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自閉スペクトラム症とADHDを有する小児における不安障害と気分障害

 自閉スペクトラム症(ASD)と注意欠如多動症(ADHD)は、頻繁に併発する。ASDとADHDを併発する小児のエンドフェノタイプを理解することは、臨床的な管理に影響を及ぼす可能性がある。米国・ジョンズ・ホプキンズ大学のEliza Gordon-Lipkin氏らは、ASD児の不安障害や気分障害の併発について、ADHDの有無別に比較を行った。Pediatrics誌4月号の報告。 インタラクティブ自閉症ネットワーク(インターネット経由による親からの報告、自閉症研究レジストリ)に登録されたASD児の横断的研究を行った。対象は、親からの報告、専門家、アンケートにより確認された6~17歳のASD診断児。親から報告されたADHD、不安障害、気分障害の診断や治療に関するデータを抽出した。ASDの重症度は、対人応答性尺度(Social Responsiveness Scale)総スコアを用いて測定した。主な結果は以下のとおり。・基準を満たした小児は、3,319例であった。・このうち、1,503例(45.3%)がADHDを併発していた。・ADHDの併発は年齢とともに増加し(p<0.001)、ASD重症化と関連が認められた(p<0.001)。・一般化線形モデルでは、ASDとADHDが併発した小児は、ASDのみの小児と比較し、不安障害(調整相対リスク:2.20、95%CI:1.97~2.46)や気分障害(調整相対リスク:2.72、95%CI:2.28~3.24)のリスクが高いことが明らかとなった。・不安障害や気分障害の罹患に対する最も重要な要因は、加齢であった。 著者らは「ASD児において、ADHDの併発は一般的であった。ASDとADHDが併発した小児では、不安障害や気分障害のリスクが高くなる。ASD児をケアする医師は、治療可能な状態が併発していることを認識する必要がある」としている。■関連記事自閉症とADHD症状併発患者に対する非定型抗精神病薬の比較母親の体格がADHD、自閉症リスクと関連か自閉スペクトラム症小児のうつ病や発達障害併発と兄弟姉妹の関連

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女性の顔のしわ、食習慣と関連

 顔のしわに対するさまざまな食習慣の影響についてはほとんど知られていない。オランダ・エラスムス大学医療センターのSelma Mekic氏らは、地域の高齢者を対象とした集団ベースコホート研究において、食習慣が女性の顔のしわに影響していることを明らかにした。横断研究のため因果関係を証明することはできず、健康志向の行動が結果に影響した可能性はあるものの、著者は、「健康的な食事が顔のしわを減らすと強調すれば、世界的な疾患予防戦略は恩恵にあずかるかもしれない」とまとめている。Journal of the American Academy of Dermatology誌オンライン版2018年3月27日号掲載の報告。 研究グループは、地域の高齢者を対象としたRotterdam Studyの参加者2,753例を対象に、食事と顔のしわとの関連を調査した。 しわは、顔写真から顔の皮膚全体に占める割合としてデジタル的に定量化した。食事の評価には食物摂取頻度調査票(Food Frequency Questionnaire)を用い、Dutch Healthy Diet Index(DHDI)のアドヒアランスを算出するとともに、主成分分析(PCA)を用いて男女別に関連する摂取食品を抽出した。 すべての摂取食品ならびにDHDIとしわの重症度との関連について、多変量線形回帰分析を行った。 主な結果は以下のとおり。・オランダのガイドラインの高い遵守度は、女性の顔のしわの少なさと相関していた。・男性では、同様の相関はみられなかった。・PCAの結果、女性は赤身の肉やスナック類の摂取が多い人にしわが多かった。一方で、果物の摂取が多い人は、しわが少なかった。

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1型糖尿病患者、うつ病が認知症リスクに

 1型糖尿病(T1D)患者の14%がうつ病である。うつ病は認知症の強力な危険因子であるが、近年、認知症リスクのある年齢まで生きるようになったT1D患者に、それが当てはまるかどうかは不明である。今回、米国・Kaiser Permanente Division of ResearchのPaola Gilsanz氏らの調査により、高齢のT1D患者において、うつ病が認知症リスクを有意に増加させることが示された。Aging & mental health誌オンライン版2018年4月10日号に掲載。 本研究では、50 歳以上のT1D患者3,742例について、1996年1月1日から2015年9月30日の間、認知症について追跡した。うつ病、認知症、併存疾患は電子カルテから抽出した。人口統計、糖化ヘモグロビン、重度の高血糖エピソード、脳卒中、心疾患、腎症、末期腎疾患について調整した、うつ病と認知症の関連を、Cox比例ハザードモデルで推定した。うつ病による認知症の累積発症率については、55歳までは認知症を発症していないとの条件で推定された。 主な結果は以下のとおり。・5%(182例)が認知症と診断され、20%はベースライン時にうつ病であった。・うつ病患者において認知症発症が72%増加した(完全調整ハザード比:1.72、95%信頼区間:1.12~2.65)。・うつ病患者の25年間の認知症累積発症率は、うつ病でない患者の2倍以上(27% vs.12%)であった。

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小児期の過体重、何歳まで続くと2型糖尿病リスクが高まるか/NEJM

