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siponimod、二次性進行型多発性硬化症の身体的障害の進行を抑制/Lancet

 スフィンゴシン-1-リン酸(S1P)受容体のS1P1およびS1P5サブタイプ選択的調節薬であるsiponimodは、二次性進行型多発性硬化症(SPMS)患者において、身体的障害の進行リスクを低下させ、安全性プロファイルは他のS1P受容体調節薬と同様であることが認められた。スイス・バーゼル大学のLudwig Kappos氏らが、siponimodの無作為化二重盲検プラセボ対照第III相試験(EXPAND試験)の結果を報告した。SPMSは、再発とは無関係に障害が徐々に進行し続けることが特徴で、これまで身体的障害の進行を遅延させる効果を示した治療はなかった。著者は、「siponimodはSPMSの治療に役立ちそうである」とまとめている。Lancet誌オンライン版2018年3月22日号掲載の報告。SPMS患者約1,650例で身体的障害の進行を評価 EXPAND試験は、31ヵ国の292施設で、総合障害度評価尺度(EDSS)が3.0~6.5点のSPMS患者(18~60歳)を対象に行われた。被験者を、siponimod群(1日1回2mgを経口投与)またはプラセボ群に2対1の割合で無作為に割り付け、最長3年、あるいは事前に定義した身体的障害の進行(confirmed disability progression:CDP)イベントが生じるまで投与した。 2013年2月5日~2015年6月2日に、1,651例が無作為化を受けた(siponimod群1,105例、プラセボ群546例)。 主要評価項目は、3ヵ月以上継続するCDPが認められるまでの期間。有効性は最大解析集団(無作為化と試験薬の投与を受けた全患者)で、安全性は安全性解析対象集団で評価し、Cox比例ハザードモデルを用いて解析した。3ヵ月以上継続する身体的障害の進行リスク、siponimod群21%低下 1,651例の患者背景は、多発性硬化症の罹病期間が平均(±SD)16.8±8.3年、SPMSへ移行してからの期間が平均3.8±3.5年で、1,055例(64%)は過去2年間に再発がなく、918例(56%)が歩行介助を必要とした。 解析集団には、siponimod群の同意が得られなかった1例と試験薬の投与を受けなかった5例を除く計1,645例(siponimod群1,099例、プラセボ群546例)が包含され、siponimod群903例(82%)、プラセボ群424例(78%)が試験を完遂した。 siponimod群1,096例中288例(26%)、プラセボ群545例中173例(32%)で、3ヵ月以上継続するCDPが確認された(ハザード比:0.79、95%CI:0.65~0.95、相対リスク低下21%、p=0.013)。有害事象の発現率はsiponimod群89%(975/1099例)、プラセボ群82%(445/546例)で、重篤な有害事象はそれぞれ197例(18%)および83例(15%)が報告された。リンパ球減少症、肝トランスアミナーゼ上昇、投与開始時の徐脈/徐脈性不整脈、黄斑浮腫、高血圧、帯状疱疹、痙攣に関しては、プラセボ群よりsiponimod群で多く認められた。心臓への影響は初期の漸増投与により軽減した。感染症や悪性腫瘍の頻度、および死亡率は両群に違いはなかった。

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「二次性進行型」多発性硬化症患者における身体機能障害の進行抑制に朗報(解説:森本悟氏)-837

 多発性硬化症(MS)患者の約85%が再発寛解型であり、その約25%が10年以内に、約75%以上が30年後には二次性進行型MS(secondary progressive multiple sclerosis、以下SPMS)に移行する1,2)。また、早期からの軸索障害を反映してか、比較的障害度の低い早期(EDSSスコア3程度)から障害の慢性的な進行は始まっているとされる3)。SPMSにおいては、古典的かつ優れた治療薬であるインターフェロンβ(IFNβ)製剤について、再発の重畳やガドリニウム造影病巣を伴ったりする場合でのみ有効性が期待されているが、身体機能障害の進行抑制に対して確実に有効といえる薬剤が乏しいのが現状である4)。 当該試験で使用されたSiponimod(BAF312)は、スフィンゴシン-1-リン酸(S1P)受容体の特定サブタイプの選択的アゴニストであり、BAF312はリンパ球上のS1Pのサブ受容体であるS1P1に結合することで、リンパ球がMS患者の中枢神経系に移行することを阻止する5,6)。これにより、BAF312の抗炎症作用が生じると考えられている。また、同クラスの既存薬であるFingolimodと比較し、S1P1およびS1P5への選択的親和性を有し、とくにS1P3の活性化に起因する徐脈や血管収縮といった副作用が少ないとされる。また、半減期が短いことも、副作用の軽減に寄与する可能性がある7)。 当該試験は、31ヵ国、292施設、合計1,651人のSPMS患者を対象としたこれまでにない大規模臨床試験であり、登録患者のEDSSの中央値が6点と、比較的症状の重い(歩行時補助具使用レベル相当)患者を対象としている。 結果として、「再発の有無を問わず」、SPMSにおける身体機能障害の進行リスク低下効果(3-month CDPおよび6-month CDPを指標)が示された。さらには、年間の再発、脳萎縮、およびT2強調像による高信号病変容積の増加を有意に抑制した。また、Fingolimodで問題となっている徐脈などの心臓への初回投与効果については、漸増投与法を導入することで緩和された。 これらの結果は、これまでにSPMSにおける身体機能障害進行抑止の明確なエビデンスを有する薬剤に乏しかった中で、Siponimodが非常に有望な治療薬となりうる可能性を示した。■参考文献1)Multiple Sclerosis International Federation. Atlas of MS 2013. 2017.2)Tremlett H, et al. Mult Scler. 2008;14:314-324.3)Kremenchutzky M, et al. Brain 2006;129:584-594.4)Kappos L, et al. Neurology. 2004;63:1779-1787.5)Brinkmann V, et al. Nat Rev Drug Discov. 2010;9:883-897.6)Chun J, et al. Clin Neuropharmacol. 2010;33:91-101.7)Gergely P, et al. Br J Pharmacol. 2012;167:1035-1047.

