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米国でのCEA・CASの実施率とアウトカムの推移/JAMA

 米国で1999~2014年にかけて、頸動脈内膜剥離術(CEA)の実施率は継続的に減少した一方、頸動脈ステント留置術(CAS)の実施率は、1999~2006年にかけていったん増加し、その後2007~14年にかけて減少していたことが明らかにされた。術後アウトカムについては、血管リスク因子が増加したにもかかわらず、いずれも改善が認められた。米国・イェール大学のJudith H. Lichtman氏らが、同国のメディケア受給者の動向について調べた結果で、JAMA誌2017年9月19日号で発表した。 血行再建率、入院死亡率、30日脳卒中などを評価 研究グループは1999~2014年の65歳以上のメディケア出来高払いプラン受給者について、メディケア入院・共通特性ファイルを用いて連続的横断分析を行い、頸動脈内膜剥離術と頸動脈ステント留置術施行の全米の傾向について調査した。 年齢・性別・人種を補正した混合モデルを用いて、各郡特異的リスク標準化血行再建率を算出した。混合モデルにより、人口統計学的属性や併存疾患、症状の状態について補正後のアウトカムの傾向の評価を行った。 主要評価項目は、出来高払い受給者10万人年(以下、10万人年)ごとの血行再建率、入院死亡率、30日脳卒中・死亡、30日脳卒中・心筋梗塞・死亡、30日総死亡、1年脳卒中のいずれも発生率だった。術後30日虚血性脳卒中・死亡率は頸動脈内膜剥離術で年率2.90%減少 試験期間中、頸動脈内膜剥離術を受けたのは93万7,111例で、平均年齢は75.8歳、うち女性は43%だった。一方、頸動脈ステント留置術を受けたのは23万1,077人で、平均年齢は75.4歳、うち女性は49%だった。 1999年に頸動脈内膜剥離術を受けたのは8万1,306例だったのに対し、2014年は3万6,325例で、同実施率は1999~2000年の298/10万人年から2013~14年の128/10万人年へと有意に減少した(p<0.001)。 一方、頸動脈ステント留置術を受けたのは、1999年の1万416例から2006年の2万2,865例と、同実施率は1999~2000年の40/10万人年から2005~06年の75/10万人年へと有意に増加した(p<0.001)。しかし、その後2014年までに、同実施率は38/10万人年へと有意に減少した(p<0.001)。 また、頸動脈内膜剥離術や頸動脈ステント留置術を行った患者の高血圧罹患率が、それぞれ67%から81%、61から70%に増加するなど、血管リスク因子が増加し、さらに症候性の患者の割合が増えていたが、アウトカムについては改善が認められた。 頸動脈内膜剥離術の術後30日以内の虚血性脳卒中発症率または死亡率の補正後年間減少率は、2.90%(95%信頼区間[CI]:2.63~3.18)、頸動脈ステント留置術の同減少率は1.13%(同:0.71~1.54)だった。1999~2014年にかけて、頸動脈内膜剥離術について同発症率の絶対的減少が認められたものの、頸動脈ステント留置術では認められなかった。 術後1年の虚血性脳卒中発症率も減少し、頸動脈内膜剥離術では補正後年間減少率は2.17%(95%CI:2.00~2.34)、頸動脈ステント留置術では1.86%(同:1.45~2.26)だった。院内死亡率や術後30日脳卒中・心筋梗塞・死亡率、30日総死亡率などについても、改善が認められた。

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炭水化物過剰摂取は全死亡を増やすが心血管病発症に影響せず(解説:島田俊夫氏)-740

生活習慣病と食習慣 生活習慣病は文字通り生活の悪習が原因で発症する病気で、発症を抑えるためには生活習慣の改善が必要不可欠である。生活習慣の基本は食および運動習慣の改善に尽きる。その中でも、食習慣は健康維持に最も重要である。食に関しては多くの論文報告があるが、その多くが欧米のデータに基づいており、食習慣の異なる国・地域に対して、これまでの成果を短絡的に敷衍できるか不明な点も多い。とくに、欧米に比べて全食事カロリーに占める炭水化物の比率が高いアジア諸国の人々に対して、これまでの成果を適用しうるか否かは疑問の多いところである。Lancet誌の2017年8月29日号で、カナダ・マックマスター大学のMahshid Dehghan氏らが、5大陸18ヵ国の全死亡・心血管疾患への食の影響を検討した大規模前向きコホート研究(PURE)の成果を報告した。本論文は幅広い国・地域集団をカバーするデータ解析に基づく興味深い論文であり、私見をコメントする。糖質制限食(低炭水化物食)と肥満 近年、日本人に多い2型糖尿病の治療として糖質制限食の治療効果に関する適否について、議論が高まっている1)。欧米人では日本人に比べ食事の総カロリーに占める糖質の割合が少なく、その分、脂質・タンパク質からのカロリー摂取が増える。これまでの欧米のデータに基づく解析結果によれば糖質の過剰摂取は肥満を招き、糖質制限の肥満治療に対する有効性は周知されている2)。PURE研究と解析結果 PURE研究の対象は5大陸18ヵ国(欧米、アジア、南米を含む)の35~70歳の男女で、13万5,335人を登録のうえ、食事摂取量を食事摂取頻度調査票を用いて調査後、中央値7.4年(IQR:5.3~9.3)追跡した。主要アウトカムは、全死亡と主要心血管イベント(致死的CVD、非致死的心筋梗塞、脳卒中、心不全)。副次アウトカムは心筋梗塞、脳卒中、CVD死、非CVD死とした。 炭水化物、脂質、タンパク質の摂取量をエネルギー比に基づき5分位群に分類のうえ、多変量Cox frailtyモデルを用いて摂取量と各評価項目の関連を解析した。 炭水化物摂取量が多いほど全死亡リスクが高く、最低5分位群に対する最高5分位群のHRは1.28(95%信頼区間:1.12~1.46、傾向p=0.0001)、一方でCVDまたはCVD死との関連性は認められなかった。また、脂質の種類に関係なく脂質摂取量が多いほど全死亡リスクは低く、脂質の種類を問わず脂質摂取量は心筋梗塞、CVD死リスクには関連性を認めなかった。一方で飽和脂肪酸の摂取量が多いほど、脳卒中のリスクは有意に低かった(最高5分位群 vs.最低5分位群のHR:0.79、95%CI:0.64~0.98、傾向p=0.0498)。コメント 糖質の摂り過ぎは全死亡リスクを上昇させるがCVDまたはCVD死との関連性を認めず、一方で脂質摂取量が多いほど全死亡リスクは低かった。短絡的に言えば、糖質制限食+高脂肪食の併用が全死亡を引き下げ、飽和脂肪酸による脂肪摂取増加に配慮すれば脳卒中死を減らせる可能性をほのめかしており、2型糖尿病治療への糖質制限食の敷衍性に期待を抱かせる内容である。しかし、糖質制限食はリスク因子改善のエビデンスはあるが、長期の生命予後改善のヒトでのエビデンスを欠く点が大きな問題として残っている。

