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慢性疾患でがん罹患・死亡リスクが大幅増/BMJ

 糖尿病などの慢性疾患への既往や、血圧・コレステロールといった心血管疾患などのマーカーの異常は、がん罹患リスク、がん死亡リスクの増大と関連することが明らかにされた。慢性疾患は、がん罹患の5分の1以上を、がん死亡の3分の1以上を占めることも示された。一方でこうした慢性疾患に関連したがんリスクは、適度な運動により、40%近く低下することも示されたという。米国・テキサス大学MDアンダーソンがんセンターのHuakang Tu氏らが、40万例超を対象に行った前向きコホート試験の結果で、BMJ誌2018年1月31日号で発表された。40万例超を8.7年間追跡 研究グループは1996~2007年に、米国で総合的な健康診断を受けた18歳以上の40万5,878例を対象にコホート試験を行い、平均8.7年間追跡した。健診では、心血管疾患マーカー(血圧、総コレステロール、心拍数)、糖尿病、慢性腎臓病(CKD)マーカー(蛋白尿、糸球体濾過量)、肺疾患、痛風性関節炎マーカー(尿酸)について、標準的な方法による測定または診断が行われた。 主要評価項目は、がん罹患率とがん死亡率だった。慢性疾患・マーカーによるがん罹患・死亡リスク、運動で約3~5割低減 8種の疾患・マーカーのうち、血圧値の異常と肺疾患既往以外は、がん罹患のリスクを有意に増大した(補正後ハザード比[HR]の範囲:1.07~1.44)。 がん死亡リスクについては、8種の疾患・マーカーすべてで有意な増加が認められた(HRの範囲:1.12~1.70)。 8種の疾患・マーカーを要約した慢性疾患リスクスコアは、その増大に伴いがん罹患リスクも上昇することが示された。同リスクの最高スコアは、がん罹患リスクを2.21倍(95%信頼区間[CI]:1.77~2.75)に、がん死亡リスクを4.00倍(95%CI:2.84~5.63)に、それぞれ増大した。 慢性疾患リスクの高スコアは、生存年数をかなり損失することと関連しており、同最高スコアによる損失生存年数は、男性は13.3年、女性は15.9年だった。 8種の疾患・マーカーすべてを合わせた、がん罹患率やがん死亡率の人口寄与割合は、それぞれ20.5%、38.9%であり、5つの主要生活習慣要因(喫煙、運動不足、果物や野菜の摂取不足、飲酒、肥満)を複合した場合の24.8%、39.7%に匹敵するものだった。 一方で、運動をすることで、8種の疾患・マーカーによるがん罹患・がん死亡リスクの上昇を減じることができた。身体的に活発な被験者は、運動不足の被験者と比べて、8種の疾患・マーカーによるがん罹患リスクは48%、がん死亡リスクは27%低かった。

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COPD増悪抑制、3剤併用と2剤併用を比較/Lancet

 症候性の慢性閉塞性肺疾患(COPD)で高度以上の気流閉塞があり、維持療法を行いながらも増悪のある患者において、細粒子ベクロメタゾン+フマル酸ホルモテロール(長時間作用型β2刺激薬:LABA)+グリコピロニウム(長時間作用型ムスカリン受容体遮断薬:LAMA)の3剤併用は、インダカテロール(LABA)+グリコピロニウムの2剤併用に比べて、COPDの増悪を有意に抑制することが示された。イタリア・フェラーラ大学のAlberto Papi氏らが、1,532例を対象に行った無作為化並行群比較二重盲検試験「TRIBUTE試験」の結果で、Lancet誌オンライン版2018年2月8日号で発表された。COPD増悪頻度を52週間投与して比較 研究グループは2015年5月29日~2017年7月10日にかけて、17ヵ国187ヵ所の医療機関を通じ、高度・極めて高度の気流閉塞を伴い、前年に中等度・重度の増悪が1回以上あり、吸入薬の維持療法を行っている症候性COPDの患者1,532例を対象に試験を行った。 導入期間2週間における1日1回吸入のインダカテロール85μg+グリコピロニウム43μg(IND/GLY)の投与後、被験者を無作為に2群に分けた。一方には細粒子(空気動力学的中央粒子径[MMAD]2μm未満)ベクロメタゾン87μg+フマル酸ホルモテロール5μg+グリコピロニウム9μgの1日2回吸入を(BDP/FF/G群、764例)、もう一方にはIND/GLY(85μg/43μg)1日1回吸入を(IND/GLY群、768例)、それぞれ52週間行った。無作為化では、参加国および気流閉塞の重症度により層別化を行った。 主要評価項目は、治療52週間における中等度~重度のCOPD増悪頻度だった。解析には、1回以上試験薬の投与を受け、ベースライン以降に1回以上有効性の評価を受けた全無作為化被験者を含んだ。COPD増悪リスクは3剤併用群で有意に減少 中等度~重度COPD増悪の頻度は、IND/GLY群0.59/患者年(95%信頼区間[CI]:0.53~0.67)に対し、BDP/FF/G群は0.50(同:0.45~0.57)だった(率比:0.848、同:0.723~0.995、p=0.043)。 有害事象の発現率は、BDP/FF/G群64%(764例中490例)、IND/GLY群67%(768例中516例)と両群で同等だった。肺炎の発症率は、両群ともに4%だった。治療関連の重篤な有害事象は、両群ともに1例ずつ(BDP/FF/G群:排尿障害、IND/GLY群:心房細動)が報告された。

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FDA、durvalumabのStageIII非小細胞肺がんへの適応追加

