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早産児へのEPO、脳損傷リスク大幅減/JAMA

 早産児への、出生前3時間~出生後42時間のエリスロポエチン(EPO)製剤投与は、脳損傷リスクを約40~80%低減することが示された。スイス・ジュネーブ大学病院のRussia Ha-Vinh Leuchter氏らが、早産児165例について行ったプラセボ対照無作為化二重盲検試験の結果、報告した。JAMA誌2014年8月27日号掲載の報告より。エリスロポエチン3,000IU/kgを静脈内投与 研究グループは、2005~2012年にかけて、495例の乳児について行った無作為化試験の被験者のうち、165例の早産児について、エリスロポエチン投与と脳の異常との関連を分析した。被験者のうち、エリスロポエチン群は77例、プラセボ群は88例だった。脳の異常については、満期産相当時のMRIにより評価した。 エリスロポエチン群には、出産3時間前、出産後12~18時間、同36~42時間にエリスロポエチン(3,000IU/kg)を静脈内投与した。 試験の主要アウトカムは、24ヵ月時点の神経発達であった。副次アウトカムは、早産児の白質疾患でMRIにより評価した。白質信号強度リスク、エリスロポエチン群で0.2倍 副次的評価項目である白質疾患について、満期産相当時のMRIによる評価の結果、白質損傷はプラセボ群36%(32例)に対しエリスロポエチン群が22%(17例)だった。また、白質信号強度はそれぞれ11%(10例)と3%(2例)、脳室周囲白質減少が33%(29例)と18%(14例)、灰白質損傷が19%(17例)と7%(5例)と、いずれもエリスロポエチン群で有意に低率だった。 出生時体重補正後リスク比でみると、白質損傷0.58、白質信号強度0.20、脳室周囲白質減少0.53、灰白質損傷0.34だった。 なお、主要評価項目の生後24ヵ月時点の神経発達評価は、現時点では行われていなかった。著者は、「今回認められた所見を主とした無作為化試験、また神経発達アウトカムとの関連を調べる評価が必要である」とまとめている。

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ムコ多糖症VI型〔MPS VI : Mucopolysaccharidosis VI〕

