循環器内科/心臓血管外科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:267

トランス脂肪酸の禁止で冠動脈疾患死2.6%回避/BMJ

 英国・ランカスター大学のKirk Allen氏らは、英国で食品へのトランス脂肪酸の使用を削減または禁止する方針を打ち出した場合の、健康や社会経済に与える影響や費用対効果について調べる疫学的モデル研究を行った。その結果、禁止とした場合、今後5年間の冠動脈疾患死を2.6%回避もしくは延期する可能性があることなどを報告した。BMJ誌オンライン版2015年9月15日号掲載の報告。

FFRの賞味期限と消費期限を知っていますか?(解説:中川 義久 氏)-420

小生は、天理よろづ相談所病院で循環器内科の部長を務めさせていただいておりますが、実は、栄養部部長も兼任しております。食事を通じて患者さんの健康を増進するために、管理栄養士や調理師の方々と共に頑張っております。栄養部で学んだ言葉に「賞味期限」と「消費期限」があります。それぞれの言葉は耳にしたことがあっても、その言葉の定義や違いを明確に説明できる方は少ないのではないでしょうか。

エンパグリフロジン、心血管死リスクを有意に低下/NEJM

 心血管ハイリスク2型糖尿病患者に対して、標準治療へのエンパグリフロジン(商品名:ジャディアンス)の追加投与は、主要複合心血管系アウトカムおよび全死因死亡を低下したことが、カナダ・トロント大学のBernard Zinman氏らによる無作為化二重盲検プラセボ対照試験の結果、示された。エンパグリフロジンは、新規クラスのナトリウム依存性グルコース共輸送担体2(SGLT2)阻害薬。これまで、心血管ハイリスク2型糖尿病患者への上乗せ治療効果については検討されていなかった。NEJM誌オンライン版2015年9月17日号掲載の報告。

TEAAM試験:テストステロン低値の高齢者へのテストステロンの補充は、動脈硬化を抑制しない(解説:佐田 政隆 氏)-417

男性ホルモンであるテストステロンの血中濃度は、10代後半から20代にかけてピークとなり、それ以降、加齢とともに低下する。しかし、個人差もあり、低テストステロン値は、糖尿病、メタボリックシンドローム、脂質異常症、心血管病罹患率、死亡率と関連することが報告されている。

好評!肺音(呼吸音)研究会、肺聴診セミナー今年も開催

 2015年10月17日、第40回肺音(呼吸音)研究会および第5回肺聴診セミナーが東京のJA共済ビルで開催される。フィジカル・アセスメントの重要性が再認識されている今、若手医師をはじめとした医療従事者に人気のこのイベントについて、同研究会当番幹事およびセミナー講習会長を努める福島県立医科大学 呼吸器内科 教授 棟方充氏に聞いた。

プライマリケアでの肺塞栓症診断予測、Wells基準が有用/BMJ

 プライマリケアで容易に適用できる肺塞栓症の診断予測モデルは5つあり、的中率はいずれも類似しているが、偽陰性率が低いという点でWells基準のモデルパフォーマンスが最良であることが示された。オランダ・ユトレヒト大学医療センターのJanneke M T Hendriksen氏らが、システマティックレビューとプライマリケア設定での妥当性確認調査を行い明らかにした。プライマリケアでは、Wellsスコア4以下でDダイマー検査陰性であれば約10人に4人の割合で、安全に肺塞栓症を除外できる。ほかにも肺塞栓症の診断予測モデルは開発されているが、2次医療で検証されたもので、プライマリケアでの臨床能は不明であった。BMJ誌オンライン版2015年9月8日号掲載の報告より。

リードレスペースメーカーの有用性、9割で確認/NEJM

 リードレス心臓ペースメーカーの有用性が、市販後調査試験LEADLESS IIの中間解析の結果から報告された。3ヵ国56施設で526例を登録して行われた、前向き非無作為化試験の登録初期300例のうち9割の患者で、事前規定の6ヵ月時点のペーシング閾値および感知振幅の達成が確認されたという。装置関連の重篤有害事象の発生は、患者15例につき1件の頻度であった。ペースメーカーは装置関連の合併症、とくに感染症および電源供給のリード線に関連した問題により限界が指摘されていた。NEJM誌オンライン版2015年8月30日号掲載の報告より。

仮説検定としては意味があるが独創的とは言い難い(解説:野間 重孝 氏)-415

本研究は、急性ST上昇型心筋梗塞(STEMI)患者に対して、プライマリ経皮的冠動脈インターベンション施行前にシクロスポリンを静脈内投与することにより、1年時点で評価した有害事象(全死因死亡、初回入院中の心不全の悪化、心不全による再入院、左室拡張末期容積15%以上増加のリモデリング)の発生を軽減することができるという仮説を検定したものである。