 米国食品医薬品局(FDA)は2018年2月16日、化学放射線療法治療後にがんが進行していない切除不能のStageIII非小細胞肺がん(NSCLC)患者の治療にdurvalumabを承認した。 今回の承認は、上記患者713例に対する第III相PACIFIC試験の結果に基づくもの。この試験では、durvalumab群とプラセボ群の治療開始後の無増悪生存期間(PFS)を比較した。durvalumab群のPFS中央値は16.8ヵ月、プラセボ投与群は5.6ヵ月と、有意にdurvalumab群で延長した。さらに、スポンサーは、全生存期間に関する追加情報をFDAに提供するための市販後誓約に合意した。 切除不能のStageIII NSCLCにおいてdurvalumabで良くみられた副作用は、咳、疲労、肺臓炎(肺炎、放射線肺炎)、上気道感染、呼吸困難および発疹などであった。 durvalumabは、2017年に局所進行性または転移性膀胱がん患者の治療に対する迅速承認を得ている。■参考FDAプレスアナウンスメント

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チョコが大好きな患者さん【Dr. 坂根の糖尿病外来NGワード】第15回

■外来NGワード「チョコは食べないようにしなさい!」(理想論の提示)「甘いものは食べないようにしなさい!」(あいまいな食事指導)「チョコは、これから買わないようにしなさい!」(無理な食事指導)■解説 最近、女性から男性だけでなく、女性から女性、さらには自分にチョコレートを贈るようになったバレンタインデー。バレンタインデーのシーズンになると、チョコレートはバカ売れで、消費量はチョコレートの年間消費量の1割強にもなるそうです。また、チョコレートが大好きな人は、他人に渡す分だけでなく、自分で食べる分も買っていたりします。ダークチョコレートには、ポリフェノールが含まれていることから、チョコレートには健康効果が高いとテレビや雑誌などで喧伝されています。しかし、そのエビデンスは限られています。確かに、観察研究を集めたメタ解析では、適度のチョコレートには心血管リスクを低下させる可能性があるのではないかと推察されています。しかし、肥満者を対象とした介入研究では、エネルギー制限をしていてもチョコレートだけでは、残念ながら脂質の改善は認められていません。患者さんの中には現在の食事にプラスして、チョコレートを食べることが健康につながると勘違いしている人がいます。介入研究では、チョコレート分のカロリーを減らして食べるように指導されたりしています。それらのチョコレートに関する研究情報を、患者さんに正しく伝えておくことが大切ですね。 ■患者さんとの会話でロールプレイ患者コレステロールの値は大丈夫ですか? 卵を食べないようにして、食事には気を付けているのですが…。医師卵は控えられているということですか。実は、食事の中では卵というよりは「飽和脂肪酸」がコレステロールを上げないキーワードとなります。患者飽和脂肪酸って、どんなものに含まれているんですか?医師バター、マーガリンやショートニングなどに多く含まれていますので、お菓子や菓子パンには注意が必要ですね。患者あっ、それ大好きです。菓子パンがコレステロールを上げる原因だったんですね。医師あと、気を付けて欲しいのがチョコレート。チョコレートには飽和脂肪酸がたっぷり含まれていますからね。患者えっ、チョコレートは、健康にいいんじゃないんですか?医師確かに、苦いダークチョコにはポリフェノールが入っているので、コレステロールを上げないと期待されていたのですが、肥満の人ではあまり効果がないようです。患者えっ、そうなんですか。健康にいいと思って頑張って食べていたのに。医師それに、チョコを食べたら、その分のカロリーを減らさないといけないのですが、プラスされている人も多いですね。そのため、健康にいいと思って食べていて、体重が増えたという人もいますよ(第三者の話として伝える)。患者たとえば、どのくらいが適量なんですか?医師そうですね。難しいところですが、1枚=5gのチョコ5個で150kcalくらいありますから、ご飯軽く1杯分は減らさないといけないですね。患者それなら、私、チョコの食べすぎですね(気付きの言葉)。医師チョコは、頑張ったご褒美として食べてくださいね。患者わかりました。これからは、チョコは、チョコっとだけにします。■医師へのお勧めの言葉「チョコを食べるだけでは健康になりませんよ。ダークチョコレートを食べた分のカロリーを減らしておかないと、逆に、体重が増えてしまいますよ」1)Gianfredi V, et al. Nutrition.2018;46:103-114.2)Shah SR, et al. J Community Hosp Intern Med Perspect.2017;7:218-221.3)Lee Y, et al. J Am Heart Assoc.2017;12.

