニック、入院加療施設における、2006年1月~2016年1月の診察・診断・調剤抗菌薬に関する行政医療データを基に検討した。主要アウトカムは、生態学的時間傾向分析における、URTI・細菌感染/合併症・呼吸器系抗菌薬使用の頻度の10年間の傾向分析、前向きコホート研究における、抗菌薬投与あり患者と投与なし患者のURTI後の細菌合併症発症率とした。 主な結果は以下のとおり。・2006年から2015年までに呼吸器系抗菌薬の使用は22%減少したが、乳様突起炎(p=0.0933)、扁桃周囲膿瘍(p=0.0544)、A群溶血性レンサ球菌感染症(p=0.3991)、眼窩内膿瘍(p=0.9637)、硬膜内および硬膜下膿瘍(p=0.4790)、汎副鼻腔炎(p=0.3971)での増加傾向はみられなかった。また、髄膜炎および急性篩骨蜂巣炎は減少し(それぞれp=0.0038、p=0.0003)、咽後膿瘍および咽頭周囲膿瘍は増加した(p=0.0214)。・URTI後の細菌合併症は、扁桃炎後の扁桃周囲膿瘍(10,000発症当たり、抗菌薬投与あり患者41.1、投与なし患者32.4)を除き、投与あり患者・投与なし患者ともまれであった(10,000発症当たり、投与あり患者1.5未満、投与なし患者1.3未満)。 著者らは、「定期的に収集された行政医療データの分析により、患者・処方医師・政策立案者に対して、URTI・抗菌薬使用・細菌合併症の数に関する貴重な情報を提供できる」としている。

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高齢で診断された前立腺がん、予後に影響するのは?

 前立腺がん診断時の年齢が高いことが予後不良に関連することを示す研究がいくつか報告されている。そこで、スウェーデン・カロリンスカ研究所のAndreas Pettersson氏らは、集団ベースのコホート研究で、診断時年齢と予後との関連を調べ、その関連が腫瘍特性、初期治療、診断年、検知方法、合併症と独立しているかどうかを検討した結果を報告した。著者らは結果から「本結果は、現在の臨床現場において、前立腺がんの高齢患者は診断のための検査や治癒目的の治療を十分に受けていないことを示している」としている。Annals of oncology誌オンライン版2017年11月17日号に掲載。 本研究は、1998~2012年に前立腺がんと診断され、2014年まで追跡調査された、Prostate Cancer data Base Sweden(PCBaSe)3.0での55~95歳のスウェーデン人男性12万1,392人の全国コホート研究。データベースには、年齢、ステージ、グレード、PSA値、検知方法、合併症、教育レベル、初期治療のデータが含まれる。ハザード比(HR)と95%信頼区間(CI)を計算にはCox回帰分析を用いた。 主な結果は以下のとおり。・診断時の年齢が上がるにつれて、合併症が多いこと、PSAでがんを発見されることが少ないこと、進行がんが多いこと、治癒目的での治療が少ないことが認められた。・高リスクまたは局所転移のある前立腺がん男性では、M分類が不明な割合は、若年男性に比べて高齢男性で高かった。・75万1,000人年のフォローアップ中に、2万3,649人の男性が前立腺がんで死亡した。・治療により階層化された多変量Cox回帰分析において、高齢での診断は、待機遅延療法(60~64歳に対する85歳以上のHR:7.19、95%CI:5.61~9.20)、アンドロゲン遮断療法(60~64歳に対する75歳以上のHR:2.20、95%CI:1.01~4.77)、根治的前立腺全摘(60~64歳に対する75歳以上のHR:1.72、95%CI:1.61~1.84)で治療された男性では予後不良と関連していたが、放射線療法(60~64歳に対する76歳以上のHR:1.08、95%CI:0.76~1.53)では関連がなかった。

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アスピリン+リバーロキサバンで冠動脈疾患の死亡減少/Lancet

