サイト内検索|page:232

検索結果 合計:5819件 表示位置:4621 - 4640

4621.

性別で異なる、睡眠障害とうつ病発症の関連:東京医大

 不眠症状、日中の眠気、短い睡眠時間、あるいは睡眠覚醒スケジュール後退などの睡眠関連障害は、うつ病のリスクファクターとなることが知られている。一般的に、うつ病は男性より女性に多いが、睡眠関連障害については必ずしも同様の性差が示されるわけではない。うつ病の発症過程における睡眠関連障害の影響には性差があると考えられるが、この問題に注目した研究はこれまでほとんどなかった。東京医科大学の守田 優子氏らは、睡眠関連障害を有する日本人若年成人のうつ病発症に及ぼす性差について検討を行った。その結果、睡眠関連障害がうつ病発症に及ぼす影響には性差が認められ、女性では睡眠覚醒スケジュール後退の影響が大きいことを報告した。結果を踏まえて著者らは「睡眠関連障害に起因するうつ症状の軽減・予防には性別に基づくアプローチが必要である」と指摘している。Chronobiology International誌2015年8月号の掲載報告。 研究グループは、上記の睡眠関連障害を有する日本人若年成人のうつ病発症率の性差を明らかにし、うつ病関連因子における性差について検討した。被験者2,502例(男女比は1,144対1,358、年齢範囲:19~25歳)を対象に、人口統計学的変数、睡眠関連変数(就寝時間、起床時間、睡眠潜時、入眠困難・睡眠維持困難頻度など不眠の諸症状、日中の眠気)、うつ病自己評価尺度(CES-D: Center for Epidemiologic Studies Depression)の12項目バージョンからなるwebアンケート調査を実施した。 主な結果は以下のとおり。・うつ病発症率における女性の優位性は、睡眠覚醒スケジュール後退という項目でのみ示された(χ2(1) : 15.44、p<0.001)。・男性においては、日中の眠気(オッズ比[OR] :2.39、95%信頼区間[CI]: 1.69~3.39、p<0.001)および入眠困難(同3.50、2.29~5.35、p<0.001)がうつ病と有意に関連していた。・女性においては、睡眠覚醒スケジュール後退(OR: 1.75、95%CI:1.28~2.39、p<0.001)、日中の眠気(同:2.13、1.60~2.85、p<0.001)、入眠困難(同:4.37、3.17~6.03、p<0.001)がうつ病と有意に関連していた。・以上の結果は、若い世代では睡眠覚醒スケジュール後退がうつ病発症に与える影響は女性で大きく、とくに夜型の生活スタイルである場合にうつ病になりやすいこと、そして、このことは女性特有の速く短い内因性のサーカディアンリズムに起因する可能性があることを示唆するものであった。・以上より、若年成人におけるうつ症状の軽減あるいは予防には、性別に基づいた睡眠関連障害治療アプローチが必要であることが示唆された。関連医療ニュース 2つの新規不眠症治療薬、効果の違いは 注意が必要な高齢者の昼寝 睡眠薬使用は自動車事故を増加させているのか

4622.

統合失調症再発予防、遠隔医療に改善の余地あり

 チェコ共和国・国立精神保健研究所のF. Spaniel氏らは、統合失調症患者に対する遠隔医療プログラムが入院回数を減らすかについて検討を行い、有効性は認められなかったことを報告した。著者らは「先行研究で、この予防的戦略の失敗は、精神科医と患者両者のアドヒアランス不良にあることが示唆されている。統合失調症の3次予防は大きな課題であり、患者と治療に当たる精神科医の両者のより積極的な参加の下、戦略を実施する必要がある」と指摘している。Journal of Psychiatric and Mental Health Nursing誌オンライン版2015年7月14日号の掲載報告。 研究グループが検討した遠隔医療プログラムは、統合失調症再発予防支援情報技術(ITAREPS:Information Technology Aided Relapse Prevention Programme in Schizophrenia)で、遠隔医療により統合失調症の週単位のモニタリングと治療を可能とするものである。同プログラムが入院回数を減らす効果があるのか、18ヵ月間にわたる多施設非盲検無作為化並行群間試験を行った。対象は、統合失調症または統合失調感情障害の外来患者で、プログラム介入群(74例)と対照群(72例)に無作為に割り付けて追跡した。介入群では、システムによって再発の前駆症状が通知された場合、治験責任医師が抗精神病薬の用量を増大した。 主な結果は以下のとおり。・intention to treat解析の結果、介入群と対照群間の無入院生存率の有意差はみられなかった(Kaplan-Meier法によるハザード比[HR]:1.21、95%信頼区間[CI]:0.56~2.61、p=0.6)。・多変量Cox比例ハザードモデルによる事後解析において、13の潜在的予測因子を除けば、ITAREPS関連変数のみが入院リスクを増大していることが示された(薬理学的介入のないアラート数のHR:1.38、p=0.042/ 患者のITAREPSアドヒアランス不良のHR:1.08、p=0.009)。・本研究では、精神科医のアドヒアランス不良が示されており、前駆症状の初期段階で薬理学的介入が欠如していたことが、再発リスクに影響したと考えられる。・今回および先行の遠隔医療プログラムITAREPS無作為化対照試験においても、統合失調症の再発予防における実質的な改善は、現状の臨床設定では困難であることが示唆された。・将来的な統合失調症の予防戦略には、従来の外来診療では検出不可能である潜在的な前駆症状の発生を捉えて、迅速に薬理学的介入を行うことが求められる。・ITAREPS試験では、再発予防遠隔医療システムと訪問看護サービスによるソリューションが、それらの要求に応えられる可能性が示唆された。関連医療ニュース 統合失調症の再発予防プログラムを日本人で検証:千葉大学 統合失調症患者の再発を予測することは可能か? 統合失調症の再発、コスト増加はどの程度  担当者へのご意見箱はこちら

4623.

