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10代のSNS使用頻度がADHD発症と関連か/JAMA

提供元:ケアネット

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公開日:2018/07/27

 

 2年以上にわたる観察研究で、10代の学生において頻繁なデジタルメディアの使用とその後の注意欠如・多動症(ADHD)症状発現との間に、わずかではあるが統計学的に有意な関連性があることが認められた。米国・南カリフォルニア大学Keck School of MedicineのChaelin K. Ra氏らが、著しいADHD症状のない15~16歳の学生を対象に行った縦断コホート研究の結果を報告した。今回の研究には、参加者の自己報告に基づくことや、デジタルメディアの使用頻度の測定法は確立されていないこと、データが得られなかった参加者が除外されている、ベースライン時に検出されなかったADHD症状が影響した可能性は除外できない、などの限界があり、著者は「この関連が原因であるかどうかを結論付けるには、今後のさらなる研究が必要である」とまとめている。JAMA誌2018年7月17日号掲載の報告。

高校1年生約3千人で、デジタルメディアの使用頻度とADHD症状を2年間追跡
 研究グループは、カリフォルニア州ロサンゼルスにある高等学校10校の学生を対象として、2014年9月(10学年[高校1年])~2016年12月(12学年[高校3年])の期間で、6ヵ月ごとに2年間追跡調査を実施した。適格学生4,100例中、高校1年生3,051例(74%)がベースラインの調査を受けた。14種類のデジタルメディアについて、それぞれ1週間の使用頻度を0回、1~2回/週、1~2回/日、複数回/日で自己報告してもらい、複数回/日と回答した場合を「高頻度」と分類するとともに、「高頻度」に該当するデジタルメディア数の合計を算出した(範囲:0~14)。

 主要評価項目は、自己評価による調査前6ヵ月間のADHD症状の頻度(まったくない/めったにない[never/rare]、時々[sometimes]、頻繁[often]、非常に頻繁[very often])。9つの不注意症状および9つの多動・衝動症状について、それぞれ「頻繁」または「非常に頻繁」と評価した症状の合計数を算出した。また、どちらかの症状分類で「頻繁」または「非常に頻繁」の症状が6つ以上の場合にADHD症状陽性とした。

「高頻度」のデジタルメディア数が多いほど、ADHD症状発現が有意に高率
 解析対象は、ベースライン時に著しいADHD症状を有していなかった2,587例(適格学生の63%、女性54.4%、平均年齢15.5歳[SD 0.5])で、追跡期間中央値は22.6ヵ月(四分位範囲[IQR]:21.8~23.0ヵ月)であった。

 ベースライン時に、使用が「高頻度」であった平均デジタルメディア数は3.62(SD 3.30)であった。追跡期間中、「高頻度」の割合が最も高かったのは「ソーシャルメディアのチェック」であった(1,398/2,587例、54.1%)。

 ベースライン時に「高頻度」のデジタルメディア数が多いほど、追跡期間中にADHD症状を有する可能性が有意に高率であった(オッズ比[OR]:1.11、95%信頼区間[CI]:1.06~1.16)。この関連は共変量調整後も示された(OR:1.10、95%CI:1.05~1.15)。

 追跡期間中にADHD症状が認められた学生の割合は、ベースライン時のデジタルメディア使用が高頻度ではなかった学生495例では4.6%であったのに対して、「高頻度」のデジタルメディアが7種あった学生114例では9.5%(差:4.9%、95%CI:2.5~7.3%)、14種すべてが「高頻度」であった学生51例では10.5%であった(差:5.9%、95%CI:2.6~9.2%)。

(医学ライター 吉尾 幸恵)