早期パーキンソン病、α-シヌクレインに対するprasinezumabは効果なし/NEJM

パーキンソン病の発症に重要な役割を担っているα-シヌクレインの凝集化を標的とするモノクローナル抗体prasinezumabは、プラセボと比較してパーキンソン病の進行に関して全般評価や画像評価に意味のある効果を示さず、注入に伴う反応(インフュージョンリアクション)が認められたことが、スイス・Roche Innovation Center BaselのGennaro Pagano氏らにより欧州および米国の57施設で実施された第II相無作為化比較試験「PASADENA試験」の結果、示された。prasinezumabは、α-シヌクレイン症のマウスモデルにおいて神経細胞内のα-シヌクレイン凝集体蓄積とシナプス減少を抑制し、第I相試験では健康成人およびパーキンソン病患者において脳への移行性と遊離血清α-シヌクレイン濃度のベースラインからの用量依存的な低下が示されていた。NEJM誌2022年8月4日号掲載の報告。