双極性障害の自殺、どの程度わかっているのか

 双極性障害患者の自殺企図や自殺死には多くの要因が影響を及ぼしている。国際双極性障害学会(ISBD)では、こうした要因の存在やその影響度に関する文献をまとめた自殺に関するタスクフォース報告書を発表した。筆頭著者であるカナダ・トロント大学のAyal Schaffer氏らは、「研究の対象やデザインが不均一性であるため、これら要因の影響度を再検討し確定するさらなる研究が必要である。このことが最終的には、双極性障害患者のリスク層別化の改善につながる」と述べている。Australian & New Zealand Journal of Psychiatry誌オンライン版2015年7月14日号の掲載報告。 ISBDは、「双極性障害」と「自殺企図または自殺」をキーワードに1980年1月1日から2014年5月30日までに発表された論文を対象として、システマティックレビューを行った。双極性障害患者の自殺企図や自殺死に関連すると思われる要因について、すべての報告を調査した。要因を、(1)社会人口統計学的、(2)双極性障害の臨床的特徴、(3)併存疾患、(4)その他の臨床変数、の4つに分類し分析した。 主な結果は以下のとおり。・20の特異的要因が自殺企図や自殺死にどのように影響するかを調査した141件の研究を特定した。・要因については、それぞれのエビデンスのレベルや一致の程度にばらつきがあった。・その中で少なくとも1件の研究で、以下の要因について影響があることが認められた。性別、年齢、人種、婚姻状況、宗教、発症年齢、罹患期間、双極性障害のサブタイプ、初回エピソードの極性、現在/最近のエピソードの極性、優位極性、気分エピソードの特徴、精神病、精神疾患の併存、パーソナリティ特性、性的機能不全、自殺や気分障害の一親等家族歴、自殺企図歴、若年期のトラウマ、心理社会的要因。関連医療ニュース 双極性障害、退院後の自殺リスクが高いタイプは 双極性障害とうつ病で自殺リスクにどの程度の差があるか うつ病と双極性障害を見分けるポイントは  担当者へのご意見箱はこちら

4624.

統合失調症患者の家庭での暴力行為に関する調査:東京大学

 精神疾患患者の脱施設化を目指す日本において、家庭内暴力は重要な問題である。東京大学の蔭山 正子氏らは、統合失調症患者を対象に、家庭内暴力の割合や患者の性別、患者との関係性における違いを明らかにすべく、検討を行った。Asia-Pacific journal of public health誌オンライン版2015年7月16日号の報告。 研究グループは、精神障害者家族の世帯に質問状を配布し、回答を募った。 主な結果は以下のとおり。・350世帯から回答が得られ、302件のデータを分析した。・いずれかの家族に対し暴力行為が認められた割合は、生涯で60.9%、過去1年間で27.2%であった。・生涯で暴力を受けた対象を血縁関係ごとにみたところ、母親が51.0%と最も高く、続いて父親(47.0%)、妹(30.7%)、配偶者(23.8%)、弟(19.5%)、姉(18.2%)、兄(17.1%)の順であり、子供に対しては認められなかった。・妹は他の兄弟姉妹と比較し、被害に遭う傾向が高かった。・患者が男性の場合、父親や兄が被害に遭いやすい傾向が認められた。関連医療ニュース 日本人統合失調症、暴力行為の危険因子は:千葉大 統合失調症の社会参加に影響する症状は何か 統合失調症患者の自殺企図、家族でも気づかない:東邦大学  担当者へのご意見箱はこちら

4625.

不眠症併存患者に対する非薬物療法の有効性

 不眠症の認知行動療法(CBT-I)は、不眠障害に対する最も優れた非薬物的治療である。その有効性について、原発性不眠症についてはメタ解析による検討が行われているが、併存不眠症に関する検討はほとんど知られていなかった。米国・ボストン大学のJade Q Wu氏らは、併存不眠症に対するCBT-Iの有効性を明らかにするため、無作為化臨床試験37件のメタ解析を行った。その結果、認知行動療法により不眠症状および睡眠パラメータの改善が認められた。また、併存疾患として内科的疾患よりも精神疾患を有する例で、より大きな効果が得られることを報告した。JAMA Internal Medicine誌オンライン版2015年7月6日号の掲載報告。 研究グループは、 精神疾患や内科的疾患(またはその両方)に併存する不眠症に対するCBT-Iの有効性について、以下の評価を行った。(1)不眠症の寛解、(2)自己報告による睡眠効果、睡眠潜時、中途覚醒、総睡眠時間、主観的睡眠の質、(3)併存症状。2014年6月2日にPubMed、PsycINFO、Cochrane Libraryの系統的検索、および手動検索を実施した。検索に用いた用語は(1)CBT-I、CBT、認知行動療法(および類語)、行動療法((および類語]、行動睡眠医学、刺激制限療法、睡眠制限療法、弛緩療法、弛緩訓練、漸進的筋弛緩療法、逆説志向、のいずれか、および(2)不眠症、または睡眠障害とした。 試験の選択基準は、1つ以上のCBT-I群を含む無作為化臨床試験で、不眠症および併存症を有する成人患者を対象としているものとした。3人の研究者がそれぞれスクリーニングを行い、コンセンサスの得られた試験37件を最終解析の対象とした。データは2人の研究者が独立して抽出し、ランダム効果モデルを用いて統合した。試験の質はコクランリスクバイアス評価ツールを用いて2人の研究者が独立して評価した。主要アウトカムは睡眠と併存症の臨床的アウトカムとし、睡眠日誌および他の自己報告記録により導き出した。 主な結果は以下のとおり。・治療後の評価において、CBT-Iを受けた患者の不眠症の寛解率は36.0%であったが、対照群あるいは比較治療群では16.9%であった (統合オッズ比:3.28、95%信頼区間[CI]:2.30~4.68、p<0.001)。・治療前および治療後で調整したエフェクトサイズは、総睡眠時間を除くほとんどの睡眠パラメータにおいて中~大であった(睡眠効果:Hedges g 0.91[95%CI:0.74~1.08]、睡眠潜時:Hedges g 0.80[同:0.60~1.00]、中途覚醒:Hedges g=0.68、睡眠の質:Hedges g 0.84、すべてのp<0.001)。・併存症アウトカムのエフェクトサイズは小さい傾向にあった(Hedges g 0.39[95%CI:0.60~0.98]、p<0.001)。・症状の改善は内科的疾患患者より精神疾患患者のほうが大きかった(Hedges g 0.20[95%CI:0.09~0.30]、χ2 検定の交互作用=12.30、p<0.001)。 以上のように、不眠症に対する認知行動療法は、併存不眠症を有する患者の不眠症状および睡眠パラメータの改善に有効であった。併存症アウトカムにおいては小~中程度のポジティブな効果が認められ、精神疾患に伴う不眠症の場合のほうが内科的疾患に伴う不眠症に比べて効果が大きかった。エビデンスの質を高めるためには、さらに綿密にデザインされた、より大規模な研究が必要である。関連医療ニュース 注意が必要な高齢者の昼寝 長期ベンゾジアゼピン使用は認知症発症に影響するか ベンゾジアゼピン系薬の中止戦略、ベストな方法は  担当者へのご意見箱はこちら

