コーヒーの消費量と認知症や脳卒中リスク

提供元:ケアネット

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公開日:2021/08/05

 

 コーヒーは、中枢神経を刺激するカフェインを含有する世界で人気の飲料である。南オーストラリア大学のKitty Pham氏らは、習慣的なコーヒーの摂取が脳容積の違いや認知症および脳卒中の発症に関連しているかについて検討を行った。Nutritional Neuroscience誌オンライン版2021年6月24日号の報告。

 UK Biobankに参加した39万8,646人(37~73歳)を対象に、習慣的なコーヒーの消費量をプロスペクティブに分析した。MRIの情報は、対象者のうち1万7,702人より得られた。脳容積との関連は、共変量調整線形回帰を用い、認知症(4,333例)および脳卒中(6,181例)のオッズ比(OR)との関連は、ロジスティック回帰を用いて分析した。

 主な結果は以下のとおり。

・習慣的なコーヒーの消費量と以下の脳容積との間に逆線形の関連が認められた。
 ●全脳(1杯当たりの完全調整β:-1.42、95%CI:-1.89~-0.94)
 ●灰白質(β:-0.91、95%CI:-1.20~-0.62)
 ●白質(β:-0.51、95%CI:-0.83~-0.19)
 ●海馬容積(β:-0.01、95%CI:-0.02~-0.003)
・習慣的なコーヒーの消費量と白質高信号域(WMH)容積との関連は認められなかった(β:-0.01、95%CI:-0.07~0.05)。
・コーヒーの消費量と認知症との関連は、非線形であった(Pnon-linearity=0.0001)。少量のコーヒーを摂取する人と比較し、コーヒーを摂取しない人、カフェインレスコーヒーを摂取する人、1日6杯以上コーヒーを摂取する人において、オッズ比が高かった。
・共変量で完全に調整した後、1日6杯以上のコーヒー摂取は、1日1~2杯の摂取と比較し、認知症ORが53%(完全調整OR:1.53、95%CI:1.28~1.83)高かったが、脳卒中との関連は弱かった(OR:1.17、95%CI:1.00~1.37、p=0.055)。

 著者らは「コーヒーの消費量が多いと、脳容積の低下が認められ、また認知症リスクが高まることが示唆された」としている。

(鷹野 敦夫)