ハイリスク医療機器、上市後の回収と追加試験の質の関係/JAMA

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ケアネット

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 米国では、ハイリスク医療デバイス(冠動脈ステント、人工股関節、美容顔用の注入移植片など)は、FDAによる市販前承認(PMA)を経て上市されるが、市販後も変更が加えられることが多く、その都度、追加適用の臨床試験を行う必要がある。その試験の特徴を調べた研究結果が、米国・カリフォルニア大学のSarah Y. Zheng氏らにより報告された。背景には、PMA supplement承認を受けたハイリスク医療デバイスで、注目を集める回収が相次いでいることがあるという。最初の上市承認時のPMAの大半は、非無作為化、非盲検で、しばしば非アクティブ対照の代用エンドポイントが用いられているとの特徴があることが知られているが、研究グループによる検討の結果、PMA supplement試験でも半数以上はそのような試験であることが明らかになった。JAMA誌2017年8月15日号掲載の報告。

panel-track supplements承認を受けた機器の臨床試験の特徴を分析
 研究グループは、2006年4月19日~2015年10月9日に、panel-track supplements(PMA制度を通じて承認されたが、重大な変更があり、臨床試験データの提出が一般に求められるタイプのPMA supplement)のFDA承認支持に用いられた臨床試験とデータの質(エビデンスの強さ)を明らかにする検討を行った。具体的に、無作為化、盲検化、対照群のタイプ、エンドポイント(臨床的 vs.代用)、事後解析の有無、年齢や性別の報告など、試験の方法論的な質を評価した。

無作為化、盲検試験は半数以下
 78例のpanel-track supplementsの承認を支持する83件の臨床試験が確認された。panel-track supplementsのうち71例(91%)が、単一の試験によって支持されていた。

 83件のうち、無作為化試験は37件(45%)、盲検試験は25件(30%)であった。試験当たりの被験者数中央値は185例(四分位範囲:75~305例)で、追跡期間中央値は180日(同:84~270日)であった。

 主要エンドポイントは合計150個(試験当たり平均1.8個[SD 1.2])で、対照と比較された主要エンドポイントは57個(38%)であった。このうち、6個(11%)はレトロスペクティブな対照との比較によるもので、アクティブ対照との比較は51個(89%)であった。また、主要エンドポイントのうち121個(81%)が代用エンドポイントであった。

 試験のうち、33件(40%)は全登録患者の年齢を報告しておらず、25件(30%)は全登録患者の性別を報告していなかった。

 FDAは29例(37%)のpanel-track supplementsについて、承認後もさらなる試験を行うよう求めていた。

(ケアネット)

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コメンテーター : 折笠 秀樹( おりがさ ひでき ) 氏

富山大学大学院医学薬学研究部バイオ統計学・ 臨床疫学 教授

J-CLEAR評議員

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