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出生後早期の過体重、青年期肥満の原因となる可能性/NEJM

 5~14歳の子供では、より幼年であるほど肥満の発症率が高い傾向がみられ、とくに幼稚園入園時に過体重の子供の肥満率が高いことが、米国・エモリー大学のSolveig A Cunningham氏らの調査で示された。米国では、BMIの上位5%内に含まれる6~11歳の小児の割合が、1963~65年の4.2%から1999~2000年には15.3%にまで上昇し、21世紀初頭の10年間でほぼプラトーに達したと推測されている。このように、小児肥満の有病率の上昇が指摘される一方で、その発症率については意外なほど知られていないという。NEJM誌2014年1月30日号掲載の報告。前向きコホート研究に参加した幼稚園児を9年間追跡 研究グループは、米国の小学生の肥満率について全国調査を行った。解析には、前向きコホート研究である“Early Childhood Longitudinal Study, Kindergarten Class of 1998~1999”に参加した1998年に幼稚園児であった7,738人のデータを用いた。 1998~2007年の間に7回、体重と身長の測定が行われた。7,738人のうち、ベースライン時に非肥満であった6,807人(88%)について追跡調査を行った(5万396人年)。過体重および肥満の定義は、疾病管理予防センター(CDC)の標準閾値を用いた。 9年間における肥満の年間発症率および累積発症率を算出し、罹患密度(incidence density、1人年あたりの発症数)について検討した。5歳時過体重児の肥満発症率は標準体重児の4倍 幼稚園入園時(平均年齢5.6歳)に、12.4%がすでに肥満であり、14.9%が過体重であった。小学校8年生(平均年齢14.1歳、日本の中学2年生に相当)時には20.8%が肥満、17.0%が過体重となった。 低出生時体重児(<2,500g)と標準出生時体重児(2,500~3,999g)の幼稚園時の肥満有病率に有意な差は認めなかったが、高出生時体重児(≧4,000g)は低および標準出生時体重児に比べ全年齢における肥満有病率が高かった。高出生時体重児が14歳になるまでの肥満発症率は36%であった。 肥満の年間発症率は、幼稚園時の5.4%に対し、5年~8年生時には1.7%まで低下した。過体重の5歳児が肥満となる確率は標準体重児の4倍(9年累積発症率:31.8 vs. 7.9%)であり、1,000人年当たりの発症率はそれぞれ91.5、17.2であった。 ベースライン時に過体重の子供(14.9%)の約半数(45%)が、5歳から14歳になるまでに肥満を発症した。また、14歳までに肥満を発症した子供の87%はベースライン時BMIが上位50%内であり、75%がベースライン時BMI上位30%内であった。幼稚園時に過体重の子供のうち、8年生時に標準体重であったのは13%にすぎなかった。 著者は、「5~14歳の子どもでは、より幼年であるほど肥満の発症率が高い傾向がみられた。また、幼稚園入園時に過体重の子どもで肥満になる確率が高かった」とまとめ、「出生後早期における過体重発生の関連因子に関する検討の重要性が示唆される。5歳までに過体重となった小児に焦点を当てた肥満予防対策が、青年期に肥満を発症する可能性の高い子供をターゲットとした治療につながると考えられる」と指摘している。

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ダウン症患者の睡眠時無呼吸症候群は体位や睡眠状態と関係するのか

 ダウン症の子供ではノンレム睡眠時の無呼吸低呼吸指数がとくに仰向けの体位で高く、これはダウン症による筋緊張低下が影響していることが理由である可能性を、オーストラリアのリッチー•センターのLauren C Nisbet氏らが報告した。Journal of clinical sleep medicine誌オンライン版2014年1月15日の掲載報告。 本研究の目的は、ダウン症の子供の睡眠時無呼吸症候群の重症度が睡眠時の体位や睡眠状態と関係しているかを調べることである。三次医療センターの睡眠障害研究所でレトロスペクティブに調査を行った。 対象はダウン症の子供と標準的発達の子供[年齢、性別、無呼吸低呼吸指数(AHI)、年間の睡眠ポリグラフなどで適合]である。睡眠変数は睡眠ポリグラフのベースラインをもとにした。センサーで記録された体位(仰向け、うつ伏せ、横向き)の割合を総睡眠時間から算出した。無呼吸低呼吸指数は睡眠状態(ノンレム睡眠もしくはレム睡眠)、体位、または睡眠状態と体位の両方で計算した。 主な結果は以下のとおり。・76例のダウン症患者(男性が55%)の年齢の中央値は4.6歳(0.2歳~17.8歳)であった。・無呼吸低呼吸指数の中央値は7.4回/時間(0~133回/時間)であった。・被験者全体でみると、無呼吸低呼吸指数はノンレム睡眠よりレム睡眠で高かったが(p<0.05)、ノンレム睡眠時の無呼吸低呼吸指数はコントロール群に比べ、ダウン症患者で高かった(p<0.05)。・コントロール群と比べ、ダウン症患者では、うつ伏せ睡眠の割合が有意に高かったが(p<0.05)、仰向けと仰向け以外(うつ伏せと横向き)の割合には、有意差が認められなかった。・ダウン症患者について、ノンレム睡眠時の無呼吸低呼吸指数は仰向け以外と比べ、仰向けの体位で有意に高かった(p<0.05)。・ダウン症の子供とそうでない子供における呼吸器イベントは、どちらも主としてレム睡眠と関係していた。本研究で得られた知見は、ダウン症患者におけるノンレム睡眠時の呼吸器イベントの臨床的な重要性や治療選択の可能性を説明するものである。

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結核性髄膜炎の診断が遅れて重度脳障害が発生した乳児例

小児科最終判決判例時報 1630号111-122頁概要約10日間持続する発熱・嘔吐を主訴として総合病院小児科を受診した2歳男児。アセトン血性嘔吐症、急性咽頭炎の診断で入院となり、補液、抗菌薬投与が開始された。入院治療にもかかわらず発熱・嘔吐は続き、やがて意識障害も出現、入院後5日目に行われた腰椎穿刺ではじめて結核性髄膜炎と診断、抗結核薬が開始された。ところが意識障害は改善せず、重度の脳障害が残存した。詳細な経過患者情報生後とくに問題なく経過していた2歳男児経過1974年11月25日10日前から嘔吐・発熱が出現し、「近医にかかっても症状が改善されない」という理由で総合病院小児科を受診。体温38.9℃、咽頭発赤、腹部陥凹あり(項部硬直をみたかどうかは担当医は覚えていない)、尿のアセトン(3+)、CRP(2+)、ESR32mm/hr、担当医師はアセトン血性嘔吐症、および急性咽頭炎と診断した。母親へは、「点滴でもすれば2~3日でよくなる」と説明し、入院となる。解熱薬、抗菌薬などが投与されたが、38℃台の発熱と腹痛が続いていた。11月27日腹痛、嘔吐あり。顔色不良、脱力感著明、尿中アセトン(3+)。点滴の量を増やして対応した。11月28日腹痛を訴え、胆汁様のものを嘔吐。活気なく、ぐったりしていたため、抗菌薬を変更。11月29日体温38.9℃、活気なく嗜眠状態。抗菌薬を変更しガンマグロブリンを追加(主治医ではない研修医が訪室し、髄膜炎の疑いがあると母親に説明)。11月30日顔色不良、項部硬直、意識障害がみられ、主治医はこの時はじめて髄膜炎を疑う。腰椎穿刺を行って結核性髄膜炎と診断し抗結核薬を開始した。12月5日国立療養所へ転院し、抗結核薬、ステロイド薬などによる治療を開始。1975年12月24日右片麻痺、言語障害、聴力障害などを残して退院。1981年 責任を認めない主治医や医師会に憤りをぶつけ警察沙汰へと発展。8月12日金100万円の見舞金で示談成立。1986年 不自然な歩行を続けていたところ、股関節の亜脱臼を起こし、その後歩行不能、日常生活に全面介助を要する状況へと悪化した。12月20日12月20日付の新聞で、化膿性髄膜炎の診断が遅れて脳障害を残した医療過誤例が報道されたのを契機に裁判を決意。1989年5月31日裁判提起。当事者の主張患者側(原告)の主張外来受診前10日間も高熱と嘔吐が持続して「結核性髄膜炎」を疑うべき状態であったのに、「アセトン血性嘔吐症、急性咽頭炎」と誤診したため、適切な治療を受ける機会を失い、重度の身体障害が発生した。病院側(被告)の主張結核性髄膜炎の診断に遅れはなく、もし最初から結核性髄膜炎と診断しても後遺症を残すことなく治癒する可能性は低かった。裁判所の判断初診時に結核性髄膜炎を疑うのは困難としても、抗菌薬を3日間投与して効果がみられなかった時点で「アセトン血性嘔吐症、急性咽頭炎」という診断を見直しするべきであった。ところが担当医が項部硬直をみたり、髄液検査をしたのはさらに状態が悪化した入院5日後であり、診断を誤り適切な治療開始を遅らせた重大な過失がある。患者側1億2,700万円の請求に対し、7,260万円の判決考察この裁判では、「容態の悪い息子を総合病院に連れていき、点滴でもすれば2~3日でよくなるといわれたのに、誤診によって寝たきりとなってしまった」という主張が何度もくり返されました。一方病院側の立場でみると、2日遅れの「髄液を調べてみようか」という意思決定が重大な過失につながったことになりますが、このような背景には、「とりあえず抗菌薬を投与しておけば大丈夫だ」という油断もあったのではないでしょうか。問題点を整理すると以下のようになると思います。1. 髄膜炎の可能性をいつ認識できたかやはり最大の問題点は「いつ(結核性)髄膜炎の可能性を認識できたか」ということに尽きると思います。後方視的にみれば、受診前10日間も継続していた発熱・嘔吐、初診時にも元気がなく入院後の補液・抗菌薬にも反応しなかったこと、などを考えると、「このケースは通常の感冒、アセトン血性嘔吐症などとは違うから髄膜炎を除外した方がよい」という判断にたどり着くのは比較的容易ではなかったかと思います。もし初診時に腰椎穿刺を行ったとしても、けっして過剰検査とはいえないと思います。ただし今回の施設は超多忙な地域の中核病院であり、しかも問題とされた入院後5日間の間に主治医不在の日があったことなど、病院側には同情するべき事情も随所にみられました。しかし裏を返せば、主治医不在時のバックアップが杜撰ではないかという判断にもつながると思われるし、その間に研修医らしき医師から「髄膜炎かもしれない」という説明を受けているくらいですから、診断の遅れに対してなかなか抗弁は難しいと思います。また、近年は小児の結核が著減したために、不明熱、嘔吐、神経症状などを呈する小児をみた場合に結核性髄膜炎が念頭に浮かびにくくなったことが指摘されています。そのため本件のようにとりあえず抗菌薬が投与され、いよいよ悪くなった状態で結核性髄膜炎の診断がつくという「診断の遅れ」が発生することになります。したがって結核性髄膜炎の早期診断のためには、小児を診るすべての医師が本症を念頭におくべきであり、また、乳幼児の結核では髄膜刺激症状にかかわらず髄液検査を実施することが重要です。2. コミュニケーションの問題次に問題となるのが医師同士のコミュニケーションです。前述したように本件では主治医不在時に「研修医らしきドクター」が訪室して、なかなか熱が下がらず嘔吐をくり返している患児を診察し、「髄膜炎かもしれませんね」と告げたことが問題視されました。もちろんこのドクターに悪気はなかったと思いますが、もしそういう説明をするのであればただちに主治医に報告して指示を仰ぐとか、主治医が不在であれば指導医に連絡して腰椎穿刺を施行するとか、何らかの手を打つべきであったと思います。ところが、研修医という立場もあって遠慮でもしたのでしょうか。何もアクションがないまま髄液検査は先送りされました。このように、医師の一言を発端として思わぬ紛争へ発展することがありますので、不用意な発言(病院スタッフの批判や治療方針に関する意見など)には十分な注意が必要だと思います。3. 医事紛争の時効今回の事故発生は1974年でした。担当された先生は最初から一切責任を認めようとせず、途中で医師会が介入したり警察沙汰になったりなどすったもんだのあげく、ようやく6年後の1981年に示談(100万円の見舞金)が成立しました。それでも解決は得られず、ほかの医療過誤裁判例の報道に刺激されて提訴されたのが1989年、そして、今回の判決が1996年で、現在も高等裁判所で係争中です。実にこの間26年も経過したことになり、医師としてのキャリアの半分以上の年月をこのような医事紛争に費やしたことになります。裁判では民事紛争の時効である10年を持ち出して損害賠償請求権は1985年で消滅していると主張しましたが、「病院側の法的責任を問えるかどうか弁護士に相談した頃まで時効はない」とされました。この判断はこれから発生する医事紛争にも適用されますので、何か問題が発生した時にはその場限りの対応はせず、きちんとした解決を図らなければならないと思います。小児科

