望まない妊娠回避にはピル・パッチ・リングよりもIUD・インプラントを

提供元:ケアネット

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公開日:2012/06/06

 



望まない予定外の妊娠を回避するためには、子宮内避妊器具(IUD)など長期作用型可逆性避妊法を普及することが10代女性および若年女性を問わず有効であるとの報告が、米国・ワシントン大学医学部のBrooke Winner氏らが大規模な無作為化試験を行い発表した。米国では、予定外妊娠が他の先進国と比べて多く、その半数は避妊方法の誤った使用あるいは不適切な使用によるものとされている。Winner氏らは、米国では一般的な避妊方法として経口薬が用いられているが、イギリスやフランスではIUDなどの普及率が高く、予定外妊娠の割合も低いことに着目。また、予定外妊娠に関する大規模な前向き試験データがないことから、長期作用型可逆性避妊法と一般的な避妊法との避妊失敗率を比較した。NEJM誌2012年5月24日号掲載報告より。

避妊失敗率を各避妊法別、21歳未満・以上の年齢階層別で比較




研究グループは、2007年8月~2011年5月の間に8,445例を試験に登録し、無償で、長期作用型可逆性避妊法[IUD、インプラント(皮下埋め込み式)避妊法]か、一般的に処方されている避妊法[経口避妊薬、経皮性パッチ、膣リング、徐放性酢酸メドロキシプロゲステロン(DMPA)注射]の可逆性避妊が提供された。

いずれかの避妊方法を選択使用した7,486例について解析を行い、全体コホートにおける各避妊方法別の避妊失敗率、年齢階層群(21歳未満群と21歳以上群)別にみた各避妊方法別の避妊失敗率について検討した。

ピル・パッチ・リング使用者の避妊失敗率は、IUD・インプラント使用者の約22倍




7,486例のうち予定外妊娠例は334例であった。

ピル・パッチ・リング使用被験者における避妊失敗率は、100参加者・年につき4.55である一方、長期作用型可逆性避妊使用被検者の同割合は、0.27だった。年齢・教育水準・予定外妊娠歴で補正後のハザード比は、21.8(95%信頼区間:13.7~34.9)だった。

ピル・パッチ・リング使用被験者の年齢階層別の避妊失敗率についてみると、21歳未満群における同割合は、21歳以上群のほぼ2倍であった。

年齢にかかわりなく、DMPA注射使用者とIUD、インプラント使用者の避妊失敗率は、いずれも低く同程度であった。

(武藤まき・医療ライター)