光免疫療法、局所再発頭頸部がんで良好な成績/ASCO2019

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 複数の前治療歴を有する局所再発頭頸部扁平上皮がん(HNSCC)患者を対象に、RM-1929による光免疫療法の安全性と有効性を評価した第IIa相試験の結果が、米国臨床腫瘍学会年次総会(ASCO2019)で発表された。RM-1929は、抗EGFR抗体セツキシマブと光により活性化される色素(IRDye®700DX)の複合体。体内に注入されるとがん細胞と結合し、非熱性赤色光を照射することで局所的に活性化され、周辺細胞の損傷を最小限に抑えながら、がん細胞を選択的・迅速に壊死させる。

 本試験は、手術、放射線療法、プラチナベース化学療法などの標準的な治療により十分な効果の得られなかった局所再発HNSCC患者(ECOG PS 0~2)を対象とした、多施設共同非盲検試験。登録患者はRM-1929(640mg/m2)の静脈内投与後24時間(±4時間)以内に、非熱性赤色光(690nm)が照射された。照射は皮膚表面へのレーザー照射あるいは深部腫瘍に対する針状の光ファイバーによって行われた。
 治療反応は、放射線技師によりCT RECIST 1.1に準拠して独立盲検評価された。

 主な結果は以下のとおり。

・30例が登録され、年齢中央値は68.5歳。男性が24例、アジア人は2例含まれた。再発部位は舌と頸部が10例ずつと最も多く、中咽頭、口腔、下咽頭、皮膚などが続いた。
・前治療歴は1ライン(10%)、2ライン(53%)、3ライン(23%)、4ライン以上(13%)。前治療の種類は、放射線療法(100%)、手術(83%)、化学療法(70%)、免疫療法(30%)、その他(23%)であった。
・全奏効率は43%(95%信頼区間[CI]:25.5~62.6)で、うち完全奏効が4例(13%)、部分奏効が9例(30%)で認められた。
・無増悪生存期間中央値は5.2ヵ月(95%CI:2.1~5.5)、全生存期間中央値は9.3ヵ月(95%CI:5.2~16.9)であった。
・重篤な有害事象(SAE)は43.3%(13/30例)で報告され、10%(3/30例)がRM-1929による光免疫療法と関連するとみなされた。これらは、腫瘍痛、口腔内痛、気道閉塞であった。

 プラチナベース化学療法を含む、少なくとも2ライン以上の治療歴を有する局所再発HNSCC患者を対象に、ASP-1929(抗EGFR抗体との複合体で、RM-1929と同一有効成分の薬剤)と医師選択の標準療法との比較を行う国際共同第III相試験(NCT03769506)が現在進行中である。またASP-1929については、食道がん患者対象の臨床試験も進行している。

(ケアネット 遊佐 なつみ)

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