アルコール摂取と自殺リスク~メタ解析

提供元:ケアネット

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公開日:2020/07/10

 

 アルコール摂取はいくつかのアウトカムと関連するが、その1つに自殺リスクの増加がある。イラン・Baqiyatallah University of Medical SciencesのSohrab Amiri氏らは、アルコール摂取と自殺との関連を明らかにするため、コホート研究のメタ解析を実施した。Journal of Addictive Diseases誌2020年4~6月号の報告。

 コホート研究30件をメタ解析に含めた。分析は、変量効果モデルに基づき実施し、その後、さまざまな変数を基にサブグループ解析を行った。

 主な結果は以下のとおり。

・分析の結果、アルコール摂取と自殺との関連が認められた。
・アルコール摂取と自殺のリスク比(RR)は、1.65であった。
・プールされたRRは、男性で1.56(95%CI:1.20~2.03)、女性で1.40(95%CI:1.11~1.77)であった。

 著者らは「アルコール摂取は、自殺のリスク因子であることが示唆された。アルコール摂取の予防や抑制は、メンタルヘルスの促進に有効であると考えられる」としている。

(鷹野 敦夫)