ムコ多糖症VI型のダイジェスト版はこちら1 疾患概要■ 概念・定義ムコ多糖症(MPS: Mucopolysaccharidosis)は、細胞内小器官のリソゾーム内でムコ多糖の一種であるグリコサミノグリカン(GAG)を加水分解する酵素の異常により、リソゾーム内にGAGが蓄積し、種々の臨床症状を引き起こす先天代謝異常症である。ムコ多糖症Ⅵ型(MPS VI型)は、1963年にフランス人のMaroteaux PとLamy M.E.J.により報告されマロトー・ラミー症候群と呼ばれていたが、1987年Gitzelmannらにより欠損酵素がNアセチルガラクトーサミン-4-スルファターゼ(アリルスルファターゼB)であることが明らかとなり、さらに1990年にはSchuchmanらにより本酵素がクローニングされ、遺伝子配列が明らかとなった。責任酵素の遺伝子座は5q13.3で遺伝形式は常染色体劣性遺伝である。MPS VI型は、リソゾーム酵素の1つであるアリルスルファターゼBの異常によりリソゾーム内にGAGの一種であるデルマタン硫酸が異常に蓄積するため、慢性で進行性の多様な臨床症状を呈する。■ 疫学MPS VI型の頻度は、非常にまれであり、欧米では32万人に1人で、わが国では10人程度とされる。■ 病因リソゾーム酵素の1つである、アリルスルファターゼBをコードする遺伝子の異常に基づく遺伝性の疾患で、この酵素の欠損はリソゾーム内にGAGの一種であるデルマタン硫酸が異常に蓄積するため、慢性で進行性の多様な臨床症状を呈する。デルマタン硫酸の蓄積は骨の変形に関与するためI型と同様の身体所見を認めるが、知能は正常である。■ 症状リソゾームはほとんどすべての細胞に存在するため障害も多臓器に及び、MPS I型と類似した症状を呈する。このため重症型ではハーラー症候群に、また軽症型ではシャイエ症候群に類似した症状を示し、骨変形や角膜混濁を認めるが、精神発達は正常であるのが特徴である。出生直後からガルゴイ様と呼ばれる特異顔貌、水頭症や胸骨などの形態異常が認められるが、乳児期から症状が現れて急速に進行する重症型のMPS VI-A型(急速進行型)と、緩徐に進行する軽症型のMPS VI-B型(緩徐進行型)に分類される。疾患の進行につれて関節拘縮に伴う運動制限、強い骨変形、角膜混濁や視力障害、滲出性中耳炎や難聴、肝脾腫、臍・鼠径ヘルニア、気道狭窄に伴う呼吸困難や睡眠時無呼吸、心臓弁膜症、手根管症候群などの神経症状、低身長といった症状を来す(表)。重症型では5〜7歳で成長が止まるため著しい低身長となり、20歳前後で心不全や肺炎などに伴う呼吸不全で死亡することが多い。軽症型でも手指の運動制限や手根管症候群といった症状が認められるが、症状が現れずに成人することもある。しかし、末期には顕著な消耗性の症状を来すことが多い。画像を拡大する■ 予後無治療の場合、重症型では小児期に死亡することが多いが、軽症例では40~50歳まで生存可能である。今後、治療法の進歩により生命予後は、かなり改善されることが予測される。2 診断 (検査・鑑別診断も含む)■ 臨床診断ヘルニアや蒙古斑のほか、粗野な顔貌や関節拘縮を認めた場合、全身骨のX線撮影、頭部CT、眼科、耳鼻科的処置を行う。1)胸部X線正面画像:肋骨のオール状変形が認められる。2)腰部X線側面画像:上部腰椎の卵状変形、下部腰椎の椎体の下部が前方に突出する所見が認められる。3)手のX線画像:指の骨の弾丸状変形が認められる。4)頭部CT:水頭症5)眼科受診:角膜混濁や視力障害を認める。6)耳鼻科受診:滲出性中耳炎■ 生化学診断:尿中ムコ多糖分析1)尿中GAG定量値が高値である。2)GAG分画:デルマタン硫酸の増加が認められる。■ 酵素診断:アリルスルファターゼB活性の測定白血球、培養皮膚線維芽細胞のアリルスルファターゼB活性の低下を認める。■ 遺伝子診断確定診断に必須の検査ではないが、保因者診断や出生前診断には有用である。3 治療 (治験中・研究中のものも含む)■ 対症療法1)中耳炎・難聴:鼓膜チューブ挿入や補聴器など耳鼻科的処置を行う。2)角膜混濁・視力障害:角膜移植を行う。3)骨変形:整形外科的手術を行う。4)睡眠時無呼吸:耳鼻咽喉科的手術や経鼻的持続陽圧呼吸療法(CPAP)を行う。5)心弁膜症:弁置換術など心臓外科的手術を行う。6)水頭症:シャント術など脳外科的手術を行う。7)手根管症候群:手根管修復術を行う。■ 造血幹細胞移植1)移植によるリスクがかなり軽減しているため、最も勧められる治療法である。2)肝脾腫の縮小、関節拘縮の軽度改善、心弁膜症の進行抑制、粘膜の肥厚の改善などが認められるが、骨変形や精神発達の退行を防ぐことは難しい。■ 酵素補充療法1)人工的に合成されたNアセチルガラクトーサミン-4-スルファターゼ[ガルスルファーゼ (商品名:ナグラザイム)]を毎週点滴静注により補充する治療法である。2)診断後すぐに治療が開始できるため、造血幹細胞移植を施行するまでの繋ぎの治療として有効である。3)血流が豊富な組織:粘膜の肥厚の改善による呼吸状態の改善、肝臓や脾臓の縮小、皮膚・関節拘縮の軽減などの効果が認められる。4)血流が豊富でない組織:角膜・骨の改善は困難である。5)抗体産生による免疫反応としてアレルギー症状が発現する可能性があるが適切な処置により副反応はコントロール可能である。4 今後の展望リソゾーム酵素は、作られた細胞からいったん分泌され血流により全身の臓器に運ばれた後、各臓器組織に取り込まれリソゾームに移行し、作用する性質がある。このため、移植された細胞から分泌された正常の酵素が、あるいは人工的に作られた酵素を点滴で血液中に注入すると、各臓器組織に取り込まれて症状の改善が認められる。しかし、この治療法は、各臓器組織における血流に依存するため、血流が豊富ではない骨や脳血液関門の存在する脳などの重要な臓器での症状の改善が認められないという問題がある。今後、これらの臓器組織への移行を改善した酵素補充療法の開発が期待される。5 主たる診療科先天代謝異常症であることのため主たる診療科は小児科であるが、全身の臓器に異常が生じるため該当するいくつかの診療科と並行して受診と治療が必要である。また、20歳を超えた成人症例には、小児科の入院は難しいため、必要となる診療科に入院し、小児科が共同で観察することが重要である。※ 医療機関によって診療科目の区分は異なることがあります。6 参考になるサイト(公的助成情報、患者会情報など)診療、研究に関する情報厚生労働省難治性疾患克服事業:ライソゾーム病(ファブリー病を含む)に関する調査研究班(医療従事者向けのまとまった情報)患者会情報日本ムコ多糖症 親の会(患者とその家族の会)ムコ多糖症支援ネットワーク(患者とその家族の会)1)Maroteaux P, et al. Presse Med. 1963; 71: 1849-1852.2)遠藤 文夫 総編集. 奥山虎之ほか専門編集. 先天代謝異常ハンドブック. 中山書店; 2013. p.198-199.3)小須賀 基通ほか. ムコ多糖症. In: 小児内科・小児外科編集委員会共編. 小児疾患の診断治療基準(小児内科 増刊. 2012; 44). 東京医学社; 2012. p.168-169.

