医師の子供の約6割が中学受験または予定している/医師1,000人アンケート

提供元:ケアネット

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公開日:2025/04/23

 

 2023年の調査によると、東京都では5人に1人が中学受験をして進学するなど、大都市圏では中高一貫校に人気がある。「公立学校よりも豊かな学習環境で学ばせたい」や「来るべき大学受験のために進学校で学ばせたい」など理由はさまざまである。

 では、大都市圏の医師の子供は中学受験を行っているのであろうか。また、受験の動機や合格するための対策、受験までの費用などどのくらい支出しているのだろうか。

 CareNet.comでは、3月21~27日にかけて、関東圏(東京都・埼玉県・神奈川県・千葉県)、関西圏(大阪府・兵庫県・京都府)の会員医師1,000人に「中学受験」の実状について聞いた。

中学受験の動機は「親の希望」がトップ

 質問1で「中学受験をしたか。あるいは、受験する予定か」(単回答)を聞いたところ、「受験した/する予定」と回答した医師が64%、「受験しなかった/しない予定」が36%と半数以上の医師の子供が中学受験をしていた。地域別の比較では、わずかだが関西圏(66%)で受験したあるいは予定の人が多かった(関東圏62%)。

 質問2で「中学受験の動機」(3つまで選択/複数回答)を聞いたところ、「親の希望」が70%、「子供本人の希望」が50%、「進学実績」が25%の順で高かった。地域別で5%以上差があった項目は「学校の設備」で、関東圏が9%に対し関西圏では4%だった。

 質問3で「中学受験対策」(複数回答)を聞いたところ、「塾」が92%、「親など家族が勉強をサポート」が27%、「家庭教師」が12%の順で高かった。地域別では関東圏で「家庭教師」(16%)が関西圏(9%)よりも高かった。

 質問4で「小学6年生のときに支出した教育費(塾・家庭教師・通信教育などの費用のみ、受験費用などは含まない)の合計」(単回答)について聞いたところ、「50万円以上100万円未満」が30%、「100万円以上150万円未満」が23%、「50万円未満」が18%の順で高かった。地域別では、100万円未満だった家庭の割合は、関西圏(55%)が関東圏(49%)よりも高い傾向がみられた。

 質問5で「中学受験に関する意見や受験でのエピソード」を自由回答で聞いたところ、次のコメントが寄せられた。

【受験動機や家族のサポートなど】
・ある程度自由な校風で、自然も多く、本人に合っていて良かった。おかげで、国公立大学医学部に現役で合格した(60代/内科)
・子供をやる気にさせるのに毎日苦労した(40代/放射線科)

【受験勉強や受験日当日のハプニングについて】
・連日受験で親子ともども大変だったので、早い段階で1つ合格校を確保しておくと、精神的に楽になる(40代/糖尿病・代謝・内分泌内科)
・子供が第1志望の受験日にインフルエンザになった(60代/精神科)

【受験後の様子や中学受験への見解について】
・親子で同じ目標に向かうという体験はとても貴重だった(50代/麻酔科)
・小学生のうちにやれることがいっぱいあるのに、今の子供達は時間がないのがかわいそう(60代/小児科)

アンケート結果の詳細は以下のページで公開中。
医師の子の中学受験率は約6割

(ケアネット 稲川 進)