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20201.

肺がんのニボルマブ治療、スタチン使用者で効果高い

 既治療進行非小細胞肺がん(NSCLC)におけるニボルマブの臨床的な効果予測因子の報告は多いが、ニボルマブの有効性を予測できる単一の因子を決定する十分なエビデンスはない。今回、がん・感染症センター都立駒込病院/日本医科大学の大森 美和子氏らによる前向き調査の結果、既治療進行NSCLCに対してニボルマブを受けた患者において、スタチン使用群で奏効割合が高く、治療成功期間(TTF)の延長も示された。なお、全生存期間(OS)の有意な延長は示されなかった。Molecular and Clinical Oncology誌2019年1月号に掲載。 2016~17年にニボルマブを受けた計67例の既治療進行NSCLC患者を前向きに観察調査した。臨床的因子として、年齢、性別、ECOG PS、組織型、EGFR変異、化学療法歴、喫煙状態、スタチン使用、フィブラート使用、DPP-4阻害薬使用、メトホルミン使用について検討した。統計分析はKaplan-Meier法およびリスク因子を調整したCox回帰を用いた。ニボルマブの奏効はRECIST version1.1により評価した。 主な結果は以下のとおり。・年齢中央値は67歳(範囲:36~87歳)で、男性46例、女性21例が登録された。PS0/1は59例であった。・腺がん(41例)、扁平上皮がん(17例)、その他(9例)に分類され、EGFR変異は13例(19.4%)に認められた。・検討した臨床的因子に関して、OSで統計学的に有意な因子はなかった。・奏効割合は、スタチンを使用した患者群について統計学的に有意であった(p=0.02)。・TTFは、スタチン使用群が未達(95%信頼区間[CI]:1.9~NR)、スタチン非使用群が4.0ヵ月(95%CI:2.0~5.4)であった(p=0.039)。・OS中央値は、スタチン使用群が未達(95%CI:8.7~NR)、スタチン非使用群が16.5ヵ月(95%CI:7.5~NR)であった(p=0.058)。・本研究の限界として、スタチン投与患者が少数(10例)であること、スタチン投与量と期間、末梢血中のコレステロール値が不明なこと、治療前の腫瘍細胞のPD-L1発現が不明なことが挙げられる。

20202.

ヘモクロマトーシスの遺伝子変異、一般的な疾患とも関連/BMJ

 HFE遺伝子p.C282Y変異のホモ接合体は、性別を問わず、臨床的に診断された一般的な疾患(肝疾患、糖尿病、関節リウマチ、変形性関節症など)の有病率や発生率と関連があり、鉄過剰に関連するp.C282Y変異は、早期に介入を開始すれば予防および治療の可能性があることが、英国・エクセター大学のLuke C. Pilling氏らの検討で示された。研究の成果は、BMJ誌2019年1月16日号に掲載された。欧州人家系では、HFE遺伝子p.C282Y変異ホモ接合体は、鉄過剰症である遺伝性ヘモクロマトーシス(1型)の主因とされる。鉄過剰症は瀉血療法により予防可能であり、治療が可能な場合もあるが、見逃しや診断の遅延が多いという。約45万人で変異の有無別の罹患状況を検討 研究グループは、英国の欧州人家系の地域住民サンプルにおいて、HFE遺伝子p.C282Yの遺伝的バリアントを有する集団(ほとんどが遺伝性ヘモクロマトーシス1型)と、p.C282Y変異のない集団で、罹患および死亡の状況を比較するコホート研究を行った(英国医学研究協議会[MRC]の助成による)。 解析には、UK Biobankに登録されたイングランド、ウェールズ、スコットランドの22施設の2006~10年のデータを用いた。外来診断および死亡証明に基づき、40~70歳の欧州人家系の45万1,243例(平均追跡期間7年、最長9.4年)が抽出された。 ヘモクロマトーシス変異の有無別に有病率のオッズ比(OR)およびハザード比(HR)を算出した(年齢、遺伝子配列型、遺伝的主成分で補正)。女性は鉄過剰に起因する罹患が遅れるため、男女別に解析を行った。男性の5例に1例、女性の10例に1例以上が罹患 p.C282Y変異ホモ接合体を有する2,890例(0.6%、156例に1例の割合)のうち、追跡終了までに男性の21.7%(95%信頼区間[CI]:19.5~24.1、281/1,294例)、女性の9.8%(8.4~11.2、156/1,596例)がヘモクロマトーシスと診断された。 40~70歳のp.C282Y変異ホモ接合体の男性(1,294例)はp.C282Y変異のない男性(17万5,539例)に比べ、ヘモクロマトーシス(OR:411.1、95%CI:299.0~565.3、p<0.001)、肝疾患(4.30、2.97~6.18、p<0.001)、骨粗鬆症(2.30、1.49~3.57、p<0.001)、関節リウマチ(2.23、1.51~3.31、p<0.001)、変形性関節症(2.01、1.71~2.36、p<0.001)、肺炎(1.62、1.20~2.19、p=0.002)、糖尿病(1.53、1.16~1.98、p=0.002)の有病率が有意に高かった。 40~70歳のp.C282Y変異ホモ接合体女性(1,596例)で有意に有病率が高い疾患は、ヘモクロマトーシス(OR:438.0、95%CI:247.9~773.9、p<0.001)のほかは、変形性関節症(1.33、1.15~1.53、p<0.001)のみであった。 7年の追跡期間中に、ホモ接合体の男性の15.7%が、1つ以上の関連疾患を発症したのに対し、p.C282Y変異なしの男性は5.0%であり、有意な差が認められた(p<0.001)。同様に、女性でもそれぞれ10.1%、3.4%と、有意差がみられた(p<0.001)。 ヘモクロマトーシスの頻度は、p.C282Y/p.H63Dヘテロ接合体の参加者のほうが高かったが、この集団では関連疾患の罹患は多くなかった。 著者は、「p.H63Dを考慮しなければ、ベースラインとその後の診断を合わせ、p.C282Y変異ホモ接合体を有する男性の5例に1例以上、女性の10例に1例以上が、ヘモクロマトーシス、肝疾患、糖尿病、関節リウマチ、変形性関節症のうち1つ以上の診断を受けることになる」とまとめ、「これらの知見は、早期の診断確定やスクリーニングの拡大の推奨に関わる多くの問題の見直しを正当化する」としている。

20203.