4626.

抗認知症薬の脳萎縮予防効果を確認:藤田保健衛生大

 これまで抗認知症薬が軽度認知障害(MCI)やアルツハイマー病患者の脳萎縮を予防するという決定的なエビデンスはなかったが、藤田保健衛生大学の岸 太郎氏らによる無作為化プラセボ対照試験のメタ解析の結果、抗認知症薬はプラセボに比べ優れた脳萎縮予防効果を発揮することが示唆された。International Journal of Neuropsychopharmacology誌オンライン版2015年7月19日号の掲載報告。 研究グループは、PubMed、Cochrane LibraryおよびPsycINFOを用い、2015年5月16日までに発表されたMCIまたはアルツハイマー病患者を対象とする抗認知症薬の二重盲検無作為化プラセボ対照臨床試験の論文を検索した。主要評価項目はMRI測定による年換算された全脳容積変化率(%TBV/年)、海馬容積変化率(%HV/年)および脳室容積変化率(%VV/年)で、標準化平均差(SMD)および95%信頼区間(CI)を算出した。 結果は以下のとおり。・メタ解析に組み込まれたのは、MCI を対象とした試験4件(1,327例)、アルツハイマー病3件(381例)の、計7件(1,708例)の無作為化プラセボ対照臨床試験であった。・抗認知症薬の内訳は、ドネペジル3件(MCI 2件、アルツハイマー病1件)、ガランタミン1件(MCI)、メマンチン2件(アルツハイマー病)、リバスチグミン1件(MCI)であった。・統合解析の結果、抗認知症薬はプラセボと比較して、有意に全脳容積の減少が少なく(%TBV/年のSMD=-0.21、95%CI:-0.37~-0.04、p=0.01、4試験、624例)、脳室容積の増加が少なかったが(%VV/年のSMD=-0.79、95%CI:-1.40~-0.19、p=0.01、3試験、851例)、海馬容積の変化(%HV/年)について有意差は認められなかった。・個々の抗認知症薬については、プラセボと比較してドネペジルで有意な脳萎縮予防効果が認められた(全脳容積変化率 %TBV/年のSMD=-0.43、95%CI:-0.74~-0.12、p=0.007、1試験、164例;脳室容積 %VV/年のSMD=-0.51、95%CI:-0.73~-0.29、p<0.00001、2試験、338例)。・リバスチグミンも脳室容積の変化に関してはプラセボより優れていた(%VV/年のSMD=-1.33、95%CI:-1.52~-1.14、p<0.00001)。関連医療ニュース レビー小体型認知症、認知機能と脳萎縮の関連:大阪市立大学 抗認知症薬の神経新生促進メカニズムに迫る:大阪大学 統合失調症、脳容積とIQの関連  担当者へのご意見箱はこちら

4627.

抗精神病薬の適応外処方、年代別の傾向を調査

 成人、小児および高齢者における抗精神病薬の適応外処方について、フランス・リール第1大学のLouise Carton氏らはシステマティックレビューにて調査を行った。その結果、近年、適応外処方は広く行われており、その処方内容は患者の年齢層により異なること、使用理由としては治療に行き詰まった場合や承認薬がほとんどない特異的疾患におけるケースが多いことを明らかにした。一方で、その他の適応外処方は軽度な症状に対する処方を一時的に反映しているだけで、著者らは「安全性に対する懸念が生じる可能性がある」と指摘している。Current Pharmaceutical Design誌2015年7月号の掲載報告。 レビューは、PubMed、ScienceDirect databasesを介して、「適応外」+(「抗精神病薬」または「神経遮断薬」)をキーワードに論文検索が行われた。検索対象期間は2000年1月~2015年1月とし、英語で書かれた薬剤疫学的な研究のみを適格とした。 主な結果は以下のとおり。・77本の適格論文が特定された。・成人において、適応外処方(OLP)は、すべての抗精神病薬処方の40~75%を占めていた。・OLP処方における主な症状は、気分障害、不安症、不眠症、興奮であった。・クエチアピンは、とくに不安と不眠症に対して最も頻度が高いOLPであった。・小児において、OLPはすべての抗精神病薬処方の36~93.2%にわたっていた。・主に使用されていたのはリスペリドンとアリピプラゾールで、注意欠如・多動症、不安または気分障害に処方されていた。・高齢者において、OLPはすべての抗精神病薬処方の22~86%を占めていた。・抗精神病薬OLPは、とくに興奮に対する頻度が高かった。しかしながら、このOLPは最近、減少していることが確認された。関連医療ニュース 若年者への抗精神病薬使用、93%は適応外処方 非定型抗精神病薬、小児への適応外使用の現状 アルツハイマー病、46.8%で不適切な薬剤が処方  担当者へのご意見箱はこちら

4628.