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低ゴナドトロピン性男子性腺機能低下症〔MHH : male hypogonadotropic hypogonadism〕

1 疾患概要■ 概念・定義低ゴナドトロピン性男子性腺機能低下症(male hypogonadotropic hypogonadism:MHH)は、視床下部ないしは下垂体の障害によりFSH(Follicle Stimulating Hormone:卵胞刺激ホルモン)およびLH(Lutenizing Hormone:黄体化ホルモン)の分泌低下を来す、まれな疾患である。■ 疫学発症頻度は、10万人に1人と報告されている。■ 病因間脳-下垂体-精巣系は、図1に示すように血中テストステロン濃度によるネガティブフィードバックによって調節されているが、最近は国立成育医療研究センター研究所分子内分泌研究部の緒方 勤氏(現 浜松医科大学 小児科 教授)を中心とした研究から、間脳(median basal hypothalamus:視床下部の正中隆起)と下垂体の間の調節機構に関わる因子が、動物実験とMHHの家系調査や遺伝子検索によって次第に明らかになってきている(図2)。画像を拡大する画像を拡大する下垂体からのLH分泌が低下した病態として、KISS-1 neuronからのKisspeptine分泌障害、KisspeptineとそのリガンドであるGPR54の結合障害、Gn-RH neuronから軸索を通ってのGnRH分泌の分泌障害(TAC3/TACR3遺伝子が関与)、下垂体でのGnRHR(GnRH受容体)の異常によるものなどの存在が明らかにされ、ジェネティック・エピジェネティック解析の進展につれて、病因別(遺伝子異常別)に病態の整理が進むものと期待されている(図3)。画像を拡大する■ 症状MHH患者では、精巣機能低下により、第二次性徴発来の欠如や骨粗鬆症や男子不妊症を呈する。また、MHHの亜型と考えられているadult-onset MHHでは、脱毛や勃起障害やうつ症状などのLate-Onset Hypogonadism syndrome(LOH症候群: 加齢男性性腺機能低下症候群)の症状を呈することもある。2 診断 (検査・鑑別診断も含む)小児期に汎下垂体機能低下症として発症した場合には、すでに下垂体ホルモンの補充療法がなされており思春期初来・第二次性徴の誘導から精子形成の誘導を行うことになる。また、事故による下垂体外傷や下垂体腫瘍治療としての下垂体摘除後(外科治療・放射線治療)であれば、治療歴から診断は容易である。LHならびにFSHのみが低下したMHHは、精巣機能低下に起因するものが全面に出てくる。臨床症状としては、第二次性徴の遅れが最も頻度が高い。adult-onset MHHの場合は、性欲低下、勃起障害、意欲の低下、健康感の喪失、うつ症状などのLOH症候群と似た症状や、体毛の脱落を訴える場合もある。身体所見は、血中テストステロンの低下の程度によって影響され、以下のような所見を呈することが多い。(1)外性器発育不全:マイクロペニス、陰嚢発育不全、精巣容積の低下(2)体毛や体脂肪分布:まばらな脇毛や女性形の陰毛分布、体脂肪分布の女性化、小児体型(3)骨粗鬆症:頻回の骨折、骨塩量減少(4)汎下垂体低下症に合併した小児例では、低身長臨床検査所見では、(1)血中テストステロン(T)値の低下、LH単独ないしはFSHと共に低下、貧血。(2)24時間血中LH値測定でLHの律動分泌の低下(adult-onset MHHの診断に有効)(3)hCG負荷試験で正常反応、Gn-RH負荷試験で正常~過剰反応3 治療 (治験中・研究中のものも含む)治療法はテストステロン補充療法とゴナドトロピン療法に大別される。前者は第二次性徴の発現・性欲亢進・骨粗鬆症予防には有用であるが、外因性テストステロンにより精子形成が抑制されるため、挙児希望のあるMHH患者は適応がない。挙児希望のMHH患者においては、精子形成を誘発するためにゴナドトロピン療法が行われる。視床下部性MHHの場合はGnRH投与が有効であるが、GnRH分泌のパルスパターンを再現するために携帯注入ポンプを使用しなければならないため、患者にとって治療のコンプライアンスが悪く実用的でない。このため、わが国におけるMHH患者治療の第一選択は、LHの代用としてhCGと遺伝子組換え型ヒトFSH製剤(r-hFSH製剤:ホリトロピン アルファ)が用いられている。MHHは特定疾患に分類され、申請すれば治療費は全額公費負担となる。さらに、治療コンプライアンスの向上のために在宅自己注射が認められている。適応薬は次の2薬に限られていることに注意が必要である。(1)hCG製剤(商品名:ゴナトロピン5000)(2)r-hFSH製剤(同:ゴナールエフ皮下注ペン)さらに、保険上注意が必要なのは、ゴナトロピン®に関してはHMMの在宅自己注射にのみ皮下注射が認められている点である(MHH以外は、医療機関での筋注のみの適用)。これまでは、経験的に以下のような治療法が行われてきた。まず、ゴナトロピン®3,000~5,000単位を2~3回/週先行投与して血中T値が正常化するのを確認する。同時に精液検査を行い、精子形成誘導の成否を判定する。血中T値が正常化しても精液検査所見が正常化しない場合には、ゴナールエフ®皮下注ペン75~150単位を2~3回/週追加使用するプロトコールが行われてきた。しかし、現在MHH研究会を中心に治療の全国集計が行われており、hCG製剤とr-hFSH製剤の同時投与開始のほうが精子形成誘導に至る時間が短いことが明らかにされつつある。詳細な調査結果の公表後に、標準治療法が変更になる可能性がある。挙児希望の場合には、精子形成が誘導され児を得た後は、テストステロン補充療法に移る。テストステロンエナント(同:エナルモンデポー)125~250mgを2~4週ごとに筋注する。この療法はhCG + r-hFSH療法に比べて治療回数が少なくて済むため、患者の利便性は高い。しかし、テストステロン補充療法は筋注であり、在宅自己注射は認められていない。このため、患者は医療機関を定期的に受診する必要がある。精子形成は急速に抑制され、6ヵ月で無精子となる。エナルモンデポー®を筋注した場合、血中T値は急速に上昇するため、全身のほてりや、にきびの発生、骨痛などの症状が現れることがある。また、血中T値の低下につれて、筋力低下、抑うつ気分などの症状が現れる。これらの症状に応じて、テストステロン補充の間隔を調節する必要がある。すぐに挙児を希望しない場合でも、hCG + r-hFSH療法により精子形成が確認されれば、これを将来のバックアップとして凍結保存することを推奨している。この後に前述のようにテストステロン補充を行い、挙児を希望したときにhCG + r-hFSH療法に変更している。筆者らの経験では、以前にhCG + r-hFSH療法で精子形成の誘導が確認されたMHH症例では、テストステロン補充療法でいったん無精子症になっても、全例で精子形成の再誘導が確認されている。汎下垂体機能低下症の小児例に対しては、成長(身長の伸び)と第二次性徴の誘導のバランスが必要であり、これまでのところ、定まった治療方法は存在しないのが現状である。これに関しても、現在MHH研究会が全国集計を行い、治療法の標準化を図ろうとしている。最終報告まで、数年かかる見込みである。4 今後の展望分子遺伝学の進歩に伴って、MHHの病因の解明が進んでいる(図3)。しかしながら治療法に関しては、原因に根ざしたものは不可能であり、前述の方法しかない。5 主たる診療科汎下垂体機能低下症によるMHHは、小児科で治療が開始され、成人になってからは内分泌内科および泌尿器科(主に精子誘導)が連携して治療を行うことになる。※ 医療機関によって診療科目の区分は異なることがあります。6 参考になるサイト(公的助成情報、患者会情報など)診療、研究に関する情報hCG製剤の添付文書(あすか製薬のホームページ)(医療従事者向けの情報)MHHに関する情報ページ(一般利用者向けと医療従事者向けのまとまった情報)

