高齢者サブグループにおいて心血管イベント発症リスクが39%減少 JUPITER試験解析結果より

提供元:ケアネット

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公開日:2009/09/09

 



英国アストラゼネカ社は、スペイン・バルセロナで開催された欧州心臓病学会(European Society of Cardiology)で8月31日(現地時間)、JUPITER(ジュピター)試験の新たな解析結果を発表した。

昨年11月に発表されたJUPITER試験は、LDL-Cは正常か低値であるものの、炎症マーカーとして知られる高感度CRPが高値である男女を対象にクレストール(ロスバスタチン)の心血管イベント一次予防効果を検討したもの。その結果、クレストール20mg/日投与群はプラセボ投与群に比べて、心血管イベント発症リスクを44%(p<0.00001)減少させた。

今回、新たに70歳以上の高齢者5,695人を対象にした解析では、クレストール20mg/日投与群ではプラセボ投与群に比べて、一次エンドポイントである心血管イベント(心筋梗塞、脳卒中、血行再建術施行、入院を要する不安定狭心症および心血管死)の発症リスクを39%(p<0.001)減少させたことが示されたという。

そのほか、高齢者サブグループにおいてクレストール20 mg/日投与群では、

・心筋梗塞、脳卒中、心血管死の複合リスクは約40%(p=0.004)減少

・心筋梗塞の発症リスクは45%(p=0.046)、脳卒中の発症リスクは45%(p=0.023)減少

・血行再建術および不安定狭心症による入院リスクは49%(p=0.003)減少

・各評価項目におけるクレストールの治療効果において、70歳以上の高齢者群と70歳未満の群とではほぼ同様の結果が見られたとのこと。

詳細はプレスリリースへ
http://www.astrazeneca.co.jp/activity/press/2009/09_09_04b.html