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第3回 小さく始める~開業時のお金の話~【開業入門】

第3回 小さく始める~開業時のお金の話~今回は開業に不可欠な「お金に関する基礎知識」をみていきましょう(図)。自己資金で開業できればそれに越したことはないですが、多くの先生方は、金融機関から借り入れを行い、資金調達をされると思います。現在(2018年1月時点)、金融機関によっては無担保・無保証人での借り入れが可能であり、大手銀行でも低金利で返済期間が比較的長期での借り入れも可能です。つまり、開業資金が借りやすい状態にあると言えるのです。図 開業の前段階の思考フロー画像を拡大する開業資金はどのくらい必要?開業時にどのくらいのお金が必要でしょうか。答えはケースバイケースです。どのような診療内容で開業するか、立地は都市部か地方か、物件は賃貸か自己保有か、診療機器は何を揃えるかなど、開業内容はさまざまです。まず、開業時に必要な資金を大きく2つに分けますと、「イニシャルコスト」と「ランニングコスト」になります。「イニシャルコスト」は、土地や医療機器の購入費、建築費、改修の内装費などです。「ランニングコスト」は、医師や看護師の人件費、医薬品や診療材料の購入費用、土地建物の賃料、検査などの委託費など日々の業務を回していくためのお金です。実際開業をされる場合、必要と考えられる費用を主な項目だけ表にお示しします。これ以外にコンサルタントを依頼した場合、これらのほかにコンサルタントの費用が数百万単位で発生します。画像を拡大する借り入れ時の注意点今回、最もお伝えしたいポイントになります。当然ですが、借りたお金は返さなければならず、低金利と言っても金利は払わなければなりません。よって、借りるお金はできるだけ小さく抑えておきたいものです。「言われなくても当然」と皆様お考えになると思いますが、実際に多くの経営困難な診療所は、開業時点での試算や資金計画の甘さによる不相応な借り入れで四苦八苦しています。出来る限り小さく始める「イニシャルコスト」は金額も大きく、1度選択を間違ってしまうと取り返しがつきません。開業に「必須」の診療スペースや事務スペース、駐車場スペースを基に綿密に物件を探す必要があります。さらに、注意したいのはX線装置、CT、MRIなどの高額な医療機器です。どうしても大学病院や急性期病院で診察をしていた経験で「あの機器は必須だ。あの機器もあった方がベターだ。このくらいのスペックは必要だ」と、かたくなになる先生が少なくありません。診療科により「必須の医療機器」は異なりますが、「“開業”に本当に必須の医療機器」のみで、まずは「小さいスタート」を心掛けてください。経営が順調になれば、後から購入することはできるのです。まずは、実際に必要最小限の医療機器で経営されている診療所で診療してみて、ご自身の開業イメージを持つことをオススメします。ランニングコストは多少の余裕を「ランニングコスト」で気を付けたいポイントは、「診療報酬は2ヵ月遅れで入金される」ということです。診療報酬の仕組みに関して、詳しくは【医師が知っておきたいレセプトの話】第3回 レセプトのスケジュールをご確認ください。手元資金がショートしないよう、ある程度余裕をもって運転資金を試算しておくことを心掛けてください。誰もがスタート時は、診療所経営の素人です。リスクを背負わず、最小限の構えで始めて、経営が軌道に乗り、皆様の経営感覚が研ぎ澄まされてから徐々に拡大していくことをオススメいたします。「小さく産んで大きく育てる」。これが長く続ける経営のコツです。

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急性増悪期の薬物療法に関するエビデンスレビュー

 救急部での精神症状の急性増悪の管理における抗精神病薬使用の主な目的は、過鎮静を起こすことなく急速に静穏を図り、患者が自身のケアに携われるようにすることである。しかし、比較研究は不足しており、とくに新規の急速鎮静を示す第2世代抗精神病薬の研究が不足している。米国・Chicago Medical SchoolのLeslie S. Zun氏は、急性増悪期の薬物療法に関するエビデンスのレビューを行った。The Journal of emergency medicine誌オンライン版2018年1月17日号の報告。 この構造化されたエビデンスベースのレビューでは、PubMedデータベースの文献検索により抽出されたランダム化比較試験のデータを用いて、急性増悪に対する抗精神病薬治療の有効性について比較検討を行った。 主な結果は以下のとおり。・28件の盲検ランダム化比較試験が抽出された。・ziprasidone、オランザピンの筋注製剤投与後は、共に15~30分で有効性が確認された。ハロペリドールの筋注製剤とロラゼパムとの組み合わせは30~60分、アリピプラゾールの筋注製剤は45~90分であった。・経口投与の場合、最初の評価時点において、オランザピンは15~120分、リスペリドンは30~120分、アセナピン舌下錠は15分で有効性が確認された。・loxapine吸入剤では、10~20分以内で有意な効果が認められた。・ドロペリドール静注は、約5~10分以内にはっきりした効果が認められた。・効果発現は、ベンゾジアゼピンよりも、第2世代抗精神病薬のほうがより速かったが、データは限られていた。 著者らは「このレビューに含まれる試験の患者集団は、救急部の実情を反映しているとは言えないが、今回の結果によって救急部に急性増悪患者の治療のための第2世代抗精神病薬の急速な有効性に関する情報を提供することができる」としている。■関連記事統合失調症の急性増悪期、抗精神病薬の使用状況は?:国立精神・神経医療研究センター急性期精神疾患に対するベンゾジアゼピン系薬剤の使用をどう考える急性期統合失調症、ハロペリドールの最適用量は

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リファキシミンの腸内細菌叢への調整作用で肝性脳症を抑える