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ALK-TKIセリチニブの450mg食後投与を国内申請

 ALK-TKIセリチニブ(商品名:ジカディア)750mg空腹時投与は、未治療の進行ALK融合遺伝子陽性非小細がん(NSCLC)に優れた効果を示すものの、下痢、悪心嘔吐などの消化器症状が発現する。同患者に対し、セリチニブ450または600mgを低脂肪食と服用した群と、750mgの空腹時服用を比較した無作為化オープンラベル試験が行われた。第18回世界肺学会(WCLC)では、その中間解析が発表され、セリチニブ450mg+低脂肪食群は、750mg空腹時投与群と比べ、減量および中断が少なく治療強度が高く、また消化器有害事象も少ないという結果であった。 そのような中、ノバルティス ファーマ株式会社(代表取締役社長:綱場 一成)は2018年3月29日、セリチニブについて、用法及び用量を「450mgの1日1回食後投与」に変更するための製造販売承認事項一部変更承認申請を行ったと発表。 セリチニブの用法・用量は現在、750mgの1日1回空腹時投与が承認されている。セリチニブの悪心、嘔吐、下痢といった消化器症状は制吐薬や止瀉薬といった対症療法により管理可能であるものの、治療継続の課題の1つになっている。ノバルティスでは、こうした患者の負担を軽減するために、有効性を保ちながら、消化器症状の発現の軽減により安全性プロファイルを改善できる用法及び用量を検討するための上記治験(CLDK378A2112試験)を実施。今回の承認申請は、この治験によるセリチニブの薬物動態、有効性および安全性の評価に基づいている。■参考CLDK378A2112試験(Clinical Trials.gov)■関連記事セリチニブ、食事との服用で有効性維持と毒性低減を両立(ASCEND-8)/WCLC2017CN

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HeartMate 3、MOMENTUM 3 臨床試験の2年の治療成績(解説:許 俊鋭 氏)-836

 MOMENTUM 3の初期の分析でHeartMate 3(磁気浮上遠心ポンプ)はHeartMate II(機械的軸受軸流ポンプ)に比較して、進行した心不全患者に対する6ヵ月間の補助の比較で臨床転帰を改善することがすでに報告されている。今回、進行した心不全の患者におけるHeartMate 3(遠心ポンプ)とHeartMate II(軸流ポンプ)の無作為非劣性および優位性の比較試験でMOMENTUM 3の2年の治療成績が報告された。 複合プライマリエンドポイントは、後遺症を伴う脳卒中回避2年生存率および不具合によるポンプ交換・除去のための再手術回避2年生存率であった。リスク差(遠心ポンプ群から軸流ポンプ群を引いたもの)の非劣性マージンは−10%ポイントであった。 2年の治療成績比較の結果は、366例の患者のうち190例が遠心ポンプ群に割り当てられ、176例が軸流ポンプ群に割り当てられた。割り付けられた母集団において、遠心ポンプ群の151症例(79.5%)および軸流ポンプ群の106症例(60.2%)が主要エンドポイントに到達した(絶対差:19.2%ポイント、95%下側信頼限界:9.8%ポイント[非劣性についてp<0.001]、[優位性についてp<0.001])。ポンプの不具合による再手術は遠心ポンプ群で軸流ポンプ群よりも少なかった(3例[1.6%]対30例[17.0%]、p<0.001)。死亡率と後遺症を伴う脳卒中率は両群で同等であったが、脳卒中の総発生率は遠心ポンプ群で軸流ポンプ群よりも低かった(10.1%対19.2%、p=0.02)。 結論として、進行した心不全患者治療においてHeartMate 3(磁気浮上遠心ポンプ)はHeartMate II(機械的軸受軸流ポンプ)に比較して、後遺症を伴う脳卒中回避生存率および不具合によるポンプ交換・除去のための再手術回避生存率で優れていた。 HeartMate 3 CE Mark Clinical Investigation Plan(Netuka I , et al. J Am Coll Cardiol. 2015;66:2579–2589.)で優れた6ヵ月生存率(92%)を示し、ドイツで速やかにHeartMate IIにとって替わりHeartMate 3が普及した。米国ではMOMENTUM 3 (Multicenter Study of MagLev Technology in Patients Undergoing Mechanical Circulatory Support Therapy With HeartMate 3)の結果、2017年8月にHeartMate 3は短期補助LVAD(BTT・BTR適応)としてFDA承認を取得した。現在、MOMENTUM 3の2年の治療成績を待って長期補助LVAD(DT Device)として承認される見通しであるが、本論文で示されたように、後遺症を伴う脳卒中回避2年生存率および不具合によるポンプ交換・除去のための再手術回避2年生存率で優れていたことから、間もなくFDAの承認が得られるものと期待される。著者との個人的な意見交換では、米国でもNYのコロンビア大学をはじめ、かなりの施設ですでにHeartMate 3による長期補助が始まっているものと考えられる。

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言葉は通じなくとも【Dr. 中島の 新・徒然草】(215)