 安定冠動脈疾患患者の治療において、アスピリンに低用量リバーロキサバンを併用すると、主要血管イベントが減少し、大出血の頻度は増加するもののベネフィットは消失せず、死亡が有意に低減することが、カナダ・マックマスター大学のStuart J Connolly氏らが行ったCOMPASS試験で示された。研究の成果は、Lancet誌オンライン版2017年11月10日号に掲載された。冠動脈疾患は世界的に合併症や死亡の主要な原因で、急性の血栓イベントの結果として発症する。Xa因子阻害薬やアスピリンは血栓イベントを低減させるが、安定冠動脈疾患患者におけるこれらの併用や、個々の薬剤の比較検討は行われていないという。約2万5,000例が参加したプラセボ対照無作為化試験 COMPASS試験は、安定冠動脈疾患および末梢動脈疾患の外来患者において、アスピリンおよびリバーロキサバンのそれぞれ単剤療法と、これらの併用療法の有用性を評価する多施設共同二重盲検プラセボ対照無作為化試験(Bayer AG社の助成による)。本報告では、冠動脈疾患患者の結果が提示された。 対象は、過去20年の間に心筋梗塞の既往歴があり、冠動脈の多枝病変を有し、安定または不安定狭心症の既往歴があり、多枝病変に対する経皮的冠動脈インターベンション(PCI)または冠動脈バイパス移植術を受けた冠動脈疾患患者であった。 被験者は、30日間の導入期の後、低用量リバーロキサバン(2.5mg、1日2回、経口)+アスピリン(100mg、1日1回)、リバーロキサバン(5mg、1日2回、経口)、アスピリン(100mg、1日1回、経口)を投与する群に、1対1対1の割合でダブルダミー下に無作為に割り付けられた。患者、担当医、中央判定の医療スタッフには治療割り付け情報がマスクされた。 有効性の主要アウトカムは、心筋梗塞・脳卒中・心血管死の発現とした。 2013年3月12日~2016年5月10日の期間に、33ヵ国558施設で2万7,395例が登録され、2万4,824例(91%)がランダム化の対象となった。併用群が8,313例、リバーロキサバン単独群が8,250例、アスピリン単独群は8,261例であった。併用により主要アウトカム、死亡率が低減 平均フォローアップ期間は1.95年で、全体の平均年齢は68.3歳、男性が80%(1万9,792例)を占めた。 主要アウトカムの発生率は、併用群が4%(347/8,313例)と、アスピリン単独群の6%(460/8,261例)に比べ有意に低かった(ハザード比[HR]:0.74、95%信頼区間[CI]:0.65~0.86、p<0.0001)。これに対し、リバーロキサバン単独群の主要アウトカムの発生率は5%(411/8,250例)であり、アスピリン単独群の6%(460/8,261例)との間に有意差を認めなかった(HR:0.89、95%CI:0.78~1.02、p=0.094)。 大出血の発生率は併用群が3%(263/8,313例)と、アスピリン単独群の2%(158/8,261例)に比べ有意に高く(HR:1.66、95%CI:1.37~2.03、p<0.0001)、出血の発生率はリバーロキサバン単独群が3%(236/8,250例)であり、アスピリン単独群の2%(158/8,261例)に比し、有意に高かった(HR:1.51:95%CI:1.23~1.84、p<0.0001)。 最も頻度の高い大出血の発生部位は消化器で、併用群が2%(130例)、リバーロキサバン単独群が1%(84例)、アスピリン群は1%(61例)であった。死亡率は、併用群が3%(262/8,313例)であり、アスピリン単独群の4%(339/8,261例)と比較して有意に低かった(HR:0.77、95%CI:0.65~0.90、p=0.0012)。 著者は、「低用量リバーロキサバン+アスピリンの全体的なベネフィットは有意であり、アスピリン単独に比べ死亡が23%減少した。高リスク集団では、合併症や死亡が実質的に減少する可能性がある」と指摘している。

