糖尿病・代謝・内分泌科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:162

インクレチン関連薬、膵炎リスクを増大しない/BMJ

 中国・四川大学のLing Li氏らが行ったメタ解析(60試験、被験者総数約35万例)の結果、インクレチン関連薬を服用している2型糖尿病患者における膵炎の発生率は低く、同薬は膵炎リスクを増大しないことが明らかにされた。これまで、インクレチン関連薬を服用する2型糖尿病患者の急性膵炎症例が数多く報告されているが、試験によって所見はさまざまだった。BMJ誌オンライン版2014年4月15日号掲載の報告より。

糖尿病合併症、20年間で発生率が大幅に低下:米国/NEJM

 1990~2010年の20年間の糖尿病合併症について調べた結果、発生率が大幅に低下したことが明らかにされた。米国疾病管理予防センター(CDC)のEdward W. Gregg氏らによる報告で、最も低下が大きかったのは急性心筋梗塞で約7割、高血糖緊急症による死亡は6割強減少し、脳卒中、下肢切断もほぼ半減していた。しかし、一方で糖尿病の有病率は上昇を続けているため、著者は「糖尿病の疾病負担は大きいままである」と指摘している。NEJM誌2014年4月17日号掲載の報告より。

「適正使用を」-SGLT2阻害薬への想い-

 2014年4月17日、2型糖尿病治療薬のイプラグリフロジン(商品名:スーグラ錠25mg、同50mg)が発売された。イプラグリフロジンは日本初の選択的SGLT2阻害薬であり、糖尿病診療医からの注目も高い。そこで今回、アステラス製薬株式会社 本社担当者に話を聞いた。  2型糖尿病の治療は血糖管理を取り巻く諸問題に悩まされてきた。具体的には低血糖、体重増加などである。2014年、新たに登場した選択的SGLT2阻害薬イプラグリフロジンは、原尿からのグルコース再吸収に関わるSGLT2を選択的に阻害することで、余分なグルコースを尿から排泄させ血糖値を下げる。この作用はインスリン非依存的で、作用機序から低血糖が発現しにくいと考えられている。また、体重低下も期待されている。つまり「低血糖リスクの軽減」「体重コントロール」につながる薬といえる。