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思春期の精神障害、多くは20代前半で消失/Lancet

 若年精神障害者の多くは、思春期に症状の発現がみられるが、発現が短期間であったり、とくに10代に限られている場合は、概して20代後半には症状の寛解がみられることが示された。オーストラリア・メルボルン大学のGeorge C Patton氏らが、ランダム抽出した中学生1,943例を14年間前向きに追跡したコホート試験の結果、明らかにした。Lancet誌オンライン版2014年1月15日号掲載の報告より。1,943例を15.5歳~29.1歳の期間追跡 一般的な精神障害を有する成人の多くが、24歳前に最初の症状発現を報告する。思春期の不安やうつ症状は頻度が高いが、症状が成人期に継続するのか、あるいはそれより前に消失するのかは明らかになっていない。研究グループは、継続パターンや予測因子を明らかにするため、前向きコホート試験を行った。 オーストラリア・ビクトリア州の中学校44校から1,943例をランダムに抽出して層別化登録した。1992年8月~2008年1月(15.5歳~29.1歳)に、思春期に5回、若年成人期に3回、一般的な精神障害について評価した。思春期の評価はRevised Clinical Interview Schedule(CIS-R)を用いて行い、かかりつけ医(family doctor)の判断でスコアが12以上の場合を症状発現と定義した。また、18以上は重篤な精神障害と評価した。思春期症状が6ヵ月未満1エピソードの場合は、若年成人期への継続は半減 解析には1,750例(男性821例、女性929例)が組み込まれた。思春期に1回以上、CSI-Rで高スコア(12以上)が報告されたのは、男性236例・29%(95%信頼区間[CI]:25~32%)、女性498例・54%(同:51~57%)だった。 それら症状発現を報告した男女のうち約60%(434/734例)が、若年成人期にもエピソードを報告した。一方で、思春期に報告された症状が、6ヵ月未満の1エピソードである場合は、若年成人期に一般的な精神障害を呈する人は半数でしかなかった。 思春期の一般的な精神障害が長期であることは、若年成人期の精神障害の明確で強力な予測因子であった(noneと比較したオッズ比[OR]:3.16、95%CI:1.86~5.37)。 同様に若年成人期への精神障害継続の傾向は、女子(OR:2.12、95%CI:1.29~3.48)、両親が死別・離婚した背景をもつ若者(同:1.62、1.03~2.53)で高かった。 思春期発症の精神障害の割合は、20代後半までに激減し(OR:0.57、95%CI:0.45~0.73)、多くが20代前半の早い時期まで持続していた症状が消失していた。 著者は、「思春期の精神障害の大半が消失したことは、エピソードを短期に終わらせる介入が将来的な罹患回避を可能にするという楽観的な見方を与えるものだ」とコメントしている。

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小児の自殺企図リスク、SSRI/SNRI間で差はあるか

 抗うつ薬を服用する小児の自殺企図リスク増大について、SSRI、SNRIの服用者間で差異があるとのエビデンスはないことが示された。米国・ヴァンダービルト大学のWilliam O. Cooper氏らが、自殺企図の医療記録のあった3万6,842例の小児コホートを後ろ向きに検討した結果、報告した。最近のデータで、SSRIやSNRIの治療を受ける小児および青少年患者で自殺行動のリスクが増大していることが示されていた。そのため、保護者、家族、医療提供者に著しい懸念が生じており、各抗うつ薬のリスクに対する関心が高まっていた。Pediatrics誌オンライン版2014年1月6日号の掲載報告。 本検討は、抗うつ薬治療を受ける小児患者の自殺企図リスクについて検討するため、フルオキセチン(国内未承認)の新規服用者のリスクと、セルトラリン、パロキセチン、エスシタロプラム、シタロプラム(国内未承認)、ベンラファキシン(国内未承認)のリスクを比較するようデザインされた。対象者は、1995~2006年にテネシー州のメディケイドに登録された6~18歳の小児3万6,842例で、1種以上の抗うつ薬新規服用者(過去365日間に抗うつ薬処方を受けていなかったと定義)であった。自殺企図については、メディケイドファイルから特定し、医療記録レビューにて確認した。 主な結果は以下のとおり。・コホートのうち、419例に自殺企図が確認された。4例は死亡に至っていた。・検討した試験薬の自殺企図率は、24.0/1,000人年から29.1/1,000人年にわたった。・補正後自殺企図率は、フルオキセチン服用者との比較で、SSRIおよびSNRI服用者で有意な差は認められなかった。・複数抗うつ薬の服用者では、自殺企図のリスク増大がみられた。関連医療ニュース 大うつ病性障害の若者へのSSRI、本当に投与すべきでないのか? 小児および思春期うつ病に対し三環系抗うつ薬の有用性は示されるか 境界性パーソナリティ障害患者の自殺行為を減少させるには

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1分でわかる家庭医療のパール ~翻訳プロジェクトより 第4回

第4回:小児のいぼのnatural history-約半数が自然治癒する いぼ(wart, 疣贅)は年に何回かはお母さん方から質問/相談を受けます。経過観察でよいのか?皮膚科に紹介したほうがよいのか?それとも診療所でも冷凍凝固を導入して治療したほうがよいのか?対応が悩ましいことも多いですが、Annals of Family Medicine誌の2013年12月15日号にも総説があり、日常的に遭遇する問題ですのでご紹介いたします。 以下、Annals of Family Medicine 2013年12月15日号1)よりいぼ(疣贅)1.背景いぼは自然に軽快することが多く、仮に治療を行った場合でも失敗するケースがある。したがって、家庭医および患者は経過観察という方法も知っておいたほうがよい。この研究では、いぼの自然経過および、どのようなタイミングで治療が行われているかをプライマリ・ケアベースでのコホート研究によって調査した。2.方法オランダの3つの小学校に通う4~12歳の小児を対象に、手掌足底にいぼがないかをベースライン時に調べた。その後平均15ヵ月間追跡調査を行った。また、対象小児の親にいぼがあることによる不便さと治療の有無についてアンケート調査した。3.結果1,134人の小児のうち1,009人(97%)が参加した。そのうち366 (33%)にベースライン時、いぼがあった。いぼを有する小児のうち9%がフォローできなかった。親のアンケートに回答した割合は83%であった。完全に治癒するのは、100人年中52であった。年齢が若い、非コーカサス系の肌は治癒率が高かった。フォローアップの期間中38%がなんらかの治療を受け、そのうち18%が市販薬(over-the-counter)、15%が家庭医の治療、5%がいずれの治療も受けた。1cmを超えるいぼでは、とくに治療を受ける割合が高かった。また、いぼがあることによって不便さを感じている小児も治療を受ける割合が高かった。4.結語約半数のいぼが自然軽快をした。より若年、非コーカサス系の肌は治癒率が高かった。大きくて不便を感じるいぼでは、治療する傾向があった。※本内容は、プライマリ・ケアに関わる筆者の個人的な見解が含まれており、詳細に関しては原著を参照されることを推奨いたします。 1) Bruggink SC, et al. Ann Fam Med. 2013;11:437-441.