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RSウイルス感染にGS-5806が有効/NEJM

 開発中の抗ウイルス薬GS-5806は、RSウイルス(RSV)感染健常人のウイルス量を減少させ、臨床症状の重症度を低下することが、米国・テネシー大学医学大学院のJohn P. DeVincenzo氏らの検討で示された。RSVは乳児の入院の主要な原因であり、重篤な疾患や死亡の原因としての認識が高まっているが、有効性が確認されている抗ウイルス治療はない。GS-5806は、ウイルスエンベロープの宿主細胞膜との融合を阻害することで、低ナノモル濃度でRSVの細胞内侵入を阻止する低分子量の経口薬である。NEJM誌2014年8月21日号掲載の報告。さまざまな用量をプラセボ対照無作為化試験で評価 研究グループは、RSVの臨床株を鼻腔内に接種された健常成人において、GS-5806の有用性を評価する二重盲検プラセボ対照無作為化試験を行った。 被験者には12日間のモニタリングが行われた。RSV感染検査で陽性または接種5日後のいずれか早いほうの時点で、GS-5806またはプラセボを投与する群に無作為に割り付けた。治療薬群は、用量の違いで7つのコホートに分けた。 コホート1~4はGS-5806 50mgを初回投与後25mg/日を4日間投与、コホート5は50mgを初回投与後25mg/日を2日間投与、コホート6は100mgを1回のみ投与、コホート7は10mgを初回投与後5mg/日を4日間投与した。コホート5、6、7の用量選定は、コホート1~4のデータの中間解析後に行った。 主要評価項目は、ウイルス接種後12日間を通じ、薬剤の初回投与以降に採取した鼻洗浄サンプル中の定量的RT-PCRアッセイで測定したウイルス量の曲線下面積(AUC)とした。副次評価項目は、初回投与から5日間の鼻汁の総重量、患者が日誌に記した症状スコアの変化のAUCなどであった。ウイルス量の減少と症状の軽減の関連を証明 コホート1~4には78例が登録され、治療薬群に39例(平均年齢28.6歳、男性74.4%)、プラセボ群にも39例(25.0歳、76.9%)が割り付けられた。 コホート1~4のRSV感染が成立した54例では、治療薬群はプラセボ群に比べウイルス量が少なく(補正後の平均値:250.7 vs. 757.7 log10プラーク形成単位等量[PFUe]×時間/mL、p<0.001)、鼻汁の総重量が低く(平均6.9 vs. 15.1g、p=0.03)、症状スコアのベースライン時からの変化のAUCが小さかった(補正後の平均値:-20.2×時間 vs. 204.9×時間、p=0.005)。コホート5、6、7でも結果はほぼ同様であった。GS-5806投与群で、好中球数の低下(15.4 vs. 0%)、アラニンアミノトランスフェラーゼ値上昇(15.4 vs. 7.7%)などの有害事象の頻度がプラセボ群に比べ高かった。 また有害事象は、GS-5806投与群で好中球数の低下(コホート1~4 vs. プラセボ:15.4% vs. 0%)、アラニンアミノトランスフェラーゼ値上昇(同:15.4% vs. 7.7%)などの頻度が高かった。 著者は、「健常成人を対象としたウイルス接種試験において、GS-5806治療はRSV量を低下させ、RSV感染による臨床症状の重症度を改善した」とまとめ、「この結果は、治療によるRSV量の減少が症状の重症度の軽減と関連することを示すものである」と指摘している。

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細気管支炎の入院判断、酸素飽和度のみではできず/JAMA

 緊急救命室を受診した軽症~中等度の細気管支炎を有する乳幼児について、入院の判断をパルスオキシメーター測定値だけで判断することは適切ではないことが明らかにされた。カナダ・Sick Children病院のSuzanne Schuh氏らが、測定酸素飽和度が実際よりも3%高く測定されるように操作介入した場合に入院率が減るかを、無作為化二重盲検並行群間比較試験により検討した結果、仮定したとおりの結果が得られた。しかし、後日の外来受診者数には有意差がみられず、著者は今回の結果を踏まえて「同測定の活用について再評価する必要があるだろう」と指摘している。JAMA誌2014年8月20日号掲載の報告より。測定値の3%高値表示介入で入院が15%以上減るかを検証 試験、カナダのトロントにおける3次医療を提供する小児緊急救命室で2008~2013年にかけて行われた。 被験者は生後4週~12ヵ月齢の乳児213例で、軽症~中等度の細気管支炎を有していることを除けば健康であり、酸素飽和度は88%以上だった。 被験者を、パルスオキシメーターによる測定飽和度が実際値で表示される群(実測値群)と、実際よりも3%高く表示される群(介入測定値群)に無作為化し、後者の入院率が15%以上減るかを検討した。 主要アウトカムは72時間以内の入院で、同時間内に入院または6時間超の積極的治療を受けた場合と定義した。副次アウトカムは、緊急救命室での酸素補給、緊急救命室退室に関する医師の同意レベル、緊急救命室在室期間、72時間以内の予定外の再受診などとした。介入により入院率に有意な差、しかし後日の外来受診者に有意な差がみられず 72時間以内の入院発生は、実測群は108例のうち44例(41%)、介入測定値群は105例のうち26例(25%)で、16%の有意な差がみられた(95%信頼区間[CI]:3.6~28.4%、p=0.005)。 緊急救命室の医師をランダムエフェクトとして検討しても、主要な治療効果は有意なままだった(補正後オッズ比:4.0、95%CI:1.6~10.5、p=0.009)。 副次アウトカムについては、いずれも両群間の有意差は示されなかった。 その後に細気管支炎で予定外の外来受診をしたのは、実測値群は108例のうち23例(21.3%)、介入測定値群は105例のうち15例(14.3%)だった(両群差:7%、95%CI:-0.3~0.2%、p=0.18)。

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事例17 往診料深夜加算(患家滞在21:40-22:10)の査定【斬らレセプト】

解説事例では、C000往診料の深夜加算が、D(告示・通知の算定要件に合致していないと認められるもの)を理由に、時間外加算へと減額査定された。初めての往診であったとのことで、診療報酬点数表を参考に往診料を算定していた。初・再診料には明確に記載されている時間外等加算の算定基準があったが、往診料の項から同様の基準を読み取ることができずに、往診終了時間が深夜帯(午後10時~翌朝6時)にかかっている場合には、深夜の区分が適用されるものと解釈して算定していた。往診料の夜間・深夜加算については、初診料や再診料の時間外等加算と同じく「診療が開始された時間を基準として算定する」こととされている。しかし、この事例のように、往診終了時間が深夜帯にかかっている場合であっても、深夜帯に診療が開始されていない場合には、深夜加算が算定できない。この事例では診療時間加算算定時を除いて記入義務のない往診時間を補記していたために査定となった。これを機会に正しい算定を行うことができるようになった。このまま誤った算定であることに気付かずにいた場合には、集団指導などで指摘を受けて診療報酬の自主返還対象になるところであった。