 2018年1月31日、あすか製薬株式会社は、同社が販売する経口難吸収性抗菌薬リファキシミン(商品名:リフキシマ)の処方制限が昨年12月に解除され、長期投与が可能となったことを機に、都内において肝性脳症に関するプレスセミナーを開催した。 セミナーでは、「『肝性脳症』診断・治療の最新動向 腸内細菌への働きかけによる生存率向上への兆し」をテーマに、吉治 仁志氏(奈良県立医科大学 内科学第三講座 教授)を講師に迎え、レクチャーが行われた。原因不明の認知症10%に潜む肝性脳症 はじめに、認知症の概要が語られた。2025年には、認知症患者が推定730万人になると予想される。そして、認知症の原因ではアルツハイマー型が一番多く、次いで脳血管性型、レビー小体型と続き、そのほか原因不明も全体の1割(70万人以上)を占めるという。現在の『認知症疾患診療ガイドライン』では、認知症と鑑別が必要な疾患として、「ビタミン欠乏症」「甲状腺機能低下症」「神経梅毒」「肝性脳症」「特発性正常圧水頭症」の5つが規定されている。なかでも「肝性脳症」では、認知症やうつ病と同じように睡眠異常、指南力低下、異常行動、物忘れなど共通する症状がみられ、正確に診断されていない例もあると指摘した。 肝性脳症は、肝臓の線維化によりアンモニアの分解能が落ちることで、アンモニアが体内に蓄積され、さまざまな認知機能を障害する。その原因となる肝細胞障害、とくに肝硬変はC型肝炎ウイルスによるものが多く、そのウイルス保菌者数は年齢に比例して増加することから、肝性脳症が発症した場合、認知症と診断されている例もあると示唆した。服薬アドヒアランスを上げるリファキシミン 肝性脳症の症状は、人格・行動の微妙な変化から始まり、判断力の低下、睡眠の不規則、見当識障害、興奮・せん妄、昏睡状態へと進展する。典型的な患者の訴えでは、「頭がボーッとする」「足がつまずく」「手が震える」などが聞かれ、家族の訴えでは「目つきがおかしい」「おかしなことを言う」「食事を摂らない」などがある。 本症の診断では、身体所見など一般的な診断のほかに、認知症との鑑別のためナンバーコネクション、ブロックデザインテストなども行われ、「本症を疑った場合、アンモニア値の検査も重要」と吉治氏は述べる。 本症の治療では、これまで合成二糖類、カルニチン・亜鉛、BCAA製剤などの治療薬が使われてきたが、服用のしにくさや副作用などでアドヒアランスは決して良好とはいえなかった。 そこで、今回長期投与が可能になったリファキシミンは、こうした問題に対応し、他の治療薬の減量・削減の可能性、全身症状の改善、医療コストの削減などで期待されている。リファキシミンの作用機序は腸管内でのアンモニアの産生を防ぐことで、血中濃度が低下し、脳へのアンモニア移行を減少、肝性脳症を改善し、便と共に排泄される作用を持つ。リファキシミンは欧米では30年以上前より使用されてきたが、わが国では2016年に保険適用となった。 エビデンスでは、リファキシミンは使用群とプラセボ群との比較で、本症の再発を0.42ポイント有意に軽減したほか1)、5年間の長期投与でも肝硬変患者の生存率を改善したことが報告されている2)。リファキシミンの腸内細菌叢の調整機能 次に、わが国で増えている肥満型の肝硬変患者に触れ、現在1,000万人と推定される非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の患者のうち、約200万人が非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)に移行すると考えられ、今後の肝硬変の患者数増加に警鐘を鳴らした。 さらに最近の話題として、腸内細菌叢について語った。この細菌叢のバランスの崩れから起こる疾患として、NAFLD、NASH、肝硬変、炎症性腸疾患などを挙げ、近年この腸内細菌叢の構成に注目が集まっているという。 肝硬変患者に、実際にリファキシミンを投与した前後で腸内細菌叢を調べた結果、細菌叢の多様性に変化はなかったものの、属レベルでは、肝硬変患者で増加するとされていた細菌が減少したと自験例を報告した3)。また、リファキシミンは、腸内細菌モジュレーターとして、肝硬変患者の予後を改善することが示唆されると期待を寄せた。 最後に吉治氏は、「今後、リファキシミンの腸内細菌叢の調整機能も踏まえ、日本人の長期投与効果の研究を行い、日本発のエビデンスを出していきたい」と今後の展望を語り、セミナーを終了した。

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小児の肥満予防、学校と家庭ベースの介入に効果みられず/BMJ

 食事と身体活動をターゲットとして学校と家庭で行う介入は、小児の肥満予防に有効ではないことが、英国・バーミンガム大学のPeymane Adab氏らが実施したWAVES試験で示された。研究の成果は、BMJ誌2018年2月7日号に掲載された。包括的な系統的レビューによれば、高所得国では、小児の肥満予防における学校ベースの介入の有効性が示唆されているが、個々の研究の介入の方法やアウトカムに異質性があるため、現時点では実臨床で推奨するには限界があるという。WAVES介入の有効性をクラスター無作為化試験で評価 研究グループは、小児の肥満予防における学校および家庭ベースの健康的生活様式プログラム(WAVES介入)の有効性を評価するクラスター無作為化試験を行った(英国国立健康研究所[NIHR]健康技術評価プログラムの助成による)。 研究センターから35マイル以内にあるウェストミッドランド州の州立小学校980校のうち200校を無作為に選出した。54校の登録を目標に、適格基準を満たした144校に試験への参加を依頼した。 参加校は、家庭と学校で、健康的な食事と身体活動を奨励する12ヵ月間の介入を行う群または介入を行わない対照群に、無作為に割り付けられた。介入の概要は以下のとおりであった。 1)学校での毎日30分間の付加的な身体活動(教室または校庭で、中等度~激しい活動を1回5分以上)、2)地元のアストン・ヴィラ・フットボール・クラブとの連携による、双方向的な技能に基づく6週間のプログラム(親や担任の支援の下で、身体活動に関する3つのセッションと健康的な食事に関する2つのセッション)への参加、3)学校以外での身体活動や、家庭で活動的に過ごすアイデアなどに関する情報誌を、児童と親に向け6ヵ月ごとに発送、4)学期ごとに、学校が開催する健康的な食事の調理技術に関するワークショップへの参加。 主要アウトカムは、15および30ヵ月後のBMIのzスコアであった。副次アウトカムには、そのほかの身体計測値、食事、身体活動、心理学的評価項目などが含まれた。より広範な支援を要する可能性 54校の児童1,392例が試験に参加した(介入群:26校、660例、対照群:28校、732例)。15ヵ月時には53校の1,249例(介入群:574例、対照群:675例)が、30ヵ月時には53校の1,145例(介入群:524例、対照群:621例)が解析の対象となった。 ベースラインの全体の平均年齢は6.3歳(SD 0.3)、男児が51.1%であった。平均BMI zスコアは、介入群が0.23(SD 1.2)、対照群は0.15(SD 1.2)であった。 ベースライン補正モデルでは、15ヵ月時の平均BMI zスコアの平均差は-0.075(95%信頼区間[CI]:-0.183~0.033、p=0.18)であり、両群間に有意差は認めなかった。また、30ヵ月時も、平均差は-0.027(95%CI:-0.137~0.083、p=0.63)であり、非有意のままであった。 副次アウトカムのすべての項目についても、介入の有害性を含め、統計学的に有意な差はみられなかった。 著者は、「多くの分野や環境を通じて、より広範な支援を取り込まなければ、学校という場では、この研究で導入した介入は小児の肥満の流行に影響を及ぼさない可能性がある」と指摘している。