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抗PD-L1抗体アベルマブ、メルケル細胞がんに国内承認

 メルクセローノ株式会社(代表取締役社長:レオ・リー)とファイザー株式会社(代表取締役社長:梅田一郎)は2017年9月27日、両社が共同開発を行っている抗PD-L1抗体アベルマブ(商品名:バベンチオ点滴静注200mg)について、「根治切除不能なメルケル細胞」の効能・効果で厚生労働省より製造販売承認を取得したと発表。 メルケル細胞がん(MCC)は、治療選択肢が限られている悪性度の高い皮膚がんの一種で、日本における患者数は100人に満たないと推定される希少ながんである。非常に進行が早く、予後が良くないがんであり、有効な治療法の開発が期待されていた。 アベルマブは、MCCに対する日本で初めて承認された唯一の治療薬であり、日本初のヒト型抗PD-L1抗体薬でもある。2016年12月に、MCCに対する希少疾病用医薬品指定を受けている。同オーファン指定およびこの度の承認取得は、日本も参加した転移性MCC患者を対象とした多施設共同第II相非盲検試験JAVELIN Merkel 200の結果に基づいている。国外では、米国における転移性MCC治療薬および化学療法歴のある局所進行性・転移性尿路上皮がん治療薬、スイスにおける化学療法歴のある転移性MCC治療薬、欧州連合(EU)に加盟する28ヵ国およびノルウェー、リヒテンシュタイン、アイスランドにおける成人の転移性MCCに対する治療薬として、承認を取得している。■参考ファイザー株式会社プレスリリース

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ニボルマブ、進行・再発胃がんに国内承認

 小野薬品工業株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:相良暁)とブリストル・マイヤーズスクイブ社(NYSE:BMY)は2017年9月22日、抗PD-1モノクローナル抗体ニボルマブ(商品名:オプジーボ)が、「がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の胃」に対する国内製造販売承認事項一部変更の承認を取得したと発表。 ニボルマブは、標準治療に不応又は不耐の切除不能な進行又は再発胃がん(食道胃接合部がんを含む)患者を対象とした国際共同第Ⅲ相臨床試験(ONO-4538-12/ATTRACTION-2試験)において、世界で初めて全生存期間(OS)の延長を示した。同試験の主要評価項目であるOS(中央値)は、オプジーボ群で5.26ヵ月(4.60~6.37)と、プラセボ群の4.14ヵ月(3.42~4.86)に対して統計学的に有意な延長を示した(HR:0.63、95%CI:0.51~0.78、p<0.0001)。12ヵ月OS率は、オプジーボ群で26.2%、プラセボ群で10.9%であった。Grade3以上の薬剤に関連有害事象(AE)は、オプジーボ群11.5%、プラセボ群5.6%で発現した。薬剤に関連AE(グレードを問わず)により、オプジーボ群2.7%、プラセボ群2.5%で治験薬の投与が中止された。■参考小野薬品工業株式会社ニュースリリースONO-4538-12/ATTRACTION-2試験(Clinical Trials.gov)■関連記事ニボルマブ 標準治療不応の胃がんに良好な効果(ONO-4538-12 試験)/ASCO-GI 2017

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痩せるだけでうつは軽減する

 肥満者のうつ病有病率は、正常体重者の2倍であると報告されている。肥満とうつ病には、潜在的に双方向の関連がある。いくつかの研究において、うつ病が体重増加や肥満を引き起こすことが示唆されており、他の研究においては、肥満者がその後うつ病を発症する可能性が高いことが示唆されている。オーストラリア・シドニー大学のN. R. Fuller氏らは、12ヵ月間の研究において、うつ症状と体重変化との関連性を調査した。Clinical obesity誌オンライン版2017年8月11日号の報告。 対象者70例に対し、3ヵ月間のライフスタイル(食事、運動)の体重減量介入を行い、12ヵ月間のフォローアップを行った。対象者はベック抑うつ質問票(BDI-II)を完了し、研究の期間中、体重測定を行った。ベースライン時における対象者は、BMI 31.1±3.9kg/m2、体重89.4±16.1kg、年齢45.4±11.1歳、女性63%であった。 主な結果は以下のとおり。・ベースラインから3ヵ月までの平均体重変化は-5.2±4.3%、ベースラインから12ヵ月までの平均体重変化は-4.2±6.1%であった。・12ヵ月間の調査において、BDI-IIスコアは有意に低下し、BDI-IIスコアの1単位減少は、体重の-0.4%減少と関連していた。 著者らは「現在の研究では、非臨床的うつ病肥満患者における体重減少は気分改善と関連しており、これらの改善は3~12ヵ月間のフォローアップ期間中も持続することが示唆された」としている。■関連記事うつ病になりやすいのは、太っている人、痩せている人?たった2つの質問で、うつ病スクリーニングが可能うつ病患者の多い診療科はどこ?