出生児の有害アウトカム、不妊治療が原因か?/Lancet

 自然妊娠の子供に比べmedically assisted reproduction(MAR)で妊娠した子供は、有害な出生アウトカムのリスクが高いが、そのほとんどはMAR以外の要因によることが、英国・ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)のAlice Goisis氏らの検討で示された。すでにMARで出生した子供は500万人以上に上り、これらの子供のウェルビーイング(wellbeing)に及ぼすMARの影響の検討が活発化しているという。MARとは、生殖補助医療(assisted reproductive technology:ART)に加え、排卵誘発、調節卵巣刺激、配偶者/パートナーまたはドナーの精液を用いた子宮内・子宮頸管内・膣内受精などによる生殖を含めた概念である。ARTは、妊娠を促す目的で、卵母細胞と精子の双方あるいは胚を体外で操作する処置または治療であり、体外受精や胚移植のほか、配偶子卵管内移植、接合子卵管内移植、配偶子・胚の凍結保存、卵母細胞・胚の提供、代理母出産などが含まれる。Lancet誌オンライン版2019年1月14日号掲載の報告。フィンランドの0~14歳児の家族内分析 研究グループは、MARに起因する過剰なリスクに、治療の有害な影響および両親の背景因子がどの程度寄与するかの評価を目的に調査を行った(欧州研究会議[ERC]などの助成による)。 解析には、2000年末の時点で、0~14歳の子供のいる世帯のうち20%の無作為標本を含むフィンランドの行政登録データを用いた。MARまたは自然生殖による妊娠で出生した子供の出生時体重、妊娠期間、低出生体重児リスク、早産リスクを検討した。 観測因子(多胎出生、出生順位、両親の社会人口統計学的背景)で補正した標準的な多変量解析法を用いて、一般人口における妊娠の方法の違いによる出生アウトカムの差を解析した(家族間分析)。次いで、同胞比較アプローチを用いた家族内分析として、MARで妊娠した子供を、自然妊娠の同胞と比較した。家族間の有意差が、同胞との比較ではほぼ消失 2000年末までにフィンランドで出生した6万5,723人の子供のうち、1995~2000年の期間にMARで妊娠したのは2,776人(4%)であり、残りの6万2,947人が自然妊娠であった(家族間分析の対象)。このうち578の家族に、MARで妊娠した1人以上の子供(625人)と、自然妊娠の1人の同胞(620人)がいた(家族内分析の対象)。 家族間分析では、MARで妊娠した子供は自然妊娠の子供に比べ、子供の観測因子および両親の背景因子で補正したすべてのアウトカムが不良であった。出生時体重は、60g(95%信頼区間[CI]:-86~-34、p<0.0001)低く、妊娠期間は2日(-2.6~-1.5、p<0.0001)短く、低出生体重児リスクが1.61%(0.68~2.55、p=0.001)高く、早産リスクは2.15%(1.07~3.24、p<0.0001)高かった。 同胞と比較する家族内分析では、家族間分析でみられた出生アウトカムの乖離は縮小し、MARと有害な出生アウトカムの関連は実質的に減弱しており、有意差はなくなった。出生時体重の差は、-31g(95%CI:-85~22、p=0.252)、妊娠期間の差は-1.3日(-2.6~0.0、p=0.059)、低出生体重児リスクの増加は1.42%(-0.66~3.51、p=0.18)、早産リスクの増加は1.56%(-1.26~4.38、p=0.278)だった。 自然妊娠の同胞より先に出生したMAR妊娠の子供744人では、ベースラインの未補正の4つのアウトカムはいずれも有意に不良であったが、自然妊娠の同胞より後に出生したMAR妊娠の子供464人では、出生時体重がむしろ重く(有意差はない)、低出生体重児リスクおよび早産リスクにも有意差はなかった。子供の性別と多胎出生で補正すると、出生時体重の差は、先に出生したMAR妊娠の子供では163g(95%CI:-220~-105、p<0.0001)低かったのに対し、後に出生したMAR妊娠の子供ではむしろ58g(-28~144、p=0.183)重かった。 著者は、「不妊治療としてMARを考慮しているカップルや、MARのリスクについて患者に助言を行う医師、および公衆衛生政策の立案者にとって、MAR関連リスクの理解はきわめて重要である」としている。

20204.

