日本人男性、不眠でうつ病リスクが10倍にも 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2017/11/20 椙山女学園大学の西谷直子氏らは、男性労働者における不眠症とうつ病発症との関連を調査し、不眠症の重症度とうつ病発症との関連を明らかにするため、3年間のコホート研究を行った。International journal of public health誌オンライン版2017年10月20日号の報告。 男性労働者を対象に、うつ病と不眠症に関する自己管理アンケートを3年間実施した。うつ病はうつ病自己評価尺度(CES-D)を用いて評価し、不眠症はアテネ不眠尺度(AIS)を用いて評価した。ベースライン時にうつ病でない男性840例について分析を行った。 主な結果は以下のとおり。 ・113例にうつ病が認められた。 ・Cox回帰分析では、ベースライン時に不眠症(AISスコア1以上)であった男性は、うつ病発症リスクが7倍以上高かった。 ・さらに、不眠症ではなかった男性(AISスコア0)と比較し、AISスコア1~3の男性のうつ病リスクは5.2倍高く、AISスコア4以上の男性はうつ病リスクが約10倍高かった。 著者らは「本研究による新たな知見は、不眠症の重症度とともにうつ病発症リスクが増加することであった」としている。 ■関連記事 たった2つの質問で、うつ病スクリーニングが可能 職場ストレイン、うつ病発症と本当に関連しているのか 睡眠不足だと認知症になりやすいのか (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Nishitani N, et al. Int J Public Health. 2017 Oct 20. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) 関連記事 不眠症重症度質問票(ISI)やアテネ不眠尺度(AIS)に違いはあるか 医療一般(2016/08/29) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] DES留置後1年以上の心房細動、NOAC単剤vs.NOAC+クロピドグレル併用/NEJM(2025/12/12) 妊娠中の体重増加と母体および新生児の臨床アウトカムの関連/BMJ(2025/12/12) ウォートンゼリー由来間葉系幹細胞の冠動脈内注入は心筋梗塞後の心不全を予防するかもしれない(解説:原田和昌氏)(2025/12/12) ER+/HER2-早期乳がん術後ホルモン療法、giredestrant vs.標準治療(lidERA)/SABCS2025(2025/12/12) ベンゾジアゼピンの使用は認知症リスクにどの程度影響するのか?(2025/12/12) 小児期の肥満は成人後に診療数が多くなる(2025/12/12) AIモデルが臓器ドナーの死亡タイミングを予測(2025/12/12) 脂肪由来の幹細胞が脊椎圧迫骨折の治癒を促進(2025/12/12) アトピー性皮膚炎患者に最適な入浴の頻度は?(2025/12/12) [ あわせて読みたい ] Dr.林の笑劇的救急問答16<上巻> 肺炎編(2021/01/10) Dr.水谷の妊娠・授乳中の処方コンサルト(2020/10/10) 心不全特集まとめインデックス(2020/10/01) 腎性貧血特集まとめインデックス(2020/09/30) ~プライマリ・ケアの疑問~ Dr.前野のスペシャリストにQ!【糖尿病・内分泌疾患編】(2020/09/10) Dr.安部の皮膚科クイズ 中級編(2020/08/10)