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未就学児の急性喘鳴へのアジスロマイシン、症状改善せず/NEJM

提供元:ケアネット

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公開日:2026/06/08

 

 救急外来を受診した中等度~重度の急性喘鳴を呈する未就学児において、アジスロマイシンはプラセボと比較して喘鳴関連症状を改善しなかった。米国・アリゾナ大学のKurt R. Denninghoff氏らPECARN AZ-SWED Trial Study Groupが、米国のPediatric Emergency Care Applied Research Network(PECARN)に加盟している小児救急外来8施設で実施した無作為化プラセボ対照試験「Azithromycin Therapy in Preschoolers with a Severe Wheezing Episode Diagnosed at the Emergency Department trial:AZ-SWED試験」の結果を報告した。喘鳴を伴う疾患は未就学児の入院の主な原因であり、また、抗菌薬による治療がしばしば行われている。観察研究では、喘鳴を繰り返す小児では喘鳴のない小児と比較し、鼻咽頭検体から3種類の病原性細菌(肺炎連鎖球菌、モラクセラ・カタラーリス、インフルエンザ菌)が高頻度に分離されることが示されていた。NEJM誌オンライン版2026年5月18日号掲載の報告。

喘鳴で救急外来を受診した未就学児をアジスロマイシン群とプラセボ群に無作為化

 研究グループは、救急外来を受診した中等度~重度の呼気性喘鳴(小児呼吸器評価尺度[Pediatric Respiratory Assessment Measure:PRAM]スコア4以上[スコア範囲:0~12、高スコアほど喘鳴が重度])の月齢18~59ヵ月児を、アジスロマイシン群またはプラセボ群に無作為に割り付け、1回12mg/kgを盲検下で1日1回5日間投与した。

 主要アウトカムは、無作為化後5日間の幼児喘息発作日誌「Asthma Flare-up Diary for Young Children(ADYC)」スコアの合計スコアであった。ADYCは、17の質問(各質問のスコアは1~7で評価、高得点ほど喘鳴関連症状が重度であることを示す)から成り、1日のADYCスコアは、各質問の平均スコアとして算出。主要アウトカムとしたADYC合計スコアはその5日分の合計スコアで、想定されるスコア範囲は5~35であった。

 副次アウトカムは、救急外来滞在時間、入院期間、および72時間以内の再受診(救急外来再受診または入院)とした。

 投与前に病原性細菌が検出された患者については、無作為化後5~8日および14~21日の間に追跡調査を行い、細菌の有無と抗菌薬耐性を検査した。

 有効性は、3種の病原性細菌検査で少なくとも1種について陽性であった患者(陽性コホート)と陰性であった患者(陰性コホート)で別々に評価した。

喘鳴関連症状に関するADYCスコア、アジスロマイシン群9.59 vs.プラセボ群9.72

 2021年9月~2024年12月に840例が登録され無作為化された。このうち、521例(62.0%)が病原性細菌陽性、312例(37.1%)が陰性、7例(0.8%)は不明であった。

 事前に計画された中間解析の結果に基づき、データ安全性監視委員会は無益性のため本試験を中止した。

 5日間のADYC合計スコアは、陽性コホートおよび陰性コホートのいずれにおいても、アジスロマイシン群とプラセボ群で有意差は認められなかった。ADYC合計スコアの中央値は陽性コホートでそれぞれ、9.59(四分位範囲[IQR]:7.29~12.60)vs.9.72(7.66~12.17)(p=0.70)、および陰性コホートで9.30(IQR:6.97~11.62)vs.9.10(7.19~11.45)(p=0.69)であった。

 陽性コホートでは、細菌消失率はアジスロマイシン群で58.7%、プラセボ群で11.4%であった。

 副次アウトカムも両コホートにおいて両群で類似しており、細菌耐性や有害事象の発現率も同様であった。

(医学ライター 吉尾 幸恵)