統合失調症治療、洞察力向上へのサポートが重要

 統合失調症患者は、将来の出来事の現象学的特徴を思い描いたり(エピソード洞察の構成要素)、予定した行動を実行する(展望記憶の構成要素)というような、特定の未来に向けた思考や行動への関与が困難である。しかし、エピソード洞察を用いて未来に向けた行動を適切に導くことに障害があるのかどうかについても不明なままであった。オーストラリア・クイーンズランド大学のAmanda D. Lyons氏らは、統合失調症とエピソード洞察について検討を行った。British Journal of Clinical Psychology誌オンライン版2015年7月14日号の掲載報告。 研究グループは、統合失調症患者群と非臨床群(対照)の行動評価を行い、エピソード洞察を評価する厳密な基準を満たしているかを調べた。評価では、研究者らの洞察力の機能的応用への着目に合わせて、被験者に対して問題を同定し、自己解決して、将来に向けた意図を適切に実行することを要求した。 主な結果は以下のとおり。・対照と比較して統合失調症患者は、問題を後で解決させられることができるアイテムを自発的に得る傾向が低かった。また、これらのアイテムを用いて問題を解決する傾向もまた低かった。・群間およびタスク間で相互作用はみられず、これら2つの洞察力の構成要素が同程度に混乱を来していることが示された。・対照群ではみられなかったが、臨床群において、アイテム取得とアイテム使用は全般的な認知機能の能力と相関していた。・臨床的変数との有意な関連は認められなかった。・エピソード洞察を機能的な方法で適用する能力は、統合失調症では損なわれており、幅広い認知機能障害の少なくとも一部分を反映するものと思われた。今後の検討において、これらの問題をどのように修正するかだけでなく、日常生活におけるこれらの問題の関連についても明らかにする必要である。 本検討における医療者にとってのポイントは以下が挙げられる。・統合失調症患者はエピソード洞察が困難であり、その問題は、行動に先立って洞察する能力に及んでいるように思われる。・未来の予定行動は、ルーチンおよび適応計画の中心を成すため、エピソード洞察における問題は、機能的困難に関連し、結果として統合失調症患者が経験するさまざまな機能的困難につながると思われる。・今後の研究において、エピソード洞察が低下した人への介入が可能かどうかを明らかにする必要である。・介入は、治療的ツールを含むことが考えられる。たとえば、洞察力を伴う行動の実行を支援したり促すようなサポート、あるいは認知訓練プログラムを用いて洞察力を働かせる能力や傾向の改善を働きかけるものなどである。関連医療ニュース 統合失調症への支持療法と標準的ケア、その差は 第1世代と第2世代抗精神病薬、認知機能への影響の違いは 統合失調症へのアリピプラゾール+リハビリ、認知機能に相乗効果:奈良県立医大  担当者へのご意見箱はこちら

4629.

注意が必要な高齢者の昼寝

 睡眠障害は、高齢者で多く見られ、とくに認知症リスクのより高い高齢者に多く認められる。しかし、これまでに、日中の睡眠における臨床的、医療的および神経心理学的な相関は検討されてこなかった。オーストラリア・シドニー大学のNathan Cross氏らは、アクチグラフィーを使用し、高齢者(とくに認知症リスクを有する高齢者)における昼寝の特徴や効果を調査した。Journal of sleep research誌オンライン版2015年6月21日号の報告。 対象は、認知症リスクを有する包括的医療、精神・神経生理学的評価を受けた高齢者133人(平均年齢:65.5歳、SD:8.4歳)。昼寝の睡眠習慣を測定するために、アクチグラフィーと睡眠日誌を使用した。主な結果は以下のとおり。・アクチグラフィーより、昼寝の睡眠習慣は83.5%(111/133人)の高齢者で認められた。しかし、持続時間や時間帯はまちまちであった。・昼寝をする高齢者は、医療負担、BMIが有意に高く、軽度認知障害(MCI)のリスクが有意に高かった。・より長く、より頻繁な昼寝は、認知機能の低さや抑うつ症状レベルの高さと関連していた。また、昼寝の時間帯は、夜間の睡眠の質(入眠後の、睡眠潜時や覚醒)と関連していた。 結果を踏まえ、著者らは「本研究では、認知症リスクを有する高齢者にフォーカスして調査を行ったが、昼寝は、うつや認知機能といった根底にある神経生物学的変化と関連していた。このことから、高齢者の精神・認知機能の転帰との関連を解明するためにも、昼寝の特徴をより定期的に観察する必要がある」とまとめている。関連医療ニュース 長期ベンゾジアゼピンの使用は認知症発症と関係するか 認知症の日中の眠気、レビー小体型でより多い 認知症の不眠にはメラトニンが有用  担当者へのご意見箱はこちら

4630.