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加齢黄斑変性の発症に新たな知見

 加齢黄斑変性(AMD)患者の血漿中代謝物プロファイルは、非AMD患者と異なっており、多くの重大な代謝物がグリセロリン脂質経路に認められることを、米国・ハーバード大学医学大学院のInes Lains氏らが、質量分析法を用いたメタボローム解析により明らかにした。著者らは、「今回得られた知見は、AMDの発症原因に関する理解を深め、AMDの血漿中代謝バイオマーカーの開発を支援し、新しい治療ターゲットを特定できる可能性を示唆するものであった」とまとめている。Ophthalmology誌オンライン版2017年8月31日号掲載の報告。 研究グループは、AMD患者における血漿中代謝物質のプロファイルを、質量分析により特徴づける横断観察研究を行った。AMD患者と網膜硝子体疾患のない50歳超の対照者を前向きに集めて登録。全被験者についてカラー眼底写真撮影を行い、Age-Related Eye Disease Study分類法に従ってAMDの診断と分類を行った。また、空腹時に血液を採取し、Metabolon社(ノースカロライナ州ダーラム)で超高速液体クロマトグラフィー(UPLC)および高解像度質量分析計を用い血漿を分析した。 潜在的交絡因子を調整した主成分分析と多変量回帰分析により、AMD患者と対照者のメタボロームプロファイルの違いを評価するとともに、生物学的解釈に関し、MetaboAnalystを用いた重要な代謝物のパスウェイエンリッチメント解析を行った。 主要アウトカムは、血漿中代謝物濃度のAMD患者と対照者との比較、ならびにAMDのステージ分類別の比較であった。 主な結果は以下のとおり。・解析対象は、AMD患者90例(初期AMD 30例、中期AMD 30例、後期AMD 30例)と、対照30例であった。・UPLCおよび質量分析により、878個の生化学物質が確認された。・多変量ロジスティック回帰分析の結果、AMD患者と対照者の間で血漿中濃度に有意差を認めた87個の代謝物を同定した。・これら代謝物の多く(87個のうち72個、82.8%)は、重要な代謝物であり、脂質経路に属するものであった。・代謝物87個のうち48個(55.2%)は、AMDの各ステージ間でも有意に異なっていた。・これらの代謝物に関してとくに重要な経路として、グリセロリン脂質経路が同定された(p=4.7×10-9)。

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センチネルリンパ節転移乳がんへのALND、支持されず/JAMA

 T1/T2の原発浸潤性乳がんで、腋窩リンパ節腫脹なし、1~2個のセンチネルリンパ節転移を認める女性において、センチネルリンパ節郭清のみを受けた群は、腋窩リンパ節郭清群に対して、10年全生存率が非劣性であった。米国・シダーズ・サイナイ医療センターのArmando E. Giuliano氏らが、第III相無作為化試験「American College of Surgeons Oncology Group Z0011(ACOSOG Z0011)」の長期フォローアップの結果を報告した。ACOSOG Z0011の最初の結果は、2005年に追跡期間中央値6.3年時点で報告されているが、被験者の大部分がエストロゲン受容体陽性で長期的な再発が懸念されることから、フォローアップの延長が行われた。JAMA誌2017年9月12日号掲載の報告。センチネルリンパ節郭清のみ vs.腋窩リンパ節郭清を長期にわたり追跡 ACOSOG Z0011は、115施設(大学または地域の医療センター)で1999年5月~2004年12月に患者を登録し、センチネルリンパ節転移を有する患者において、乳房温存およびセンチネルリンパ節郭清(SLND)のみを受けた群が、腋窩リンパ節郭清(ALND)を受けた群に対して非劣性であるかを検討した。 研究グループは、10年全生存率の非劣性を調べるため、2015年9月29日時点のフォローアップデータを解析した。適格患者は、clinical T1またはT2浸潤性乳がんで、腋窩リンパ節腫脹なし、1~2個のセンチネルリンパ節転移を認める女性であった。全患者とも乳腺腫瘤摘出と術後の接線全乳房照射およびアジュバント療法が予定されていた。 主要アウトカムは全生存率(OS)で、ハザード比(HR)の非劣性のマージンは1.3であった。10年OSは86.3% vs.83.6%、10年無病生存率、10年領域再発率も有意差なし 891例(年齢中央値55歳)が無作為化を受け(SLNDのみ群446例、ALND群445例)、試験を完遂したのは856例(96%)であった。 追跡期間中央値9.3年(四分位範囲:6.93~10.34)において、10年OSは、SLNDのみ群86.3%、ALND群83.6%であった(HR:0.85[片側95%信頼区間[CI]:0~1.16]、非劣性のp=0.02)。また10年無病生存率は、SLNDのみ群80.2%、ALND群78.2%であった(HR:0.85[95%CI:0.62~1.17]、p=0.32)。 5~10年の間に、領域再発がSLNDのみ群で報告されたが1例であった(ALND群なし)。10年領域再発率について、2群間で有意な差はなかった。 著者は、「10年アウトカムをベースとする集団において、腋窩リンパ節郭清をルーチン行うことは支持されない所見が示された」とまとめている。

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第10回 査定・返戻を日々の診療に活かす2つのポイント【医師が知っておきたいレセプトの話】

これまでは、レセプトの概要やルールについて一緒に確認してきました。今回は査定、返戻を日々の診療に活かす2つのポイントについて確認していきましょう。自身の診療を見つめ直すチャンス第4回で確認したとおり、レセプトは標準的なルールに基づいた、コンピュータによるチェックに続いて、同業者である医師が担当する審査員による審査が行われます。都道府県別の特色はあるものの、その審査は標準的な診療基準に基づいて実施されています。患者さんによっては病状が重かったり、複雑であったりと標準的でない診療が必要になることもあり、査定や返戻の対象となることはある程度仕方のないことかもしれません。しかし、定期的に対象となっている場合は、先生方が現在の標準的な診療基準と異なった診察を行っている可能性を否定できません。査定や返戻は心情的には不本意だと思いますが、一度この機会をご自身の診療作法をアップデートする良いチャンスと考えてみてはいかがでしょうか? 先生方はお忙しく、日常の中で「学ぶ」機会が少なくなっている方も、少なからずおられると思います。だからこそ、査定や返戻の機会を通じて、検査の回数や処方内容などをガイドラインで見直したり、薬の処方回数や禁忌などは添付文書で確認したりするなど、そのときにご自身で振り返る機会を設けて、効率的にアップデートされることをお勧めします。多職種とのコミュニケーションのチャンス査定、返戻に関しては、医事部門の職員から先生方に情報がもたらされることが多いと思います。彼らは日常的にレセプトに関わり、査定や返戻に関しても多くの情報を握っているといっても過言ではありません。普段、先生方から医事部門の職員に対してコミュニケーションを取りにいくことは、そう多くないと思います。実は、医事部門だけでなく、多くの事務職員は、先生方から話しかけられたり、頼りにされていると感じたりすることで非常にモチベーションが上がるものです。査定や返戻が発生した際には、これを良い機会と捉え、彼らとコミュニケーションを取り、情報を共有し、レセプトの対策を一緒に立ててみてはいかがでしょうか? 事務職員のモチベーションがグッと上がること間違いなしです。また、薬剤の情報であれば薬剤師、検査の情報であれば臨床検査技師、医療機器や診療材料の情報は購買部門やME(臨床工学技士)の方々のほうが、最新かつ詳細な情報を持っているはずです。査定や返戻で感じた疑問が解消できるだけでなく、院内のさまざまな職種の方とコミュニケーションを取ることができる良い機会ともいえます。医師から積極的に他職種と接する時間をつくることで、院内コミュニケーションはどんどんと活発になっていくのです。来年、平成30年は2年に1度行われる診療報酬の改定が控えており、今改定は医療計画、介護報酬改定の同時改定となっています。今回の改定では、非常に大きな荒波がやってくるといわれています。定期的に他職種の方々とコミュニケーションを取ることで、チームの力を結集し、来るべき大きな荒波を乗り切っていきましょう。