 7歳時に過体重の男児は、思春期以降まで過体重が持続した場合に限り、成人2型糖尿病のリスクが増大することが、デンマーク・Bispebjerg and Frederiksberg HospitalのLise G. Bjerregaard氏らの調査で明らかとなった。研究の成果は、NEJM誌2018年4月5日号に掲載された。小児期の過体重により、成人期の2型糖尿病リスクが増加する。世界の小児の23%以上が過体重または肥満であることから、小児期の過体重が2型糖尿病のリスクに及ぼす有害な影響は、成人期に至る前に正常体重に回復した場合は減少に転じるか、またインスリン感受性が著明に低下する思春期の体重増加が、後年の2型糖尿病の発症に主要な役割を担うかを検証することが重要とされる。7、13、17~26歳の過体重と、30歳以降の罹患リスクの関連を評価 研究グループは、過体重の男児は、成人早期までに過体重を解消することで、2型糖尿病のリスクが低下するかを検討した(欧州連合[EU]の助成による)。 1930~89年の期間に出生し、コペンハーゲン市の公立または私立の学校に入学したほぼすべての小児の情報を蓄積したデータベース(Copenhagen School Health Record Register[CSHRR])を用いて、7歳、13歳、成人早期(17~26歳)に体重と身長が測定され、過体重または肥満と判定されたデンマーク人男性6万2,565例が解析の対象となった。 過体重と肥満の定義は、米国疾病管理予防センター(CDC)の年齢別、性別の基準に則った(過体重は、BMIが7歳時は≧17.38、13歳時は≧21.82、成人早期は≧25、肥満は、それぞれ≧19.12、≧25.14、≧28.31)。国の保健登録(National Patient Register)から、2型糖尿病の状態に関するデータを取得し、30歳以降に2型糖尿病の診断を受けた6,710例(10.7%、フォローアップ期間:196万9,165人年)を同定した。思春期を含む期間の過体重が、リスクを高める可能性 過体重児の割合は、7歳時の5.4%(3,373/6万2,565例)から、13歳時は5.5%(3,418/6万2,565例)へ、成人早期は8.2%(5,108/6万2,565例)へと増加し、どの年齢の過体重も2型糖尿病リスクと正の関連が認められた。過体重と2型糖尿病リスクの関連は、過体重の年齢が高いほど、また2型糖尿病の診断時年齢が低いほど強かった。 7歳時に過体重であったが13歳になる前に過体重が解消した男性が、30~60歳時に2型糖尿病と診断されるリスクは、過体重を経験していない男性とほぼ同様であった(ハザード比[HR]:0.96、95%信頼区間[CI]:0.75~1.21)。 7歳時、13歳時に過体重だったが成人早期には過体重でなかった男性は、過体重を経験していない男性に比べ、2型糖尿病リスクが高かった(HR:1.47、95%CI:1.10~1.98)が、過体重が持続した男性に比べると低かった(過体重を経験していない男性と比較した過体重が持続した男性のHR:4.14、95%CI:3.57~4.79)。 7歳から成人早期の期間におけるBMIの上昇は、7歳時に標準体重であった男性でも、2型糖尿病リスクの増加と関連した。成人早期の肥満は、7歳時のBMIにかかわらず、2型糖尿病のリスクが著明に高かった。 著者は、「7歳時に過体重の小児が、成人2型糖尿病に罹患するリスクは、思春期に至る前に過体重を解消して成人早期まで正常体重を維持することで低下した。思春期にわたる、13歳から成人早期までの過体重は、7歳時のみ、13歳時のみ、7歳時と13歳時のみ、成人早期のみ、および7歳時と成人早期にのみ過体重であった場合に比べ、2型糖尿病のリスクが高かった」とまとめている。

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EGFR-TKIで進行した日本人肺がん、遺伝子変異と治療選択の実態(REMEDY)/ELCC2018

 アストラゼネカ株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役社長:ステファン・ヴォックスストラム)は、4月11日~14日にスイス・ジュネーブで開催されたELCC(欧州肺学会)において、多施設共同前向き観察研究REMEDY試験の結果を発表した。本試験は実地臨床下でEGFR-TKI治療中に増悪を来した日本人症例における、一連の検査および薬剤選択の状況を明らかにしたもの。日本人患者のオシメルチニブへのアクセスの実態を把握する最初のリアルワールドエビデンスとしても注目される。 REMEDY試験は国内49施設において、2017年1月~8月に、EGFR-TKI投与中に病勢増悪を認めた236例を対象に行われた前向き観察研究。 本試験では、T790M変異検査のための検体採取率、T790M変異検査実施率、T790M変異陽性率、T790M変異ステータスごとの薬剤選択状況を前向き観察により確認した。その結果、実地臨床下では増悪部位の腫瘍検体採取が困難な場合があるなどの理由により、EGFR-TKI投与中に病勢増悪が認められた患者のうち、オシメルチニブによる治療対象となるT790M変異陽性が確認できた患者の割合は約26%にとどまることが判明した。 REMEDY試験の研究代表者である、九州がんセンター 呼吸器腫瘍科の瀬戸貴司氏は、アストラゼネカ株式会社のプレスリリースの中で、現在T790Mの検出には組織検体や血漿検体が用いられるが、実地臨床においてこれまで、検体採取からT790M変異検査の状況とT790M変異ステータス別の治療実態を包括的に検証した報告はなく、実態は不明であった。今回、T790M変異を確認できたEGFR変異陽性NSCLC患者は全体の約4分の1との結果であったが、適切な腫瘍検体を用いて検査の精度を上げることで、より多くの患者に新たな治療機会を提供できる可能性がある、と述べている。 主な結果は以下とおり。・T790M変異検査のための検体採取率は86.9%(205例)、T790M検査実施率は84.3%(199例)、T790M変異陽性率は25.8%(61例)・T790M変異陽性でオシメルチニブが使用された割合は23.7%(56例)であった。・組織・細胞検体を用いたT790M変異検査は68例に、血漿検体を用いたT790M変異検査は137例行われ、組織・細胞検体を用いて実施したT790M変異検査の22例および血漿検体を用いたT790M変異検査の27例が陽性であった。・初回の検査で陰性または不明と診断された一部の症例においてはT790M検査が再度ないし再再度実施され、新たに12例がT790M変異陽性と同定された。・血漿検体を用いたT790M変異検査の主な実施理由は、腫瘍検体採取が患者に及ぼす侵襲性負担であった。

