精神科/心療内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:321

「バースデー・ブルー」で自殺が1.5倍に:大阪大学

 誕生日に自殺が増える「バースデー・ブルー」の仮説が日本人にも当てはまることを裏付ける統計結果が発表された。大阪大学の松林 哲也氏と米国・シラキュース大学の上田 路子氏は、1974~2014年に自殺や事故(交通事故、転落事故、溺死、窒息死など)により死亡した日本人207万3,656人の死亡記録をポアソン回帰分析を用いて検討した。その結果、自殺や事故による死亡者数が他の日と比べて誕生日に多いことが明らかになった。Social Science & Medicine誌オンライン版2016年4月29日号掲載の報告。

感情変動は食事にどの程度影響するのか

 感情のシグナルに反応しての食物摂取は、不健康な食事の摂取と関連しているといわれている。米国・セント・ボナベンチャー大学のGregory J Privitera氏らは、肥満やうつ病において、低/高カロリー食品を選択できるビュッフェスタイルを利用した場合に、食物摂取に差を生じるかを検討した。Journal of health psychology誌オンライン版2016年5月20日号の報告。

パブコメ募集「かかりつけ医のためのBPSDに対応する向精神薬使用ガイドライン」

 日本老年精神医学会は6月8日、都内で開いたプレスセミナーにおいて、「かかりつけ医のためのBPSDに対応する向精神薬使用ガイドライン」の改訂に当たり、2回目のパブリックコメントの募集を行うと発表した。コメントは学会ホームページ上で受け付けており、募集期間は6月13日午後~27日(最終日は17時まで)となっている。

統合失調症、双極性障害患者のレジリエンスに影響する因子:慶應義塾大学

 レジリエンスの概念は、統合失調症や双極性障害の不均一なアウトカムを理解するうえで妥当である。しかし、これら患者集団におけるレジリエンスの臨床的、生物学的相関は、ほとんど研究されていない。慶應義塾大学の水野 裕也氏らは、総合的な評価を用いて、これらの患者における主観的レジリエンスの主要な相関関係を特定し、レジリエンスレベルと末梢血中のバイオマーカーとの関連について横断研究を行った。Schizophrenia research誌オンライン版2016年5月13日号の報告。

ADHDへのメチルフェニデート、17歳未満は不整脈リスク1.6倍/BMJ

 17歳未満の注意欠如・多動症(ADHD)患者において、メチルフェニデート(商品名:リタリン、コンサータ)の使用は不整脈リスクを約1.6倍増大することが明らかになった。また、心筋梗塞リスク上昇も全期間で認められたわけではないが、治療開始前と比べて8~56日後に上昇がみられた。カナダ・Jewish General HospitalのJu-Young Shin氏らが、韓国の医療保険データベースを基に行った自己対照ケースシリーズ試験で明らかにしたもので、BMJ誌オンライン版2016年5月31日号で発表した。これまでに発表された観察試験では、小児や思春期の患者で、メチルフェニデート使用による心血管疾患イベントリスクの増大はみられなかった。

父親の産後うつ病、日本での有病率は

 父親の産後うつ病は、自身のメンタルヘルスやウェルビーイングだけでなく、妻子にも影響を与える可能性がある。津田塾大学の須藤 茉衣子氏らは、父親の産後うつ病の発症ポイントと期間および妊娠中に測定された要因との関連を、愛知県西尾市における地域縦断研究(2012年12月1日~2013年4月30日)により調査した。Research in nursing & health誌オンライン版2016年5月22日号の報告。

日本でのADHDスクリーニング精度の評価:弘前大学

 ADHD児は、生活するうえで複数の問題を抱えている。そのため、早期に発見し、適切な介入を行うことが重要である。弘前大学の髙柳 伸哉氏らは、5歳児のADHDをスクリーニングするため、家庭および学校でのADHD-Rating Scale-IV日本語版(P- and T-ADHD-RS)の心理的特性を評価した。Research in developmental disabilities誌オンライン版2016年5月7日号の報告。

治療抵抗性統合失調症、ビタミンDとの関連を検証

 低ビタミンDレベルは、統合失調症と関連しているが、ビタミンDレベルと疾患重症度や日光曝露量との関連はほとんどわかっていない。オランダ・High Care ClinicsのJan P A M Bogers氏らは、治療抵抗性の重度統合失調症患者とスタッフにおけるビタミンDレベルを比較し、ビタミンDレベルに対する日光曝露の影響を検討した。Nordic journal of psychiatry誌2016年5月号の報告。