妊娠初期のSSRI曝露、胎児への影響は

 妊娠初期の選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)曝露と先天性心欠損との関係を示すエビデンスにより、ベネフィットとリスクを慎重に勘案するとの推奨がなされている。妊娠初期のSSRI曝露が、胎児における特定の先天性心欠損(CHD)あるいは先天性奇形(CA)に関連しているか否かを、英国・アルスター大学のAnthony Wemakor氏らが検討した。その結果、妊娠第1期のSSRI曝露はCHD全般と関連しており、とくにファロー四徴症やエプスタイン奇形といった重篤なCHDのほか、肛門・直腸閉鎖/狭窄、腹壁破裂、内反足などのCAとも有意に関連することを報告した。European Journal of Epidemiology誌オンライン版2015年7月7日号の掲載報告。 研究グループは、妊娠第1期のSSRIへの曝露と、それに関連して文献的(指摘)に認められている特定のCHDや他のCAとの関係の特異性を明らかにする検討を行った。1995~2009年の210万例の出産(生児出産、妊娠20週後の胎児死亡、胎児奇形を理由とする妊娠停止を含む)をカバーする12のEUROCAT CA登録において、奇形児の住民ベース症例対照研究を実施した。特異的CHDを有する新生児/胎児(1万2,876例)および非CHDの先天異常を有する新生児/胎児(1万3,024例)を、対照(1万7,083例)と比較した。対照は、文献的にSSRIとの関係がないと判断されたCAとした。 主な結果は以下のとおり。・妊娠第1期のSSRI曝露は、CHD全般と関連していた(レジストリ調整OR:1.41、95%信頼区間[CI]:1.07~1.86、フルオキセチン調整OR:1.43、95%CI:0.85~2.40、パロキセチン調整OR:1.53、95%CI:0.91~2.58)。・また、重篤なCHD(調整OR:1.56、95%CI:1.02~2.39)、特にファロー四徴症(同:3.16、1.52~6.58)およびエプスタイン奇形(同8.23、2.92~23.16)との関連性が認められた。・SSRI曝露との有意な関連は、肛門・直腸閉鎖/狭窄(調整OR:2.46、95%CI:1.06~5.68)、腹壁破裂(同:2.42、1.10~5.29)、腎異形成(同:3.01、1.61~5.61)、内反足(同:2.41、1.59~3.65)においても認められた。・これらのデータは、SSRIが一部の奇形に対し特定の催奇形性を有することを支持するものであった。ただし、本データでは適応症あるいは関連因子による交絡を除外できていなかった。関連医療ニュース 妊娠初期のうつ・不安へどう対処する 抗うつ薬と妊娠中絶との関連は なぜSSRIの投与量は増えてしまうのか  担当者へのご意見箱はこちら

4631.

ベンゾジアゼピン系薬の中止戦略、ベストな方法は

 ベンゾジアゼピン系薬およびZ薬(ゾピクロン、ゾルピデム、ゼレプロン)の長期使用例における投与中止戦略について、カナダ・ダルハウジー大学のAndre S. Pollmann氏らはscoping reviewを行って検討した。その結果、多様な戦略が試みられており、その1つに漸減があったがその方法も多様であり、「現時点では複数の方法を組み合わせて処方中止に持ち込むことが妥当である」と述べている。鎮静薬の長期使用が広く行われているが、これは転倒、認知障害、鎮静状態などの有害事象と有意に関連する。投与中止に伴いしばしば離脱症状が出現するなど、依存症の発現は重大な問題となりうることが指摘されていた。BMC Pharmacology Toxicology誌2015年7月4日号の掲載報告。 研究グループは、地域在住成人のベンゾジアゼピン系薬およびZ薬長期使用に対する投与中止戦略について、scoping reviewにより文献の位置付けと特徴を明らかにして今後の研究の可能性を探った。PubMed、Cochrane Central Register of Controlled Trials、EMBASE、PsycINFO、CINAHL、TRIP、JBI Ovid のデータベースを用いて文献検索を行い、grey literatureについても調査を行った。選択文献は、地域在住成人におけるベンゾジアゼピン系薬あるいはZ薬の投与中止方法について言及しているものとした。 主な結果は以下のとおり。・重複を除外した後の文献2,797件について適格性を検証した。これらのうち367件が全文評価の対象となり、最終的に139件がレビューの対象となった。・74件(53%)がオリジナル研究で、その大半は無作為化対照試験であり( 52件[37%])、58件(42%)がnarrative review、7件(5%)がガイドラインであった。・オリジナル研究の中では、薬理学的戦略が最も多い介入研究であった( 42件[57%])、その他の投与中止戦略として、心理療法、(10件[14%])、混合介入(12件[16%])、その他(10件[14%])が採用されていた。・多くは行動変容介入が併用されており、その中には能力付与による可能化(enablement)(56件[76%])、教育(36件[47%])、訓練(29件[39%])などが含まれていた。・多くの研究、レビュー、ガイドラインに漸減という戦略が含まれていたが、その方法は多様であった。関連医療ニュース 長期ベンゾジアゼピンの使用は認知症発症と関係するか 抗精神病薬の単剤化は望ましいが、難しい メラトニン使用でベンゾジアゼピンを簡単に中止できるのか  担当者へのご意見箱はこちら

4632.

ドネペジルの効果が持続する期間は?:国内長期大規模研究

 これまで、アルツハイマー型認知症(AD)に関する研究は、長期的な大規模研究が非常に少なく、既存試験は通常、対象者数わずか数百例程度で実施されている。そのため、認知症機能評価別病期分類(FAST)により評価した、日常生活動作(ADL)の変化に関する詳細な調査はない。順天堂大学の新井 平伊氏らは、現在進行中のADに対するドネペジル塩酸塩の長期大規模観察研究(J-GOLD試験)の中間結果を発表した。著者らは「本研究は、日本におけるAD患者を対象とした最大規模の前向き研究であり、日常診療の実態を示す重要な研究である」としている。Psychogeriatrics誌オンライン版2015年6月26日号の報告。ドネペジルの効果で認知機能が有意に改善した期間 本研究は、AD患者におけるドネペジル長期投与による疾患状態の変化と安全性を評価することを目的とした。中間結果は、最大24ヵ月の収集されたデータより集計された。有効性は、FASTと認知機能検査(MMSEまたは改訂長谷川式簡易知能評価スケール)を用い評価した。 ドネペジル長期投与によるAD患者における疾患状態の変化と安全性を評価した主な結果は以下のとおり。・ドネペジル投与開始時(ベースライン)と比較してFASTステージが改善または維持されていた患者の割合は、6ヵ月時点で91.1%、12ヵ月時点で83.0%、18ヵ月時点で79.5%、24ヵ月時点で74.8%であった。・ドネペジル投与24ヵ月時点でのFASTの改善や維持または増悪に影響を与える要因を調査するため、多変量ロジスティック回帰分析を実施した結果、「認知症高齢者の日常生活における自立レベル」と「罹病期間」が同定された。・認知機能は、ベースラインと比較して、12週、6ヵ月時点で有意に改善し、12、18ヵ月時点ではベースラインレベルを維持していたが、24ヵ月時点では有意に低下していた。関連医療ニュース 認知症治療、薬物療法にどの程度期待してよいのか アルツハイマー病への薬物治療は平均余命の延長に寄与しているのか:東北大学 抗認知症薬4剤のメタ解析結果:AChE阻害薬は、重症認知症に対し有用か  担当者へのご意見箱はこちら

4633.