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セリチニブ、ALK陽性肺がん1次治療に国内適応拡大

 ノバルティス ファーマ株式会社(代表取締役社長:綱場一成)は2017年9月22日、セリチニブ(商品名:ジカディア)について、ALK融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん(NSCLC)に対する1次治療として、製造販売承認事項一部変更の承認を取得したことを発表。 今回の承認は、多施設共同無作為化オープンラベル国際第III相臨床試験(A2301試験)の結果に基づいている。化学療法歴のないALK陽性の切除不能な進行・再発のNSCLC患者376例(うち日本人患者12例)を対象としたこの試験では、主要評価項目である独立中央画像評価機関の判定に基づく無増悪生存期間(中央値)は、セリチニブ群で16.6カ月(95%CI:12.6~27.2)であったのに対し、化学療法群では8.1カ月(95%CI:5.8~11.1)であり、化学療法と比べてセリチニブ群において有意な延長が認められた(HR=0.55、95%CI:0.42~0.73、p<0.0001)。 さらに、測定可能な脳転移を有する患者における頭蓋内病変の奏効率は、セリチニブ群で72.7%(95%CI:49.8~89.3)であったのに対し、化学療法群では27.3%(95%CI:10.7~50.2)であり、脳転移に対する効果も認められた。 A2301試験における主な副作用は、下痢、悪心、ALT(GPT)上昇、嘔吐、AST(GOT)上昇、γ-GTP上昇などで、安全性のプロファイルにおいて、新たなリスクは特定されなかった。 なお、セリチニブのコンパニオン診断薬として、ロシュ・ダイアグノスティックス社の体外診断用医薬品ベンタナ OptiView ALK(D5F3)が、2017年8月に承認されている。■参考ノバルティスファーマ株式会社ニュースリリースA2301試験(Clinical Trials.gov)■関連記事セリチニブALK陽性肺がんの1次治療に適応拡大:FDA

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不眠症への指圧効果

 不眠症に対する低コストの代替治療法としての可能性を有する「自分自身による指圧」。中国・香港理工大学のWing-Fai Yeung氏らは、不眠症緩和を目的とした「自分自身による指圧」の短期的効果を評価するため、パイロット無作為化比較試験を行った。Journal of sleep research誌オンライン版2017年9月8日号の報告。 対象は、不眠症患者31例(平均年齢53.2歳、女性77.4%)。対象者は、「自分自身による指圧」(指圧群)または睡眠衛生教育(比較群)のいずれかのレッスンを受講するようランダム化された。指圧群の15例は、4週間毎日、自分自身で指圧をするよう指示された。比較群の16例は、睡眠衛生教育に従うよう指示された。主要アウトカムは、不眠重症度指数(ISI)とした。また、睡眠日誌、HADS(Hospital Anxiety and Depression Scale)、SF-6D(Short-form Six-Dimension)についても評価した。 主な結果は以下のとおり。・8週目において、指圧群は比較群よりも、ISIスコアが有意に低かった(エフェクトサイズ:0.56、p=0.03)。・しかし、この有意差は、Bonferroni法で調整後、統計学的に有意なレベルに達しなかった。・副次的アウトカムに関しては、睡眠日誌に基づいた睡眠潜時および中途覚醒において中程度の群間エフェクトサイズの差が認められたが、統計学的に有意ではなかった。・指圧群のアドヒアランスは良好であり、92.3%の患者は、レッスン終了後も8週目まで指圧を実践していた。 著者らは「短期トレーニングによる[自分自身による指圧]は、不眠症を改善するために実現可能なアプローチの可能性がある。この効果は、より検出力のある試験で確認する必要がある」としている。■関連記事不眠症になりやすい食事の傾向音楽療法が不眠症に有用睡眠不足だと認知症になりやすいのか