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インフルやっと減少に…累積受診者は1,600万人超

定点当たり報告数は減少 2018年第6週(2018年2月12~18日)の定点当たり報告数は45.38(患者報告数223,928)となり、前週の定点当たり報告数54.33よりも減少した。都道府県別では高知県(67.67)、山口県(62.82)、大分県(60.28)、宮崎県(57.17)、鹿児島県(56.66)、北海道(55.39)、福岡県(53.22)、岩手県(52.09)、埼玉県(51.37)、沖縄県(50.81)、千葉県(50.30)の順となっている。8道県で前週の報告数よりも増加がみられ、39都府県で減少がみられた。全国の保健所地域で警報レベルを超えている保健所地域は521ヵ所(全47都道府県)、注意報レベルを超えている保健所地域は30ヵ所(1都1道2府17県)となった。受診者数減少も、今シーズンの累積受診者は1,632万人に 定点医療機関からの報告をもとに、定点以外を含む全国の医療機関を第6週に受診した患者数を推計すると約239万人(95%CI:222~256万人)となり、第5週の推計値(約282万人)よりも減少した。年齢別では、0~4歳が約26万人、5~9歳が約50万人、10~14歳が約34万人、15~19歳が約16万人、20代が約14万人、30代が約19万人、40代が約26万人、50代が約19万人、60代が約17万人、70歳以上が約20万人となっている。また、2017年第36週以降これまでの累積の推計受診者数は約1,632万人となった。国内のインフルエンザウイルスの検出状況をみると、直近の5週間(2018年第2~第6週)ではB型が最も多く、次いでAH3型、AH1pdm09型の順であった。■参考厚生労働省2018年2月16日インフルエンザの発生状況について

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花粉シーズンすでにスタート?神奈川や西日本の一部で飛散始まる

 日本気象協会は2018年2月15日、2018年春の花粉飛散予測(第4報)を発表。一部にスギ花粉の飛散開始となった地域もあり、それ以外の地域でも飛散開始は目前に迫っているようだ。例年より遅れながらも2月第5週に飛散開始か 1月下旬、2月上旬と強い寒気が流れ込み、全国的に記録的な低温になり、北陸地方では数十年ぶりの大雪となった。この影響で、多くの地点では花粉の飛散開始が遅れている。しかし、神奈川県など関東の一部では大雪の翌日1月23日と24日に、飛散開始が確認された。西日本などでも飛散開始となったところがあり、花粉シーズンがスタートしている。そのほかの地点でも、わずかな飛散が確認されている。 2月第5週は、平年並みか高くなる日もあるため、西日本や東日本の地点でも、花粉の飛散が始まるところがあると予想される。2月下旬から3月にかけては、北陸でも飛散開始となる見込み。一方、北日本では、2月下旬には東北南部で、3月上旬には東北北部でも花粉の飛散が始まる予想。北海道の飛散開始は例年通り4月下旬になる見込み。広い範囲で前シーズンの飛散量を上回る 2018年春の花粉飛散予測は、東北から近畿、四国地方までの広い範囲で、前シーズンの飛散量を上回る見込みだという。ピーク時期は例年並み スギ・ヒノキ花粉それぞれのピーク時期は例年並みの見込み。 スギ花粉のピークは、福岡では2月下旬~3月上旬、高松・広島・大阪・名古屋では3月上旬~中旬、金沢と仙台では3月中旬~下旬にピークを迎える見込み。東京のピークは3月上旬~4月上旬となり、多く飛ぶ期間が長い。 スギ花粉のピークの後始まるヒノキ花粉のピークは、福岡では3月下旬~4月上旬、広島では4月上旬、高松・大阪・名古屋・東京では4月上旬~中旬の見込み。■参考tenki.jp

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OCT手術顕微鏡の臨床での有用性は

 近年、眼科手術中に光干渉断層撮影(OCT)画像を確認できる一体型のOCT手術顕微鏡(iOCT)が登場した。米国・Cole Eye InstituteのJustis P. Ehlers氏らは、3年間にわたりiOCTの実行可能性および有用性を評価する「DISCOVER研究」を行い、眼科外科医の手術手技に関する意思決定への影響などに基づき、iOCTは概して実行可能で有用であると結論づけた。今回の大規模研究の結果は、眼科手術に対するiOCTの潜在的な価値と影響を検討した他の研究の結果と相違はなかったという。Ophthalmology誌オンライン版2018年2月3日号掲載の報告。 DISCOVER研究は、単一施設において複数の眼科外科医により、施設内倫理委員会の認可を得て行われた前向き研究である。本研究への参加に同意した切開を伴う眼科手術が予定されている成人の連続症例を登録し、3つのiOCT試作モデル(カールツァイスRESCAN 700、ライカ EnFocus、Cole Eye iOCT systems)のうち1つを用い、前眼部または後眼部の手術を施行した。 iOCTは執刀医が操作し、手術後に各眼科外科医は、iOCTの有用性を評価するアンケートに記入した。また、臨床所見も記録した。 評価項目は、iOCTの実行可能性(撮影成功率)と、医師の報告に基づく有用性であった。 主な結果は以下のとおり。・837眼(前眼部244眼、後眼部593眼)が登録され、このうち820眼(98.0%、95%信頼区間[CI]:96.8~98.8%)でiOCT画像の撮影に成功した。・前眼部手術の106眼(43.4%、95%CI:37.1~49.9%)、ならびに後眼部手術の173眼(29.2%、95%CI:25.5~33.0%)で、iOCT画像の情報に基づき手術手技が変更された。

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10)タービュヘイラー(パルミコート)/吸入方法【手順編】【吸入薬使い方ガイド】