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競技スポーツ中の突然の心停止の頻度は?/NEJM

 競技スポーツ中における突然の心停止の発生率は、運動選手10万人年当たり0.76件であり、競技中の構造的心疾患による突然の心停止の頻度は低いことが、カナダ・トロント大学のCameron H. Landry氏らの調査で示された。研究の成果は、NEJM誌2017年11月16日号に掲載された。スポーツ活動中の突然の心停止の予防を目的とする事前スクリーニング・プログラムにより、リスクを有する運動選手の同定が可能と考えられるが、これらのプログラムの有効性に関しては議論が続いている。心停止データベースを用い、後ろ向きに検討 研究グループは、カナダの特定地域でスポーツ活動中に発生した突然の心停止をすべて同定し、その原因を調査した(米国国立心臓・肺・血液研究所[NHLBI]などの助成による)。 Rescu Epistry心停止データベース(ネットワーク地域内で、救急医療隊員が対処したすべての心停止の記録が含まれる)を用いて、2009~14年に12~45歳の集団でスポーツ中に発生したすべての院外心停止を後ろ向きに同定した。 患者に関する複数の情報源の記録(救急車の要請の報告、剖検報告、入院データ、患者・家族との直接面談の記録など)に基づき、突然の心停止(心原性)または非心原性の原因によるイベントの判定を行った。 2009~14年の推定総フォローアップ期間は1,850万人年であった。試験期間中に、院外心停止を起こした2,144例が解析の対象となった。スポーツ中の突然の心停止は74件で発生し、競技スポーツ中が16件、競技以外のスポーツ中が58件であった。事前スクリーニングで同定の可能性ありは16件中3件 競技スポーツ中の突然の心停止16件の競技別の内訳は、レース競技(マラソン、バイアスロン、トライアスロンなど)とサッカーが4件ずつ、バスケットボール、アイスホッケー、柔術が2件ずつ、野球、ラグビーが1件ずつであった。競技以外のスポーツ中では、ジム練習(12件)、ランニング(9件)が多かった。 競技スポーツ中の突然の心停止を年齢別でみると、12~17歳が4件、18~34歳が9件、35~45歳は3件で、全体の発生率は運動選手10万人年当たり0.76件であった。退院時の生存率は競技スポーツ中が43.8%、競技以外のスポーツ中は44.8%とほぼ同じだった。 競技スポーツ中の突然の心停止の原因は、35歳未満では原発性不整脈(6件)と構造的心疾患(肥大型心筋症、冠動脈奇形:5件)が多く、35~45歳では全例が冠動脈疾患であった。肥大型心筋症による死亡は2件で、不整脈原性右室心筋症による死亡は認めなかった。 競技スポーツ中の突然の心停止のうち3件は、事前スクリーニングを受けていれば同定が可能であったと考えられた。 著者は、「競技スポーツ参加中の突然の心停止はまれで、原因は多岐にわたり、体系的な臨床的事前スクリーニングや、これを心電図ベースの事前スクリーニングと併用しても、患者の80%以上は同定されない可能性がある」と指摘している。

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治療時間枠拡大への夜明け(解説:内山真一郎氏)-770

 これまでに行われた血管内血栓除去術の無作為化試験の結果によれば、脳卒中発症後6時間以内に施行されたときの有効性は示されていたが、6時間以後の効果については情報が限られていた。しかしながら、画像で梗塞巣容積が小さい割に脳卒中症状が重症な患者では、再灌流により転帰が改善する可能性が示唆されていた。 このDAWN試験により、主幹脳動脈閉塞があり、脳卒中発症後6~24時間経過していると考えられ、臨床症状と梗塞容積のミスマッチがある患者では、血栓回収術を行ったほうが標準的治療のみよりも、90日後の転帰が良好であることが示された。この転帰改善効果は2例治療すると1例の転帰が改善する計算になり、出血や死亡を増やすことなく、従来の治療可能時間枠を著しく拡大できる可能性を示した点において、本試験結果の臨床的意義はきわめて大きい。 ただし、本試験では梗塞容積の測定に特定のソフトウエア(RAPID)を用いているので、今後の日常診療への適用を考えた場合、CTやMRIのASPECTのように簡便な梗塞サイズの評価法を用いた場合でも、同様な結果が再現できるかどうかを検証する必要があるだろう。

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オシメルチニブ、CNS転移の進行リスク低減を確認:FLAURA

