術前治療で浸潤病変残存の早期乳がん、術後T-DM1が有望/NEJM
術前補助療法終了後に浸潤性病変が残存するHER2陽性早期乳がん患者の術後補助療法において、T-DM1(トラスツズマブ・エムタンシン)はトラスツズマブに比べ、浸潤性乳がんの再発および死亡のリスクを半減させることが、ドイツ・German Breast GroupのGunter von Minckwitz氏らが行ったKATHERINE試験で示された。研究の成果は、NEJM誌オンライン版2018年12月5日号に掲載された。術前補助化学療法+HER2標的治療を受けたのちに残存する浸潤性乳がんを有する患者は、残存がんのない患者に比べ予後不良とされる。T-DM1は、モノクローナル抗体であるトラスツズマブと、メイタンシン誘導体で微小管阻害薬であるエムタンシン(DM1)を結合させた抗体薬物複合体で、化学療法+HER2標的治療を受けた転移を有する乳がん患者に便益をもたらすことが知られている。