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迅速分子検査法、超多剤耐性結核菌を検出可能か/NEJM

 試薬カートリッジを用いて喀痰検体から直接、薬剤耐性結核菌の同定が可能な自動分子検査法について、研究開発中の試薬カートリッジを臨床評価した結果、イソニアジド、フルオロキノロン系薬、アミノグリコシド系薬への耐性と関連する結核菌の変異を、正確に検出可能であることが確認された。米国・国立アレルギー・感染症研究所のYingda L. Xie氏らが、NEJM誌2017年9月14日号で報告した。同検査法については、試薬カートリッジXpert MTB/RIFと解析器GeneXpertを用いたシステムが、2時間で結核菌群およびリファンピシン耐性遺伝子を検出可能であり、世界中の結核プログラムで使用されている。一方、フルオロキノロン系薬と注射二次薬は、多剤耐性結核の治療の柱であるが、これらに耐性を示す場合は超多剤耐性結核と定義される。開発中の試薬カートリッジは、そうした患者の迅速な検出や、リファンピシン耐性患者の適切な抗菌薬選択に有用なものと期待されていた。表現型薬剤感受性試験、DNAシーケンスと比較検証 研究グループは、中国の鄭州と韓国のソウルで結核症状を呈する成人を登録し、開発中の試薬カートリッジ(GeneXpertで分析)アッセイと、表現型薬剤感受性試験およびDNAシーケンスを比較する、前向き診断精度研究を行った。 各参加者の喀痰検体を用いて、まず、ダイレクトに開発中アッセイおよびXpert MTB/RIFアッセイを行い、さらに、喀痰検体を前処理後に塗抹法、液体培養、固体培養を行った。結核菌分離株を用いて、表現型薬剤感受性試験と、katG、gyrA、gyrB、rrsの各遺伝子と、eis、inhAのプロモーター領域のDNA塩基配列決定を行った。迅速ポイントオブケア検査としての将来性は十分 2014年6月~2015年6月に、総計405例が登録され、401例が試験適格基準を満たした。このうち、結核菌培養陽性であった308例が、主要解析集団に包含された。 308例において、表現型薬剤感受性試験を参照基準とした場合、開発中アッセイの表現型耐性検出の感度は、イソニアジドが83.3%(95%信頼区間[CI]:77.1~88.5)、オフロキサシンは88.4%(95%CI:80.2~94.1)、モキシフロキサシン(限界濃度0.5μg/mL)87.6%(95%CI:79.0~93.7)、モキシフロキサシン(限界濃度2.0μg/mL)は96.2%(95%CI:87.0~99.5)、カナマイシン71.4%(95%CI:56.7~83.4)、アミカシン70.7%(95%CI:54.5~83.9)であった。 また、表現型耐性検出の特異度は、モキシフロキサシン(限界濃度2.0μg/mL)については84.0%(95%CI:78.9~88.3)であったが、それ以外のすべての薬剤については94.3%以上であった。 DNA塩基配列決定を参照基準とした場合、開発中アッセイの耐性関連変異検出感度は、イソニアジド98.1%(95%CI:94.4~99.6)、フルオロキノロン系薬が95.8%(95%CI:89.6~98.8)、カナマイシン92.7%(95%CI:80.1~98.5)、アミカシンは96.8%(95%CI:83.3~99.9)であった。特異度はすべての薬剤について99.6%(95%CI:97.9~100)以上であった。 今回の結果を踏まえて著者は、「開発中のアッセイは、結核患者の治療決定をガイドするための、迅速ポイントオブケア検査としての将来性が確信される」とまとめている。

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米国で経鼻弱毒生インフルエンザワクチンが非推奨へ変更された理由(解説:小金丸博氏)-739

 米国では2003年より、経鼻タイプの弱毒生インフルエンザワクチンが導入された。経鼻弱毒生ワクチンは一般的な不活化ワクチンと比べて予防効果が高いとされ、とくに小児領域で高い評価を受けてきた。日本でも2016年に承認申請が出され、国内での流通開始が待ち望まれていたワクチンだったが、米国予防接種諮問委員会(ACIP)は一転「2016-17年シーズンの弱毒生インフルエンザワクチンの接種を推奨しない」と勧告した。本論文を読むことで、経鼻弱毒生ワクチンが非推奨へ変わった理由を知ることができる。 本研究は、米国における2015-16年シーズンのインフルエンザワクチンの有効性をtest-negative designを用いて評価した症例対照研究である。急性呼吸器疾患で受診した生後6ヵ月以上の患者を対象とし、鼻咽頭スワブ検体のRT-PCR陽性をもって確定診断とした。その結果、あらゆるインフルエンザ疾患に対するインフルエンザワクチンの効果は48%(95%信頼区間:41~55、p<0.001)だった。2~17歳の小児における効果をワクチンのタイプ別にみてみると、不活化ワクチンの効果は60%だったが、弱毒生ワクチンは5%と効果を確認できなかった。とくに、インフルエンザA(H1N1)pdm09に対して弱毒生ワクチンは予防効果を示さなかった。 本試験で用いられたtest-negative designは、診断陰性例を対照(コントロール)としてワクチン効果を判定する方法である。毎年、各国から報告されるインフルエンザワクチンの効果判定の多くはtest-negative designを用いて行われており、世界的には広く浸透している手法である。 2013-14年シーズンから弱毒生インフルエンザワクチンの効果が落ちていることが報告されはじめた。その傾向が2014-15年シーズン、2015-16年シーズンと続き、米国では経鼻弱毒生インフルエンザワクチンが推奨から外れることにつながった。日本での導入にも少なからず影響が出ると思われる。これらのシーズンでは不活化ワクチンは有効性を示しており、ワクチン株と流行株が不一致だったわけではない。弱毒生ワクチンの効果が低くなってしまった理由として、ワクチン株の耐熱性やワクチンに含まれるウイルス間の干渉などが指摘されているが、明確な理由は判明しておらず、今後の原因究明を期待したい。

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epacadostat・ペムブロリズマブ併用で進行性メラノーマのPFSが12ヵ月に(ECHO-202試験)/ESMO2017

 2017年9月9日Incyte CorporationとMerck & Co., Inc.,は、スペイン・マドリードで開催された欧州臨床腫瘍学会(ESMO2017 Congress)における、選択的IDO1阻害薬epacadostatと、ペムブロリズマブ(商品名:キイトルーダ)の進行性悪性黒色腫に対する併用療法を検討する第I/II相臨床試験ECHO-202(KEYNOTE-037)の最新データを発表した。 未治療および治療歴のあるすべての進行性悪性黒色腫患者のうち、epacadostatおよびペムブロリズマブによる併用療法を受けた患者の奏効率は56%(63例中35例)、CRは9例(14%)、PRは26例(41%)であった。SDは10例(16%)で、病勢コントロール率は71%(63例中45例)であった。無増悪生存期間(PFS)中央値は12.4ヵ月、6ヵ月PFS率は65%、12ヵ月PFS率は52%、18ヵ月PFS率は49%であった。奏効が認められた35例のうち、30例が解析時に奏効を持続しており、奏効期間中央値は45週(1〜121週)であった。■参考MERCK(米国本社)プレスリリースECHO-202/KEYNOTE-037試験(Clinical Trials.gov)

