ナッツで認知症は予防可能か?

提供元:ケアネット

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公開日:2026/07/20

 

 ナッツは、さまざまな健康上のベネフィットと関連付けられている。しかし、認知症との関連をめぐるエビデンスは、いまだ結論が出ていない。中国・浙江大学のMengjia Zhao氏らは、3つのプロスペクティブコホート研究を対象に、ナッツ摂取と認知症の長期リスクとの関連を検討することを目的に、本研究を実施した。Nutrients誌2026年5月28日号の報告。

 「Health and Retirement Study(HRS:2013~20年)」、「Framingham Offspring Study(FOS:1998~2018年)」、「Whitehall II Study(WHII:2002~16年)」のデータを用い、ベースライン時点で認知症でなかった45歳以上の成人を対象に解析を実施した。木の実およびピーナッツを含むナッツの摂取量の評価には、妥当性が確認された食物摂取頻度調査票(FFQ)を用いた。HRSではベースライン時に1回、FOSおよびWHIIでは複数回の調査を通じ、繰り返し評価が行われた。すべての原因による認知症の発症は、HRSでは妥当性が確認されたアルゴリズム、FOSでは専門家パネルによる判定、WHIIでは医療記録との照合によって特定された。ナッツ摂取と認知症発症との関連について、コホートごとにCox比例ハザードモデルを用いて推定を行ったうえで、それらの結果をプールした。

 主な結果は以下のとおり。

・全フォローアップ期間19万914人年において、3つのコホートの参加者合計1万7,349人のうち、992人で認知症発症が確認された。
・多変量調整後の解析では、ナッツ摂取量が多いほど、認知症リスクが低下することが認められた。
・摂取量0g/日を基準とした場合の統合ハザード比(HR)は、0.1~5.0g/日群で0.80(95%信頼区間[CI]:0.69~0.94、I2=0.0%)、5.0g/日超群で0.76(95%CI:0.58~0.99、I2=40.4%)であり、有意な傾向が認められた(p-trend=0.015)。

 著者らは「中高年では、ナッツの摂取量が多いほど認知症発症リスクが低いことが示唆された。また、統合解析において用量反応関係も認められた。これらの予備的な結果は、ナッツを脳の健康に良い食事パターンの一部として取り入れることを支持するものである」と結論付けている。

(鷹野 敦夫)