退院後に陽性のCOVID-19症例、CTに悪化みられず/JAMA

提供元:ケアネット

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公開日:2020/03/04

 

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)から回復した患者の一部にウイルスキャリアの可能性が示唆されたー。中国・武漢大学中南医院のLan Lan氏らは、中国で退院または隔離解除の基準を満たしたCOVID-19の4症例(臨床症状とCT異常所見の消失、および逆転写ポリメラーゼ連鎖反応[RT-PCR]法による検査で2回とも陰性)が、退院・隔離解除5〜13日後にRT-PCR検査で陽性になったことを明らかにした。JAMA誌オンライン版2020年2月27日号のリサーチレターに報告した。

 研究者らは2020年1月1日~2月15日までの期間、同病院に入院していた1例と隔離されていた3例(すべて医療者)について、RT-PCR検査で判定した。退院または隔離解除については、次のすべての基準を満たすものとした。

(1)平熱が3日以上持続
(2)呼吸器症状の改善
(3)CT検査で胸部の急性滲出性病変の大幅な改善
(4)1日以上あけて実施したRT-PCR検査の結果が2回連続で陰性

 検査は咽頭スワブによって採取した検体を用いRT-PCR検査を実施。人口統計、検査所見、および放射線学的な特徴を電子カルテから収集した。退院・隔離解除後、患者には再度RT-PCR検査実施のための来院を要請した。

 結果は以下のとおり。

・4症例全員が医療従事中に感染した。うち2例は男性で、年齢範囲は30〜36歳だった。3例は発熱、咳嗽、またはその両症状を呈した。また、1例は、最初は無症候性だったが、感染患者への接触が認められたのでthin-section CTを受けた。
・全症例のRT-PCR検査の結果は陽性であり、CT画像では肺のすりガラス状影(GGO:Ground-glass Opacification)またはmixed GGOと硬化が確認された。疾患重症度は軽度~中等度だった。
・全症例に抗インフルエンザウイルス薬(オセルタミビル75mgを12時間ごとに経口投与)を投与。症状発現から回復までに12〜32日間を要した。これにより3例の臨床症状やCT異常所見が改善。残り1例のCT所見では、わずかなGGOが示された。
・退院・隔離解除後も、患者は自宅で5日間の隔離状態を継続した。5〜13日後にRT-PCR検査が繰り返された結果、全員陽性だった。その後4〜5日間に3回のRT-PCR検査を繰り返したが、全員陽性だった。別メーカーのキットを使用し、追加RT-PCR検査を実施しても、全症例で陽性だった。
・退院・隔離解除後、患者は問診では無症状、胸部CT所見も以前の画像から変化がみられなかった。
・全症例とも呼吸器症状を有する人との接触はなく、家族の感染はなかった。

(ケアネット 土井 舞子)