統合失調症でみられる強迫症状に関するレビュー

 統合失調症における強迫症状(OCS)や強迫症(OCD)に関する文献について、インド・Postgraduate Institute of Medical Education and ResearchのSandeep Grover氏らがレビューを行った。Acta Neuropsychiatrica誌オンライン版2018年12月18日号の報告。 電子検索により、統合失調症患者におけるOCSやOCDに関するさまざまな研究を検索した。 主な結果は以下のとおり。・統合失調症患者におけるOCSやOCDの有病率は、一般集団よりもはるかに高く、統合失調症の各ステージでみられ、慢性期、安定期、欠損期に危険な精神状態で発症することが示唆された。・統合失調症患者におけるOCSやOCDの症状プロファイルは、OCD患者のみでみられる症状と類似していた。・OCSやOCDの有無は、より重症な統合失調症の症状およびアウトカム不良と関連が認められた。・統合失調症におけるOCSやOCDのマネジメントに対する、さまざまな薬理学的および心理学的介入の有効性に関するデータは、非常に限られていた。・特定の抗精神病薬、抗うつ薬、認知行動療法が有効であることを示す、いくつかのエビデンスがあった。・統合失調症患者のOCSやOCDのマネジメントには、適切な評価が求められる。・OCSやOCDが特定の抗精神病薬の使用と関連している場合には、まずは抗精神病薬の減量を試みなければならない。しかし、減量が効果的でない場合には、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)の併用を検討する必要がある。・OCSやOCDが抗精神病薬の使用と関連していない場合には、精神症状の重症度に焦点を当てるよりも、SSRIの併用を検討する必要がある。 著者らは「統合失調症患者では、OCSやOCDが頻繁に認められることが示唆された。統合失調症におけるOCSやOCDのマネジメントに推奨される質の良いエビデンスは限られている」としている。■関連記事統合失調症と強迫症の関連が明らかになぜ?第二世代抗精神病薬投与による“強迫症状”発現機序強迫症状に注意が必要な第二世代抗精神病薬は

20205.

日本人の脳卒中生涯リスク:4人に1人が脳卒中になる(解説:有馬久富氏)-1000

 Global Burden of Disease(GBD)研究2016より、全世界における脳卒中の生涯リスクがNEJM誌に報告された1)。その結果、25歳以降に脳卒中を発症するリスクは25%であった。日本における脳卒中の生涯リスクは全世界よりも少し低い23%であり、約4人に1人が脳卒中に罹患する計算になる。また、日本では1990~2016年までの間に生涯リスクが3%減少していた。 一方、東アジアで脳卒中の生涯リスクが最も高いのは中国(39%)であり、約2.5人に1人が罹患する計算になる。さらに中国では、1990~2016年までの間に生涯リスクが9%も増加していた。中国において高血圧の未治療者や、降圧目標を達成できていない者が多いこと2,3)が、高い脳卒中生涯リスクの一因かもしれない。 脳卒中は予防可能な疾病である。INTERSTROKE研究では、管理可能な危険因子をすべてコントロールすることにより、現在起こっている脳卒中の約90%を予防できる可能性が示されている4,5)。国民全体の生活習慣を改善するポピュレーション予防戦略と高血圧・糖尿病などに適切な医療を提供するハイリスク予防戦略を組み合わせて、脳卒中の生涯リスクを今後さらに低下させてゆくことが可能となるであろう。

20207.

バベシア症に気を付けろッ! その1【新興再興感染症に気を付けろッ!】

ケアネットをご覧の皆さま、こんにちは。国立国際医療研究センター 国際感染症センターの忽那です。本連載「新興再興感染症に気を付けろッ!」、通称「気を付けろッ」は「新興再興感染症の気を付け方」についてまったりと、そして時にまったりと、つまり一貫してまったりと学んでいくコーナーです。さて、これまで「次はバベシア症です」と言ってもう1年半くらい引っ張ってきましたが(まあ私の原稿が遅いからというのもありますが)、今回ようやくバベシア症についてご紹介するときが来ましたッ! たぶん誰も興味ないと思いますが、バベシア症についてご紹介したいと思います!次回あらためてお話しいたしますが、日本国内ではまったく関係ない感染症、というわけではありませんので、少しでも知っておくと将来役立つ可能性が無きにしもあらずですッ!バベシア症の原因は“マダニ”まずバベシア症とは何か、ということですが赤血球内に寄生するバベシア原虫によるマダニ媒介感染症です。「赤血球内に寄生する」というと、マラリア原虫が思い浮かびますが、実際臨床像もマラリアによく似ています。名前の由来は、1888年に畜牛のヘモグロビン尿症の原因を診断したハンガリー人の病理学者・微生物学者であるVictor Babesの名をとって「バベシア症」と名付けられたとのことです。「ふーん」って感じですよね。初のヒト感染症はバベシア症発見から半世紀後に、クロアチア人で脾摘された牛飼いがB. divergensに感染した事例が報告されています。その後、アメリカ合衆国のナンタケット島で健康な成人のバベシア症患者が続き、バベシア症は「ナンタケット熱」と呼ばれたということで「ナンタケット島でアウトブレイクとはなんてこっとだ(ダジャレ)!」って感じですよね。うんうん。バベシア症の流行地域と感染経路さて、バベシア症を引き起こすバベシア原虫は100種類以上いますが、ヒトに感染するのは数種類のみであるとされています。アメリカで流行しているバベシア症の原因はBabesia microtiという種類であり、ヨーロッパではB. divergensという原虫によるバベシア症が報告されています。ちなみに媒介するマダニは、アメリカではシカダニ(Ixodes scapularis)、ヨーロッパではリシヌスマダニ(Ixodes ricinus)が知られています。また、バベシア症の流行地域、原虫種類および媒介するマダニの状況はこのサイトの図の通りです。マダニを介したヒトへの感染経路は図1のように、まず、1年目の春に成虫が卵を産み、夏になると幼虫となります。幼虫がバベシア原虫に感染したげっ歯類などを吸血すると、この際に幼虫はバベシア原虫を保有するようになります。翌年の春に幼虫は若虫となり、ヒトを吸血することでヒトがバベシア症になります。あるいは秋以降に成虫となったマダニがヒトを吸血してもヒトに感染します。画像を拡大するマラリアとの鑑別方法と診療バベシア症の臨床像ですが、非常にスペクトラムが広く、無症候性寄生虫血症から超重症まで広い臨床像を呈します。重症度は主に宿主の免疫により、「脾摘や脾臓低形成が最大の重症化リスクファクター」と言われていますが、その他にも新生児、高齢者、免疫抑制薬投与患者、臓器移植患者などもリスクとなるとされます。入院が必要な重症例では、死亡率6~9%、免疫不全患者では21%と報告されています。結構怖い病気ですね。潜伏期は感染したダニに噛まれてから1~4週で、発熱、頭痛、悪寒、咽頭痛、嘔吐、眼球結膜充血、体重減少などの臨床症状がみられ、身体所見では脾腫、黄疸、肝腫大、血液検査所見では軽度~中等度の溶血性貧血、血小板減少などが認められるそうです。この辺はガチでマラリアに似ていますね。診断もマラリアと同様に末梢血のギムザ染色で診断できます。他にも抗体検査やPCR検査でも診断できるようです。図2はバベシア症患者の血液のギムザ染色像です。画像を拡大する赤血球の中に輪っかのようなものがいるのが、おわかりでしょうか。これがバベシア原虫です。1つの赤血球内に複数の原虫がいるものもあります。これまたマラリアにおけるギムザ染色像と非常によく似ていますが、(1)バベシア原虫は赤血球外にもいることがある、(2)バベシア原虫はリングフォームの大きさがバラバラで多形性である、(3)バベシア原虫にはガメトサイトがない、(4)バベシア原虫にはhemozoinがない、という点がマラリア原虫との鑑別ポイントになります。いや~マニアックですねえ。治療では、「2つあるレジメンのうちいずれかで7~10日治療する」ということになっています。1つは、ニューモシスチス肺炎の治療や予防で使用することのあるアトバコンにアジスロマイシンを加えたレジメン、2つ目はマラリアの治療薬であるキニーネにクリンダマイシンを加えたレジメンです。一般的には1つ目のレジメンの方が、副作用での中断が少ないと言われています。また、重症(寄生率10%以上、重度の貧血、多臓器不全)では血漿交換療法をすることがあります。免疫不全患者では、持続寄生虫血症や再燃が起こりうるとされ、その場合は6週間(塗抹陰性化して2週間以上)の治療が必要となります。ということで、ここまでバベシア症の一般的な知識についてご紹介してきました。「日本で診療しているぶんには、まったく関係ないな!」と思われたかもしれませんが…実は日本国内でもバベシア症に感染するリスクがあるのですッ!次回は「日本におけるバベシア症」という、個人的に激アツ、沸騰中のお話をさせていただきますッ!1)Vannier E,et al. N Engl J Med. 2012;366:2397-2407.