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暴力的なゲームが子供の心に与える影響は

 米国・UTHealth公衆衛生院のTortoleroSusan R氏らは、前思春期において、暴力的なビデオゲームを毎日することと、うつ病との関連を調べた。結果、両者間には有意な相関性があることが判明した。著者は、「さらなる検討で、この関連における因果関係を調査し、症状がどれほどの期間持続するのか、また根底にあるメカニズムと臨床的な関連性を調べる必要がある」と報告している。Cyberpsychology, Behavior, and Social Networking誌オンライン版2014年7月9日号の掲載報告。 検討では前思春期において、ここ1年間に毎日、暴力的なビデオゲームを行っていたことと、うつ症状例増大との関連が認められるかを調べた。5,147人の小学5年生とその保護者から断面調査にて集めたデータを分析した。被験者は、米国3都市で行われたコミュニティベースの縦断調査Healthy PassagesのWave I(2004-2006)の参加者だった。 主な結果は以下のとおり。・線形回帰分析の結果、暴力的なビデオゲームの接触と抑うつ症状が関連していることが認められた。性別、人種/民族、仲間いじめ(peer victimization)、暴力を目撃すること、暴力で脅されていること、攻撃性、家族構成、世帯所得で補正後も変わらなかった。・「非常に暴力的(high-violence)なテレビゲームを1日2時間超する」と回答した児童では、「それほど暴力的ではない(low-violence)テレビゲームを1日2時間未満する」と回答した児童と比べて、抑うつ症状が有意に強いことが判明した(p<0.001)。・この関連性の強さは小さかったが(Cohen's d=0.16)、人種/民族の全サブグループ、および男児で認められた(Cohen's d:0.12~0.25)。関連医療ニュース ゲームのやり過ぎは「うつ病」発症の原因か 大うつ病性障害の若者へのSSRI、本当に投与すべきでないのか 小児および思春期うつ病に対し三環系抗うつ薬の有用性は示されるか  担当者へのご意見箱はこちら

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小児BCG接種、結核感染を2割予防/BMJ

 小児へのBCG接種の予防効果について、肺結核患者への曝露後感染を19%予防できることが明らかにされた。また、結核菌感染が認められた場合も、接種者では発症予防効果が58%あることも判明した。英国・イングランド公衆衛生サービス(PHE)のA. Roy氏らがシステマティックレビューとメタ解析の結果、報告した。これまでの研究結果から、小児へのBCG接種が、結核の重症症状、なかでも髄膜炎に対して予防効果(60~80%)があることは明らかにされていた。BMJ誌2014年8月5日号掲載の報告より。IGRA検査で結核菌感染の有無をスクリーニング 研究グループは、文献データベースMedlineなどをもとに、1950~2013年11月までに発表された、肺結核の患者への曝露が確認された16歳未満を含む試験を特定し、BCG接種と結核菌感染予防の効果について、システマティックレビューとメタ解析を行った。 被験者について、インターフェロン-γ遊離試験(IGRA検査)で、結核菌感染の有無についてスクリーニングを行った。接種群は、感染後の進行も58%予防 14試験(被験者総数3,855例)について、分析を行った。 その結果、BCG接種群の結核菌感染に関する推定リスク比は、非接種群に対し0.81(95%信頼区間[CI]:0.71~0.92)で、小児へのBCG接種は非接種の場合に比べ、肺結核患者への曝露後感染予防効果が19%であることが示された。こうした予防効果は、IGRAの種類別に検証したエリスポット法またはクォンティフェロン法のいずれにおいても、同程度であった。 また、6試験(被験者総数1,745例)を対象に、結核菌感染が確認された被験者の、発症に対するBCG接種の効果を調べたところ、非接種群で発症が認められた人の割合は71%だったのに対し、接種群では27%だった。すなわち、感染者に対するBCG接種の結核発症予防効果は、58%(リスク比:0.42、95%CI:0.23~0.77)であることが判明した。

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アトピー患児における化学物質曝露と健康被害の関連

 アトピー性皮膚炎(AD)患児へのフタル酸ジ-2-エチルヘキシル(DEHP)の影響は、曝露レベルや年齢によって異なる可能性があることが明らかにされた。韓国・嘉泉大学校キル病院のW.J. Choi氏らが3~6歳児を対象としたケースコントロール試験の結果、報告した。結果を踏まえて著者は、「関連性について、さらなる長期的調査を適切な調査デザインの下で行うことを促進する必要がある」とまとめている。British Journal of Dermatology誌オンライン版2014年8月4日号の掲載報告。 DEHPについては、ヒトへの健康被害が懸念されており、研究グループは、韓国のAD患児におけるDEHP曝露との関連を調べた。2012年5~10月に、ソウル市の幼稚園および保育所から集めた3~6歳児を対象に、適合ケースコントロール試験を行った。 皮膚科医がADの臨床診断を行い、症例群224例と年齢・性別に適合した224例の対照群を組み込み、尿サンプルを集めて、DEHPの2つのフタル酸塩代謝物(MEHHP、MEOHP)値を測定し評価した。 主な結果は以下のとおり。・DEHPの影響は、年齢によって異なることが認められた。ADリスク増大との関連は3歳時で認められた(オッズ比:2.51、95%信頼区間[CI]:1.02~6.20)。・その他の年齢では、関連性は反転してみられたが統計的有意差はなかった。・ADへのDEHPの影響は、身体負荷レベルによって異なることがみられた。・ADに対する予測リスクは、多変量ロジスティック回帰分析の結果、DEHP値とADリスクのU曲線の関連であることが示された。

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SCIDの造血細胞移植にあらゆるドナーの可能性/NEJM