 AstraZeneca社(本社:英国ロンドン、CEO:Pascal Soriot)は2017年11月18日、シンガポールで開催されたESMOアジア2017で、中枢神経系(CNS)転移に対する有効性についての第III 相FLAURA 試験のサブグループ解析の結果を発表。EGFR変異陽性進行非小細胞肺がん(NSCLC)の1次治療において、オシメルチニブ(同:タグリッソ)が、エルロチニブ(商品名:タルセバ)またはゲフィチニブ(同:イレッサ)による標準治療と比較して、CNS病勢進行リスクを低減させたことが明らかになった。 本解析の対象は、独立盲検中央判定によるベースラインスキャンで1つ以上の測定可能および/または測定不能のCNS病変の存在が認められた患者128例(FLAURA 試験全患者の23%、オシメルチニブ群:61例および標準治療群:67例)。CNS転移に対する有効性を両群で比較した結果、CNS 無増悪生存期間(PFS)はオシメルチニブ群で統計学的に有意な改善を示し、CNS病勢進行もしくは死亡のリスクについても50%以上低減した(ハザード比:0.48、95%信頼性区間[CI]:0.26~0.86、名目上のp値:0.014)。また、新たな CNS 病変によって病勢が進行した患者は、オシメルチニブ群でより少なかった(オシメルチニブ群vs.標準治療群:12% vs.30%)。CNS客観的奏効率(腫瘍縮小測定値)もオシメルチニブ群で66%と高く、標準治療群では43%だった(オッズ比:2.5、95%CI:1.2~5.2、p値:0.011)。 なお、同日FLAURA 試験の詳細結果がNew England Journal of Medicine(NEJM)オンライン版に掲出された。■参考AstraZeneca社プレスリリースFLAURA試験(Clinical Trials.gov)■関連記事NCSLC1次治療における血漿サンプルEGFR変異検査の評価:FLAURA/WCLC2017オシメルチニブ、FLAURA試験の日本人サブグループ解析/日本肺学会2017HR0.46、オシメルチニブが1次治療で標準治療を上回る(FLAURA)/ESMO2017

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第11回 先輩の背中見てコミュニケーション学ぶ時代は終わった!?【患者コミュニケーション塾】

先輩の背中見てコミュニケーション学ぶ時代は終わった!?COMLの活動の1つに、模擬患者(Simulated Patient・Standardized Patient)の派遣があります。これは1960年代に米国で始まった医学教育の一環で、医学生のコミュニケーショントレーニングの相手役になるというものです。日本では医学部と歯学部で2001年からのトライアルを経て2005年度から共用試験が本格的に導入されました。共用試験というのはCBTという知識を問う試験と、OSCE(オスキー)という実技試験(客観的臨床能力試験)です。OSCEの中には医療面接の試験があり、そこに模擬患者が相手役として参加しています。医学生は共用試験に合格することで、臨床実習に出るための仮免許を得ることになります。とくに2014年度からは、共用試験に合格すると、医学生は「スチューデントドクター」という称号を全国医学部長病院長会議から与えられることになりました。それによって、大学では「スチューデントドクター授与式」という式典まで開かれているところがあります。ある大学のスチューデントドクター授与式で、白衣のプレゼンターと記念講演をしたことがある私は、その様子を目の当たりにし、「これから臨床実習に出て患者と向き合うんだ」という自覚を医学生に持ってもらうためのイベントなんだと感じました。数年前から医学教育界では「2023年問題」がホットな話題になっていました。これは、米国以外の医学部を卒業した医師が、米国で医師として働く際の試験を受ける資格として、2023年以降は国際基準の認定を受けた医学部を卒業していることが条件になったことを受けての問題です。そこで、2015年12月に日本医学教育機構(JACME)が設立され、私は理事を務めているので、医学教育の最前線の動きを知る立場にあります。2017年3月にJACME自体が医学部のカリキュラムを評価する資格があるという国際認証を受け、現在、JACMEでは全国の医学部の教育の評価を始めています。これによって臨床実習に求められるレベルがより高まり、見学型臨床実習から診療参加型臨床実習に移行すると聞いています。また、カナダや米国、韓国、台湾では医師国家試験にOSCEが導入されていて、日本でも再三導入について議論されてきました。数年前の厚生労働省医道審議会に設置された医師国家試験改善検討会でも、再びこの問題が俎上に上りました。その結果、医師国家試験に導入するのではなく、臨床実習終了後に更にレベルの高いOSCEを実施して、准国試扱いとすることが決まりました。現在、2020年度の一斉スタートに向けて、今年度からトライアルが始まっています。私たちCOMLが1992年に模擬患者の活動を始めた当時、医学部の教授たちは「コミュニケーションなんて先輩の背中を見て学ぶものであり、教えてどうする?」と冷ややかな反応でした。しかし偏差値が高いというだけで医学部に入学してくる学生が増え、異なる世代の人と話したことがない若者すらいます。そのような中で、やはりコミュニケーションのスキルを向上させるためには訓練が必要だと時代が変化してきたのです。これからきっと、医療界にもAI(人工知能)が台頭してくることでしょう。画像の読影や病理診断をはじめ、病気の診断などはAIがかなりの部分をカバーすることになるかもしれません。となれば、医師に求められるものは、病気を理解したうえで一人ひとりの患者に応じた説明やサポートというコミュニケーションの部分が多くなるかもしれません。私たちCOMLが模擬患者活動を始めた理由は、「患者は一人ひとり背景の異なる個別的な存在。そのことを、コミュニケーションを通して理解し、患者と向き合ってほしい」という思いからでした。もしかすると、そこにようやくスポットライトが当たる時代になったのかもしれないと感じています。

