ロタウイルス性胃腸炎のワクチン予防効果は87%

提供元:
ケアネット

ロタウイルス性胃腸炎のワクチン予防効果は87%のイメージ

毎年、世界で約61万1,000人の子どもがロタウイルスが原因で死亡していると推定されるが、その多くは低所得国である。EUでは5歳未満の子どものロタウイルスによる死亡は200人以上、入院は8万7,000回以上、医療機関の受診は約70万回と推定されている。
 T. Vesikari氏(フィンランド、タンペレ大学ワクチン研究センター)らは、EUにおける生後2年までの乳幼児のロタウイルスによる胃腸炎に対するロタウイルスワクチン(RIX4414)の有効性を評価した。11月24日付Lancet誌掲載の報告。

ワクチンは2回経口投与、フォローアップは2シーズン




6ヵ国から3,994人が登録され、ワクチン群(2,646人)あるいはプラセボ群(1,348人)に無作為に割り付けられた。ワクチン群には定期接種の乳幼児用ワクチンとの併用でRIX4414を2回経口投与し、胃腸炎のフォローアップはウイルス流行の2シーズンにわたって行った。

胃腸炎の症状がみられた患児の便を採取し、ELISA法でロタウイルスの検査を行い、RT-PCR法で株型を判別した。胃腸炎の重症度の判定には20ポイントVesikariスケールを用い、症状スコアが11ポイント以上を重症と判定した。

予防効果の有効性を確認




初回効果フォローアップ期間(平均5.7ヵ月)において、プラセボ群では評価可能な1,302人中94人にロタウイルス性胃腸炎がみられたのに対し、ワクチン群では2,572人中24人であり、ワクチンによるロタウイルス性胃腸炎の予防効果は87.1%であった(p<0.0001)。

複合効果フォローアップ期間(平均17ヵ月)における重症ロタウイルス性胃腸炎の予防効果は90.4%(p<0.0001)であり、ロタウイルス性胃腸炎による入院の予防効果は96.0%(p<0.0001)、ロタウイルス関連の医療機関受診の予防効果は83.8%(p<0.0001)であった。

有害事象はワクチン群の11%、プラセボ群の13%にみられた。1人がワクチン投与後8日目に腸重積を発症したが、手術により軽快した。

Vesikari氏は、「RIX4414の2回投与は、5つの株型(G1、G2、G3、G4、G9)のロタウイルスによるあらゆる重症度のロタウイルス性胃腸炎および重症ロタウイルス性胃腸炎に対し、有意な予防効果を示した」と結論している。

(菅野 守:医学ライター)

掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。)

会員の方へ