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若手医師の4割超が「子どもは3人以上欲しい」 「子どもを望まない」女性医師が男性医師を上回る

出生率低迷が続く日本。そんな中で、若手医師は「子どもを持つこと」をどのように考えているのか!「子どもはたくさん欲しい」のか?それとも「子どもは望まない」のか?また、子どもを産み育てていくために何が必要なことなのでしょうか?20代30代の若手医師にご自身の挙児に対する考えについて聞いてみました!コメントはこちら結果概要4割を超える若手医師が3人以上の子どもを希望20代30代の若手医師に希望する子どもの人数を尋ねたところ、40.5%の医師が「3人以上欲しい」と考えているという結果となった。希望する理由としては、「にぎやかで楽しそう」「兄弟で協力しあえる」「子どもの中で社会性が養える」「自分がそうだったから」などのコメントが多数寄せられた。また、2人希望(50.4%)を加えると、9割以上が複数人の子どもを希望しており、日本の現在の平均よりも多く子どもを持ちたいと考えている。「子どもを望まない」と回答した女性医師が男性医師を上回る一方で、子どもが欲しくないと答えた割合は、全体で3.4%とわずかだった。内訳を見てみると既婚0.9%に対し、未婚10.9%と大きな開きが見られた。男女比では男性2.3%に対し、女性6.8%と、女性医師の方が男性医師よりも「子どもを望まない」とする割合が高かった。その理由としては、「結婚するつもりはない」「産みたくない」といった意見が目立った。半数以上の医師が保育施設や産休育休制度の整備が必要と回答出生率を上げるために必要な施策を尋ねたところ、保育施設の整備・拡充(67.7%)、産休・育児休業制度の整備(56.2%)、子育て世帯の税制優遇(52.3%)が上位となり、それぞれ半数以上の医師が必要であると考えていることがわかった。フリーコメントの回答では「病児保育の充実」「不妊治療に対する助成」などの意見も見られた。設問詳細「日本の出生率」についてのお考えをお尋ねします。厚生労働省は2012年の合計特殊出生率が1.41と発表しました。前年と比較してわずかに上昇はしているものの、まだまだ低迷を続けています。 そこで20代、30代の先生にお尋ねします。Q1.先生ご自身が希望する子どもの人数をお選びください(必須)0人1人2人3人4人5人以上Q1-2.その理由をお聞かせください (任意)[            ]Q2.出生率を上げるために必要な施策は何だと思われますか(複数回答可)(必須)保育施設の整備・拡充教育の無償化子育て世帯の税制優遇児童手当の増額勤務先からの養育手当の支給・増額産休・育児休業制度の整備短時間勤務制度の整備非正規雇用の割合の引き下げ正規・非正規の均等待遇の確保地域社会の支えその他【  】Q3.コメントをお願いします(出生率についてのお考えや、その他ご意見など何でも結構です)(任意)[            ]2013年12月20日(金)~27日(金)実施有効回答数1,000件調査対象CareNet.com若手医師会員(20代・30代)コメント抜粋(一部割愛、簡略化しておりますことをご了承下さい)子育ては親だけではできません。教育なども含めて親が地域・社会に関わっていかないといけないなと、自分が親になって思います。仕事をしていると職場の人間関係だけになりがちですが、まず地域とのコミュニケーションを取る努力が必要だと思います。(30代,女性,既婚)医師だと年収が高くなるため、いろいろな場面で手当てが受けられないことがある。それならば、税の優遇措置をとってもらわないと不公平を感じる。(30代,男性,既婚)やはり、子育ては思った以上に体力も使いますし、お金もかかります。駆け出しの場合、経済的にきついので支えがなければやってられません(20代,男性,既婚)勤務先における養育環境の整備が最も重要課題であると考える。(30代,男性,未婚)子供を産みにくい社会は皆が生活しにくい社会になっているということだと思います。出生率の向上を目指すことにより、女性を含め社会的弱者が社会生活しやすい社会になればと思います。(20代,女性,未婚)仕事で夜勤や当直がある場合に24時間預けられる施設が必要、また保育施設に預けている間に発熱して迎えが必要になった場合に仕事を休めない、頼れる家族も近くにいない場合、仕事が続けられない。(30代,女性,既婚)子供は大切だと思いますが、まずは結婚相手を探すところからはじめなければいけませんね(笑)(30代,女性,未婚)出生率が低いことも危惧されるが、結婚する人の減少がさらに危惧される。(30代,男性,既婚)女性だけでなく、男性にも育児休暇などを取らせやすい環境を作らないと改善は難しいと思う。(30代,男性,既婚)正直なところ, 出生率を上げる必然性を感じない。高額所得者でも平等に補助が受けられるような制度が望ましい。子供が子どもを育てるような国に成り下がっているのが現状で,国力は落ちる一方だと思う。(30代,男性,既婚)日本の場合、「晩婚化・少子化、一生を独身で過ごす人の増加」といった問題があり、早期に対策すべきと思う。自分も早く結婚して、子供を育てたいと思う。(最近は、医師としてのキャリアを積む方が幸せか、子供をきっちり育てられる方が幸せかと、悩みつつある。)(20代,男性,未婚)いじめのIT化など、私たちの常識の通用しない社会に生きていく子供がたいへん。気楽に子ども増やせばとか言えない。親の育てる環境だけでなく、子どもを守るものも確立していったほうがいい。(IT専門家などの知識が必要)(30代,男性,未婚)勤務先の関係で欲しい子供の数を諦めざるをえません。(30代,女性,既婚)子供をほしいと思っている人はいっぱいいます。でも、晩婚化で、子供に恵まれず、不妊治療をしたり、また産まれても保育施設にいれることが困難であったりと問題はかなりあると思います。女性に対する仕事の調整ができたり(結婚前後、出産前後)保育施設がしっかりとできることで、経済がもっとまわるようになると思います。(30代,女性,既婚)不妊治療の助成をもっと積極的にやれば少しは上昇すると思う。(30代,男性,既婚)現状の日本の一番重要かつ対策が殆どなされていない問題です。人口減でもしょうがないという対策なのか、なんとか人口をあげようとしているのかが分かりづらく、明確な方向性を持った施策が必要と思っています。(30代,男性,既婚)若い世代が年金や非正規雇用などの問題で将来に希望が持てない社会だといつまでもこの傾向は進むであろう(20代,男性,未婚)晩婚化は時代の流れとして仕方ないので、不妊治療についての知識と重要性を普及すること。卵子の老化についてもきちんと教育し、パートナーが見つかる前に予め採卵を行っておくようなシステムも検討すべし。経済的なサポートももっと必要。(30代,女性,既婚)産休・育休、職場復帰を望んでいますが、職場の未婚女性からのプレッシャーが怖いです。(30代,女性,既婚)実際に三人の子育てをしつつ、パートタイムで週3日小児科医をしています。子供が幼児の間はまだいいのですが、小学生になったら、習い事の送り迎えや学校行事との兼ね合いをどうするかなど、悩みは満載です。週5日仕事に戻らないかというお話もいただきますが、なかなかその踏ん切りはつきません。(30代,女性,既婚)男性のトップの意識改革が最も重要と考えます。世界経済フォーラムから出ている、ジェンダーギャップレポートの結果について、ダイバシティーマネジメントについて、など今後の医療における国際競争力強化のために、何をすべきかを知らな過ぎると思います。(30代,女性,既婚)女性だけが子育てをがんばればいい、という雰囲気はまだまだ根強いです。交代勤務とそのシステムを充実させればいいと思います。(30代,女性,既婚)通常の保育施設に関しては整備を進めようとする試みがみられるようになってきているが、病児保育に関してはまだまだ整備が整っていない状態である。働き始めて大変なのは子供が病気になったときの対応である。病児保育に関して整備を進めるのも一つの手だと考える。(30代,男性,既婚)小児科受診を無料にするのは、無駄な受診が増えるのでそこは考えてほしいです。特に夜間。(30代,女性,未婚)まだまだ、職場での「常勤」の時短勤務、当番、当直の免除等の対応を取ってもらえないところが多いです。子育てをしている職員に対する意識がもっと高まれば、働きやすくなり、子どもを出産する人数も変わってくるのかな、と思います。(30代,女性,既婚)子供の教育費用や医療費が親の所得により違うのはおかしい。子供は平等。親から子供のことを考えるのではなく、子供を守るにはどうすればよいかを考えた政策を考えてほしい。(30代,男性,既婚)最近は昔よりも働いていても子供を作りやすい環境ができてきているとは思います。(30代,女性,既婚)経済的な問題ももちろん大きいが、娯楽が発達し過ぎて、いい大人の年齢であっても趣味、仕事などに熱中し、子供をもつほど精神的に成熟出来ていないのではないかと感じる。(30代,男性,既婚)3人欲しかったが、自分の年と、妊娠中の大変さと、経済面で2人でやめることにしている(今のところ)。このご時世、共働きはあたりまえ。保育所の拡充などは注目されて改善が見られると思うが、小学校時代の児童館の整備やせめて高校まで無償化などにしないと、自信をもって産もうとする人は減ると思う。(30代,女性,既婚)子供を持つ女性医師は、仕事がどうしても少ないように優遇される。その分男性医師の負担が大きい。給料は同じなのに。少子化対策では職場の理解を推進するという意見があるかもしれないが、他の医師の負担が増えるだけ。別の対策が望まれる。(30代,男性,既婚)第二次ベビーブーム世代の駆け込み出産も終わり、出生率はまた低下していくと思う。海外では働く女性が親やお手伝いさんに家事や育児を任せていることが多い。日本もそのような風習が根付き、産後の女性の社会復帰がしやすい環境になれば、出生率の低下を少しは食い止められるのではないだろうか。(30代,女性,既婚)女性の社会進出率の増加が悪影響を及ぼしている。主婦と仕事の両立は甘いものではない。(20代,男性,未婚)同年代の優秀な女性の多くに子供がいません(30代後半~40代前半)。これは医師に限りません。社会的に大きな損失と思います。仕事を継続しキャリアアップしていく上で、出産・育児が支障になり過ぎないような職場側の仕組みの改善は、緊急の課題と思います。(30代,女性,既婚)待遇面などは少しずつ改善はされてきていると思う。結婚率低下や高齢化問題もあるので、急に出生率が上がるのは難しいのではないか。(20代,男性,既婚)現在の日本に希望が持てないから出生率低下は当然(20代,女性,未婚)妊娠出産にかかる費用の減額、不妊治療に対する補助などの充実(30代,女性,既婚)3人4人生んでいる人と独身で全く生まない人の差や地域柄による差がひどく大きいと思う(20代,女性,未婚)子供は社会で育てるとか言っておきながらの所得制限、保育園料の違いなど納得できないことが多い(30代,男性,既婚)収入が少ない世帯には国の経済的な補助が出生率をあげる重要な施策となると思う。しかしある程度の収入があり、責任ある仕事を持っている女性にとっては、出産適応年齢を逃してしまうことへの対策、不妊治療の充実が必要かと思う。(30代,女性,既婚)一人で生きていける人が多い、楽しいことが多い、自分の食い扶持で手がいっぱい?都会はやることが多いので子供欲しいと思うまで年齢が必要になり、さて作ろうという時には、なかなかできない人が多い気がする。(30代,男性,既婚)子供が小さいときの当直は家族にも負担大です。(30代,男性,既婚)本当に女性の社会進出と出生率増加を両立させたいのであれば、男性でも育児休暇をとったり、あるいは子供の体調が悪いときに父親が仕事を休んで子供の面倒を見ることを「普通」と考えるように、われわれの観念を変えていかなければならない。(30代,男性,既婚)