 重症複合免疫不全症(SCID)が、感染症の発現前に同定された幼児では、HLA適合同胞以外のドナーからの造血細胞移植であっても良好な生存率が期待できることが、米国・ボストン小児病院のSung-Yun Pai氏ら原発性免疫不全症治療コンソーシアム(PIDTC)の調査で示された。PIDTCは、SCIDおよび他の原発性免疫不全症の小児に対する造血細胞移植の成績の解析を目的に組織された。とくに出生時にSCIDと診断された小児において、より安全で有効な根治療法をデザインするためには、良好な移植のアウトカムに関連する因子の同定が求められる。NEJM誌2014年7月31日号掲載の報告。10年間、240例の患者データを後ろ向きに解析 PIDTCは、2000年1月1日~2009年12月31日までの10年間に、北米の25施設で造血細胞移植を受けたSCIDの患児240例のデータを後ろ向きに収集し、レビューを行った。対象は、T細胞数<300/mm3、T細胞のマイトジェンに対する反応がなく、同種造血細胞移植を受けた患児であった。 移植関連データとして、移植時年齢、感染症の有無、前処置レジメン、ドナーのタイプ、HLA適合度、移植細胞のソース、T細胞の除去法、移植片対宿主病(GVHD)の予防法を記録した。また、免疫再構築関連データとして、移植後100日、6ヵ月、1年、2年、5年、10年時のCD3陽性T細胞、CD19陽性またはCD20陽性B細胞、CD3陰性/CD56陽性またはCD16陽性/CD56陽性NK細胞の数などを抽出した。 移植時年齢が生後3.5ヵ月以下の患児は68例(28%)、3.5ヵ月以上は172例(72%)で、男児が173例(72%)であった。CD3陽性T細胞数中央値は20/mm3(0~9,708/mm3)であり、感染症歴ありは171例(71%)で、そのうち106例(62%)で移植時に活動性の感染症を認めた。5年生存率:3.5ヵ月以下で94%、3.5ヵ月以上/感染症ありで49% HLA適合同胞ドナーからの移植を受けた患児は、HLAの一致する血縁者以外のドナー(代替ドナー)から移植を受けた患児に比べ、5年生存率、免疫グロブリン補充が不要の率、CD3陽性T細胞やIgAの回復率が良好であった。 その一方で、ドナーのタイプにかかわらず生存率が良好なサブグループとして、1)生後3.5ヵ月以下で移植を受けた患児[5年生存率:94%]、2)生後3.5ヵ月以上で移植前に感染症を認めなかった患児[同:91%]、3)移植時には感染症が解消していた患児[同:83%]が挙げられた。生後3.5ヵ月以上で移植時に活動性の感染症がみられた患児の5年生存率は49%だった。 HLA適合同胞ドナーがなく、移植時に活動性の感染症がみられる場合は、前処置なしでハプロタイプ一致T細胞除去グラフトの移植が行われた患児の生存率が最も高かった。 生存患児では、強度減弱前処置または骨髄破壊的前処置により、CD3陽性T細胞数が1,000/mm3以上となる率、免疫グロブリン補充が不要の率、IgAの回復率が改善した。一方、これらの前処置は、CD4陽性T細胞の回復や、フィトヘマグルチニン誘導性T細胞増殖の回復には有意な影響を及ぼさなかった。 RAG1、RAG2、DCLRE1C遺伝子の変異を有する患児は、IL2RG遺伝子変異陽性患児に比べCD3陽性T細胞の回復が不良であった(単変量解析、p<0.001)。このような遺伝学的サブタイプの違いによる生存への影響は認められなかった。 著者は、「感染症の発現前にSCIDが同定された患児では、HLA適合同胞以外のドナーからの移植でも良好な生存率が達成された。無症状であれば、グラフトのソースを問わず良好な生存率が期待できる」と結論している。

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線維筋痛症、教育的介入より認知行動療法

 米国・エモリー大学のSoumitri Sil氏らは、認知行動療法に反応する若年性線維筋痛症患者の特定と予測因子について検討し、教育的介入より認知行動療法で治療反応率が高いこと、認知行動療法は治療開始時の機能障害が大きく自己効力感が高い患者でより有効であること、疼痛強度やうつ症状は治療反応性と無関係であることなどを明らかにした。Pain誌2014年7月号(オンライン版2014年3月17日号)の掲載報告。 本研究の主要目的は、若年性線維筋痛症に対する認知行動療法の治療反応例を特定する、臨床的に有意かつ定量可能な機能障害の変化を推定することであった。 また、副次目的は、試験開始時の機能障害(Functional Disability Inventory:FDI)、疼痛強度、うつ病(Children's Depression Inventory:CPI)、疼痛コーピング(Pain Coping Questionnaire:PCI)、両親の疼痛の既往歴が6ヵ月後の機能障害に関する治療反応を予測できたかどうかを検討することであった。 試験対象は、最近発表された、線維筋痛症に対する教育的介入と認知行動療法の比較試験に登録された11~18歳の若年性線維筋痛症患者100例であった。FDIが7.8ポイント以上の減少および臨床基準ポイントに基づいた障害グレードの低下の両方を満たした場合を治療反応例と定義した。 主な結果は以下のとおり。・定義に基づく治療反応率は、教育的介入群28%(14/50例)に対して、認知行動療法群は40%(20/50例)であった。・認知行動療法群では、試験開始時の機能障害がより大きく、自己効力感がより高い患者で、臨床的に有意な機能障害の改善が得られた。・疼痛強度、うつ症状および両親の疼痛既往歴は、治療反応性を予測しなかった。