※上の画像をクリックすると別のウィンドウにて「環境再生保全機構」の動画ページが開きます。■今回の内容今回は、タービュヘイラー(パルミコート)の吸入の手順を説明します。手順としては、薬剤がこぼれないように立てたまま下部を固定し、下のクリップを時計周りと反対の方向に回す→次に時計周りに回して「カチッ」という音がしたら1回目の吸入準備完了→空気口を塞がないように、下の回転グリップを持つ→呼吸を整え、ゆっくり十分に息を吐く→吸入口をしっかりくわえる→下を向かず、背筋を伸ばし、勢いよく深く吸う(そのとき舌を下げて喉の奥を広げる)→吸入器をはずし、口を閉じ3~5秒間息を止める→鼻からゆっくり息を吐く(2回目の指示あれば同様に吸入を繰り返す)→うがいをする(口中3回、喉の奥3回)。●主な製剤(2015年3月時点のデータ)タービュヘイラー(パルミコート)。

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アトピー性皮膚炎への抗IL-13抗体薬、ステロイドと併用では改善

 インターロイキン(IL)-13は、2型炎症反応において重要な役割を果たしており、アトピー性皮膚炎における新たな病原性メディエーターとされる。中等症~重症アトピー性皮膚炎に対し、ヒト化抗IL-13モノクローナル抗体であるlebrikizumab 125mgの4週ごと投与は、局所作用性コルチコステロイドとの併用において、重症度を有意に改善し忍容性は良好であることが認められた。米国・オレゴン健康科学大学のEric L. Simpson氏らが、無作為化プラセボ対照二重盲検第II相臨床試験(TREBLE試験)の結果を報告した。なお著者は、「単独療法としてのlebrikizumabの有効性は不明であり、今回は研究期間が短く長期投与の有効性および安全性は評価できない」と付け加えている。Journal of the American Academy of Dermatology誌オンライン版2018年1月15日号掲載の報告。 TREBLE試験の目的は、局所作用性コルチコステロイドとの併用投与におけるlebrikizumabの有効性および安全性を検討することであった。対象は、中等症~重症アトピー性皮膚炎成人患者209例で、2週間の局所作用性コルチコステロイド導入期の後、lebrikizumab 125mg単回投与群、250mg単回投与群、125mgを4週ごと投与(Q4W)群またはプラセボ(Q4W)群に1対1対1対1の割合で無作為に割り付け、12週間治療した。 主要評価項目は、12週時に湿疹面積重症度指数(Eczema Area and Severity Index:EASI)スコアが50%低下した患者の割合(EASI-50達成率)であった。 主な結果は以下のとおり。・12週時のEASI-50達成率は、プラセボ群62.3%に対し、lebrikizumab 125mg Q4W群は82.4%で有意に高かった(p=0.026)。・プラセボ群と、lebrikizumab単回投与群の2群とは差がなかった。・有害事象の発現頻度は、lebrikizumab(全投与)とプラセボ群で類似しており(66.7% vs.66.0%)、有害事象の多くは軽症もしくは中等症であった。

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チカグレロル、心筋梗塞発症から1年以上の多枝病変のイベントを減少

 アストラゼネカ(本社:英国ケンブリッジ、最高経営責任者(CEO):パスカル・ソリオ)は2018年2月7日、第III相PEGASUS-TIMI54試験の新たなサブ解析結果を発表した。心筋梗塞の既往があり、さらに2本以上の多枝病変(以下、MVD)を有する患者において、チカグレロル(商品名:ブリリンタ)60mgと低用量アスピリンの併用療法により、MACE(心血管死、心筋梗塞あるいは脳梗塞からなる複合リスク)リスクが19%(HR:0.81、95%CI:0.7~0.95)、冠動脈疾患死のリスクが36%(HR:0.64、95%CI:0.45~0.89)低減した。 この既定のサブ解析はJournal of the American College of Cardiologyに掲載された。MVDは、初回の心筋梗塞発症時に2本以上の冠動脈に50%を超える異常狭窄が存在する病態と定義された。本試験に参加した患者2万1,162例の59.4%(1万2,558例)がMVDを呈していたことから、本結果は、イベント発症から12ヵ月後以降も、抗血小板治療を続けることで、心筋梗塞の既往歴がある高リスク患者集団にベネフィットをもたらす可能性が示すものとしている。 重大な出血事象については、アスピリン単剤治療と比較して、チカグレロル・アスピリン併用療法で多かったが、これはPEGASUS-TIMI 54試験で確認された結果全体と一貫していた。また、頭蓋内出血あるいは致死的出血リスクの増大はなかった。

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てんかん診断後の自動車運転再開に関する研究

 てんかん診断1年以内に自動車の運転を再開する頻度とその予測因子について、オーストラリア・ニューサウスウェールズ大学のYing Xu氏らが検討を行った。Epilepsia誌オンライン版2018年1月16日号の報告。 本研究は、オーストラリア・シドニーにおけるすべての新規てんかん発症患者を対象とした、プロスペクティブ多施設共同コミュニティワイド研究SEISMIC(the Sydney Epilepsy Incidence Study to Measure Illness Consequences)として実施された。てんかんと診断されベースラインに登録された後、できるだけ早い段階で、人口学的特性、社会経済的状況、臨床的特徴、運転状態を収集した。12ヵ月のフォローアップ時における運転再開の予測因子は、多変量ロジスティック回帰を用いて検討を行った。 主な結果は以下のとおり。・てんかん診断前に運転実績を報告していた成人(18歳以上)対象者は、181例(76%)であった。そのうち12ヵ月の運転状態に関する情報を提供した152例中、118例(78%)が運転を再開していた。・運転再開(C統計値:0.79)と関連が認められたのは、職場または教育の場で運転するため(OR:4.70、95%CI:1.87~11.86)、再発発作なし(OR:5.15、95%CI:2.07~12.82)、抗てんかん薬単独または抗てんかん薬治療なし(OR:4.54、95%CI:1.45~14.22)であった。・再発発作患者の半数以上が、フォローアップ期間中に運転を再開していた。 著者らは「てんかん診断後の自動車運転の早期再開は、仕事や社会的な要求および発作のコントロール状況と関連が認められたが、再発発作を有する多くの患者が運転を続けていた。てんかん患者に対し運転制限対策を実施し、別の交通手段を提供するための、さらなる努力が求められる」としている。■関連記事てんかんドライバーの事故率は本当に高いのか認知症ドライバーの運転停止を促すためには車両運転事故、とくに注意すべき薬剤は