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認知症になりにくい性格は

 「誠実さ」が認知症に対して保護的に働くことが、複数の研究で示唆されている。米国・フロリダ州立大学のA. R. Sutin氏らは、「誠実さ」の特定の因子が認知機能障害に対し最も保護的であるか、これらの関連が患者背景的因子や遺伝的リスクにより緩和されるかについて検討を行った。Psychological medicine誌オンライン版2017年9月6日号の報告。 Health and Retirement Studyより、「誠実さ」の因子測定を完了しており、ベースライン時の評価で正常な範囲の認知機能を有している、最大6年間のフォローアップ期間中に1回以上の認知機能測定を実施した1万1,181例を、分析のために抽出した。認知症発症リスクおよび認知症でない認知機能障害(CIND:cognitive impairment not dementia)発症リスクの分析には、Cox回帰を用いた。 主な結果は以下のとおり。・フォローアップ期間中における、認知症発症は278例、CIND発症は2,186例であった。・認知症リスクと最も強く、最も一貫した関連が認められたのは「責任感」であり、認知症リスクの約35%減少が認められた。「自制心」、「勤勉さ」も保護的な因子であった。・この関連は、臨床的、行動的、遺伝的リスク因子でコントロールした際、一般的に類似していた。・「責任感」、「自制心」、「勤勉さ」は、CINDリスク減少の独立した予測因子でもあった。 著者らは「責任感のある人、自分の行動をコントロールできる人、ハードワークな人では、CINDや認知症を発症する可能性が低く、臨床的、行動的、遺伝的リスク因子で調整後も、これらの関連に変化はないことが示唆された」としている。■関連記事認知症になりやすい職業はスマホ依存症になりやすい性格タイプ統合失調症患者の性格で予後を予測

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閉経後ホルモン補充療法、長期死亡への影響は?/JAMA

 閉経後女性に対するホルモン補充療法の、長期死亡への影響は認められないことが報告された。米国・ブリガム&ウィメンズ病院のJoAnn E. Manson氏らが、1990年代に行われた2つの閉経後ホルモン補充療法に関する無作為化試験(Women's Health Initiative Estrogen Plus Progestin and Estrogen-Alone Trials)の参加者を18年間追跡した結果で、全死因死亡、心血管疾患死、がん死いずれにおいても関連性は認められなかった。これまでに同試験から健康アウトカムの解析は報告されているが、概して全死因および疾患特異的死亡に注視した論文はなかったという。JAMA誌2017年9月12日号掲載の報告。CEE+MPA vs.プラセボ、CEE単独 vs.プラセボを解析 研究グループは、ホルモン補充療法試験の介入中および介入後の長期フォローアップ中における、全死亡および原因別死亡の累積発生率を調べた。 1993~1998年に、米国居住の民族的に多様な50~79歳の閉経後女性2万7,347例が2つの無作為化試験に登録され、2014年12月31日まで観察フォローアップを受けた。被験者は、結合型エストロゲン製剤(CEE)0.625mg/日+酢酸メドロキシプロゲステロン(MPA)2.5mg/日 vs.プラセボを受ける介入を、またはCEE単独 vs.プラセボを受ける介入を受けた。前者のCEE+MPA vs.プラセボ試験(8,506例 vs.8,102例)の介入期間は中央値5.6年、後者のCEE単独 vs.プラセボ試験(5,310例 vs.5,429例)は同7.2年であった。 研究グループは、2つの試験のプールデータおよび各試験データにおける、全死因死亡(主要アウトカム)、原因別死亡(心血管疾患死、がん死、その他主要な死因によるもの)を調べ、事前に規定した、無作為時の年齢をベースにした10歳階級群別で解析を行った。介入中および18年累積の全死因および原因別死亡ともプラセボ群と有意差なし 無作為化を受けた2万7,347例のベースライン時の平均年齢(SD)は63.4歳(7.2)、白人80.6%であった。死亡に関するフォローアップデータは、98%超で入手できた。 累積18年のフォローアップ中における死亡は7,489例であった(介入試験中1,088例、介入後フォローアップ中6,401例)。 全プールコホートの解析で、全死因死亡率はホルモン補充療法群27.1%、プラセボ群27.6%であった(ハザード比[HR]:0.99、95%信頼区間[CI]:0.94~1.03)。CEE+MPAのプラセボに対するHRは1.02(95%CI:0.96~1.08)、CEE単独の同HRは0.94 (同:0.88~1.01)であった。 心血管疾患死のプール解析では、ホルモン補充療法群(8.9%) vs.プラセボ群(9.0%)のHRは1.00(95%CI:0.92~1.08)、また全がん死のプール解析では、ホルモン補充療法群(8.2%) vs.プラセボ群(8.0%)のHRは1.03(95%CI:0.95~1.12)、その他の主要な死因による死亡のプール解析では、ホルモン補充療法群(10.0%) vs.プラセボ群(10.7%)のHRは0.95(95%CI:0.88~1.02)であった。 全プールコホートにおいて、10歳階級群別の分析に基づき若い年齢(50~59歳)群と高齢(70~79歳)群を比較した結果、全死因死亡の名目HR比は、介入期間中が0.61(95%CI:0.43~0.87)、累積18年のフォローアップ中は0.87(95%CI:0.76~1.00)であった(試験間の有意な不均一性なし)。