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アトピー患児の睡眠障害をSCORADで予測

 アトピー性皮膚炎(AD)を有する子供の睡眠障害について、睡眠効率の低下がみられる頻度が高いことや、SCORAD(Scoring Atopic Dermatitis)指数で予測可能であること、メラトニンおよびIgEの関与の可能性などが、台湾・台北市立聯合医院のYung-Sen Chang氏らによる検討の結果、報告された。著者は、「さらなる検討を行い、メカニズムや臨床的意義について探求することが必要である」と述べている。また、「睡眠障害の評価ツールとしてアクトグラフィ(actigraphy)は有用と思われた」と報告している。Pediatrics誌オンライン版2014年7月14日号の掲載報告。 AD患児において睡眠障害は一般的だが、著者は「これまでは主に質問票ベースの研究が多く、病態生理は不明なままであった」と指摘。本検討において、客観的特徴、寄与因子および臨床的予測因子を明らかにすることを目的とした。 1~18歳時のAD患児72例と、対照32例について、アクトグラフィとポリソムノグラフィを用いて睡眠パラメーターを測定し、また、尿中6スルファトキシメラトニン値、血中サイトカイン、総合およびアレルゲン特異的IgE値も測定した。 主な結果は以下のとおり。・AD患児では、睡眠効率の低下、睡眠導入時間の延長、睡眠の断片化、非レム睡眠の減少が有意であった。・アクトグラフィの結果とポリソムノグラフィの結果の相関性は良好であった。・ADの重症度と睡眠障害の関連性が認められた(r=0.55~0.7)。・睡眠効率の低下は、SCORADスコアが48.7以上で有意に予測された。感度は83.3%、特異度は75%であった(AUC=0.81、p=0.001)。・夜間メラトニン分泌の低下と、AD患児の睡眠障害の有意な関連が認められた。・その他睡眠障害に関連する因子として、かゆみ、ひっかき行動、総IgE値の上昇、家ダニ感作やブドウ球菌腸毒素などがあった。

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妊娠中 抗うつ薬使用はリスク?

 妊娠中の抗うつ薬の使用が、出生児の先天性心疾患リスクにつながるか調査したところ、集団ベースでは妊娠初期3ヵ月間の抗うつ薬使用によるリスクの実質的な増加は示されなかった。米国ブリガム&ウィメンズ病院のKrista F Huybrechts氏らがコホート研究の結果、報告した。現在、妊娠中の選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)や他の抗うつ薬の使用が出生児の先天性心疾患のリスク増加と関連しているかどうかは不明であり、なかでもパロキセチン使用と右室流出路閉塞との関連、セルトラリン使用と心室中隔欠損症との関連性が懸念されていた。NEJM誌2014年6月19日号掲載の報告。 研究グループは2000~2007年のメディケイド分析抽出のデータを用い、コホート研究を行った。対象は、最終月経期間前3ヵ月から分娩後1ヵ月までの妊娠女性94万9,504人およびその出生児であった。妊娠初期3ヵ月間に抗うつ薬を使用した女性から生まれた乳児群と、抗うつ薬を使用しなかった女性から生まれた乳児群に分け解析を行い、乳児らの重大な先天性心疾患リスクを比較した。 主な結果は以下のとおり。・全体のうち、6万4,389人(6.8%)の女性が妊娠初期3ヵ月間に抗うつ薬を使用していた。・全体として、抗うつ薬未使用女性から生まれた乳児のうち先天性心疾患児は6,403例(乳児1万例あたり72.3例)、抗うつ薬を使用した女性では先天性心疾患児は580例(1万例あたり90.1例)であった。・抗うつ薬使用と先天性心疾患との関連性は、交絡因子の補正に伴って減少した。SSRIs使用に伴うあらゆる心疾患の相対リスク(ⅰ)未補正解析 1.25(95%信頼区間[CI]: 1.13~1.38)(ⅱ)うつ病の女性に限定した解析 1.12(95%CI:1.00~1.26)(ⅲ)うつ病の女性に限定しすべての補正を行った解析 1.06(95%CI:0.93~1.22)・パロキセチン使用と右室流出路狭窄、ならびにセルトラリン使用と心室中隔欠損症との間に有意な関連は確認されなかった(それぞれの相対リスク:1.07、95%CI:0.59~1.93、相対リスク:1.04、95%CI:0.76~1.41)。

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ADHDには地域サポートが重要

 注意欠如・多動症(ADHD)に地域特性はどのような影響を及ぼすのか。米国・カリフォルニア大学のNooshin Razani氏らは、個人的および家族的要素を加味したうえで、ADHDと地域の社会的・物理的特性との関連について調査した。Journal of attention disorders誌オンライン版2014年7月15日号の報告。 2007年の全米小児健康調査データを使用した(n=64,076)。検討にあたっては、3つの地域スケールを設定した[社会的支援、設備(amenities)、秩序の乱れ(disorder)]、ロジスティックおよび順序ロジスティック回帰を用い、個人や家族の特性を調整したうえで、これらのスケールとADHDの診断および重症度との関連を調査した。 主な結果は以下のとおり。・ADHD児は8%であった。重症度別にみると、軽度47%、中等度40%、重度13%であった。・調整モデルでは、地域サポートの低さはADHDの診断増加(OR=1.66 [1.05~2.63])や、重症度(OR=3.74 [1.71~8.15])と関連していた。地域の設備や秩序の乱れとの有意な関連は認められなかった。・親のメンタルヘルスが悪いことは、ADHDの有病率および重症度と関連していた。・地域の社会的サポートは、ADHD児やその保護者にとって重要な介入方法である可能性が示唆された。関連医療ニュース 小児ADHD、食事パターンで予防可能か ADHDの世代間伝達に関連する独立リスク因子は 抗てんかん薬によりADHD児の行動が改善:山梨大学  担当者へのご意見箱はこちら

