妊婦の新型コロナ感染は早産リスク増、入院リスク2.65倍/JAMA

提供元:ケアネット

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公開日:2022/05/19

 

 カナダで行われた探索的サーベイランススタディで、妊娠中の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染は、母体の有害アウトカムおよび早産のリスク増大と有意に関連していることが示された。カナダ・ブリティッシュコロンビア大学のElisabeth McClymont氏らが、妊娠中にSARS-CoV-2感染が認められた妊婦6,012人について、2つのコントロール群を対照に行った検討の結果を報告した。これまで妊婦へのSARS-CoV-2感染の影響について、対照比較コホートを用いた質の高い住民ベースの検証データは限定的であった。JAMA誌オンライン版2022年5月2日号掲載の報告。

母体・周産期アウトカムや重症化リスクを検証

 研究グループは2020年3月1日~2021年10月31日に、カナダの6州でSARS-CoV-2感染が認められた妊婦を対象とした観察的サーベイランスプログラム「CANCOVID-Preg」で、探索的データ解析を行った。パンデミック期間の妊娠期間中(時期は特定せず)に、主として症状の発症でPCR検査を受けSARS-CoV-2陽性が確認された6,012人を、年齢をマッチングしたSARS-CoV-2感染の女性、非感染妊婦の2つの対照群と比較した。妊娠期間中の感染は、参加している州/郡からCANCOVID-Pregに報告された。

 主要アウトカムは、SARS-CoV-2感染に関連する母体・周産期アウトカムと、重症化(入院やICU/CCUへの入室、および/または酸素療法など)リスクとの関連だった。

早産リスク、SARS-CoV-2感染妊婦は11%

 6, 012人の年齢中央値は31歳(IQR:28~35)、最も多かった症例(35.7%)が妊娠28~37週での感染だった。人種/民族性は白人が37.8%で、それ以外は南アジア系が18.4%、アフリカ系・黒人種・カリブ系が12.1%、中東系7.1%などばらつきが大きかった。

 SARS-CoV-2感染の妊婦は、カナダの20~49歳の女性感染者と比べ、入院リスクが有意に高かった(入院率7.75% vs.2.93%、相対リスク[RR]:2.65[95%信頼区間[CI]:2.41~2.88])。また、ICU/CCUへの入室リスクも有意に高かった(2.01% vs.0.37%、5.46[4.50~6.53])。

 母体有害アウトカムは、高年齢、高血圧症あり、および診断時の在胎週数値が大きいほど有意に関連していた。

 早産リスクも、感染妊婦で非感染妊婦(妊娠期間が同時期)と比べて有意に高く(11.05% vs.6.76%、RR:1.63[95%CI:1.52~1.76])、この傾向は入院を要さない軽症例でも認められた。

(医療ジャーナリスト 當麻 あづさ)