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潜因性脳梗塞、PFO閉鎖術の長期的効果は?/NEJM

 原因不明の潜因性脳梗塞を発症した成人患者において、卵円孔開存(PFO)閉鎖術群は薬物療法単独群より脳梗塞の再発が低率であったことが、980例を登録して行われた多施設共同無作為化非盲検試験「RESPECT試験」の、延長追跡期間中(中央値5.9年)の解析で示された。PFO閉鎖術の無作為化試験での主要解析は、平均2~4年の期間をベースに行われている。RESPECT試験も、追跡期間中央値2.1年時点で主要解析が行われ、PFO閉鎖術群で脳梗塞の再発率が低かったことが示されたが、有意なベネフィットは示されなかった(N Engl J Med. 2013;368:1092-1100.)。RESPECT研究グループは、長期的な影響を探索的に評価するため、米国・カリフォルニア大学サンフランシスコ校のJeffrey L. Saver氏らが延長フォローアップデータの解析を行った。NEJM誌2017年9月14日号掲載の報告。追跡期間中央値5.9年のアウトカムを評価 RESPECT試験は米国とカナダの69施設で、2003年8月23日~2011年12月28日に潜因性脳梗塞を発症した18~60歳の患者980例(平均年齢45.9歳)を登録して行われた。被験者は、PFO閉鎖術を受ける群(499例)または薬物療法(アスピリン、ワルファリン、クロピドグレル、アスピリン+ジピリダモール徐放薬)のみを受ける群(481例)に無作為に割り付けられ追跡を受けた。 主要有効性エンドポイントは、無作為化後の非致死的脳梗塞・致死的脳梗塞・早期死亡の複合で、エンドポイントイベントの判定は盲検下で行われた。 研究グループは、2016年5月31日時点で延長フォローアップのデータベースをロックし解析を行った。追跡期間中央値は5.9年(四分位範囲:4.2~8.0)。脱落率が薬物療法群で高く(33.3% vs.20.8%)、安全性フォローアップの期間中央値は、2群間で有意な差があった(PFO閉鎖術群3,141患者年vs.薬物療法群2,669患者年、p<0.001)。主要複合エンドポイントのハザード比0.55、原因不明の脳梗塞再発は0.38 有効性解析には、PFO閉鎖術群3,080患者年、薬物療法群2,608患者年が包含された。intention-to-treat集団において、脳梗塞の再発は、PFO閉鎖術群18例、薬物療法群28例で、発症率(100患者年当たり)は、それぞれ0.58、1.07であった(ハザード比[HR]:0.55、95%信頼区間[CI]:0.31~0.999、log-rank検定のp=0.046)。また、原因不明の脳梗塞の再発は、PFO閉鎖術群10例、薬物療法群23例であった(HR:0.38、95%CI:0.18~0.79、p=0.007)。 安全性の解析では、重篤有害事象の総発現率は、PFO閉鎖術群40.3%、薬物療法群36.0%であった(p=0.17)が、個別にみると、静脈血栓塞栓症(肺塞栓症と深部静脈血栓症を含む)の発現頻度が、PFO閉鎖術群が薬物療法群よりも高かった。肺塞栓症のHRは3.48(95%CI:0.98~12.34、p=0.04)、深部静脈血栓症のHRは4.44(95%CI:0.52~38.05、p=0.14)であった。

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高齢者の睡眠薬の選択、ケアマネの約6割「適正薬へ見直し必要」と回答

 2017年9月27日、MSD株式会社は「在宅で介護を受ける高齢者の睡眠実態と不眠症の適切な治療のあり方」と題したメディアセミナーを開催。同社が実施したケアマネジャー対象の在宅要介護高齢者における睡眠実態調査の結果、不眠症治療薬の服用について67.4%(337人/500人)が「利用者が眠るために必要である」と答える一方、57.8%(289人/500人)が「利用者の状態によっては適正な薬への見直しが必要である」と回答したことが明らかになった。演者の1人である内村 直尚氏(久留米大学医学部 神経精神医学講座 教授)は、「転倒・骨折のリスクや認知機能への影響などから、高齢者においては特に不眠症治療薬の選択を慎重に行うべきで、可能な限り少量・少剤・短期間とすることが望ましい」と述べ、現状の不眠症治療の課題と適切な治療法の選択について講演した。高齢者の転倒・ふらつきは睡眠薬の影響と7割以上が考えている 調査は、不眠症治療薬を現在服用している在宅要介護高齢者を担当しており、ケアマネジャー業務を1年以上経験している500人を対象に行われた。担当している要介護高齢者の足元のふらつき・転倒について、その原因を日中・夜間でそれぞれ尋ねたところ、日中については72.6%(244人/336人)、夜間については77.0%(245人/318人)が「不眠の治療のために服用している、医師から処方された薬の影響」と考えていると回答。内村氏は、「合った薬を正しく服用しないと、夜間だけでなく日中のQOLにも大きな影響を及ぼしてしまう。不眠症治療薬を服用していて翌日に眠気が残ったり、日中・夜間に足元がふらつく場合は、薬の減量や種類変更などを検討すべき」と語り、「薬を飲んですぐに床に就かないなど誤った服用の仕方をすると、健忘や夜間の興奮状態を招く可能性があることにも注意が必要だ」と指摘した。高齢者への睡眠薬は漫然とした継続投与、安易な多剤処方はNG 本邦で現在使用されている不眠症治療の睡眠薬は、1960年代から使われているベンゾジアピン(BZD)系、BZD系より筋弛緩作用が低く、転倒・骨折リスクが低い非BZD系、依存性が低く、転倒・骨折リスクも低いGABA受容体を介さない薬剤に大別できる。BZD系と非BZD系については、今年3月、承認用量であっても長期間の投与で依存形成される可能性があるという警告が医薬品医療機器総合機構(PMDA)から発出されている。「認知機能低下のリスクについても指摘されており、非BZD系であっても高齢者への処方は慎重に行う必要がある」と内村氏。「患者さんは不眠が続くと辛いと訴え、薬が増えることで安心する方も多い。しかし、例えば高齢になるほど増える睡眠時無呼吸症候群の場合、BZD系薬剤は原則禁忌であり、睡眠時無呼吸症候群の治療を進めるべき。“何が原因で眠れていないのか”について、本人だけでなく家族やケアマネジャー、ヘルパーさんなどの意見も聞き、協力して治療法を探ることが必要だ」と語った。 最後に内村氏は、「朝起きて少なくとも15~16時間は床に就かない、寝る前に足浴だけでも行って身体を温める、ベッドを日の当たる位置に移動する、等の指導をすることで症状を改善できる可能性もある」と話し、まずは非薬物療法を実施すること、効果がみられない場合に薬物療法と非薬物療法を組み合わせた治療を行うことの重要性を強調した。

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オラパリブがBRCA遺伝子変異陽性乳がんの希少疾病用医薬品に指定