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がん医療、進む国際化と残る課題―臨床腫瘍学会2014

【田村会長インタビュー】 2014年7月17日〜19日、第12回 日本臨床腫瘍学会学術集会が福岡市で開催された。今回学術集会の有料参加者は4600名となり、昨年から1割増加した。終会にあたり、当学術集会会長である福岡大学医学部 腫瘍・血液感染症内科 田村和夫氏に学会を振り返っていただいた。若手医療者の教育の場として貢献 今まで以上に若い方にたくさん参加していだいたことは大変有意義でした。学術集会で最も重要なのは教育ですが、30の教育講演のほとんどが満席で、なかには会場に入りきれないものありました。また、今大会は、ポスターセッションを重視して広い会場で行いましたが、そこでも活発な議論が交わされていました。専門医と若い方たちの活発なディスカッションが進んだのではないかと思います。若い人たちの良い教育の場になったと思います。さらなる国際化へ努力 日本はアジアの玄関ですし、臨床腫瘍学会の大きなミッションの一つとして国際化があります。今大会では、海外からの一般公募演題も70にのぼりました。ヨーロッパの腫瘍学会ESMOなど海外がん関連学会との合同シンポジウム、インターナショナルセッションも合わせ国際的なセッションも増えています。 このような英語のセッションの増加に対しても、皆さん大分慣れてきたようです。そういう観点からも国際化が進んでいると感じます。今後は聞くだけではなく、本当の意味でディスカッションをできるようになっていただけけたら良いと思います。それにはまだ少し時間がかかるでしょうが、皆が国際化に向かって進歩していくべきだと思います。小児がんサバイバーに対する認識を高める 小児血液・がん学会と小児がんサバイバーシップの合同シンポジウムを行いました。このシンポジウムを通し、われわれ成人診療科医は、もっと小児がんサバイバーについて知る必要があると強く感じました。 小児がんの8割は治癒します。治癒した方は成長していく訳ですが、大人になっても小児科が引き続いて診ています。小児科から成人診療科へのシームレスな移行がなされていないのです。患者さんの年齢があがれば、生活習慣病など小児科では診ないような疾患が現れてきます。実際、そういった晩期合併症によって、小児がんサバイバーの3割が40歳代で亡くなっているという現実があります。 そういった観点からも、サバイバーの成長と共に小児科から引き継いで成人診療科が診る必要があります。少なくともわれわれ成人診療科は小児がんサバイバーについて認識を深め、小児がんのバックグラウンドがある患者さんの対応については見直す必要があります。コストも含め考えていくべき高齢者がん医療の問題 高齢者のがん治療は、非常に大きな問題であると同時に避けて通れない問題です。今学会では、合同シンポジウムとワークショップで取り上げました。 高齢者のがん薬物療法についての対応は遅れています。がん死亡者の8割が65歳以上です。しかし、薬物療法の臨床試験の適格条件は70歳程度で、現実の多くの患者さんより若年なのです。高齢者にどのような診療をするべきか、客観的にみていくシステムを作り、コンセンサスを取る必要があります。 医療費もそこにシフトしていく訳で、これからのがん医療の大きな問題といえます。これについては、医療者だけでなく国も議論していかなければいけない問題です。今回は時間が取れませんでしたが、来年以降はそこも考えていくべきだと思います。

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事例14 クロベタゾン(商品名: キンダベート)軟膏の査定【斬らレセプト】

解説1歳女児に投与した外用薬が、A査定(療養担当規則等に照らし、医学的に適応と認められない:社会保険)となった。事例のヒルドイド®とキンダベート®の混和剤には適用があるはずだが、どうしたものかと問い合わせがあった。ヒルドイド®にキンダベート®などの外用合成副腎皮質ホルモン剤を混ぜて使用すると、広範囲の湿疹やかゆみに効果があるとして、処方されていたという。両薬剤共に添付文書の効能・効果において、「アレルギー性じんま疹には適用がない」と医師に説明したところ、採用している電子レセプトチェックシステムではエラーが出ていないという。医事担当者に運用を確認したところ、誤って警告表示が出ないように修正されていた。このことを医師に伝え、審査支払機関では薬剤の添付文書に記載された効能・効果をもって電子レセプト点検が行われていること、その範囲を超える事例についてはあらかじめに病名もしくはコメントの追加が必要であることを説明した。もちろん医事担当にはコンピュータの修正をお願いした。

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セリアック病の遺伝的発症リスク/NEJM

 小児セリアック病の発症リスクをHLAハプロタイプとの関連で検討した結果、HLAハプロタイプがDR3-DQ2で、とくにホモ接合体を有する場合、小児早期でセリアック病自己免疫およびセリアック病のリスクが高いことが明らかになった。米国・デンバー小児病院のEdwin Liu氏らが前向き研究TEDDYの被験者を評価して報告した。セリアック病リスクとの関連については、HLAハプロタイプDR3-DQ2またはDR4-DQ8が関連していること、また、発症児のほぼ全員が組織トランスグルタミナーゼ(tTG)の血清抗体を有していることは知られていた。NEJM誌2014年7月3日号掲載の報告より。HLAハプロタイプDR3-DQ2またはDR4-DQ8を有する小児を前向きに追跡 TEDDY研究は、1型糖尿病の遺伝的リスクが高く、副次アウトカムとしてセリアック病を有する小児を追跡する多施設共同研究である。研究グループは、その一部被験者(出生時にHLAハプロタイプDR3-DQ2またはDR4-DQ8を有していた小児)についてセリアック病自己免疫およびセリアック病の発症について評価した。 研究は、米国3施設および欧州3施設(フィンランド、ドイツ、スウェーデン)の計6施設で行われた。 主要エンドポイントは、セリアック病自己免疫の発症で、3ヵ月間隔で行われた2回の試験でtTG抗体が認められた場合と定義した。副次エンドポイントは、セリアック病の発症とし、生検により診断またはtTG抗体高値が持続している場合と定義した。DR3-DQ2、とくにホモ接合体を有する小児で高リスク、環境要因の関連も浮上 2013年7月31日時点で、6,403例が抗体検査を1回以上受け、そのうち5,778例(90%)が2回以上の抗体検査を受けた。 追跡期間中央値は60ヵ月(四分位範囲:46~77ヵ月)であった。 セリアック病自己免疫を発症したのは、786例(12%)だった。また、350例が生検を受け、そのうち291例でセリアック病が確認された。さらに生検を受けなかった21例でtTG抗体高値の持続が確認された。 5歳時までの発症リスクは、DR3-DQ2ハプロタイプを1コピー有する小児では、セリアック病自己免疫は11%、セリアック病は3%であり、2コピー(DR3–DQ2ホモ接合)を有する小児ではそれぞれ26%、11%であった。 補正モデルにおけるセリアック病自己免疫のハザード比は、遺伝的リスクが最も低い小児(DR4-DQ8ヘテロ接合体またはホモ接合体を有する)と比べて、DR3-DQ2のヘテロ接合体を有する小児では2.09(95%信頼区間[CI]:1.70~2.56)、同ホモ接合体を有する小児では5.70(同:4.66~6.97)だった。 また、スウェーデン居住者で、セリアック病自己免疫の独立したリスク上昇が認められた(ハザード比:1.90、95%CI:1.61~2.25)。この点を踏まえて著者は、「スウェーデンで発症リスクが高かったことは、セリアック病との関連について環境要因を調べることの重要性を示唆するものである」と指摘している。

