ヒスタミンは皮膚バリア機能を障害する? 顆粒層や角質層が50%減少 ヒスタミンは、表皮ケラチノサイト分化を抑制し、皮膚バリア機能を障害するという新たなメカニズムが、ドイツ・ハノーバー医科大学のM. Gschwandtner氏らが行ったヒト皮膚モデルを用いた検討により示唆された。ケラチノサイト分化や皮膚バリアの障害は、アトピー性皮膚炎のような炎症性皮膚疾患の重大な特徴である。
脱毛症治療薬による男性機能への影響と利き手の関係 壮年性脱毛症の治療薬に含まれる抗男性ホルモン物質フィナステリドの性機能への副作用について、利き手との関連を検討するパイロットスタディが、ルーマニア・St Pantelimon HospitalのIon G. Motofei氏らによって行われた。フィナステリドの性機能への影響を検討している研究は他にもあるが、本研究は、フィナステリドの薬理学的作用によるジヒドロテストステロン抑制反応について、大脳側性化/専門化の影響との関連で検討している点で、それらと異なる。
インスリン グラルギンと経口血糖降下薬併用時の24週間低血糖発生率は約1% サノフィは3日、ランタス[一般名:インスリン グラルギン(遺伝子組換え)]に関する大規模調査ALOHAスタディのサブ解析において、24週間における低血糖の発生率は約1%(4,219例中44例)であることがわかったと発表した。
骨折後早期の造影CTが骨折治癒の過程を明らかとする可能性 骨折後早期の造影CT(contrast enhanced CT、CECT)は、骨折治癒の総合的な研究に有用であるというマウスを用いたex vivo試験からの知見が、米国・ボストン大学のLauren N.M. Hayward氏らにより報告された。骨折治癒初期のX線やCTによる評価は、軟骨組織は不鮮明な所見しか得られず限定的である。
呼称変更から10年、統合失調症患者へのスティグマを減らすためには:日本医科大学 統合失調症患者とその家族は、スティグマに非常に苦しんできた。名称変更など偏見やスティグマを根絶するためのさまざまな努力にもかかわらず、いまだ医療従事者においてすら偏見にとらわれている者がいる。日本医科大学精神神経科の大森 中氏らは、臨床研修医の統合失調症患者に対する潜在的な態度と患者と接する上での影響、精神科での臨床トレーニング前後の態度と接し方の変化について評価した。BioMed Central Psychiatry誌オンライン版2012年11月22日号の掲載報告。
患者と保護者にワクチンの安全性を説明するために、医師が学んでいること 医師は、ワクチンの安全性に関する懸念について患者・保護者と話し合うことにかなりの時間を費やす。米国・スタンフォード医科大学のClea Sarnquist氏らは、医師がそうしたコミュニケーションに関してどのようなことを学んでいるのか、および学びたいと思っているのかについて調査を行った。Journal of Public Health Management & Practice誌2013年1月号の掲載報告。
コーヒー摂取量が多い人はアディポネクチンも多い―日本人労働者を対象とした研究― コーヒーの摂取量はアディポネクチンと正の相関、レプチンと負の相関を示すことが、名古屋大学大学院 山下健太郎氏らの研究で明らかになった。また、アディポサイトカインは、コーヒー摂取量と脂質および高感度C反応性タンパク(hs-CRP)との関連に影響をもたらすが、コーヒー摂取量と肝機能マーカーとの関連には影響しないことが報告された。Nutrition & diabetes誌2012年4月2日付の報告。
認知症ケアでプライマリケア・リエゾンに求められる3つのポイント 英国・ウスター大学のKay de Vries氏らは、認知症ケアでプライマリ・ケア・リエゾン(primary care liaison)に求められるコンピテンシーについて文献等レビューと協議などを行い、主として「カウンセリング」「スクリーニング」「健康教育・促進」の3領域が同定されたと報告した。Primary Health Care Research & Development誌オンライン版2010年11月6日号の掲載報告。
グルタミン酸作動性システムは大うつ病の効果的な治療ターゲット グルタミン酸作動性システムが、大うつ病に対する効果的な治療介入ターゲットであることが、イタリア・ローマ大学サピエンツァ校のGianluca Serafini氏らによる最新のレビュー研究によって明らかにされた。Current Pharmaceutical Design誌オンライン版2012年11月19日号の掲載報告。
ロタウイルスワクチンの効果について41試験をレビュー 英国・Enhance Reviews社のKarla Soares-Weiser氏らは、ロタウイルス下痢症予防に用いられているロタウイルスワクチン接種介入試験の系統的レビューを行った。評価は、現在承認されている、単価ワクチン(RV1、商品名:ロタリックス)、5価ワクチン(RV5、商品名:ロタテック)と、中国のみで使用されている蘭州ラムロタウイルスワクチン(LLR、蘭州生化学製品研究所製)を対象として行われた。Cochrane Library 2012年11月14日の発表報告。