二百十五の段 言葉は通じなくとも午後遅く、突然、ERから電話がかかってきました。顔の挫創の患者さんの処置をしたいので見て欲しい、というものです。パタパタと用事を済ませてからERに行くと、顔にガーゼを乗せた男性がストレッチャーの上に寝ていました。若いモンが慌ててプレゼンテーションします。若者「中国人です」中島「観光客?」若者「そうです。転倒して顔面を打ったそうです。何かにつまずいたということで、気を失って倒れたわけではありません」中島「なるほど。ところで言葉は通じるわけ?」若者「いやあ、日本語も英語もだめみたいです」中島「あらら」ガーゼをとって傷を確認しました。スッパリ切れていて、2~3針は縫った方が良さそうです。若者「一応、傷口は生食で洗っておきました」中島「問題は、縫うことをどうやって説明するかやな」50代の中国人男性は大人しく寝ていましたが、とにかく安心させてあげようと思い話しかけました。中島「ニーハオ」男性「ニーハウ」中島「Do you speak English?」男性「No, No」男性のしゃべっているのが北京語か広東語かよくわかりませんが、こちらとの共通言語というのがまったくないので困ってしまいました。こうなったら筆談しかありません。以下、【 】内が紙に書いた漢字です。中島【2縫合 or 3縫合】男性「OK, OK」私が紙に書いて見せると、男性はじっと読んでいます。意味が通じたのかうなずいています。中島「リャン or サン」 男性「OK, OK」私の英語+麻雀中国語という無茶苦茶な会話も一応通じました。というか、通じたような気がします。再び筆談へ。中島【局所麻酔薬】男性「OK, OK」話し言葉は違っていても書き言葉は共通。漢字は偉大です。ただ、男性はチラッと見て理解するのではなく、5秒くらいかけて理解しているようでした。確か中国の漢字にも繁体字とか簡体字とかあって、日本語の漢字とずいぶん違っているはずです。時間がかかってもわかればそれで良し。中島【注射】男性「Thank you」というわけで、何とか縫合にこぎつけました。患者さんが日本語を理解しないのをいいことに、熱血指導です。中島「おいおい、1回針を外に出せよ」若者「はいっ」中島「左右で同じ距離を取らないとアカンがな」若者「はいっ」中島「結紮をそんなに締めるな。後で皮膚が腫れた時にネクるかもしれんやろ」「ネクる」というのは necrosis から来ていて、「壊死する」という意味でわれわれは使っています。大阪以外でも通じるのかな。中島「左手の糸を長めに持て。その方が器械結びをやりやすいんや」若者「あっ、そうか」というわけで、無事に処置が終わりました。もしこの会話を全部理解できていたら、患者さんの方もさぞかし不安だったでしょうね。若者「この人、すぐに帰国するらしいです」中島「ということは、抜糸は中国でするのか」若者「だから紹介状がいると思うんですよ」中島「えっ?」若者 「先生、中国語で書けますか」できるわけないがな。知ってて聞くなよ。中島「よっしゃ、ERに来たついでに紹介状も書いとこか」若者「ホンマに書けるんですか!」中島「そんなモン、英語で書くに決まっとるやろ」若者「英語でもいいんでしょうか」中島「いくら中国でも、ドクターは英語できるぞ」医師の世界でもたいていの国の人は日本人より英語は上手です。もし通じなかったとしたら、多くの場合、こちらの英語力のせいでしょう。処置の終わった中国人患者さんは、心から感謝しているようで、われわれに何度もお礼を言ってくれました。筆談ができれば中国人が相手でも何とか乗り切れそう、というのが今回の診療での収穫です。ただ、最近の中国人観光客の多さを考えれば、われわれも中国語会話を学んだ方がいいのかもしれません。色々ありましたが最後に1句共通の 言語がなくても 漢字あり

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心不全を予防するために何をすべきか/日本循環器学会

 高齢者の増加と共に心不全患者数も増加し、わが国は、心不全パンデミック時代に直面しようとしている。そのような中、今後、心不全については治療だけでなく、予防という観点が重要となる。2018年3月23~25日に大阪で開催された、第82回日本循環器学会学術集会プレナリーセッションで、わが国の心不全予防について、佐賀大学 循環器内科 田中 敦史氏が講演した。バイオマーカーによるプレ・クリニカルからの先制医療 心不全の発症には、さまざまな要素が関連することから、患者それぞれのステージに合った、適切な介入が必要になってくる。田中氏はNT-proBNPの活用について紹介した。 久山町研究において、NT-proBNP値の上昇は、たとえ軽度でも、将来的な心血管疾患のリスク上昇に関連していることが報告されている。また、平成20~21年に佐賀県浦之崎病院(現:伊万里松浦病院)において実施した、就労世代におけるNT-proBNPと各検査項目との関連解析では、全体の20%がリスク群まで上昇していることが判明した。NT-proBNPはhs-トロポニンTなどの心筋障害マーカーとも相関する事から、一般就労世代のバイオマーカーとして、先制医療に活用可能であると考えられる。心不全予防に有望なSGLT2阻害薬 心不全予防では、基礎疾患管理も重要である。SGLT2阻害薬は今回改訂された心不全ガイドラインでもハイリスク糖尿病患者の心不全予防の第1選択の1つとして捉えられている。EMPA-REG試験、CANVAS試験、いずれにおいても心不全死または心不全入院を減少させている。さらに、現在、カナグリフロジンを用いて、慢性心不全を合併した2型糖尿病においてNT-proBNPの変化を評価するCANDLE研究が始まっている。再入院予防の戦略 心不全は、入院を繰り返すことで、悪化していく。心不全の再入院の頻度は退院後30日以内で25%に上る。カナダの研究では、心不全入院患者、心血管系のアウトカムに関しては、平均5~6日の入院期間が最も良好であった。限られた期間の中で、患者の医学的、社会的側面を含むさまざまな要素を評価すること。また、地域に戻った後のシームレスなケアが、心不全再入院予防の鍵となるであろうと田中氏は述べた。