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14)ディスカス(アドエア、フルタイド、セレベント)【手順編】【吸入薬使い方ガイド】

※上の画像をクリックすると別のウィンドウにて「環境再生保全機構」の動画ページが開きます。■今回の内容今回は、ディスカス(アドエア、フルタイド、セレベント)の吸入手順を確認します。手順としては、「カチッ」と音がするまでカバーをスライドさせて、開ける→レバーをグリップの方向に、「カチッ」と音がするまで押し付ける→小窓の数字を確認し、吸入口が開いていることを確認→呼吸を整え、ゆっくり十分に息を吐く→吸入口をしっかりくわえる→顔を上げて、勢いよく、深く吸う(そのとき舌を下げて喉の奥を広げる)→吸入器をはずし、口を閉じ3~5秒間息を止め、薬剤の定着をはかる→鼻からゆっくり息を吐く(2回目の指示あれば同様に吸入を繰り返す)→うがいをする(口中3回、喉の奥3回)。●主な製剤(2015年3月時点のデータ)ディスカス(アドエア、フルタイド、セレベント)。

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ROCK阻害薬と培養細胞の注入で、角膜内皮細胞が再生/NEJM

 フックス角膜内皮変性症などの角膜内皮障害は、角膜の含水量に異常を来し、水疱性角膜症として角膜の混濁と視力低下を引き起こす。京都府立医科大学の木下 茂氏らは、水疱性角膜症患者において、Rhoキナーゼ(ROCK)阻害薬とともに、培養したヒト角膜内皮細胞(CEC)を前房内に注入することにより、24週間後にCEC密度が増加し、視力が改善したことを明らかにした。NEJM誌2018年3月15日号掲載の報告。 検討は、単一群の非比較試験にて行われた。対象は、水疱性角膜症と診断され、CEC検出不可の11例。ドナーの角膜から得て継代培養したヒトCEC株計1×106個を、ROCK阻害薬(最終量300μL)とともに治療眼の前房内に注入し、その後3時間、患者を腹臥位とした。 主要評価項目は、注入後24週における、角膜中央部のCEC密度500個/mm2以上増加を伴う角膜透明度の回復。副次評価項目は、注入後24週における、角膜厚630μm未満、視力検査(ランドルト環)で最高矯正視力の2段階以上改善とした。 主な結果は以下のとおり。・注入後24週において、11眼中11眼(100%、95%信頼区間[CI]:72~100)でCEC密度500個/mm2以上の増加を認めた(範囲:947~2,833)。・10眼は、1,000個/mm2を超えていた。・11眼中10眼(91%、95%CI:59~100)で、角膜厚630μm未満(範囲:489~640)への回復が認められた。・11眼中9眼(82%、95%CI:48~98)で、最高矯正視力の改善が2段階以上認められた。

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日本人統合失調症患者におけるブレクスピプラゾールの長期安全性・有効性に関する52週オープンラベル試験

 CNS薬理研究所の石郷岡 純氏らは、日本人統合失調症患者における、ブレクスピプラゾールの長期安全性、忍容性、治療効果の維持に関して評価を行った。Psychiatry and clinical neurosciences誌オンライン版2018年3月26日号の報告。 本研究は、52週間のオープンラベルフレキシブルドーズ(1~4mg/日)研究である。対象は、短期ランダム化プラセボ対照固定用量(1,2,4mg/日)試験および他の抗精神病薬から切り替えを行った新規患者を含む統合失調症患者。 主な結果は以下のとおり。・対象患者282例(短期試験98例、新規患者184例)に対し、52週間のブレクスピプラゾール治療を開始し、150例(53.2%)が評価を完了した。・治療中に発現した有害事象(TEAE)は281例中235例(83.6%)で認められた。全患者の10%以上で報告されたTEAEは、鼻咽頭炎(23.1%)、統合失調症症状の悪化(22.4%)であった。・試験中に認められたTEAEの多くは、軽度~中等度であり、死亡例はなかった。臨床検査値、バイタルサイン、心電図パラメータにおける臨床的に有意な平均変化も認められなかった。・PANSS(陽性・陰性症状評価尺度)およびCGI-S(臨床全般印象・重症度尺度)平均スコアは、52週目まで安定したままであった。 著者らは「ブレクスピプラゾールは、日本人統合失調症患者の長期治療において、一般的に安全であり、忍容性が高く、治療効果が維持された」としている。■関連記事統合失調症の維持治療に対するブレクスピプラゾールの長期安全性評価研究新しいドパミン受容体パーシャルアゴニスト、ブレクスピプラゾール開発中のブレクスピプラゾール、その実力は

