米国ヘビースモーカー、1965年から2007年の間に大幅減少

提供元:ケアネット

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公開日:2011/04/12

 



米国(カリフォルニア州を除く)でタバコを1日に20本以上喫煙する重度喫煙者の割合は、1965年当時の約23%から2007年には約7%へと大幅に減少していることが調査の結果、明らかにされた。カリフォルニア州ではさらに大幅な減少(約23%から3%)がみられた。背景には喫煙を始める人の減少と禁煙する人の増加があるようだという。米国・カリフォルニア大学サンディエゴ校Moores UCSDがんセンターのJohn P. Pierce氏らの調べで明らかになったもので、JAMA誌2011年3月16日号で発表された。

重度喫煙者の喫煙者に占める割合も減少




研究グループは、1965~1994年のNational Health Interview Surveysと、1992~2007年のCurrent Population Survey Tobacco Supplementsの2つの調査結果で得られた、カリフォルニア州以外の米国内166万2,353人と、カリフォルニア州の13万9,176人の回答を基に分析を行った。

その結果、1965年に1日20本以上喫煙する重度喫煙者は、米国カリフォルニア以外の地域では22.9%(95%信頼区間:22.1~23.6)だったのに対し、2007年には7.2%(同:6.4~8.0)に減少した。カリフォルニア州の同割合については、1965年の23.2%(同:19.6~26.8)から、2007年の2.6%(同:0.0~5.6)へとより減少幅は大きかった(p<0.001)。

また、同期間の重度喫煙者の、喫煙者全体に占める割合は、カリフォルニア州を除く全米で56%から40%へと減少した。

近年の出生コホートで、中程度~重度喫煙者の割合は減少




1920~1929年の出生コホートでは、1日10本以上を喫煙する中程度~重度喫煙者の割合は、1965年時点で、カリフォルニア州以外の地域の割合で40.5%、カリフォルニア州で39.2%だった。同割合はその後の出生コホートでは減少した。1970~79年出生コホートでは高くなったが、カリフォルニア州以外の地域が18.3%、カリフォルニア州では9.7%だった。

全コホートでみると、高齢者での中程度~重度喫煙者の割合の大幅な減少が認められた。特にカリフォルニア州でその割合は大きかった。また1970~79年出生コホートの35歳での同率は、カリフォルニア州以外の地域で13.5%、カリフォルニア州で4.6%だった。

(當麻あづさ:医療ジャーナリスト)