 アストラゼネカ株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役会長:マーク・デュノワイエ)は、現在開発中のポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害剤オラパリブが、「BRCA遺伝子変異陽性の手術不能または再発乳がん」を予定される効能・効果として、2017年9月29日、厚生労働大臣より希少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)の指定を受けたと発表した。本邦では、オラパリブは2017年3月に「BRCA遺伝子変異陽性の卵巣がん」の希少疾病用医薬品に指定されている。 オラパリブは、ファースト・イン・クラスのポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害剤であり、DNA損傷応答(DDR)経路に異常を来したがん細胞に特異的に作用し、細胞死を誘導する。生殖細胞系BRCA(BRCA1またはBRCA2)遺伝子変異陽性HER2陰性転移性乳がんを対象にオラパリブと化学療法(カペシタビン、エリブリンまたはビノレルビンのいずれか)を比較した、国際共同第Ⅲ相試験OlympiADにおいて、無増悪生存期間(PFS)を有意に延長している(7.0ヵ月 vs. 4.2ヵ月、HR:0.58、95%CI:0.43~0.80、p=0.0009)。 BRCA遺伝子変異陽性乳がんの推定患者数は、本邦において約6,000~10,000人ときわめて稀であるものの、散発性の乳がんとは異なる病態的特性を持ち、HBOC(Hereditary Breast and Ovarian Cancer Syndrome:遺伝性乳がん・卵巣がん症候群)という疾患概念の一部として認識されている。悪性度が高く予後が不良である可能性が示唆されており、とくに進行・再発性のBRCA遺伝子変異陽性乳がんにおいては、現在の標準治療では効果が限定的で副作用も大きな負担となることから、効果と忍容性の高い薬剤が必要とされているが、BRCA遺伝子変異陽性乳がんに対する分子生物学上の特性を考慮した治療薬剤は、本邦ではまだ承認されていない。■参考アストラゼネカ株式会社プレスリリース■関連記事BRCA1/2遺伝子変異を有するトリプルネガティブ乳がんにおいてPARP阻害薬オラパリブはPFSを延長する − OlympiAD試験(解説:矢形 寛 氏)-705ASCO2017レポート 乳がん-1

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高血圧治療法の新たな展開?(解説:冨山博史 氏/椎名一紀 氏)-738

1. 背景 腎除神経の有意な降圧効果が確認され、高血圧発症・進展における交感神経の重要性が再注目されている。生体における循環動態は一定でなく体位や環境要因などで変動するが、恒常性を維持するために圧受容体反射が重要な役割を有する。圧受容体反射は、血圧上昇に伴う頸動脈伸展刺激が求心刺激となり、延髄循環調節中枢を介して徐脈・降圧に作用するオープンループシステムである。基礎実験にて、デバイスによる頸動脈伸展刺激は降圧効果を示すことが報告されている。2. 目的 上記の背景に基づき、内頸動脈へのステントデバイス留置が降圧作用を示すかを検証した。ただし、本研究では、降圧作用の検証はSecondary endpointであり、Primary endpointはステントデバイス留置に伴う合併症発生である。3. 方法 3-1 対象の選択条件の概要:難治性高血圧(利尿薬を含む3剤で血圧コントロールが不十分)30例(対照群なし)。問診にて服薬アドヒアランス80%以上の症例を選択。ステント植え込みに際してCTまたはMRAで内頸動脈径が5.00~11.75mmであり、かつ同部位に粥状硬化(plaque/ulceration)を認めない。腎機能障害、不整脈、心不全を合併しない。 3-2 手技:左右いずれかの内頸動脈にステントを留置(ステントサイズは5.00~7.00、6.25~9.00、8.00~11.75mmの3サイズから選択)。ステントデバイス留置は、トレーニングを受けた術者が実施。 3-3 診療経過:基本、研究期間中、降圧薬は変更しない。 3-4 評価項目:重症合併症、治療後7日、1ヵ月、3ヵ月、6ヵ月の外来血圧・24時間平均血圧。4. 結果 4-1 合併症:低血圧(2例:7%)、高血圧増悪(2例:7%)、一過性脳虚血発作(2例:7%)など。 4-2 降圧効果:24時間平均血圧(収縮期血圧/拡張期血圧)が3ヵ月後で15/8mmHg、6ヵ月後で21/12mmHg低下した。5. コメント 前回、SPYRAL HTN-OFF MED研究のコメントで述べさせていただいたが、こうしたデバイスによる降圧療法の有用性評価には、降圧薬服薬アドヒアランス、治療手技の確実性、血圧の評価方法などを吟味する必要がある。 5-1 降圧薬服薬アドヒアランス:本研究は問診にて服薬アドヒアランスを確認している。しかし、研究期間中、降圧薬は変更せずに継続しており、服薬アドヒアランスの変化の影響は除外できない。今後、SPYRAL HTN-OFF MED研究のように、降圧薬を中止してステントデバイスの降圧効果を検証する研究が必要である。現在、CALM-START研究として進行中である。 5-2 治療手技の確実性:本治療では内頸動脈径に合わせて3種類のサイズから適切なサイズのステントを選択し留置している。理論的には頸動脈内径が拡大することが刺激となり降圧効果を示すと考えられるが、術後の頸動脈内径の変化はCTや超音波検査では評価されていない。このように手技の確実性は検証されていない。 5-3 血圧の評価方法:血圧の評価は24時間平均血圧で評価している。しかし、対照群が存在しないため経時的血圧変化の影響を除外できていない。6. 本結果の臨床的意義 上述のごとく、降圧薬服薬アドヒアランス、治療手技の確実性、血圧評価方法のいずれにも限界を有する研究である。しかし、治療後6ヵ月の24時間平均血圧の低下度は収縮期血圧21mmHg/拡張期血圧12mmHgである。この結果は、軽症・中等症高血圧を対象としたSPYRAL HTN-OFF MED研究での結果(24時間平均血圧が対照群に比べて収縮期血圧5mmHg/拡張期血圧4.4mmHg低下した)に比べると大きな降圧作用を示している。ゆえに、上記の問題点を解決する新たな研究の成果(現在進行中)を待つ必要がある。 一方、合併症に関しては重大な合併症はないが、2/30例(7%)に一過性脳虚血発作を認めたことは、今後も発生する合併症の種類・頻度に注意を要する治療法であろう。

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