20208.

治療抵抗性強迫症に対する増強治療に関するメタ解析

 治療抵抗性強迫症(OCD)の治療では、セロトニン再取り込み阻害薬の増強療法のためにさまざまな薬剤について研究が行われてきた。中国・重慶医科大学のDong-Dong Zhou氏らは、治療抵抗性OCD成人患者における異なる増強療法の包括的な比較を行った。Progress in Neuro-psychopharmacology & Biological Psychiatry誌2019年3月2日号の報告。 PubMed、Embase、Web of Science、CENTRAL、WHO ICTRP、ClinicalTrials.govより、2018年2月20日に検索を行った。ペアワイズメタ解析およびベイジアン・ネットワークメタ解析を行った。主要アウトカムは、有効性とし、Yale-Brown Obsessive Compulsive Scale(Y-BOCS)を用いて測定した。副次的アウトカムは、忍容性(副作用による中止)および許容性(全原因による中止)とした。平均差(MD)およびオッズ比(OR)は、95%信頼区間(CI)を算出した。 主な結果は以下のとおり。・34試験を含む33件の論文が抽出された(1,216例)。・プラセボより有意に優れていた薬剤は以下のとおりであった。 ●メマンチン(MD:-8.94、95%CI:-14.42~-3.42) ●リスペリドン(MD:-4.47、95%CI:-8.75~-0.17) ●トピラマート(MD:-6.05、95%CI:-10.89~-1.20) ●ラモトリギン(MD:-6.07、95%CI:-11.61~-0.50) ●アリピプラゾール(MD:-5.14、95%CI:-9.95~-0.28)・抗精神病薬(MD:-4.09、95%CI:-6.22~-1.93)およびグルタミン酸作動薬(MD:-5.22、95%CI:-7.53~-2.84)は、プラセボより有意に優れていた。・研究間で異質性が認められたが、ベースライン時の症状重症度が、有意な調整因子として同定された。・ベースライン時の症状重症度調整後、クエチアピン(MD:-5.00、95%CI:-8.59~-1.29)およびオランザピン(MD:-8.28、95%CI:-15.34~-1.13)についても、プラセボより有意に優れていた。 著者らは「治療抵抗性OCDの増強療法では、抗精神病薬またはグルタミン酸作動薬が支持された。最良の薬剤に関する確定的結論は、異質性や各薬剤に関する研究および患者数が限られているため、明らかになっていない」としている。■関連記事強迫症の最適治療に関する研究治療抵抗性強迫症に対する増強療法、抗精神病薬の評価は難治性強迫性障害に有用な抗精神病薬は何か

20209.

