ウイルス学的抑制を維持しているHIV-1感染者において、週1回投与の配合錠イスラトラビル/レナカパビル(ISL/LEN)は1日1回投与の配合錠ビクテグラビル/エムトリシタビン/テノホビル アラフェナミド(B/F/TAF)に対して、HIVウイルス量の抑制維持に関して非劣性であることが示された。ドイツ・ボン大学病院のJurgen K. Rockstroh氏らISLEND-1 Study Teamが日本を含む12ヵ国106施設で実施した第III相の二重盲検無作為化実薬対照非劣性試験「ISLEND-1試験」の結果を報告した。1日1回投与の配合錠はHIV-1感染者の治療を一変させたが、服薬アドヒアランスに関する課題が効果を限定的なものとしていることから、研究グループは長期作用型経口薬との組み合わせが投与頻度を抑えた新たな治療選択肢となりうるかを検証した。NEJM誌オンライン版2026年7月29日号掲載の報告。
B/F/TAFからISL/LENへの切り替えの有効性および安全性を評価
ISLEND-1試験は、B/F/TAFの投与により少なくとも6ヵ月間ウイルス学的抑制(血漿HIV-1 RNA量50コピー/mL未満)を維持している18歳以上の成人HIV-1感染者を対象とし、1日1回投与のB/F/TAFから週1回投与のISL/LENへの切り替えの有効性および安全性を評価した。
被験者は、週1回投与のISL/LEN(2mg/300mg)群または1日1回のB/F/TAFを継続投与する群に1対1の割合で無作為に割り付けられ、96週間投与を受ける計画とされた。全被験者が適合プラセボの投与を受け、盲検化が維持された。
主要評価項目は、48週時点のHIV-1 RNA量50コピー/mL以上の被験者割合で、判定には米国食品医薬品局(FDA)が定義するスナップショットアルゴリズムが用いられ、非劣性マージンはFDAガイドラインに基づき4%ポイントと設定された。
48週時点でHIV-1 RNA量50コピー/mL以上、切り替え群は0例
総計607例が無作為化され、主要解析に含まれた(304例がISL/LEN群、303例がB/F/TAF群)。被験者のうち21%が女性で、人種構成は31%が黒人、26%がヒスパニック/ラテン系であり、65歳以上の高齢者が15%であった。
48週時点でHIV-1 RNA量50コピー/mL以上の被験者は、ISL/LEN群では報告例がなく、B/F/TAF群では1例(0.3%)であった(群間差:-0.3%ポイント、95.002%信頼区間[CI]:-1.4~0.8)。また、HIV-1 RNA量50コピー/mL未満であった被験者は、それぞれ284例(93.4%)と280例(92.4%)であった(群間差:1.0%ポイント、95%CI:-3.2~5.2)。
48週時点におけるCD4+T細胞数のベースラインからの平均変化量は、ISL/LEN群-10個/μL、B/F/TAF群-18個/μLであった(最小二乗平均群間差:12個/μL、95%CI:-16~39)。
試験治療の中止に至った有害事象は、ISL/LEN群6例(2.0%)、B/F/TAF群5例(1.7%)で発現した。Grade3以上の重篤な有害事象の発現はそれぞれ16例(5.3%)および14例(4.6%)で報告された。
(ケアネット)