日本人治療抵抗性うつ病患者へのCBT併用試験とは:FLATT Project

 うつ病は、QOLへの影響が最も大きい消耗性疾患の1つであるが、うつ病患者のうち、適切な抗うつ薬治療により寛解を達成できるのは半分以下である。うつ病治療における、その他の有望な治療オプションに認知行動療法(CBT)がある。しかし、CBTの実施には、経験豊富なセラピストや多くの施行時間を要するため、普及は容易ではない。国立精神・神経医療センターの渡辺 範雄氏らは、薬物療法のみで反応不十分なうつ病患者に対し、抗うつ薬切り替えと同時にスマートフォンを用いたCBTプログラムを併用した際の有効性を検討するための研究(FLATT Project)を開始した。Trials誌2015年7月7日号の報告。 主な研究デザインは以下のとおり。・2014年9月より、多施設無作為化試験を実施。・スマートフォンを用いたCBTプログラムは、うつ病のための「こころアプリ」という名で開発され、その実行可能性は、先行のオープン試験で確認されている。・プログラムは、イントロダクション、6つのセッション、エピローグから構成され、患者が自身で9週間以内に完了できるよう設計されている。・対象患者は、DSM-5でうつ病と診断され、4週間以上の適切な抗うつ薬治療を行ったが無反応または部分反応であった164例。「こころアプリ」を抗うつ薬切り替えに併用した群(アプリ併用群)と切り替えのみを行った群(切り替え群)に割り付ける。・切り替え群では、9週間後に「こころアプリ」の全コンポーネントを受け取る。・主要評価項目は、評価者盲検にて電話評価で行う、9週間(第0、1、5、9週)を通じたPatient Health Questinnaire-9 (PHQ-9)の合計スコアの変化とした。・副次評価項目は、Beck Depression Inventory-IIの合計スコアの変化、Frequency, Intensity, and Burden of Side Effects Ratings (FIBSER)で評価した副作用の変化、および治療満足度とした。関連医療ニュース うつ病治療、行動療法の意義はどの程度か:京都大学 抑うつ症状改善に“手紙による介入”は効果的か?:京都大学で試験開始 これからのうつ病治療はWebベース介入で変わるのか  担当者へのご意見箱はこちら

4634.

統合失調症患者の脳ゲノムを解析:新潟大学

 細胞ゲノム変異と染色体異常は脳疾患の神経病理と関係している。新潟大学の坂井 美和子氏らは、統合失調症患者の脳ゲノムDNAを用いて遺伝子量変化を分析し、細胞ゲノム不安定性と統合失調症との関連について検討した。その結果、疾患に関連する遺伝子コピー数多型(CNV)の候補領域を同定したことを報告した。Molecular Cytogenetics誌オンライン版2015年7月1日号の掲載報告。 統合失調症患者死後脳48例および非精神疾患罹患者死後脳48例の線条体からDNAを抽出し、2色法マイクロアレイ分析を用いて相対的DNA量の変化を認めるCNV候補領域を検索した。さらに、シグナル強度や変化の大きなCNV候補領域を選択しPCRで検証した。 主な結果は以下のとおり。・100万個のプローブで、CNV候補領域を85領域検出した。・このうち26領域は、アジア人集団でみられる一般的なCNVと一致しておらず、統合失調症もしくは他の精神疾患と関連がある遺伝子(ANTXRL、CHST9、DNM3、NDST3、SDK1、STRC、SKYなど)が含まれていた。・このCNV候補領域の大部分は、統計学的にリスク因子である可能性が高いことが示されたが、遺伝子量のシグナル強度の差は1.5倍未満であった。・CNV候補領域10領域を選択し定量的PCR法にて解析した結果、2つの遺伝子座(1p36.21、1p13.3)で遺伝子量の消失、他の2つの遺伝子座(11p15.4、13p21.1)でコピー数配列の全体的な変化が確認された。・しかし、これらの遺伝子座は、他の脳領域においても同じ体細胞CNVパターンを示した。関連医療ニュース 統合失調症の病因に関連する新たな候補遺伝子を示唆:名古屋大学 統合失調症の慢性化に関連する遺伝子か 統合失調症の発症に、大きく関与する遺伝子変異を特定  担当者へのご意見箱はこちら

4635.

抗うつ薬とNSAIDs併用、頭蓋内出血リスク1.6倍/BMJ

 抗うつ薬と非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の併用開始30日間において、頭蓋内出血リスクの増大が認められることを、韓国・医薬品安全・リスクマネジメント研究所(Institute of Drug Safety and Risk Management)のJu-Young Shin氏らが、2009~2013年の韓国健康保険データを後ろ向きに分析し報告した。NSAIDs非併用群と比較して1.6倍高かったという。BMJ誌オンライン版2015年7月14日号掲載の報告。5年間の韓国健康保険データを後ろ向きに分析 検討は、傾向スコア適合コホート研究にて行われた。2009年1月1日~2013年12月31日の韓国健康保険データベースから、前年に抗うつ薬処方歴がなく、同じく前年に脳血管障害の診断歴のない初回抗うつ薬投与患者を対象とし、NSADs併用開始後30日以内の頭蓋内出血による入院を調べた。 適合Cox回帰モデルを用いて、傾向スコアで1対1に適合後、抗うつ薬治療患者の頭蓋内出血リスクについて、NSAIDs併用 vs.非併用を比較した。抗うつ薬のクラスによる有意なリスクの差はみられず 傾向スコア評価・適合後、分析コホートには414万5,226例が組み込まれた。 結果、全試験期間中の30日頭蓋内出血リスクは、NSAIDs非併用群よりも併用群が有意に高率であった(補正後ハザード比:1.6、95%信頼区間:1.32~1.85、p<0.001)。 同リスクについて、各クラスの抗うつ薬についてそれ以外の抗うつ薬群と比較し検討したが、統計的に有意な差はみられなかった。

4637.