治療の見直しに有効か、スタチン不耐治療指針公表

 2018年12月27日、日本動脈硬化学会は『スタチン不耐に関する診療指針2018』を同学会ホームページ上に公表した。これまで、スタチン不耐の定義が不統一であったことが症例集積の大きなハードルであったが、診療指針が作成されたことで、その頻度と臨床像を明らかにし、各個人に適切なLDL-C低下療法の実践が期待できるとのこと。なお、本指針を作成したスタチン不耐調査ワーキンググループには、日本動脈硬化学会をはじめ、日本肝臓学会、日本神経学会、日本薬物動態学会の専門家も含まれている。スタチン不耐の定義とその特徴 本指針によると、『スタチン不耐』を、「初回のスタチン投与で有害事象(筋酵素の上昇、腎機能悪化、肝機能検査値の異常、筋症状を含むスタチンが原因と推定される自覚症状など)が生じ、さらに1種類以上の異なるスタチンを投与しても有害事象が生じるため、スタチン投与の継続が困難な場合」と定義。欧米の指針とは異なり、筋障害に次いで頻度が高い有害事象である肝障害、筋症状などの自覚症状を有害事象として含めて「スタチン不耐」として取り扱っている点が特徴である。さまざまな有害事象に対する対策 本指針では、スタチン服用に伴う有害事象として、筋障害や肝障害などの影響について取り上げているほか、腎機能障害における投与量の考え方が整理されている。筋障害:スタチンによる筋有害事象、スタチン関連筋症状(SAMS)、血清クレアチニンキナーゼ(CK)について、それぞれの病態や症状が解説されている。また、筋有害事象についての評価は、SAMSの有無と血清CK値に基づき4つの区分(カテゴリーA、B、C、D)に分類され、それぞれの推奨アプローチが判別しやすいフローチャート方式で記載されている。肝障害:スタチンによる治療中に軽度の肝障害を伴うことがあるが、多くの場合は一過性で用量を変更せずに治療を継続しても回復する。まれではあるが、肝不全や自己抗体陽性の自己免疫性肝炎を発症することがあるため、ALTや総ビリルビンなどを考慮して休薬や専門医へのコンサルト、他剤変更を考慮することが推奨される。認知機能への影響:スタチンに関連した認知機能障害が疑われる場合には、神経心理検査の実施、脂溶性スタチンから水溶性スタチンへの切り替えなどを考慮する必要がある。耐糖能への影響:スタチンによる耐糖能の悪化は、用量依存性、高強度スタチンほど増加しやすいと示唆されているが、その絶対リスクは低いと言われている。また、スタチンによる心血管イベント抑制効果が耐糖能リスクを大きく上回るため、糖尿病の新規発症や耐糖能の悪化に注意を払いながら服用を継続すること、耐糖能が疑われた場合には中止せずに、減量、ほかのスタチンへの変更、他剤併用を考慮するよう記載されている。腎機能への影響:慢性腎臓病(CKD)が動脈硬化性心血管病のリスクとして重要視されているが、スタチンの服用は腎機能低下のリスクがある。CKD患者におけるスタチン使用は低用量にとどめ、減量に随時対応できるように定期的な腎機能検査の実施が推奨される。今後の課題 現段階では日本人に関するデータが不足しているため、今後も知見の蓄積と検証、それに伴う改訂の必要が見込まれる。また、超高齢化社会を見据え、CQに「高齢者におけるスタチン投与では、非高齢者と異なる対応が必要か」などが反映されるよう、今後の検討が望まれている。■参考スタチン不耐に関する診療指針2018■関連記事「スタチン不耐に関する診療指針2018」で治療中断を食い止める

20210.

多発性硬化症進行、疾患修飾薬による違いは?/JAMA

 再発寛解型多発性硬化症(MS)患者において、フィンゴリモド、アレムツズマブ、ナタリズマブによる初回治療は、グラチラマー酢酸塩またはインターフェロンβ(IFNβ)による初回治療と比較し、二次性進行型MSへの移行リスクが低い。英国・ケンブリッジ大学のJ. William L. Brown氏らが、疾患修飾薬(DMT)の使用と二次性進行型MSへの移行リスクとの関連性を検証した前向きコホート研究の結果を報告した。未治療の再発寛解型MS患者の80%は20年以内に二次性進行型MSに移行するが、DMTと二次性進行型MSへの移行との関連性について妥当性が確認された定義を用いた研究はほとんどなかった。著者は今回の結果について、「DMTを選択する際に役立つ可能性がある」とまとめている。JAMA誌2019年1月15日号掲載の報告。再発寛解型MS患者約1,500例について解析 研究グループは、21ヵ国の神経センター68施設において、1988~2012年にDMTを開始(または臨床モニタリング)し最低4年以上前向きに追跡した再発寛解型MS患者を対象とするコホート研究を実施した。DMT(IFNβ、グラチラマー酢酸塩、フィンゴリモド、ナタリズマブ、アレムツズマブ)の使用・種類・時期について調査するとともに、客観的に定義された二次性進行型MSへの移行(EDSSスコア5.5以下は1ポイント増加、5.5を超える場合は0.5ポイント増加)を主要評価項目として解析した。 傾向スコアマッチング後に1,555例(女性1,123例、ベースラインの平均年齢[±SD]35±10歳)の患者が組み込まれた。最終追跡調査日は2017年2月14日であった。フィンゴリモド、アレムツズマブ、ナタリズマブで移行リスクがより低い グラチラマー酢酸塩またはIFNβで初回治療を行った患者は、マッチングした未治療患者と比較して、二次性進行型MSへの移行リスクが低下した(ハザード比[HR]:0.71[95%信頼区間[CI]:0.61~0.81]、p<0.001、5年絶対リスク:12 vs.27%、追跡期間中央値:7.6年[四分位範囲:5.8~9.6])。 フィンゴリモド(HR:0.37[0.22~0.62]、p<0.001、7 vs.32%、4.5年[4.3~5.1])、ナタリズマブ(HR:0.61[0.43~0.86]、p=0.005、19 vs.38%、4.9年[4.4~5.8])、アレムツズマブ(HR:0.52[0.32~0.85]、p=0.009、10 vs.25%、7.4年[6.0~8.6])でも同様の結果であった。フィンゴリモド、アレムツズマブ、ナタリズマブによる初回治療は、グラチラマー酢酸塩、IFNβと比較して、移行リスク低下との関連が認められた(HR:0.66[0.44~0.99]、p=0.046、7 vs.12%、5.8年[4.7~8.0])。 グラチラマー酢酸塩またはIFNβは、発症後5年以内に開始された場合、それ以降に開始された場合と比較して、移行リスクが低下した(HR:0.77[0.61~0.98]、p=0.03、3 vs.6%、13.4年[11~18.1])。グラチラマー酢酸塩またはIFNβからフィンゴリモド、アレムツズマブまたはナタリズマブへの変更が5年以内の場合も、それ以降と比較して同様の結果であった(HR:0.76[0.66~0.88]、p<0.001、8 vs.14%、5.3年[4.6~6.1])。

20211.