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イスラム過激派組織による拘束後のレイプとPTSD

 戦争や戦闘的な状況にある女性に対して、レイプが及ぼす心理的な影響に関する研究は限られている。イラク・ドホーク大学のJan Ilhan Kizilhan氏は、イスラム過激派組織(IS)による拘束中のレイプを報告したヤジディ教徒の女性における、PTSD(心的外傷後ストレス障害)の有病率と特質を調査し、他の心理学的障害の合併、PTSDに関連するリスクファクターについて調査を行った。Archives of women's mental health誌オンライン版2018年3月10日号の報告。 研究は、レイプを受けたヤジディ教徒の女性生還者296名を対象に、ドイツ・バーデン・ビュルテンベルク州の特別地域該当プロジェクトの一環として実施され、ISに人質として拘束された後に脱出した女性や子供を支援するため計画された。レトロスペクティブ横断的研究として生還者を募った。レイプされた女性のメンタルヘルス状態を評価するため、訓練を受けたドイツのインタビュアーによって実施された。 主な結果は以下のとおり。・調査されたすべての女性は、拘束されている間に何度もレイプされていた。・女性の約82%は、身体的な拷問も受けていた。・対象者には、身体表現性障害(67%)、うつ病(53%)、不安(39%)、解離(28%)が認められた。・レイプの回数と関連したPTSDの有病率は、20回以上で57%(95%CI:35.1~65.9%)、20回未満で41%(95%CI:28.7~4.8%)、10回未満で39%(95%CI:28.2~41.8)であった。 著者は「ISによる拘束や戦争中のレイプは、女性生還者のメンタルヘルスに深刻な影響を及ぼしている。PTSDの高い有病率は、戦争中のレイプによる中・長期的な結果に対処するため、文化的に繊細な診断および治療サービスの必要性を強調するものだ」としている。■関連記事テロ襲撃後のPTSDやうつ病、2年前のバルド国立博物館襲撃事件より身体活動がPTSDに及ぼす影響東日本大震災、深刻な精神状態の現状:福島医大

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低血糖予測しインスリン中断、回復後に自動再開。次世代インスリンポンプ発売

 日本メドトロニック株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長 トニー セメド)は2018年4月2日、インスリン治療を必要とする糖尿病患者の低血糖問題に新しい選択肢をもたらす次世代インスリンポンプ「ミニメド640Gシステム」を、2018年3月26日より販売開始したと発表。 ミニメド640Gシステムにはメドトロニックの独自技術であるスマートガードテクノロジーを搭載し、低血糖予防に向けた新しい技術を通じて、糖尿病患者の血糖コントロールを改善するよう設計されている。Enlite(エンライト)センサによって持続的にグルコース変動をモニタリングし、グルコース値が下限値に達する、または近づくと予測されると自動的にインスリン注入を中断し、グルコース値の回復が確認されるとインスリン注入を再開する日本初のシステム。低グルコースや高グルコースにいたる前に警告(音やバイブレーション)を発信する機能も備えている。 さらに、ミニメド640Gシステムは、PHC株式会社の自己検査用グルコース測定器「コントアネクストLink 2.4」とワイヤレス接続が可能。正確性の高い血糖測定結果をインスリンポンプに送信することができ、ボーラスウィザードやセンサの較正の際、患者の手入力によるミスを防ぎ、入力の手間を軽減する。

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高齢者の身体機能、社会経済学的地位により年単位の差/BMJ

 高齢者において、社会経済的地位と身体機能には独立した関連性が認められ、その強さおよび整合性は、非感染性疾患(糖尿病、アルコール多飲、高血圧、肥満、身体不活動、喫煙)のリスク因子と類似していることが明らかにされた。スイス・ローザンヌ大学病院のSilvia Stringhini氏らが、24ヵ国で行われたコホート試験を解析し明らかにした。これまでに、社会経済的地位が不良なことや非感染性疾患のリスク因子による、損失生存年数(years of life lost:YLL)については明らかにされているが、身体機能へどれほど影響するかについては明らかにされていなかった。BMJ誌2018年3月23日号掲載の報告。結果を踏まえて著者は、「これらすべてのリスク因子に取り組むことが、身体機能良好で余生を過ごせる時間を大幅に増やすことにつながることが示唆された」と述べている。身体機能について歩行速度の指標を用いて評価 研究グループは、ヨーロッパ、米国、ラテンアメリカ、アフリカ、アジアの世界保健機関(WHO)加盟国のうち24ヵ国で、1990~2017年に行われた37件のコホート試験について解析を行った。被験者は45~90歳の男女計10万9,107例だった。 身体機能の評価には、歩行速度検査の運動耐容能の指標(index of overall functional capacity)を用いた。社会経済的地位や非感染性疾患リスク因子に曝露された被験者と非曝露の被験者の、歩行速度の差を定量化し、損失身体機能年数を求めて評価した。社会経済的地位が低い60歳男性の身体機能、6.6年後退 混合モデルによる解析の結果、社会経済的地位が低い60歳男性の歩行速度は、社会経済的地位が高い66.6歳男性の歩行速度と同じだった(損失身体機能年数:6.6年、95%信頼区間[CI]:5.0~9.4)。同様に女性についてみると、社会経済的地位が低いことによる損失身体機能年数は4.6年(3.6~6.2)だった。 社会経済的地位が低いことによる損失身体機能年数差は、高所得国で低中所得国より大きく、高所得国では男性が8.0(5.7~13.1)年、女性が5.4(4.0~8.0)年に対し、低中所得国ではそれぞれ2.6(0.2~6.8)年、2.7(1.0~5.5)年だった。高所得国の中でも、米国はヨーロッパ諸国に比べて格差が大きかった。 その他のリスク因子についてみると、身体活動が不十分な人の60歳までの損失身体機能年数は、男性が5.7(4.4~8.1)年、女性が5.4(4.3~7.3)年。肥満による損失身体機能年数は、それぞれ5.1(3.9~7.0)年と7.5(6.1~9.5)年、高血圧症は2.3(1.6~3.4)年と3.0(2.3~4.0)年、糖尿病は5.6(4.2~8.0)年と6.3(4.9~8.4)年、喫煙は3.0(2.2~4.3)年と0.7(0.1~1.5)年だった。