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008)クリスマスキャロル【Dr.デルぽんの診察室観察日記】

第8回 クリスマスキャロル本日の漫画は、研修医時代のお話。当時、デルぽんが研修していた病院では、クリスマスイブの日に職員が聖歌を歌いながら、病棟を練り歩く、というイベントがありました。イブの日も当然勤務がある研修医の身。仕事の合間にちょうど出くわし、目撃することができました。照明を落とし、手にロウソクを持ちながら行進するその姿は、おごそかな雰囲気で、いつもの病棟が、ちょっとちがって見えたのをよく覚えています。さてこのイベント、入院患者さんにとっても楽しみな行事であるらしく。わざわざこのために、入院を希望する患者さんが、いるのだとか、いないのだとか…?!その場合、主訴は「クリスマスキャロル目的」になるのでしょうか…!クリスマスが近づいてくると毎年思い出す、クリスマスキャロルの思い出でした☆

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破裂性腹部大動脈瘤への血管内修復術、3年時評価で生存延長/BMJ

 破裂性腹部大動脈瘤が疑われる患者の治療戦略について、血管内治療と開腹手術では、どちらが臨床的効果および費用対効果に優れるのか。無作為化試験「IMPROVE試験」にて検討された同評価の3年時点の結果を、英国・インペリアル・カレッジ・ロンドンのJanet T. Powell氏ら同研究グループが発表した。結果は、血管内治療が開腹手術よりも生存期間を延長し、質調整生存年(QALY)の獲得が大きく、再手術率は同程度であり、コストは低く、費用対効果に優れることが示された。研究グループは、「今回の結果は、緊急血管内修復がより広く行われるよう、血管内治療の実施を増やすことを支持するものであった」とまとめている。BMJ誌2017年11月14日号掲載の報告。IMPROVE試験の3年時アウトカムを評価 IMPROVE試験は、2009~16年に、30ヵ所(英国29、カナダ1)の血管センターで、破裂性腹部大動脈瘤が疑われる患者に対する血管内治療(大動脈の形態が安定している場合。そうでなければ開腹とする)の臨床的アウトカムおよび費用対効果を、開腹手術との比較で評価することを目的に実施された。30日時点(BMJ. 2014 Jan 13;348:f7661.)、1年時点(Eur Heart J. 2015 Aug 14;36:2061-2069.)のアウトカムについては、既報されている。今回発表の3年時点のアウトカム評価は、2013年8月にプロトコールが修正され追加されていた。 試験は、上級病院臨床医が破裂性大動脈瘤と診断した50歳超の患者を任意抽出して行われた。被験者は無作為に、血管内治療(即時CTを受け形態的に安定していれば緊急ステントグラフト挿入術[EVAR]を施行)、緊急開腹手術のいずれかを受ける群に割り付けられた。無作為化は通常、CT検査および麻酔科評価の前に緊急救命室で行われた。そのため、開腹手術はEVAR不適の患者の特異的治療であった。開腹手術群ではCT検査は義務付けられていなかったが、割り付け患者の90%で行われた。 主要アウトカムは総死亡率、副次アウトカムは3年時点の動脈瘤修復後の再手術、QOL、病院経費などであった。術後3ヵ月~3年の間に、血管内治療群に生存アドバンテージ 破裂性大動脈瘤と診断された試験適格患者は613例(男性480例)で、316例が血管内治療群(破裂性大動脈瘤と確認したのは275例)に、297例が開腹手術群(同261例)に無作為に割り付けられた。613例のうち502例が緊急修復手術を受けた。 死亡に関する最長フォローアップは7.1年。3年のフォローアップができなかった被験者は各群2例であった。 