呼吸器科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:293

分子標的治療薬の新たな薬剤耐性メカニズム発見/LC-SCRUM-Japan

 国立研究開発法人国立がん研究センター(理事長:中釜 斉、東京都中央区)の研究所(所長: 間野博行)ゲノム生物学研究分野、中奥敬史研究員、河野隆志分野長、東病院(院長:大津 敦)呼吸器内科、後藤功一科長らは2018年2月14日、京都大学、東京大学、理化学研究所、英国クリック研究所と共同で、分子標的治療薬バンデタニブによって治療されたRET融合遺伝子陽性の肺がん患者のがん試料の機能ゲノム解析を行い、新しい薬剤耐性メカニズムを発見したと発表。研究結果は米国学術雑誌Nature Communicationsに2月12日付けで発表された。

オシメルチニブ耐性後のMET増幅、NSCLCの予後を悪化?/Lung Cancer

 MET増幅はEGFR C797Sと並び、第3世代EGFR-TKIオシメルチニブの代表的な体制機構である。過去の研究では、オシメルチニブ耐性の30%前後にMET増幅がみられるとの報告もある。しかし、オシメルチニブ耐性後のMET増幅に関するコホート研究はほとんど行われていない。本研究では、進行肺腺がん患者におけるオシメルチニブ耐性後のMET増幅の獲得について、またMET増幅と臨床予後との関係について調査した。

COPD増悪抑制、3剤併用と2剤併用を比較/Lancet

 症候性の慢性閉塞性肺疾患(COPD)で高度以上の気流閉塞があり、維持療法を行いながらも増悪のある患者において、細粒子ベクロメタゾン+フマル酸ホルモテロール(長時間作用型β2刺激薬:LABA)+グリコピロニウム(長時間作用型ムスカリン受容体遮断薬:LAMA)の3剤併用は、インダカテロール(LABA)+グリコピロニウムの2剤併用に比べて、COPDの増悪を有意に抑制することが示された。イタリア・フェラーラ大学のAlberto Papi氏らが、1,532例を対象に行った無作為化並行群比較二重盲検試験「TRIBUTE試験」の結果で、Lancet誌オンライン版2018年2月8日号で発表された。