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心血管疾患併存の痛風、フェブキソスタット vs.アロプリノール/NEJM

 心血管疾患を有する痛風患者に対し、非プリン型キサンチンオキシダーゼ阻害薬フェブキソスタット(商品名:フェブリク)は、プリン塩基類似体キサンチンオキシダーゼ阻害薬アロプリノールに比べ、心血管系有害事象の発生に関して非劣性であることが示された。一方で、全死因死亡や心血管死亡の発生率は、いずれもフェブキソスタット群のほうが高かった。米国・コネティカット大学のWilliam B. White氏らが、6,190例を対象に行った多施設共同無作為化二重盲検非劣性試験の結果で、NEJM誌2018年3月29日号で発表した。フェブキソスタット群とアロプリノール群に無作為に割り付け 研究グループは、心血管疾患を有する痛風患者6,190例を無作為に2群に分け、一方にはフェブキソスタットを、もう一方にはアロプリノールを投与した。被験者について、腎機能による層別化も行った。 主要評価項目は、心血管死・非致死的心筋梗塞・非致死的脳卒中・緊急血行再建術を要した不安定狭心症の複合エンドポイント。事前に規定した非劣性マージンは、同複合エンドポイントのハザード比1.3とした。フェブキソスタットとアロプリノールともに主要評価項目の発生は約10~11% 追跡期間は最長85ヵ月、中央値は32ヵ月だった。被験者のうち、試験レジメンを中止したのは56.6%、追跡中断となったのは45.0%だった。 修正intention-to-treat(ITT)解析の結果、主要評価項目の発生は、フェブキソスタット群の335例(10.8%)、アロプリノール群の321例(10.4%)で認められた。同発生に関するフェブキソスタット群のアロプリノール群に対するハザード比は1.03(片側98.5%信頼区間[CI]上限値:1.23、非劣性p=0.002)であり、非劣性が認められた。 全死因死亡、心血管死亡の発生率は、いずれもフェブキソスタット群がアロプリノール群より高率で、ハザード比はそれぞれ1.22(95%CI:1.01~1.47)、1.34(同:1.03~1.73)だった。 なお、実際に被験者が治療を受けている期間のイベント発生の解析と、修正ITT解析では、主要評価項目や全死因死亡、心血管死亡に関する結果は同等だった。

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全国の抗菌薬の使用状況が一目瞭然

 薬剤耐性(AMR)対策のために国立国際医療研究センターに設置された「AMR臨床リファレンスセンター」(センター長:大曲 貴夫氏)は、国内初の取り組みとして「国内都道府県別抗菌薬使用量(販売量)統計データ」の公開ならびに「薬剤耐性(AMR)ワンヘルス動向調査」のWEBサイト開設を4月3日に発表した。これら抗菌薬使用量や薬剤耐性菌のサーベイランス(調査・監視システム)は、今後のAMR対策の重要な基礎データとなる。2016年の抗菌薬使用量が一番多いのは石川県 「都道府県別抗菌薬使用量(販売量)集計データ」は、AMRアクションプラン実行のため、都道府県別抗菌薬使用量や使用増減率を発表することで、医療従事者をはじめ行政団体への抗菌薬処方量の意識改革につなげる。また、サーベイランス事業を通じ、情報の収集・分析・発信を積極的に行うことでAMRの認知、啓発を行うことを目的に公開される。 今回公開された2016年の「都道府県別抗菌薬使用量」では、石川県、徳島県、大分県、東京都、広島県の順で多く、とくに石川県では、「ペニシリン以外のβラクタム」の使用が目立った。また、「都道府県別抗菌薬使用量増減2013~2016」では、石川県、沖縄県、大分県の順で増加していることが示された。 主な公開データとして「抗菌薬使用量変化2013-2016(抗菌薬種類別)」「同(投与経路別)」「都道府県別抗菌薬使用量2013-2016」「同(薬効割合)」「都道府県別抗菌薬使用増減 2013-2016」などを照会することができる。・都道府県別抗菌薬使用量サーベイランス薬剤耐性をワンヘルスの視点からみる 「薬剤耐性ワンヘルス動向調査」は、ヒト・動物・食品および環境から分離される薬剤耐性菌に関する統合的なワンへルス動向調査データである。これらのデータは、AMRの現状把握、問題点抽出、適切な施策の遂行に役立てられ、データは視覚的なグラフと表形式を用意し、直感的でわかりやすく提供されている。 今後、多分野間の連携・協力が進むことで、AMR対策のさらなる前進が期待され、これら先進的な調査が、世界のAMR対策をリードするうえでも重要になると考えられている。 主な統計データとして「耐性菌・感染症の推移」「抗菌薬の推移」「一般国民の意識」「医療関係者の意識」の4つを照会することができる。・薬剤耐性ワンヘルス動向調査

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一時的に吸入ステロイドを4倍量にすると喘息増悪リスクが2割減少する(解説:小林 英夫 氏)-835