食物繊維は健康関連アウトカムを改善、低GI食の効果は?/Lancet

 ニュージーランド・オタゴ大学のAndrew Reynolds氏らによるシステマティックレビューとメタ解析の結果、食物繊維の摂取量増加および全粒穀物摂取を推奨することは、人々の健康に有益と考えられることが示された。炭水化物の質と健康との関連性を検証したこれまでのシステマティックレビューとメタ解析では、1つのマーカーを検証したものが多く、臨床アウトカムの数は限定的であった。Lancet誌オンライン版2019年1月10日号掲載の報告。前向き研究の1億3,500万人年と臨床試験の約5,000例についてメタ解析 研究グループは、炭水化物の質と健康との関連を示すマーカーの予測可能性をより正確に定量化し最も有用なマーカーを明らかにするとともに、食物繊維の推奨摂取量についてのエビデンスを確立する目的で、システマティックレビューおよびメタ解析を行った。 対象は、炭水化物の質、非感染性疾患発症率、死亡率およびリスク因子について検討した2017年4月30日までに報告された前向き研究、ならびに2018年2月28日までに報告された無作為化比較試験で、PubMed、Ovid MEDLINE、Embase、Cochrane Central Register of Controlled Trialsを検索するとともに、論文を手作業で調査し特定した。慢性疾患を有する参加者について報告された前向き研究と臨床試験、および減量またはサプリメントを含む試験は除外した。 論文検索、データ抽出およびバイアス評価は、2人の研究者が独立して実施した。ランダム効果モデルで統合された推定値の頑健性を、感度解析、メタ回帰分析、用量反応曲線およびサブグループ解析で検討し、GRADE法を用いてエビデンスの質を評価した。 前向き研究185件(1億3,500万人年弱)および臨床試験58件(成人被験者4,635例)が本解析に組み込まれた。食物繊維25~29g/日で、死亡や心・脳血管疾患、糖尿病、大腸がんのリスク低下が最大 観察研究では、食物繊維摂取量の最高群は最低群と比較し、全死因死亡、心血管疾患死、冠動脈疾患発症、脳卒中発症・死亡、2型糖尿病発症、大腸がんの15~30%低下と関連していた。 臨床試験では、食物繊維摂取量が多い群は少ない群と比較し、体重、収縮期血圧および総コレステロールが有意に低下することが示唆された。これらの重要なアウトカムとリスク低下との関連性は、1日の食物繊維摂取量が25~29gで最大となった。 用量反応曲線による分析では、食物繊維摂取量が多いほど、心血管疾患、2型糖尿病、大腸がんおよび乳がんの予防にさらに有益である可能性が示唆された。 全粒穀物摂取についても同様の結果が観察された。食事におけるグリセミック指数(GI値)やグリセミック負荷の影響を比較した観察研究では、それらの高低でリスクに差はみられなかった。炭水化物の質と重要なアウトカムとの関連に関するエビデンスの確実性については、食物繊維は中等度、全粒穀物は低い~中等度、食事のGI値およびグリセミック負荷は非常に低い~低いに分類された。

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安上がりの英会話練習法【Dr. 中島の 新・徒然草】(256)

二百五十六の段 安上がりの英会話練習法先日、とある会合で隣に座った先生。毎朝、クリニックに車で出勤する午前6時から7時の間、NHKラジオ第2放送で流れる英語講座を聴いているそうです。15分刻みで4つのレッスンがあり、とくに6時45分からの番組がすごくいいとのことでした。早速、調べてみると、毎朝6時45分からやっているのは大西泰斗(ひろと)先生による「ラジオ英会話」というものです。件の先生によれば、NHKを聴くのはタダなので、こんな安上がりな英会話練習法もない、とのことでした。たしかにNHKは質の高い教育番組をたくさん提供しています。大昔、たまたまアルバイトに行った病院の当直室のテレビで放送されていた英会話講座も、大変面白いものでした。番組のタイトルも放映年月日もまったく覚えていないのですが、中身の一部は覚えています。その20分間ほどの番組では、たしか3つの役立つ英語フレーズが紹介されていました。1つ目は未来進行形です。単に「~しているだろう」という適当な訳ではなく、確定的な未来について述べるときに使うんだ、という説明で具体的な場面が紹介されていました。たとえば、ホテルのフロントで「お支払いはどうなさいますか?」と尋ねるときです。ホテルの担当者は客が支払いをすることを前提に未来進行形を用いるので、“How will you be paying?”という表現がよく用いられているということでした。実際、自分が外国のホテルにチェックインするときにも、未来進行形が使われているように思います。2つ目は“would love to ~”という表現です。これは「ぜひ~したい」という意味になります。つまり“would like to ~”が「~したい」という意味であるのに対し、likeよりも強い表現であるloveを用いると「ぜひ~したい」という意味になるのだとか。ですから「ぜひ食べたい」「ぜひ知りたい」「ぜひ試したい」などの場合には“would love to ~”という表現を使うといいですね。3つ目も「なるほど!」と思う表現だったように思いますが、なんせ20年以上も前の事なので、残念ながら忘れました。とにかく20分ほどの番組で役に立つ英語表現を3つも知ることができたので、私としては好印象を持っています。ちょうど、私も6時15分頃に家を出て、7時頃に病院に到着する毎日を送っているので、NHKラジオ第2放送を聴いてみることにしましょう。よろしければ、読者の皆さんもどうぞ!最後に1句NHK タダで学べる 英会話

