Lp(a)高値が及ぼす冠動脈疾患以外へのリスクとは/Circulation
リポ蛋白(a)[Lp(a)]は動脈硬化性心血管疾患(ASCVD)の残余リスクの1つとして重要とされ、近年、再注目されている。今回、MIT・ハーバード大学ブロード研究所のTiffany R Bellomo氏らが、Lp(a)高値が冠動脈以外の動脈硬化疾患の発症ならびに重大な合併症の進展に関連していることを明らかにした。Circulation誌オンライン版2025年7月28日号掲載の報告。
研究者らは、冠動脈以外の動脈硬化性疾患および合併症の発症リスクが高い患者を特定する上で、Lp(a)測定が有用となることを明らかにするため、英国バイオバンク46万544例のうちLp(a)が測定されていた患者データを解析。Cox比例ハザード回帰モデルを用いて、Lp(a)濃度と末梢動脈疾患(PAD)や頸動脈狭窄の発症の関連、初発の主要下肢有害イベント(major adverse limb event:MALE)および初発の脳卒中進展との関連についてモデル化した。