抗精神病薬の治療域、若年者と高齢者の差はどの程度か

 高齢統合失調症(LLS)患者は抗精神病薬による有害反応の影響を受けやすく、治療ガイドラインでは抗精神病薬の低用量を推奨している。しかし、LLS患者における最適な投与量、それに関連するD2/3R占有率については研究がほとんど進んでいなかった。カナダ・Centre for Addiction and Mental HealthのGraff-Guerrero A氏らは、LLS患者における抗精神病薬減量後のドパミンD2/3受容体(D2/3R)占有率の変化と臨床効果、血中プロラクチンおよび抗精神病薬濃度などを評価した。その結果、臨床的安定と関連するD2/3R占有率の最低値は50%で、D2/3R占有率が60%を超えると錐体外路症状(EPS)が起こりやすいことを明らかにした。JAMA Psychiatry誌オンライン版2015年7月1日号の掲載報告。 研究グループは、LLS患者において抗精神病薬を減量した際の線条体ドパミンD2/3受容体占有率への影響、臨床的特徴、血中薬物動態の評価を目的に、非盲検単群前向き試験を行った。対象は大学附属の3次医療センターの外来診療患者で、追跡期間は3~6ヵ月(2007年1月10日~2013年10月21日)とした。被験者は臨床的安定が保たれているLLSの外来患者35例(年齢50歳以上で、オランザピンあるいはリスペリドンの単剤療法を6~12ヵ月間同量投与)で、追跡は2013年10月21日に完了し、2014年10月22日~2015年2月2日に解析を行った。 ベースライン時から最大40%漸減し、減量前後(減量後は最低3ヵ月経過)にC11標識ラクロプライドを用いたPET画像診断、臨床効果の測定、血中薬物動態測定を実施した。主要評価項目は、抗精神病薬による線条体ドパミンD2/3Rの占有率、臨床効果(陽性・陰性症状評価尺度、簡易精神症状評価尺度、Targeted Inventory on Problems in Schizophrenia、Simpson-Angus Scale、Barnesの薬原性アカシジア評価尺度、Udvalg for Kliniske Undersogelser Side Effect Rating Scale)、血中薬物動態(プロラクチンおよび抗精神病薬の血中濃度)を評価した。 主な結果は以下のとおり。・減量後、全サンプルのドパミンD2/3R占有率は、平均6.2(SD 8.2)%減少した(70[12]%から64 [12]%へ、p<0.001)。・臨床的安定と関連するD2/3R占有率の最低値は50%であった。・D2/3R占有率が60%を超えるとEPSが起こりやすかった。・ベースライン時にEPSを認めた例の90.5%(21例中19例)、減量後にEPSを認めた例の76.9%(13例中10例)で、線条D2/3R占有率が60%を超えていた。・臨床的悪化を認める患者(5例)は臨床的安定を維持している患者( 29例)に比べ、ベースライン時のD2/3R占有率が低かった(58[15]% vs.72[10]%、p=0 .03)。・減量後、Targeted Inventory on Problems in Schizophreniaのスコアが上昇し(p=0.046)、陽性・陰性症状評価尺度(p=0.02)、簡易精神症状評価尺度(p=0.03)、Simpson-Angus Scale(p<0.001)、Barnesの薬原性アカシジア評価尺度(p=0.03)、Udvalg for Kliniske Undersogelser Side Effect Rating Scale(p<0.001)のスコア、プロラクチン(p<0.001)、抗精神病薬の血中濃度(オランザピン:p<0 .001、リスペリドン+metabolite 9-hydroxyrisperidone:p=0.02)のすべてにおいて低下を認めた。  結果を踏まえて、著者らは「LLS患者の抗精神病薬の治療域は50~60%であり、これまでに報告されていた若年者の65~80%よりも低いことが示された」と述べている。関連医療ニュース 抗精神病薬の単剤化は望ましいが、難しい 高齢統合失調症、遅発性ジスキネジアのリスク低 統合失調症のD2/3占有率治療域、高齢者は若年者よりも低値:慶應義塾大学  担当者へのご意見箱はこちら

4638.