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RAS変異大腸がんに対するFOLFOXIRI+ベバシズマブの1次治療(JACCRO CC-11)/Oncotarget

 FOLFOXIRI+ベバシズマブは、転移のある大腸がん(mCRC)の1次治療標準レジメンの1つである。しかし、RAS変異mCRC患者において、同レジメンの前向き試験はほとんどない。 また、本邦におけるこのトリプレット+ベバシズマブレジメンの用量についても議論が残る。イタリアの研究グループGONO(Gruppo Oncologico Nord Ovest)の用量を用いたFOLFOXIRIによる、本邦のmCRC1次治療の試験では、好中球減少や発熱性好中球減少症が高頻度に出現した。一方、修正用量を用いたFOLFOXIRI(mFOLFOXIRI)による、本邦のmCRC 1次治療の試験では、抗腫瘍効果を損なうことなく、実用可能な結果となった。 JACCRO CC-11試験は、本邦のRAS変異mCRCの1次治療におけるmFOLFOXIRI+ベバシズマブの有効性と安全性を評価する第II相試験である。Oncotarget誌2018年第9巻に結果が発表された。・調査対象:20~75歳のKRAS、NRAS変異を有する切除不能な転移のある大腸がん患者・治療 ・導入相:mFOLFOXILI(イリノテカン150mg/m2、オキサリプラチン85mg/m2、レボホリナート200mg/m2、フルオロウラシル2,400mg/m2 46時間持続注day1、2週ごと)およびベバシズマブ(5mg/kg、day1、2週間ごと)。最大12サイクル。 ・維持相:レボホリナート200mg/m2、フルオロウラシル2,400mg/m2 day1、2週ごと)PDとなるまで継続・主要評価項目:外部レビュー委員会評価による客観的奏効率(ORR)・副次評価項目:無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)、早期腫瘍縮小(ETS)、奏効の深さ(DpR)、安全性 主な結果は以下のとおり。・2014年10月~2016年8月に64例の患者が登録された(有効性評価は62例、安全性評価は63例)。・患者の平均年齢は62.5歳、右側腫瘍が27%を占めた。・mFOLFOXIRI+ベバシズマブのORRは75.8%(95%CI:65.1~86.5)、病勢コントロール率は、96.8%(95%CI:92.4~100)であった。・PFS中央値は11.5ヵ月(95%CI:9.5~14.0)、ETSは73.8%、DpRは49.2%であった。・Grade3/4の有害事象は、好中球減少(54%)、高血圧(32%)、下痢(13%)、食欲不振(11%)、末梢神経障害(2%)、発熱性好中球減少症(5%)であった。 この第II相試験試験の結果から、FOLFOXIRI+ベバシズマブは、RAS変異mCRC患者の1次治療に有効なレジメンであることが初めて示された。さらに、用量修正したmFOLFOXIRIは本邦におけるトリプレットレジメンとして有用であることが提案された。■参考Satake H, et al. Oncotarget. 2018; 9:18811-18820■関連記事大腸がんの最新薬物療法

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オーソライズド・ジェネリックで逆戻りが約3割低下/BMJ

 先発医薬品(branded drug products)からオーソライズド・ジェネリック医薬品(authorized generic drug products)へ切り替えた患者は、先発医薬品からジェネリック医薬品(generic drug products)への切り替え例に比べ、先発医薬品への再切り替えの割合が低いことが、米国・ブリガム&ウィメンズ病院のRishi J. Desai氏らの調査で明らかとなった。研究の成果は、BMJ誌2018年4月3日号に掲載された。ジェネリック医薬品は、先発医薬品と有効成分は同じだが、外観や賦形剤が異なる後発薬であり、オーソライズド・ジェネリック医薬品は、先発医薬品を開発した製薬企業が製造したジェネリック医薬品であるため、両者は有効成分、外観、賦形剤が同じである。先発医薬品とジェネリック医薬品の外観、賦形剤の違いは、ジェネリック医薬品への否定的な見方に寄与する可能性があり、先発医薬品への逆戻りは医療費の増大を招くという。オーソライズド・ジェネリック医薬品切り替え患者の先発薬への再切り替え状況 研究グループは、先発医薬品から、オーソライズド・ジェネリック医薬品に変更した患者またはジェネリック医薬品に変更した患者が、再び先発医薬品に変更する割合を比較する観察的コホート研究を行った(米国食品医薬品局[FDA]の助成による)。 解析には、2004~13年の米国の民間保険(大規模な商業医療保険)の加入者(プライマリ・コホート)と、2000~10年の公的保険(メディケイド)の加入者(再現コホート)のデータを用いた。 8つの試験薬(アレンドロン酸錠、アムロジピン錠、アムロジピン/ベナゼプリル・カプセル、サケカルシトニン点鼻スプレー、エスシタロプラム錠、glipizide徐放錠、キナプリル錠、セルトラリン錠)のうち1つの先発医薬品投与を受け、ジェネリック医薬品の上市以降にオーソライズド・ジェネリック医薬品またはジェネリック医薬品に切り替えた患者を同定した。これらの患者を追跡し、先発医薬品への再切り替え状況を評価した。 Cox比例ハザードモデルを用いて、年齢、性別、暦年で調整したハザード比(HR)と95%信頼区間(CI)を推算した。逆分散法によるメタ解析を行い、全医薬品の補正後HRを統合した。オーソライズド・ジェネリック医薬品は再切り替え発生率が28%低下 サケカルシトニン点鼻スプレーについてはサンプルサイズが不十分であったため、再切り替えの解析からは除外した。先発医薬品から、9万4,909例がオーソライズド・ジェネリック医薬品に、11万6,017例がジェネリック医薬品に切り替えていた。 再切り替えの補正前発生率は、医薬品によってばらつきがみられ、100人年当たりアレンドロン酸錠の3.8から、アムロジピン/ベナゼプリル・カプセルの17.8までの幅が認められた。全医薬品における再切り替え発生率は100人年当たり8.2(発生の率比:0.83、95%CI:0.80~0.87)だった。 プライマリ・コホートにおける補正後再切り替え発生率は、先発医薬品からオーソライズド・ジェネリック医薬品に切り替えた患者が、ジェネリック医薬品への切り替え例に比べ28%低かった(統合HR:0.72、95%CI:0.64~0.81)。再現コホートでも、ほぼ同様の結果が観察された(0.75、0.62~0.91)。 著者は、「先発医薬品への逆戻りを防ぐには、患者-医療者間のコミュニケーションを改善する介入を行って、質、安全性、有効性に関する先発医薬品とジェネリック医薬品の同等性の認知度を上げることが、きわめて重要と考えられる」とし、「先発医薬品とジェネリック医薬品の外観を一致させることも、先発医薬品への逆戻りを防ぐ手立てとなる可能性がある」と指摘している。