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小児呼吸器感染症、各症状の持続期間は?/BMJ

 小児呼吸器感染症の症状持続期間について、保護者に提示されているガイダンス内容と比べて、耳痛(7~8日)、感冒(15日)は長期であったことが、米国・ワシントン大学のMatthew Thompson氏らによるシステマティックレビューの結果、判明した。咽頭痛、急性咳嗽、細気管支炎、クループはガイダンス内容と一致していた。著者は、「今回の結果は、保護者および臨床医が呼吸器感染症を適切に見分けるのに有用である」として、新たなエビデンスに基づき現行ガイドラインを更新する必要があると提言している。BMJ誌オンライン版2013年12月24日号掲載の報告より。システマティックレビューで各症状の持続期間を評価 研究グループは、プライマリ・ケアおよび緊急治療部門を受診する、ありふれた小児呼吸器感染症の予想される症状持続期間を確定することを目的に、システマティックレビューを行った。検討したのは、耳痛、咽頭痛、咳(急性咳嗽、細気管支炎、クループなど)、感冒の症状についてであった。 PubMed、DARE、CINAHLを用いて2012年7月までの文献を検索した。プライマリ・ケアか緊急治療部門を受診した急性呼吸器感染症小児を対象とした無作為化対照試験もしくは観察試験で、高所得国で実施され、比較群に対照治療かプラセボあるいはOTC薬治療を設定していたものとした。試験の質の評価は、無作為化対照試験はCochraneバイアスリスクを用いて、観察試験はcritical appraisal skills programmeを用いて行った。 主要評価項目は、症状期間についての各試験データと、可能であればプールした1日平均頻度と95%信頼区間とし、また、各症状が小児の50%および90%で消失した時点までの日数を持続期間とした。耳痛、感冒についてガイダンスと大きな開き 検索した文献は2万2,182本で、そのうち適格基準を満たしたのは、無作為化対照試験23本、観察試験25本であった。解析に組み込んだ試験集団は、試験登録前の年齢、症状期間がさまざまであった。 各症状について解析した結果、小児の90%で症状が消失するまでの期間は、耳痛7~8日、咽頭痛2~7日、クループ2日、細気管支炎21日、急性咳嗽25日、感冒15日、非特異的呼吸器感染症状16日であった。 これらのうち、耳痛と感冒は、英国(NICE)および米国(CDC)で保護者に提示されているガイダンス内容と比べてかなり長期であった。たとえば、耳痛(90%で消失)は、NICEでは平均4日、CDCでは平均2~3日とされており、感冒(90%で消失)については、NICEは10~11日、CDCは14日未満とアドバイスしているという。一方で、一部にはガイダンス内容が過大であるものもあった(例:咽頭痛/扁桃炎をNICEは7日、CDCは14日)。 著者は、「症状持続期間の正確な推定が、適切な保護者の行動や抗菌薬使用に結びつけるうえで有用である」と述べ、新たなエビデンスに基づくガイドラインの更新の必要性を提言している。

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aHUS診断基準公表による、早期診断・早期治療に期待

 非典型溶血性尿毒症症候群(atypical hemolytic uremic syndrome:aHUS)は、志賀毒素産生性大腸菌由来尿毒症症候群(Shiga toxin-producing E. coli hemolytic uremic syndrome:STEC-HUS)とADAMTS13 (a disintegrin-like and metalloproteinase with thrombospondin type 1 motifs:member13)活性著減による血栓性血小板減少性紫斑病(thrombotic thrombocytopenic purpura:TTP) 以外の血栓性微小血管障害(thrombotic microangiopathy:TMA)と定義される。 aHUSの主徴は、「微小血管症性溶血性貧血」、「血小板減少」、「急性腎障害(acute kidney injury:AKI)」の3つである。 近年、このaHUSの病因として補体制御機構の異常が注目されている。50-60%の症例でH因子をはじめとするさまざまな補体制御因子の遺伝子異常が報告され、目下aHUSにおける病態解析は急速に進んでいる。 aHUSは、発症早期にはSTEC-HUSやTTPとの鑑別が必ずしも容易ではなく、積極的な治療が遅れると腎不全に進行するリスクが高い症候群であることから、早期に診断し、機を逃すことなく適切な治療を実施することが重要である。 これらを背景に、日本腎臓学会・日本小児科学会は非典型溶血性尿毒症症候群診断基準作成委員会を発足し、徳島大学大学院 発生発達医学講座(小児医学)香美 祥二 委員長、東京女子医科大学 腎臓小児科 服部 元史 氏、東京大学大学院 腎臓内科学、内分泌病態学 南学 正臣 氏らによってわが国で初めてとなる「非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)診断基準」を公表した。 この診断基準の公表により、今後、日本におけるaHUS患者の早期診断・早期治療への道が開かれ、ひとりでも多くの患者さんの予後改善につながることが期待される。さらに、aHUS に対する治療のエビデンスを構築することにより、将来的に新しい治療ガイドラインの作成にも結び付くことが望まれる。「非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)診断基準」の詳細は下記のいずれかのURLより閲覧いただけます。日本腎臓学会日本小児科学会

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小児の慢性片頭痛に認知行動療法が有効/JAMA

 小児の慢性片頭痛の治療として、認知行動療法(CBT)が有効であることが、米国・シンシナティ小児病院医療センターのScott W Powers氏らの検討で示された。小児の慢性片頭痛に関しては、現在、米国FDAによって承認された治療法がないため、実臨床ではエビデンスに基づかない種々の治療が行われているという。心理学的介入の中でも、対処技能の訓練に焦点を当てバイオフィードバック法に基づくリラクセーション訓練を導入したCBTは、これらの患者における慢性、再発性の疼痛の管理に有効であることを示唆するエビデンスが報告されていた。JAMA誌2013年12月25号掲載の報告。CBTの頭痛軽減効果を無作為化試験で評価 研究グループは、年齢10~17歳の慢性片頭痛患者に対するCBT+アミトリプチリン(商品名:トリプタノールほか)と頭痛教育+アミトリプチリンの有用性を比較する無作為化試験を行った。 診断は、専門医が「International Classification of Headache Disorders, 2nd Edition(ICHD-II)」の判定基準を用いて行い、月(28日)に15日以上の頭痛が認められた場合に慢性片頭痛とされた。このうち、Pediatric Migraine Disability Assessment Score(PedMIDAS)が20点以上の患者を試験に組み入れた。PedMIDASは、小児の頭痛に起因する機能障害を0~240点(0~10点:ほとんどなし、11~30点:軽度、31~50点:中等度、51点以上:重度)で評価するもの。 CBT群、頭痛教育群ともに専門セラピストによる10回の研修が行われ、アミトリプチリン1mg/kg/日が20週投与された。フォローアップは3、6、9、12ヵ月後に実施された。 主要評価項目は20週後の頭痛の発現日数、副次評価項目はPedMIDASとした。また、臨床的有意性の評価として、12ヵ月後の頭痛発現日数がベースラインに比べ50%以上低下した患者の割合およびPedMIDASが20点未満の患者の割合について検討した。1年後に86%で頭痛の発現が50%以上低下 2006年10月~2012年9月までに135例が登録され、CBT群に64例、頭痛教育群には71例が割り付けられた。全体の平均年齢は14.4歳、女児が79%で、ベースライン時の平均頭痛発現頻度は21.3(SD 5.2)日/28日、PedMIDASは68.3(SD 31.9)点であった。129例(59例、70例)が20週のフォローアップを終了し、12ヵ月のフォローアップを完遂したのは124例(57例、67例)だった。 20週時の頭痛発現日数は、CBT群で11.5日減少したのに対し、頭痛教育群の低下日数は6.8日であり、有意な差が認められた(群間差:4.7日、95%信頼区間[CI]:1.7~7.7、p=0.002)。PedMIDASは、CBT群で52.7点低下したが、頭痛教育群では38.6点の減少にとどまり、有意差が確認された(群間差:14.1点、95%CI:3.3~24.9、p=0.01)。また、頭痛発現日数が50%以上低下した患者の割合は、CBT群が66%と、頭痛教育群の36%に比べ有意に良好であった(オッズ比[OR]:3.5、95%CI:1.7~7.2、p<0.001)。 12ヵ月時の頭痛発現日数50%以上低下例の割合は、CBT群が86%、頭痛教育群は69%であった(p<0.001)。また、12ヵ月時に、PedMIDASが20点未満の患者の割合は、それぞれ88%、76%だった(p<0.001)。 有害事象は、CBT群で90件、頭痛教育群では109件報告された。CBT群に比べ頭痛教育群では中枢神経系、呼吸器系の有害事象が多かった。中枢神経系有害事象には、片頭痛発作重積や片頭痛の増悪のほか、疲労や眠気、めまいなどアミトリプチリンによる既知のものが含まれ、呼吸器系有害事象としてはインフルエンザ感染、肺炎、季節性アレルギー、上気道感染症などがみられた。