死亡率は、90日時点では両群で同等であったが(ハザード比[HR]:0.98、95%信頼区間[CI]:0.76~1.26、p=0.88)、中間期(3ヵ月~3年)において血管内治療群の死亡が開腹手術群よりも有意に少なく(HR:0.57、95%CI:0.36~0.90、p=0.015)、3年時点では血管内治療群の死亡率が有意に低かった(48% vs.56%)。ただし、7年時点では、死亡率は両群とも約60%(179/316例 vs.183/297例)となっている(HR:0.92、95%CI:0.75~1.13、p=0.41)。 緊急修復手術を受けた502例では、3年死亡率は血管内治療群が低かったが(42% vs.54%、オッズ比[OR]:0.62、95%CI:0.43~0.88)、7年時点では両群の差は明確ではなくなっていた(HR:0.86、95%CI:0.68~1.08)。3年時点の再手術率は、両群間で有意差はみられなかった(HR:1.02、95%CI:0.79~1.32、p=0.88)。また両群で、初回再手術は早期に多発し、中間期の発生は散発的であったことが認められた。 平均QOLは、初年度は血管内治療群が高かったが、3年時点では同程度であった。しかし早期にQOLが高かったことと、3年時点の死亡率の低さが組み合わさって、血管内治療群の3年時点の平均QALY獲得は0.17(95%CI:0.00~0.33)となった。 血管内治療群は、入院期間も短く、平均病院経費も開腹手術群より少なかった(−2,605ポンド[95%CI:−5,966~702][約2,813ユーロ、3,439ドル])。また、QALY獲得の支払い意思額レベルで検討した結果、すべてのレベルで、血管内治療の費用対効果が優れる確率は90%を超えていた。

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長時間労働やシフト作業は認知症発症に影響するか

 中年期のシフト作業や長時間労働が、その後の認知症リスクに及ぼす影響について、デンマーク・コペンハーゲン大学のKirsten Nabe-Nielsen氏らが、調査を行った。Scandinavian journal of work誌2017年11月1日号の報告。 対象は、コペンハーゲン男性研究(Copenhagen Male Study)より抽出された4,766例。評価に用いた情報は、シフト作業(1970~71年および1985~86年に収集)、45時間超/週の長時間労働(1970~71年に収集)、社会経済的状況、睡眠、ストレス、心血管リスク因子であった。認知症診断に関する情報は、診療記録より得た。対象者を2014年まで追跡した(平均追跡期間:17.8年)。生存分析、推定発症率比(IRR)、95%信頼区間(CI)の算出にポアソン回帰分析を用いた。 主な結果は以下のとおり。・認知症とシフト作業(IRR:0.86、95%CI:0.70~1.05)または長時間労働(IRR:0.97、95%CI:0.79~1.19)との間に、統計学的に有意な関連は認められなかった。・潜在的な交絡因子やメディエーターで調整した後でも、推定値に変化は認められなかった。・曝露評価の両時点でのシフト作業は、両時点での非シフト作業者と比較し、認知症発症率の高さと関連が認められなかった(IRR:0.99、95%CI:0.69~1.42)。・1つの時点でシフト作業が報告されていた対象者において、認知症発症率が最も低かった(1985~86年のみ[IRR:0.44、95%CI:0.16~1.23]、1970~71年のみ[IRR:0.58、95%CI:0.31~1.11])。 著者らは「シフト作業や長時間労働と認知症発症率との関連を示す肯定的なエビデンスは見いだせなかったが、シフト作業や長時間労働の評価がきちんと行われていない可能性があり、これが本研究の主要な限界である」としている。■関連記事認知症になりやすい職業はなぜ、フィンランドの認知症死亡率は世界一高いのか認知症になりにくい性格は