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減塩によるポピュレーション予防戦略の推進を!(解説:有馬久富氏)-840

 食塩摂取は高血圧の確立された危険因子であり、減塩により血圧は有意に低下することが示されている1)。そのため、2012年に発表されたWHO(世界保健機関)のナトリウム摂取量に関するガイドラインでは、一般成人の食塩摂取量を5g/日未満にすべきとしている2)。 今回、米国NHANES(国民健康栄養調査)の対象者から無作為抽出された827名を対象に24時間蓄尿検査を実施した成績がJAMAに報告された3)。その結果、20~69歳の米国人における食塩摂取量推定値は、平均9.2g(男性10.7g、女性7.7g)であった。本研究は、米国人を代表するサンプルにおいて、24時間蓄尿法を用いて厳格に食塩摂取量を推定した、非常に重要な研究であるといえる。 一方、日本人の一般住民において24時間蓄尿を用いて厳密に塩分摂取量を推定した研究は少ないが、1996~99年に実施されたINTERMAP研究における日本国内4地域の40~59歳の男女における食塩摂取量推定値は、男性で平均12.3g、女性で10.9gであった4)。2016年の国民健康・栄養調査結果では、国民1人1日当たりの食塩摂取量は平均9.9g(男性10.8g、女性9.2g)であり、低下傾向にある5)。対象・推定方法が異なるため厳密な比較はできないが、今回発表された米国の成績と比べると、とくに女性において日本人の食塩摂取量が多いようにみえる。 前述したように、WHOは、一般成人の食塩摂取量を5g/日未満にすべきと推奨している2)。日本では、食事摂取基準(2015年版)6)が食塩摂取量男性8g未満・女性7g未満を、健康日本21(第2次)7)が平均食塩摂取量8gを目標としている。本邦の食塩摂取量は低下傾向にあるが、これらの目標値には到達していない。今後、高齢化とともに絶対数が増加すると見込まれる循環器疾患を予防していくうえで、高血圧者を対象とするハイリスク戦略に加えて、国民全体の血圧分布を低い方向にシフトさせるポピュレーション戦略は必要不可欠である。国をあげての減塩対策をさらに推進し、目標まで食塩摂取量を減らしていく必要がある。■参考1)Graudal NA, et al. Cochrane Database Syst Rev. 2017;11:CD004022.2)World Health Organization. Sodium intake for adults and children ;2012.3)Cogswell ME, et al. JAMA. 2018 Mar 7. [Epub ahead of print]4)Stamler J, et al. J Hum Hypertens. 2003;17:655-775.5)厚生労働省健康局健康課栄養指導室. 平成28年国民健康・栄養調査結果報告. 厚生労働省;2017.6)厚生労働省健康局がん対策・健康増進課栄養指導室.「日本人の食事摂取基準(2015年版)策定検討会」報告書. 厚生労働省;2014.7)厚生科学審議会地域保健健康増進栄養部会 次期国民健康づくり運動プラン策定専門委員会. 健康日本21(第2次)の推進に関する参考資料. 厚生労働省;2012.

