肺がんマルチ遺伝子PCRパネルAmoyDx発売/理研ジェネシス

理研ジェネシスは、複数の抗悪性腫瘍剤のコンパニオン診断薬「AmoyDx肺癌マルチ遺伝子PCRパネル」の日本国内での販売を2022年1月11日に開始する。
同製品は、非小細胞肺がん(NSCLC)の5種のドライバー遺伝子(EGFR、ALK、ROS1、BRAF、MET)をカバーする、リアルタイムPCR法を原理としたコンパニオン診断薬である。
EGFR遺伝子変異、ALK融合遺伝子、ROS1融合遺伝子、BRAF V600E変異、MET exon14スキッピング変異を1回の測定で同時に検出し、10種の抗がん剤の適応判定の補助が可能。保険点数は10,000点(5項目)。
リアルタイムPCR法を用いたマルチプレックスのコンパニオン診断薬が承認・保険適用されたのは本邦初であり、その感度の高さや短いターンアラウンドタイム、手軽さなどにより、早期治療戦略の立案やNSCLC患者への治療機会拡大に貢献することが期待されている。
製品概要
・製品名:AmoyDx肺癌マルチ遺伝子PCRパネル(製品番号:A246)
・承認番号:30300EZX00059000
・使用目的:がん組織から抽出したDNA中の遺伝子変異(EGFR遺伝子変異及びBRAF遺伝子変異)及びRNA中の融合遺伝子(ALK融合遺伝子及びROS1融合遺伝子)の検出NSCLC患者への、以下の抗悪性腫瘍剤の適応を判定するための補助に用いる
・EGFR遺伝子変異 ゲフィチニブ、エルロチニブ塩酸塩、アファチニブマレイン酸塩、オシメルチニブメシル酸塩
・ALK融合遺伝子 クリゾチニブ、アレクチニブ塩酸塩、ブリグチニブ
・ROS1融合遺伝子 クリゾチニブ
・BRAF V600E変異 ダブラフェニブメシル酸塩とトラメチニブジメチルスルホキシド付加物の併用投与
・MET遺伝子 exon14スキッピング変異テポチニブ塩酸塩
・検査原理:PCR法(リアルタイムPCR法およびRT-PCR法)
・検体材料:腫瘍細胞の存在が確認されたFFPE組織、新鮮凍結組織
・保険点数:10,000点(準用保険点数: D004-2 悪性腫瘍組織検査 1 悪性腫瘍遺伝子検査 イ 2項目4,000点と ロ 3項目6,000点を合算した10,000点)
・包装 1キット(12テスト)
・製造販売業者 株式会社理研ジェネシス
・製造元 Amoy Diagnostics Co., LTD(中国)
(ケアネット 細田 雅之)
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