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18歳までに発症のネフローゼ症候群、リツキシマブで再発抑制/Lancet

 小児期発症の難治性頻回再発型ネフローゼ症候群(FRNS)、ステロイド依存性ネフローゼ症候群(SDNS)に対する、リツキシマブ(商品名:リツキサン)の有効性および安全性が実証された。神戸大学大学院小児科学分野教授の飯島 一誠氏らが、48例の患者を対象に行った多施設共同無作為化プラセボ対照二重盲検試験の結果で、リツキシマブ投与により、無再発期間は2倍以上延長したことが報告された。Lancet誌オンライン版2014年6月23日号掲載の報告より。リツキシマブ週1回投与を4週間、1年間追跡 飯島氏らは2008年11月13日~2010年5月19日にかけて、日本国内9病院で、FRNSまたはSDNSの2歳以上の患者を対象に試験を行った。被験者は、当初1~18歳時にネフローゼ症候群との診断を受けており、またスクリーニング時に再発の寛解後であった患者を適格とした。 年齢、治療施設、治療歴、これまでの再発までの3期間について補正後、被験者を無作為に2群に分け、一方の群にはリツキシマブ(375mg/m2)週1回を4週間、もう一方の群にはプラセボをそれぞれ投与した。患者、保護者、ケア担当者、担当医、アウトカム評価者は割り付けを知らされなかった。 試験開始スクリーニング時点で、被験者全員に、再発の治療として標準的ステロイド治療を行った。試験開始169日後に、免疫抑制薬の投与を中止した。 追跡期間は1年で、主要評価項目は無再発期間だった。安全性のエンドポイントは、有害事象の頻度と重症度で評価した。無再発期間中央値はリツキシマブ群267日、プラセボ群101日 無作為化は52例が受け、48例が割り付けられた治療を受けた(リツキシマブ群24例、プラセボ群24例)。 結果、無再発期間の中央値は、プラセボ群で101日(95%信頼区間:70~155)だったのに対し、リツキシマブ群では267日(同:223~374)と、大幅な延長が認められた(ハザード比:0.27、同:0.14~0.53、p<0.0001)。 1つ以上の重篤な有害事象が認められたのは、リツキシマブ群10例(42%)、プラセボ群6例(25%)で、両群に有意差はみられなかった(p=0.36)。 結果を踏まえて著者は、「リツキシマブは、小児期発症のFRNSまたはSDNSに対して有効かつ安全な治療である」と結論している。

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百日咳ブースターワクチン、思春期接種も必要?/BMJ

 英国では2001年に、就学前の百日咳ブースターワクチン接種が導入され、導入前には長引く咳でプライマリ・ケアを受診した学齢児の37%で、百日咳が見つかっていた。しかし導入後もいまだに5人に1人(20%)の割合で百日咳が見つかることが、オックスフォード大学Kay Wang氏らによる5~15歳児を対象とした前向きコホート研究の結果、明らかにされた。著者は、「ワクチン接種を完了した小児においても臨床的に重大な咳が起きる可能性が示された」と述べ、「今回の結果は、思春期における百日咳ブースターワクチン接種の必要性を考えるべきであることを知らしめるものとなるだろう」とまとめている。BMJ誌オンライン版2014年6月24日号掲載の報告より。2~8週間の長引く咳で受診した5~15歳の279例について検討 Wang氏らは、百日咳ブースターワクチン導入後の、プライマリ・ケアを長引く咳で受診した学齢児における百日咳の有病率と臨床的重症度を調べるため、前向きコホート研究を行った。 対象は、2010年11月~2012年12月に、テムズバレーの22人の一般医(GP)を受診し、2~8週間の持続性の咳を有していた5~15歳の279例であった。重篤な基礎疾患や、免疫不全症または免疫が低下、他の臨床試験に関与、および1年以内に百日咳ブースターワクチンを接種していた人は、評価から除外した。 主要評価項目は、最近の百日咳感染のエビデンスで、経口流体での抗百日咳毒素IgG力価が70単位以上の場合とした。咳の頻度は検査で百日咳が確認された6例の小児で測定された。ワクチン接種完了児の18%で最近の感染が確認、接種後7年以上でリスクは3倍 結果、56例(20%、95%信頼区間[CI]:16~25%)の小児において、最近の百日咳感染のエビデンスが確認された。そのうち39例はワクチン接種を完了しており、これらはワクチン接種完了児215例の18%(95%CI:13~24%)に該当した。 百日咳リスクは、就学前ブースターワクチン後7年未満だった小児(発生例:20/171例、12%、95%CI:7~17%)よりも、7年以上経っていた小児(同:21/53例、40%、26~54%)のほうが3倍高かった。 一方で百日咳リスクは、就学前に5回投与されていた群と3回投与されていた群では同程度であった(5回接種群に対する率比:1.14、95%CI:0.64~2.03)。 咳の頻度を検討した6例のうち、4例で24時間で400回超の咳が測定された。

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