 吸入ステロイド薬が気管支喘息管理の基本であることは言うまでもない。吸入ステロイドですべての喘息増悪は抑制できないものの、吸入量増加によりさらなる症状改善を図るという発想から、本研究は必然的なテーマであろう。2004年のLancetとThoraxに、吸入量を2倍にしてもあまり効果が得られなかったことが報告されているため、今回の研究は4倍量吸入により30%の増悪抑制効果が得られるかどうかを証明するというデザインが採用された。得られた結果は19%の増悪抑制効果で、当初の設定目標には届かなかった。 一時的に吸入量を増加し喘息悪化に対応するという治療選択はこれまでも実施されており、著者もしばしば活用している。それでも、本論文の結果が日本において同様かどうかには、いくつかクリアすべき学術的な論点があろうかと思われる。まず、本邦での喘息男女比はほぼ同等とされるが、本論文では女性が68%である。男女での服薬アドヒアランス差の存在はよく知られている。吸入ステロイドの4割はベクロメタゾンを使用しているが、日本での処方実態とはかなり異なっている。吸入増量のタイミングと決定が患者自身に任されている点は、エントリ基準がどの程度遵守されたか、やや危惧される。そして最も気になった背景は、約7割の症例は他薬との複合薬を吸入しており、ステロイド単剤は3割にとどまる点である。複合薬の内容は記載されていないが、通常は長時間作用型β2刺激薬との合剤と推測される。喘息増悪抑制効果がステロイドのみでもたらされたのか、それとも合剤の効果なのか、もう少し解析が必要ではないだろうか。 NEJMでは本論文前段に(意図的配列と思えるが)、小児喘息発作予防のために一時的に吸入ステロイド5倍量を投与する試験結果が連続して掲載されていた1)。そこでは重症喘息発作抑制効果は確認されなかった。当然ながら小児と成人の疾患差や登録症例数が異なることなど同次元の比較はできないが、その編集方針の妙に感じ入った。

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新たなVEGF阻害薬fruquintinibによるNSCLC3次治療の評価/JCO

 進化が進む進行非小細胞肺がん(NSCLC)治療だが、3次以降の全身療法は、いまだ課題が残る。キナーゼ阻害薬fruquintinibは、VEGFを標的とした薬剤である。この新たなVEGF阻害薬fruquintinibの進行NSCLCの3次治療における効果と安全性を評価した、第II相試験の結果が、Journal of Clinical Oncology誌で発表された。 この試験は中国・上海交通大学による、多施設無作為化二重盲検試験。・12施設で登録された患者に、fruquintinib(5mg/日)またはプラセボを、ベストサポーティブケアと共に、4週間(3週投薬1週休薬)/サイクルで投与した。・主要評価項目は、盲検独立中央委員会(BICR)評価による無増悪生存期間(PFS)。副次評価項目は治験担当医評価によるPFS、奏効率(ORR)、病勢コントロール率(BCR)など。 主な結果は以下のとおり。・患者はfruquintinib群61例、プラセボ群30例に2対1で割り付けられた。・BICRと治験担当医評価によるfruquintinib群のPFS中央値は3.8ヵ月であった(HR:0,34、95%CI:0.20~0.57、p<0.001)。・3ヵ月生存(OS)率はfuquintinib群90.2%、プラセボ群73.3%。6ヵ月OS率はfuquintinib群67.2%、プラセボ群58.8%であった。・ORRはfuquintinib群13.1%、プラセボ群0%であった。・DCRはfuquintinib群60.7%、プラセボ群13.3%であった。・fuquintinibのGrade3以上の一般的な治療関連有害事象は、高血圧(8.2%)、手足症候群(4.9%)、蛋白尿(4.9%)であった。

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第1回 外食で陥りがちな“1人前”の落とし穴【実践型!食事指導スライド】

第1回 外食で陥りがちな“1人前”の落とし穴医療者向けワンポイント解説その1杯、本当に「1人前」ですか?普段の食生活で、問題となってくるのが主食です。主食量を意識することで、カロリーや糖質量などに大きく違いが出てくるため、栄養指導などでも、主食量についての分量をお話しする機会も多くあります。1回量を考えて食べている糖尿病患者さんも多くいますが、そんな患者さんたちでも気付かない落とし穴、「自分の1人前と外食での一人前の違い」があります。一般的に、自宅などで食べる1人前に比べ、外食で提供される「1人前」は圧倒的に量が多くなっています。とくに主食(米飯、麺類、パン類)は顕著です。患者さんの多くは、その落とし穴に気付かず、当たり前のように1人前として食べてしまい、知らないうちにバランスを崩している場合があります。また、外食での量の誘惑に負けてしまい、「ちょっと多いかな…」と思いつつ、食べる量が増えてしまうこともあります。今回は、外食の中でも丼物、うどん、そばといった単品で急いで食べるメニューに特化し、外食の主食量を調べました。牛丼並は、店によって320g、230gと設定が異なりますが、いずれにしても確実に家で食べる1膳(約150g、3単位)よりも多くなります。うどんやそばの場合も同様です。こうした丼物、麺類は「急いで食べる」シチュエーションで選ぶことが多いため、普段よりも多くの量を食べても満足感が低いことが多く、さらに「大盛り」を求める場合もあります。これを防ぐ最大の方法は、「ゆっくり食べること」なのですが、それを伝えても実行できない患者さんのほうが多いのが実情です。ここで食行動変化を起こさせるポイントは、「トッピングをすること」です。トッピングとしては、低カロリーでビタミンやミネラル食物繊維を含むネギやほうれん草、わかめ類、タンパク質が豊富な卵などがお薦めです。ご飯や麺の量を増やすのではなく、トッピングをすることで栄養バランスが整うほか、噛みごたえや食感の変化が生まれ、満足度を高めることができます。外食が多い患者さんには、「外食での主食は多く摂取しがちであること」「せめて主食量だけは、家で食べている量を思い出して調整すること」「丼や麺類は、トッピングをすること」をポイントに指導されると、食行動が変わりやすくなります。