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米国の胎児性アルコール・スペクトラム障害の有病率は?/JAMA

 胎児性アルコール・スペクトラム障害(fetal alcohol spectrum disorders:FASD)の有病率は、米国の古いデータでは小児1,000人当たり10人とされるが、大規模かつ多様なサンプルに基づく最近のデータはないという。そこで、ノースカロライナ大学チャペルヒル校のPhilip A. May氏らは、国内4地域の小学1年生におけるFASDの推定有病率について検討した。JAMA誌2018年2月6日号掲載の報告。active case ascertainment法でFASDを評価、有病率を推定 本研究は、米国の4地域(ロッキーマウンテン、中西部、南東部、太平洋岸南西部)におけるFASD(胎児性アルコール症候群、部分的胎児性アルコール症候群、アルコール関連神経発達障害)の有病率を推定する横断的研究である(国立アルコール乱用・依存症研究所[NIAAA]の助成による)。 2010~16年の期間に、小学1年生の小児と、その両親または保護者が登録され、active case ascertainment法を用いて小児におけるFASDの検討を行った。FASDに寄与する4領域(形態異常の特性、身体発育、神経行動発達、出生前のアルコール曝露)について系統的に評価した。 主要アウトカムは4地域のFASD有病率であり、小学1年生人口を母集団として、控えめに見積もられたFASDの有病率の推定値と95%信頼区間(CI)を算出した。少なくとも小児1,000人当たり11.3~50.0人と推定 1万3,146人の小学1年生(男児:51.9%、平均年齢:6.7歳[SD 0.41]、白人の母親:79.3%)の集団のうち、6,639人が参加者として選出された。 222人のFASD児が同定された。FASDの有病率は、少なくとも小児1,000人当たり11.3(95%CI:7.8~15.8)~50.0(95%CI:39.9~61.7)人の範囲と推定された。また、すべての項目が評価された小児のみのデータによる、加重推定有病率は、小児1,000人当たり31.1(95%CI:16.1~54.0)~98.5(95%CI:57.5~139.5)人であった。 著者は、「これらの知見は、以前の研究に比べ正確な推定有病率を表している可能性はあるものの、あらゆる地域への一般化はできないだろう」としている。

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肥満遺伝リスクを考慮した肥満治療が斬新な治療効果を生み出す可能性に期待!(解説:島田俊夫氏)-815

 肥満は単なる見栄えが悪いといった外見上の問題ではなく、肥満そのものが病気であるとの認識を持つことが肥満治療上重要である。とくに内臓脂肪蓄積は、肥満に伴い多くの悪玉アディポサイトカインを分泌することで、炎症を惹起し万病を生み出している。肥満は健康の敵であることは言うまでもないが、肥満をいかに治療するかは深刻な問題である。一方で肥満は過食が大きな要因の1つではあるが、体質によって太りやすい人、太りにくい人がいることも周知の事実である。BMJ誌の2018年1月10日号に掲載された米国テューレン大学のTiange Wang氏らによる論文は、肥満と遺伝リスクとの関連性ならびに健康食順守による肥満治療効果を併せ検証した興味深い研究であり、私見をコメントする。 本研究対象は米国で行われた医療従事者を対象とした2つの前向きコホート研究「看護師健康調査([対象:女性のみ]:NHS)」、「医療従事者追跡調査([対象:男性のみ]:HPFS)」のデータから、健康的食事パターン順守、遺伝リスク、長期体重増加との関連性について研究が行われた。両研究の参加者(NHS:8,828人、HPFS:5,218人)を対象に肥満と関連する77個の変異遺伝子による遺伝的素因スコアを算出した1)。食事パターンの評価は代替健康食指数2010(AHEI2010)2)、高血圧予防食(DASH)3)、代替地中海食(AMED)のスコアで食事パターンを評価した。主要評価項目は1986~2006年の20年間に4年毎に5回繰り返されたBMIと体重測定に基づく変化とした。 その結果、AHEI2010の順守率が多いほど肥満に関連する遺伝リスク高値群で肥満是正効果がより強く表れた(NHS群の相互作用のp=0.001、HPFS群も同様でp=0.005)。遺伝リスクのBMI/体重(kg)への影響はAHEIスコアの1SD増加につき遺伝リスクの低値群、中等度群、高値群でそれぞれ-0.12(SE0.01)/-0.35(0.03)、-0.14(0.01)/-0.36(0.04)、-0.18(0.01)/-0.50(0.04)であった。DASHスコアでも同様の成果を認めたがAMEDスコアでは効果は認められなかった。 肥満遺伝リスクが高く肥満の遺伝素因が強いほど、過食が肥満により大きな影響を及ぼすことが本研究により明らかになった。このように、環境要因のみならず遺伝素因が肥満と密接に関連することから、肥満遺伝素因高リスクを予知することが治療のカギを握ることを示唆する。肥満治療に当たっては、遺伝リスクの重要性を意識しながら肥満治療を心掛けることが、治療成功のカギを握るのではないか。肥満は万病のもとであることを肝に銘じ、遺伝リスクを予知することは重要である。しかしながら、臨床現場では、現実的には簡単かつ低コストの遺伝子スクリーニング法はいまだなく、代替として、泥くさいが肥満の家族歴情報収集が現実的代替手段の一助になるのではと考える。遺伝素因の肥満への関与と適切な食事治療の重要性をクローズアップした点に価値はある。

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侍オンコロジスト奮闘記~Dr.白井 in USA~ 第53回

