ストロング系チューハイが最も飲まれていた~日本のアルコール依存症患者分析

提供元:ケアネット

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公開日:2026/09/10

 

 日本において、アルコール使用障害(AUD)の治療目標として節酒が近年受け入れられるようになっている。その一方で、AUD患者の臨床的特徴や飲酒パターンに関する知見は依然として限られている。神奈川・久里浜医療センターの新田 千枝氏らは、全国15施設で実施された多施設共同コホート研究であるAlcohol Longitudinal Prognosis Study in Japan(ALPS-J)のベースラインデータを用い、治療を求めたAUD患者の臨床的特徴および飲酒パターンを、男女別に解析した。PCN Reports誌2026年8月号の報告。

 AUDの診断および重症度は、DSM-5のための構造化面接(SCID-5-RV)を用いて評価した。抑うつ症状の評価にはこころとからだの質問票(PHQ-9)、睡眠の質の評価にはピッツバーグ睡眠質問票日本語版(PSQI-J)を用いた。飲酒パターンについては、独自の質問票を用いて評価した。

 主な結果は以下のとおり。

・解析対象は354例(男性の割合:83.1%、平均年齢:51.9±11.2歳、入院患者の割合:85.0%)。
・全体として、80.8%が重症AUDの診断基準を満たしていた。
・飲酒問題の発現から治療開始まで、平均約5年が経過していた。
・抑うつ症状を合併していた患者は44.7%、睡眠の質の低下を認めた患者は74.3%であった。
・1日当たりの純アルコール摂取量は、平均110.4gであった。
・最も多く飲用されていたアルコール飲料は、アルコール度数9%のチューハイであった。
・これは、日本で一般的に販売されている高アルコール飲料であり、ストロング系チューハイと呼ばれるものであった。

 著者らは「専門的な依存症治療施設で治療を受けるAUD患者は、重度かつ複雑な臨床像を呈することが多く、より早期の治療介入や統合的な治療アプローチの必要性が浮き彫りとなった」としている。

(鷹野 敦夫)