うつ病に対する早期治療薬変更戦略の有効性予測因子

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うつ病に対する早期治療薬変更戦略の有効性予測因子のイメージ

 抗うつ薬治療を2週間実施しても症状改善が認められないうつ病患者では、治療失敗リスクが高い。以前の研究において、ドイツ・ヨハネス・グーテンベルク大学マインツのNadine Dreimuller氏らは、非改善うつ病患者において、通常治療(TAU)と早期治療薬変更(EMC)でアウトカムに差がないことを、ランダム化試験で報告していた。今回、EMC戦略における高い寛解率の予測因子について調査を行った。BMC Psychiatry誌2019年1月14日号の報告。

 対象は、2週間のエスシタロプラム治療でうつ症状改善が認められなかった患者(HAMD-17うつ病尺度20%以下の減少)192例。対象患者は、EMC群(すぐに高用量ベンラファキシンXR治療へ切り替え)97例またはTAU群(28日目までエスシタロプラムを継続後、改善が認められない場合にベンラファキシンXRへ切り替え)95例にランダムに割り付けられた。初めに、寛解率の予測可能な因子は、患者の特徴、精神病理学的特性、うつ病のサブタイプについてロジスティック回帰分析を行った。次に、最初の分析で有意な関連性が認められた予測因子を治療群ごとにBonferroni-Holm補正前のカイ二乗検定により分析を行った。すべての分析は、Bonferroni-Holm法により補正した。

 主な結果は以下のとおり。

・最初の分析では、多重検定の補正後、統計学的に有意な差は認められなかった。
・2回目の分析では、試験開始時に薬物治療歴を有する患者の寛解率は、EMC群(24.2%)がTAU群(8.6%)よりも高かった(p=0.017、Bonferroni-Holm補正後有意水準:p=0.025)。
・また、再発患者では、TAU治療によるベネフィットが少なかった(p=0.009、Bonferroni-Holm補正後有意水準:p=0.025)。
・年齢、性別、発症年齢、精神医学的または身体的併存疾患、その他のうつ病サブスコアは、寛解率の予測因子ではなかった。

 著者らは「最初の分析では、統計学的に有意な差は認められなかったが、2回目の分析では、過去の薬物治療歴を有する患者、再発患者、初回うつ病エピソード患者において寛解率に有意な差が認められた。そのため、特定のサブグループのうつ病患者に対するEMC戦略が寛解率を高めるかを、より大規模かつプロスペクティブな試験において検討する価値がある」としている。

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(鷹野 敦夫)

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