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超早産児のアトピー性皮膚炎発症リスクは?

 超早産児(在胎期間29週未満)は、後期(29~34週)および満期で生まれた子供と比べて、アトピー性皮膚炎(AD)発症リスクが低いことが、フランス・ナント大学病院のS.Barbarot氏らによるコホート調査の結果、明らかになった。これまで、AD発症リスクが早産によって影響を受けるかどうかは不明であった。また、AD発症リスクについて、超早産児の大規模サンプルでの検討は行われたことがなかった。British Journal of Dermatology誌2013年12月号の掲載報告。 研究グループは、AD発症リスクの早産による影響を明らかにすることを目的に、2つの独立した住民ベースコホート(Epipageコホート、LIFTコホート)のデータを用いて、在胎期間とADとの関連を調べた。コホートの早産児は計2,329例で、そのうち479例が超早産児であった。 主な結果は以下のとおり。・より後期に生まれた子供と比べて、超早産児群におけるAD発症の割合は低かった。・Epipageコホート(2年アウトカム)でのAD発症率は、24~28週:13.3%、29~32週:17.6%、33~34週:21.8%(p=0.02)であった。・LIFTコホート(5年アウトカム)でのAD発症率は、同11%、21.5%、19.6%であった(p=0.11)。・交絡変数で補正後、在胎期間が短い(29週未満)こととAD発症率が低いことが、有意に関連していることが認められた。Epipageコホートにおける補正オッズ比(aOR)は0.57(95%信頼区間[CI]:0.37~0.87、p=0.009)であり、LIFTコホートでは同0.41(同:0.18~0.90、p=0.03)であった。

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乳児血管腫再発に高リスクなのは?

 フランス・ペルグラン小児病院のC.K. Ahogo氏らは、乳児血管腫(IH)の再発リスク因子について検討を行った。IH治療では、経口プロプラノロール(商品名:インデラルほか、本疾患には国内未承認)が第一選択薬となったが、治療後の再発リスクの因子については調査がされていなかった。British Journal of Dermatology誌2013年12月号の掲載報告。 検討は、単一施設の後ろ向き観察研究にて行われた。2008年6月1日~2011年12月31日の間に、特定皮膚疾患を診療するボルドーのNational Reference Centerで、IH治療開始が5ヵ月未満であった患児を対象とし、診療記録および画像診断データをすべて後ろ向きにレビューした。 主な結果は以下のとおり。・対象患児は、総計158例であった。男児が52例、女児が106例であった(男女比1対2)。・19例(12%)は、分節型IHであった。・再発は、40例でみられた。・多変量解析の結果、深在性かつ分節型のIHである場合のみ、再発との独立した関連が認められた。・著者は、「今回の試験により、分節型と深在性の血管腫はいずれも、再発のリスクが高いことが示唆された。また、治療中止後、および/あるいは治療後長期にわたり、緊密なフォローアップが必要であることが示唆された」と結論している。

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4価ワクチンでインフルエンザの予防率をどれくらい向上できるか/NEJM

 B型の2株(ビクトリア系、山形系)を含めた不活化インフルエンザ4価ワクチン(quadrivalent influenza vaccine:QIV)の有効性に関する、3~8歳児5,000例超を対象とした第3相無作為化対照試験の結果が発表された。ワクチン有効率は全体で59.3%、中等症~重症例では74.2%であったことなどが示された。試験を実施・報告したレバノン・アメリカン大学ベイルート病院のVarsha K. Jain氏らは、「QIVはインフルエンザA型とB型を予防する際に有効であることが示された」と結論している。インフルエンザワクチンはWHOではA型2株とB型1株の3価製剤を推奨し、日本でも採用されている。しかし、B型について2株が混合流行する傾向が続いており、4価製剤が開発された。米国では今シーズンから4価が導入されているという(http://www.nih.go.jp/niid/ja/iasr-sp/2257-related-articles/related-articles-405/4099-dj4053.html)。NEJM誌オンライン版2013年12月11日号掲載の報告より。3~8歳児5,168例を対象に無作為化試験 小児(3~8歳)のインフルエンザA型またはB型の予防に関するQIVの有効性を検討した無作為化試験は、多国間の15施設(バングラディシュ、ドミニカ共和国、ホンジュラス、レバノン、パナマ、フィリピン、タイ、トルコ)で行われた。各国で登録された被験児は、QIVを接種する群とコントロールとしてA型肝炎ワクチンを接種する群(以下、対照群)に無作為に割り付けられた。 主要エンドポイントは、リアルタイムPCR(rt-PCR)法で確認されたインフルエンザA型またはB型で、副次エンドポイントは、rt-PCR確認の中等症~重症のインフルエンザと、rt-PCR陽性のインフルエンザウイルス培養株であった。 ワクチンの有効性と日常生活または医療サービス利用への影響に関する評価を、全ワクチン接種コホート群(計5,168例、各群2,584例)、パー・プロトコルコホート群(QIV群2,379例、対照群2,398例)について行った(平均年齢5.4歳、男女ほぼ同数)。全接種コホートでのQIV有効率59.3%、中等症~重症例では74.2% 被験児登録は2010年12月に開始され、インフルエンザ様疾患(37.8℃以上の発熱、咳・咽頭痛・鼻水・鼻閉のうち1つ以上の症状と定義)の発症に関するサーベイランスが6ヵ月以上、2011年10月まで行われた。疾患発症児は発症から14日間日記による記録が行われた。 結果、全ワクチン接種コホートにおけるインフルエンザ様疾患発生は、QIV群563例(422児)、対照群657例(507児)であった。rt-PCR確認インフルエンザの発生は、QIV群62例(2.40%)、対照群148例(5.73%)で、QIV有効率は59.3%(95%信頼区間[CI]:45.2~69.7)であることが示された。培養確認インフルエンザに対する効果は59.1%(97.5%CI:41.2~71.5)であった。 同コホートで中等症~重症であったrt-PCR確認インフルエンザ例についてみると、罹患率はQIV群16例(0.62%)、対照群61例(2.36%)で、QIV有効率は74.2%(97.5%CI:51.5~86.2)であった。 パー・プロトコル群では、QIV有効率は55.4%(95%CI:39.1~67.3)、培養確認インフルエンザに対する効果は55.9%(97.5%CI:35.4~69.9)であった。また、同コホートでの中等症~重症例の有効率は、73.1%(97.5%CI:47.1~86.3)だった。 QIVは対照と比較して、39℃超の発熱および下気道疾患のリスク抑制と関連していた。パー・プロトコル群における相対リスクはそれぞれ、0.29(95%CI:0.16~0.56)、0.20(同:0.04~0.92)だった。 QIVは、4株すべてについて免疫獲得を達成した(接種後6ヵ月時80~90%超)。 重篤な有害イベントの発生は、QIV群36例(1.4%)、対照群24例(0.9%)だった。

