三日熱マラリアの再発予防にtafenoquine単回投与は有効か?/NEJM

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 三日熱マラリア原虫(P.vivax)マラリアの患者に対し、tafenoquineの単回投与は、再発予防に関して、プリマキン14日間投与に対する非劣性は示されなかった。グルコース-6-リン酸脱水素酵素(G6PD)活性が正常値の患者において、ヘモグロビン値低下の有意差は認められなかった。ペルー・Peruana Cayetano Heredia大学のA. Llanos-Cuentas氏らが行った、第III相二重盲検ダブルダミー無作為化試験の結果で、著者は「tafenoquineはP.vivaxマラリアの根治治療(radical cure)に有効ではあるが、プリマキンに対する非劣性は示されなかった」とまとめている。tafenoquineの単回投与は、“根治治療”と称されるP.vivax血症と休眠体の消失により、再発予防と関連することが示されていた。NEJM誌2019年1月17日号掲載の報告。

tafenoquine単回投与vs.プリマキン14日間投与
 研究グループは、2015年4月30日~2016年11月4日に、ペルー、ブラジル、コロンビア、ベトナム、タイの病院または診療所7施設を通じて、P.vivax血症が確認された患者251例を対象に試験を行った。被験者は、G6PD活性が正常値、または中等度G6PD欠損症が認められた女性患者だった。

 被験者を無作為に2対1の2群に分け、一方にはtafenoquine 300mg単回投与、もう一方にはプリマキン15mgを1日1回14日間投与した。被験者全員に、クロロキンを治療初日から3日間投与した。追跡期間は180日。

 主要安全性評価項目は、プロトコールで規定したヘモグロビン値の低下(ベースラインから3.0g/dL超または30%以上の低下、または6.0g/dL未満への低下)とした。

 主要有効性評価項目は、6ヵ月時点でP.vivax血症再発が認められないこととした。同評価は、本試験とtafenoquineとプリマキンを検討したその他の第III相試験を含むper-protocol集団で計画された患者レベルのメタ解析(治験実施計画書に適合した対象集団についての解析)において評価し、非劣性マージンは再発のオッズ比1.45(tafenoquine vs.プリマキン)とした。

tafenoquine vs.プリマキンの再発オッズ比は1.81
 プロトコール定義によるヘモグロビン値の低下が認められたのは、tafenoquine群166例中4例(2.4%、95%信頼区間[CI]:0.9~6.0)、プリマキン群85例中1例(1.2%、同:0.2~6.4)で、群間差は1.2ポイント(95%CI:-4.2~5.0)だった。

 患者レベルのメタ解析の結果で、6ヵ月時点での無再発患者の割合は、tafenoquine群(426例)は67.0%(95%CI:61.0~72.3)、プリマキン群(214例)は72.8%(同:65.6~78.8)だった。tafenoquine vs.プリマキンの再発オッズ比は、1.81(95%CI:0.82~3.96)で、tafenoquineのプリマキンに対する非劣性は示されなかった。
 なお著者は、本試験では中等度G6PD欠損症の適格患者が1例のみだったため、安全性の評価は限定的であると述べている。

(医療ジャーナリスト 當麻 あづさ)

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