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ニューキノロンの使用は、動脈瘤や動脈解離のリスクを高める(解説:佐田政隆氏)-839

 スウェーデンでは、nationwideの国民の医療に関するビッグデータが登録されており、薬の副作用など各種のコホート研究を行うことができる。本研究では、2006年7月から2013年12月に、ニューキノロンを服用した36万88人と、傾向スコアでマッチングしたアモキシシリンを服用した36万88人で、服用60日以内の大動脈瘤、大動脈解離の発症を比較検討した。結果として、ニューキノロン群がアモキシシリン群に比較して、大動脈瘤、大動脈解離の発症が、ハザード比1.66と多かったという。 ニューキノロンは以前からアキレス腱などの腱障害を増加させると報告されている。その機序としては、抗菌以外の薬理作用として、マトリックスメタロプロテアーゼを活性化してコラーゲンなどの細胞外基質の変性を促進するとか、コラーゲンの産生を抑制するとか、酸化ストレスを亢進させるためといわれている。今回、動脈瘤や大動脈解離の発生頻度を増やしたのも同様の機序が働いたものと思われる。 そうすると、動脈硬化プラークの被膜の菲薄化も促進して、急性冠症候群の発症を増加させるかもしれない。このnationwideのregistryの次の解析に興味が持たれる。ニューキノロンは、ほかにも、心電図のQT時間を延長させ、致死性不整脈を誘発することがよく知られている。ウイルス性の感冒などに、ニューキノロンが安易に処方されることをよく見かけるが、不要な抗生物質の処方は慎むべきであろう。

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第1回 医師たちの転職事情【宮本研のメディア×ドクターの視座】

第1回 医師たちの転職事情「転職エージェントって、どんな感じ?」私自身も利用してみて、初めてその実態を知りました。あくまでも過去の経験談ですが、普段の診療では出会う機会もなかったですし、エージェントたちの詳しい素性は今でもよく分からないままです。「そんな赤の他人に、貴重な医師人生を預けて大丈夫なの?」というのが、一般的な感覚ではないでしょうか。これまで、私は10社前後の医師転職エージェントと面会しました。実際の転職に至ったのは、1社のみです。そして転職後に、もっと実態を知っておくべきであった・・・、という少しの後悔も抱きました。Aという医療機関からBという医療機関へ転職する際、転職者の希望とBの雇用条件を調整するのが、エージェントの仕事。入職後までのフォローを含めて、年収の一定割合を紹介料として受け取るのが普通です。高年収の医師を成約させれば、結構な金額の紹介料になると言われています。エージェントはあくまでも、次のBという医療機関への道案内役です。勤務中の医療機関Aとの退職交渉は、転職者自身が行う必要があります。 被雇用者なのですから当然とも言えますが、医師の場合は気軽に「辞めます」と決断できない事情が多いものです。「専門医が院内に自分しかいない」「辞めた後の交代医が見つからないかも」「患者さんやスタッフには何と説明しよう」等々…。考え出したら、それこそキリがありません。つまり、転職というのは勤務医にとって、(1)現勤務先Aとの退職交渉(2)医局派遣の場合は、医局との交渉(退局を含む)(3)初めて出会う、転職エージェントとの事前相談(4)複数依頼の場合は、エージェントたちの能力や条件の見極め(5)転職先候補B〜B’との、エージェントを介した事前交渉(6)家族を含むプライベート要因の整理、合意形成(7)転職先Bとの面談交渉(8)エージェントを介した、最終的なB雇用条件の合意(9)現勤務先Aへの退職届(10)転職先Bへの入職関係書類の提出と、ざっくり言っても、これくらいの手間がかかります。場合によっては、現勤務先Aと決裂して「もう辞める!」となってから、転職活動を開始することもあるでしょう。幸い、医師求人は常勤だけで1万人以上あると言われますから、選り好みしなければ、どこかには転職可能です。では、このような転職活動は、医師に幸せをもたらすのでしょうか? AからBに移籍したら、目指した通りの年収や待遇を得て、充実した医師キャリアを送れるのでしょうか?大学関連以外に、民間医療機関を3ヵ所経験してみて、「転職が最終ゴールではない」というのが私なりの結論です。そもそも、入職前に転職先Bが提示してきた雇用条件こそ、当該年において転職先Bの経営上で有利な内容だと、ほとんどの医師は知りません。もっと簡単に言えば、転職先は経営上に損が出ないような条件を、転職希望の医師に提示します。私も想像しきれていなかったのですが、「人買い」に近い発想が、医師転職の世界にはまだまだ存在します。年収条件に幅がある場合、「先生の専門性や能力によって高い年収を提示できます」という釈明をしていますが、この幅は何か? これは、転職先の医療機関側が譲歩する余地というよりも、「どれだけもっと安く、ちゃんと働く医師を採用できるか」という意味です。経営上の都合ですから、翌年以降の年俸交渉で急に態度が厳しくなることも十分にありえます。エージェントも初対面、転職先Bに行っても初対面の経営者たち。転職前に社交辞令が織り交ぜられるのは当然であって、いろいろな事実を新しい勤務先Bの中で、後から知ることになります。何かが一方的に悪いとか、騙されたとかいう訳ではなく、転職市場にはメリットもデメリットも混在しているということです。しかし医療現場で忙しいと、こうした実際の転職事情を学ぶチャンスがなく、先輩や後輩の成功談を耳にして、「上手くいくはずバイアス」がかかっていたりします。 最終責任は転職を決意した自分自身にあるのですが、意外とこの単純な事実関係を、認識できていない場合も多いのではないでしょうか。当連載では、臨床とビジネスの世界を並走しているチーフ・メディカル・オフィサーの視点から、色々なお話をしていきます。医師であれば、こっそり知っておいても損はないと思います。

