心筋梗塞発症後の冠動脈疾患による突然死、過去30年で大幅に減少

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ケアネット

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心筋梗塞発症後の、冠動脈疾患による突然死は、過去30年間で大幅に減少しているようだ。米Veterans Affairs Medical Center(ミネソタ州ミネアポリス)のA. Selcuk Adabag氏らが、約3,000人の心筋梗塞を発症した患者を調べ、明らかにしたもので、JAMA誌2008年11月5日号で発表された。また、同突然死のリスクは、心筋梗塞発症後30日間に最も大きく、さらに心不全が突然死のリスクを増加することもわかった。

発症後30日間の冠動脈疾患による突然死は1.2%




同氏らは、1979~2005年に心筋梗塞を発症した2,997人について、2008年2月まで追跡調査を行った。追跡期間の中央値は、4.7年。その間に死亡した人は1,160人、うち冠動脈疾患による突然死は282人と、死亡原因の24%を占めた。

心筋梗塞の発症時期と突然死のリスクについて見てみると、1997~2005年に発症した人は、1979~87年に発症した人に比べ、同リスクは大幅に減少していた(ハザード比:0.62、95%信頼区間:0.44~0.88、p=0.03)。

冠動脈疾患による突然死リスクは、心筋梗塞発症後の30日間に極めて増大している。30日以内に突然死をした割合は1.2%(95%信頼区間:0.8~1.6%)。1年後まで期間を拡大しても、同割合は1.2%と変わらなかった。

また発症後30日間の死亡リスクは、同地域の年齢や性別を適合した期待死亡数と比較すると、4倍超に上っていた(標準化死亡比:4.2、95%信頼区間:2.9~5.8)。なお、発症後5年以内の死亡率は6.9%だった。

心不全の発症は、突然死リスクをおよそ4倍に増大




心筋梗塞発症後、再虚血や心不全、またその両方を発症した人は、合わせて2,080人。それらの発症と、冠動脈疾患による突然死リスクの関係について見てみると、心不全は単独で同リスクをおよそ4倍に増加していた(ハザード比:4.20、95%信頼区間:3.10~5.69、p<0.001)。一方で、再虚血は、同突然死リスクを有意に増大しなかった(ハザード比:1.26、95%信頼区間:0.96~1.65、p=0.09)。

(當麻あづさ:医療ジャーナリスト)

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