日本人の片頭痛に対するerenumabの第III相試験結果/アムジェン

提供元:ケアネット

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公開日:2020/06/16

 

 アムジェン株式会社は、日本人の慢性および反復性片頭痛患者を対象にしたerenumab(遺伝子組換え)の第III相臨床試験の結果を発表した。

 片頭痛は日常のQOLを低下させる神経疾患であり、わが国の片頭痛患者の5人に1人以上が、その症状により社会生活上の影響を受けているという報告もある。

 現在の片頭痛予防の治療では、十分な有効性・忍容性が得られないこともあり、新たな治療選択肢が必要とされている。

 今回報告されたerenumabはCGRP受容体を阻害することで片頭痛患者における疼痛を予防できるように特異的にデザインされた完全ヒトモノクローナル抗体。すでに米国食品医薬品局(FDA)、欧州医薬品庁(EMA)などで成人片頭痛予防薬として承認されている。

 同社が行っている20170609試験は、52週間の治療期間中に反復性および慢性片頭痛予防におけるerenumabの安全性と有効性を評価する第III相ランダム化二重盲検プラセボ対照試験(261例を1:1の割合で4週間に1回のプラセボ皮下投与群とerenumab(70mg)皮下投与群とに無作為に割り付け)。主要評価項目は、二重盲検治療期間の4、5および6ヵ月における平均の片頭痛日数(MMD)のベースラインからの変化。副次評価項目は、MMDがベースラインから50%以上減少した被験者割合、片頭痛急性期治療薬投与日数の減少が含まれている。

安全に平均片頭痛日数を減少

 この試験においては、主要評価項目に加え、副次評価項目であるMMDの平均値がベースラインから50%以上減少した被験者の割合と、片頭痛急性期治療薬の月平均投与日数のベースラインからの減少において、erenumab投与群ではプラセボ投与群と比較して有意な差を認めた。また、主要評価項目および副次評価項目では、ベースラインと比較して二重盲検治療期間の4、5、および6ヵ月にわたって有効性を評価した結果、erenumabの安全性および忍容性は、これまでに得られたデータと一貫していた。

 今後、同社では進行中の第III相臨床試験データの追加解析とともに、わが国の規制当局と共有し、医学関連学会で発表するとしている。

(ケアネット 稲川 進)