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コーヒーと大動脈弁狭窄症リスク~7万人の前向き研究

 コーヒーには、心血管系に有害もしくは有益な作用を及ぼしうる生物学的活性物質が多く含まれているが、コーヒー摂取と大動脈弁狭窄症リスクの関連は不明である。今回、スウェーデン・カロリンスカ研究所のSusanna Larsson氏らの7万人超による前向き研究により、コーヒー摂取量と大動脈弁狭窄症リスクが正相関することが示された。Nutrition, metabolism, and cardiovascular diseases誌オンライン版2018年2月7日号に掲載。 この前向き研究には、ベースライン時のアンケートでコーヒー摂取量を回答した7万1,178人の男女が参加した。大動脈弁狭窄症の発症については、Swedish National Patient and Cause of Death Registersで同定した。 主な結果は以下のとおり。・平均追跡期間(15.2年)の間に、1,295人の参加者(男性777人、女性518人)が大動脈弁狭窄症と診断された。・年齢、性別、喫煙、ほかの危険因子の調整後、コーヒー摂取は用量反応的に大動脈弁狭窄症リスクと正相関していた(傾向のp=0.005)。・多変量ハザード比は、コーヒー2杯/日の増加当たり1.11(95%信頼区間:1.04~1.19)、摂取量最多のカテゴリー(6杯/日以上)を最少のカテゴリー(0.5杯/日未満)と比較すると1.65(95%CI:1.10~2.48)であった。この関連性はほかの危険因子によって変わらなかった。

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高齢者のうつ症状に対するアロマセラピーの効果

 高齢者のうつ病は、中国における公衆衛生上の重大な問題である。中国・成都医学院のMei Xiong氏らは、地域住民高齢者の抑うつ症状に対する、8週間のアロマセラピーマッサージおよび吸入による介入の効果について比較を行った。Journal of alternative and complementary medicine誌オンライン版2018年3月22日号の報告。 本研究は、抑うつ症状を有する60歳以上の地域住民を対象とした、プロスペクティブランダム化比較試験として実施された。対象者は、ラテン方格で、アロマセラピーマッサージ群、吸入群、対照群(各20例)にランダムに割り付けられた。マッサージ群には、8週間のうちに2回/週、5mLのオイルを用いた30分間のアロマセラピーマッサージが行われた。このオイルは、1%の濃度に希釈されたスイートアーモンドオイルに、ラベンダー(Lavandula angustifolia)、スイートオレンジ(Citrus sinensis)、ベルガモット(Citrus bergamia)を2:1:1で配合したエッセンシャルオイル50μL(1滴)を混ぜ合わせたものであった。吸入群には、8週間のうちに2回/週、10mLの精製水と混ぜ合わせた50μLのエッセンシャルオイルの鼻腔吸入が30分間行われた。対照群には、介入は行われなかった。すべての群において、試験開始前と終了時、フォローアップ6週目および10週目に、効果を評価するため、老年期うつ病評価尺度簡易版(GDS-SF)と健康アンケート(PHQ-9)を用いた。5-ヒドロキシトリプタミン(5-HT)濃度を、試験開始前および終了時に評価した。 主な結果は以下のとおり。・介入後、マッサージ群および吸入群は、対照群と比較し、GDS-SF、PHQ-9が有意に低かった。・試験前と比較し、マッサージ群および吸入群における抑うつ症状のGDS-SF、PHQ-9スコアは、試験終了時(8週間後)、フォローアップ6週目(14週間後)および10週目(18週間後)において低いままであった。・対照群におけるGDS-SF、PHQ-9スコアは、4つすべての時点において、差は認められなかった。・マッサージ群および吸入群における試験終了時の5-HT濃度は、開始前の値より増加していた。 著者らは「アロマセラピーマッサージおよび吸入による介入は、高齢者のうつ病に対し、重要な影響を及ぼす可能性がある」としている。■関連記事認知症に対するアロマテラピー、効果はあるか不眠症への指圧効果うつ病への呼吸リラクゼーション併用療法

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「神経内科」は「脳神経内科」へ

 2018年3月、日本神経学会(代表理事:高橋良輔[京都大学])は、学会ホームページ上で会員向けに「標榜診療科名を『脳神経内科』に変更することにつきまして」と題するお知らせを公開した。 この動きは、平成29年度第4回日本神経学会理事会(2017年9月16日開催)での決定、社員総会(2018年1月8日開催)での報告を経たもので、今後学会は会員に向け、学会内で使用する診療科名は、順次「脳神経内科」を用い、「神経内科」標榜の医療機関には「脳神経内科」への変更をお願いしていくとしている。診療内容のさらなる明確化が狙い 今回の変更の狙いとして「診療内容をよりよく一般の方々に理解していただくこと」をあげている。 1975年の診療科認可以来、「神経内科」が使用されてきたが、現在でも心療内科や精神科と混同されることがある一方で、脳卒中や認知症などのコモンディジーズを専門的に診療する科であることが広く知られていない状況が続いているという。このことで、神経内科を受診して欲しい患者さんが神経内科受診を思いつかずに、診断がつかない状態が何年も続いたり、適切な治療のタイミングを逸したりすることが問題だと指摘する。 こうした経緯を踏まえ、今回の名称変更で本科が、脳・神経の疾患を内科的専門知識と技術をもって診療する診療科であることがわかりやすくなり、また、「脳神経外科」の内科側のカウンターパートであるとの位置付けが明確化し、専門診療を必要とする患者さんの大きな利益につながればと説明する。 今後は、関係機関・学会への説明を行い、専門医の名称変更などの課題も含め、適切に対応していくとしている。■参考一般社団法人日本神経学会 お知らせ

