子宮内膜がん、大動脈周囲リンパ節切除術は有効か? :SEPAL試験

再発リスクが中~高の子宮内膜がんの治療では、子宮摘出術施行時のリンパ節郭清として骨盤内リンパ節に加え大動脈周囲リンパ節を切除する拡大郭清が有効なことが、国立病院機構北海道がんセンター婦人腫瘍科の藤堂幸治氏らが実施したコホート試験(SEPAL試験)で示された。アメリカや日本では、子宮内膜がんの子宮摘出術の際に、婦人科医に比べ婦人腫瘍科医はリンパ節郭清を行うことが多く、拡大郭清の施行頻度も高いが、イギリスではリンパ節郭清はあまり行われないという。これまでに実施されたプロスペクティブな大規模臨床試験では骨盤内リンパ節切除術の効果は示されていないが、フォローアップ期間が短い、症例数が少ない、拡大郭清は検討されていないなどの限界があった。Lancet誌2010年4月3日号(オンライン版2010年2月25日号)掲載の報告。