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高齢・心房細動合併、日本人の拡張期心不全患者(JASPER)/日本循環器学会

 本邦における拡張期心不全(HFpEF)入院患者の現状、長期アウトカムなどは明らかになっていない。2018年3月23〜25日に大阪で開催された、第82回日本循環器学会学術集会で、北海道大学 安斉俊久氏が、「本邦における拡張期心不全の実態に関する多施設共同調査研究」JASPER試験(JApanese heart failure Syndrome with Preserved Ejection fRaction Study)の結果を初めて発表した。 解析対象は、2012年11月〜2015年3月に、全国15施設で登録されたHFpEF患者535例となった。海外研究と比較し、日本人患者では、平均年齢が高く(80歳)、BMIが低く(23.9kg/m2)と、心房細動合併が高い(61%)という特徴があった。 HFpEF患者の入院の原因は、食事のコンプライアンスの悪さが最も高く、逆に服薬コンプライアンス不良、腎障害は海外に比べ低かった。使用薬剤(経口)はループ利尿薬、β遮断薬、ARBの使用が多く、とくにARBとMRAの使用率は海外に比べ高かった。心不全の入院期間は16日と長く、総死亡率は1.3%と低かった。約40%の患者が、退院後2年以内にイベント(死亡あるいは入院)を起こし、イベントの半数は心血管系であった。長期死亡・入院の決定因子は、入院時の低収縮期血圧、血漿アルブミン低値、退院時のNYHA III〜IV、血漿BNP値であった。 日本人のHFpEF入院患者に対しては、心房細動および低栄養に焦点を当てた、予防的治療的な介入が重要となると、している。

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統合失調症に対するミノサイクリン16週間治療後の血漿NO代謝物と陰性症状の変化

 統合失調症患者に対する補助的ミノサイクリン治療の精神病理学的および関連性のあるバイオマーカーへの影響について、中国・中南大学のFang Liu氏らが検討を行った。Schizophrenia research誌オンライン版2018年3月8日号の報告。 対象患者に対しミノサイクリン(200mg/日)またはプラセボ投与のいずれかを行った、16週間のランダム化二重盲検プラセボ対照研究。精神病理学は、ベースラインおよび16週目に陰性症状評価尺度(SANS)および陽性・陰性症状評価尺度(PANSS)を用いて評価を行った。両時点での、腫瘍壊死因子-α(TNF-α)、インターロイキン-1β(IL-1β)、一酸化窒素(NO)代謝物の血漿レベルを評価した。 主な結果は以下のとおり。・55例(ミノサイクリン群:27例、プラセボ群:28例)が研究を完遂した。・ミノサイクリン群は、プラセボ群と比較し、16週目のSANS総スコア、PANSS総スコア、PANSS陰性症状スコアの有意な減少が認められた。・ミノサイクリン群は、16週目のプラセボ群と比較し、血漿NO代謝物レベルの有意な低下が認められたが、血漿IL-1βまたはTNF-αレベルの有意な変化は認められなかった。・血漿NO代謝物レベル低下と陰性症状改善の少なさとの間には関連が認められた。 著者らは「統合失調症の陰性症状に対する補助的ミノサイクリン治療の効果は、NO経路以外のメカニズムを介して起こる可能性がある」としている。■関連記事統合失調症にミノサイクリン投与、本当に有用か:藤田保健衛生慢性期統合失調症、陰性症状に有効な補助療法陰性症状に対する最新レビュー、有効性が確認されている治療は

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ダプソン過敏性症候群、アジア人でHLA遺伝子型と関連

 ダプソン(ジアフェニルスルホン)過敏性症候群(DHS)は致命的な薬物有害反応で、疫学研究によれば、DHSではHLA遺伝子型が重要な役割を果たす可能性があることが知られている。タイ・ナレースワン大学のWimonchat Tangamornsuksan氏らは、システマティックレビューおよびメタ解析により、ダプソン誘発皮膚薬物有害反応(cADR)がHLA-B*1301と関連していることを確認した。著者は、「患者の安全性のため、アジア人ではダプソン投与前にHLA-B*1301に関する遺伝子検査を行う必要がある」とまとめている。JAMA Dermatology誌オンライン版2018年3月14日号掲載の報告。 研究グループは、HLA-B*1301とダプソン誘発cADRとの関連を調べたヒトの研究について、PubMed、Human Genome Epidemiology NetworkおよびCochrane Libraryを用い、各データベースの開始から2017年9月12日までに発表された論文を、言語は問わずシステマティックに検索した。キーワードはHLA遺伝子型およびダプソンまたは同義語の組み合わせで、特定された論文の参照リストも調べた。 2人のレビュアーが、HLA-B*1301とダプソン誘発cADRとの関連について調べた研究を特定した。選択基準は、症例患者および対照患者におけるHLA-B*1301キャリアの頻度を算出するのに十分なデータがあり、全患者がHLA-B*1301のスクリーニング前にダプソンを投与されていることとした。ランダム効果モデルを用い、HLA-B*1301とダプソン誘発cADRとの関連について、オッズ比(OR)とその95%CIを算出し評価した。cADRのタイプ別のサブグループ分析も行った。 主な結果は以下のとおり。・最初の検索で論文391件が特定され、このうち選択基準を満たした3件(研究対象集団は、2件が中国人、1件はタイ人)から、ダプソン誘発cADR患者111例、ダプソンに忍容性のある患者1,165例、健常対照3,026例が本研究に組み込まれた。・平均年齢は、ダプソン誘発cADR患者39.7歳、ダプソン忍容患者32.2歳、健常対照39.5歳であった。・ダプソン忍容患者を対照とした研究において、HLA-B*1301とダプソン誘発cADRとの関連が確認された(要約OR:43.0、95%CI:24.0~77.2)。・cADRタイプ別のサブグループ解析でも同様の結果であった。それぞれのORは、DHS群51.7(95%CI:16.9~158.5)、重篤なダプソン誘発cADR(スティーブンス・ジョンソン症候群/中毒性表皮壊死症[SJS/TEN]、好酸球増加と全身症状を伴う薬疹[DRESS])群54.0(95%Cl:8.0~366.2)、ダプソン誘発SJS/TEN群40.5(95%CI:2.8~591.0)、ダプソン誘発DRESS群60.8(95%CI:7.4~496.2)。・異質性は認められなかった(I2=0%、p=0.38)。・健常者を対照とした研究においても、HLA-B*1301とダプソン誘発cADRとの関連が認められた。