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中年以降の財産喪失で死亡リスク1.5倍に/JAMA

 米国の51歳以上の成人では、2年以上に及ぶ財産の4分3以上を失う経験により、全死因死亡のリスクが増大することが、ノースウェスタン大学のLindsay R. Pool氏らの調査で示された。研究の成果は、JAMA誌2018年4月3日号に掲載された。突然の財産喪失によるショック(negative wealth shock)は、精神的健康に重大な損失をもたらし、健康関連費の財源を減少させる。高齢で失った財産を取り戻すために残された時間は限られており、財産喪失ショックによる健康上の影響は長期に持続するという。8,714例を20年追跡した前向きコホート研究 本研究は、財産喪失ショックが全死因死亡と関連するかを、20年のフォローアップ期間において検証する米国の全国的な前向きコホート研究である(米国国立老化研究所の助成による)。 解析には、Health and Retirement Studyのデータを用いた。1994年の登録時に51~61歳の成人8,714例を、2014年まで2年ごとにフォローアップした。財産喪失ショックの経験は、2年以上に及ぶ純資産の75%以上を失った状態と定義した。また、資産面での貧困(asset poverty)は、純資産が0または0を下回る場合とした。 死亡データは、国民死亡記録(National Death Index)および死後の家族との面接により収集した。周辺構造モデルを用いて、フォローアップ期間中の財産喪失ショックに先立って生じる、健康上または他の変数の時間依存性の変化に起因する潜在的な交絡因子を調整した。全死因死亡リスクが1.5倍に 8,714例のベースライン時の平均年齢は55歳(SD 3.2)で、53%が女性であった。749例が、ベースライン時に資産面で貧困の状態にあった。これ以外の集団のうち、フォローアップ期間中に2,430例が財産喪失ショックを経験し、5,535例はショックを経験せずに財産を継続的に保持していた。 ベースライン時において、財産喪失ショック経験者は継続的財産保持者に比べ、女性が多く、非ヒスパニック系白人以外の人種/民族が多く、世帯所得や純資産が少なく、健康状態が不良であった。資産面での貧困者では、この差がさらに大きく、非婚、無職、重篤な病態の割合が高かった。 8万683人年のフォローアップ期間中に2,823例が死亡した(財産喪失ショック経験者:819例、継続的財産保持者:1,617例、ベースライン時の資産面での貧困者:387例)。 1,000人年当たりの死亡率は、財産喪失ショック経験者が64.9、継続的財産保持者が30.6であり、ベースライン時の資産面での貧困者は73.4であった。継続的財産保持者と比較した死亡の補正ハザード比は、財産喪失ショック経験者は1.50(95%信頼区間[CI]:1.36~1.67)、ベースライン時の資産面での貧困者は1.67(1.44~1.94)と、いずれも有意に高かった。 著者は、「この関連が起こりうるメカニズムをよりよく理解し、標的への介入が潜在的な意義を有するか否かを究明するために、さらなる検討を要する」と指摘している。

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dacomitinibのEGFR変異肺がん1次治療、FDAとEMAが申請受理

 ファイザー社は2018年4月4日、米国食品医薬品局(FDA)が、EGFR変異陽性局所進行または転移性非小細胞肺がん(NSCLC)患者の1次治療に対する汎ヒト上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ阻害剤(EGFR-TKI)dacomitinibの新薬申請を受け入れ、優先審査の対象としたと発表。また、欧州医薬品庁(EMA)は、同じ適応症でdacomitinibのマーケティング認可申請を受け入れた。 この申請は、EGFR変異陽性NSCLCの1次治療で、dacomitinibとゲフィチニブを比較した第III相ARCHER1050試験の結果に基づく。この試験で、盲検独立中央委員会(BICR)評価による無増悪生存期間(PFS)中央値は、ゲフィチニブの9.2ヵ月に対し、dacomitinibでは14.7ヵ月であった(HR:0.59、95%CI:0.47~0.74、p<0.0001)。 ARCHER1050試験において、dacomitinibで観察された有害事象(AE)は、以前の試験からの所見と一致していた。多くみられたAEは、下痢(87%)、爪周囲炎(62%)、皮疹/ざ創様皮膚炎(49%)、口内炎(44%)であった。Grade3のAEでは、発疹(14%)および下痢(8%)が多かった。Grade4のAEは、dacomitinib治療患者の2%で発生した。Grade5では、下痢1例と肝疾患が1例が認められた。治療関連AEによる中断率は、ゲフィチニブでは7%、dacomitinibでは10%であった。 ARCHER1050試験の結果は、2017年の米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次総会では発表され、Lancet Oncologyに掲載された。全生存期間の最終評価は、今年の後半に医学学会で発表される予定。■参考ARCHER1050試験(Clinical Trials.gov)ARCHER1050試験(Wu YL, et .al Lancet Oncol. 2017;18:1454-1466.)■関連記事dacomitinibによるEGFR変異肺がん1次治療のサブグループ解析:ARCHER 1050/WCLC2017dacomitinib、EGFR変異陽性肺がん1次治療の成績発表:ARCHER1050試験/ASCO2017

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