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ひとり親家庭の子供は喘息になりやすい

 母子家庭・父子家庭(以下、ひとり親家庭)の子供は両親のいる子供と比べて、喘息による救急外来や病院の再受診が多いことが、シンシナティ小児病院医療センターのTerri Moncrief氏らによって報告された。さらに、この主な要因として世帯所得の違いが根本にあることにも言及している。The Journal of asthma誌オンライン版2013年12月10日の掲載報告。 本研究の目的は、ひとり親家庭の子供と小児喘息による健康管理施設の再受診状況との関係を明らかにし、この関係を説明する家族レベルでの心理社会的変数を検討することである。 喘息または気管支拡張薬に反応を示す喘鳴により、健康管理施設を利用した1~16歳の526例の子供と、その子供の介護者の結婚状況を前向きコホートにより分析した。本分析によると、ひとり親であることは1つのリスクカテゴリーとなることがわかった。 本研究のアウトカムは小児喘息による施設の再受診とした(救急外来または病院の再入院)。評価は4つの心理社会的変数(世帯所得、介護者が有する心理的苦痛のリスク、親に対する子供の比率、保育園の登園率やセカンドハウスの利用状況)で行った。 主な結果は以下のとおり。・コホートに登録された子どもの40%が12ヵ月以内に喘息で救急外来や病院を再受診した。・全介護者のうち59%はひとり親であった。・ひとり親であることと、それぞれの心理社会的変数との間には有意な関連が認められた。・低所得世帯や子供比率が高い世帯の子供は、高所得世帯や子供比率が低い世帯の子供と比べて、喘息による救急外来や病院の再受診が多かった(それぞれ、p<0.005)。・ひとり親の子供は両親のいる子供と比べて、喘息による救急外来や病院の再受診が多かったが(オッズ比:1.44、95%信頼区間[CI]:1.00~2.07、p<0.05)、所得により調整を行うと有意差は認められなかった。

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妊娠中の魚油サプリ摂取は、子のアレルギー発症を抑制するか

 オーストラリア・ウィメンズ & チルドレンズ病院のD. J. Palmer氏らは、妊娠中の魚油サプリメント摂取と出産児のアレルギー発症との関連を無作為化試験にて検討した。その結果、総じて、3歳までにIgE関連アレルギー疾患を有意に減少することは認められなかったことを報告した。n-3長鎖多価不飽和脂肪酸(LCPUFA)の高摂取は、IgEアレルギー疾患の発症を和らげる可能性があり、アレルギー予防戦略として提案される可能性があったが、結果を踏まえて著者は、「今回の結果が、臨床および公衆衛生においてどれほど重要な意味をもつのか、さらに検討する必要がある」と提言している。Allergy誌2013年11月号(オンライン版2013年9月21日号)の掲載報告。 研究グループは、妊婦がn-3 LCPUFAサプリメントを摂取することで、出産児のIgEアレルギー疾患が減少するかどうかを検討した。 対象は無作為化比較試験Docosahexaenoic Acid to Optimise Mother Infant Outcomeの参加者で、アレルギー疾患の遺伝的リスクがあった小児706例を誕生後に追跡して評価した。 被験者(被験児の母親)のうち、介入群(368例)は妊娠21週から出産時まで魚油カプセルを摂取する群に割り付けられた。一方、対照群(338例)は、n-3 LCPUFAを含まない植物性油脂カプセルを摂取した。 アレルギー疾患の診断は、1、3歳時に医学的評価により行われた。 主な結果は以下のとおり。・3歳までにIgEアレルギー疾患を呈した患児の割合は、n-3 LCPUFA摂取群(64/368例・17.3%)と対照群(76/338例・22.6%)で有意差はみられなかった(補正後相対リスク:0.78、95%信頼区間[CI]:0.58~1.06、p=0.11)。・最も頻度の高いアレルギー疾患は湿疹であった。n-3 LCPUFA摂取群は13.8%で湿疹感作がみられ、対照群は19.0%で有意差はなかった(補正後相対リスク:0.75、95%CI:0.53~1.05、p=0.10)。

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急性咽頭炎に対する抗菌薬の適応はどのように判断するか?(コメンテーター:小金丸 博 氏)-CLEAR! ジャーナル四天王(160)より-

プライマリケアの現場では、いまだに多くの急性咽頭炎の患者に抗菌薬が投与されている。急性咽頭炎の原因の多くはウイルス性であり、抗菌薬が不要なことが多い。しかしながら、A群溶連菌による咽頭炎に対しては、主に扁桃周囲膿瘍などの化膿性合併症の予防と急性リウマチ熱の予防のために、抗菌薬の投与が必要となる。抗菌薬投与の適応を決定するために、臨床症状を用いたスコア(Centor criteria)や迅速抗原検査が使用されているが、これらの有用性を支持する強いエビデンスはほとんど存在しなかった。 PRISM試験は、急性咽頭炎に対する抗菌薬投与の適応を決定するために、臨床症状を用いたスコアと迅速抗原検査が有用かどうか評価することを目的とした、ランダム化比較試験である。本試験では、当初は臨床症状を用いたスコアにCentor criteria(発熱、扁桃の浸出物、前頚部の有痛性リンパ節腫脹、咳がない)を用いていたが、試験途中から診断精度のやや優れた新しいスコアであるFeverPAIN(24時間以上の発熱、化膿、発症後3日以内の受診、扁桃の炎症所見、咳や鼻汁がない)に切り替えている。対象は、英国のプライマリケ・セッティングにおける、3歳以上の急性咽頭炎および咽頭の肉眼的異常(発赤、膿)がある患者である。631例の患者を、(1) 症状の改善が乏しい場合に抗菌薬を開始する群(コントロール群)、(2) FeverPAINを用いて抗菌薬の適応を決定する群、(3) FeverPAINと迅速抗原検査を併用して抗菌薬の適応を決定する群、の3群に分類し、診察2~4日後の咽頭痛や嚥下困難の重症度、有症状期間、抗菌薬使用の有無などを評価した。 FeverPAINを用いた群ではコントロール群と比較し、診察2~4日後の咽頭痛や嚥下困難の重症度は有意に低下し(P=0.04)、抗菌薬の使用率も有意に低下した(P=0.02)。FeverPAINと迅速抗原検査を併用した群では、FeverPAINのみを用いた群と同等の成績であったが、迅速抗原検査を併用することの有用性は明らかにならなかった。 今回の試験のコントロール群は、あらかじめ医師が抗菌薬を処方しておき、症状が改善しなかった場合には患者の判断で抗菌薬を開始する、という治療戦略であり、他の2群でも一部用いられている。この戦略は、医療施設へのアクセスが良い日本では一般的とはいえず、本試験の結果をそのまま日本の医療に当てはめることはできないのかもしれない。しかし、急性咽頭炎患者に対する抗菌薬処方の適応を決定するうえで、臨床症状を用いたスコアの有用性は明らかであり、臨床の現場で積極的に活用していくべきと考える。 臨床症状だけを用いた群と、臨床症状に迅速抗原検査を組み合わせた群の間で、症状の改善度や抗菌薬の使用率に差が出なかったのは注目に値する結果である。急性咽頭炎は日本でもプライマリケアの場面で遭遇することが多い疾患であるが、診療所などでは迅速抗原検査が実施できない施設も多いと思われる。臨床症状のみで抗菌薬の適応を正確に決定できるのであれば、FeverPAINは有力な診断ツールとなるだろう。ただし、FeverPAINを用いた場合、迅速抗原検査をどのように併用するかについてはまだ確定しているとはいえず、さらなる議論が必要である。 今後、新しいスコアであるFeverPAINが日本でも一般的になるのか注目したい。

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ロタウイルスワクチン、乳児けいれん発作に予防効果

 ロタウイルスワクチンを完全接種(RV5を3回またはRV1を2回)した乳児は、非接種児と比較して、けいれん発作リスクが統計的に有意に低下(初発けいれん発作リスクの18%低下、1年間の全けいれん発作リスクの21%低下)したことが明らかになった。米国国立予防接種・呼吸器疾患センター(NCIRD)のDaniel C. Payne氏らが、2006~2009年のVaccine Safety Datalink(VSD)登録の乳児25万人のデータを後ろ向きに分析し報告した。著者は、「今回示された乳児けいれん発作の減少は、ロタウイルスワクチン関連ベネフィットである、下痢による入院の予防効果を補完するものである」とまとめている。Clinical Infectious Disease誌オンライン版2013年11月20日号の掲載報告。 ロタウイルス胃腸炎とけいれん発作については、同胃腸炎入院児の7%がけいれん発作を経験していたとの報告(カナダの多施設共同研究1,359人)や、ロタウイルス関連のけいれん発作で入院した児のうち18%が少なくとも1日ICUに入室した(米国1施設5年間の後ろ向き研究)など、関連があることが報告されている。同けいれん発作は24時間に1回超と頻度が高い一方、無熱性が特徴である。 研究グループは、ロタウイルスワクチン接種が、けいれん発作による入院あるいは救急外来受診について予防効果を有するかどうかについて検討した。 対象は、2006年2月28日(ロタウイルスワクチンが米国で承認された日)以降に生まれ、2009年11月までにVSDに登録された乳児であった。ロタウイルスワクチンの最終接種日以降4~55週間追跡し、その間のけいれん発作発生率を、接種状況(完全接種と非接種)で比較した。 予防効果の経時的変化を明らかにするため、けいれん発作発生までの時間をCox比例ハザードモデルを用いて分析し、接種状況で比較した追跡期間中の相対的けいれん発作発生率を検討した。 主な結果は以下のとおり。・分析には、VSD登録児25万601例が組み込まれた。そのうち、ロタウイルスワクチンの完全接種群は18万6,502人(74.4%)、非接種群は6万4,099人(25.6%)であった。・けいれん発作発生率は、ロタウイルスワクチン接種状況と統計的に有意に関連していた。けいれん発作発生のうち、ロタウイルス胃腸炎シーズン(1~6月)の発生割合は、非接種群55%に対し、ワクチン接種群は48~49%であった(p=0.023)。・共変量(VSD登録地域、最終接種時年齢、性、けいれん発作発生月)で補正後、ロタウイルスワクチン接種による統計的に有意な予防効果が、初発けいれん発作(対非接種群とのリスク比[RR]:0.82、95%信頼区間[CI]:0.73~0.91)、全けいれん発作(同:0.79、95%CI:0.71~0.88)のいずれについても認められた。