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メマンチンと抑肝散との薬物相互作用に関する基礎研究

 アルツハイマー病の治療においては、コリンエステラーゼ阻害薬やメマンチン(MEM)、または抑肝散(YKS)などの認知症患者の行動と心理症(BPSD)治療に用いられる伝統的な漢方薬が使用される。株式会社ツムラのTakashi Matsumoto氏らは、MEMとYKSとの薬物相互作用(DDI)を明らかにするための研究の一環として、いくつかの基礎的な薬物動態学的および薬理学的研究を実施した。Molecules誌2018年12月29日号の報告。 主な結果は以下のとおり。・薬物動態学的研究では、MEM単独とMEM+YKSで治療したマウスにおいて、血漿、脳、尿中のメマンチン濃度に統計学的に有意な差が認められなかった。・YKSの有効成分に関して、YKS単独マウスまたはMEM+YKSマウスにおいて、血漿、脳、尿中のゲイッソシジンメチルエーテル濃度、血漿中のグリチルレチン酸濃度、尿中のイソリキリチゲニン濃度に統計学的に有意な差が認められなかった。・薬理学的研究では、初代培養ラットの皮質ニューロンにおいて、N-メチル-D-アスパラギン酸(NMDA)受容体拮抗作用を有するイソリキリチゲニンは、NMDA誘導細胞内Ca2+流入に対するMEM阻害作用に影響を及ぼさなかった。・YKSは、マウスにおけるNMDA誘発性学習・記憶障害に対するMEMの改善効果またはMEMによる活動性の低下のいずれにも影響を及ぼさなかった。 著者らは「本結果は、マウスにおいてMEMとYKSとの間に薬物動態学的または薬理学的相互作用がないことを示唆しているが、今後さらなる研究が必要とされる」としている。■関連記事日本人アルツハイマー病に対するメマンチンのメタ解析アルツハイマー病治療薬メマンチンの有効性と安全性治療抵抗性統合失調症に対する漢方薬「抑肝散」の有用性:島根大学

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NSCLC1次治療におけるペムブロリズマブ単独治療の追跡結果(KEYNOTE-024)/JCO

 未治療のPD-L1高発現(TPS≧50%)の転移を有するNSCLC患者を対象にペムブロリズマブ(商品名:キイトルーダ)単独投与群と標準治療のプラチナベース化学療法群を比較したKEYNOTE-024試験の追跡結果が、Journal of Clinical Oncology誌に2019年1月8日付けで発表された。全生存期間(OS)結果の更新と共にクロスオーバーバイアス調整分析を含む忍容性解析も報告された。KEYNOTE-024でのペムブロリズマブ群と化学療法群のOSハザード比は0.49 KEYNOTE-024は、国際無作為化オープンラベル第III相試験・対象:転移を有する未治療のPD-L1高発現(TPS≧50%)NSCLC患者(305例)・試験群:ペムブロリズマブ200mg 3週ごと(154例)・対照群:治験担当医が選択したプラチナベース化学療法 4~6サイクル(151例)・評価項目:[主要評価項目]無増悪生存期間(PFS)、[副次評価項目]OSなど KEYNOTE-024の主な追跡結果は以下のとおり。・追跡期間中央値は25.2ヵ月であった。・OS中央値はペムブロリズマブ群の30.0ヵ月に対し、化学療法群は14.2ヵ月(HR:0.63、95%CI:0.48~NR)・化学療法群の82例がペムブロリズマブにクロスオーバーしていた。・simplified two-stage methodによりクロスオーバーバイアスを調整すると、ペムブロリズマブ群と化学療法群のOSハザード比は0.49(95%CI:0.34~0.69)であった。・Grade3以上の治療関連有害事象はペムブロリズマブ群の31.2%、化学療法群の53.3%で発現した。

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太れば太るほど、GFR低下・死亡リスク増/BMJ

 肥満は、慢性腎臓病(CKD)の有無にかかわらず、糸球体濾過量(GFR)の低下および死亡のリスク増大と関連することが明らかにされた。米国・Geisinger Health SystemのAlex R. Chang氏らが、40ヵ国のコホートを基に分析した結果で、BMJ誌2019年1月10日号で発表した。これまで肥満と末期腎疾患(ESKD)との関連は示されているが、関連の程度は試験間でばらつきがみられていた。また、CKDのコホート試験で、肥満はリスク増大とは関連せず、死亡リスクは低いことが示されていた。BMI値とCKDの関連を検討したメタ解析では、被験者データが不足しており、ウエスト囲など体幹部肥満の計測値が含まれておらず結果が限定的だった。研究グループは、肥満計測値(BMI値、ウエスト囲、ウエスト身長比)とGFR低下および全死因死亡との関連を調べた。住民39件、高心血管リスク6件、CKD 18件のコホートを分析 研究グループは、1970~2017年の40ヵ国における、39の住民コホート(被験者総数:545万9,014例)と、高心血管リスクコホート6件(同:8万4,417例)、CKDコホート18件(同:9万1,607例)を基に、肥満とGFRとの関連を検証した。 住民コホートのうち、ウエスト囲の計測値が含まれていたのは21件(同:59万4,496例)だった。 主要評価項目は、GFR低下(推算GFR値40%以上の低下、腎機能代替療法の開始、または推定GFRが10mL/分/1.73m2未満)と全死因死亡だった。GFR低下リスク、BMI値35は同値25の1.7倍 平均追跡期間8年において、住民コホートでGFR低下が認められたのは24万6,607例(5.6%)、ESKDを呈したのは1万8,118例(0.4%)、死亡は78万2,329例(14.7%)だった。 年齢、性別、人種、現喫煙で補正後、BMI値25と比較したGFR低下のハザード比は、BMI値が高くなるにつれて増大し、BMI値30が1.18(95%信頼区間[CI]:1.09~1.27)、35が1.69(同:1.51~1.89)、40が2.02(同:1.80~2.27)だった。同様の結果は、推定GFR値のすべてのサブグループで認められた。 また、同関連は併存症で補正後は減弱し、ハザード比はそれぞれ1.03(0.95~1.11)、1.28(1.14~1.44)、1.46(1.28~1.67)となった。BMI値と死亡との関連はJカーブを示し、BMI値25のリスクが最も低かった。 高心血管リスクコホート(平均追跡期間6年)とCKDコホート(同4年)では、BMI値上昇とGFR低下との関連は住民コホートより弱く、BMI値と死亡との関連はJカーブを示し、BMI値25~30のリスクが最も低かった。 全コホートにおいて、ウエスト囲やウエスト身長比の増加とGFR低下との関連は、BMI値上昇とGFR低下との関連と同様に認められた。一方、BMI値でみられたような死亡との関連はウエスト囲やウエスト身長比ではみられず、死亡リスク増大とウエスト囲やウエスト身長比の低下は関連がみられなかった。

