切除不能または転移のある胆道がんに対するデュルバルマブとゲムシタビン+シスプラチン(GC)併用療法の有用性を示した第III相TOPAZ-1試験について、事後解析結果が報告された。事後解析結果が報告された。4年超の追跡においてデュルバルマブ併用群はプラセボ併用群と比較して長期生存利益を維持し、4年生存率は約3倍に達した。ソウル国立大学病院(韓国)のDo-Youn Oh氏らによる本研究は、JAMA Oncology誌オンライン版2026年7月9日号に掲載された。
胆道がんは予後不良であり、多くの患者は切除不能あるいは遠隔転移を伴った状態で診断される。2022年まではGC療法が1次治療の標準であったが、生存期間の延長には限界があった。こうした状況の中、TOPAZ-1試験では抗PD-L1抗体デュルバルマブをGC療法に追加することで有意な全生存期間(OS)延長が示され、進行胆道がんに対する標準的な1次治療の1つとなった。その後の2年および3年解析でも生存利益は維持され、QOLを損なわないことも報告された。今回は、最終患者の無作為化から約48ヵ月後(データカットオフ:2025年2月28日)に実施された事後解析であり、進行胆道がんの免疫療法併用レジメンとしては最長となる4年超の追跡成績を報告した。
TOPAZ-1の対象は18歳以上の切除不能な局所進行または転移のある胆道腺がん患者685例で、2019年4月~2020年12月に17ヵ国105施設で登録された。患者はデュルバルマブ(1,500mg)またはプラセボにGC療法を併用する群に1対1で割り付けられた。GC療法は3週ごとに最大8サイクル施行し、その後はデュルバルマブまたはプラセボの維持療法を4週ごとに継続した。
主な結果は以下のとおり。
・打ち切り例における追跡期間中央値はデュルバルマブ群56.9ヵ月、プラセボ群50.7ヵ月であった。
・OS中央値は、デュルバルマブ群13.0ヵ月(95%信頼区間[CI]:11.6~14.1)、プラセボ群11.4ヵ月(95%CI:10.1~12.5)であった(ハザード比[HR]:0.75、95%CI:0.64~0.88)。
・長期生存率の差は追跡期間の延長とともに拡大した。24ヵ月時点のOS率は23.2%対13.7%、36ヵ月で15.0%対7.6%、48ヵ月で11.8%対4.3%であり、4年時点のデュルバルマブ群の生存率はプラセボ群の約2.7倍となった。サブグループ解析でも、これまでの解析と同様におおむね一貫した生存利益が認められた。
・デュルバルマブ群における治療期間中央値は7.3ヵ月で、プラセボ群の5.8ヵ月より長かったものの、安全性プロファイルは両群でおおむね同等であった。治療関連の重篤な有害事象の発現率は15.4%対17.3%、デュルバルマブまたはプラセボの治療中止に至った有害事象は6.2%対5.3%であり、大きな差は認められなかった。
研究者らは「今回の解析では、デュルバルマブ+GCは進行胆道がんに対して長期にわたる生存利益を維持し、4年生存率は11.8%とプラセボ群の約3倍に達した。また、新たな安全性シグナルは認められず、長期投与においても良好な忍容性が確認された。これらの結果はデュルバルマブ+GCが切除不能・再発転移胆道がんに対する1次治療の標準療法であることを長期予後の観点からも強く支持するものである」とした。
(ケアネット 杉崎 真名)