CABGに外科的心室再建を併用しても大きな改善は見られない

外科的心室再建は、冠動脈疾患に起因する心不全患者の左室容積を減らすことを目的に開発された特異的な手技である。この手技を、冠動脈バイパス移植術(CABG)と併せて行った場合に期待されていた死亡率や入院率の低下に関して、「CABG単独時と比較して大きな改善は見られなかった」ことが報告された。心不全および冠動脈疾患患者に対する外科的治療の意義を見定めることを目的としたSurgical Treatment for Ischemic Heart Failure(STICH)試験の結果で、NEJM誌2009年4月23日号(オンライン版2009年3月29日号)で掲載されている。これまで、小規模の症例対照試験では改善効果の可能性が示唆され議論の的となっていた。