抗精神病薬誘発性高プロラクチン血症、乳がんリスクとの関連は

 最近のメタ解析で、統合失調症女性患者では一般集団と比べ乳がんが多いことが示され(エフェクトサイズ=1.25、p<0.05)、実験および疫学データの蓄積により、乳がん発症におけるプロラクチン(PRL)の影響について、研究者らに注意が促されていた。ベルギーのルーヴェン・カトリック大学精神科医療センターのM. De Hert氏らは、統合失調症女性患者における抗精神病薬誘発性の高プロラクチン血症(HPRL)と、乳がんリスクとの関連について批判的レビューを行った。その結果、プロラクチンが乳がんの発症に関連するという明確なエビデンスは示されなかったことを報告した。Acta Psychiatrica Scandinavica誌オンライン版2015年6月26日号の掲載報告。プロラクチン以外の乳がんリスクファクターが個々の症例により大きく関連している可能性 検討は、MEDLINE データベースを用い、英語で公表された臨床試験について文献検索(1950年から2015年1月まで)を行い、統合失調症女性における乳がんリスク(ファクター)と、HPRLおよび抗精神病薬治療との関連に関わる現在の認識に関するデータを特定、統合した。 高プロラクチン血症と乳がんリスクとの関連についてレビューした主な結果は以下のとおり。・乳がん発症におけるプロラクチンの関与を支持するエビデンスが増えているが、ヒトにおけるプロスペクティブ研究の結果は限定的、あいまい、そして相関的(リスク比の範囲、閉経前女性:0.70~1.9、閉経後女性:0.76~2.03)なデータが混在していた。・さらに、局所のオートクリン/パラクリンPRL loopの増幅または過剰発現が腫瘍形成においてより重要なメカニズムであるにもかかわらず、これらの研究では乳房上皮におけるプロラクチンの局所産生が考慮されていなかった。・今のところ、抗精神病薬が乳房悪性腫瘍および死亡リスクを増加させうるという決定的なエビデンスについても得られていない。・未経産、肥満、糖尿病および不健康な生活習慣(アルコール依存、喫煙、低い身体活動性)といったプロラクチン以外の乳がんリスクファクターが、統合失調症女性における個々の乳がん症例により大きく関連している可能性があった。関連医療ニュース プロラクチン上昇リスクの低い第二世代抗精神病薬はどれか 抗精神病薬による高プロラクチン血症に関するレビュー 統合失調症の自殺にプロラクチンは関連するのか

4639.

長期ベンゾジアゼピン使用は認知症発症に影響するか

 これまでの観察研究では、ベンゾジアゼピンの使用と認知症リスク増加との関連が報告されている。しかし、研究方法に限界があり、本当に関連しているかどうかは不明のままである。スイス・バーゼル大学のPatrick Imfeld氏らは、ベンゾジアゼピン使用と認知症発症リスクとの関連を、症例対照分析により検証した。Drug safety誌オンライン版2015年6月30日号の報告。 英国の臨床診療研究データリンク(CPRD)に基づく症例対照分析。1998~2013年にアルツハイマー病(AD)または血管性認知症(VaD)と新たに診断された65歳以上の患者2万6,459例を同定し、年齢、性別、追跡期間、一般診療情報、記録年数を1対1でマッチさせた非認知症者をコントロール群とした。調整オッズ比(aORs)は、以前のベンゾジアゼピン使用(投与期間、種類による層別化)とADまたはVaDの発症との関連について、95%信頼区間(CIs)を用いて算出した。 主な結果は以下のとおり。・AD診断前1年以内にベンゾジアゼピン使用を開始した者におけるAD発症のaORは、2.20(95%CI:1.91~2.53)であったが、診断前2~3年以内に開始した者では、無関係であった(aOR:0.99、95%CI:0.84~1.17)。・VaD診断前1年以内にベンゾジアゼピン使用を開始した者におけるVaD発症のaORは、3.30(95%CI:2.78~3.92)であったが、診断前3~4年以内に開始した者では、ほぼ無関係であった(aOR:1.16、95%CI:0.96~1.40)。・前駆期におけるベンゾジアゼピン使用開始を考慮しても、ベンゾジアゼピンの長期使用は、AD(aOR:0.69、95%CI:0.57~0.85)またはVaD(aOR:1.11、95%CI:0.85~1.45)発症リスク増加との関連は認められなかった。関連医療ニュース メラトニン使用でベンゾジアゼピンを簡単に中止できるのか ベンゾジアゼピン処方、長時間型は大幅に減少 長期抗コリン薬使用、認知症リスク増加が明らかに  担当者へのご意見箱はこちら

4640.

抗精神病薬の単剤化は望ましいが、難しい

 統合失調症治療において、抗精神病薬の多剤併用を支持するエビデンスはほとんどなく、また診療ガイドラインでこれを推奨していないにもかかわらず、広く普及したままである。米国・サウスフロリダ大学のRobert J Constantine氏らは、2種類の抗精神病薬による治療で安定している患者を対象に、1種類の抗精神病薬への切り替え効果を検討するため、無作為化比較試験を行った。Schizophrenia research誌2015年8月号の報告。 7つの地域精神保健センターからエントリーした、2種類の抗精神病薬での併用治療により安定している成人統合失調症外来患者104例を対象に、多剤併用療法を継続する群(多剤継続群)と抗精神病薬の単剤療法に切り替える群(単剤切り替え群)に無作為に割り付けた。60日ごとに症状と副作用の評価を行い、1年間追跡した(合計7回評価)。評価項目は、症状(PANSS、CGI)と副作用(EPS、代謝関連、その他)の時間経過における違いとし、各群への割り当てと時間を関数として、ITT分析を用いて評価した。 主な結果は以下のとおり。・単剤切り替え群は、多剤継続群と比較し、症状の増加がより大きかった。・これらの違いは、試験開始6ヵ月目に出現した。・試験期間1年間における全原因中止率は、単剤切り替え群(42%)のほうが、多剤継続群(13%)と比較して高かった(p<0.01)。・副作用に関しては、多剤継続群においてSimpson Angus合計スコアが単剤切り替え群と比べて大幅に減少した以外では、いずれの時点においても単剤切り替え群と比較して差は認められなかった。 結果を踏まえ、著者らは「2種類の抗精神病薬で安定している慢性期統合失調症患者に対する単剤療法への切り替えには、注意が必要である。多剤併用の中止にあたっては、多剤併用療法に移行する前に単剤療法で効果不十分な患者を対象とした、エビデンスに基づく治療(たとえばクロザピンや持効性注射剤など)の適切な試験が行われるべきである」とまとめている。関連医療ニュース 難治例へのクロザピン vs 多剤併用 急性期統合失調症、2剤目は併用か 切り換えか:順天堂大学 抗精神病薬の変更は何週目が適切か  担当者へのご意見箱はこちら

検索結果 合計:5819件 表示位置:4621 - 4640