第53回:AJCCがんStaging Manual今年から適用開始キーワード肺がんメラノーマ動画書き起こしはこちらこんにちはダートマス大学腫瘍内科の白井敬祐です。2018年になって、(ダートマス大学の)がんセンターで、まだちょっと慣れずにあたふたしているのが、AJCCのがんステージングマニュアルversion8(第8版)の導入が始まったということです。実はこれ、去年(2017年)の1月1日に発表されたのですが、実際の臨床に適用するのが、2018年の1月1日から、ということになっています。病理の報告の仕方、あるいはtumorボードで発表するときも、このAJCCの8に準拠してやるようにすることが勧められてるいのですけども、大きく変わったとこもあれば、まったく変わってないとこともあって。今ハチャメチャしているところです。AJCCステージングというのは、基本的には予後をクリアに分けるために行われるので、たとえば肺がんであれば、今回から、単一臓器の転移のみの場合はM1bですね。肝臓とか肺とか脳とかいろいろなところに転移がある場合はM1cですけれども。このM1bに関しては、転移のある臓器に局所治療することで、明らかにM1cよりは予後が良くなる。いうことが最近のがん統計の解析でわかったということです。有名なところでは乳がんですね。HER2レセプター陽性・陰性が、がんのステージングに加わって。こういうふうに、予後に大きな影響を与える因子が出たときに改訂されます。たとえば、メラノーマでは(第7版では)小数点2桁まで報告してたんですが、第8版からは小数点1桁までで良いということになったので、今まで0.75mmと記載していたのが0.8mmになるということですね。そこもまだ慣れないので、病理医はレポートでcorrected…訂正を何回も出してます。臨床試験の登録も。(今あるプロトコルはほとんどがAJCC7のステージングですけど)、新しく出てきたプロトコルではAJCC8を使うようになってきています。実際のところ、まだ僕が専門にしてる免疫療法に関しては免疫チェックポイントインヒビターの恩恵を受けた統計ではないので、必ずしも5年生存率に劇的な改善があるという訳ではないんですけれども、今後そこも変わってくるところだと思います。Implementation of AJCC 8th Edition Cancer Staging System

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心房細動とがんは関連するのか

 心房細動(AF)とがんリスクとの関連について、前向きコホート研究を含むいくつかの研究で示唆されているが、関連の大きさと時間性は不明である。今回、イスラエル・Lady Davis Carmel Medical CenterのWalid Saliba氏らが2つの大規模研究のデータを用いて検討した結果、AF直後の90日間ではがんリスクは増加したが、90日を超えると新規がん診断のオッズが低下した。この研究結果から、先行研究でみられた関連が、因果関係よりもむしろがんの診断や検出バイアスの関連による可能性が示唆された。PLoS One誌2018年1月11日号に掲載。 著者らは、集団ベースでの2つの大規模前向き症例対照研究、すなわちMolecular Epidemiology of Colorectal Cancer(MECC、n=8,383)とBreast Cancer in Northern Israel Study(BCINIS、n=11,608)のデータを用いて、がん診断とその前後におけるAFイベントとの潜在的関連性の特徴と時間性を検討した。がんの危険因子としてAFを評価するために症例対照研究を用い、AFの危険因子としてがん発症を評価するためにコホート研究を用いた。 主な結果は以下のとおり。・症例対照研究において、AFによりがんのオッズが有意に低下した(調整OR:0.77、95%CI:0.65~0.91)。一方、コホート研究において、がんはAFリスク上昇の間に有意な関連はみられなかった(調整HR:1.10、95%CI:0.98~1.23)。・AFイベント直後の期間(90日)はがんリスクが1.85倍増加し、がん診断直後の期間はAFリスクが3.4倍増加していた。これらの結果は、新規のがん診断に関連した急性で一過性のコンディションの影響と検出バイアスを反映していると考えられる。・大腸がんと乳がん症例において、同様の結果が確認された。 なお、著者らは「本研究には、関連を歪めるサンプリングの偏りと残存交絡が存在する可能性がある」としている。

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アビラテロン、⽇本⼈の内分泌未治療ハイリスク前⽴腺がんでも有効性⽰す(LATITUDE)

 ヤンセン リサーチ&ディベロップメントは2018年2月9日、第III相ピボタル試験であるLATITUDE試験のサブグループ解析において、アンドロゲン除去療法(ADT)+アビラテロンおよび低用量プレドニゾン併用療法(以下、アビラテロン群)が、ADT+プラセボ(以下、プラセボ群)と比較して、内分泌療法未治療のハイリスクの予後因子を有する前立腺がんの日本人患者の全生存期間(OS)と画像上の無増悪生存期間(rPFS)を延長させ、良好な臨床的有効性を示したと発表。 LATITUDE試験は第III相ランダム化二重盲検比較試験。内分泌療法未治療のハイリスクの前立腺がんと診断された患者1,199例が参加し、欧州、アジアパシフィック、中南米、およびカナダの34ヵ国235施設で行われた。このうち597例がアビラテロン群に、602例がプラセボ群に無作為に割り付けられた。 日本人は70例(アビラテロン群35例、プラセボ35例)であった。プラセボ群との比較におけるアビラテロン群のOSのハザード比(HR)は0.635(95%CI:0.152~2.659)、rPFS のHRは0.219(95%CI:0.086~0.560)であった。 有害事象の発現率は両群とも97%(34/35例)あった。プラセボ群と比較して、アビラテロン群の発現率が10%以上であった有害事象は、高血圧、低カリウム血症、肋骨骨折、血尿、高ビリルビン血症であった。Grade3/4の有害事象発現率は、アビラテロン群が66%、ADT 群が20%だった。 アビラテロンは2018年2月16日、本邦において「内分泌療法未治療のハイリスクの予後因子を有する前立腺がん」の効能・効果の追加に係る製造販売承認事項一部変更承認を取得した。■参考LATITUDE試験(Clinical Trials.gov)■関連記事ホルモン療法未治療の前立腺がん、ADTにアビラテロンの併用は?/NEJMアビラテロン+ADT、転移前立腺がんのOSを38%改善/ASCO2017アビラテロンの早期追加でホルモン未治療前立腺がんの予後改善/NEJM

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