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PAD患者の歩行能改善にGM-CSF製剤は寄与せず/JAMA

 米国・ノースウェスタン大学のMary M. McDermott氏らによる無作為化試験「PROPEL試験」の結果、末梢動脈疾患(PAD)患者において、トレッドミルを利用して定期的に行う運動療法は、定期的にレクチャーを行い注意喚起を促す介入と比べて、6分間歩行距離でみた歩行能を有意に改善することが示された。また、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)製剤は、単独投与または運動療法と組み合わせて投与した場合も、歩行能を有意に改善しないことが示された。これまでPAD患者の歩行能改善におけるGM-CSF製剤のベネフィットは不明であったが、研究グループは、「今回の結果で、PAD患者の歩行障害の治療に対する運動療法のベネフィットが確認され、GM-CSF製剤の使用は支持されなかった」とまとめている。JAMA誌オンライン版2017年11月15日号掲載の報告。4群に割り付けて12週時の6分間歩行距離の変化を評価 PROPEL試験は、GM-CSF製剤投与+運動療法が、運動療法単独/GM-CSF製剤投与単独と比べて、6分間歩行距離を延長するか、またGM-CSF製剤投与単独が、プラセボよりも6分間歩行距離を延長するか、さらには注意喚起の介入よりも同距離を延長するかを明らかにすることが目的であった。2012年1月6日~2016年12月22日に、シカゴ都市圏で参加者を登録。被験者を2×2要因デザインにて、(1)運動療法+GM-CSF製剤投与(運動+GM-CSF)、(2)運動療法+プラセボ(運動単独)、(3)注意喚起+GM-CSF製剤投与(GM-CSF単独)、(4)注意喚起+プラセボ(注意喚起単独)の4つの介入のうち、いずれか1つを受けるよう無作為に割り付けた。 運動療法は週3回のトレッドミルエクササイズを6ヵ月間、注意喚起は臨床医による週1回の教育的なレクチャーを6ヵ月間提供した。GM-CSF製剤またはプラセボの投与は、二重盲検下で、週3回250μg/m2/日を介入開始当初の2週間皮下投与した。 無作為化前と、無作為化後6週、12週、6ヵ月時点でフォローアップを行いアウトカムを評価。最終フォローアップは2017年8月15日であった。 主要アウトカムは、12週フォローアップ時の6分間歩行距離の変化(臨床的意味のある最小変化値は20m)。p値はHochberg step-up法で補正を行い評価した。運動療法単独群が最も改善、GM-CSF単独群は注意喚起単独群よりも改善せず PAD患者827例が評価を受け、210例が無作為化を受けた(平均年齢67.0[SD 8.6]、黒人141例[67%]、女性82例[39%])。運動+GM-CSF群53例、運動単独群53例、GM-CSF単独群53例、注意喚起単独群51例。12週フォローアップを完了したのは195例(93%)であった。 12週フォローアップ時の6分間歩行距離の変化(平均値)は、運動+GM-CSF群22.2m、運動単独群28.5mで、運動+GM-CSF群の有意な改善は示されなかった(平均差:-6.3m[95%信頼区間[CI]:-30.2~17.6]、p=0.61)。一方、運動+GM-CSF群は、GM-CSF単独群(同変化の平均値:-6.4m)よりも改善は認められた(平均差:28.7m[95%CI:5.1~52.3]、p=0.052)。 GM-CSF単独群は、注意喚起単独群(同変化の平均値:-5.0m)と比べると改善は認められなかった(平均差:-1.4m[95%CI:-25.2~22.4]、p=0.91)。運動単独群は、注意喚起単独群と比べてより大きく有意な改善が示された(平均差:33.6m[95%CI:9.4~57.7]、p=0.02)。

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