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三日熱マラリアの再発予防にtafenoquine単回投与は有効か?/NEJM

 三日熱マラリア原虫(P.vivax)マラリアの患者に対し、tafenoquineの単回投与は、再発予防に関して、プリマキン14日間投与に対する非劣性は示されなかった。グルコース-6-リン酸脱水素酵素(G6PD)活性が正常値の患者において、ヘモグロビン値低下の有意差は認められなかった。ペルー・Peruana Cayetano Heredia大学のA. Llanos-Cuentas氏らが行った、第III相二重盲検ダブルダミー無作為化試験の結果で、著者は「tafenoquineはP.vivaxマラリアの根治治療(radical cure)に有効ではあるが、プリマキンに対する非劣性は示されなかった」とまとめている。tafenoquineの単回投与は、“根治治療”と称されるP.vivax血症と休眠体の消失により、再発予防と関連することが示されていた。NEJM誌2019年1月17日号掲載の報告。tafenoquine単回投与vs.プリマキン14日間投与 研究グループは、2015年4月30日~2016年11月4日に、ペルー、ブラジル、コロンビア、ベトナム、タイの病院または診療所7施設を通じて、P.vivax血症が確認された患者251例を対象に試験を行った。被験者は、G6PD活性が正常値、または中等度G6PD欠損症が認められた女性患者だった。 被験者を無作為に2対1の2群に分け、一方にはtafenoquine 300mg単回投与、もう一方にはプリマキン15mgを1日1回14日間投与した。被験者全員に、クロロキンを治療初日から3日間投与した。追跡期間は180日。 主要安全性評価項目は、プロトコールで規定したヘモグロビン値の低下(ベースラインから3.0g/dL超または30%以上の低下、または6.0g/dL未満への低下)とした。 主要有効性評価項目は、6ヵ月時点でP.vivax血症再発が認められないこととした。同評価は、本試験とtafenoquineとプリマキンを検討したその他の第III相試験を含むper-protocol集団で計画された患者レベルのメタ解析(治験実施計画書に適合した対象集団についての解析)において評価し、非劣性マージンは再発のオッズ比1.45(tafenoquine vs.プリマキン)とした。tafenoquine vs.プリマキンの再発オッズ比は1.81 プロトコール定義によるヘモグロビン値の低下が認められたのは、tafenoquine群166例中4例(2.4%、95%信頼区間[CI]:0.9~6.0)、プリマキン群85例中1例(1.2%、同:0.2~6.4)で、群間差は1.2ポイント(95%CI:-4.2~5.0)だった。 患者レベルのメタ解析の結果で、6ヵ月時点での無再発患者の割合は、tafenoquine群(426例)は67.0%(95%CI:61.0~72.3)、プリマキン群(214例)は72.8%(同:65.6~78.8)だった。tafenoquine vs.プリマキンの再発オッズ比は、1.81(95%CI:0.82~3.96)で、tafenoquineのプリマキンに対する非劣性は示されなかった。 なお著者は、本試験では中等度G6PD欠損症の適格患者が1例のみだったため、安全性の評価は限定的であると述べている。

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薬代をフードスタンプみたいにしたら継続服用するようになるかな?(解説:後藤信哉氏)-999

 米国は医薬分業が徹底していた。日本では皆保険制度の成立時には院内調剤のほうが多かった。米国の医療保険は「医療」コストを保証しても「薬剤」コストは別立てのことが多い。日本は院内調剤の伝統から薬剤費も健康保険の対象になっている。 米国の保険は費用後払いなので、受診すれば最初に安くない受診コストを100%患者が負担する。その後、処方箋を持って薬局に行って、またまた安くない処方薬を購入する。日本では医師の処方どおり長期服薬している人が普通だが、病気のうえにクリニックに受診して、さらに薬局に行き、いずれも出費となると薬局受診を脱落する人が多い可能性がある。低所得の人にフードスタンプが配られたことがあった。公の寄与は汚職温床になるのは万国共通である。フードスタンプの対象となったウォルマートは大きく成長した。 この研究では急性心筋梗塞にて入院した症例の退院後1年間において、クロピドグレル、またはチカグレロルと交換可能なvoucherを交付した群(つまり、薬が買える切符:月額130ドル、バカにならない金額だ)と非交付群の服薬順守率および臨床イベントの差異の有無をランダム化比較試験にて検証した。プラスグレルが標準治療となっている病院もあると想定されるが、プラスグレルにはvaucherは交付されなかった。公の介入が私経済に影響を与えることになった。 結構な金額の薬が無料でもらえるvoucherがあっても1年後の服薬順守率は80%台で、改善率は3.3%にすぎなかった。この研究の結果を見れば、米国では心筋梗塞後1年以内の抗血小板薬の服薬順守率に及ぼす薬代分のvoucherの効果は少ない。服薬順守を規定している社会的因子は経済だけではなさそうである。

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