大腸がんの予後に対するスタチンの影響について、がん特異的死亡率の低下が報告されているが、再発についての研究はほとんどない。今回、米国・エモリー大学のTimothy L. Lash氏らがデンマークの約2万人のコホートで検討したところ、スタチン使用は大腸がんの再発率の低下とは関連していなかったが、がん特異的死亡率の低下と関連していた。このことから、がんそのものに対するベネフィットはないことが示唆され、著者らは「心血管症状のない大腸がん患者にスタチンを処方する根拠はない」としている。American journal of epidemiology誌オンライン版2017年3月1日号に掲載。