「リウマチを悪友」と呼ぶ患者さん/日本イーライリリー

提供元:ケアネット

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公開日:2020/12/22

 

 高血圧、糖尿病などとともに慢性疾患の代表格と言われる「関節リウマチ」。わが国の関節リウマチ患者数は70~80万人と推定され、仕事や家庭を築くライフステージの重要期にある40代の女性が診断されることも多い疾患と言われている。近年では、治療薬の進歩もあり、患者さんのQOLの改善は大きく進展している。その一方で、目に見えない「痛み」、「倦怠感」、「朝のこわばり」という症状は、周囲の理解を得ることが難しく、また、伝えることも容易でないため、社会生活において悩みを抱える患者さんも多いという。

 日本イーライリリーと女性の暮らしを応援する「生活情報サイトハルメクWEB」は、関節リウマチ患者さんの周囲に理解されにくい症状・日常生活の困りごとを俳句で詠む「GoodDAY関節リウマチ俳句コンテスト」を共催し、受賞作品を発表した。

 コンテストでは、関節リウマチ患者さんや周囲の方を対象に、患者さんが抱える日常生活の困りごとや、医療従事者やご家族の方とのコミュニケーションについて、俳句とその元になったエピソードを募集。当事者ならではの疾患に対するさまざまな想いや、自身の経験をリアルに綴った俳句とエピソードが828句が寄せられた。

 選者は、テレビで活躍中の夏井いつき氏を審査員長に、関係する患者団体、医療者の代表が審査し、大賞1句、審査員特別賞3句、部門賞4句が決定した。

 日本イーライリリーでは、「本コンテストが、関節リウマチ患者さんのより良い1日(GoodDAY)について、患者さんや患者さんを取り巻く皆様と共に考えるきっかけとなることを願っている」と期待を寄せている。

■受賞作品
【大賞】
 リウマチを悪友と呼び花野ゆく(吉野智子さん/70代/神奈川県)

【入賞】
 つまめない箸も下着も枝豆も(浜崎真理さん/30代/神奈川県)
 決断の空路9時間氷河踏む(鈴木みつよさん/70代/大分県)
 コオロギの愚痴も拾った聴診器(小松崎有美さん/60代/埼玉県)
 木の芽時(このめどき)まずは頑張り誉める医師(瀬川令子さん/50代/三重県)

【審査員特別賞】
 こわばりや寒月にまた触れたらし(ぐさん/30代/神奈川県)
 さする手に重ねてさする秋始め(かあたさん/50代/岐阜県)
 リウマチと告げられし日や雛の日(田中ウカさん/60代/神奈川県)

(ケアネット 稲川 進)