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持続型喘息、SMARTで増悪リスク低下/JAMA

 持続型喘息患者においてSMART(single maintenance and reliever therapy)は、吸入ステロイド薬(ICS)(長時間作用性β2刺激薬[LABA]併用の有無を問わない)による長期管理療法と、発作時に短時間作用性β2刺激薬(SABA)を用いる治療法と比べて、増悪のリスクが低いことが示された。米国・コネティカット大学薬学校のDiana M. Sobieraj氏らが、16の無作為化試験についてメタ解析を行い明らかにした。ただし、4~11歳の患児に関するエビデンスは限定的であったという。SMARTは、長期管理薬+発作治療薬としてICSとLABAを組み合わせた治療法で、持続型喘息患者にとって最適な維持療法となる可能性が示唆されていた。JAMA誌オンライン版2018年3月19日号掲載の報告。系統的レビューとメタ解析で検討 研究グループは、MEDLINE via OVID、Embase、Cochrane Central Register of Controlled Trials、Cochrane Database of Systematic Reviewsのデータベースを用いて、持続型喘息患者におけるSMARTの有効性の系統的レビューとメタ解析を行った。各データベースの開設~2016年8月(最終アップデートは2017年11月28日)に、5歳以上の持続型喘息患者を対象として、SMART vs.ICS(LABA併用あり/なし)による長期管理療法+SABAの発作治療を評価した、無作為化試験または観察試験を検索した。 2人のレビュワーが試験を選択し、ランダム効果モデルを用いて、リスク比(RR)、リスク差(RD)、平均差をそれぞれ95%信頼区間(CI)とともに算出。レビュワーそれぞれが、引用文献スクリーニング、データの抽象化、リスク評価およびエビデンスの強さの等級付けを行った。 主要評価項目は、喘息の増悪。12歳以上では、SMARTの喘息増悪リスクの低下が認められる 解析には16件の無作為化試験(患者計2万2,748例)を包含。そのうち15件が、SMART としてブデソニド・ホルモテロール配合剤を評価したものであった。 12歳以上の患者集団(2万2,524例、平均年齢42歳、女性65%)で、SMART群は、同用量ICS+LABAの長期管理療法群と比較して、喘息の増悪リスクが低かった(RR:0.68[95%CI:0.58~0.80]、RD:-6.4%[-10.2~-2.6])。また、高用量ICS+LABAの長期管理療法群との比較においても、喘息の増悪リスクが低かった(RR:0.77[0.60~0.98]、RD:-2.8%[-5.2~-0.3])。 同様の結果は、SMART群をICS単独の長期管理療法群と比較した場合にも認められた。 4~11歳の患者集団(341例、年齢中央値8歳[範囲:4~11]、女児31%)では、SMART群は、高用量ICSの長期管理療法群との比較において(RR:0.55[0.32~0.94]、RD:-12.0%[-22.5~-1.5])、または、同用量ICS+LABAの長期管理療法群との比較において(RR:0.38[0.23~0.63]、RD:-23.2%[-33.6~-12.1])、喘息の増悪リスクが低いことが認められた。

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ペムブロリズマブ、臓器横断的な腫瘍に国内申請

 MSD株式会社(本社:東京都千代田区、社長:ヤニー・ウェストハイゼン)は2018年3月30日、局所進行性又は転移性の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)がんに対する効能・効果について、抗PD-1抗体ペムブロリズマブ(商品名:キイトルーダ)の製造販売承認事項一部変更承認申請を行った。 高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)とは、遺伝子の修復機能異常を示すバイオマーカー。細胞は、細胞分裂にともなう遺伝情報の複製においてDNAの複製ミスが発生した場合、修復機構が働いてそのミスを修復している。マイクロサテライト不安定性(MSI)は、この修復機構の機能低下によって、DNAの繰り返し配列(マイクロサテライト)が正常な細胞と異なる状態。 MSI-Highを示す腫瘍は、大腸がん、胃がんや膵臓がんなどの消化器系のがん、子宮内膜がんで最もよくみられる。また、頻度は低いものの乳がん、前立腺がん、膀胱がん、甲状腺がんなどでもみられる。転移性大腸がんでは、患者の約3~5%にMSI-Highを示す腫瘍がみられる。 臓器非特異的な、さまざまながんの共通のバイオマーカーでの適応で承認されたがん治療薬は、国内においてはまだない。 ペムブロリズマブは、2017年2月15日に国内で販売を開始。これまでに「根治切除不能な悪性黒色腫」「PD-L1陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」「再発または難治性の古典的ホジキンリンパ腫」「がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮がん」の効能・効果承認を取得している。■関連記事ペムブロリズマブ、臓器横断的ながんの適応取得:FDA

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