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医師の7割がTPPに賛成!一方で、8割以上が日本の医療制度に影響を及ぼすと考える

医師・医療従事者向け情報サービスサイトを運営する株式会社ケアネット(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:大野元泰、証券コード:2150)は2013年11月22日、当社医師会員1,000人に対し、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)に対する意識調査を実施しました。TPP最終合意へ向けて日米両政府の交渉が進む中で、TPPが医療へ及ぼす影響を医師はどのように考えているのか、詳細をご報告致します。コメントはこちら結果概要医師の7割以上がTPPに賛成全面的に賛成(9.4%)に、参加はやむを得ない(64.8%)を加えると、74.2%と、医師の7割以上が賛成する結果になった。フリーコメントでは、「日本の経済全体を考えるとTPPは避けられない」「グローバル化の中で、鎖国の様な政策を取りつづけるのは現実的ではない」というものが散見された。8割以上の医師が、TPPは日本の医療制度に影響を及ぼすと回答TPP参加により、「国民皆保険制度」や「混合診療の禁止」、「営利企業(株式会社)の参入」はどうなると考えているか尋ねたところ、すべての項目に対して、今まで通り維持されると回答した医師は2割を切り、8割以上の医師がTPPへの参加には賛成するが、日本の医療制度に影響を及ぼすことは避けられないと考えていることがわかった。政府はもっと具体像を示して欲しいISD条項を知っているか尋ねたところ、内容を理解していると答えたのは7.0%と少なく、だいたいの内容は知っている(21.3%)を加えても、3割にも満たない結果となった。フリーコメントには、「正確な内容を国民に知らせずに進んでいることが恐い」、「TPP参加でどのように変化するのか十分に理解できていない。政府はもっと具体像を示して欲しい」などの情報不足を指摘するコメントが複数見られた。画像を拡大する調査タイトル:医師のTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)に対する意識調査調査方法:インターネットリサーチ調査対象:医師・医療従事者向け専門サイト「CareNet.com」医師会員有効回答数:1,000サンプル調査日時:2013年11月22日(金)画像を拡大する設問設定TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)ついてお尋ねします。安倍晋三首相は11月12日、ルー米財務長官と首相官邸で会談し、TPPの年内妥結に向け協力する方針を確認しました。以前より日本政府はTPPによる国民皆保険制度への影響はないと発表していますが(*1)、日本医師会では、公的な医療給付範囲を将来にわたって維持すること、混合診療を全面解禁しないこと、営利企業(株式会社)を医療機関経営に参入させないこと、の3つが保証されない限り、国民皆保険制度は維持されないと表明しています(*2)。そこで先生にお尋ねします。*1)『TPP協定交渉について:平成25年6月内閣官房TPP政府対策本部、p.66』1.政府が現時点で得ている情報では、TPP 交渉においては、公的医療保険制度のあり方そのものなどは議論の対象になっていません。また、これまで日本が締結してきた経済連携協定においても、公的医療保険制度については、金融サービスの自由化について定める規定等から除外しています。2.政府としては、日本が誇る国民皆保険制度を維持し、安全・安心な医療が損なわれることのないよう、しっかりと主張していきます。国民皆保険制度は、日本の医療制度の根幹であり、この制度を揺るがすことはありません。*2) 日本医師会『TPP交渉参加について【2013.3.15】』「日本医師会は、世界に誇る国民皆保険を守るために、第1に公的な医療給付範囲を将来にわたって維持すること、第2に混合診療を全面解禁しないこと、第3に営利企業(株式会社)を医療機関経営に参入させないこと、の3つが絶対に守られるよう、厳しく求めていきます。もし、日本の国益に反すると判断された場合は、TPP交渉から速やかに撤退するという選択肢も持つべきです。」Q1.TPPへの参加をどのようにお考えですか?(必須)全面的に賛成参加はやむを得ない参加しないほうがよい全面的に反対Q2.TPPに参加したら、国民皆保険制度はどうなるとお考えですか?(必須)今まで通り維持されるなんらかの影響を受けるが、維持される国民皆保険制度は維持されないわからないQ3.TPPに参加したら、混合診療の禁止はどうなるとお考えですか?(必須)今まで通り、一部の例外を除き禁止のまま混合診療の是認範囲が広がる混合診療は解禁されるQ4.TPPに参加したら、営利企業(株式会社)の参入はどうなるとお考えですか?(必須)今まで通り認められない部分的に参入が認められるようになる営利企業(株式会社)の参入が認められるようになるQ5.TPPにおける、ISD条項についてご存知ですか?(必須)内容を理解しているだいたいの内容は知っている名称だけは知っている知らないQ6.TPPに対するご意見・ご感想等何でも結構ですので、お知らせください。(任意)[         ]コメント抜粋(一部割愛、簡略化しておりますことをご了承下さい)交渉をするかが肝心です。(40代,内科,診療所・クリニック(19床以下))一次産業は大きな影響を受ける可能性が高いと思うので、しっかりした対応が必要。 医療業界はそんなに大きな影響はないと思うし、そう願いたい。(50代,内科,診療所・クリニック(19床以下))日本の経済が立ち行かなければ医療費そのものが払えなくなるので変えられない流れだと思います。(40代,精神科,診療所・クリニック(19床以下))医療のレベルに関して、日本は高度であるのでTTPに参加しても問題ない。(60代,外科,上記以外)TPP参加は日本にとってもビジネスチャンスだと思う。(30代,麻酔科,一般病院(20床以上))見通しが不透明すぎて議論の対象にならない。そういう状況でも話を進めて行く政府のやり方に大いなる不信感がある。(50代,呼吸器内科,大学病院)日常診療にどのような変化が生じるのか、不安が強い。(30代,呼吸器内科,一般病院(20床以上))医療関係の情報が少ない。(50代,皮膚科,一般病院(20床以上))保険医療の適応範囲の縮小につながり賛成である。(30代,整形外科,大学病院)TPPで既存の勢力は痛手をこうむると思うが、逆に良くなるところもあるのではないかと期待する。(50代,泌尿器科,一般病院(20床以上))いずれ営利目的の企業が参入してくるでしょうね。そうなれば、皆保険も潰れるでしょう。 (60代,小児科,一般病院(20床以上))日本の法律の上に来るような条項の導入など許されない。(30代,腎臓内科,一般病院(20床以上))時代の流れとして受け止めないといけないし既得権は放棄すべき。(50代,神経内科,一般病院(20床以上))デンマークのハーモナイズウップの原則などを参考にした交渉や規制の緩和を進めることも一つの方策かと思います。(60代,循環器内科,一般病院(20床以上))TPP反対だが、もう政府は決めてしまっているのだろう。(40代,外科,一般病院(20床以上))日本医師会の主張はもっともだと思うが、たとえ政府が医師会の主張を受け入れてTPP参加したとしても、いずれ約束は反故にされると思う。ISD条項は大変な曲者である。(40代,精神科,一般病院(20床以上))TPP参加は少なくとも医師の既得権益を脅かすものにはなると思うが、ある程度医療が自由化されれば医師が淘汰され診療のレベル自体は上がると思う。(40代,小児科,大学病院)どういう話が進められるのか、逐一情報がほしいし、国民がそれに対し、反対か賛成かある程度意見が言えるぐらいにあってほしいなと思います。(30代,神経内科,大学病院)報道では主として農産物など関税障壁に関することが取り上げられているが、ISD条項も含めて非関税障壁のほうが日本の社会を大混乱に陥れるものとしてもっとしっかりと知らしめるべきだと考える。(50代,その他,上記以外)正確な内容を国民に知らせずに、進んで行っていることが怖い。 誰の意思で進んで行っているのか分からない。 (40代,循環器内科,診療所・クリニック(19床以下))制度としての「国民皆保険」は維持されたとしても、実際に受けられる医療や介護の質と量が患者の経済状況によって左右される「米国型」にシフトさせられる。 (50代,整形外科,一般病院(20床以上))保険システムにおいては費用がかかる割に効果の無いアメリカシステム。費用がかからない割にアメリカより効果を出している日本システム。これで何故システムまでアメリカ型に追従しなければならないのか。(30代,循環器内科,大学病院)現在、世界的な経済競争の中で日本が取り残される可能性が強く感じられるためTPPは必ず締結してほしい。(60代,呼吸器内科,一般病院(20床以上))一旦TPP交渉の場についた以上、医療の場の変化は避けられない。ましてや、現在の政策で医療費を確保しようとするより如何に削減するかを重要視している以上、混合診療の規制緩和等はほぼ決定的と言っていいだろう。アメリカをはじめとする諸外国の圧力に日本が外交的に抗しきれるとはとても思えない。(50代,外科,一般病院(20床以上))TPP参加でどのように変化するのか、十分に理解できていない。政府はもっと具体像を示してほしい。(60代,整形外科,一般病院(20床以上))

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