統合失調症患者における「多飲」その影響は?:奈良県立医大 統合失調症において多飲傾向を認める患者は多い。多飲による過度な水分摂取は、低ナトリウム状態を誘発したり、水中毒につながることもある。奈良県立医科大学 永嶌 朋久氏らは、統合失調症患者の多飲と神経心理学的障害や脳の構造的変化との相関を検討した。BMC Psychiatry誌オンライン版2012年11月26日号の報告。
慢性腰痛治療のエビデンス、高周波神経切離術は良、神経ブロックは可~良 腰椎椎間関節への治療介入の効果に関する最新知見について、米国・Mid Atlantic Spine & Pain PhysiciansのFrank J.E. Falco氏らによるシステマティックレビューの結果が発表された。従来法の高周波神経切離術の使用に関するエビデンスは良(good)、腰椎椎間関節の慢性疼痛治療のための神経ブロックのエビデンスは可~良(fair to good)であり、短期または長期に鎮静が得られ身体的機能の改善が認められたことが明らかになったという。
統合失調症に対するベンゾジアゼピン、最新レビュー知見 統合失調症に対するベンゾジアゼピンの有効性と安全性について、システマティックレビューの結果、単独療法あるいは併用療法ともに投与に関する確実なエビデンスは現時点では確認できなかったことが、ドイツ・ミュンヘン工科大学付属病院Rechts der Isar ClinicのMarkus Dold氏らにより報告された。Cochrane Library 2012年11月14日の発表報告。
小児と成人の季節性インフルエンザワクチン有効率は解析因子で変化 小児と成人(高齢者を除く)への季節性インフルエンザワクチンの有効性と、その有効性を規定する因子について検証した結果、有効率の推定は、ワクチンのタイプ(弱毒生、不活化)、接種年齢(小児、成人)、ワクチンとウイルス株の適合度、インフルエンザのタイプ、症例確認の手法といった因子次第で変わることが明らかにされた。
プライマリ・ケア慢性腰痛患者の2.9%で高用量オピオイド(中央値180.0mg/日)処方 長期にオピオイド療法を受けている慢性腰痛患者のうち、高用量オピオイドの処方を受けている患者は8.6%であり、慢性腰痛患者全体では2.9%にあたることが明らかにされた。
家庭用レーザーしわ取り器の実力は診療所治療と遜色なし?! 家庭用レーザーしわ取り器は、安全かつ有用であることが明らかにされた。これまで、レーザーしわ取り器のような非侵襲的治療は、診療所で訓練を受けた専門家によってのみ行われているが、試験の結果、ホームユーザーの機器の扱いは熟達しており、眼の周りのしわの改善が確認されたという。
夢遊病にビペリデンは有望!? 青年および成人の夢遊病は重大外傷に結びつく可能性があり治療が必要とされる。University Psychiatric Clinic VrapceのDanilo Hodoba氏らは、青年・成人の夢遊病に対するビペリデンの有効性と安全性に関する臨床観察研究を行った。Progress in Neuro-Psychopharmacology & Biological Psychiatry誌オンライン版2012年11月12日号の掲載報告。
抗凝固療法におけるリスク評価のための計算機アプリがリリース 心房細動患者に対して抗凝固療法を実施する際には、腎機能、出血リスク、脳卒中発症リスクなどを考慮する必要がある。 バイエル薬品株式会社は、それらを評価するための計算機アプリとして、2012年11月14日、医療従事者向けのiPadおよびiPhoneアプリ「診療計算App」の提供を開始した。
ロタウイルスワクチン予防接種プログラム、導入初年度から明らかなインパクト フィンランド国立健康福祉研究所(THL)のTuija Leino氏らは、同国で2010年に導入されたロタウイルスワクチン予防接種プログラムの初年度の影響について推定評価を行った。その結果、重症度、病院での治療、ロタウイルス胃腸炎の型について明らかに管理コントロールできたことを報告した。Vaccine誌オンライン版2010年11月1日号の掲載報告。
日本人女性の統合失調症発症に関連する遺伝子が明らかに 日本人女性の統合失調症発症に、ITGA8遺伝子ミスセンス突然変異が関与している可能性があることが明らかにされた。神戸大学大学院のIrwan Supriyanto氏らが、京都の遺伝子データベース「KEGG」で報告された情報と統合失調症患者との関連を調べ報告した。Progress in Neuro-Psychopharmacology and Biological Psychiatry誌オンライン版2012年11月12日号の掲載報告。